日本語MAILbus 400 SMTP Gateway for_DEC_OSF/1_________________________________ リリース・ノート 1994年12月 オペレーティング・システム: 日本語DEC OSF/1 V3.0 ソフトウエア・バージョン: バージョン1.1a 日本ディジタル イクイップメント株式会社 __________________________________________________________ 1994年12月 本書の著作権は日本ディジタル イクイップメント株式会社(日本 DEC)が保有しており,本書中の解説および図,表は日本DECの文 書による許可なしに,その全体または一部を,いかなる場合にも 再版あるいは複製することを禁じます。 また,本書に記載されている事項は,予告なく変更されることが ありますので,あらかじめご承知おきください。万一,本書の記 述に誤りがあった場合でも,日本DECは一切その責任を負いかね ます。 本書で解説するソフトウェア(対象ソフトウェア)は,所定のライ センス契約が締結された場合に限り,その使用あるいは複製が許 可されます。 日本DECは,日本DECまたは日本DECの指定する会社から納入され た機器以外の機器で対象ソフトウェアを使用した場合,その性能 あるいは信頼性について一切責任を負いかねます。 (c) Digital Equipment Corporation Japan 1994. All Rights Reserved. Printed in Japan. OSIは,米国CA Management社の商標です。 OSF/1は,米国Open Software Foundation社の商標です。 Internetは,米国Internet社の商標です。 UNIXは,X/Openカンパニーリミテッドがライセンスしている米国 ならびに他の国における登録商標です。 本書は,日本語VAX DOCUMENT V 2.1を用いて作成しています。 ________________________________________________________________ 目次 第1部 はじめに 1 はじめに.................................... 5 2 日本語MAILbus 400 SMTP Gatewayで提供されるド キュメント................................... 5 第2部 日本語MAILbus 400 SMTP Gateway V1.1aでの変更点 3 日本語MAILbus 400 SMTP Gatewayの機能上の変更 点........................................... 9 4 日本語MAILbus 400 SMTP Gateway V1.1aのインス トール方法................................... 9 5 SMTP Gatewayのバージョン識別子の確認........ 10 第3部 制限事項と文書の訂正 6 日本語MAILbus 400 SMTP Gatewayの制限事項.... 13 6.1 SMTP Gatewayを正しく設定するための制限事 項....................................... 13 6.2 認識できない個人名に対する間違った配信不 能診断コード............................. 13 6.3 フィールド長の上限...................... 13 6.4 X.400 MTSを経由して送られたメッセージの 冗長なヘッダ............................. 14 6.5 サポートされない本体部の配信不能........ 14 6.6 Sendmail構成ファイル.................... 14 6.7 個人名にフル・ストップで区切られていない 複数の頭文字を含んでいるアドレスの誤った 変換..................................... 17 6.8 mailsetupによるsendmailの設定情報を削除. 17 6.9 RFC 987に準拠しない部分................. 18 iii 6.10 長いfree form nameの不適切な切詰めおよび 分割..................................... 20 7 ドキュメントの訂正.......................... 20 7.1 3章: Gatewayの設定...................... 20 7.1.1 createコマンドの間違い................ 20 7.2 6章: Gatewayに関する問題の解決.......... 21 7.2.1 ディレクトリ構成エラー・イベント...... 21 7.2.2 ディレクトリ・サービス・エラー・イベン ト..................................... 24 7.3 付録B:メッセージのアドレス指定のガイドラ イン..................................... 26 7.3.1 世代識別子属性........................ 26 7.4 付録C:バイナリ本体部から7ビットのASCIIフ ォーマットへの変換....................... 26 8 ドメイン変換表からのディレクトリ・エントリの 作成......................................... 27 8.1 ドメイン変換ツールの使用方法............ 29 8.2 ドメイン変換ツールの使用例.............. 29 表 1 X.400ヘッダでのフラグ設定................ 19 iv ___________ このリリース・ノートについて ___________ このリリース・ノートには,次の3部があります。 o 第1部では,製品とドキュメントの紹介します。 o 第2部では,日本語MAILbus 400 SMTP Gateway V1.1a で変更した点について説明します。この部は,日本語 MAILbus 400 SMTP Gatewayインストレーション・ガイ ドと関連して使われる,V1.1aキットのインストール の情報も提供します。 o 第3部では,ドキュメントに対する変更を含む,日 本語MAILbus [TM] 400 SMTP Gateway for DEC[TM] OSF/1[R] V1.1とV1.1aに適用される制限事項を示しま す。この部は,SMTP Gatewayとともに提供される,現 在使用しているドメイン変換テーブルからディレクト リ・エントリの作成を可能にするツールについても説 明します。 _____________________________________________________ 1 第1部 ________________________________________________________________ はじめに この部は,日本語MAILbus 400 SMTP Gatewayの概要と,それに関 連したドキュメントについて説明します。 ___________________________________________________________ 1 はじめに 日本語MAILbus 400 SMTP Gatewayは,X.400 Message Handling Systemのユーザ(またはアプリケーション)とSimple Mail Transfer Protocol (SMTP)で接続されているInternet[R]ネ ットワークのユーザ(またはアプリケーション)との間のメッセー ジの交換を可能にします。 本書では,日本語MAILbus 400 SMTP Gatewayに関する制限事項に ついて説明します。 ___________________________________________________________ 2 日本語MAILbus 400 SMTP Gatewayで提供されるドキュメント 日本語MAILbus 400 SMTP Gateway V1.1aと共に提供される文書 は,本書のみです。 次のリストは日本語MAILbus 400 SMTP Gateway V1.1のために提 供された文書です。これらの文書は,まだ有効であり,本書と共 に使用します。 o 日本語MAILbus 400 SMTP Gateway for DEC OSF/1インスト レーション・ガイド o 日本語MAILbus 400 SMTP Gateway管理ガイド 日本語MAILbus 400 SMTP Gatewayのオンライン・ヘルプ(英語の み)も併せてご利用ください。 5 第2部 ________________________________________________________________ 日本語MAILbus 400 SMTP Gateway V1.1aでの変更点 この部では,日本語MAILbus 400 SMTP Gateway V1.1に対する, 本バージョンでの変更点について説明します。また,本バージョ ン特有のインストールに関する情報も含んでいます。 ___________________________________________________________ 3 日本語MAILbus 400 SMTP Gatewayの機能上の変更点 次のリストは,SMTP Gateway V1.1に対して行なわれた,本バー ジョンでの変更点について示します。 o SMTP Gateway V1.1は,本バージョンによって,日本語 MAILbus 400 MTA V1.4と共に動作します。 _______________________ 重要 _______________________ 日本語MAILbus 400 SMTP Gateway V1.1aは,日本語 MAILbus 400 MTA V1.2と共に使用することはできませ ん。このため,本バージョンを使用する前にMTAをバージ ョン・アップしなければなりません。 _____________________________________________________ o SMTP Gateway V1.1では,SMTP Gatewayの設定プロシージャ に対して,空白文字を含む名前をローカルMTS名に指定した 場合,プロシージャが,そのMTS名を使用してディレクト リ・エントリを作成し,設定に失敗して終了する問題があ りました。 この問題は,本バージョンで修正されています。 ___________________________________________________________ 4 日本語MAILbus 400 SMTP Gateway V1.1aのインストール方法 以下の手順でインストールを行ってください。 1. SMTP Gatewayを接続するMTAが,バージョン1.4にアップ・ グレードされていることを確認してください。 2. SMTP Gatewayを停止し,すでにシステム上にインストール されているSMTP Gatewayのサブセットを次のコマンドで削 除します。 # setld -d SXJBASE110 SXJNETMAN110 SXJDOC110 3. 日本語MAILbus 400 SMTP Gateway V1.1aのキットを次のコ マンドでインストールします。 # setld -l . SXJBASE111 SXJNETMAN111 SXJDOC111 9 4. インストール終了後,SMTP Gatewayの設定プロシージャ を日本語MAILbus 400 SMTP Gateway管理ガイドの3.3節に 従って起動します。必要があれば,設定プロシージャは, SMTP Gatewayの起動も行います。 SMTP Gatewayに関するディレクトリの情報を変更したくな くても,以下の質問に対して省略時の値(y)を指定しなけれ ばなりません。 Do you want to modify the directory entries relating to the Gateway (y/n) [y] もし,省略時の値を指定しなければ,SMTP Gatewayの起動 は失敗します。 5. 4.の設定プロシージャでSMTP Gatewayを起動していなけれ ば,SMTP Gatewayを起動します。 ___________________________________________________________ 5 SMTP Gatewayのバージョン識別子の確認 現在,システムにインストールされているSMTP Gatewayのバージ ョン識別子を表示するには,以下のコマンドのうちどちらかを実 行してください。 o NCL> SHOW SMTP VERSION このコマンドによって,以下のように表示されます。 Node 0 SMTP-GATEWAY AT 1994-09-22-10:26:48.278+01:00I0.923 Status Version = S1.1.1 o # strings /usr/sbin/smtpgw/smtpgw | grep built このコマンドによって,以下のように表示されます。 S1.1.1-2 (140494) built at Thu Sep 22 09:51:21 BST 1994 10 第3部 ________________________________________________________________ 制限事項と文書の訂正 この部では,日本語MAILbus 400 SMTP Gatewayに関する制限事項 を説明します。 この部は,バージョン1.1以降に発見された,全ての制限事項を 含んでいることに注意してください。 ___________________________________________________________ 6 日本語MAILbus 400 SMTP Gatewayの制限事項 本節では,日本語MAILbus 400 SMTP Gatewayの制限事項を説明し ます。 6.1 SMTP Gatewayを正しく設定するための制限事項 SMTP Gatewayを正しく設定するため,設定プロシージャ実行時 に,以下の質問に対して省略時の値(y)を指定しなければなりま せん。 Do you want to modify the directory entries relating to the Gateway (y/n) [y] もし,省略時の値を指定しなければ,SMTP Gatewayの起動は失敗 します。 6.2 認識できない個人名に対する間違った配信不能診断コード SMTP Gatewayが個人名を含むO/Rアドレスを変換しようする とき,O/Rアドレスにディレクトリに格納されている項目数よ りも多く個人名の項目数があると,MTSが混雑している(MTS is congested.)ことを示す診断コードを返します。この診 断コードは,O/Rアドレスを認識できない(O/R address is unrecognized.)というコードであるべきです。 この結果,発信者は,間違った診断コードを含む配信不能報告を 受信することになります。 6.3 フィールド長の上限 X.400標準では,いくつかのメッセージ・ヘッダ・フィールドの 長さの上限を定めています。詳細は,X.400勧告シリーズのX.411 とX.420を参照してください。Internetネットワークから送られ たメッセージ上のヘッダ・フィールドの長さがそのフィールドの 上限を越えた場合,SMTP Gatewayは最大フィールド長以下に切り 詰めます。 13 例えば,Ua-Content-Idヘッダ・フィールドに16以上の文字が含 まれている場合,SMTP Gatewayは,最初の16文字以下にフィール ドを切り詰めます。 6.4 X.400 MTSを経由して送られたメッセージの冗長なヘッダ メッセージが,あるInternetネットワークからMAILbus 400 MTA を経由して別のInternetに送信された場合,Internet受信者に冗 長なヘッダ情報を持つメッセージが送られます。 これは,Internetネットワークから受信され,MAILbus 400 MTA を経由して送信されるメッセージにSMTP Gatewayが本体部を追加 したからです。この本体部は,解析されなかったRFC 822形式ヘ ッダ情報がメッセージに含まれていることを意味しています。メ ッセージがX.400メッセージ転送システムからSMTP Gatewayを通 る時,SMTP GatewayはX.400 ヘッダ情報をRFC 822形式に変換し ます。この時SMTP Gatewayは両方のヘッダ情報をマージすべきで す。しかしSMTP Gatewayがこのマージを行わないので,結果とし てInternet受信者は,いくつかのヘッダ・フィールドに対して, 同じフィールドを2つ受信することになります。Dateフィールド などがその例です。 6.5 サポートされない本体部の配信不能 SMTP GatewayはIA5,日本語,bodypart 14(バイナリ・ファイ ル),T.61,DOTS,DDIF本体部をサポートします。SMTP Gateway がVideotexのような他の型の本体部を含んでいるメッセージを 受信した場合,メッセージを配信することはできません。SMTP Gatewayは配信不能レポート(メッセージがX.400 MTSから送信 された場合)か,失敗した理由を示す状態コード(メッセージが Internetネットワークをから送信された場合)を送信します。 6.6 Sendmail構成ファイル sendmail.cfファイルをカスタマイズする場合,SMTP Gatewayは 書き換え規則をこのファイルに追加できない場合があります。 SMTP Gatewayが書き換え規則を追加したかどうかを確認するに は,以下のコマンドを入力します。 14 $ /lib/sendmail -bt 次のプロンプトが表示されます。 ADDRESS TEST MODE Enter
[NOTE: No Initial ruleset 3 call] > 次のように入力します。 > 3,0 user@node.x400 SMTP Gatewayが書き換え規則を追加していると,次のように表示 されます。 rewrite: ruleset 3 input: user @ node . x400 rewrite: ruleset 7 input: user < @ node . x400 > rewrite: ruleset 7 returns: user < @ node . x400 > rewrite: ruleset 3 returns: user < @ node . x400 > rewrite: ruleset 0 input: user < @ node . x400 > rewrite: ruleset 0 returns: $# x400gw $@ node $: user < @ node . x400 > 最後から2番目の行に"x400gw"があることに注意してください。 この行は,senmail.cfファイルにSMTP Gateway書き換え規則が含 まれていることを表しています。 SMTP Gatewayが書き換え規則を追加していない場合,次のように 表示されます。 15 rewrite: ruleset 3 input: user @ node . x400 rewrite: ruleset 7 input: user < @ node . x400 > rewrite: ruleset 7 returns: user < @ node . x400 > rewrite: ruleset 3 returns: user < @ node . x400 > rewrite: ruleset 0 input: user < @ node . x400 > rewrite: ruleset 8 input: user < @ node . x400 > rewrite: ruleset 3 input: user < @ node . x400 > rewrite: ruleset 7 input: user < @ node . x400 > rewrite: ruleset 7 returns: user < @ node . x400 > rewrite: ruleset 3 returns: user < @ node . x400 > rewrite: ruleset 8 returns: user < @ node . x400 > rewrite: ruleset 0 returns: $# smtp $@ node . x400 $: user < @ node . x400 > 最後から2番目の行に"smtp"があることに注意してください。こ の行は,senmail.cfファイルにSMTP Gatewayの書き換え規則が含 まれていないことを表しています。この場合,senmail.cfファイ ルにあるrulesetゼロのMachine Dependent部に次の行を追加しま す。 # Handle X.400 traffic (MAILbus 400 SMTP Gateway/Japanese # for DEC OSF/1 S1.1.01-1) R$*<@$*x400.>$* $#x400gw$@$w$:$1<@$2x400.$w>$3 user@x400.thishost R$*<@$*x400.$*>$* $#x400gw$@$w$:$1<@$2x400.$3>$4 user@x400.someotherhost R$*<@$*x400$*>$* $#x400gw$@$w$:$1<@$2x400$3>$4 user@host.x400 次に,sendmail.cfファイルにあるMsmtpメーラー・レコードの後 に,以下の行を追加します。 # MAILbus 400 SMTP Gateway/Japanese for DEC OSF/1 S1.1.01-1 - # use tcplocal S/R rulesets Mx400gw, P=/usr/sbin/smtpgw/smtpgw, F=uhmnDFMS, S=19, R=19, A=smtpgw -lOFF -r $f $u ではキーを押します。 不明な点がある場合は,ご使用のメール・システムの管理者に相 談してください。 16 6.7 個人名にフル・ストップで区切られていない複数の頭文字を含ん でいるアドレスの誤った変換 この問題は,メッセージがInternetネットワークから2つ以上の 頭文字をアドレスに含み,その頭文字がフル・ストップ(.)によ って区切られていないX.400受信者に送信された場合に発生しま す。SMTP Gatewayが受信者のアドレスをO/Rアドレスに変換する とき,変換された姓のアドレス項目には,受信者の頭文字と姓の 両方を含まれます。 例えば,InternetユーザがX.400受信者のアドレスを,以下のよ うに指定したとき, Claire.FS.Roberts@orange.x400 SMTP Gatewayは,受信者のInternetアドレスのユーザ部分を,以 下のO/Rアドレス項目に変換します。 S=FSRoberts;G=Claire 6.8 mailsetupによるsendmailの設定情報を削除 日本語MAILbus 400 SMTP Gatewayをインストールした後に mailsetupを実行すると,mailsetupはSMTP Gatewayが使用す る設定情報(第6.6項を参照)をsendmail構成ファイルから削除し ます。 この問題を解決するには次の2つの方法があります。 o SMTP Gatewayをインストールする前にmailsetupを実行す る。 o SMTP Gatewayをインストールした後にmailsetupを実行した 後,sendmail構成ファイル(sendmail.cf)を編集し,変換規 則0 (ゼロ)とMsmtpメーラー・レコードの後に第6.6項に説 明されている行を追加する。 17 6.9 RFC 987に準拠しない部分 SMTP Gatewayは,以下の部分ではRFC 987 (Mapping Between X.400 and RFC 822)に準拠していません。 o RFC 987の第4.6節で説明されているMessage IDヘッダ・フ ィールド。 SMTP Gatewayは,RFC 1148標準の"Mapping Between X.400 (1988)/ISO 10021 and RFC 822"に準拠してメッセージIDを 処理します。 o メッセージの自動転送。RFC 822からX.400への自動転送は RFC 987の第5.2節,X.400からRFC 822への自動転送はRFC 987の第5.4.5節で説明されています。 o ヘッダ中のX.400フラグ設定を指定するための構文 RFC 987では,"perrecflg","permsgflag"と"P2 recipi- ent"フラグが省略時の値をもつことを明示しています。 SMTP Gatewayでは,発信者がRFC 822メッセージ・ヘッダに 特定のフラグを含めることによって,これらの省略値を変 更することができます。表 1は,発信者が各フラグを設定 することができる値を示しています。発信者がフラグを設 定しないと,SMTP Gatewayは表中のフラグに対する省略時 の値を使用します。 18 表 1 X.400ヘッダでのフラグ設定 __________________________________________________________ 設定可能な フラグ__________________________値__________省略時の値____ P1_Per_Message_Flags______________________________________ X-Alternate-Recipient-Allowed true true false X-Content-Return-Request true true false X-Conversion-Prohibited true false false X-Disclose-Recipients true false false __________________________________________________________ P1_Per_Recipientフラグ____________________________________ X-Delivery-Notification none basic basic confirmed full[1] __________________________________________________________ P2_Recipientフラグ________________________________________ X-Receipt-Request none none receipt non- receipt full[2] X-Reply-Request true false false X-Return-IP-Message true false false [1]この場合の"full"は,"confirmed"の同義語です。__________ [2]この場合の"full"は,発信者が受信通知または受信不能通知 を要求できることを意味しています。 __________________________________________________________ 19 6.10 長いfree form nameの不適切な切詰めおよび分割 SMTP Gatewayを経由してX.400 MTSからInternetネットワークに メッセージを送信するときに,長い自由形式名を使用すると, sendmailによって間違ったアドレスの解釈をされ,不適切なアド レスの切り詰め,および分割が行なわれる場合があります。メッ セージの配信には問題がありませんが,次のような問題が残る場 合があります。 o 誰が送信したメッセージかわからない。 o 返信するときに宛先のアドレスを再入力する必要がある。 これらの問題は,使用しているsendmailのアドレスの長さに関 する制限事項によって発生しています。この問題が,発生する sendmailと共にGatewayを使用する場合は,長い自由形式名の使 用を避けてください。 問題なく使用できるアドレスの最大長は,sendmailの実装やO/R アドレスから変換されたInternetメール・アドレスの長さによっ て異なるため断定できません。DEC OSF/1 V2.1のsendmailの場 合,Internetメール・アドレスと自由形式名とを合わせて256バ イト以下であれば問題なく使用できます。 ___________________________________________________________ 7 ドキュメントの訂正 本節では,日本語MAILbus 400 SMTP Gateway管理ガイドの誤りと 補足事項について説明します。 7.1 3章: Gatewayの設定 7.1.1 createコマンドの間違い 3.1節「確認事項」で,SMTP GatewayのためのAgentエンティティ を作成するためのコマンドが間違っています。 以下のコマンドが,正しいコマンドです。 CREATE MTA AGENT name TYPE SHARED FILE 1984 20 例として,省略時の名前"SMTP"でAgentを作成し,使用可能にす るには以下のコマンドを使用します。 NCL> CREATE MTA AGENT "SMTP" TYPE SHARED FILE 1984 NCL> ENABLE MTA AGENT "SMTP" 7.2 6章: Gatewayに関する問題の解決 次の2項では,新しい,ディレクトリ構成エラー・イベントとデ ィレクトリ・サービス・エラー・イベントについて説明します。 7.2.1 ディレクトリ構成エラー・イベント SMTP Gatewayは,ローカルMTAを通してディレクトリ情報を取得 します。ディレクトリ情報が間違って設定されていたり,MTAか らディレクトリに渡される情報が文法的に間違っていると,ディ レクトリ構成エラー・イベントが発生します。 このエラーは,SMTP GatewayのDirectory Configuration Errors カウンタによってカウントされます。 このイベントは,次の情報を含んでいます。 Directory Operation = 操作 MTS Entity = MTS 名 Domain = ドメイン名 Problem Entity Name = エンティティ名 Problem Entity Type = エンティティ・タイプ Address = アドレス Address Type = アドレス・タイプ Error = エラー o 操作は,エラーが発生したときに,MTAが実行したディレク トリ・サービス操作です。例えば,Readなどです。 o MTS名は,ローカルのX.400ルーティング・ドメインのため の経路選択情報に関連するMTSエンティティの名前です。 o ドメイン名は,Domainエンティティの名前です。 o エンティティ名は,問題に関係があるMTSモジュール内のエ ンティティの名前です。 21 o エンティティ・タイプは,問題に関係があるMTSモジュ ール内のエンティティのタイプです。例えば,Foreign Addressなどです。 o アドレスは,MTAがディレクトリ内を検索しようとしたアド レスです。 o アドレス・タイプは,MTAがディレクトリ内を検索しよう としたアドレス・タイプです。これは,SMTP addressまた はO/R addressのどちらかです。 o エラーは,発生している問題の説明です。以下のエラー が,このイベントによって報告されます。 1 Domain password is syntactically incorrect or missing ドメインのパスワードが,文法的に誤っているか,存 在しない。 2 Domain name is syntactically incorrect or missing ドメイン名が,文法的に間違っているか,存在しな い。 3 MTS entity name is syntactically incorrect or missing MTSエンティティ名が文法的に間違っているか,存在し ない。 4 Directory bind failed due to incorrect parameters 不正なパラメタによって,ディレクトリとの結合が失 敗した。 5 O/R address is syntactically incorrect O/Rアドレスが文法的に間違っている。 6 ORAddress entity is ambiguous within the directory ORAddressエンティティがディレクトリにおいて曖昧で ある。 7 SMTP address is syntactically incorrect SMTPアドレスが文法的に間違っている。 22 8 Translation attribute is syntactically incorrect Translation属性が文法的に間違っている。 9 Translations attribute is syntactically incorrect Translations属性が文法的に間違っている。 対処方法 1 SMTP Gatewayの設定プロシージャを起動し,以下の質問に 対して省略時の値(y)を指定する。 Do you want to modify the directory entries relating to the Gateway (y/n) [y] これは,SMTP Gatewayを正しく設定するために行います。 2 SMTP Gatewayの設定プロシージャを再び起動し,正しいド メイン名を指定します。 3 SMTP Gatewayの設定プロシージャを再び起動し,正しいMTS エンティティ名を指定します。 4 SMTP Gatewayの設定プロシージャを再び起動し,正しいド メイン・パスワード,ドメイン名,MTSエンティティ名を指 定します。 5 メッセージに指定されているO/Rアドレスが正しいものか確 認します。 6 曖昧さをなくすためにORaddressエンティティを変更しま す。例えば,一般名に頭文字を追加します。 7 メッセージに指定されているSMTPアドレスが正しいものか 確認します。 8 問題になっているSMTPアドレスを表しているForeign AddressエンティティのTranslation属性が文法的に間違 っています。このTranslation属性を正しいものに変更して ください。 9 問題になっているO/Rアドレスを表しているORaddressエン ティティのTranslations属性が文法的に間違っています。 このTranslations属性を正しいものに変更してください。 23 ディレクトリの設定方法と変更方法については,MAILbus 400 MTA Planning and Setupと日本語MAILbus 400 SMTP Gateway管理 ガイドの4章を参照してください。 7.2.2 ディレクトリ・サービス・エラー・イベント SMTP Gatewayは,ローカルMTAを通してディレクトリ情報を取得 します。MTAがディレクトリへアクセスするときに問題がある場 合,ディレクトリ・サービス・エラー・イベントが発生します。 このイベントは,SMTP GatewayのDirectory Service Errorsカウ ンタによってカウントされます。 このイベントは以下の情報を含んでいます。 Directory Operation = 操作 DSA Address = DSA アドレス MTS Entity = MTS 名 Entity Name = エンティティ名 Entity Type = エンティティ・タイプ Error = エラー Error Type = エラー・タイプ o 操作は,エラーが発生したときにMTAが行っていたディレク トリ・サービスの操作です。例えば,Bindなどです。 o DSAアドレスは,MTAが使用していた,または,使用しよう としていたDSAのプレゼンテーション・アドレスです。 o MTS名は,ローカルのX.400ルーティング・ドメインのため の経路選択情報に関連するMTSエンティティの名前です。 o エンティティ名は,SMTP Gatewayによって要求されたディ レクトリ情報に関連するMTSエンティティの名前です。 o エンティティ・タイプは,SMTP Gatewayによって要求され たディレクトリ情報に関連するMTSエンティティのタイプで す。例えば,ORaddressなどです。 o エラーは,問題の説明です。表示されたエラー・メッセー ジは,発生したエラーのタイプに関係しています。下のエ ラー・タイプのリストは,それぞれのエラー・タイプに対 する,個々のエラー・メッセージの説明を含んでいます。 24 o エラー・タイプは,ディレクトリ・サービス・エラーの分 類を説明しています。以下のエラー・タイプが,このイベ ントで報告されます。 1 Error Type = Configuration Problem 2 Error Type = Service Problem 3 Error Type = Communication Problem 4 Error Type = Interface Problem 対処方法 1 次の構成による問題が,このイベントによって報告されま す。 Error = Directory shareable image not found ディレクトリが正しくインストールされていないので,MTA がディレクトリから,情報を取得することができません。 Error = Non-retriable service plobrem 省略時のDUAの設定が正しく設定されていないので,MTA がディレクトリから,情報を取得することができません。 SMTP Gatewayが使用しているローカルMTAの管理者に連絡し てください。 2 次のサービスに関する問題が,このイベントによって報告 されます。 Error = Fail to bind to the directory もし,この問題が存続するならば,DSAが起動されていな い,または,省略時のDUAの設定が正しく行なわれていませ ん。SMTP Gatewayが使用しているローカルMTAの管理者に連 絡してください。 Error = Memory 25 MTAがディレクトリから情報を取得するために必要なメモリ が確保できません。システムをリブートすることによって 問題が解決できるかもしれません。そうでなければ,MTA関 連の文書を参照し,MTAに関するメモリの問題を解決する方 法を探してください。オペレーティング・システム関連の 文書もメモリの問題を解決するための参考になるかもしれ ません。 3 次の通信上の問題が,このイベントによって報告されま す。 Error = Communication Error ローカルMTAがディレクトリと通信できないので,ディレク トリ情報を取得することができません。問題を解決するた めに,MAILbus 400 MTA Tuning and Problem Solvingの20 章の,この問題に関する説明を参照してください。 4 次のインタフェース上の問題が,このイベントによって報 告されます。 Error = Interface error MTAとディレクトリの間にインタフェースに関する問題があ ります。日本語MAILbus 400 SMTP Gateway管理ガイドに説 明されている方法で,日本DECに連絡してください。 7.3 付録B:メッセージのアドレス指定のガイドライン 7.3.1 世代識別子属性 GQ属性(世代識別子)がC.4節の属性名と定義のリストに記述され ていません。 7.4 付録C:バイナリ本体部から7ビットのASCIIフォーマットへの変換 C.2.1項のリストの2.の項目は以下のものに置き換えてくださ い。 2. RFC 822メッセージ・ヘッダを設定する。 26 % cat << EOF > sendfile To: recipient_address Content-Transfer-Encoding: encode_type -------- EOF o sendfileは,メッセージ・ヘッダを含む出力ファイル です。 o recipient_addressは,メッセージを送信するアドレス です。 o encode_typeは,メッセージをコード化するため に使用するコード化のタイプであり,base64また はuuencodeのいずれかを指定することができます。 メッセージ・ヘッダとメッセージ本体を連結するには,次 のコマンドを使用します。 % cat encoded_file >> sendfile C.2.1項のリストの3.の項目は以下のものに置き換えてくださ い。 3. 次のコマンドを使用して,メール・システムを経由し てsendfileファイルを送信します。 % /usr/bin/mh/send sendfile converter.cfの変更を有効にするためには,SMTP Gatewayを停止 し再起動しなければならないことに注意してください。 ___________________________________________________________ 8 ドメイン変換表からのディレクトリ・エントリの作成 現在あるドメイン変換表から,ディレクトリ・エントリを作成す るツールがSMTP Gatewayと共に提供されています。ドメイン変換 表には,InternetとX.400ルーティング・ドメインの変換規則が 記述されています。ドメイン変換ツールは,PPおよびRFC 987形 式の変換表に対して動作します。 27 _______________________ 注意 _______________________ システムで使用しているドメイン変換表がなければ,この 節の残りの部分を読む必要はありません。 _____________________________________________________ 管理者は,SMTP Gatewayを使用してInternetユーザとX.400ユ ーザがメッセージの交換を行う前に,必要なディレクトリ・エ ントリを作成しなければなりません(日本語MAILbus 400 SMTP Gateway管理ガイド参照)。SMTP Gatewayと共に提供されているド メイン変換ツールは,現在あるディレクトリ情報を元として使用 することを可能にします。 ドメイン変換ツールは,変換表に記述されているドメイン変換情 報から,以下のディレクトリ・エントリを作成します。 o SMTPアドレスヘの変換情報を持った,O/Rアドレス・エント リ o O/Rアドレスヘの変換情報を持った,外部アドレス・エント リ ツールは,O/Rアドレス・エントリを作成するときに,上の階層 のO/Rアドレス・エントリの存在を確認します。上の階層のO/Rア ドレス・エントリが存在しなければ,ツールは,要求されたO/R アドレス・エントリを作成する前に上の階層のエントリを先に 作成します。また,SMTPアドレスヘの変換情報を持つO/Rアドレ ス・エントリが既に存在する場合,ツールは,ドメイン変換表に よって与えられた変換情報で上書きします。 ツールは,外部アドレス・エントリを作成するときに,外部アド レス・エントリが所属するドメインにSMTP Gatewayのためのドメ イン名を使用します。外部アドレス・エントリがディレクトリに 既に存在して,同じ外部アドレス・エントリが異なったO/Rアド レスヘの変換情報がドメイン変換表から読みこまれた場合,ディ レクトリ・エントリの情報は変換されずに残ります。つまり, O/Rアドレスへの変換情報は上書きされません。 28 8.1 ドメイン変換ツールの使用方法 ドメイン変換ツールを起動するには,以下のコマンドを使用しま す。 # /usr/examples/smtpgw/smtpgw_map_converter table_name table_nameは,ドメイン変換表のファイル名です。 8.2 ドメイン変換ツールの使用例 この例では,以下のドメイン変換表をドメイン変換ツールがどの ように処理するかを説明します。 # x:y format C$nz.ADMD$nz-ptt.PRMD$sands.O$sands.OU$north:north.sands # x:y format north.sands:C$nz.ADMD$nz-ptt.PRMD$sands.O$sands.OU$north # x#y# format C$nz.ADMD$nz-ptt.PRMD$sands.O$sands.OU$south#south.sands# # x#y# format south.sands#C$nz.ADMD$nz-ptt.PRMD$sands.O$sands.OU$south# このドメイン変換表はdomain_mapping_tableという名前のファイ ルに格納されているとします。このファイルを処理するには次の コマンドを使用します。 # /usr/examples/smtpgw/smtpgw_map_converter domain_mappin_table 以下は,このコマンドの出力例です。 # MAILbus 400 SMTP Gateway Mapping Table Tool #Sorting Data #Processing domain_mapping_table... #Processing x:y format for domain_mapping_table... create mts "/c=nz/o=acme/mts=acme" oraddress "c=nz; a=nz-ptt; p=sands; - o=sands; ou1=north" 29 set node 0 mts "/c=nz/o=acme/mts=acme" oraddress "C=nz; A=nz-ptt; - P=sands; O=sands; OU1=north" trans = {[domain="smtp", foreign - address="north.sands"]} create node 0 mts "/c=nz/o=acme/mts=acme" domain "smtp" foreign address - "north.sands" trans "C=nz; A=nz-ptt; P=sands; O=sands; OU1=north" #DONE #Processing x#y# format for domain_mapping_table... create node 0 mts "/c=nz/o=acme/mts=acme" oraddress "C=nz; A=nz-ptt; - P=sands; O=sands; OU1=south" set node 0 mts "/c=nz/o=acme/mts=acme" oraddress "C=nz; A=nz-ptt; - P=sands; O=sands; OU1=south" trans = {[domain="smtp", foreign - address="south.sands"]} create node 0 mts "/c=nz/o=acme/mts=acme" domain "smtp" foreign address - "south.sands" trans "C=nz; A=nz-ptt; P=sands; O=sands; OU1=south" #DONE 30