Software Product Description _____________________________________________________________________________ 日本語DEC FUSE V2.1A for DEC OSF/1[R] AXP ソフトウェア仕様書 SPD 44.71.05 1 概要 本ソフトウェア仕様書(SPD)は,以下の製品につい て解説します。 o 日本語DEC FUSE[TM]バージョン2.1A for DEC OSF/1 AXP o 日本語DEC FUSE Ada Supportバージョン2.1A for DEC OSF/1 AXP o 日本語DEC FUSE C++ Supportバージョン2.1A for DEC OSF/1 AXP 2 機能 日本語DEC FUSE for DEC OSF/1 AXPは,DEC OSF/1バージョン3.0,およびバージョン 3.2のAXPシステムで稼働する,DEC OSF/Motif[R]ワークステーションをベースにした プログラミング環境です。日本語DEC FUSEの環境は,一般に使用されるUNIX[R]のプ ログラミング・ツールとユーティリティに,統合されたエディタとプログラム・ソー ス・ブラウザを加えて統合したグラフィック・ユーザ・インタフェースを含みます。 日本語DEC FUSEは,DEC OSF/1 C Developers' Extensions製品で出荷されているC言 語をサポートし,DEC COBOL,DEC FORTRAN (F77),DEC FORTRAN 90およびDEC Pascal をサポートします。日本語DEC FUSE for DEC OSF/1 AXPは,オプション・ソフトウェ アである,日本語DEC FUSE Ada Support for DEC OSF/1 AXPと,日本語DEC FUSE C++ Support for DEC OSF/1 AXPには,必須の製品です。言語固有のバージョン情報につい ては,本書の「オプション・ソフトウェア」の項を参照してください。 DIGITAL 1996年3月 日本語DEC FUSE V2.1A for DEC OSF/1[R] AXP ソフトウェア仕様書 SPD 44.71.05 日本語DEC FUSEは,統合されたプログラミング・ツール群が必要な,あまりUNIXでア プリケーション開発を行ったことのないプログラマやプログラミング・ワーク・グル ープに適しています。また,UNIXの熟練者でも,グラフィックで,(端末ベースのコマ ンド行によるツールよりも)ワークステーション・ベースの統合ツールが必要な方に適 しています。 日本語DEC FUSEでのアプリケーション開発には,DEC OSF/1 AXPアプリケーションのコ ンバージョン,フィルタ,または他の特別な準備は必要ありません。また,日本語DEC FUSEは,新規システム開発にも,既存のシステム保守にも適したツールです。動的に 変化する,マウス対応のグラフィック・ツールによって,問題の特定とプログラムの ナビゲーションを単純化して確認することができます。 日本語DEC FUSEは,以下の機能を持つツールの集合です。 o Builder Builderは,UNIXのmakeおよびgnumakeユーティリティに対して, Motifインタフェー スを提供するので,プログラマは,ローカル・エリア・ネットワーク(LAN)への分散ビ ルド機能を含めたプログラムのビルドを開始し,制御することができます。Builder は,既存のmakefileを使用したり,新規にmakefileを作成したりすることができま す。また,モジュールの従属関係をグラフィックに表示し,色分けすることで,どの モジュールが古いものであるかが示されます。エディタとの統合によって,エラーの 修正にかかる時間が短縮されます。 o Debugger Debuggerは,DECladebugとdbxの2つのデバッガ・エンジンでデバッグするためのMotif インタフェースを用意しています。 Debuggerは,ソース・コード,コール・スタック,ローカル変数,モニタされた式, レジスタ,インストラクションを表示します。データ表示は,その内容や関連するポ インタを表示するために展開することができ,アプリケーション・ターミナル入出力 用の入出力ウィンドウがあります。 ユーザは,頻繁に使用するコマンド用に追加のボタンを作成することで,インタフェ ースをカスタマイズすることができます。コマンドは,メニュー項目からの選択,ボ タンのクリック,コマンド・ウィンドウからのコマンド入力によって実行することが できます。 2 日本語DEC FUSE V2.1A for DEC OSF/1[R] AXP ソフトウェア仕様書 SPD 44.71.05 o Editor FUSE Editorは,Motifインタフェースを持ち,FUSE環境に強固に統合されています。 この統合によって,他のツールのコンテキストからエディタを起動することができま す。たとえば,関数名やエラー・メッセージをクリックすると,エディタが対応する ソース行を示して起動されます。 emacsおよびviエディタも,日本語DEC FUSE環境に統合されています。 o Man Page Browser Man Page Browserは,スクロール可能なハイパーテキスト・ウィンドウに,リファ レンス・ページを表示します。FUSE Editorまたはemacsを使用している場合に,ソ ース・コードでシステム関数を選択して,その関数用のリファレンス・ページをMan Page Browserで表示させることができます。 o Control Panel Control Panelは,日本語DEC FUSEツールの開始と停止,FUSEセッションの制御の中心 です。Control Panelでは,作業コンテキストを保管するためのツール・グループの保 存と呼出しをすることができます。 o Code Manager Code Managerは,SCCS (ソース・コード制御システム)またはRCS (リビジョン制御シ ステム)に対するMotifインタフェースを提供し,ワーク・グループでのプログラミン グのサポート用にソース・コードの制御を行います。FUSE Editorと統合されているの で,エディタからチェック・インとチェック・アウトの操作を行うことができます。 o Call Graph Browser Call Graph Browserは,ユーザのソフトウェアをビジュアル化します。このビジュア ルな情報によって,コール関係を分析し,コール,ルーチン,ソース・ファイルそれ ぞれについて情報を確認することができます。 o Profiler Profilerは,pixie,pixstats,prof,およびgprofへのMotifインタフェースを提供し ています。Profilerは,パフォーマンスやリソースの使用状況など,プログラム実行 時の統計を集計/分析します。この情報は,テキスト形式またはヒストグラムで表示さ れます。 3 日本語DEC FUSE V2.1A for DEC OSF/1[R] AXP ソフトウェア仕様書 SPD 44.71.05 o Cross-Referencer Cross-Referencerは,ソース・コードのプログラム識別子へのリファレンス箇所を特 定します。対象へのリファレンスには,代入,マクロ定義,ルーチン定義,ルーチ ン・コールなどの複数のメカニズムを提供します。照会の結果はCross-Referencerに 表示され,関連するソースがエディタに表示されます。 o Search Searchツールは,UNIX標準のユーティリティである,grep,fgrep,およびegrepとの グラフィック・ユーザ・インタフェースを提供します。Searchとエディタが統合され ているので,検索を行った後,一致する文字列を含むファイルをロードすることがで きます。 o Compare Compareツールは,UNIXのdiffユーティリティとのグラフィック・ユーザ・インタフェ ースを提供します。Code Managerと統合されているので,SCCSやRCSのリビジョンもフ ァイル同様にその違いがグラフィックにコンテキスト中で表示されます。 o Help オンライン・トレーニングと"Getting started"を含むチュートリアル,状況に応じた ハイパーヘルプが提供されます。 o Multicast Message Server (MCMS) ツールの統合はMulticast Message Server (MCMS)によって行われます。このサーバに よって,MCMSに登録された入出力情報を元に,日本語DEC FUSE環境下のすべてのツー ル間で有用な情報の交換を行うことができます。追加アプリケーションは,DEC FUSE EnCASEによって,日本語DEC FUSE環境に統合することができます。 o DEC FUSE EnCASE DEC FUSE EnCASEは,新規ツールまたは既存ツールを日本語DEC FUSEの環境に統合する ことができます。ツールが日本語DEC FUSEに統合されると,ユーザはツールを日本語 DEC FUSE環境にインストールし,日本語DEC FUSEのControl Panelから起動し,日本語 DEC FUSE内の他のツールとのメッセージのやり取りのためにコンフィギュレーション を行うことができます。詳細情報,ツール統合の例は,『DEC FUSE EnCASE manual』 に記載されています。 日本語機能 日本語DEC FUSEでは,以下の部分で日本語の取扱いが可能です。 4 日本語DEC FUSE V2.1A for DEC OSF/1[R] AXP ソフトウェア仕様書 SPD 44.71.05 o 日本語文字の表示 o 日本語文字の入力 o 日本語文字の検索・置換 o 日本語DEC FUSEで表示されるメッセージ 日本語DEC FUSE C++ Support for DEC OSF/1 AXP 日本語DEC FUSE C++ Support for DEC OSF/1 AXPは,グラフィックをベースにしたC++ Class Browserと,DEC C++ for DEC OSF/1 AXPで書かれたアプリケーションを分析す る特別な機能を提供します。 日本語DEC FUSE C++ Support for DEC OSF/1 AXPは,DEC C++ライセンスは提供しま せん。DEC C++のライセンスは,別個に購入する必要があります。DEC C++ for DEC OSF/1 AXP のソフトウェア仕様書(SPD 41.91.xx)に製品の詳しい情報が記述されてい ます。 日本語DEC FUSE Ada Support for DEC OSF/1 AXP 日本語DEC FUSE Ada Support for DEC OSF/1 AXPは,DEC Ada for DEC OSF/1 AXPで書 かれたアプリケーションをサポートする特別な機能を提供します。 日本語DEC FUSE Ada Support for DEC OSF/1 AXPは,DEC Adaライセンスは提供しま せん。DEC Adaのライセンスは,別個に購入する必要があります。DEC Ada for DEC OSF/1 AXPのソフトウェア仕様書(SPD 45.89.xx)に製品の詳しい情報が記述されていま す。 3 必要なハードウェアの最小構成 適用プロセッサ DEC OSF/1 Version 3.0またはVersion 3.2を実行可能なAlphaすべてに適用。 日本語DEC FUSEバージョン2.1A for DEC OSF/1 AXPは,単独で,または,オプション のDEC FUSE Ada Support Version 2.1A for DEC OSF/1AXPやDEC FUSE C++ Support Version 2.1A for DEC OSF/1 AXPと組み合わせて使用する場合に,最低限64 MBのメモ リが必要です。 5 日本語DEC FUSE V2.1A for DEC OSF/1[R] AXP ソフトウェア仕様書 SPD 44.71.05 必要なディスク容量(ブロック・クラスタ・サイズ= 1) DEC FUSE for DEC OSF/1 AXPでは,単独で,または,オプションのDEC FUSE Ada Support for DEC OSF/1 AXPやDEC FUSE C++ Support for DEC OSF/1 AXPと組み合わせ て使用する場合に,196 MBのスワップ領域の確保を推奨します。アプリケーションの 大きさに応じて,より大きなスワップ領域が必要になります。 注意: 日本語DEC FUSEのインストレーション・プロシージャでは,日本語DEC FUSE バージョン2.0 for DEC OSF/1 AXP,日本語DEC FUSE Ada Supportバージョン2.0 for DEC OSF/1 AXP,および日本語DEC FUSE C++ Supportバージョン2.0 for DEC OSF/1 AXPがインストールされます。これらの製品を使用するには,それぞれの製品用のライ センス製品登録キー(PAK)を購入し,インストールする必要があります。 FUSEツールをMS-DOS[R]またはMS[R] Windows[TM]ベースのXサーバで表示させるように 設定した場合に,Xサーバの制限で,FUSEツールすべてを同時に実行させることができ なくなることがあります。 この制限は,使用されるXサーバの状態に依存します。Xサーバの物理メモリ量,Xサー バの仮想メモリ量,特定のMS Windows構造やテーブルの最大サイズによって,この制 限が発生する場合があります。 このようなXサーバの制限は,一般に,FUSE以外のアプリケーションのサーバ・マシン での起動/表示を限定したり,現在の作業で実際に使われているFUSEツールだけを起動 することによって,対応することができます。このような状況では,使用していない FUSEツールは終了させたほうがよいでしょう。 必要なディスク領域 インストール時 ルート・ファイル・シ / 0KB ステム 他のファイル・システ /usr 54,117KB ム /var 0KB 実行時 ルート・ファイル・シ / 0KB ステム 6 日本語DEC FUSE V2.1A for DEC OSF/1[R] AXP ソフトウェア仕様書 SPD 44.71.05 他のファイル・システ /usr 54,117KB ム /var 0KB これらの数値は,システム・ディスクに必要なディスク容量です。この容量は概算で あり,実際に必要な容量は,システム環境,コンフィギュレーション,ソフトウェ ア・オプションによって異なります。 4 必要なソフトウェア 日本語DEC OSF/1 AXPオペレーティング・システム・バージョン3.0 (SPD 27.Y7.xx) および DEC OSF/1 AXP C Developers' Extensionsバージョン3.0 (SPD 44.36.xx) または 日本語DEC OSF/1 AXPオペレーティング・システム・バージョン3.2top (SPD 27.Y7.xx) および DEC OSF/1 AXP C Developers' Extensionsバージョン3.2 (SPD 44.36.xx) および 日本語Basic X環境(日本語サポートのウィンドウ環境) および 日本語Base System(日本語サポートのオペレーティング・システム) 注意 7 日本語DEC FUSE V2.1A for DEC OSF/1[R] AXP ソフトウェア仕様書 SPD 44.71.05 日本語DEC FUSEバージョン2.1A for DEC OSF/1 AXPは,以下の製品をインストールす る際の必須ソフトウェアです。 o 日本語DEC FUSE C++ Support for DEC OSF/1 AXP o 日本語DEC FUSE Ada Support for DEC OSF/1 AXP 5 オプション・ソフトウェア 日本語DEC OSF/1 AXPオペレーティング・システムでサポートされる言語は以下のとお りです。 o DEC Fortran for DEC OSF/1 AXP (SPD 37.54.xxを参照) o DEC Fortran 90 for DEC OSF/1 AXP (SPD 46.41.xxを参照) o DEC Pascal for DEC OSF/1 AXP (SPD 42.46.xxを参照) o DEC COBOL for DEC OSF/1 AXP (SPD 52.16.xxを参照) o DEC C++ for DEC OSF/1 AXP (SPD 41.91.xxを参照) o DEC Ada for DEC OSF/1 AXP (SPD 45.89.xxを参照) 6 バージョンアップの考慮 本製品の将来のバージョンでは,必要なハードウェアおよびソフトウェアの最小構成 が変更されることがあります。 7 提供媒体 本製品用のメディアおよびマニュアルは,日本語DEC OSF/1 AXPレイヤード・プロダク ト用CD-ROMソフトウェア・ライブラリ(QA-054AA-H8)で提供されます。ハードコピーの マニュアルは別途ご注文ください。 8 日本語DEC FUSE V2.1A for DEC OSF/1[R] AXP ソフトウェア仕様書 SPD 44.71.05 8 注文情報 最寄りの日本DECの各支店/営業所にお問合せください。 9 ソフトウェア・ライセンス 本ソフトウェアは,日本DEC標準販売約款中のライセンス規定に基づいて提供されま す。日本DECのライセンス条件とその方針についての詳細は,最寄りの日本DECの各支 店/営業所にお問合せください。 10 ソフトウェア製品サービス 日本DECでは,様々なサービス・オプションを提供しています。詳細については,最寄 りの日本DEC各支店/営業所にお問合せください。 11 保証 本ソフトウェアについては,日本DEC所定のソフトウェア保証基準に定められた保証が 提供されます。 上記の情報は,今回のリリースに限って有効です。以後の情報については,最寄りの 日本DECの各支店/営業所にお問合せください。 (c) 1996 Digital Equipment Corporation Japan. All rights reserved. _______________________ [R] MotifおよびOSF/1はOpen Software Foundation社の登録商標です。 [R] MS-DOSおよびMSは米国Microsoft社の登録商標です。 [TM] Windowsは米国Microsoft社の商標です。 [R] UNIXはX/Openカンパニーリミテッドがライセンスしている米国ならびに他の国に おける登録商標です。 9