AV-QVJCC-TE 日本語 DEC FUSE for Digital UNIXバージョン4.0 インストレーション・ガイド このインストレーション・ガイドには,日本語DEC Digital UNIXR 1 システム上に 日本語 DEC FUSE バージョン 4.0 (以下 FUSE)をインストールするのに必要な情報が記載さ れています。FUSE をインストールする前に,この説明書を 必ずお読みください。 FUSE キットの概略 製品名: 日本語 DEC FUSE for Digital UNIX V4.0 オペレーティングシステム: Digital UNIX バージョン 4.0 以降またはDigital UNIX for Alpha System 必要なハードウェア Alpha システム, ワークステーションモニタまたは端末機, および配布されるキットに応じて次の媒体ドライブのいず れか 必要なハードウェアドライブ 配布キットが入っているメディア 必要なハードウェアドライブ TLZ04テープ TLZ04または TLZ06テープドライブ CD-ROMオプティカルディスク RRD42 または RRD43 オプティカル ディスクドライブ 必要なソフトウェア 必要なサブセット 内容 サブセット Digital UNIX ベースシステム OSFBASE400以降 Digital UNIX ネットワーク用ユーティリティ OSFCLINET400以降 文書作成ソフトウェア OSFDCMT400以降 レファレンスページ:プログラミング OSFMANOP400以降 ソフトウェア開発ツールとユーティリティ OSFSDE400以降 標準へッダファイル OSFINCLUDE400以降 標準プログラマーコマンド(ソフ トウェア開発) OSFPGMR400以降 1 UNIX は X/Open Company Ltd. がライセンスしている米国ならびに他の 国における登録商標です。 日本語 DEC FUSE for Digital UNIXバージ 1 以下の表は,FUSEサブセットとオプションの日本語サポート サブセットの,サイズを含む一覧です。 FUSE サブセットのサイズ 内容 サブセット 必要なディスク空き容量 FUSE V4.0システム FUSBASE400 /usr/opt 内に44,200 KB オンラインマニュアル FUSMAN400 /usr/opt 内に100 KB ページ FUSE V4.0システム FUSBASEJPN400 /usr/opt 内に7,900 KB (日本語サポート) FUSEオンライン FUSMANJPN400 /usr/opt 内に150 KB マニュアルページ (日本語サポート) オプショナルソフトウェア 必要なLadebugサブセットはすべて,Digital UNIXオペレー ティングシステムのインストレーションの一部分としてイン ストールできます。 コードマネージャは,GNU リビジョン制御システム(RCS) サブセット,または ソースコード管理システム(SCCS) サブセットのいずれか一方を必要とします。Example ファイ ルとオンラインチュートリアルは,GNU リビジョン制御シス テムサブセットを必要とします。 プラットフォーム固有のオプショナルサブセット 内容 サブセット CDEデスクトップ環境 OSFCDEDT400以降 GNU Emacs OSFEMACS400以降 GNU Revision Control OSFRCS400以降 System Ladebug Debugger OSFLDBASE400以降 Ladebug Debugger OSFLDBGUI400以降 ウィンドウインタフェース Ladebug Debugger OSFLDBDOC400以降 Release Notes SCCS(ソースコード管理 OSFSCCS400以降 システム) Worldwide Mule IOSWWMULE400以降 FUSE V4.0ベースシステム FUSBASEJPN400 (日本語サポート) オンラインマニュアル FUSMANJPN400 ページ(日本語サポート) プリンタサポート FUSPRNT400 Digital拡張計算ライブラリ XMDMAN (DXML)リファレンス ページ** 2 日本語 DEC FUSE for Digital UNIXバージョン 4.0イン **Digital拡張計算ライブラリ(DXML)レファレンスページサ ブセットは,計算に時間のかかるアプリケーションを Digital UNIXにポーティングするときにのみ役立ちます。こ のサブセットを使うと,ポート支援モジュールのDXMLルック アップ関数を用いて,キーワードによってライブラリ内関数 (Basic Linear Algebra,Linear and Eigen System Solvers, Sparse Linear System Solvers,およびSignal Processing のサブルーチン)を識別することができます。ライブラリ内 の関数は,Alphaプラットフォーム用に最適化された計算サ ブルーチンの集合です。 DXMLレファレンスページをインストールするには,Digital 拡張計算ライブラリキットをインストールするときに,オプ ションのDXMLレファレンス(マニュアル)ページサブセットを 選んでください。 FUSE のインストール作業の概略 FUSE のインストール作業の手順は,次のようにまとめることができます。 1. どのソフトウェアをインストールする場合も,前もってシス テムディスクのバックアップコピーを取ります。ユーザ の職場で確立されているバックアップ手順を用いてくだ さい。システムディスクのバックアップコピーを作成す る方法についての詳しい説明は,システムの付属マニュ アルを参照してください。 2. 実行するインストール作業の種類を決めてください。FUSE をローカルでインストールする場合は,FUSE キットの入 った CD-ROM をマウントします。ローカルシステムか ら離れたところにある RIS (Remote Installation Services)サーバエリアから リモートで FUSE のサブ セットをインストールする場合には,まずシステム管理 者に連絡を取り,次の点を確認してください。 - IS サーバエリアに FUSE キットがインストールさ れていて,利用可能であること。 - システムが RIS クライアントとして登録されているこ と。 FUSE のサブセットが RIS サーバシステム上で利用でき る場合,インストールの手順を開始するには,そのシス テムの名前が必要となります。 ページ10の「 RIS サーバエリアへのインストール」を参照 してください。 3. FUSE をインストールするシステムに対して,スーパーユー ザ(ログイン名 root)としてログインします。 4. /usr/sbin: を含むようにパスを設定します。 # PATH=/usr/sbin:$PATH # export PATH 日本語 DEC FUSE for Digital UNIXバージ 3 5. インストールに必要なディスクの空き容量があるかどうかを 判断し,必要なら追加します。(この作業の詳細は,ペー ジ6を参照してください。) 6. ソフトウェアライセンスを登録します。(ソフトウェアライ センスの登録は,FUSE のインストール中でも終了後でも できます。) FUSE ソフトウェアのインストール作業でインストールされ る製品として,DEC FUSE バージョン4.0と DEC FUSE C++ Support バージョン4.0があります。 FUSE の各製 品を使用するためには,ライセンスの購入と登録の手続 きが必要です。FUSE 製品のライセンスを購入すると, ライセンス製品許可キー(PAK)が届きます。これをライ センスデータベースに登録してはじめて,C++ 対応も含 めたFUSE をシステム上で使用することができます。 スーパーユーザのプロンプトで,次のlmf registerコマンド を使って空の PAK テンプレートを編集し,ご自分の PAK 上に必要な情報をすべて入力してください。 # lmf register PAK テンプレートは,EDITOR 環境変数が設定するデフォル トエディタがアクティブの状態で画面上に表示されてい ます。エディタコマンドを使ってテンプレート内の各フ ィールドに移動し,PAK データを入力してください。 すべての FUSE 製品について PAK テンプレートを完成し たら,lmf リセットコマンドを使ってライセンスデータ ベース(LDB)をアップデートしてください。 # lmf reset FUSE ライセンスと PAK についての詳しい説明は,ページ7 の「 FUSE ライセンスの登録」を参照してください。 7. /usr/tmp および /tmp が,FUSE を使用する全ユーザにつ いて読み書きの許可を得ていることを確認してくださ い。これらのディレクトリに読み書きの許可がないと FUSE は起動しません。 8. コンパイラの必要条件が満たされているかどうかを確認して ください。 (ページ8の「言語コンパイラの必要条件を調べる」を参 照してください。) 9. 必要に応じて,古い FUSE キットを削除します。 setld -i コマンドを使って,システムにインストールされ ているサブセットを一覧し,FUS(Ladebugの場合はLDB) で始まる名前のサブセットが存在することを確認してく ださい。例えば, # /usr/sbin/setld -i | grep FUS などのようなサブセットが存在する場合,それはすべて旧バ ージョンであり,削除する必要があります。サブセット を削除するには,setld -d コマンドを使います。例え ば,バージョン 3.1 ベースのサブセットを削除するに は,次のコマンドを入力します。 4 日本語 DEC FUSE for Digital UNIXバージョン 4.0イン # /usr/sbin/setld -d FUSBASE310 10. setld コマンドを入力して,-l(ロード)オプションおよび 次のうちの1つを指定します。 - FUSE ソフトウェアを含む CD-ROM 上のディレクトリ のフルパス名 # setld -l '/dev/directory-name' - FUSE ソフトウェアが入っているテープドライブのフルパ ス名 # setld -l '/dev/tape-drive-name' 11. 注意 この手順はテープドライブにのみ適用します。 それ以外の場合はこのステップを飛ばしてください。 インストール作業中に,次の情報とプロンプトが表示されま す。 Please make sure your installation media is mounted and on-line. Are you ready (y/n)? (インストールメディアがドライブにマウントされ,オンラ イン状態であることを確認してください。- 確認できま したか?(はい/いいえ)) テープドライブがオンライン状態であることを示したら,「y」 と入力します 12. 次のようなサブセットの選択肢一覧がインストールスクリプ トから表示されます。 The subsets listed below are optional: There may be more optional subsets than can be presented on a single screen. If this is the case, you can choose subsets screen by screen or all at once on the last screen. All of the choices you make will be collected for your confirmation before any subsets are installed. 1) DEC FUSE T4.0.0 Man Pages Japanese support 2) DEC FUSE T4.0-0 Man Pages 3) DEC FUSE T4.0-0 for Digital UNIX Japanese support 4) DEC FUSE T4.0-0 for Digital UNIX --- MORE TO FOLLOW --- Enter your choices or press RETURN to display the next screen. Choices (for example, 1 2 4-6): 上記の表示内容の訳: 以下に示すサブセットの一覧はオプションです。 オプションのサブセットの数が多く,画面で一度に表示でき ない場合もあります。その場合,サブセットの選択を画 面ごとに行っても,最後の画面で一度に行っても構いま せん。ユーザが選択したサブセットはすべて,実際にイ 日本語 DEC FUSE for Digital UNIXバージ 5 ンストールされる前に確認のためにまとめて表示されます。 1) DEC FUSE V4.0.0 Manページ日本語サポート 2) DEC FUSE V4.0-0 Manページ 3) DEC FUSE T4.0-0 for Digital UNIX 日本語サポート 4) DEC FUSE T4.0-0 for Digital UNIX ---次ページに続く--- 選択するサブセットを入力するか,または [ RETURN ] キーを押して次の画面を表示してください。 選択するサブセットは?(例 1 2 4-6 など): インストールするサブセットの番号を入力して,[ Return ] キーを押してください。 13. インストールスクリプトが,サブセットの選択を確認するよ うに促します。 確認を伝えるには「 y 」を入力し,[ Return ] キーを 押します。 インストールスクリプトはソフトウェアをインストールし, インストール作業を説明するメッセージを表示します。 14. インストールプロシージャが emacs,XEmacs,および Mule Editor 用の実行可能なファイルを探します。エディタ が見つからない場合は,指定場所を変更するか,または 新しくロケーションを指定します。次はその具体的な表 示例です。 Found /usr/local/bin/xemacs Enter 'carriage return' to accept this specification, or specify a new one: /usr/local/bin/editors/xemacs (/usr/local/bin/xemacs が見つかりました。 このロケーションの指定を承認する場合は,改行キーを 押してください。 または,別の新しいロケーションとして /usr/local/bin/editors/xemacs と指定してください。) インストール後にエディタのロケーションを変更したり,新 しいロケーションを指定する場合は,/usr/bin/fuse フ ァイルを編集します。 FUSE EMACS,FUSE XEMACS,またはFUSE_MULE環境変数の定義 を変更するか,環境変数の定義を直接設定してください。 15. 必要に応じて,~'home'/.fuse-defaults ディレクトリにあ るファイルを適宜削除します。削除は,以前インストー ルした FUSE の旧バージョンをアップデートしていて, それにカスタマイズのオプションが含まれる場合に必要 です。 FUSE のインストールの確認 FUSE のインストール後,次のコマンドを入力すれば,イ ンストール確認スクリプCCトを実行することができます。 6 日本語 DEC FUSE for Digital UNIXバージョン 4.0イン # setld -v FUSBASE400 スクリプトが FUSE のコントロールパネルを表示しま す。終了するには,「ツール」メニューをクリックし,「 FUSEを終了 」メニュー を選択してください。スクリプト は FUSE を終了し,インストールが確認されたことを伝 えるメッセージを表示します。 モノクロモニタ用に .Xdefaults ファイルを修正 モノクロモニタを使用する場合は,ホームディレクトリ内 の .Xdefaults ファイルを編集して,MonochromeDefaults リソースファイルを含めてください。 手順は次のとおりです。 1. FUSE がインストールされているホストシステムにロ グインします。 2. 次の csh コマンドを入力して,システム上のFUSE のパス名(環境変数 FUSE_TOPの値)を見つけます。 % grep FUSE_TOP= /usr/bin/fuse これによって,次のような表示が現れます。この場 合の 'fuse_path' が FUSE パス名です。 FUSE_TOP='FUSE-path' 具体的には,次の例のように表示されます。 FUSE_TOP=/usr/opt/FUS400 3. ホームディレクトリ内の .Xdefaults ファイルに, 次の行を挿入してください。 #ifndef COLOR #include "'fuse_path'/rundata/resources /MonochromeDefaults" #endif これらの設定は,FUSEコールグラフブラウザ,ビル ダー,および C++ クラスブラウザ の各ツールを 正しく起動させるために,有効にしておく必要があ ります。 FUSE V3.0以前のバージョンのアップデート Digital UNIX バージョン4.0のインストール作業で, Ladebug デバッガ(Ladebug ウィンドウインタフェースの サブセット)をインストールすることがあります。FUSE バージョン 4.0 をインストールして FUSE V3.0 より古い バージョンのFUSEと置き換える場合,インストールした Ladebug デバッガと FUSE バージョン 4.0 が正しく連動 するようにするために注意が必要です。 インストールしたFUSEのバージョンを削除する前に,次の Ladebug ファイルを保存する必要があります。これらの ファイルは,インストールしたFUSEのバージョンを削除し 日本語 DEC FUSE for Digital UNIXバージ 7 たあとで,もう一度コピーして使用することができます。 代わりに,FUSE を削除したあとで Ladebug をアンイン ストールして再度インストールし直すこともできます。保 存の必要な Ladebug ファイルは以下のとおりです。 /usr/lib/x11/help/decladebug/DEBUG /usr/lib/x11/help/decladebug/DEBUGUI /usr/lib/x11/uid/decladebuguil /usr/lib/x11/uid/decladebugcustuil /usr/lib/x11/app-defaults/decladebugresource /usr/bin/x11/dxdecladebug ただし,FUSE バージョン2.1A より新しいバージョンを アップグレードする場合,この作業は必要ありません。 FUSE ライセンスの登録 オプションのサポート製品を含め,FUSE 製品はすべて同 じメディアに収納されて出荷されており,FUSE のインス トールを行うときにすべてインストールされます。FUSE の基本システム,および使用する FUSE の各オプション 製品を使用するためには,ライセンスを購入する必要があ ります。 FUSE ソフトウェアには,次のものが含まれています。 o DEC FUSE バージョン 4.0(ベースシステム) o DEC FUSE C++ Support バージョン 4.0(オプション) DEC FUSE は,ライセンス管理機構 (LMF)をサポートし ています。新規にライセンスを受けたノードで FUSE を使 用するには,ライセンス製品許可キー(PAK)がライセン スデータベース(LDB)に登録されている必要があります。 また,例えば DEC FUSE C++ Support を有効にするよう な,オプションの各 FUSE 製品に関しても,PAK の登録 が必要です。ライセンスとメディアを一緒に注文された場 合には,PAK がキットと一緒に出荷されることもありま す。それ以外の場合は,ライセンスを注文するときに登録 する住所に別途出荷されます。 Digital UNIX システムにライセンスを登録するには,ま ずスーパーユーザとしてログインします。PAK の登録 は,コマンド行またはグラフィカルインタフェースから行 うことができます。コマンド行からコンフィギュレーショ ン チェックリクトを起動してグラフィカルインタフェー スにアクセスするには,次のコマンドを入力します。 # checklist コマンド行から起動して,ライセンスデータベース(LDB) に PAK の登録を行うには,次の 2 つの方法のうちどち らかを選択することができます。 o FUSE をインストールする前 スーパーユーザのプロンプトで,lmf 登録コマンドを使 8 日本語 DEC FUSE for Digital UNIXバージョン 4.0イン って空の PAK テンプレートを編集し,PAK 上にすべて の必要な情報を情報を入力します。 # lmf register o FUSE をインストールした後 スーパーユーザのプロンプトで,以下の lmf 登録コマン ドを使って,/usr/var/adm/lmf/PRODUCT_NAME にある未 完成の PAK テンプレートを編集し,ユーザ独自の PAK 情報を追加します。必要に応じ,左ブラケット文字(left-angle bracket)を以下のように使ってください。 # lmf register - 'left-angle bracket'/usr/var/adm/lmf/PRODUCT_NAME ライセンスの登録が済んだら,lmf リセットコマンドを 入力して,ライセンスの詳細をライセンスデータベース(LDB) からカーネルキャッシュへコピーしてください。 # lmf reset ライセンス管理機構の使い方についての詳しい説明は, Digital UNIX のマニュアルセットの中の『ソフトウェア のライセンス取得ガイド』(Guide to Software Licensing),または lmf(8) のマニュアルページを参照し てください。 必要な言語コンパイラの確認 FUSE は,Ada,C,C++,FORTRAN および Pascal に対応す るソフトウェア開発環境を提供しています。 FUSE ビルダーおよび (Ada,C,または C++で書かれたア プリケーションについては) クロスレファレンサー,コー ルグラフブラウザ,さらにオプションの C++ クラスブラ ウザでは,FUSE がインストールされているシステム上に 適切な言語コンパイラがインストールされている必要があ ります。これは,これらの各ツールが,処理のレベルによ って適切なコンパイラを呼び出すことがあるためです。 例えば,クロスレファレンサーが呼び出されたとき,クロ スレファレンス データベース マネージャは,特定のター ゲットと関係のあるファイルをスキャンすることで,自動 的にデータベースを作成します。しかし,クロスリファレ ンス情報をスキャンする前に,クロスレファレンス デー タベース マネージャは C プリプロセッサを呼び出しま す。省略時設定では,C プログラムに対しては,FUSE は 予備処理に C コンパイラと cc コンパイラのコマンドを 使います。 コンパイラをインストールするタイミングは,DEC FUSE をインストールする前でも後でも構いません。 FUSE で DEC Ada を使うには,Digital UNIX 用のDEC Ada をインストールする必要があります。 FUSE で C 言語を使うには,省略時設定では,C コンパイ ラがインストールされている必要があります。また, cc 日本語 DEC FUSE for Digital UNIXバージ 9 コンパイラのコマンドがPATH環境変数に含まれている必要 があります。 C 言語のコンパイラは,DEC OSF/1 AXP オ ペレーティングシステムによって省略時設定でインストー ルされています。しかし,DEC Cを使うためには,DEC Cを インストールする必要があります。 FUSE で DEC C++を使うには,次の作業が必要です。 o オプションの DEC FUSE Support for DEC C++用の PAK を登録する。 o DEC C++ for Digital UNIX をインストールする。 省略時設定により,cxx コンパイラのコマンドは PATH 環 境変数の中に入っていなければなりません。 FUSE で FORTRAN を使うには,省略時設定により, FORTRAN コンパイラがインストールされていなければなり ません。また,f77 またはF90 コンパイラのコマンドが PATH 環境変数の中に入っていなければなりません。DEC FORTRAN を使うには,DEC FORTRAN をインストールする必 要があります。 FUSE で Pascal を使うには,省略時設定により, Pascal のコンパイラがインストールされていなければなりませ ん。また,pc コンパイラのコマンドが,PATH 環境変数の 中に入っていなければなりません。DEC PASCAL を使うた めには,DEC PASCAL をインストールする必要があります。 FUSE で DEC FORTRAN や DEC PASCAL,DEC Ada を使う場 合は,追加の PAK は不要です。 FUSE をインストールするためにディスクの空き容量を増やす あるディレクトリパスに対する現在の空き容量を確認する には,次の手順に従ってください。 1. FUSE をインストールする予定のシステムにログイン します。 2. /etc/fstab ファイルを表示して,マウントされてい るファイルシステム名と,その場所を確認してくだ さい。次はその具体的な例です。 # more/etc/fstab /dev/rd0a:/:rw:1:1:ufs:: /dev/rd0g:/usr:rw:1:2:ufs:: /usr/staff/r1/leslie@bigsys:/usr/staff/r1/leslie:rw: 0:0:nfs /usr/man@bigsys:/usr/man:ro:0:0:nfs:bg: この例では,/usr ( /dev/rd0g にマウントされて いる)が,FUSE ファイルが常駐する場所を左右する 唯一のマウント・ポイントです。また,システムに はローカルディスクドライブが1つだけあり,/usr ファイルシステムはそのドライブ上のディスクの g パーティションの中に入っています。 3. df コマンドを入力し,FUSE ファイルが常駐するフ 10 日本語 DEC FUSE for Digital UNIXバージョン 4.0イン ァイルシステムの空き容量と総容量を確認します。 ステップ 2 で表示された/etc/fstab ファイルの情 報から, /usr のみがマウント・ポイントであるこ とがわかっていますから,次のように/usr ファイル システムだけの空き容量を調べます。 # df -k /usr Filesystem Total kbytes kbytes % node kbytes used free used Mounted on /dev/rd0g 122598 54447 55892 49% /usr この表示は,空き容量が 55,892 KB あることを示しています。 FUSE インストールプロシージャは,/usr/opt/FUSE400 と いうディレクトリを作成し(すでに存在する場合はこの手 順を省略),ファイルを下層ディレクトリにロードしま す。FUSE サブセットのためのディスクの空き容量が不十 分でも,別のディスクやディスクパーティション上に,シ ステムのための追加スペースがあることがわかっていれ ば,FUSE をインストールする前に,次のような操作を行 うことができます。 1. スーパーユーザ(ログイン名 root)としてログイン します。 2. /usr/opt/FUS400 というディレクトリを作成します。 3. 新規に作成されたディレクトリが,追加スペースの ある新たなディスクパーティションに対するマウン ト・ポイントであることを,/etc/fstab ファイルの 中に明記します。 4. mount /usr/opt/FUS400 コマンドを入力して,新し いマウント・ポイントを有効にします。 インストールの中止 [ Ctrl ] + [ C ]を押せば,インストールの手順をいつで も中止することができます。しかし,その時点までに作成 されたファイルは削除されません。これらのファイルは, ダイアログボックスを使って削除しなければなりません。 エラーリカバリー インストール中にエラーが生じた場合,システムのエラー メッセージが表示されます。ディスク(ファイルシステム) の空き容量の不足が原因でインストールできなかなかった 場合,インストールプロシージャは次のようなメッセージ を表示します。 fitset: filesystem /usr needs xxx kbytes more to install the software specified (ご指定のソフトウェアをインストールするには,ファイ 日本語 DEC FUSE for Digital UNIXバージ 11 ルシステム/usr にさらに xxx KB 必要です。) 次のような場合にも,インストール中にエラーが生じるこ とがあります。 1. オペレーティングシステムのバージョンが正しくない。 2. ネットワーク用ユーティリティのサブセットがインス トールされていない。 インストール中に表示されるエラーメッセージについての 詳しい説明は,システムメッセージ,復元の手順,ソフト ウェアのインストールに関する,システム付属のマニュア ルを参照してください。エラー発生の表示が出たら,該当 するマニュアルの指示に従って適切な措置を講じてくださ い。 RIS サーバエリアへのインストール RIS(遠隔インストレーション サービス)ユーティリティ を使って,Digital UNIX システム上の RIS サーバエリア に FUSE をインストールすることができます。この操作に は,setld コマンドは使用しません。FUSE を RIS サーバ から RIS クライアントにインストールするには,まず, FUSE をご自分の RIS サーバ環境にインストールする必要 があります。FUSE がまだ RIS サーバ上にインストールさ れていない場合は,担当のRIS マネージャに相談してくだ さい。 リモートシステム上の/var/adm/ris 配布エリアに入って いる FUSE サブセットをインストールするには,次のよう にインストール手順を開始してください。 1. FUSE をインストールするシステムに対して,スーパ ーユーザ(ログイン名 root)としてログインします。 2. 現在のディレクトリがルート( / )ディレクトリであ ることを確認するために,次のコマンドを入力します。 # cd / 3. setld コマンドを入力します。これは,ロード関数 を要請し,FUSE サブセットの位置するシステムを割 り出します。例えば,bigsys というノード上の配布 エリアから FUSE サブセットをロードする場合,次 のコマンドを入力してください。 # setld -l bigsys: これを受けて RIS は,ユーザの利用できるソフトウ ェアのサブセットをすべてリストするメニューを表 示し,ロードしたいものの番号を入力するように促 します。 RIS エリア内で利用できる製品とその各製品のサブ セットの数によって,FUSE のサブセットの数がシス テムごとに異なります。 12 日本語 DEC FUSE for Digital UNIXバージョン 4.0イン 4. インストールしたい FUSE サブセットの番号を入力 し,[ Return ] キーを押します。setld ユーテ ィリティは,FUSE をクライアントマシン上にイン ストールします。 RIS に必要なディスク空き容量 FUSE を RIS サーバエリアにインストールしようとしてい る場合,『日本語DEC FUSE インストレーションガイド』 に書かれているディスク空き容量の必要条件は,該当しま せん。この場合,媒体からファイルを取り出すためには, FUSE ファイルシステムを作成しないで,代わりに RIS ユーティリティを使用してください。さらに,FUSE ファ イルは取り出される過程で圧縮されるため,RIS サーバ エリア内で必要な空きディスク容量が以下に示す容量だけ になります。 FUSE バージョン 4.0 - 32,400 KB RIS インストールの例 次のサンプルセッションは,FUSE 製品を ris0.alpha エ リアに追加する方法を説明します。 1. スーパーユーザ(ログイン名 root)としてログイン します。 2. 次のコマンドを入力して,RIS ユーティリティを呼 び出します。 # /usr/sbin/ris 3. プロンプトで i と入力して,RIS のメインメニュー から「Install Software」 オプションを選択します。 *** RIS Utility Main Menu *** (RIS ユーティリティのメインメニュー) a)ADD a client (クライアントの追加) d)DELETE software products (ソフトウェア製品の削除) i)INSTALL software products (ソフトウェア製品の インストール) l)LIST registered clients (登録済みクライアント の一覧) m)MODIFY a client (クライアントの変更) r)REMOVE a client (クライアントの削除) s)SHOW software products in remote installation environments (遠隔インストール環境におけるソフトウェア製品の表示) x)EXIT (終了) Enter your choice: i (選択する項目を入力してく ださい: i) 4. RIS Software Installation Menu から,オプション 2 を選択します 日本語 DEC FUSE for Digital UNIXバージ 13 RIS Software Installation Menu: 1)Install software into a new area (新規エリアにソフトウェアをインストールする。) 2)Add software into an existing area (既存のエリアにソフトウェアを追加する。) 3)Return to previous menu (前のメニューに戻る。) Enter your choice: 2 (番号を入力してください:2) 5. 次のように,利用可能な環境がリストされ,そこか ら ris0.alpha を選択することができます。 You have chosen to add a new product into an existing environment. Select the remote installation environment: 1 /usr/var/adm/ris/ris0.alpha (list of available products for environment) . . . 2 /usr/var/adm/ris/ris0.vax (list of available products for environment) . . . Enter your choice: 1 上記の例の訳: 既存の環境の中に新しい製品を追加する操作が選ば れました。遠隔のインストール環境を選択してくだ さい。 1 /usr/var/adm/ris/ris0.alpha (その環境で利用できる製品のリスト) . . . 2 /usr/var/adm/ris/ris0.vax (その環境で利用できる製品のリスト) . . . 番号を入力してください: 1 6. 続いて,入力デバイス名をタイプするように求めら れます。 Enter the device special name or mount point of the distribution media, for example, /dev/rmt0h: /dev/rmt0h (例えば,/dev/rmt0hのようにデバイスの特殊名また は配布メディアのマウ ント・ポイントを入力してください。: /dev/rmt0h 7. 配布メディアがテープの場合,テープドライブが準 備完了でオンライン状態であるかどうかの確認を求 める次のようなメッセージが表示されます。問題が なければ y を入力してください。 Please make sure your installation tape is mounted and on-line. (インストールテープがマウ ントされていて,オンライン状態であることを確認 してください。) Are you ready (y/n)? y Positioning Tape (テープの頭出し中) テープ上のサブセットがすべて,RIS エリア内にイ ンストールされます。 8. サブセットがインストールされたら,次のメッセー ジが表示されます。 Media extraction complete. (メディアからのデータ取り出しが完了しました。) 9. RIS のメインメニューが表示されたら,メニュー項 目の m (Modify Client)を選択し,RIS のクライ アントがインストールすることのできる製品の一覧 に FUSE を加えます。 FUSE バージョン4.0には複数のサブセットが含まれるた め,インストールするサブセットによって,RIS 製品エリ アに表示されるタイトルが異なります。RIS エリアにイン ストールする場合は,バージョン4.0キットにすべてのサ ブセットをインストールする必要があります。 (c)Digital Equipment Corporation 1997. All rights reserved.