_日本語ALL-IN-1_______________________________ インストレーション・ガイド AA-PR9QA-TE 1992年9月 オペレーティング・システム: 日本語VMSバージョン5.5-1以上 ソフトウェア・バージョン: バージョン3.0 日本ディジタル イクイップメント株式会社 __________________________________________________________ 1992年9月 本書の著作権は日本ディジタル イクイップメント株式会社 (日 本DEC)が保有しており,本書中の解説および図,表は日本DECの 文書による許可なしに,その全体または一部を,いかなる場合に も再版あるいは複製することを禁じます。 また,本書に記載されている事項は予告なく変更されることがあ りますので,あらかじめご承知おきください。万一本書の記載 に誤りがあった場合でも,日本DECは一切その責任を負いかねま す。 本書で解説するソフトウェア(対象ソフトウェア)は,所定のライ センス契約が締結された場合に限り,その使用あるいは複製が許 可されます。 日本DECは,日本DECまたは日本DECの指定する会社から納入され た機器以外の機器で対象ソフトウェアを使用した場合,その性能 あるいは信頼性について一切責任を負いかねます。 Digital Equipment Corporation Japan 1985 to 1992. All Rights Reserved. 下記は米国Digital Equipment Corporationの商標です。 ALL-IN-1, CDA, DECdx/RSTS, DECmail, DECnet, DECpage, DECtalk, DECwindows, DX, EDT, MicroVAX, TOPS-20, VAX, VAXcluster, VAX DATATRIEVE, VAX FMS, VAX Notes, VAX RALLY, VAX TEAMDATA, VAX VTX, VMS, WPS-PLUS,およびDIGITALロゴ ACMSは米国McDonnell Douglas社の商標です。 Bellは米国Bell telephone社の商標です。 Ethernetは米国Xerox社の商標です。 PostScriptは米国Adobe Systems社の商標です。 Vadicは米国Racal-Vadic社の商標です。 Motifは米国Open Software Foundation社の商標です。 WordPerfectは米国WordPerfect社の商標です。 ________________________________________________________________ 目次 まえがき................................................ xi 1 はじめに 1.1 インストレーションを開始する前に............ 1-1 1.2 インストレーションの種類.................... 1-2 1.3 オンライン・リリース・ノートのアクセス...... 1-3 1.3.1 リリース・ノートへのアクセス............ 1-3 1.4 追加言語のインストレーション................ 1-5 1.5 ディストリビューション・キットの内容........ 1-6 1.6 VMSINSTAL................................... 1-7 1.6.1 インストレーションの記録................ 1-7 1.6.2 インストレーションに必要な時間.......... 1-8 1.7 インストレーション検証プロシージャ(IVP)の実 行........................................... 1-8 1.8 インストレーションの中断.................... 1-9 1.9 ALL-IN-1の使用例を格納したディレクトリ...... 1-9 2 VAXクラスタ・システムでのALL-IN-1のインストレーシ ョン 2.1 ライセンス.................................. 2-1 2.2 単一環境クラスタ............................ 2-1 2.3 複数環境クラスタ............................ 2-3 2.4 ローカル・エリアVAXクラスタ・システムで のALL-IN-1のインストレーション............... 2-5 iii 3 必須ソフトウェアとオプション・ソフトウェア 3.1 必須ソフトウェアと,ALL-IN-1システムとともに 納品されるソフトウェア....................... 3-1 3.1.1 必須ソフトウェアのライセンス............ 3-4 3.1.2 Message RouterおよびMessage Router VMSmail GatewayとALL-IN-1の統合.......... 3-5 3.1.2.1 メール・ディレクトリとALL-IN-1ディクト リ..................................... 3-6 3.1.2.2 インストレーションの順序.............. 3-6 3.1.3 CDAのサポート........................... 3-6 3.1.4 WPS-PLUSとALL-IN-1の統合................ 3-7 3.2 オプション・ソフトウェア・プロダクト........ 3-7 3.2.1 日本語VAX DATATRIEVEと日本語ALL-IN-1の統 合....................................... 3-9 3.2.2 日本語ACMSと日本語ALL-IN-1の統合........ 3-9 3.3 ソフトウェアのインストレーションの順序...... 3-10 4 共存システム 4.1 共存システム................................ 4-1 4.1.1 共存システムのインストール.............. 4-2 4.1.2 共存システムの実行...................... 4-3 4.1.3 スクリプト・シンビオントの設定.......... 4-3 4.1.4 カスタマイゼーションの転送.............. 4-4 4.1.5 共存システムの削除...................... 4-5 5 システムの準備 5.1 日本語ALL-IN-1 V3.0ライセンスの登録......... 5-1 5.2 論理名の割当て.............................. 5-2 5.2.1 インストールされたイメージ.............. 5-3 5.3 カスタマイズを実行している場合のPROFILE.DAT とPROFILE.FDLの保存.......................... 5-5 5.4 オブジェクト・ライブラリの確認.............. 5-5 5.5 VMSテーラリング............................. 5-5 5.6 カスタマイゼーションの確認.................. 5-6 5.7 共有ファイル・キャビネット・プロトタイプのマ イグレーション............................... 5-7 iv 5.8 プリンタ・テーブルの確認.................... 5-7 5.9 DCLTABLES.EXEの確認......................... 5-7 5.10 カスタマイゼーション管理ファイルの保護...... 5-7 5.11 OA$FORMATTER_START.COM...................... 5-8 5.12 レイヤード・プロダクトの準備................ 5-8 5.13 システムが整理されているかどうかの確認...... 5-8 5.14 システムの準備作業.......................... 5-8 5.14.1 システム・ディスクとターゲット・ディスク のバックアップ........................... 5-9 5.14.2 ALL-IN-1のシャットダウン................ 5-10 5.14.3 メッセージ・ルータのディレクトリ・サービ スが実行されているかどうかの確認......... 5-10 5.14.4 メモリにインストールされているファイルの 解除..................................... 5-10 5.14.5 ALL-IN-1カスタマイズ管理へのアプリケーシ ョンの移動............................... 5-11 5.14.6 キュー・マネージャの起動................ 5-12 5.14.7 メール・センダーとフェッチャの実行...... 5-12 5.14.8 グローバル・ページ,グローバル・セクショ ン,グローバル・ページ・ファイル・セクシ ョンの値の確認と計算..................... 5-13 5.14.8.1 GBLPAGESとGBLSECTIONS................. 5-13 5.14.8.2 グローバル・ページ.................... 5-15 5.14.9 システム・パラメータ値の確認............ 5-16 5.14.9.1 システム・パラメータ値の変更.......... 5-18 5.14.9.2 AUTOGENによるシステム・パラメータ値の 変更................................... 5-19 5.14.10 プロセス・アカウント・クォータのチェッ ク....................................... 5-20 5.14.11 ディスク・スペースの確認................ 5-22 5.14.11.1 ディスク・クォータの割当て............ 5-25 5.15 データ・ファイルの変換...................... 5-26 5.16 アップグレード・インストレーションとアップデ ート・インストレーションで必要な追加準備作業. 5-29 5.17 WPS-PLUS使用時のアップグレード.............. 5-30 5.18 インストレーション前のシステムおよびアカウン ト確認オプション............................. 5-30 v 5.19 端末........................................ 5-31 5.20 インストレーションに必要な時間.............. 5-32 5.21 インストレーション時の注意事項.............. 5-32 6 インストレーション・プロシージャ:ベース構成要素と ベース言語のインストレーション 6.1 VMSINSTALの起動............................. 6-2 6.2 システム・バックアップの確認................ 6-3 6.3 ディストリビューション・メディア(最初のボリ ューム)のロード.............................. 6-3 6.4 インストレーション・タイプの指定............ 6-5 6.5 Product Authorization Key (PAK)............. 6-6 6.6 日本語VAX DATATRIEVEの統合.................. 6-7 6.7 WPS-PLUSの統合.............................. 6-7 6.8 ACMSの統合.................................. 6-8 6.9 複数言語システムを構築するかどうかの指定.... 6-9 6.10 日付形式の選択.............................. 6-9 6.11 ALL-IN-1ユーザの最大数...................... 6-10 6.12 センダーとフェッチャを実行するためのバッチ・ キューの指定................................. 6-11 6.13 システムがメールを送受信するかどうかの指定.. 6-11 6.14 メール・ディレクトリの使用レベル............ 6-12 6.15 ALL-IN-1メッセージ・ルータ・メールボックスの パスワード................................... 6-14 6.16 送信メールをASCIIに変換するかどうかの指定... 6-14 6.17 第1チェック・フェーズ....................... 6-15 6.18 ディストリビューション・メディア(2番目のボリ ューム)のロード.............................. 6-17 6.19 第2チェック・フェーズ....................... 6-18 6.20 ALL-IN-1共有ライブラリ,共有データ,言語,メ ール領域ファイルを格納する装置............... 6-18 vi 6.21 共有ディレクトリの数........................ 6-19 6.22 各共有ディレクトリを格納する装置............ 6-19 6.23 レキシコン・ファイルの装置.................. 6-20 6.24 マーケット・コード.......................... 6-20 6.25 ALL-IN-1のためのVMSアカウントの識別または作 成........................................... 6-21 6.26 ALL-IN-1転送アカウントのUIC................. 6-23 6.27 スクリプト・シンビオント・アカウントのUIC... 6-24 6.28 ファイル・キャビネット・サーバ・アカウントの UIC.......................................... 6-25 6.29 共有ファイルのディレクトリ.................. 6-25 6.30 IVPを実行するかどうかの指定................. 6-26 6.31 すべての質問に応答した後.................... 6-26 6.32 自動的なインストレーション後の作業.......... 6-27 7 インストレーション・プロシージャ:追加言語のインス トレーション 7.1 VMSINSTALの起動............................. 7-2 7.2 システム・バックアップの確認................ 7-3 7.3 ディストリビューション・メディアのロード.... 7-3 7.4 インストレーション・タイプの指定............ 7-5 7.5 VAX DATATRIEVEの統合........................ 7-6 7.6 WPS-PLUSの統合.............................. 7-6 7.7 ACMSの統合.................................. 7-6 7.8 日付形式の選択.............................. 7-7 7.9 第1チェック・フェーズ....................... 7-7 7.10 Product Authorization Key (PAK)............. 7-8 7.11 米語と英語.................................. 7-9 7.12 第2チェック・フェーズ....................... 7-10 7.13 ALL-IN-1のためのVMSアカウントの指定......... 7-10 vii 7.14 言語ファイルのディレクトリ.................. 7-11 7.15 IVPを実行するかどうかの指定................. 7-12 7.16 インストレーションの終了待ち................ 7-12 7.17 インストレーション後の自動的な作業.......... 7-13 8 インストレーション・エラーと障害 8.1 特別な処置の必要のない一般的なエラー・メッセ ージ......................................... 8-1 8.2 処置の必要な一般的なエラー.................. 8-1 8.3 処置の必要なALL-IN-1エラー.................. 8-2 8.4 インストレーション障害...................... 8-3 8.4.1 アップグレード・インストレーションでの障 害....................................... 8-3 8.4.2 セーフティ・モードでのアップグレード・イ ンストレーション......................... 8-4 8.4.3 ノン・セーフティ・モードでのアップグレー ド・インストレーション................... 8-4 8.4.4 新規インストレーション.................. 8-4 8.5 IVPの実行中に表示されるエラー・メッセージ... 8-4 8.6 IVP障害..................................... 8-6 9 手作業によるインストレーション後の作業 9.1 VAXクラスタ・システムのすべてのノードで のALL-IN-1の起動............................. 9-2 9.2 VAXクラスタ・システムでのDCLTABLESの置換.... 9-2 9.3 不要なファイルの削除........................ 9-3 9.4 ALL-IN-1マネージャのサイト・スタートアップ・ コマンド・プロシージャの変更................. 9-3 9.5 VMSシステム・マネージャのサイト・スタートア ップ・コマンド・プロシージャの変更........... 9-5 9.6 不足しているイメージのインストレーション.... 9-6 9.7 古くなったフォーム・ライブラリの再コンパイ ル........................................... 9-6 viii 9.8 カスタマイゼーションを統合するため のALL-IN-1のリンク........................... 9-7 9.9 SFCPからバージョン3.0の共有ファイル・キャビ ネットへのマイグレーション................... 9-7 9.10 リモート・メッセージ・ルータを使用するための メールボックス・エントリの追加............... 9-12 9.11 メッセージ・ルータ転送サービスの設定........ 9-13 9.11.1 VMSmailゲートウェイの構成............... 9-14 9.12 メール・ディレクトリの設定.................. 9-14 9.13 アプリケーションのヘルプ・モジュールの置換.. 9-18 9.14 ALL-IN-1ユーザ環境の設定.................... 9-18 9.15 WPS-PLUS/VMS文書からALL-IN-1への変換........ 9-18 9.16 PROFILE.DATとPROFILE.FDLへのカスタマイゼーシ ョンの再適用................................. 9-20 9.17 SITELINK24.COMおよびSITELINK23の名称の変更.. 9-21 9.18 ファイル・キャビネット・サーバ・ライセンスの インストレーション........................... 9-21 9.19 DECtraceを使用するためのファシリティ定義のア ップデート................................... 9-21 9.20 パーティション・ファイルへのユーザ登録...... 9-22 9.21 パーティション・ファイルの修正.............. 9-22 9.22 CDA Converter Libraryの環境設定............. 9-23 9.23 追加言語インストレーション後の環境設定...... 9-24 9.24 問題点の通知................................ 9-24 10 CARTツールの使用方法 10.1 概要........................................ 10-1 10.2 CARTの実行内容.............................. 10-2 10.3 アップグレード前のCART実行.................. 10-5 10.4 変更後のALL-IN-1システムでのCART実行........ 10-5 10.5 アップグレード後のCART実行.................. 10-6 ix 10.6 マイグレーション・チェック・リスト.......... 10-6 10.7 CART報告の状態コード........................ 10-12 A 日本語ALL-IN-1 V3.0ディストリビューション・メディア A.1 磁気テープとTK50キット...................... A-1 A.2 日本語ALL-IN-1キットに登録されているファイ ル........................................... A-2 B ALL-IN-1ディレクトリ以外のディレクトリにインストール されるファイル B.1 ALL-IN-1ディレクトリ以外のディレクトリにイン ストールされるファイル....................... B-1 C 日本語ALL-IN-1 V3.0新規インストレーション例 C.1 新規インストレーション例.................... C-1 索引 表 1-1 インストレーションの種類................. 1-2 3-1 必須ソフトウェア......................... 3-1 5-1 GBLPAGESとGBLSECTIONSの値................ 5-14 5-2 必要最低限のシステム・パラメータ値....... 5-17 5-3 インストレーションを実行するアカウントに 必要なプロセス・アカウント・クォータ..... 5-21 5-4 新規インストレーションの場合に 各ALL-IN-1領域に必要なディスク・スペース. 5-23 5-5 アップグレード・インストレーションの場合 に各ALL-IN-1領域に必要なディスク・スペー ス....................................... 5-24 10-1 コンフリクト・レベル..................... 10-2 10-2 状態コード説明........................... 10-12 x ________________________________________________________________ まえがき 本書の目的 本書では,日本語ALL-IN-1をシステムにインストールする次のよ うな方法について説明します。 1. 日本語ALL-IN-1をインストールするために日本語VMSシステ ムを準備する方法 2. 日本語ALL-IN-1をインストールする方法 3. ALL-IN-1マネージャがALL-IN-1にログインし,ローカル・ システムで使用できるようにALL-IN-1を設定する方法 ALL-IN-1を完全に設定するために必要なこの他の作業や,イン ストレーション後の管理として必要な作業については,「日本 語ALL-IN-1 マネージメント・ガイド」と「日本語ALL-IN-1メー ル・マネージメント・ガイド」を参照してください。たとえば, 次の操作についてはこれらの解説書を参照してください。 o プリンタの設定 o ALL-IN-1ユーザの作成 o メールを他のシステムまたはVMSユーザに送信する場合に は,Message RouterとMessage Router VMSmail Gatewayの 設定 xi 対象読者 本書は主に次の読者を対象にしています。 o 日本語ALL-IN-1バージョン3.0をインストールし,設定する 担当者 o 日本語ALL-IN-1バージョン2.3またはバージョン2.4か ら日本語ALL-IN-1バージョン3.0にアップグレードする担当 者 o 既存の日本語ALL-IN-1バージョン3.0システムをアップデー トする担当者 本書の使用方法 本書は次のように使用してください。 1. 第1.3節に記述されている手順に従って,オンライン・リリ ースノートにアクセスしてください。オンライン・リリー スノートにはインストレーションに関連する重要な情報が 含まれている可能性がありますので,必ず印刷して読んで ください。 2. 第5章を読んで,日本語ALL-IN-1バージョン3.0のインスト レーション前に行わなくてはならない作業を確認してくだ さい。 3. 実行するインストレーションの種類に応じて,各章に記述 されている手順に従ってインストレーションを行ってくだ さい。ベース言語のインストレーションを行う場合には第6 章を,追加言語のインストレーションを行う場合には第7章 を参照してください。 4. 第9章を読んでインストレーション後の作業を確認し,シス テムで使用するためにALL-IN-1を設定してください。 関連資料 ALL-IN-1のインストレーション,管理に関しては,次の解説書を 参照してください。 o 「日本語ALL-IN-1リリース・ノート」 o 「日本語ALL-IN-1マネージメント・ガイド」 xii o 「日本語ALL-IN-1メール・マネージメント・ガイド」 o 「日本語ALL-IN-1アドミニストレーション・ガイド」 ALL-IN-1の使用方法に関しては,次の解説書を参照して下さい。 o 「日本語ALL-IN-1ユーザ・ハンドブック」 o 「日本語ALL-IN-1ユーザーズ・ガイド」 ALL-IN-1アプリケーション・プログラミングに関しては,次の解 説書を参照してください。 o 「ALL-IN-1 Application Programming: Getting Started」 o 「ALL-IN-1 Application Programming: Guide」 o 「ALL-IN-1 Application Programming: Mini-Reference」 o 「ALL-IN-1 Application Programming: Reference Volume 1」 o 「ALL-IN-1 Application Programming: Reference Volume 2」 o 「ALL-IN-1 Application Programming: User Interface Standards」 o 「ALL-IN-1 Application Programming: Using Customization Management」 o 「ALL-IN-1 Application Programming: Index」 また,必要に応じて,次の製品に関する解説書も参照してくださ い。 o 日本語VAX FMSバージョン2.4 o ALL-IN-1 Voice Messaging Supportバージョン1.0 o VAX Message Routerバージョン3.2 o 日本語VAX DATATRIEVEバージョン5.1 o 日本語VAX Application Control and Management System (ACMS)バージョン3.2 o VAX DECpageバージョン3.1 o VAX VTXバージョン4.1 o VAX TEAMDATAバージョン1.3 xiii o VAX RALLYバージョン2.1 o 日本語VAX Notesバージョン2.1 また,必要に応じて,現在のシステムで使用しているVMSの解説 書も参照してください。 本書で使用する表記法 本書では,次の表記法を使用します。 __________________________________________________________ 表記法___________意味_____________________________________ Ctrl/x Ctrlキーを押した状態で別のキーまたはマウ ス・ボタン(ここではxと示されています)を押 すことを示します。 GOLD x GOLDキー(PF1と示されることもあります)を押 して離した後,別のキー(ここではxと示され ています)を押して離すことを示します。 < > で囲んだキー名はそのキーを押すことを 示します。 { } 形式の説明の中カッコは必ず指定しなければ ならない要素を示します。要素の1つを必ず選 択しなければなりません。 [ ] 形式の説明の大カッコは省略可能な要素を示 します。オプションをまったく選択しないこ とも,1つまたは全部を選択することも可能で す。 VMSディレクトリ名またはデータ・セット参照 (DSR)の構文では,大カッコは省略可能ではあ りません。 ( ) 形式の説明のカッコはパラメータまたは引数 リストを区切るために使用されます。 xiv __________________________________________________________ 表記法___________意味_____________________________________ . 例の中の一部の情報が省略されていることを . 示します。 ._________________________________________________________ xv 1 ________________________________________________________________ はじめに この章では,さまざまな種類のインストレーションについて説明 し,以前のALL-IN-1システムからALL-IN-1バージョン3.0に円滑 にマイグレーションするための方法についても説明します。 ___________________________________________________________ 1.1 インストレーションを開始する前に ALL-IN-1を確実にインストールするには,十分な準備と計画が必 要です。本書の説明の中で,これから実行するインストレーショ ンに関連する部分をすべて読まなければなりません。とくにアッ プグレード・インストレーションを実行する場合で,しかもシス テムを次に示すいずれかの方法で変更している場合には,インス トレーション後にソフトウェアが正しく動作することを確認する まで,実際にインストレーションを実行しないでください。 o ALL-IN-1システムのカスタマイズ(第4章を参照) o 他のソフトウェア製品との統合 o 非標準プリンタのためのプリンタ・テーブルへの追加 ALL-IN-1のカスタマイゼーションを確認する場合は,テスト・シ ステムを別に設定して使用するようにしてください(詳しくは第4 章を参照してください)。 システムの一部にだけ影響を与えるカスタマイズ(たとえばユー ザ・ディレクトリのカスタマイズなど)がシステムに対して実行 されているかどうかを確認し,システム保守作業が最新の状態に 実行されているかどうかと,誤っていたり,古くなったファイル やアカウントを削除したかどうかも,インストレーションを開始 する前に確認してください。 はじめに 1-1 1.2インストレーションの種類 ___________________________________________________________ 1.2 インストレーションの種類 表 1-1はバージョン3.0で実行できるインストレーションの種類 を示しています。 表 1-1 インストレーションの種類 __________________________________________________________ インストレーションに関する追加条 インストレーションの種類__件______________________________ 新規に日本語ALL-IN-1 なし V3.0システムをインストー ルする。 日本語ALL-IN-1 V3.0に追 なし 加言語をインストールす る。 日本語ALL-IN-1 V2.3また 既存の追加言語を日本語ALL-IN-1 はV2.4を日本語ALL-IN-1 V3.0の対応する言語にアップグレー V3.0にアップグレードす ドする。 る。 日本語ALL-IN-1 V2.3また 追加言語をアップグレードする前 はV2.4の追加言語を日本 に,ベースALL-IN-1システムをV3.0 語ALL-IN-1 V3.0の言語に にアップグレードする。 アップグレードする。 既存の日本語ALL-IN-1 必要に応じて他の言語もアップグレ V3.0システムをアップデー ードする。 トする。 日本語ALL-IN-1 V3.0の追 なし 加言語をアップデートす る。______________________________________________________ 既存の日本語ALL-IN-1バージョン3.0システムに対して特定の 変更を行った場合,アップグレード・インストレーションを実 行する必要はありません(たとえば,日本語VAX DATATRIEVEを 使用するためにALL-IN-1を再構成する場合)。詳しくは「日本 1-2 はじめに 1.2インストレーションの種類 語ALL-IN-1マネージメント・ガイド」のシステム構成に関する章 を参照してください。 ___________________________________________________________ 1.3 オンライン・リリース・ノートのアクセス 日本語ALL-IN-1 V3.0では,オンライン・リリース・ノートを使 用できます。リリース・ノートには,制限事項や注意事項などの 重要な情報が示されます。リリース・ノートにはインストレーシ ョンに関連する情報も示されるため,必ず参照してください。 1.3.1 リリース・ノートへのアクセス リリース・ノートにアクセスするには,次の操作を実行します。 1. 必要な特権を備えたVMSシステム・マネージャのアカウント にログインします。 2. 次の省略時のディレクトリを設定します。 $ SET DEFAULT SYS$UPDATE 3. 次のコマンドを入力します。 $ @VMSINSTAL product device: OPTIONS N ただし,productはプロダクト・コードです。A1LJA030と指 定します。 deviceはリリース・ノートの適切なバージョンが記録され ているテープをマウントした装置です。次のメッセージが 表示されます。 VAX/VMS Software Product Installation Procedure V. It is at . ただし,は現在の日付と時 刻,はシステムで実行中のVMSのバージョンで す。 Enter a question mark (?) at any time for help. 4. VMSINSTALは次の情報を表示します。 * Are you satisfied with the backup of your system disk [YES]? はじめに 1-3 1.3オンライン・リリース・ノートのアクセス リリース・ノートの印刷のみを実行している場合には,こ のまま処理を継続できます。を押してください。 5. VMSINSTALはディストリビューション・メディアをマウント するように要求するプロンプトを表示します。 Please mount the first volume of the set on : ただし,はステップ3で指定した装置です。 VMSINSTALは次の情報を表示します。 * Are you ready? このプロンプトに対して,ディストリビューション・メデ ィアの言語ボリュームをマウントします(メディアのロード 方法がわからない場合には,VMSのインストレーションに関 する解説書を参照してください)。 ボリュームをマウントした後,YESと入力してを押 します。 VMSINSTALはディストリビューション・ボリュームをマウン トしようとします。正しくマウントできた場合には,メッ セージが表示されます。次の例を参照してください。 %MOUNT-I-MOUNTED, A10030 mounted on : その後,次のメッセージが表示されます。 The following products will be processed: V3.0 Beginning installation of V3.0 at ただし,は現在の時刻,にはA1LJAと表示さ れます。 6. VMSINSTALは次の情報を表示します。 %VMSINSTAL-I-RESTORE, Restoring product saveset A... Release Notes Options: 1 Display Release Notes 2 Print Release Notes 3 Both 1 and 2 4 Copy release notes to SYS$HELP 5 Do not display, print, or copy the release notes 1-4 はじめに 1.3オンライン・リリース・ノートのアクセス * Select option [3]: 必要なオプションの番号を入力します。 リリース・ノートを印刷するために2または3と入力した場 合には,次のメッセージが表示されます。 * Queue name [SYS$PRINT]: SYS$PRINTでリリース・ノートを印刷する場合にはを 押します。SYS$PRINTで印刷したくない場合には,使用する プリント・キューの名前を入力します。 その後,次のメッセージが表示されます。 * Do you want to continue the installation [N]? 省略時の応答であるNOを指定する場合にはを押し ます。 次のメッセージが表示されます。 %VMSINSTAL-I-RELMOVED, The product Release Notes have been successfully moved to SYS$HELP. Installation of V3.0 completed at VMSINSTAL procedure done at ただし,は現在の時刻,にはA1LJAと表示さ れます。 _______________________ 注意 _______________________ ALL-IN-1をインストールする前に,リリース・ノートを必 ず参照してください。 _____________________________________________________ ___________________________________________________________ 1.4 追加言語のインストレーション この節は,次のインストレーションを実行する場合にのみ参照し てください。 o 日本語ALL-IN-1 V3.0の追加言語をインストールする場合。 o 日本語ALL-IN-1 V2.3またはV2.4の追加言語を日本 語ALL-IN-1 V3.0の追加言語にアップグレードする場合。 はじめに 1-5 1.4追加言語のインストレーション o 日本語ALL-IN-1 V3.0の追加言語をアップデートする場合。 日本語ALL-IN-1 V3.0キットには,日本語の構成要素が含まれて います。この他に,追加言語(英語)をインストールすれば,英語 インタフェースを使用することができます。追加言語をインスト ールする場合には,最初の言語をインストールするときに複数言 語システムを構築することを指定しておかなければなりません。 最初の言語をインストールするときに,次のプロンプトに対して NOと応答した場合には,日本語ALL-IN-1 V3.0を再リンクし,こ のプロンプトに対してYESと応答しなければなりません。 Do you want to build a multi-language system? ALL-IN-1イメージのリンクについての詳しい説明は,「日本 語ALL-IN-1マネージメント・ガイド」を参照してください。 日本語ALL-IN-1 V3.0では,日本語がユーザのアカウント情 報の言語フィールドに省略時の設定として入力される言語で す。ALL-IN-1にログインするときに,/LANGUAGE修飾子を使用し なかった場合(第9.4節を参照),ALL-IN-1は日本語を使用しま す。英語は追加言語インストレーションを実行することにより, 別にインストールします(第7章を参照)。英語は省略時の言語(日 本語)に追加される言語です。 ___________________________________________________________ 1.5 ディストリビューション・キットの内容 キットが完全であるかどうかを確認するには,ディストリビュー ション・キットの内容を納品一覧表と比較しなければなりませ ん。 キットが破損している場合や,不足しているものがある場合に は,日本DECの担当者に連絡してください。 1-6 はじめに 1.6 VMSINSTAL ___________________________________________________________ 1.6 VMSINSTAL 日本語ALL-IN-1 V3.0は,完全な特権を持つVMSシステム・マネ ージャのアカウントからVMSINSTALを使用してインストールしま す。VMSINSTALはVMSオペレーティング・システムでオプション・ ソフトウェア・プロダクトをインストールするために使用する DCLユーティリティです。このユーティリティはディストリビュ ーション・メディアに記録されているプロダクト独自のインスト レーション・プロシージャを起動し,そのプロシージャがインス トレーションの実際の処理を制御します。 VMSINSTALはインストレーションを開始するときにBYPASS特権を 無効にします。 VMSINSTALを実行するには,少なくとも次の2つのパラメータを設 定しなければなりません。 o インストールするプロダクトの名前。 o ディストリビューション・メディアがマウントまたはロー ドされる装置の名前。物理装置名または論理装置名を指定 できます。 VMSINSTALはディストリビューション・メディアに記録されてい るコマンド・プロシージャを起動し,そのコマンド・プロシージ ャが実際のインストレーションを制御します。 1.6.1 インストレーションの記録 日本語ALL-IN-1 V3.0をインストールする場合には,インストレ ーションの記録を保存することをおすすめします。その場合,ハ ードコピー・ターミナルを使用するか,インストレーションの記 録をログファイルに保存してください。ログファイルに記録を保 存する場合には,次のコマンドを入力します。 $ SET HOST 0/LOG=filename ただし,filenameはログファイルの名前です。たとえば, ALLIN1_INSTALL.LOGと指定します。filenameを省略した場合,省 略時の設定はSETHOST.LOGです。ログファイルはコマンドを入力 したディレクトリに作成されます。SET HOSTコマンドを使用する には,システムでDECnetが実行されていなければなりません。 SET HOSTコマンドを入力したディレクトリを記録しておいてくだ さい。 はじめに 1-7 1.6 VMSINSTAL インストレーションの記録をログファイルに保存する場合に は,ALL-IN-1にとって必要なスペースの他に,少なくとも200ブ ロックが必要です(第5.14.11項を参照)。 VAXクラスタ・システムを使用していて,VAXクラスタ・コンソ ール・システム(VCS)を実行している場合には,日本語ALL-IN-1 V3.0のインストレーションを記録するためにVCSを使用できま す。この場合,DECnetを実行する必要はなく,インストレーショ ン記録用のディスク・スペースを準備する必要もありません。ま た,インストレーション時に入力するパスワードは表示されませ ん。詳しくは,VAXクラスタ・コンソール・システムに関する解 説書を参照してください。 1.6.2 インストレーションに必要な時間 日本語ALL-IN-1 V3.0のインストレーションには,使用するプロ セッサのタイプに応じて2〜12時間かかります。たとえば,VAXシ ステムの場合より,MicroVAXシステムの方がインストレーション に長い時間がかかります。 追加言語のインストレーションには約1〜3時間かかります。 ___________________________________________________________ 1.7 インストレーション検証プロシージャ(IVP)の実行 日本語ALL-IN-1 V3.0にはインストレーション検証プロシージャ (IVP)があります。インストレーション時にインストレーション の一部としてIVPを実行するかどうかが質問されます。YESと応答 した場合には,VMSINSTALはIVPを実行します。日本語ALL-IN-1 V3.0が正しくインストールされたかどうかを確認するために,な るべくIVPを実行してください。IVPを実行した後,システムを実 際に使用する前にインストレーション後の作業を実行しなければ なりません。インストレーション後の作業についての説明は第 6.32節を参照してください。 日本語ALL-IN-1 V3.0のインストレーション後,IVPを単独で実行 することにより,システムでALL-IN-1が使用可能な状態であるか どうかを確認できます。また,システム障害が発生した後,ユー ザが日本語ALL-IN-1 V3.0にアクセスできるかどうかを確認する ためにIVPを実行することも可能です。IVPの実行方法について は,「日本語ALL-IN-1マネージメント・ガイド」を参照してくだ さい。 1-8 はじめに 1.8インストレーションの中断 ___________________________________________________________ 1.8 インストレーションの中断 必要に応じてインストレーション作業を中断するには,Ctrl/Yを 押します。Ctrl/Yを押すと,インストレーション・プロシージャ はインストレーションのための一時的なワーキング・ディレクト リに作成したすべてのファイルを削除します。ただし,最終的な ロケーションに格納されたファイルはそのまま保存されます。イ ンストレーションの再開方法については,第8章を参照してくだ さい。 _______________________ 注意 _______________________ VMSINSTALですでに作成したアカウント,識別子,ディレ クトリ構造は削除されません。 _____________________________________________________ ___________________________________________________________ 1.9 ALL-IN-1の使用例を格納したディレクトリ インストレーション時にALL-IN-1の使用例を格納するためのデ ィレクトリが作成されます。たとえば,電子会議のための会議 の例などがこのディレクトリに格納されます。ディレクトリの 名前はALLIN1_EXAMPLESで,VMS SYS$HELPディレクトリのサブデ ィレクトリです。インストールされるすべての言語に対して, ALLIN1_EXAMPLESのサブディレクトリとしてlang_EXAMPLESが作成 されます。A1V30START.COMというコマンド・ファイルはこれらの ディレクトリを示す論理名を設定します。 これらの論理名はシステム論理名テーブルに登録されます。 o OA$EXAMPLESはALLIN1_EXAMPLESディレクトリを示します。 o OA$EXAMPLES_LLVはJAPANESE_EXAMPLESサブディレクトリを 示します。 o OA$EXAMPLES_LANGはENGLISH_EXAMPLESサブディレクトリを 示します。 言語論理名テーブルには,次の論理名が定義されます。 o OA$EXAMPLES_LLVはENGLISH_EXAMPLESサブディレクトリを示 します。 はじめに 1-9 1.9 ALL-IN-1の使用例を格納したディレクトリ システム固有または組織の操作手順固有の使用例を作成しておく と役立ちます。たとえば,月間報告書の形式などを例として作成 できます。このような独自の使用例はこれらのディレクトリに格 納できます。 1-10 はじめに 2 ________________________________________________________________ VAXクラスタ・システムでのALL-IN-1のインストレーション 日本語ALL-IN-1バージョン3.0は単一環境クラスタ,複数環境ク ラスタ,またはローカル・エリア・クラスタにインストールでき ます。 ___________________________________________________________ 2.1 ライセンス ALL-IN-1をVAXclusterシステムで実行する場合には,ALL-IN-1を 使用するすべてのノードで必要なすべてのライセンスを登録しな ければなりません。 ___________________________________________________________ 2.2 単一環境クラスタ 単一環境クラスタでは,各ノードはすべて同じシステム・ファイ ルから実行されるため,各メンバ・ノードの操作環境は同じで す。ノードは同じユーザ・アカウントに対して設定され,同じイ メージ(ALL-IN-1イメージなど)がインストールされ,同じ論理名 が定義され,マス・ストレージ装置とキューが共有されます。単 一環境クラスタのユーザはクラスタ内のどのノードにもログイン でき,同じ操作環境で操作できます。たとえば,ALL-IN-1は1つ のノードのみにインストールされますが,すべてのノードのユー ザが利用できます。 単一環境クラスタでALL-IN-1を実行する場合には,次のことに注 意してください。 o 単一ノード・システムの場合と同様に,VAXクラスタ・ディ スクにALL-IN-1領域を分散できます(第5.14.11項を参照)。 VAXクラスタ・システムでのALL-IN-1のインストレーション 2-1 2.2単一環境クラスタ o ALL-IN-1を実行するVAXクラスタ内の各ノードで,第5.14節 の説明に従ってVMSシステム・パラメータを確認しなければ なりません。 o 新しい共有ディレクトリを作成するハウスキーピング作業 では,VAXクラスタ内の各ノードで新しいシステム論理名が 定義されなければなりません。このため,新しい共有ディ レクトリを作成するクラスタ内の各ノードで新しい名前が 定義されているかどうかを確認する必要があります。この 操作を実行するには,メール領域管理メニューのノード固 有バッチ・キューの管理(MNQ)オプションを使用します。詳 しくは「日本語ALL-IN-1マネージメント・ガイド」を参照 してください。 o 論理名OA$PRIMARY_NODEの省略時の値は,次に示すように, インストレーションが終了した後でA1V30START.COMによっ て設定されます。 - リモートのメッセージ・ルータを使用している場合に は,OA$PRIMARY_NODEはメッセージ・ルータが存在する ノードの名前に設定されます。 - VAXクラスタにALL-IN-1をインストールするときに, VAXクラスタ・エリアスが有効に設定されている場合に は,OA$PRIMARY_NODEはVAXクラスタ・エリアスに設定 されます。 - ローカル・メッセージ・ルータを使用していて,VAX クラスタ・エリアスが有効に設定されていない場合に は,OA$PRIMARY_NODEはメッセージ・ルータが存在する ノードの名前に設定されます。 この論理名によって示されるノード名は,クラスタのすべ てのユーザのノード名としてALL-IN-1ディレクトリ宛先指 定で使用されます。また,メッセージ・ルータを経由して 他のコンピュータ・システムに送信されたすべてのメール に対する返信宛先として電子メールでも使用されます。 クラスタについての詳しい説明はVMS VAXクラスタに関する解説 書を参照してください。 2-2 VAXクラスタ・システムでのALL-IN-1のインストレーション 2.3複数環境クラスタ ___________________________________________________________ 2.3 複数環境クラスタ 複数環境クラスタでは,環境は各ノードごとに異なっています。 ユーザは実際にログインするノード固有の環境で作業します。メ ンバ・ノード間でデータを共有し,しかも特定のノードが特殊な 目的のために使用される場合には,複数環境クラスタを使用しま す。複数環境クラスタは複数の部分に別れていると考えることが できます。各部分はそれぞれ異なる環境を提供します。 たとえば,3つのノードで構成されるクラスタを設定し,そのう ち2つのノードでALL-IN-1を使用でき,3番目のノードは大規模な 在庫管理ジョブのバッチ処理専用に設定するとします。この場 合,ALL-IN-1を使用する2つのノードは単一環境クラスタとして 設定でき,ユーザとキューを共有し,マス・ストレージ装置にア クセスできます。一方,3番目のノードは制限された固有の環境 で動作し,ALL-IN-1を使用できません。しかし,クラスタの中で 共通環境に属しているすべてのノードでALL-IN-1スタートアッ プ・コマンド・プロシージャSYS$STARTUP:A1V30START.COMを実行 しなければなりません。 別の例として,4つのノードが2つの部分に分かれていて(各部分 にはそれぞれ2つのノードが含まれています),2つの部分がどち らも単一環境クラスタであるとします。4つのすべてのノード でALL-IN-1を実行したい場合には,各部分にALL-IN-1をインスト ールしなければなりません。しかし,各部分のALL-IN-1システム は,クラスタのその部分にログインしたユーザだけしか使用でき ません。このように2つのALL-IN-1システムは別々に管理されま す。 複数環境クラスタでALL-IN-1を実行する場合には,次のことに注 意してください。 o ALL-IN-1を実行するクラスタの各部分の各ノードで,第 5.14節の説明に従ってVMSシステム・パラメータを確認しな ければなりません。 o ALL-IN-1は,ALL-IN-1がインストールされている部分に ログインしたユーザだけが使用できます。クラスタの中 でALL-IN-1がインストールされていない部分では,ユーザ はその部分のノードにログインしても,ALL-IN-1を使用で きません。したがって,ALL-IN-1システムのユーザ(バッ チ・ジョブを含みます)は,使用したいALL-IN-1システムが インストールされているクラスタの部分を使用しているか どうかを確認しなければなりません。 VAXクラスタ・システムでのALL-IN-1のインストレーション 2-3 2.3複数環境クラスタ o ALL-IN-1ハウスキーピング作業とセンダーおよびフェ ッチャにはバッチ・キューが割当てられます。その場 合,ALL-IN-1システムが実行されているクラスタの部分に 固有のキューを使用しなければなりません。システムにク ラスタ全体で有効な汎用キューがあり,それがクラスタ内 のすべてのキューを示す場合には,そのキューを使用する ことはできません。 o 新しい共有ディレクトリを作成するハウスキーピング作業 はVAXクラスタの各ノードで新しいシステム論理名を定義し なければなりません。その場合,新しい共有ディレクトリ が作成される対象となるALL-IN-1システムを含む部分の各 ノードで新しい名前を定義しなければなりません。この操 作を実行するには,ALL-IN-1システム管理メニューのノー ド固有バッチ・キュー管理(MNQ)オプションを使用します。 詳しくは「日本語ALL-IN-1マネージメント・ガイド」を参 照してください。 o リモート・メールを送受信する場合には,メッセージ・ル ータをインストールしなければなりません。 メール・ディレクトリを使用して宛先を指定する場合に は,クラスタの中でALL-IN-1システムをインストールする 部分と同じ部分にMessage Routerバージョン3.2をインスト ールしなければなりません。この場合,メッセージ・ルー タをローカル・メッセージ・ルータと呼びます。 _______________________ 注意 _______________________ メール・ディレクトリによる宛先指定は特定の複数環 境クラスタ構成でのみ使用できます。詳しくは英語版 「Message Router Installation Guide」を参照してくだ さい。 _____________________________________________________ クラスタの中でALL-IN-1をインストールする部分に十分な ディスク・スペースが残されていない場合には,クラスタ の別の部分または別のシステムでメッセージ・ルータを使 用できます。リモートのメッセージ・ルータを使用する場 合,メール・ディレクトリによる宛先指定は使用できませ ん。 2-4 VAXクラスタ・システムでのALL-IN-1のインストレーション 2.3複数環境クラスタ 複数環境クラスタでALL-IN-1を実行する場合には,特に次の点に 注意してください。 o ユーザはクラスタの中でALL-IN-1を使用できる適切な部分 にログインしなければなりません。 o バッチ・キューの名前はALL-IN-1を実行しているクラスタ の部分固有の名前でなければなりません。 o メール・ディレクトリを使用するには,ALL-IN-1と同じ部 分にMessage Routerバージョン3.2をインストールしなけれ ばなりません。しかし,メール・ディレクトリは特定の複 数環境クラスタ構成でしか使用できません(詳しくは英語版 「Message Router Installation Guide」を参照してくださ い)。リモートのメッセージ・ルータを使用することは可能 ですが,その場合はメール・ディレクトリを使用できませ ん。 クラスタについての詳しい説明は,VMS VAXclusterに関する解説 書を参照してください。 ___________________________________________________________ 2.4 ローカル・エリアVAXクラスタ・システムでのALL-IN-1のインス トレーション ローカル・エリアVAXクラスタ・システムに日本語ALL-IN-1 V3.0 をインストールできます。ローカル・エリアVAXクラスタ・シス テムはブート・ノード(ALL-IN-1が起動されるVAXシステムまたは MicroVAXシステムで,すべてのディスクを格納しているシステ ム)と,多くのサテライト・ノード(通常はMicroVAXシステム)で 構成され,これらのノードはEthernetで接続されます。 ローカル・エリアVAXクラスタ・システムを使用している場合に は,ブート・ノードに日本語ALL-IN-1をインストールしてくださ い。ALL-IN-1を実行するのに必要なディスク・スペースを備えた ノードはおそらくこのノードだけであると考えられます。サテラ イト・ノードは各ワーク・グループ専用のノードで,ブート・ノ ードを使用してALL-IN-1ファイルをアクセスします。 ALL-IN-1を実行するローカル・エリアVAXクラスタ・システムの 各ノードで,第5.14節の説明に従って,VMSシステム・パラメー タを確認しなければなりません。 VAXクラスタ・システムでのALL-IN-1のインストレーション 2-5 3 ________________________________________________________________ 必須ソフトウェアとオプション・ソフトウェア ALL-IN-1とともに他の多くのソフトウェアをインストールできま す。これらのソフトウェアの中には,ALL-IN-1を実行するのに必 要なソフトウェアとALL-IN-1に任意に統合できるソフトウェアが あります。 ___________________________________________________________ 3.1 必須ソフトウェアと,ALL-IN-1システムとともに納品されるソ フトウェア 表 3-1は,ALL-IN-1を実行するためにシステムにインストールし なければならないソフトウェアを示しています。 表 3-1 必須ソフトウェア __________________________________________________________ ソフトウェア・プロダ 最低限のバ クト__________________ージョン____説明____________________ 必須ベース・ソフトウェア__________________________________ 日本語VMSオペレーテ V5.5-1以上 変更していない完全なシス ィング・システム テムでなければならない。 DECnet-VAX V5.5 日本語ALL-IN-1をインスト ールする前にDECnet-VAXを 実行し,構成しておかなけ ればならない。 __________________________________________________________ (次ページに続く) 必須ソフトウェアとオプション・ソフトウェア 3-1 3.1必須ソフトウェアと,ALL-IN-1システムとともに納品されるソフトウェア 表 3-1 (続き) 必須ソフトウェア __________________________________________________________ ソフトウェア・プロダ 最低限のバ クト__________________ージョン____説明____________________ 必須ベース・ソフトウェア__________________________________ 日本語VAX FMS[1] V2.4 ALL-IN-1をインストールす る前にFMSを実行しておか なければならない。 日本語VAX Notes[1] V2.1 日本語ALL-IN-1 V3.0のイ ンストレーションでは日本 語VAX Notesは必ずしも必 要としないが,電子会議を サポートするには,日本語 VAX Notesをインストール し,起動しなければならな い。 Message Router[1] V3.2 日本語ALL-IN-1 V3.0のイ ンストレーションにはこの プロダクトは必ずしも必要 ないが,リモート・メール を送信するには必要。リモ ート・メールを送信する場 合には,ALL-IN-1をインス トールする前にこのプロダ クトを実行しておかなけれ ばならない。 [1]このソフトウェアは日本語ALL-IN-1と共に納品されます。___ __________________________________________________________ (次ページに続く) 3-2 必須ソフトウェアとオプション・ソフトウェア 3.1必須ソフトウェアと,ALL-IN-1システムとともに納品されるソフトウェア 表 3-1 (続き) 必須ソフトウェア __________________________________________________________ ソフトウェア・プロダ 最低限のバ クト__________________ージョン____説明____________________ 必須ベース・ソフトウェア__________________________________ Message Router V3.2 日本語ALL-IN-1 V3.0のイ VMSmail Gateway[1] ンストレーションにはこの プロダクトは必ずしも必要 ないが,VMSmailユーザに メールを送信する場合は必 要。VMSmailユーザにメー ルを直接送信する場合に は,日本語ALL-IN-1をイン ストールする前にMessage Router VMSmail Gatewayを 実行しておかなければなら ない。 __________________________________________________________ CDAサポートのために必要なソフトウェア_____________________ CDA V1.5 (VMS V5.5-1以上 で日本語 DECWindows とともに提 供される) CDA Converter V1.1 Library[1] [1]このソフトウェアは日本語ALL-IN-1と共に納品されます。___ __________________________________________________________ 日本語VAX FMSのインストレーションについての詳しい説 明は,「日本語VAX FMSインストレーション・ガイド」と 「日本語VAX FMSリリースノート」を参照してください(日本 語VAX FMSに添付されているサンプル・プログラムを実行する場 合には,少なくとも1つのコンパイラがシステムにインストール されていなければなりません)。 必須ソフトウェアとオプション・ソフトウェア 3-3 3.1必須ソフトウェアと,ALL-IN-1システムとともに納品されるソフトウェア 3.1.1 必須ソフトウェアのライセンス 日本語ALL-IN-1とともに納品されるキットから次のプロダクトを インストールする場合には,実際にインストールする前にこれら のプロダクトのライセンスを登録しなければなりません。 o 日本語VAX FMS o 日本語VAX Notes o Message Router o Message Router VMSmail Gateway o CDA Converter Library これらのプロダクトに対して提供されるライセンスはどのプロセ ッサにも適用され,ユーザ数は制限されません。これらのプロダ クトのライセンスをすでに登録している場合には,ALL-IN-1キッ トに含まれているライセンスが入換えられます。 ライセンスを登録するには,次の操作を実行します。 1. VMSINSTALを起動します。 $ SET DEFAULT SYS$UPDATE $ @VMSINSTAL A1BJV030 device: ただし,device:はディストリビューション・メディアがマ ウントされる装置です。物理装置名または論理装置名を指 定できます。論理装置名を指定する場合は,先頭にA1$, OA$,A1$という名前を指定しないでください。 2. プロンプトに対してYESと入力します。 * Are you satisfied with the backup of your system disk [YES]? 3. この後,VMSINSTALはインストレーション・オプションのリ ストを表示します。プロンプトに対してRLと入力します。 * What type of installation do you wish to perform [1]: VMSINSTALは既存のライセンスを確認し,必要な場合に は,ALL-IN-1キットとともに提供される必須プロダクトと 統合プロダクトの適切なライセンスを登録し,ロードしま す。その後,VNSINSTALは終了します。 3-4 必須ソフトウェアとオプション・ソフトウェア 3.1必須ソフトウェアと,ALL-IN-1システムとともに納品されるソフトウェア 3.1.2 Message RouterおよびMessage Router VMSmail Gateway とALL-IN-1の統合 日本語ALL-IN-1をインストールする前に,「日本語ALL-IN-1メー ル・マネージメント・ガイド」の計画に関する章を参照し,メー ル・システムの設定方法を判断してください。 Message Routerバージョン3.2とMessage Router VMSmail Gateway (MRGATE)バージョン3.2は日本語ALL-IN-1 V3.0とと もに納品されます。日本語ALL-IN-1のインストレーション・プロ シージャでは,Message Routerの以前のバージョンと統合するこ とはできません。 Message RouterおよびMRGATEを日本語ALL-IN-1 V3.0システムと 同じノードにインストールすると,次の操作を実行できます。 o メール・ディレクトリによる宛先指定を行えます。 o リモートのALL-IN-1システムのユーザにメールを送信でき ます。 o ローカルおよびリモートのVMSmailユーザにメールを送信で きます。 Message Routerのみをインストールした場合には,次の操作が可 能です。 o メール・ディレクトリによる宛先指定を行えます。 o リモートのALL-IN-1システムのユーザにメールを送信でき ます。 ローカルまたはリモートのVMSmailユーザにメールを送信するこ とはできません。 Message Routerをインストールしなかった場合には,ローカル・ ノードのALL-IN-1ユーザだけにメールを送信でき,メール・ディ レクトリによる宛先指定は使用できません。しかし,リモート・ ノードにインストールされているMessage RouterとALL-IN-1を統 合することができます。リモートのMessage Routerと統合した場 合には,リモートのALL-IN-1ユーザ(任意のノード)にメールを送 信できますが,メール・ディレクトリによる宛先指定はできませ ん。 必須ソフトウェアとオプション・ソフトウェア 3-5 3.1必須ソフトウェアと,ALL-IN-1システムとともに納品されるソフトウェア 3.1.2.1 メール・ディレクトリとALL-IN-1ディクトリ ALL-IN-1では,宛先指定のためにメール・ディレクトリ とALL-IN-1ディレクトリの2つのディレクトリを使用できま す。どちらのディレクトリにもネットワーク内のユーザの名 前と電子メール宛先が格納されます。メール・ディレクトリは Message Routerのディレクトリ・サービス構成要素が提供するデ ィレクトリですが,ALL-IN-1ディレクトリはALL-IN-1で提供され ます。 2種類のディレクトリについての詳しい説明と,どちらを使用す るかついては,「日本語ALL-IN-1メール・マネージメント・ガイ ド」の計画に関する章を参照してください。 3.1.2.2 インストレーションの順序 メール・ディレクトリを使用する場合には,ALL-IN-1をインスト ールする前にローカル・システムにMessage Routerをインストー ルしなければなりません。 ローカル・システムにMessage Routerバージョン3.2がすでイン ストールされている場合には,日本語ALL-IN-1 V3.0をインスト ールする前に,Message Routerを確実に構成してください。 日本語ALL-IN-1 V3.0をインストールした後でMessage Routerを インストールしたい場合には,Message Routerをインストール し,構成した後,ALL-IN-1のアップデート・インストレーション を実行しなければなりません。 Message RouterおよびMRGATEのインストールと使用についての 詳しい説明は,Message RouterおよびMessage Router VMSmail Gatewayに関する解説書と「日本語ALL-IN-1メール・マネージメ ント・ガイド」を参照してください。 3.1.3 CDAのサポート CDAバージョン1.5とCDA Converter Libraryバージョン1.1をイン ストールした場合には,日本語ALL-IN-1 V2.4の場合と同様にCDA サポート機能が提供されます。 インストレーション・プロシージャでは,CDAサポート・ソフト ウェアがインストールされているかどうかが確認されます。 3-6 必須ソフトウェアとオプション・ソフトウェア 3.1必須ソフトウェアと,ALL-IN-1システムとともに納品されるソフトウェア CDAサポートをインストールせずに処理を継続した場合には,日 本語ALL-IN-1をインストールした後で不足しているCDAプロダク トをインストールできます。日本語ALL-IN-1のインストレーショ ン後にCDAをインストールする場合には,ALL-IN-1を再リンクし なければなりません。 CDAサポートを使用する場合も使用しない場合も,WPLからDDIF へのコンバータが提供されます。CDA DOC_STYLEファイルは CDA$LIBRARYディレクトリが存在する場合は,そのディレクトリ に格納され,CDA$LIBRARYが存在しない場合は一時的な格納場所 としてOA$LIB_SHAREに格納されます。完全なCDA機能がインスト ールされている場合には,CDAフォーマットとコンバータの名前 を使用してフォーマット・マスタ・レコードを更新するためのス クリプトが自動的なインストレーション後の作業として実行され ます。CDAがインストールされていず,後でインストールする場 合には,WPLからDDIFへのインストレーション後のスクリプトは 手作業で実行しなければなりません。 3.1.4 WPS-PLUSとALL-IN-1の統合 ALL-IN-1をインストールするときに,WPS-PLUSバージョン4.1を インストールできます。インストレーション時にWPS-PLUSを統合 するかどうかという質問が出力されます。WPS-PLUSを統合するこ とを選択した場合には,ALL-IN-1と完全に統合され,ALL-IN-1の エディタとして使用できるようになります。WPS-PLUSを統合する ために追加ソフトウェアは必要ありません。必要なものはすべて 日本語ALL-IN-1キットに含まれています。インストレーション終 了後,ユーザがWPS-PLUSを実際に使用する前に,マネージャは多 くの作業を実行しなければなりません。たとえば,端末やキュー 属性を設定する必要があります(詳しくは「日本語ALL-IN-1マネ ージメント・ガイド」を参照してください)。 WPS-PLUS/VMSがシステムにすでにインストールされている場合 にも,WPS-PLUSをALL-IN-1と統合し,使用できます(詳しくは第 9.15節を参照してください)。 ___________________________________________________________ 3.2 オプション・ソフトウェア・プロダクト この節は次のいずれかのインストレーションを実行する場合にの み参照してください。 o 日本語ALL-IN-1 V3.0の新規インストレーション 必須ソフトウェアとオプション・ソフトウェア 3-7 3.2オプション・ソフトウェア・プロダクト o 日本語ALL-IN-1 V2.3または2.4からのアップグレード o 日本語ALL-IN-1 V3.0のアップデート これまで説明した他に,一部のDECソフトウェア・プロダクト はALL-IN-1と統合できます。これらのプロダクトは次の2種類に 分類されます。 o ALL-IN-1イメージとリンクされるプロダクト。インストレ ーション・プロシージャでは,これらのプロダクトを統合 するかどうかが質問されます。 o ALL-IN-1から使用できるが,ALL-IN-1イメージにリンクさ れないプロダクト。インストレーション・プロシージャで は,これらのプロダクトに関する質問は出力されません。 次のプロダクトは個別に購入し,ALL-IN-1イメージとリンクでき ます。 o 日本語VAX DATATRIEVE V5.1またはそれ以降のバージョン。 詳しくは第3.2.1項を参照してください。 日本語ALL-IN-1 V3.0では,日本語VAX DATATRIEVEのV5.1以 前のバージョンはサポートされません。 o 日本語VAX Application Control and Management System (ACMS) V3.2またはそれ以降のバージョン。詳しくは第 3.2.2項を参照してください。 日本語ALL-IN-1 V3.0では,ACMSのV3.2以前のバージョンは サポートされません。 次のプロダクトはALL-IN-1から使用できます。 o VAX DECpage V3.1 DECpageは個別にインストールするALL-IN-1オプションで す。ALL-IN-1のインストレーション後にVAX DECpage V3.1 をインストールした場合には,ALL-IN-1の文書処理(WP)メ ニューからアクセスできます。VAX DECpageソフトウェア をALL-IN-1にリンクする必要はありません。 o VAX VTX V4.1 3-8 必須ソフトウェアとオプション・ソフトウェア 3.2オプション・ソフトウェア・プロダクト VTXは個別にインストールできるALL-IN-1オプションで す。ALL-IN-1のインストレーション後にVAX VTX V4.1を インストールした場合には,ALL-IN-1の情報管理(IM) メニューからアクセスできます。VAX VTXソフトウェア をALL-IN-1とリンクする必要はありません。 o VAX TEAMDATA V1.3 o VAX RALLY V2.1 DECdx/VMSは,ユーザがDECのメインフレーム・コンピュー タ間でDX文書を転送する場合にのみ必要です(DECdx/RSTS, DECdx/RSX,およびDECdx/TOPS-20と組合わせて使用しま す)。 日本語ALL-IN-1バージョン3.0にアップグレードするときに,日 本語ALL-IN-1レイヤード・プロダクトを実行している場合には, 日本語ALL-IN-1 V3.0をインストールする前にレイヤード・プロ ダクトを準備しなければなりません(詳しくはレイヤード・プロ ダクトに関する解説書を参照してください)。 3.2.1 日本語VAX DATATRIEVEと日本語ALL-IN-1の統合 日本語VAX DATATRIEVE V5.1を日本語ALL-IN-1と統合した場 合には,日本語ALL-IN-1のDTRファンクションを使用して日本 語ALL-IN-1から日本語VAX DATATRIEVEアプリケーションを使用で きます。詳しくは英語版「ALL-IN-1 Application Programming: Reference Volume 2」を参照してください。 ALL-IN-1インストレーション・プロシージャでは,日本 語VAX DATATRIEVEを日本語ALL-IN-1と統合するかどうかが質問さ れます。この質問にYESと応答する場合には,ALL-IN-1のインスト レーション前に日本語VAX DATATRIEVEをインストールし,起動し ておかなければなりません。 3.2.2 日本語ACMSと日本語ALL-IN-1の統合 日本語ACMSはオンライン・アプリケーションの開発を容易にする ソフトウェア・ツールです。日本語ACMSをALL-IN-1と統合する場 合には,日本語ALL-IN-1のインストレーション前に日本語ACMSを インストールし,起動しておかなければなりません。 必須ソフトウェアとオプション・ソフトウェア 3-9 3.3ソフトウェアのインストレーションの順序 ___________________________________________________________ 3.3 ソフトウェアのインストレーションの順序 ソフトウェアをインストールする場合には,次の順序で行ってく ださい。 1. 日本語VAX FMS V2.4がまだシステムにインストールされ ていない場合には,このソフトウェアをインストールしま す。 2. 日本語ACMS V3.2またはそれ以降のバージョンを日本 語ALL-IN-1 V3.0と統合する場合には,このソフトウェ アをインストールします。 3. 日本語VAX DATATRIEVE V5.1またはそれ以降のバージョンを 日本語ALL-IN-1 V3.0と統合する場合には,このソフトウェ アをインストールします。 4. リモート・システムとの間でメールを送受信する場合や宛 先指定のためにメール・ディレクトリを使用する場合,ま た,ローカル・システムやリモート・システムのVMSmailユ ーザにメールを送信する場合には,Message Routerバージ ョン3.2をインストールします。 5. Message Routerバージョン3.2がインストールされていて, まだ構成されていない場合には,ここで構成します。 6. ローカル・システムまたはリモート・システムのVMSmail ユーザにメールを送信する場合には,Message Router VMSmail Gatewayバージョン3.2をインストールします。 7. Message Router VMSmail Gatewayバージョン3.2がインスト ールされていて,まだ構成されていない場合には,ここで 構成します。 8. CDA Converter Libraryバージョン1.1をインストールしま す。 9. 日本語VAX Notes V2.1をインストールします。 10.日本語ALL-IN-1 V3.0をインストールします。 11.日本語ALL-IN-1 V3.0の電子メール・サブシステムの障害報 告ルーチンを構成します。 3-10 必須ソフトウェアとオプション・ソフトウェア 4 ________________________________________________________________ 共存システム ___________________________________________________________ 4.1 共存システム 現在使用中のシステムが単一言語のALL-IN-1 V2.4またはV2.3 システムの場合は,既存のシステムをそのままにして日本 語ALL-IN-1 V3.0をインストールし,バージョン3.0の新しい 機能を十分理解し,カスタマイズに対する影響を評価するまで, 2つのバージョンを同時に実行できます。 共存システムを実行する場合には,カスタマイズしたファイルを システムに転送し,必要な変更操作を実行できます。カスタマイ ズしたファイルを転送するには,新しいエレメントを2次システ ム(ALL-IN-1 V3.0システム)で作成し,GOLD GET機能を使用して カスタマイズしたエレメントをシステムに取込みます。カスタマ イズに対する変更が終了した後,アップグレードを実行し,カス タマイズしたファイルをアップグレードされたシステム(1次シ ステム)に転送します。カスタマイズしたファイルを新しいシス テムに完全に転送するまで,共存状態のALL-IN-1 V3.0システム (2次システム)を削除しないでください。 _______________________ 注意 _______________________ アップグレードする前にカスタマイズしたファイルを以前 のシステムに転送しないでください。このような操作を実 行した場合には,システムが正しく動作せず,アップグレ ードを実行するときに多くの問題が発生する可能性があり ます。 _____________________________________________________ カスタマイズ管理でアプリケーションとしてパッケージすること により,カスタマイズしたファイルを共存システム(2次システ ム)からライブ・システム(1次システム)に転送できます(詳しく は「日本語ALL-IN-1マネージメント・ガイド」を参照してくださ い)。 共存システム 4-1 4.1共存システム _______________________ 注意 _______________________ カスタマイゼーションを以前のALL-IN-1システムか らALL-IN-1 V3.0システムに移動するためのプロシージ ャは準備されていません。 _____________________________________________________ _______________________ 注意 _______________________ 共存システムの2次システムではTMサーバは動作しませ ん。TMサーバは1次システムでのみ動作します。 _____________________________________________________ _______________________ 注意 _______________________ 1次システムを日本語ALL-IN-1 V3.0にアップグレードす る際には,2次システムのALL-IN-1はシャットダウンされ ていなければなりません。 _____________________________________________________ _______________________ 警告 _______________________ 共存システムを以前のALL-IN-1システムとマージすること はできません。ALL-IN-1 V3.0システムをメイン・システ ムとして使用できる状態になった場合には,アップグレー ド・インストレーションを実行しなければなりません。 _____________________________________________________ 4.1.1 共存システムのインストール 共存システムのインストレーション・プロシージャは完全 なALL-IN-1 V3.0システムをインストールするためのプロシ ージャによく似ています。 1. 第5章の説明に従って準備作業を実行します。計算が必要な 場合には,インストレーションを新しいインストレーショ ンとして計算します。たとえば,必要な未使用ディスク・ スペースのサイズを計算する場合などです。 2. 第6章の説明に従ってインストレーション・プロシージャを 開始します。 4-2 共存システム 4.1共存システム 3. インストレーションの種類を示すメニューが表示された 後,共存システムをインストールするためのオプションを 選択します。 Installation of a co-existent Nihongo ALL-IN-1 V3.0 インストレーション・プロシージャは完全なALL-IN-1 V3.0のイ ンストレーションの場合と同じ方法で実行されます。 4.1.2 共存システムの実行 共存システムのインストレーション後,次のコマンドを入力する ことによりシステムを実行できます。 $ @SETOA 1 このコマンドは2次システムのALL-IN-1マネージャのアカウント のLOGIN.COMファイルに登録されます。したがって,このアカウ ントにログインすれば,2次システムを自動的に実行できます。 ユーザは2次システムに移動されません。したがって,ユーザが 2次システムにアクセスできるように設定したい場合には,新し いユーザ・アカウントを作成しなければなりません。 4.1.3 スクリプト・シンビオントの設定 共存システムのインストレーション後,次の作業を実行してスク リプト・シンビオントの設定を行ってください。 1. SYS$SYSTEM:OA$SMB.COMを作成します。コマンド・プロシー ジャの内容は以下のとおりです。 $ directory = "''f$trnlnm("OA$LIB_LLV","OA1$SHARE_TABLE")'" $ SETOA == "@''directory'SETOA.COM" $ SETOA 1 $ ALLIN1 2. シンビオント・キューを再設定します。 $ STOP/QUEUE/RESET OA1$SCRIPT_JAPANESE $ INITIALIZE/QUEUE/DEVICE=SERVER/SEPARATE=RESET=OA$SMB OA1$SCRIPT_JAPANESE $ START/QUEUE OA1$SCRIPT_JAPANESE 以上の作業により,共存システムにおいてスクリプト・シンビオ ントが正常に動作するようになります。 共存システム 4-3 4.1共存システム 4.1.4 カスタマイゼーションの転送 以前のALL-IN-1システムで使用していたカスタマイゼーション をALL-IN-1 V3.0システムに転送する方法について説明します。 1. 2次システムのALL-IN-1マネージャ・アカウント(省略時は ALLIN1_1)にログインします。 2. CM(カスタマイズ管理)オプションを入力します。 3. カスタマイズ管理メニューのAM(アプリケーション・メイン テナ)オプションを入力します。 4. アプリケーション・メインテナ・メニューのSA(アプリケー ション保存)オプションを入力します。 5. アプリケーション保存メニューのPA(アプリケーションのパ ッケージ)オプションを入力します。 6. パッケージされたアプリケーションを転送するため,再度 カスタマイズ管理メニューに戻ります。カスタマイズ管理 メニューのS(エレメントの送信)オプションを入力します。 7. エレメントの送信メニューのFF(フォーリン・ファイル) オプションを入力し,アプリケーションを2次システム からアップグレードされた1次システムに転送します。 なお転送先としては1次システムのALL-IN-1マネージャ (MANAGER@A1)を指定してください。 8. 1次システムのALL-IN-1マネージャ・アカウント(省略時は ALLIN1)にログインします。 9. EM(電子メール)オプションを入力し,転送されたメールを 開封します。このメールにはエレメントが添付されていま す。 10.添付されているエレメントをシステムにファイリングする ために,CM(カスタマイズ管理)オプションを入力し,さら にFAE(添付エレメントのファイリング)オプションを入力し ます。 11.ファイリングされたエレメントを回復します。MGT(ALL-IN-1シ ステム管理)オプションを入力し,さらにCSZ(カスタマイ ズ・システム管理)オプションを入力します。 12.カスタマイズ・システム管理メニューのMA(アプリケーショ ン管理)オプションを入力し,さらにその中のRA(アプリケ ーション回復)オプションを実行します。 4-4 共存システム 4.1共存システム 以上の操作により,2次システムからアップグレードされた1次 システムにカスタマイゼーションが転送されます。カスタマイゼ ーションが完全に転送されますと,2次システムは必要ありませ ん。2次システムは削除してください。 4.1.5 共存システムの削除 新しいシステムがカスタマイゼーションにどのような影響を与え るかを評価した後,2次システムを完全に削除しなければなりま せん。 2次システムを削除するには,次の操作を実行します。 1. 2次システムのSYSTEMアカウントにログインします。 2. 次のコマンドを入力します。 $ @OA$LIB:DELETE_CO-EX device name:[directory] ただし,device name:[directory]は2次システムの A1CONFIG.DATファイルが格納されている場所です。 コマンド・プロシージャは共存システムに対して作成された大部 分のファイル,ディレクトリ,論理名などを削除しますが,削除 されないものもあります。たとえば,インストールされたイメー ジのうち,ALL-IN-1にとって必要で,他のプロダクトも使用する 可能性のあるイメージは削除されません。共存システムをVAXク ラスタにインストールした場合には,削除作業では,共存システ ムが実行されているノードで論理名の割当てが解除され,インス トールされているイメージが削除されます。プロシージャの実行 中に人間の介入が必要な場合には,エラー・メッセージが画面に 表示されます。プロシージャの実行状態を記録し,メッセージを 収集しておけば後で役立ちます。エラー・メッセージを注意深く 参照し,必要に応じて判断を下し,処置を実行します。 削除プロシージャでは,ALL-IN-1マネージャのアカウントが削除 され,削除コマンド・プロシージャ,DELETE_CO-EX.COMも削除さ れます。 すでに割当てたディスク・クォータは削除プロシージャでは削除 されません。 共存システム 4-5 5 ________________________________________________________________ システムの準備 この章では,日本語ALL-IN-1 V3.0のインストレーション前にシ ステムで必要な準備作業について説明します。 ___________________________________________________________ 5.1 日本語ALL-IN-1 V3.0ライセンスの登録 日本語ALL-IN-1ライセンスを登録しているかどうかを確認しなけ ればなりません。新しい日本語ALL-IN-1 V3.0システムをインス トールする場合には,VMS License Management Facility (LMF) を使用して日本語ALL-IN-1 V3.0ソフトウェア・ライセンスを登 録してください。 必要なライセンス登録情報はProduct Authorization Key (PAK) に登録されています。これは日本語ALL-IN-1 V3.0とともに納品 されます。PAKは用紙に印刷した証明書で,特定のソフトウェア を実行するために必要なライセンス情報が示されています。 日本語ALL-IN-1 V3.0ライセンスはインストレーションを実行す る前に登録しておかなければなりません。インストレーション時 に日本語ALL-IN-1 V3.0ライセンスを登録したかどうかと,ロー ドしたかどうかが質問されます。 ライセンスを登録するには,まず,システム・マネージャのアカ ウント(SYSTEM)にログインします。その後,次のいずれかの方法 でライセンスを登録します。 o SYS$UPDATE:VMSLICENSE.COMプロシージャを起動します。情 報を要求するプロンプトが表示されます。そのプロンプト に対して,Product Authorization Key (PAK)に示されてい る情報を入力します。 o DCLのLICENSE REGISTERコマンドを入力し,PAKに示されて いる情報に対応する適切な修飾子を入力します。 システムの準備 5-1 5.1日本語ALL-IN-1 V3.0ライセンスの登録 日本語ALL-IN-1 V2.4からアップグレードする場合には,ライセ ンスはすでに登録され,ロードされています。日本語ALL-IN-1 V3.0はこのライセンスを使用します。 ライセンスは日本語ALL-IN-1 V2.3で導入されました。V2.3から アップグレードする場合には,ライセンスが登録され,ロードさ れていることを確認してください。 日本語ALL-IN-1 V3.0のインストレーションでは,登録されてい るライセンスを最初に確認します。ライセンスが登録されていな い場合には,インストレーションは終了します。 _______________________ 注意 _______________________ 適切なALL-IN-1ライセンスが登録されていない限り,イン ストレーション・プロシージャを開始するときに表示され るRegister Licenses for Prerequisite Products(RL)オ プションを使用することはできません。 _____________________________________________________ LMFの使用についての詳しい説明は,VMSのLicense Managementユ ーティリティに関する解説書を参照してください。 ___________________________________________________________ 5.2 論理名の割当て 可能な場合にはなるべく論理名を割当ててください。たとえば, ディスクには論理名を割当てるようにしてください。 システム論理名と同じ論理名を作成しないようにするために,論 理名の先頭にA1$,OA$,OA1$という名前をつけないでください (たとえば,A1$DEVICEという論理名を割当てないでください)。 どのタイプのインストレーションの場合も,プロシージャは重複 する論理名が定義されていないかどうかを確認します。このよう な論理名が定義されている場合には,インストレーションは異常 終了します。重複する論理名を検出した場合には,情報メッセー ジが表示されます。その場合には,重複する論理名を別のプロセ スから削除し,チェックを繰り返します。論理名が重複していな いことが確認されるまでインストレーションは実行されません。 5-2 システムの準備 5.2論理名の割当て 完全な日本語ALL-IN-1 V3.0のインストレーションでは,論理名 チェックでOA$から始まる既存の論理名がないかどうかもチェッ クされます。このような論理名が検出されると,情報メッセージ が表示され,これらの論理名が再定義されることを示す警告メッ セージが表示されます。 5.2.1 インストールされたイメージ ALL-IN-1のインストレーション前に,次に示す共有可能イメージ とメッセージ・ファイルがシステムにインストールされているこ とを確認してください。 o SYS$MESSAGE:JFDVMSG.EXE o SYS$SHARE:CONVSHR.EXE o SYS$SHARE:FDLSHR.EXE o SYS$SHARE:JFDVSHR.EXE o SYS$SHARE:LBRSHR.EXE o SYS$SHARE:MTHRTL.EXE (MicroVAX IIの場合はSYS$SHARE:UVMTHRTL.EXE) o SYS$SHARE:NMLSHR.EXE o SYS$SHARE:PASRTL.EXE o SYS$SHARE:SCNRTL.EXE o SYS$SHARE:SCRSHR.EXE o SYS$SHARE:VMSRTL.EXE o SYS$SHARE:VAXCRTL.EXE o DNS$SHARE.EXE o DNS$RTL.EXE これらのイメージがシステムにインストールされているかどうか を確認するには,次のように入力します。 $ INSTALL INSTALL> LIST image ただし,imageはチェックの対象となるイメージです。たとえ ばSYS$SHARE:CONVSHRです。 システムの準備 5-3 5.2論理名の割当て Installユーティリティがイメージのエントリを検出できない場 合には,次の方法でイメージをインストールしてください。 INSTALL> CREATE image /OPEN /SHARED /HEADER_RES INSTALL> EXIT _______________________ 注意 _______________________ JFDVMSG.EXEおよびJFDVSHR.EXEイメージがインス トールされていない場合には,コマンド・プロシ ージャSYS$STARTUP:JFMSTRTUP.COMを変更して, RUN SYS$SYSTEM:INSTALLというエントリの前のEXITコ マンドを削除し,このコマンド・プロシージャを実行して ください。 _____________________________________________________ _______________________ 注意 _______________________ DNS$SHARE.EXEおよびDNS$RTL.EXEをインストールするに は,以下のコマンドを実行してください。 INSTALL> CREATE DNS$SHARE.EXE /OPEN /SHARED /PROTECTED INSTALL> CREATE DNS$RTL.EXE /SHARED INSTALL> EXIT _____________________________________________________ イメージのエントリを検出できた場合には,画面に次の情報が表 示されるかどうか確認してください。 imagename.EXE Open Hdr Shar ただし,imagenameはイメージの名前です。たとえば,CONVSHRで す。 画面にこの情報が表示されなかった場合には,次に示すようにイ メージをインストールする方法を変更してください。 INSTALL> REPLACE image /OPEN /SHARED /HEADER_RES INSTALL> EXIT 共有可能イメージ・ファイルのインストレーションについての詳 しい説明はVMSのInstallユーティリティに関する解説書を参照し てください。 5-4 システムの準備 5.3カスタマイズを実行している場合のPROFILE.DATとPROFILE.FDLの保存 ___________________________________________________________ 5.3 カスタマイズを実行している場合のPROFILE.DATとPROFILE.FDL の保存 OA$LIB:PROFILE.FDLを変更することにより,OA$DATA:PROFILE.DAT をカスタマイズしている場合には,アップグレードを実行する前 に.FDLファイルを保存してください。インストレーション時に新 しいPROFILE.FDLファイルが準備され,このファイルを使用して 既存のPROFILE.DATがALL-IN-1 V3.0の形式に変換されます。イン ストレーション終了後,以前の変更部分を新しい.FDLファイルに 再度適用しなければならないことがあります。その場合には,ア ップグレード前に保存した.FDLファイルを参照して.FDLファイル をカスタマイズしてください。保存した.FDLファイルを直接使用 することはできません。 ___________________________________________________________ 5.4 オブジェクト・ライブラリの確認 アップグレードを実行しているときに,OA$SITE_BUILD_SHAREま たはOA$SITE_BUILD_LLVディレクトリにオブジェクト・ライブラ リやファイル(.OLBまたは.OBJ)が登録されている場合には,これ らのライブラリやファイルと日本語ALL-IN-1 V3.0の間に互換性 があるかどうかを確認してください。互換性がないファイルやラ イブラリは削除してください。これらはインストレーション時に 使用されませんが,ALL-IN-1を後で再リンクしなければならない ときに問題の原因となる可能性があります。 インストレーション時にこれらのディレクトリから.OBJまた は.OLBファイルが検出された場合には,警告メッセージが表示さ れます。 ___________________________________________________________ 5.5 VMSテーラリング 日本語ALL-IN-1のすべての機能を使用するためには,次に示すよ うな日本語VMSのクラスが必要です。 o VMS Required Saveset o Network Support o Programming Support システムの準備 5-5 5.5 VMSテーラリング o System Programming Support o Secure User's Environment o Utilities o BLISS Required Files VMSのクラスとテーラリングについては,VMSオペレーティング・ システムのソフトウェア仕様書(SPD 25.01.XX)を参照してくださ い。 ___________________________________________________________ 5.6 カスタマイゼーションの確認 アップグレード・インストレーションを実行しているときに,以 前にシステムをカスタマイズした場合には,カスタマイセージョ ンを確認し,カスタマイゼーションと日本語ALL-IN-1 V3.0の間 に互換性があるかどうかを調べてください。この作業を実行する 場合,カスタマイゼーション・チェックおよび修復ツール(CART) を使用すると便利です(詳しくは第10章を参照)。 カスタマイゼーションを確認する場合には,テスト・システムを 別に設定して使用してください。テスト専用のシステムがない場 合には,日本語ALL-IN-1 V3.0を共存システムとして実行できま す(詳しくは第4章を参照)。 システムの各ユーザが自分の環境をカスタマイズしている場合に は,これらのカスタマイゼーションと日本語ALL-IN-1 V3.0の間 に互換性があるかどうかを確認してください。 インストレーションでは,サイト領域のすべてのファイルに対し てACLが設定されます。クラスタ内の各ノードのすべてのファイ ルにシステム書込みアクセス(S:W)を割当て,メモリにインスト ールされたファイルを削除しなければなりません。このようにす れば,書込みロックを防止できます。 5-6 システムの準備 5.7共有ファイル・キャビネット・プロトタイプのマイグレーション ___________________________________________________________ 5.7 共有ファイル・キャビネット・プロトタイプのマイグレーショ ン 共有ファイル・キャビネット・プロトタイプ(SFCP)から日本 語ALL-IN-1 V3.0のドロアに変換するために,手作業によるイン ストレーション後の作業が必要です。SFCPをカスタマイズしてい る場合には,必要に応じてインストレーション後のスクリプトを 変更しなければなりません。 ___________________________________________________________ 5.8 プリンタ・テーブルの確認 以前にプリンタ・テーブル・ユーティリティ(PTU)を使用してプ リンタ・テーブルに追加または変更をしている場合には,アップ グレードを実行するときにその内容を記録してください。アップ グレード後,おそらく同じ変更を行う必要があります。 ___________________________________________________________ 5.9 DCLTABLES.EXEの確認 DCLTABLES.EXEがSYS$SPECIFIC:[SYSLIB]に存在する場合には, SYS$COMMON:[SYSLIB]にファイルを移動してください。 ___________________________________________________________ 5.10 カスタマイゼーション管理ファイルの保護 日本語ALL-IN-1 V2.3もしくはV2.4から日本語ALL-IN-1 V3.0にア ップグレードする際には,以下のカスタマイゼーション管理ファ イルをインストレーションに影響されない安全な場所にコピーし ておいてください。 OA$DATA_SHARE:CM_SDC_ELEMENTS.DAT OA$DATA_SHARE:CM_SITELOG.DAT これらのファイルはインストレーション中にV3.0用に変換されま すが,万が一変換作業が失敗した場合には,コピーしておいた元 のファイルを使って復旧してください。 システムの準備 5-7 5.11 OA$FORMATTER_START.COM ___________________________________________________________ 5.11 OA$FORMATTER_START.COM 日本語ALL-IN-1 V2.3もしくはV2.4から日本語ALL-IN-1 V3.0 にアップグレードする場合に,OA$BUILD_SHARE:OA$FORMATTER_ START.COMをカスタマイズしている場合には,アップグレード・ インストレーション前にファイルをOA$SITE_BUILD_SHARE:にコピ ーしておいてください。 ___________________________________________________________ 5.12 レイヤード・プロダクトの準備 ALL-IN-1のレイヤード・プロダクを実行する場合には,日本 語ALL-IN-1 V3.0をインストールする前にレイヤード・プロダク トを準備しなければなりません(詳しくはレイヤード・プロダク トに関する解説書を参照してください)。 ___________________________________________________________ 5.13 システムが整理されているかどうかの確認 インストレーションを開始する前に,一般的なシステム保守作業 が確実に実行されているかどうかと,無効ファイルおよび無効ア カウントと,古くなったファイルおよびアカウントが削除されて いるかどうかを確認してください。この作業を実行しておけば, インストレーション・プロシージャを円滑に実行するのに役立ち ます。 ___________________________________________________________ 5.14 システムの準備作業 日本語ALL-IN-1 V3.0のインストレーションのためにシステムを 準備するには,インストレーション開始前に次の操作を実行し, 確実に実行したことを確認しなければなりません。各操作につい てはこの後の節で詳しく説明します。これらの操作は特権を持つ SYSTEMアカウントで実行します。 1. システム・ディスクとターゲット・ディスクをバックアッ プします。 2. ALL-IN-1をシャットダウンします。 5-8 システムの準備 5.14システムの準備作業 3. メール・ディレクトリを使用する場合には,メッセージ・ ルータのディレクトリ・サービスが実行されていることを 確認します。 4. サイト領域内のファイルのうち,メモリにインストールさ れているファイルのインストレーションを取消します。 5. アップグレード・インストレーションまたはアップデー ト・インストレーションを実行する場合には,アプリケ ーションをALL-IN-1カスタマイズ管理システムに移動しま す。 6. 必要な場合には,キュー・マネージャを起動します。 7. アップグレード・インストレーションまたはアップデー ト・インストレーションを実行する場合には,メールのセ ンダーとフェッチャを起動します。 8. グローバル・ページ,グローバル・セクション,グローバ ル・ページ・ファイル・セクションの適切な値を確認し, 計算します。 9. システム・パラメータ値を確認し,必要に応じて変更しま す。 10.プロセス・クォータを確認し,必要に応じて増大します。 11.必要なディスク・スペースを確認します。 5.14.1 システム・ディスクとターゲット・ディスクのバックアップ 日本語ALL-IN-1 V3.0を複数のディスクにインストールする場合 には,システム・ディスクと,インストレーション時に使用する ディスクをバックアップしなければなりません。 この操作が必要なのは次の理由によります。 o インストレーションの重要なポイントでシステム障害が発 生した場合には,ALL-IN-1システムが矛盾した状態になる ことがあります。 o 正しく動作するシステム・イメージがバックアップ・コピ ーに登録されていれば,それをシステム・ディスクと置換 することができます。 o 連続した未使用スペースを多く確保できます。インストレ ーションにとってこのようなスペースが必要です。 システムの準備 5-9 5.14システムの準備作業 5.14.2 ALL-IN-1のシャットダウン システムを利用しているユーザに対してシステムからログアウト するように要求し,その後,ALL-IN-1をシャットダウンします。 インストレーションの実行中にユーザがALL-IN-1にログインする ことはできません。VMSユーザはそのままシステムの使用を継続 できますが,インストレーションの実行中にDCL HELPを使用する ことはできません。これは,インストレーション時にDCL HELPラ イブラリが更新されたときに,ファイル・ロックに関する問題が 発生する可能性があるからです。可能な場合には,すべてのユー ザがシステムを使用しない状態でインストレーションを実行する ようにしてください。 以下の操作により,ALL-IN-1をシャットダウンできます。 1. ALL-IN-1マネージャのVMSアカウントにログインします。 2. 次のコマンドを入力し,ALL-IN-1を起動します。 $ ALLIN1/USER=MANAGER 3. ALL-IN-1起動後,次のオプションを入力すると,ALL-IN-1シ ャットダウン・メニューが表示されます。各フィールドに 必要な情報を入力し,ALL-IN-1をシャットダウンします。 MGT MSY SDA 5.14.3 メッセージ・ルータのディレクトリ・サービスが実行されて いるかどうかの確認 メール・ディレクトリを使用して宛先を指定する場合には(第 3.1.2.1項を参照),メッセージ・ルータのディレクトリ・サービ スが実行されていることを確認してください。 複数環境クラスタに日本語ALL-IN-1をインストールする場合に は,クラスタの中で日本語ALL-IN-1をインストールする部分でメ ッセージ・ルータのディレクトリ・サービスが実行されていなけ ればなりません(第2.3節を参照)。 5.14.4 メモリにインストールされているファイルの解除 サイト領域内のファイルがメモリにインストールされている場合 には,インストレーションを開始する前にそれらのファイルのイ ンストレーションを解除しなければなりません。また,すべての ファイルに対してシステム書込みアクセスが許可されていること も確認してください。 5-10 システムの準備 5.14システムの準備作業 5.14.5 ALL-IN-1カスタマイズ管理へのアプリケーションの移動 この節はアップグレード・インストレーションまたはアップデー ト・インストレーションを実行する場合にだけ参照してくださ い。 ALL-IN-1カスタマイズ管理サブシステムを使用せずに作成したア プリケーションをALL-IN-1カスタマイズ管理に移動したい場合に は,適切なエレメントをカスタマイゼーションとして保存しなけ ればなりません。この後説明するように,アプリケーションがま だカスタマイズされていないかどうかや,カスタマイズ管理によ ってサポートされないタイプであるかどうかとは無関係に,カス タマイズ管理がサポートするアプリケーション(エレメント)は移 動しなければなりません。 o カスタマイズ管理でサポートされる,カスタマイズされて いないエレメント アプリケーションにカスタマイズされていないエレメント が含まれている場合には,次の操作を実行してください。 1. 日本語ALL-IN-1 V2.3またはV2.4のカスタマイズ管理メ ニューからDEC標準エレメント(ADE)オプションを選択 し,DEC標準エレメント・メニューを表示させます。 2.