_日本語VAX_Message_Router_X.400_Gateway_______ インストレーション・ガイド AA-PLX2A-TE 1992年2月 本書では,日本語Message Router X.400 Gatewayのイン ストレーションの方法と,インストレーション後に必要 な作業について説明します。 オペレーティング・システム: 日本語VMSバージョン 5.4 ソフトウェア・バージョン: 日本語Message Router X.400 Gateway バージョン2.2 日本ディジタル イクイップメント株式会社 __________________________________________________________ 1992年2月 本書の著作権は日本ディジタル イクイップメント株式会社(日本 DEC)が保有しており,本書中の解説および図,表は日本DECの文 書による許可なしに,その全体または一部を,いかなる場合にも 再版あるいは複製することを禁じます。 また,本書に記載されている事項は,予告なく変更されることが ありますので,あらかじめご承知おきください。万一,本書の記 述に誤りがあった場合でも,日本DECは一切その責任を負いかね ます。 本書で解説するソフトウェア(対象ソフトウェア)は,所定のライ センス契約が締結された場合に限り,その使用あるいは複製が許 可されます。 日本DECは,日本DECまたは日本DECの指定する会社から納入され た機器以外の機器で対象ソフトウェアを使用した場合,その性能 あるいは信頼性について一切責任を負いかねます。 (c) Digital Equipment Corporation Japan 1992. All Rights Reserved. Printed in Japan. 以下は米国Digital Equipment Corporationの商標です: DEC, DECnet, DECsupport, MAILbus, Message Router, MicroVAX, OSAK, Packetnet, VAX, VAXcluster, VMS, VAXmail, VOTS,およ びDIGITALロゴ ________________________________________________________________ 目次 まえがき................................................ v 1 インストレーション前の準備 1.1 作業の概略.................................. 1-1 1.2 ディストリビューション・キットの確認........ 1-2 1.3 必要なハードウェアとソフトウェア............ 1-2 1.4 システムの準備.............................. 1-4 2 日本語MRXのインストレーション 2.1 インストレーションの概要.................... 2-1 2.2 エラー処理.................................. 2-2 2.3 インストールの実行.......................... 2-3 3 日本語MRXインストレーション後の作業 3.1 日本語MRXの構成............................. 3-1 3.2 他のクラスタ・ノードでのMRXMANの実行........ 3-3 3.3 MTAディクショナリの変換..................... 3-3 3.4 オプション・ファイルの作成.................. 3-4 A 日本語MRXファイル一覧 iii B インストレーションの実行例 表 A-1 ディストリビューション・キットで提供する 日本語MRXファイル........................ A-1 A-2 インストレーション後に存在する日本語MRXフ ァイル................................... A-4 iv ________________________________________________________________ まえがき 本書の目的 本書では,日本語VMSオペレーティング・システムが動作してい るネットワーク・ノードまたはクラスタに日本語Message Router X.400 Gateway(以降"日本語MRX"とする)バージョン2.2をイン ストールする方法について説明します。 対象読者 本書では,次に示すX.400ネットワーク構成にとって必要なハー ドウェアとソフトウェアに関する知識を有する方を対象としてい ます。 o 日本語VMS o Message Router o VAX OSI Application Kernel(OSAK) o VAX OSI Transport Service(VOTS) o VAX Packetnet System Interface(VAX P.S.I.) - X.25デバ イスを使用している場合 o DECnet また,上記の製品をすでにインストールし構成しているものと仮 定します。 日本語MRXをインストールした後に日本語MRXを構成する際は,あ らかじめX.400ネットワークの構成について知っておく必要があ ります。『Message Router X.400 Gateway Management Guide』 にX.400ネットワーク構成の例をいくつか示してあります。本 書の第3章で説明する日本語MRXの構成作業を行う前に,必ず, 『Message Router X.400 Gateway Management Guide』の構成と プランニングに関する項目を読んでください。 v 本書の構成 本書は次の3つの章と2つの付録で構成します。 o 第1章では,日本語MRXをインストールする前に実行してお かなければならない作業を示します。 o 第2章では,日本語MRXをインストールする手順を1ステップ ずつ説明します。 o 第3章では,日本語MRXをインストールした後に実行しなけ ればならない作業について説明します。 o 付録 Aでは,日本語MRXディストリビューション・キットに 含まれているファイルの一覧を示します。 o 付録 Bでは,正しくインストールできた場合の実行例を示 します。 関連資料 日本語MRXのマニュアルは次の通りです。 o 日本語Message Router X.400 Gatewayインストレーショ ン・ガイド-本書 o 日本語Message Router X.400 Gatewayユーザーズ・ガイド- さまざまなユーザ・エージェントを使用した場合のメール のアドレスに関する手引書です。 o Message Router X.400 Gateway Management Guide -日本語 MRXの構成方法および管理方法の詳細を説明した手引書で す。 また,次のマニュアルで日本語MRXに関連するソフトウェア製品 に関する情報(特にインストールする方法)を参照する必要もあ ります。なお,下記は関連する製品をすべて示している訳ではあ りませんのでご注意ください。 o Introduction to Message Router o Message Router Installation Guide o Message Router Configuration Guide o Message Router Management Guide o OSI Applications Kernel Introduction o DECnet-VAX Extensions Installation vi o OSI Applications Kernel Management o VAX OSI Transport Service (VOTS) Introduction o VAX OSI Transport Service (VOTS) Configuration o VAX OSI Transport Service (VOTS) Management o X.25 Management o Introduction to VMS System Management o Guide to VMS Files and Devices o Guide to Setting Up a VMS System o VMS License Management Utility Manual o VMS Backup Utility Manual 本書で使用する表記法 本書では,以下の表記法を使用します。 text この書体のテキストはユーザが入力するテキ ストを示します。 Returnを押すことによって,処理が実行され ます。 variable この書体のテキストはユーザが入力するテキ スト中の変数を示します。 text この書体のテキストはコンピュータからのプ ロンプトまたはメッセージを示します。ある いは,コード例を示します。 $ ドル記号($)はシステム・プロンプト(省略 時の設定)を示します。 [ ] 質問の後ろの大括弧で囲まれたテキストは, 省略時の応答を示します。Returnを押すと省 略時の応答となります。大括弧はディレクト リ指定の表現でも使用します。 vii . . . 水平の反復記号は追加のテキストを指定でき ることを示します。MB$CONTROLコマンドで は,水平の反復記号は他のMAILbusゲートウ ェイの識別子(たとえば,Message Router VMSmail GatewayのMRG)を追加できることを 示します。 押す 1つのキー(たとえば,Return)を押すこと を示します。 入力する キーボードから複数の文字を入力することを 示します。 Ctrl/Z Ctrl/Zは,Ctrlキーを押しながら,別のキー (Z)を押すことを示します。 viii 1 ________________________________________________________________ インストレーション前の準備 この章では,日本語MRXをインストールする前に実行しておかな ければならない作業について説明します。 1.1 作業の概略 日本語MRXをインストールする前に行う必要がある作業は次の通 りです。 o 本書全体を読む。 o ディストリビューション・キットの内容を確認する(第1.2 節参照)。 o 必要なハードウェアとソフトウェアを確認する(第1.3節参 照)。 o システムの準備をする(第1.4節参照)。 上記の作業が終了した後,第2章を参照して日本語MRXをインスト ールします。日本語MRXのインストレーションは,VMSINSTALを使 用して行います。VMSINSTALは,VMS環境にオプションのソフトウ ェア製品をインストールするためのVMSユーティリティです。イ ンストレーション終了後は,第3章を参照して,インストレーシ ョン後の作業を行います。 日本語MRXは,日本語MRXサービスを必要とする各Message Router ネットワーク内の少なくとも1つのMessage Routerノードにイン ストールしておかなければなりません。スループットを改善す るために必要がある場合は,ネットワーク内の複数のMessage Routerノードに日本語MRXをインストールしてもかまいません。 この場合,各ノードで同じインストレーション作業を行います。 VAXclusterを使用している場合には,日本語MRXを1つのノード にインストールすることで,クラスタ内のどこからでも日本語 MRXを実行することができます。詳しい説明は『Message Router X.400 Gateway Management Guide』を参照してください。 インストレーション前の準備 1-1 1.1作業の概略 日本語MRXの前のバージョンからアップグレードする場合の手順 は,日本語MRXを初めてインストールする場合の手順とほぼ同じ です。なお,アップグレードは,日本語MRX V2.1から日本語MRX V2.2へのアップグレードだけしか行えません。MRX V2.0以前のバ ージョンから日本語MRX V2.2へ直接アップグレードすることはで きません。日本語MRX V2.0からアップグレードを行う場合は,ま ず最初に日本語MRX V2.1をインストールし(日本語MRX V2.1のド キュメントを参照),それから日本語MRX V2.2をインストールし なければなりません。それぞれのインストレーションで,すべて の作業(システムの準備,VMSINSTALの実行)を行う必要があり ます。日本語MRX V2.1が実際に使用されていない場合は,日本語 MRX V2.1のインストレーション後に,すべてのインストレーショ ン後の作業(システムの構成など)を行う必要はありません。 1.2 ディストリビューション・キットの確認 ディストリビューション・キットの内容に間違いがないかどうか を確認してください。ディストリビューション・キットの内容 は,BOM(Bill of Materials)およびBIL(Indented Bills Report) に示されています。万一,キットが破損していたり,必要な媒体 がすべてそろっていない場合には,最寄りの日本DECの各支店/営 業所までお問い合わせください。 キットには日本語MRXとともに出荷される他のソフトウェア製品 のマニュアルも含まれています。 『日本語Message Router X.400 Gatewayリリース・ノート』 は,ファイルとして提供します。『日本語Message Router X.400 Gatewayリリース・ノート』には,日本語MRXの本バージョンでの 新しい機能について記述してあります。また,インストレーショ ン手順などに関する日本語MRXの最新情報についても記述してあ ります。したがって,第2章を参照してVMSINSTALを実行して『日 本語Message Router X.400 Gatewayリリース・ノート』を印刷し て読んでください(画面に表示して見ることもできます)。 1.3 必要なハードウェアとソフトウェア 日本語MRXをインストールするためには,適切なVAXまたは MicroVAXのハードウェア構成が必要です。さらに,そのハー ドウェア構成に日本語MRXおよび必要なソフトウェア製品をイン ストールするための十分な空きディスク領域がなければなりませ ん。日本語MRX自身をインストールするためには,次のディスク 領域が必要です。 1-2 インストレーション前の準備 1.3必要なハードウェアとソフトウェア o SYS$UPDATEディレクトリがあるデバイスに,少なくとも 22000ブロックの一時的な空き領域が必要です。インストレ ーション時に,セーブセットを保存するためにこの領域を 使用します。 o システム・ディスクに4200ブロックの空き領域が必要で す。この領域は,日本語MRXのイメージとデータ・ファイル を格納するために,日本語MRXが永久的に使用します。 o MAILbusのファイルを格納するディスクに,少なくとも200 ブロックの空き領域が必要です。この領域にMRX$ディレク トリが置かれます。 この空き領域は,初期のMRX$ディレクトリ用としては十分 ですが,拡張することを考慮した場合はさらに多くの空き 容量が必要となります。目安としては,追加する各登録者 ごとに3ブロックを追加します。 インストレーションによって,MB$ディレクトリのサブデ ィレクトリとしてMRX$ディレクトリが作成されます。つま り,MBMANAGERアカウントのクォータを増やす必要がありま す。 o 同じディスクに,チェックポイント・メッセージを格納す るための将来的な空き領域も必要です。必要な空き領域の サイズは,次の式を使用して計算してください。 必要な空き領域のサイズ=m×n×4 ここで,mは通常の操作状態で送信または受信する可能性の あるメッセージの最大サイズ(Kバイト),nは同時にオー プンする可能性のある最大接続数です。たとえば,最大メ ッセージ・サイズが100Kバイトであり,同時に10個の接続 をオープンする場合,チェックポイント・メッセージを格 納するために必要な空き領域のサイズは次のようになりま す。 100×10×4=4000ブロック チェックポイント・ファイルは時間とともに拡大するた め,拡大したファイルを格納できるだけの余分な領域を準 備しておかなければなりません。 日本語MRXをインストールする場合には,その前に次のソフトウ ェア(下記の最新バージョンのもの)をシステムにインストール しておかなければなりません。 o Message Routerバージョン3.2 インストレーション前の準備 1-3 1.3必要なハードウェアとソフトウェア 日本語MRXをインストールする前に,Message Routerをイ ンストールするだけでなく,構成もしておかなければな りません(『Message Router Configuration Guide』を参 照)。 o ODA CDA Gatewayバージョン1.0 -日本語MRXでODIF文書を扱 う場合に必要 o VAX OSI Apprications Kernel(OSAK)バージョン2.0 o VAX OSI Transport Service(VOTS)バージョン3.0 o VAX Packetnet System Interface(VAX P.S.I.またはVAX P.S.I. Access)バージョン5.0 - X.25デバイスを使用して いる場合に必要 日本語MRXをVAX P.S.I.と一緒に使用する場合は,VOTSのト ランスポート・クラス0を有効に設定しなければなりませ ん。 o DECnet/VAX Phase IV o 日本語VMSバージョン5.4 さらに,日本語MRXをインストールする前に,日本語MRXのライセ ンス(MESSAGE-ROUTER-X.400-JP)を登録してロードしておかなけ ればなりません。ライセンス登録に関する詳細については『VMS License Management Utility Manual』を参照してください。 1.4 システムの準備 インストレーションを開始する前に,次の操作を実行しておかな ければなりません。 1. SYSTEMアカウントにログインします。インストレーショ ンのログが必要な場合は,次のようにSET HOSTコマンド と/LOG修飾子を使用してください。 SET HOST 0 /LOG=SYS$LOGIN:MRX_INSTALL.LOG 2. VMS Backupユーティリティを使用してシステム・ディスク および日本語MRXをインストールするディスク(システム・ ディスク以外のディスクを使用する場合)のコピーを作成 します。 1-4 インストレーション前の準備 1.4システムの準備 インストレーションの途中でシステム障害が発生した場 合には,ディスクが破壊される可能性があります。その場 合,前もってバックアップ・コピーを準備しておけばディ スクを回復できます。また,インストレーション中に古い ファイルをパージ(消去)するかどうかを選択できます。 バックアップ・コピーを作成しておけば,誤ってパージし たファイルを回復できます。バックアップおよび回復の手 順については『VMS Backup Utility Manual』を参照してく ださい。 3. 次のコマンドを使用して,他のユーザがシステムを使用し ていないことを確認してください。 $ SET LOGINS /INTERACTIVE システムを使用できるユーザ数の上限値と,システムを 現在使用しているユーザ数を示すメッセージが表示されま す。 次のように入力して,システムを現在使用しているすべて のユーザに対してログアウトを要求します。 $ REPLY /BELL /ALL "PLEASE LOG OUT" 4. MAILbusシステムに少なくともMessage Router(日本語MRX をインストールする前にインストールして構成しておかな ければならない)が含まれているかどうかを確認します。 MAILbusシステムを実行している場合は,次のMAILbusコマ ンドを使用して停止します。 $ @SYS$MANAGER:MB$CONTROL STOP=(ER,...,DDS,TS,MS) "..."の部分には,MRS, MRG,あるいはMRPなどの他のゲート ウェイを指定します。新規のインストレーションではない 場合は,このコマンドにMRXを含めてください。 そして,DCLコマンドのSHOW SYSTEMを使用して,すべての MAILbusプロセスが停止したかどうかを確認してください。 5. DCLコマンドのSHOW DEVICEを使用して,第1.3節に示した必 要な空きディスク領域があるかどうかを確認します。 例) インストレーション前の準備 1-5 1.4システムの準備 $ SHOW DEVICE SYS$SYSDEVICE Device Device Error Volume Free Trans Mnt Name Status Count Label Blocks Count Cnt $1$DUA0 Mounted 0 VAXVMSRL054 36895 210 4 6. Message Routerをインストールした後,VMSテーラリング・ ユーティリティを使用してインストレーション後に必要な いソフトウェア・ライブラリを削除することができます。 この操作は,ディスク領域を解放して他の用途に使用する ことが目的です(特にMicroVAX使用時)。 ライブラリを削除した後に日本語MRXを再インストールする 場合は,VMSテーラリング・ユーティリティを使用して削除 したソフトウェア・ライブラリを置き換えておく必要があ ります。インストレーション後に,同様の方法でライブラ リを再度削除します。この目的でVMSテーラリング・ユーテ ィリティを使用する方法については『Guide to Setting Up a VMS System』を参照してください。 1-6 インストレーション前の準備 2 ________________________________________________________________ 日本語MRXのインストレーション この章では,日本語MRXをインストールする方法について説明し ます。インストレーションを開始する前に,第1.4節で説明した 準備が終了しているかどうかを確認してください。 o 第2.1節では,日本語MRXをインストールする方法の概略を 説明します。 o 第2.2節では,インストレーション中に発生するエラーにつ いて説明します。 o 第2.3節では,インストレーションの実行方法をステップご とに説明します。 2.1 インストレーションの概要 日本語MRXソフトウェアは,1つの媒体に2つのセーブセットが含 まれています。日本語MRXソフトウェアはVMSINSTALを使用してイ ンストールします。VMSINSTALは,オプションのソフトウェア製 品をVMS環境にインストールするためのVMSプロシージャです。操 作の概略は次の通りです。 o SYSTEMアカウントにログインして,VMSINSTALを起動しま す。 o インストレーションは対話形式で実行され,日本語MRXをイ ンストールするために必要な情報をユーザに問い合わせて きます。問い合わせに対して指示を入力してReturnを押し ます。 第2.3節で対話の各ステップの詳細を説明します。 o 問い合わせの中には省略時の応答(大括弧[]で囲まれてい る)があるものもあります。この省略時の応答を指示する 場合は,何も入力せずに,Returnを押します。 o どのステップでも疑問符(?)を入力してReturnを押せばオン ライン・ヘルプを参照することができます。 日本語MRXのインストレーション 2-1 2.1インストレーションの概要 o Ctrl/Yを押すことによって,いつでもインストレーショ ンを強制終了することができます。この場合は,再度,イ ンストレーションを最初から実行し直さなければなりませ ん。 o インストレーションは約20分かかります。インストレーシ ョンの最後に,日本語MRXの構成要素が正しくインストール できたかどうかを確認するために,インストレーション検 証プロシージャ(IVP)を必ず実行してください。 インストレーションには次の3種類があります。 o 初めてのインストレーション-日本語MRXがまだインストー ルされていない場合 o アップグレード・インストレーション-日本語MRXの以前の バージョンがインストールされていて,今回,日本語MRXバ ージョン2.2をインストールする場合 o 再インストレーション-既に日本語MRXバージョン2.2がイン ストールされていて,今回,再度インストールし直す場合 (初期エラーの場合など) 2.2 エラー処理 インストレーション中に,さまざまな注意メッセージや一般的な 情報メッセージが表示されます(本書に記述されているものがす べてではありません)。すべてのメッセージを注意深く読み,そ の指示にしたがってください。問い合わせに対する応答方法がわ からない場合は,疑問符(?)を入力してReturnを押すことによっ て表示される説明を参照してください。 インストレーション中にエラー・メッセージが表示された場合に は,プロンプトに対して正しく応答したかどうかを確認してくだ さい。タイプ・ミスや誤った応答を入力した可能性があります。 また,事前にシステムを正しく準備したかどうか,および必要な リソースがすべてあるかどうかも確認してください。 応答が正しいのにエラーが継続して発生する場合には,インスト ールを最初からやり直してください。それでも同じ場所でインス トール障害が発生する場合には,下記のいずれかまでご連絡くだ さい。 o 日本DECとの間でサービス契約を結んでいる場合には,カス タマ・サポート・センター 2-2 日本語MRXのインストレーション 2.2エラー処理 o サービス契約を結んでいない場合には,最寄りの日本DEC営 業所 2.3 インストールの実行 日本語MRXは,次の手順でインストールします。 1. SYSTEMアカウントにログインして,次のように入力しま す。 $ @SYS$UPDATE:VMSINSTAL JMRX022 ddcu OPTIONS N ここで,ddcuはキットをマウントする装置の名前です(た とえばMUA0)。装置名を省略した場合には,インストレー ション中に問い合わせてきます。 OPTIONS Nパラメータを指定すると,キットに含まれてい る『日本語Message Router X.400 Gatewayリリース・ノー ト』を印刷したり,画面上で見たりすることができます。 すでに『日本語Message Router X.400 Gatewayリリース・ ノート』を読んである場合には,このパラメータを省略し て構いません。 2. 次のメッセージが表示されます。 VAX/VMS Software Product Installation Procedure V5.4 It is dd-mmm-yyyy at hh:mm Type a question mark(?)at any time for help. ここで,dd-mmm-yyyyとhh:mmは現在の日付と時刻です。 3. 他のユーザがシステムにアクセスしている場合は,次のメ ッセージが表示されます。 %VMSINSTAL-W-ACTIVE, The following processes are still active: name . . . * Do you want to continue anyway [NO]? ここで,nameはシステムにログインしているユーザのプロ セス名あるいはアプリケーションを示します。この場合, ユーザに対してシステムからログアウトするように要求 し,その後インストールを継続してください。 日本語MRXのインストレーション 2-3 2.3インストールの実行 他の警告メッセージも表示されることがあります。これら のメッセージはインストールを停止するわけではありませ んが,後で重要になることがあります。したがって,これ らのメッセージが表示された場合には,その内容を記録し インストールを継続するかどうかを判断してください。こ れらの警告メッセージを無視したために,後でインストー ルが異常終了することもあります。 4. インストレーションを継続すると,次のメッセージが表示 されます。 * Are you satisfied with the backup of your system disk [YES]? システム・ディスクのバックアップをまだ行っていない場 合には,"NO"と入力してReturnを押した後,ディスクのバ ックアップを行い,インストレーションを再度開始してく ださい。システム・ディスクのバックアップを行っている 場合には,単にReturnを押してください。 5. インストレーション開始時に装置名を省略した場合には, 次の問い合わせがあります。 * Where will the distribution volumes be mounted? ディストリビューション・メディアをマウントする装置名 を入力してください。 6. インストレーション開始時に製品名を省略した場合には, 次の問い合わせがあります。 Type the identifier of the products to be installed from the first distribution volume set. Products: "JMRX022"と入力してください。 7. インストレーション開始時にオプションを何も指定しなか った場合には,次の問い合わせがあります。 * Enter installation options you wish to use [none]: 必要なオプションを入力してReturnを押してください。 オプションが必要ない場合は単にReturnを押してください (オプションの一覧については,『Introduction to VMS System Management』を参照してください)。 2-4 日本語MRXのインストレーション 2.3インストールの実行 8. 次のように最初のボリュームをマウントするように指示さ れます。 Please mount the first volume of the set on ddcu: * Are you ready? ここで,ddcu:は,先に指定した装置名です。 ボリュームをマウントします。この作業になれていない場 合は,『Guide to VMS Files and Devices』を参照してく ださい。 ボリュームをマウントした後"YES"と入力してください。ボ リュームに正しくアクセスできた場合には,次のメッセー ジが表示されます。 MOUNT-I-MOUNTED, JMRX mounted on ddcu: 9. 次のメッセージが表示されます。 The following products will be processed: JMRX V2.2 Beginning installation of JMRX V2.2 at hh:mm %VMSINSTAL-I-RESTORE, Restoring product save set A ... 10.インストレーション開始時にOPTIONS Nを指定しなかった場 合にはステップ12に進んでください。OPTIONS Nを指定した 場合には,次のメニューが表示されます。 Release notes included with this kit are always copied to SYS$HELP. Additional Release Notes Options: 1. Display release notes 2. Print release notes 3. Both 1 and 2 4. None of the above * Select option [2]: 選択するオプションの番号を入力してください。 オプション1あるいはオプション3を選択した場合には,リ リース・ノートが画面に表示されます。 日本語MRXのインストレーション 2-5 2.3インストールの実行 オプション2またはオプション3を選択した場合には,次の メッセージが表示されます。 * Queue name [SYS$PRINT]: プリント・キューの名前を入力するか,単にReturnを押し て省略時のキューであるSYS$PRINTを選択してください。こ の後,リリース・ノートがプリンタのキューに正しく登録 されたことを示すメッセージが表示されます。 どのオプションを選択した場合も,リリース・ノートは SYS$HELPディレクトリにMRX022.RELEASE_NOTESという名前 でコピーされます。 11.次のメッセージが表示されます。 * Do you want to continue the installation [NO]? ここでインストールを終了し,リリース・ノートを読むこ とができます。その場合にはReturnを押してください。 リリース・ノートを読んだ後,OPTIONS Nパラメータを省略 してインストレーションを再開します。 12.OPTIONS Nパラメータを指定するしないにかかわらず,リリ ース・ノートはSYS$HELPディレクトリにコピーされて,次 のメッセージが表示されます。 %VMSINSTAL-I-RELMOVED, Product's release notes have been moved to SYS$HELP. 13.次のメッセージが表示されます。 * Do you want to purge files replaced by this installation [YES]? システムに既に日本語MRXをインストールしてある場合に は,既存のファイルの新しいバージョンが作成されます。 古いファイルをパージする場合にはReturnを押してくださ い。 14.次のメッセージが表示されます。 * Do you want to run the IVP after the installation [YES]? Returnを押してIVPを実行してください。第3章で説明する 作業を行う前に,日本語MRXの構成要素が正しくインストー ルできたかどうかを確認するために,必ずIVPを実行してく ださい。 2-6 日本語MRXのインストレーション 2.3インストールの実行 15.次のメッセージが表示されます。 Product: MESSAGE-ROUTER-X.400-JP Producer: DEC Version: 2.2 Release Date: 21-JAN-1992 21-JAN-1992はリリース日です。 続いて,次のメッセージが表示されます。 * Does this product have an authorization key registered and loaded? まだ日本語MRXのPAKを登録してロードしていない場合に は,"NO"と入力してインストレーションを中断し,『VMS License Management Utility Manual』を参照して日本語 MRXのPAKを登録してロードしてください。PAKを登録して ロードした後,インストレーションを再度開始してくださ い。 既に日本語MRXのPAKを登録してロードしている場合に は"YES"と入力してください。 日本語MRXのPAKを登録してロードしていない状態でインス トレーションを継続すると,次のメッセージが表示されま す。 You cannot install MRX/Japanese without a Message-Router-X.400-JP license. Before you can install MRX/Japanese, you must register and load a Message-Router-X.400-JP license PAK. 16.次のメッセージが表示されます。 %JMRX-I-CHKMB, Checking for Message Router Version 3.2 %JMRX-I-CHKOSAK, Checking for OSAK Version 2.0 VMSINSTAL is about to check for running MRX/Japanese or MRXMAN processes. If any MRX/Japanese processes are running, the installation procedure will abort. If any MRXMAN processes are running, they will not cause the installation procedure to abort, although you are advised to stop these processes before continuing. インストレーションを中断せずにMRXMANプロセスを停止す る場合には,別のターミナルでログインしてMRXMANプロセ スを手動で停止してください。 初めて日本語MRX V2.2をインストールしている場合はステ ップ19に進んでください。 日本語MRXのインストレーション 2-7 2.3インストールの実行 日本語MRX V2.2を再インストールしている場合はステップ 18に進んでください。その他の場合は次のステップに進ん でください。 17.アップグレード・インストレーションの場合は,次のメッ セージが表示されます。 version-id is currently installed Upgrading version-id to MRX/Japanese version 2.2 The installation procedure will now convert your old MTA dictionary file into the new format. The installation procedure will create the ODA CDA option files ここで,version-idは既存の日本語MRXの識別子(たとえ ば,MRX V2.1B-117JA)です。 既存のMTAディクショナリは自動的に新しい形式に変換さ れ,各MTAのODA CDAオプション・ファイルが作成されま す。 ただし,MTAディクショナリが目的のディレクトリに存在し なかった場合などで,MTAディクショナリを自動的に変換で きなかった場合は,MTAディクショナリの変換およびオプシ ョン・ファイルの作成を手動で行わなければなりません。 この場合は,次のメッセージが表示されます。 version-id is currently installed Upgrading version-id to MRX/Japanese version 2.2 MTA dictionary file MRX$MTA_DICTIONARY.DAT will not be automatically converted because it is not in the expected directory, ddcu:[MRB:MRX]. You must run MRX$MTA_CONVERT to convert your old MTA dictionary. The ODA CDA options files will not be created. You must run MRX$MTA_OPTIONS to create ODA CDA options files. See the Installation Guide for details. 第3.3節および第3.4節でMTAディクショナリの変換および オプション・ファイルの作成を手動で行う方法を説明しま す。 2-8 日本語MRXのインストレーション 2.3インストールの実行 18.再インストレーションの場合は,次のメッセージが表示さ れます。 version-id is currently installed Proceeding with reinstallation of MRX/Japanese version 2.2 ここで,version-idは既存の日本語MRXの識別子(たとえ ば,MRX V2.2-100JA)です。 19.初めてのインストレーションの場合は,次のメッセージが 表示されます。 Creating directory ddcu:[MB$.MRX] すべての種類のインストレーションで,次のメッセージが 表示されます。 The installation procedure will now run unattended for approximately 20 minutes, depending on system load. %VMSINSTAL-I-RESTORE, Restoring product save set B.... 20.日本語MRXイメージがリンクされている間,次のメッセージ が表示されます。 Linking MRXMAN V2.2 utility ... Linking MRX/Japanese V2.2 ... 21.次のメッセージが表示されます。 The generation phase of the MRX/Japanese installation is now complete. In order to configure MRX/Japanese to your requirements, you must use the configuration procedure, SYS$MANAGER:MB$CONFIG.COM. Refer to the Management Guide for details. To start MRX/Japanese in future, run: $ @SYS$MANAGER:MB$CONTROL START=MRX after starting DECnet, VOTS, OSAK, Message Router and optionally P.S.I. If you want MRX/Japanese to start when the system reboots, put the following line in your system startup file: $ @SYS$MANAGER:MB$CONTROL SYSTART=MRX 日本語MRXのインストレーション 2-9 2.3インストールの実行 This line must occur after the commands that start up DECnet, VOTS, OSAK, Message Router and optionally P.S.I. MB$CONFIGプロシージャおよびMB$CONTROLプロシージャの 概略については第3章,詳細については『Message Router X.400 Gateway Management Guide』を参照してください。 22.次のメッセージが表示されます。 %VMSINSTAL-I-MOVEFILES, Files will now be moved to their target directories... 23.IVPの実行を選択した場合には,この時点で実行され,次の メッセージが表示されます。 IVP for JMRX V2.2 This is the installation verification procedure (IVP) for the Message Router X.400 Gateway. It checks that the Gateway is successfully installed on your system. IVPで日本語MRXのすべてのファイルが存在するかどうかが チェックされ,その結果が画面に表示されます。 ================================================================ Beginning the IVP for MRX V2.2-100JA IVP The verification procedure does the following: 1. Checks that all the MRX/Japanese files are present. ---------------------------------------------------------------- MRX V2.2-100JA file check The total number of files is 30. All files exist and are the correct size. End of MRX V2.2-100JA file check. ---------------------------------------------------------------- The MRX/Japanese V2.2 IVP has completed successfully IVPが終了すると,次のメッセージが表示されます。 Installation of JMRX V2.2 completed at hh:mm 24.インストレーション開始時に製品名を指定しなかった場合 には,次にインストールする製品の製品名を問い合わせて きます。 2-10 日本語MRXのインストレーション 2.3インストールの実行 Enter the products to be processed from the next distribution volume set. * Products: 別の製品をインストールする場合には,製品名を入力し てください。別の製品をインストールしない場合には, Ctrl/Zを押してください。 25.最後に次のメッセージが表示されます。 VMSINSTAL procedure done at hh:mm インストレーションがエラーによって中断されていない限り,日 本語MRXのインストレーションは,これで終わりです。次に,第3 章を参照してインストレーション後の作業を行ってください。 日本語MRXのインストレーション 2-11 3 ________________________________________________________________ 日本語MRXインストレーション後の作業 インストレーション終了後,次の作業を行わなければなりませ ん。 1. 第3.1節を参照して日本語MRXを構成します。 2. MRXMAN(日本語MRX管理する一連のコマンド)を実行するノ ード,およびメインの日本語MRXをインストールしたノード を確認します。この作業(必須ではありません)は第3.2節 で説明します。 3. 日本語MRXを前のバージョンからアップグレードした場合 は,MTAディクショナリが変換されたかどうか,およびODA CDAオプション・ファイルが作成されたかどうかを確認しま す。この作業は第3.3節および第3.4節で説明します。 3.1 日本語MRXの構成 下記の概略手順にしたがって日本語MRXを構成しなければなりま せん。そして,この作業が終了した後,『Message Router X.400 Gateway Management Guide』のすべての情報を参照する必要もあ ります。 1. MAILbus構成プロシージャMB$CONFIGを実行して,MAILbus 構成データベースを作成し,日本語MRX例外レポート (Exception Reporting)ルーチンを使用するかどうかを 指定します。 2. 次のコマンドでMAILbus(日本語MRXを含む)を起動しま す。 $ @SYS$MANAGER:MB$CONTROL START=(MS,TS,DDS,MRX,...,ER) STARTコマンドに対する構成要素識別子として,システムに インストールしてある他のゲートウェイを指定することも できます。 日本語MRXインストレーション後の作業 3-1 3.1日本語MRXの構成 MAILbusでは,それぞれの構成要素の起動ごとに会話型プロ セスが1つずつ必要となります。つまり,これらのプロセス を作成する際にシステムで設定されているユーザ数の上限 値を越えてしまった場合は,構成要素のすべてを起動する ことはできません。このため,あらかじめ上限値を確認し ておいてください。 3. MRXMANのMODIFY PARAMETERSコマンドを使用して日本語MRX を構成します。ドメイン,国籍,TSAPなどの日本語MRX制御 パラメータを設定する必要があります。 4. 定義した制御パラメータを適用するために,日本語MRXを停 止して再起動します。次の2つのコマンドを使用します。 $ @SYS$MANAGER:MB$CONTROL STOP=MRX $ @SYS$MANAGER:MB$CONTROL START=MRX 通常は,システムを起動する際に,日本語MRXを自動的に起 動するように設定しておきます。このために,システムの スタートアップ・コマンド・ファイルに次の行を挿入しま す。 $ @SYS$MANAGER:MB$CONTROL SYSTART= (MS,DDS,TS,MRX...,ER) このコマンド行では,次のMAILbus構成要素を起動します。 o MS - Message Routerマネージメント・サービス o DDS - Message Routerディレクトリ・サービス o TS - Message Router転送サービス o ER -例外レポート(Exception Reporting)ルーチン このコマンド行は,DECnet,VOTS,OSAK,およびオプショ ンのP.S.I.を起動するコマンド行の後に記述しなければな りません。MRXは,構成要素識別子のリスト中ですべての Message Router構成要素の後(ERを除く)に記述しなけれ ばなりません。 既にシステムに他のゲートウェイをインストールしてある 場合は,システムのスタートアップ・コマンド・ファイル に上記に示したようなコマンド行が既に登録されている可 能性があります。この場合には,構成要素識別子のリスト にMRXを追加するだけで十分です。 3-2 日本語MRXインストレーション後の作業 3.1日本語MRXの構成 5. 構成検証プロシージャ(CVP)を実行して,日本語MRXのすべ ての構成要素が正しくインストールされ,構成されている かどうかを確認します(第2章で説明したインストレーショ ン検証プロシージャ(IVP)では,日本語MRX構成要素のイン ストレーションは確認しますが,構成は確認しません)。 CVPの実行方法については『Message Router X.400 Gateway Management Guide』を参照してください。 3.2 他のクラスタ・ノードでのMRXMANの実行 必須ではありませんが,クラスタ内の日本語MRXをインストール したノードとは別のノードでMRXMANを実行できるように設定する ことができます。この設定は,各ノードで次のコマンドを入力す ることによって行えます。 $ INSTALL == "$SYS$SYSTEM:INSTALL /COMMAND_MODE" $ INSTALL REPLACE/NOLOG/OPEN SYS$SYSTEM:MRXMAN/PRIV=(SYSLCK,SYSNAM,TMPMBX,SYSGBL) 3.3 MTAディクショナリの変換 日本語MRXの前のバージョンからアップグレードを行った場合, MTAディクショナリを何もない状態から新規に作成するよりは, 既存のものを使用したいはずです。このためには,ディクショナ リを日本語MRX V2.1の形式から日本語MRX V2.2の形式に変換しな ければなりません。 通常,ディクショナリは日本語MRXのインストレーション時に自 動的に変換されます(新規とアップグレードのインストレーショ ンが識別される)。しかし,状況によっては,自動的に変換でき ない場合もあります(たとえば,既存のディクショナリが省略時 のMRX$ディレクトリにない場合)。この場合は,インストレーシ ョン中に,ユーザがMRX$MTA_CONVERTプロシージャを使用してMTA ディクショナリを変換しなければならないことが通知されます。 次の手順で変換を行います。 1. SYSTEMアカウントにログインします。 2. 既存のMTAディクショナリを格納してあるディレクトリに移 動します。通常,ディクショナリはMRX$ディレクトリ内の MRX$MTA_DICTIONARYファイル内にあります。たとえば,次 のように入力します。 $ SET DEFAULT directory 日本語MRXインストレーション後の作業 3-3 3.3 MTAディクショナリの変換 3. 次のように入力して,ディクショナリを変換します。 $ CONVERT == "$MRX$:MRX$MTA_CONVERT" $ CONVERT directory:MRX$MTA_DICTIONARY 4. 同じディレクトリ内に新しいバージョンのディクショナリ が作成されます。古いバージョンのディクショナリは,も はや必要ありませんので,削除しても構いません。 MRX V2.0から日本語MRX V2.1にアップグレードし,さらに日本 語MRX V2.2にアップグレードする場合は,各アップグレードの 段階でMTAディクショナリを変換しなければなりません。この場 合,ディクショナリの変換を,適切な回数,それぞれのバージョ ンのMRX$MTA_CONVERTを使用して行ったかどうかを確認してくだ さい。つまり,まず最初に日本語MRX V2.1をインストールして MRX$MTA_CONVERTを使用してディクショナリをV2.1の形式に変換 します。そして,次に日本語MRX V2.2をインストールして新しい MRX$MTA_CONVERTを使用してディクショナリをV2.2の形式に変換 します。 3.4 オプション・ファイルの作成 日本語MRXを前のバージョンからアップグレードした際,インス トレーション中にMTAディクショナリが自動的に変換されなかっ た場合,ODA CDAオプション・ファイルが作成されません。この ため,ODA CDA Gatewayを使用してODIF文書をDDIF文書に変換す る場合は,オプション・ファイルを手動で作成しなければなりま せん。 オプション・ファイルを作成するためには,次のようにMRX$MTA_ OPTIONSファイルを実行しなければなりません。 $ SET DEFAULT MRX$ $ RUN MRX$MTA_OPTIONS.EXE MTAディクショナリ内の各MTAごとのMRX$directory内にODA CDAオ プション・ファイルが作成されます。オプション・ファイルの名 前はMRX$ODIF_OPTIONS_mta-name.DATで,中身はカラです。これ らのファイルは削除しないでください。 3-4 日本語MRXインストレーション後の作業 A ________________________________________________________________ 日本語MRXファイル一覧 本付録では,日本語MRXファイルを2つの表で示します。 o 表 A-1では,日本語MRXディストリビューション・キットで 提供する日本語MRXファイルを示します。ファイルは2つの セーブセット(AおよびB)に含まれています。 o 表 A-2では,日本語MRXをインストールした後に存在するフ ァイルを示します。アスタリスク(*)の付いたファイルは当 社内でのみ使用するファイルです。 サイズ(単位はブロック)はおおよその値です。アップグ レード・インストレーションを実行した場合は,ここに示 されている一部のファイルは,実際のインストール後のフ ァイルとかなりサイズが違うことがあります。ファイル保 護コードは,左から順にそれぞれSystem,Owner,Group, Worldレベルに対応していて,望ましい設定を示していま す。 表 A-1 ディストリビューション・キットで提供する日本語MRXファイル ________________________________________________________________ ファイル________________________セーブセットA___________________ KITINSTAL.COM MRX$COUNTRY_CODES.DAT MRX$INIT.DAT MRX$MTA_CONVERT.OBJ MRX$PROV_FILES.DAT MRX$PROV_IMAGES.DAT MRX$SECURE_FILES.COM MRX022.RELEASE_NOTES MRXACTIVE.OBJ MRXVERSION.OBJ (次ページに続く) 日本語MRXファイル一覧 A-1 表 A-1 (続き) ディストリビューション・キットで提供する日本語MRXファイル ________________________________________________________________ ファイル________________________セーブセットA___________________ MRXVERSION.OPT MRX$MTA_OPTIONS.OBJ (次ページに続く) A-2 日本語MRXファイル一覧 表 A-1 (続き) ディストリビューション・キットで提供する日本語MRXファイル ________________________________________________________________ ファイル________________________セーブセットB___________________ DCF_BASE.OLB DCF_BASE_X400.OLB DCF_DSAF.OLB DCF_MAIL_CONVERSIONS.OLB DCF_MAIL_OPTIONS.OPT DCF_MRX_CONVERSIONS.OLB DCF_TRANSLATE.OLB DCF_TRANSLATE_X400.OLB KOAVMS.OLB MB$$MRX_CONFIG.COM MB$$MRX_START.COM MB$$MRX_STOP.COM MB$MRX$CONFIG$CUSTOMIZED.DAT MB$MRX$CONFIG$DEFAULT.DAT MB$MRXCVP.COM MB$MRX_CONFIG.HLB MB$MRX_ER.COM MB$MRX_ERRORS.DAT MRX$CONFIG_MSG.OBJ MRX$CONTROL.OLB MRX$CVP.DAT MRX$DELETE_SPECIFIC.COM MRX$MAN.OLB MRX$NDN.OLB MRX$PDU.OLB MRX$PREPARE.COM MRX$REQFREEOBJ.OLB MRX$RTS.OLB MRX$RUN.COM MRX$SUBPROC.OLB (次ページに続く) 日本語MRXファイル一覧 A-3 表 A-1 (続き) ディストリビューション・キットで提供する日本語MRXファイル ________________________________________________________________ ファイル________________________セーブセットB___________________ MRX$TBED.OLB MRX$THREAD.OLB MRX$TRN.OLB MRX$WARNING.TXT MRX.OPT MRXCONFIG.COM MRXMAN.HLB MRXMAN.OPT MRXM_ADDMRMBX.COM MRXSUBPROC.OPT MRXTBED.OPT MRX_DUMPER.COM OALIBR.OLB OALLV.OLB WPABASE.OLB WPADOC.OLB X400.CMU X400A1INSTALL.COM X400COUNTRY_CODES.DAT X400COUNTRY_CODES.FRM X400FM.FRM X400FM1.FRM X400HELP.MEM____________________XPORT.OLB_______________________ 表_A-2_インストレーション後に存在する日本語MRXファイル__________ ファイル保護コ ディレクトリ/ファイル______ード_____________説明________________ SYS$SYSTEM______________________________________________________ MRX.EXE RWED,RWED,RE,RE 日本語MRXシステム・ イメージ MRXMAN.EXE RWED,RWED,RE,RE MRXMANイメージ (次ページに続く) A-4 日本語MRXファイル一覧 表_A-2_(続き)_インストレーション後に存在する日本語MRXファイル___ ファイル保護コ ディレクトリ/ファイル______ード_____________説明________________ SYS$SYSTEM______________________________________________________ MRXTBED.EXE RWED,RWED,RE,RE テスト・ベッド・イメ ージ MRXSUBPROC.EXE RWED,RWED,RE,RE 日本語MRX内部プログ ラム ________________________________________________________________ SYS$MANAGER_____________________________________________________ MB$$MRX_START.COM RWED,RWED,RE,RE 日本語MRXスタートア ップ・ファイル MB$$MRX_STOP.COM RWED,RWED,RE,RE 日本語MRXシャットダ ウン・ファイル MB$$MRX_CONFIG.COM RWED,RWED,RE,RE 日本語MRX構成ファイ ル MRX$DELETE_SPECIFIC.COM RWED,RWED,RE,RE 不要ファイルの削除用 ________________________________________________________________ SYS$HELP________________________________________________________ MRXMAN.HLB RWED,RWED,RE,RE MRXMANヘルプ・ファイ ル MRX022.RELEASE_NOTES RWED,RWED,RE,RE リリース・ノート MB$MRX_CONFIG.HLB RWED,RWED,RE,RE 構成のヘルプ・ファイ ル (次ページに続く) 日本語MRXファイル一覧 A-5 表_A-2_(続き)_インストレーション後に存在する日本語MRXファイル___ ファイル保護コ ________________________________________________________________ SYS$MESSAGE_____________________________________________________ MRX$CONFIG_MSG.EXE RWED,RWED,RE,RE 構成のメッセージ・フ ァイル ________________________________________________________________ MRX$____________________________________________________________ MRX$INIT.DAT RWED,RWED,RE,RE 日本語MRXパラメータ MRX$COUNTRY_CODES.DAT RWED,RWED,RE,RE 日本語MRX国コード MRX_DUMPER.COM* RWED,RWED,RE,RE テスト・ベッド・ユー ティリティ MRX$MTA_CONVERT.EXE RWED,RWED,RE,RE V2.1アップグレード MRX$CVP.DAT RWED,RWED,RE,RE 日本語MRX CVPデータ ベース MRXM_ADDMRMBX.COM RWED,RWED,RE,RE MRXMANサポート・ファ イル MRX$WARNING.TXT RWED,RWED,RE,RE 省略時の警告テキスト MRX$RUN.COM RWED,RWED,RE,RE 日本語MRXスタートア ップ・ファイル MRX$ODIF_OPTIONS_mta- RWED,RWED,RWED,REODIFオプション・ファ name.DAT イル (次ページに続く) A-6 日本語MRXファイル一覧 表_A-2_(続き)_インストレーション後に存在する日本語MRXファイル___ ファイル保護コ ________________________________________________________________ MRX$(ALL-IN-1ファイル)__________________________________________ X400FM.FRM RWED,RWED,RE,RE メインのフォーム X400FM1.FRM RWED,RWED,RE,RE DDAフォーム X400.CMU RWED,RWED,RE,RE フォーム・プロセッサ X400HELP.MEM RWED,RWED,RE,RE ヘルプ・ファイル X400COUNTRY_CODES.FRM RWED,RWED,RE,RE 国コード・フォーム X400COUNTRY_CODES.DAT RWED,RWED,RE,RE 国コード・データ X400A1INSTALL.COM RWED,RWED,RE,RE インストレーション・ プロシージャ ________________________________________________________________ SYS$COMMON:[SYSTEST.MB]_________________________________________ MB$MRXCVP.COM RWED,RWED,RE,RE 日本語MRX CVP ________________________________________________________________ [MB$.MB.MB$COM]_________________________________________________ MB$MRX_ERRORS.DAT RWED,RWED,RE,RE 例外レポート・メッセ ージ MB$MRX_ER.COM RWED,RWED,RE,RE 例外レポート・プロシ ージャ ________________________________________________________________ [MB$.MB.MB$WORK]________________________________________________ MB$MRX$CONFIG$CUSTOMIZED.DARWED,RWED,RE,- 構成ファイル MB$MRX$CONFIG$DEFAULT.DAT__RWED,RWED,RE,-___構成ファイル________ 日本語MRXファイル一覧 A-7 B ________________________________________________________________ インストレーションの実行例 本付録では,日本語MRXバージョン2.2を初めてインストールした 場合の実行例を示します。 $ SYS$UPDATE:VMSINSTAL JMRX022 DUA0: OPTIONS N VAX/VMS Software Product Installation Procedure V5.4 It is 29-NOV-1991 at 14:07. Enter a question mark (?) at any time for help. * Are you satisfied with the backup of your system disk [YES]? The following products will be processed: JMRX V2.2 Beginning installation of JMRX V2.2 at 14:08 %VMSINSTAL-I-RESTORE, Restoring product save set A ... Release notes included with this kit are always copied to SYS$HELP. Additional Release Notes Options: 1. Display release notes 2. Print release notes 3. Both 1 and 2 4. None of the above * Select option [2]: 4 * Do you want to continue the installation [NO]? YES %VMSINSTAL-I-RELMOVED, Product's release notes have been moved to SYS$HELP. * Do you want to purge files replaced by this installation [YES]? * Do you want to run the IVP after the installation [YES]? Product: MESSAGE-ROUTER-X.400-JP Producer: DEC Version: 2.2 Release Date: 21-JAN-1992 インストレーションの実行例 B-1 * Does this product have an authorization key registered and loaded? Y %JMRX-I-CHKMB, Checking for Message Router Version 3.2 %JMRX-I-CHKOSAK, Checking for OSAK Version 2.0 VMSINSTAL is about to check for running MRX/Japanese or MRXMAN processes. If any MRX/Japanese processes are running, the installation will abort. If any MRXMAN processes are running, they will not abort the installation, although you are advised to stop these processes before continuing. %JMRX-I-MRXCHKDONE, Check for running MRX/Japanese processes complete Creating directory DUA0:[MB$.MRX] The installation procedure will now run unattended for approximately 20 minutes, depending on system load. %VMSINSTAL-I-RESTORE, Restoring product save set B ... Linking MRXMAN V2.2 utility.... Linking MRX/Japanese V2.2 ... The generation phase of the MRX/Japanese installation is now complete. In order to configure MRX/Japanese to your requirements, you must use the configuration procedure, SYS$MANAGER:MB$CONFIG.COM. Refer to the Management Guide for details. To start MRX/Japanese in future, run: $ @SYS$MANAGER:MB$CONTROL START=MRX after starting DECnet, VOTS, OSAK, Message Router and optionally P.S.I. If you want MRX/Japanese to start when the system reboots, put the following line in your system startup file: $ @SYS$MANAGER:MB$CONTROL SYSTART=MRX This line must occur after the commands that start up DECnet, VOTS, OSAK, Message Router and optionally P.S.I. %VMSINSTAL-I-MOVEFILES, Files will now be moved to their target directories... IVP for MRX/Japanese V2.2 This is the installation verification procedure (IVP) for the Message Router X.400 Gateway/Japanese. B-2 インストレーションの実行例 It checks that the Gateway is successfully installed on your system. ================================================================== Beginning the IVP for MRXV2.2-100JA IVP The verification procedure does the following: 1. Checks that all the MRX/Japanese files are present. ------------------------------------------------------------------ MRXV2.2-100JA file check The total number of files is 30. All files exist and are the correct size. End of MRXV2.2-100JA file check. ------------------------------------------------------------------ The MRX/Japanese V2.2 IVP has completed successfully Installation of JMRX V2.2 completed at 14:20 VMSINSTAL procedure done at 14:21 $ インストレーションの実行例 B-3 日本語VAX Message Router X.400 Gatewayインストレーション・ガイド ________________________________________________________________ 1992年2月発行 日本ディジタル イクイップメント株式会社 〒170 東京都豊島区東池袋3-1-1サンシャイン60 35階 電話(03)3989-7111 (大代表) ________________________________________________________________ AA-PLX2A-TE