Hewlett-Packard 5900-1099 日本語HP_OpenVMS_Alpha_V8.4をご使用のお客様へ 2010年10月 ご使用の前に必ずお読みください。 HP OpenVMSシステムをお使いいただきありがとうございます。ここで は,日本語HP OpenVMS Alpha V8.4をご使用の際にご留意いただきたい 点についてご説明いたします。 1 日本語HP OpenVMS V8.4で提供する機能 HP OpenVMS V8.4で提供する新機能については,『HP OpenVMS V8.4新機 能説明書』,および『日本語HP OpenVMS V8.4リリース・ノート』を参 照してください。 2 日本語HP OpenVMS Alpha V8.4キットの内容 ここでは,日本語HP OpenVMS Alpha V8.4のインストレーション・キッ トに含まれているメディアおよびドキュメントについて説明します。イ ンストレーション・キットで提供するメディアの詳細については,『日 本語HP OpenVMS V8.4 CD/DVDユーザーズ・ガイド』を参照してくださ い。 2.1 インストレーション・キットに含まれているメディア インストレーション・キットには,以下のメディアが含まれています。 o 「HP OpenVMS Alpha Version 8.4 Operating System」CD o 「HP OpenVMS Alpha Version 8.4 Layered Products」CD (Vol.1お よびVol.2) o 「日本語HP OpenVMS Alpha Version 8.4バイナリおよびドキュメン ト」CD o 「日本語HP OpenVMS Version 8.4ドキュメント」CD 上記のメディアの他,インストレーション・キットにはオープンソー ス・ツールCDや英語版のドキュメントCDなどが含まれてます。 日本ヒューレット・パッカード株式会社 3 インストレーションの概要 ここでは,日本語HP OpenVMS Alpha V8.4のインストレーションの概要 について説明します。 実際にインストレーションを行う際には,『HP OpenVMS V8.4インスト レーション・ガイド[翻訳版]』および『日本語HP OpenVMS V8.4インス トレーション・ガイド』を必ずお読みください。 2 3.1 新規インストールの手順 日本語HP OpenVMS Alpha V8.4を新規にインストールする際の手順は以 下のとおりです。 1. 標準版HP OpenVMS Alpha V8.4をインストールしてください。 ウィンドウ環境が必要な場合は,OSのインストールと同時に標準版 DECwindows Motif V1.7もインストールしてください。 2. 日本語DECwindows Motifをインストールしてご使用になる場合は, PQL_DPGFLQUOTAパラメータの値を147456以上に設定してください。 詳細は,第4.4項を参照してください。 3. XPG4ロケール・データ・ファイル(VMSI18Nキット)の日本語サポー ト・キットをインストールしてください。 4. 日本語HP OpenVMS Alpha V8.4をインストールしてください。 5. ウィンドウ環境を利用する場合は,続いて日本語DECwindows Motif V1.7をインストールしてください。 3.2 以前のバージョンからアップグレードする場合 HP OpenVMS Alpha V8.4では,V7.3-2,V8.2あるいはV8.3からのアップ グレード・インストレーションをサポートしています。これらのバージ ョンからV8.4へのアップグレードの手順は次のとおりです。 1. 古いバージョンの日本語TCP/IP Servicesがインストールされている 場合は,日本語TCP/IPをシャットダウンした後,システムから削除 してください。 2. 古いバージョンの日本語DECwindows Motif (JDECWキットおよび DWMOTIF_I18Nキット)がインストールされている場合は削除してくだ さい。 3. システム・ブート時に日本語OpenVMSの古いバージョンのドライバが ロードされないように,SYS$UPDATE:JSY$REMOVE.COMを実行してくだ さい。さらに,SYSTARTUP_VMS.COMを編集してJSY$STARTUP.COMを自 動起動するためのコマンド行をコメントアウトしてください。 4. 標準版HP OpenVMS Alpha V8.4へアップグレードしてください。 3 TCP/IP Services for OpenVMSをご利用になる場合は,TCP/IP Servicesのインストールも選択します。 5. 日本語DECwindows Motifをインストールしてご使用になる場合は, PQL_DPGFLQUOTAパラメータの値を147456以上に設定してください。 詳細は,第4.4項を参照してください。 6. XPG4ロケール・データ・ファイル(VMSI18Nキット)の日本語サポー ト・キットをインストールしてください。 7. 日本語HP OpenVMS Alpha V8.4をインストールしてください。 8. ウィンドウ環境を利用する場合は,続いて日本語DECwindows Motif V1.7をインストールしてください。 4 インストレーションに関する注意事項 4.1 日本語OpenVMS V7.3からアップグレードする場合の注意事項 日本語OpenVMS V7.3をV8.4にアップグレードする過程でOpenVMSをV7.3- 2へアップグレードする場合,標準版だけでなくV7.3-2の日本語キット も必ずインストールしてください。 4.2 PCSIキットのSecure Delivery対応 OpenVMSでは,配布するPCSIキットの正統性を保障するためにSecure Delivery機能を提供しています。このため,配布メディアにはPCSI キットと共に検証用のファイルが含まれています。検証用のファイル は,PCSIキット名の最後に文字列_ESWまたは_HPCが付いたファイル名 となっています。キットによって最後の文字列が異なるのは,Secure Deliveryで使用するメカニズムがV8.4で変更されたためです。詳細は 『V8.4新機能説明書』を参照してください。 4 4.3 オペレーティング・システムの修正キット OpenVMSエンジニアリングではOpenVMS V8.4に対する修正キットを提供 しています。修正キットにはOpenVMS V8.4で発見された問題の修正が含 まれていますので,OpenVMS V8.4が動作するすべてのシステムに最新の 修正キットをインストールすることをお勧めします。修正キットは下記 のURLからダウンロードできます。 http://itrc.hp.com なお,修正キットのダウンロードには適切なサポートサービスの締結が 必要になります。 4.4 日本語DECwindowsをインストールする場合の注意事項 日本語OpenVMS Alpha V8.4で日本語DECwindows Motifを利用する場合, システムパラメータPQL_DPGFLQUOTAの値がデフォルトのままではログイ ン画面(DTGREET)が表示されずグラフィック・コンソールからログイン できない場合があります。 これは,OpenVMS V8.4のVMSI18Nキットで行なわれた機能拡張に伴い, DTGREETで必要とするメモリが以前よりも若干多くなったためです。 この問題を回避するために,OpenVMS Alpha V8.4のインストールの際, VMSI18Nキットをインストールする前にPQL_DPGFLQUOTAパラメータの値 を147456以上に設定してください。 PQL_DPGFLQUOTAパラメータ値の確認方法 現在のPQL_DPGFLQUOTAパラメータの値は,次のようにSYSGENのSHOWコマ ンドで確認することができます。 $ RUN SYS$SYSTEM:SYSGEN SYSGEN> SHOW PQL_DPGFLQUOTA 5 PQL_DPGFLQUOTAパラメータ値の変更方法 PQL_DPGFLQUOTAパラメータの値が147456未満の場合は,以下の手順で変 更してください。 1. SYS$SYSTEM:MODPARAMS.DATにPQL_DPGFLQUOTAパラメータ値を変更す るための行を追加します。 SYS$SYSTEM:MODPARAMS.DATを編集して,次のような行を追加してく ださい。 PQL_DPGFLQUOTA=147456 あるいは,次のようにパラメータの最小値として設定しておくと, 将来の機能拡張でPQL_DPGFLQUOTAパラメータの値が変更された場合 も問題の発生が回避できます。 MIN_PQL_DPGFLQUOTA=147456 2. 次のコマンドでAUTOGENを実行し,変更内容を有効にします。 $ @SYS$UPDATE:AUTOGEN GETDATA REBOOT NOFEEDBACK このあとシステムのシャットダウンおよびリブートが自動的に実行 されます。PQL_DPGFLQUOTAの値は,SYS$SYSTEM:MODPARAMS.DATの指 定に従って変更されます。 5 レイヤード・ソフトウェアについて 5.1 TCP/IP Services for OpenVMSに関する注意事項 日本語TCP/IP Servicesは提供されません。標準版のTCP/IP Servicesを インストールしてお使いください。 なお,HP TCP/IP Services V5.7に対してHP TCP/IP Services for OpenVMS Version 5.7 ECO 1が提供されています。この修正キットに はいくつかの問題の修正の他にSCTP (Streams Controlled Transport Protocol)のサポートが含まれています。HP TCP/IP Services V5.7をご 使用の場合は,この修正キットをインストールすることをお勧めしま す。修正キットは次のURLからダウンロードできます。 http://itrc.hp.com 6 なお,修正キットのダウンロードには適切なサポートサービスの締結が 必要になります。 6 その他の注意事項 6.1 Availability Manager Data Analyzerに関する注意事項 OpenVMS Alpha,OpenVMS Integrity,あるいはWindowsプラットフォー ムでAvailability Manager Data Analyzer V3.1を起動した際,数秒後 にノードの詳細の表示が停止するという問題があります。 Availability Manager Data Analyzerをご使用の場合は,この問題が修 正された最新のキットを次のURLからダウンロードしてインストールし てください。 http://h71000.www7.hp.com/openvms/products/availman/index.html 7 製品情報およびオンライン・ドキュメント HP OpenVMSに関する製品情報およびオンライン・ドキュメントは,下記 のWebサイトでも提供しています。 http://www.hp.com/jp/openvms/ http://www.hp.com/go/openvms/ Copyright 2010 Hewlett-Packard Development Company, L.P. 7