_日本語DEC_FMS_for_OpenVMS____________________ インストレーション・ガイド AA-PYUHA-TE 1993年6月 日本語DEC FMS (Forms Management System)は,ユーザ・ インタフェースとして画面フォームを使用する会話型 アプリケーションのための画面フォーム管理システム です。DEC FMSは,アプリケーション・プログラマに開 発ツールとランタイム・システムを提供します。これ らのツールを使用してユーザ・インタフェースのため のフォームを作成したり,保守したりすることができま す。また,ランタイム・システムを使用して,実行時に アプリケーションのインタフェースを表示したり,管理 したりすることができます。 VMSシステムまたはOpenVMSシステムは,特に指定がなけ れば,OpenVMS AXPおよびOpenVMS VAXを示します。 ソフトウェア・バージョン: 日本語DEC FMSバージョ ン2.4 オペレーティング・システム: 日本語OpenVMS AXPバー ジョン1.0以降 日本ディジタル イクイップメント株式会社 初版 1993年6月___________________________________________ 本書の著作権は日本ディジタル イクイップメント株式会社(日本 DEC)が保有しており,本書中の解説および図,表は日本DECの文 書による許可なしに,その全体または一部を,いかなる場合にも 再版あるいは複製することを禁じます。 また,本書に記載されている事項は,予告なく変更されることが ありますので,あらかじめご承知おきください。万一,本書の記 述に誤りがあった場合でも,日本DECは一切その責任を負いかね ます。 本書で解説するソフトウェア(対象ソフトウェア)は,所定のライ センス契約が締結された場合に限り,その使用あるいは複製が許 可されます。 日本DECは,日本DECまたは日本DECの指定する会社から納入され た機器以外の機器で対象ソフトウェアを使用した場合,その性能 あるいは信頼性について一切責任を負いかねます。 (c) Digital Equipment Corporation Japan 1993. All Rights Reserved. Printed in Japan. 本書は,日本語VAX DOCUMENT V 2.1を用いて作成しています。 ________________________________________________________________ 目次 まえがき................................................ vii 1 インストレーションの準備 1.1 必要なオペレーティング・システム・コンポーネ ント......................................... 1-1 1.2 必要なソフトウェア.......................... 1-2 1.3 必要なハードウェア.......................... 1-2 1.4 VMSライセンス管理機能(LMF).................. 1-2 1.5 インストレーションに必要な条件.............. 1-3 1.5.1 制限.................................... 1-3 1.5.2 インストレーションに必要な時間.......... 1-3 1.5.3 特権.................................... 1-4 1.5.4 必要なディスク領域...................... 1-4 1.5.5 必要なシステム・パラメータ.............. 1-5 1.5.5.1 システム・パラメータ値のチェック...... 1-5 1.5.5.2 GBLPAGESとGBLSECTIONSの値の計算....... 1-6 1.5.5.3 AUTOGENを使用したシステム・パラメータ 値の変更............................... 1-7 1.5.6 アカウントのクォータの変更.............. 1-8 1.5.7 VMSINSTALの条件......................... 1-10 1.5.8 システム・ディスクのバックアップ........ 1-10 2 日本語DEC FMSのインストレーション 2.1 概要........................................ 2-1 2.1.1 オンライン・リリース・ノートのアクセス方 法....................................... 2-1 2.1.2 システムに追加されたファイルおよび論理名 の確認................................... 2-2 iii 2.1.3 インストレーション検証プロシージャの実 行....................................... 2-2 2.1.4 インストレーションの強制終了............ 2-3 2.2 インストレーションの手順.................... 2-3 2.2.1 VMSINSTALの起動......................... 2-3 2.2.2 インストレーションに関する問い合わせ.... 2-4 2.2.3 情報メッセージ.......................... 2-9 2.2.4 インストレーション検証プロシージャの実 行....................................... 2-10 2.2.5 インストレーションの終了................ 2-10 2.3 エラーの回復................................ 2-11 2.4 問題点の通知................................ 2-12 3 日本語DEC FMSをインストールした後に 3.1 システム・ファイルの編集.................... 3-1 3.2 ユーザ・アカウントの条件.................... 3-2 3.3 IVPの実行................................... 3-4 3.4 特別な条件.................................. 3-4 3.5 日本語DEC FMSの性能の強化................... 3-4 4 フォーム・エディタおよびフォーム・テスタの確認 A インストレーション例 A.1 フル開発キット.............................. A-1 A.2 ランタイム・キット.......................... A-3 B アプリケーション・プログラム例の使用方法 B.1 アプリケーション・プログラム例に関連するファ イル......................................... B-2 B.2 2進データ同期端末上でのアプリケーション例の 実行......................................... B-4 B.3 ワークステーション上でのアプリケーション例の 実行......................................... B-6 iv C システムにインストールされたファイルの一覧 表 1-1 必要なディスク領域....................... 1-4 1-2 必要なシステム・パラメータ値............. 1-5 1-3 インストレーションのアカウントに必要なプ ロセス・クォータ......................... 1-8 3-1 日本語DEC FMSの使用に必要なユーザ・アカウ ントのクォータ........................... 3-2 B-1 FMSアプリケーション・プログラム例........ B-1 B-2 FMS定義ファイル.......................... B-3 B-3 FMSソース・ファイル...................... B-4 B-4 FMSコマンド・ファイル.................... B-4 v ________________________________________________________________ まえがき 本書の目的 本書では,日本語DEC Form Management System(日本語FMS)バー ジョン2.4をインストールする方法およびインストレーションを 確認する方法について説明します。 対象読者 本書は,日本語DEC FMSソフトウェアをインストールし,保守す る人を対象としています。日本語DEC FMSをインストールする前 に,必ず本書をお読みください。 日本語DEC FMSをインストールするためには,特権付きアカウン トでログインできなければなりません。インストレーション後 にインストレーション検証プロシージャを実行するためには, VT100/VT200シリーズの端末,もしくはVT100と互換性のある端末 を使用しなければなりません。 本書の構成 本書は4つの章と3つの付録から構成されています。 第1章 日本語DEC FMSをインストールするために必要な準備お よび条件について説明します。 第2章 日本語DEC FMSをインストールする手順について説明し ます。 vii 第3章 日本語DEC FMSのインストレーション後に行う作業につ いて説明します。 第4章 日本語DEC FMSのインストレーション後のIVPについて説 明します。 付録 A 標準的なインストレーションの実行例を示します。 付録 B 日本語DEC FMSで使用可能なオプションのアプリケー ション・プログラム例について説明します。 付録 C インストールもしくは変更されたファイルの詳細につい て説明します。 関連資料 日本語FMSをインストールするための補足として,VMSシステム・ ドキュメント中の次の項目を参照してください。 o VMSINSTAL procedure o INSTALL Utility o System management and operations 日本語DEC FMSの詳細は,次のドキュメントを参照してくださ い。 o 『DEC FMS for OpenVMS Systems Mini-Reference』 FMSユーティリティ,コマンドと修飾子,属性,キーの機能 などに関するクイック・リファレンスです。 o 『DEC FMS for OpenVMS Systems Language Interface Manual』 FMS (Forms Management System)アプリケーション・プログ ラムに対する言語インタフェースについて説明します。対 象となる言語は,BASIC,BLISS-32,C,COBOL,FORTRAN, PASCAL,PL/Iです。このドキュメントで説明しない言語で プログラムを作成する際にも必要で,言語に依存しない情 報についても説明します。 viii o 『DEC FMS for OpenVMS Systems Introduction』 FMS (Forms Management System)について紹介します。サ ンプル・アプリケーション・プログラムの例を用いて, フォームを作成したり,管理する方法について説明しま す。 o 『DEC FMS for OpenVMS Systems Utilities Reference Manual』 FMS (Forms Management System)ユーティリティについて説 明します。これらのユーティリティは,DCLコマンドで起動 し,フォームとフォーム・ライブラリを作成したり,管理 することができます。 o 『DEC FMS for OpenVMS Systems Form Driver Reference Manual』 FMS (Forms Management System)のフォーム・ドライバ構成 要素が,OpenVMSオペレーティング・システム上でどのよう に動くかについて説明します。また,フォームを設計した り,データの入出力にFMSフォームを使うプログラムを開発 するために必要な情報も提供します。 本書で使用する表記法 本書では次の表記法を用います。 __________________________________________________________ 表記法____意味____________________________________________ Ctrl/X Ctrl/Yの記号は,CTRLキーを押しながら,同時にX文 字キーを押すことを示します。 KPn KPで始まるキー名は,端末の右側にある数字キーパッ ドのキーを示します。例えば,KP4やKP.はキーパッド 上のキーです。 PF1-X PF1-Xの記号は,PF1を押して,離してから,次に別の キーを押して離すことを示します。 ix __________________________________________________________ . . . 例中の水平の反復記号は,次のいずれかを示します。 o 文中で省略可能な追加の引数が省略されている こと。 o 前の項目を何度か繰り返すことができること。 o 追加パラメータ,値,または他の情報を入力で きること。 垂直の反復記号は,コード例やコマンド形式で項目が . 省略されていることを示す。 . . ( ) 形式の説明で,括弧は,複数のオプションを選択する ときに,選択したオプション全体を囲まなければなら ないことを示します。 [ ] 形式の説明で,大括弧で囲まれた項目は,省略可能 な項目を示します。何も選択しないか,1つの項目を 選択するか,またはすべての項目を選択します(ただ し,ファイル指定におけるディレクトリ名,および代 入文における部分文字列指定では,大括弧を省略する ことはできません)。 { } 形式の説明で,中括弧は,中括弧で囲まれた項目から 必ず1つの項目を選択しなければならないことを示し ます。 太字 オンライン版ドキュメントでは,ユーザ入力を示す場 合があります。 $ ドル記号($)は,VMSシステムでDCLを入力できること を示すプロンプトです。ただし,システムによって異 なる場合があります。 x __________________________________________________________ 英大文字 テキスト,例,構文の説明,関数の説明での英大文字 は,入力しなければならない文字列を示します。 英小文字 コマンドや例の中の英小文字は,ユーザが置き換えな ければならない単語や値を示します。 - ハイフン(-)は,input-fileのように1つの項目として __________扱う複数の後を連結します。______________________ xi 1 ________________________________________________________________ インストレーションの準備 本章では,日本語DEC FMSをインストールするために必要な準備 および条件について説明します。 本書は,日本語DEC FMSバージョン2.4および次回のメジャーなプ ロダクト・リリースまでの今後のすべての保守リリースに適用し ます。 必要な媒体の数および内容については,BOM (Bill of Materials)およびBIL (Indented Bills Report)に示されて います。ここに記された情報と照合して,必ずキットの内容を確 認してください。万一,キットが破損していたり,必要な媒体が すべてそろっていない場合には,最寄りの日本DECの各支店/営 業所にお問い合わせください。 日本語DEC FMSは,オンラインのリリース・ノートを提供しま す。リリース・ノートは,初めてインストレーションをする前に 読んだり,印刷したりすることができます。インストレーション を開始する前に,リリース・ノートを読むことを強くおすすめし ます。 ___________________________________________________________ 1.1 必要なオペレーティング・システム・コンポーネント 日本語DEC FMSをインストールするには,OpenVMSバージョン1.0 以降の次のクラスが必要です。 o VMS Required Saveset o Programming Support o Utilities 1-1 1.2___必要なソフトウェア___________________________________ 本節では,日本語DEC FMSをインストールする前に,各々のシス テムにあらかじめインストールされていなければならないソフト ウェアについて説明します。また,日本語DEC FMSで使用可能な ソフトウェア情報についても説明します。互換性のある製品およ びそれらが適用できるバージョン番号など詳細な情報については システム・サポート付加情報(SSA)を参照してください。SSAはソ フトウェア仕様書(SPD)の一部です。 日本語DEC FMSバージョン2.4は日本語OpenVMS AXPのバージョン 1.0以降を必要とします。 ___________________________________________________________ 1.3 必要なハードウェア インストレーション後のインストレーション検証プロシージャ (IVP)を実行するためには,ビデオ端末が必要となります。イン ストレーション後のIVPの詳細については,第4章を参照してくだ さい。 ___________________________________________________________ 1.4 VMSライセンス管理機能(LMF) 日本語DEC FMSをインストールするには,ソフトウェア・ライセ ンスを登録しなければなりません。 ライセンスの登録に必要な情報は,日本語DEC FMSといっしょに 出荷されるプロダクト・オーソライゼーション・キー(PAK)に含 まれています。PAKはライセンス情報が書かれた用紙です。 インストレーション中に,日本語DEC FMSのライセンスを登録 し,適当なキーをロードしたかどうか聞いてきます。IVPを実行 したりソフトウェアを使用するためには,インストレーションを 開始する前に,ライセンスを登録しキーをロードしておかなけれ ばなりません。 1-2 日本語VMSでライセンスを登録するには,最初にシステム・マ ネージャのアカウントSYSTEMでログインします。登録するには, 次の2つの方法があります。 o SYS$UPDATE:VMSLICENSE.COMプロシージャを起動する。 プロンプトに応じ,PAKのデータを入力する。 o DCLのLICENSE REGISTERコマンドを使い,PAKの情報に応じ た修飾子の値を指定する。 LMFについての詳細は,VMSドキュメント・セットの『License Management Utility Manual』を参照してください。 ___________________________________________________________ 1.5 インストレーションに必要な条件 以下に日本語DEC FMSをインストールするために必要な条件につ いて説明します。 1.5.1 制限 日本語DEC FMSをインストールしている間は,ユーザをシステム にログインさせてはいけません。ユーザにメッセージを送るに は,次の例のようにREPLYコマンドを使用します。 $ REPLY/ALL "Please log off now. Installing FMS." システムを使用しているユーザがいる場合,VMSINSTALはインス トレーションを継続するかどうかのメッセージを表示して,イン ストレーションを中止するかどうか確認してきます。インスト レーションを中止する場合は,RETURNキーを押してください。 1.5.2 インストレーションに必要な時間 インストレーションは,媒体の種類およびシステムの構成に応じ て,5分から10分かかります。 1-3 1.5.3 特権 日本語DEC FMSをインストールするためには,SETPRV特権もしく は少なくとも次の特権をもつアカウントでログインしなくてはな りません。 o CMKRNL o WORLD o SYSPRV なお,VMSINSTALはインストレーション開始時にBYPASS特権をは ずしますので注意してください。 1.5.4 必要なディスク領域 日本語DEC FMSのインストレーションには,次に示すディスク領 域を必要とします。日本語DEC FMSをインストールした後は,必 要なディスク領域が多少減ります。表 1-1に,日本語DEC FMSの インストレーションに必要なディスク領域を示します。 表 1-1 必要なディスク領域 __________________________________________________________ インストー ル時 インストール後 キット名____________________(ブロック)__(ブロック)________ 日本語DEC FMSバージョン2.4 13,000 6,500 日本語DEC FMSFDVバージョン 2,200 1,100 2.4_______________________________________________________ 現在のシステム・ディスクの空きディスク領域を正確に調べるに は,次のコマンドを入力します。 $ SHOW DEVICE SYS$SYSDEVICE 1-4 1.5.5 必要なシステム・パラメータ 本項では,システム・パラメータ値のチェック方法,システ ム・パラメータGBLPAGESとBGLSESCTIONSの値の計算方法,VMS AUTOGENコマンド・プロシージャを使用してパラメータ値を変更 する方法について説明します。 日本語DEC FMSをインストールするためにはいくつかのシステ ム・パラメータの設定を変更する必要があります。表 1-2にイン ストレーションのために最低限必要なシステム・パラメータ値を 示します。現在使用しているプログラムおよびアプリケーション によっては,いくつかの設定値を大きくする必要があります。 表 1-2 必要なシステム・パラメータ値 __________________________________________________________ システム・パラメータ__値__________________________________ GBLPAGES[*] n+650 GBLSECTIONS[*] n+5 [1_]変数nは現在使用中のシステム・パラメータの値です。日本_ 語DEC FMSをインストールするためには,ここに示した値を加算 しなくてはなりません(第1.5.5.2項参照)。 __________________________________________________________ 1.5.5.1 システム・パラメータ値のチェック システム・パラメータ値は,次の手順で調べます。 1. 次のコマンドを入力してSYSGENユーティリティを起動しま す。 $ RUN SYS$SYSTEM:SYSGEN SYSGEN> 2. システム・パラメータ値を表示するためには,SYSGEN>プロ ンプトに対してSHOWコマンドを入力します。表示される値 が,表 1-2に示したそれぞれのパラメータの値に等しいか もしくは大きくなくてはなりません。GBLPAGESシステム・ パラメータ値を表示するには,次のコマンドを入力しま す。 SYSGEN> SHOW GBLPAGES 1-5 SHOWコマンドでパラメータ値を調べ終わった後,DCLレベル にもどるにはSYSGEN>プロンプトに対してEXITコマンドを入 力します。 1.5.5.2 GBLPAGESとGBLSECTIONSの値の計算 日本語DEC FMSをインストールし実行するためには,GBLPAGESお よびGBLSECTIONSのシステム・パラメータに正確な値を設定しな ければなりません。 表 1-2中のnは,システムで使用可能なグローバル・ページおよ びグローバル・セクションの現在の数を表します。インストレー ションを正常に実行するためには,表中に示した値を加算しなけ ればなりません。システムの未使用のグローバル・ページおよび グローバル・セクションの数の計算は次の手順で行います。 1. 次のDCLコマンドを使用してVMS Inatallユーティリティ (INSTALL)を実行します。 $ INSTALL LIST /GLOBAL /SUMMARY 次の例のように現在未使用のグローバル・ページの数と, システムが使用中のグローバル・ページおよびグローバ ル・セクションの要約が表示されます。 Summary of Local Memory Global Sections 258 Global Sections Used, 22580/3420 Global Pages Used/Unused 2. 未使用のグローバル・ページの数(例中の3420)が250以上で あることを確かめます。未使用のページ数が250未満である ときはGBLPAGESの値を増やす必要があります。 3. 使用中のグローバル・セクションの数(上の例中の258)に注 意します。 4. SYSGENユーティリティを実行し,SHOWコマンドで占有され ているグローバル・セクションの数を確かめます。 $ RUN SYS$SYSTEM:SYSGEN SYSGEN> SHOW GBLSECTIONS Parameter Name Current Default Minimum Maximum Unit Dynamic -------------- ------- ------- ------- ------- ---- ------- GBLSECTIONS 512 250 20 4095 Sections 1-6 5. 占有されている数から要約で示された数(例中の258)を差し 引きます。差が4未満であるときは,GBLSECTIONSパラメー タの値を増やす必要があります。 第1.5.5.3項では,これらの値を他のシステム・パラメータの値 と同様に増やす手順について記述します。詳細については,シス テム管理およびオペレーションに関するVMSドキュメントを参照 してください。 1.5.5.3 AUTOGENを使用したシステム・パラメータ値の変更 システム・パラメータを変更するには,AUTOGENコマンド・プロ シージャを使用します。AUTOGENは,個別に再設定したパラメー タに関連するパラメータの値を自動的に調整します。 次の手順でAUTOGENでシステム・パラメータを変更します。 1. 次のファイルを編集します。 SYS$SYSTEM:MODPARAMS.DAT このファイルを編集するにはエディタを使用してくださ い。 SYS$SYSTEM:MODPARAMS.DATファイル中にすでに存在するパ ラメータ値を変更する場合は,そのパラメータに対応する 現在値を削除し,新しい値を入力します。 新しい値を追加する場合は,MODPARAMS.DATファイルに行を 追加します。追加する行には,次の例のようにパラメータ の名前とその値を記述します。 GBLSECTIONS = 128 MODPARAMS.DATファイル中の増分値パラメータを変更する こともできます。次の例では,グローバル・ページ設定を 2000ページ分増加します。 ADD_GBLPAGES = 2000 2. すべての変更が終了した後,システム・パラメータを再計 算するためにAUTOGENプロシージャを実行します。DCLプロ ンプトで次のコマンドを入力します。 $ @SYS$UPDATE:AUTOGEN GETDATA REBOOT 1-7 AUTOGENはシステム・パラメータの再計算が終了した後に, システムを自動的にシャット・ダウンし,リブートしま す。システムをリブートすることで新しいパラメータ値が 有効となります。 バージョン5.0以降のVMSでシステムをリブートすると,AUTOGEN ユーティリティは,最後のリブート以来の資源の消費量に基 づいて SYSGENパラメータのうちのいくつかを自動的に調整し ます。この自動調整を行いたくなければ,AUTOGENコマンド行 に/NOFEEDBACK修飾子を追加してください。 AUTOGENの使用方法の詳細については,システム管理とオペレー ションに関するVMSドキュメント中のシステム・パラメータを変 更する命令を参照してください。 1.5.6 アカウントのクォータの変更 日本語DEC FMSをインストールするために使用するアカウントに は,インストレーションの実行を可能にするための充分なクォー タが必要です。表 1-3にインストールするのに使用するアカウン トに必要なプロセス・クォータを示します。 表 1-3 インストレーションのアカウントに必要なプロセス・ クォータ __________________________________________________________ クォータ名________値______________________________________ ASTLM 24 BIOLM 18 BYTLM 18,000 DIOLM 18 ENQLM 30 __________________________________________________________ (次ページに続く) 1-8 表 1-3 (続き) インストレーションのアカウントに必要なプロ セス・クォータ __________________________________________________________ クォータ名________値______________________________________ FILLM_____________20______________________________________ ユーザ・アカウントのクォータは,ファイルSYSUAF.DATに保存さ れています。ユーザ・アカウントのクォータの確認および変更 は,VMS AUTHORIZEユーティリティによって行います。 次の手順で,アカウントのクォータを調べ,変更します。 1. ディレクトリをSYS$SYSTEMに設定してからAUTHORIZEを実行 します。 $ SET DEFAULT SYS$SYSTEM $ RUN AUTHORIZE UAF> 2. AUTHORIZEユーティリティのプロンプト(UAF>)に対して SHOWコマンドにアカウント名を指定して,特定のアカウン トを調べます。 UAF> SHOW SMITH 3. クォータを変更するには,UAF>プロンプトに対してMODIFY コマンドを使用します。MODIFYは次の形式で指定します。 MODIFY アカウント名 / クォータ名 =nnnn 次の例では,SMITHアカウントのFILLMクォータを変更し, AUTHORIZEユーティリティを終了します。 UAF> MODIFY SMITH /FILLM=50 UAF> EXIT ユーティリティを終了した後,変更が行われたかどうかを示す メッセージが表示されます。変更を行ったならば,新しいクォー タを利用するために一度ログアウトしてから,再びログインしな くてはなりません。 1-9 アカウントのクォータの変更方法についての詳細は,VMSドキュ メント・セット中のAUTHORIZEユーティリティの項を参照してく ださい。 1.5.7 VMSINSTALの条件 VMSINSTALを起動する際は次のことを確認してください。 o 省略時のデバイスおよびディレクトリをSYS$UPDATEに設定 しているか。 o 特権付きアカウントでログインしているか。 o インストレーションに充分なクォータをもっているか。 o DECnetが立ち上がっているか。 o システムにログインしているユーザがいるか。 VMSINSTALを実行するには,インストレーションのアカウントに 最低限次のクォータが必要です。 ASTLM = 24 BIOLM = 18 BYTLM = 18,000 DIOLM = 18 ENQLM = 30 FILLM = 20 VMSINSTALはインストレーション中に問題を見つけると,その問 題を通知してインストレーションを継続するかどうかを問い合わ せてきます。YESを入力するとインストレーションが継続され, NOまたはRETURNキーを入力するとインストレーションが打ち切ら れます。インストレーションを打ち切った場合は問題箇所を修正 して,インストレーションを再実行してください。 1.5.8 システム・ディスクのバックアップ インストレーション開始時に,システム・ディスクのバック・ アップをとっているかどうか問い合わせてきます。オペレーティ ング・システムにソフトウェアをインストールする前に,システ ム・ディスクのバックアップをとることをおすすめします。 1-10 すでに確立されているバックアップ手順を利用してください。シ ステム・ディスクのバックアップ方法についての詳細は,VMSド キュメント・セットのBACKUPユーティリティの項を参照してくだ さい。 1-11 2 ________________________________________________________________ 日本語DEC FMSのインストレーション 本章では,日本語DEC FMSをインストールする方法について説明 します。第2.2節では,インストレーションの手順をステップご とに説明します。 ___________________________________________________________ 2.1 概要 本節では,リリース・ノートのアクセス方法,システムに追加さ れたファイルおよび論理名の確認方法,IVPの実行方法およびイ ンストレーションの強制終了方法について説明します。 2.1.1 オンライン・リリース・ノートのアクセス方法 日本語DEC FMSでは,オンライン・リリース・ノートを提供しま す。リリース・ノートには,インストレーション・プロシージャ の変更に関する情報が含まれている場合もありますので,まずリ リース・ノートを読んでください。 VMSINSTALを起動するときにOPTIONS Nを指定すると,オンライ ン・リリース・ノートを表示,または印刷するかどうかを聞いて きます。インストレーション開始後まもなくこの問い合わせがあ ります。 日本語DEC FMSのインストレーション後,リリース・ノートは次 のところに置かれます。 SYS$HELP:FMSJA024.RELEASE_NOTES オンライン・ヘルプでもリリース・ノートを見ることができま す。インストレーション後にHELP機能でリリース・ノートを見る には次のコマンドを入力します。 2-1 $ HELP JFMS RELEASE_NOTES 2.1.2 システムに追加されたファイルおよび論理名の確認 日本語DEC FMSのインストレーションでシステムに追加,交換も しくは変更されたファイルの一覧は,付録 Cにあります。 日本語DEC FMSをインストールすると,システムに1つの論理名 (JFMS$EXAMPLES)が追加されます。JFMS$EXAMPLESに関連したファ イルの一覧は,付録 Cとオンライン・リリース・ノートの付録B にあります。 2.1.3 インストレーション検証プロシージャの実行 IVPで日本語DEC FMSのインストレーションの確認を行います。 インストレーション中に,インストレーションの一部として IVPを実行するかどうか問い合わせてきます。YESと答えれば, VMSINSTALはIVPを実行します。日本語DEC FMSが正しくインス トールされたかどうかを確認するためにIVPを実行することをお すすめします。 日本語DEC FMSをインストールした後,そのソフトウェアをシス テムで利用できるかどうかを確認するためにIVPを単独で実行す ることができます。また,システムに障害があった場合に,ユー ザが日本語DEC FMSをアクセスできるかどうかを確認するといっ た目的で,IVPを実行することもできます。 会話型であるという性質上,フォーム・エディタおよびフォー ム・テスタはVT100もしくはVT200と互換性のある端末上で手作業 でテストされなければなりません。フォーム・エディタおよび フォーム・テスタのインストレーションの確認方法は,第4章を 参照してください。 2-2 2.1.4 インストレーションの強制終了 インストレーションを途中で強制終了する場合には,CTRL/Yを押 します。CTRL/Yを押すと,その時点までに作成したすべてのファ イルを削除し,インストレーションを終了します。その後インス トレーションを再実行することができます。 ___________________________________________________________ 2.2 インストレーションの手順 日本語DEC FMSのインストレーションの手順は,一連の問い合わ せと情報メッセージから構成されます。以下にVMSINSTALの起動 方法およびVMSINSTALからの問い合わせに対する応答方法を説明 します。 2.2.1 VMSINSTALの起動 インストレーションを開始するには,SYSTEMアカウントのような 特権付きアカウントでVMSINSTALコマンド・プロシージャを起動 します。VMSINSTALはSYS$UPDATEディレクトリの中にあります。 VMSINSTALは次の構文で起動します。 @SYS$UPDATE:VMSINSTAL プロダクト名 装置名 OPTIONS N プロダクト名 製品のインストレーション名です。日本語DEC FMSでは次のイン ストレーション名を使用してください。 FMSJA024 装置名 媒体をマウントする装置名です。たとえば,DKC100:はCD-ROMド ライブの装置名です。 OPTIONS N リリース・ノートに関する問い合わせを表示するようにするため のオプション・パラメータです。OPTIONS Nパラメータを指定し なければリリース・ノートに関する問い合わせは表示されませ ん。 2-3 VMSINSTALを起動するときに選択できるオプションは,この他に もいくつかあります。これらのオプションについては,VMSド キュメントのソフトウェアのインストレーションを参照してくだ さい。 次の例に,CD-ROMドライブDKC100:から日本語DEC FMSをインス トールするようにVMSINSTALを起動するコマンドとそれに対する システムの応答を示します。この例ではOPTIONS Nというリリー ス・ノートに関するパラメータを使用しています。 $ @SYS$UPDATE:VMSINSTAL FMSJA024 DKC100: OPTIONS N OpenVMS ALPHA Software Product Installation Procedure V1.5 It is 18-JUN-1993 at 13:23. Enter a question mark (?) at any time for help . プロダクト名もしくは装置名のどちらかを入力していなければ, インストレーション中に問い合わせがあります。 2.2.2 インストレーションに関する問い合わせ 本節では,インストレーション中の問い合わせについて説明しま す。問い合わせに対する応答例は,付録 Aにあるインストレー ションの実行例を参照してください。 インストレーション中の問い合わせには,行頭にアスタリスク (*)がついています。また,問い合わせに対して省略時の応答が 用意されている場合は,たとえば[YES]のように,括弧内に表示 されます。省略時の応答を使用する場合はRETURNキーを押しま す。 1. DECnetの状況確認 %VMSINSTAL-W-DECNET, Your DECnet network is up and running. . . . * Do you want to continue anyway [NO]? 2-4 日本語DEC FMSは,スタンドアロンのシステムあるいは DECnetをシャットダウンしたクラスタにインストールしな ければなりません。DECnetが動作しているかどうかが通知 され,活動中のすべてのプロセスの一覧が表示されます。 そしてインストレーションを継続するかどうか問い合わ せてきます。この問い合わせに対する省略時の応答はNOで す。 2. システムのバックアップ * Are you satisfied with the backup of your system disk [YES]? システムのバックアップをとっているかどうか問い合わ せてきます。インストレーションを行う前に,常にシス テム・ディスクのバックアップをとってください。システ ム・ディスクのバックアップをとっているならば,RETURN キーを押してください。もしそうでなければ,NOと入力 してインストレーションを中止してください。システム・ ディスクのバック・アップをとった後,インストレーショ ンを再実行することができます。 3. 媒体のマウント Please mount the first volume of the set on DKC100:. * Are you ready? YES %MOUNT-I-MOUNTED, FMSJA MOUNTED ON _$$DKC100: The following products will be processed: FMSJA V2.4 Beginning installation of FMSJA V2.4 at 13:23 %VMSINSTAL-I-RESTORE,Restoring product saveset A... ここでVMSINSTALを起動したときに指定したデバイスに最初 の提供ボリュームをマウントします。その場合,装置名が 表示されインストレーションを継続する準備ができたかど うかを確認する"Are you ready ?"という問い合わせがあり ます。 準備ができている場合はYESと入力します。すると日本語 DEC FMSの入った媒体が指定された装置にマウントされ,イ ンストレーションが始まったことを示すメッセージが表示 されます。 2-5 VMSINSTALの起動時に間違った装置名を入力してしまい,イ ンストレーションを起動し直さなければならない場合は, "Are you ready?"の問い合わせに対してNOを入力します。 その他の理由でインストレーションを途中で強制終了する 場合は,CTRL/Yを押してください。 4. リリース・ノート Release Notes Options: 1. Display release notes 2. Print release notes 3. Both 1 and 2 4. Copy release notes to SYS$HELP 5. Do not display,print or copy release notes * Select option [2]: VMSINSTALの起動時にOPTIONS Nを指定すると,リリース・ ノートに関する5つの選択ができます。 オプション1を選ぶと,リリース・ノートを端末で参照する ことができます。表示を中止するにはCTRL/Cを押してくだ さい。 オプション2を選ぶと,リリース・ノートを印刷するための キュー名を問い合わせてきます。 * Queue name [SYS$PRINT]: RETERNキーを押して省略時の出力プリント装置にファイル を送るか,もしくは他のキュー名を入力します。オプショ ン2が省略時の応答です。 オプション3を選ぶと,リリース・ノートをコンソール端末 で直接見ることができ,さらに印刷するためのキュー名を 聞いてきます。 オプション4を選ぶと,リリース・ノートがヘルプ・ディレ クトリにコピーされます。このオプション4を選ばなくて も,日本語DEC FMSのリリース・ノートはSYS$HELPディレク トリにコピーされます。 リリース・ノートをすでに見ているならば,オプション5を 選びます。 2-6 5. インストレーションの継続 * Do you want to continue the installation [N]?: YES %VMSINSTAL-I-RELMOVED , The product's release notes have been successfully moved to SYS$HELP. インストレーションを継続するかどうか聞いてきます。 継続する場合は" YES "と入力します。継続しないならば RETURNキーを押してください。いずれの場合もリリース・ ノートはSYS$HELPディレクトリにコピーされます。 リリース・ノートは次のところに置かれます。 SYS$HELP:FMSJA024.RELEASE_NOTE _______________________ 注意 _______________________ VMSINSTALによってインストールされたリリース・ノート のファイル名は,現在の製品名およびバージョン番号から 構成されます。日本語DEC FMSの前のバージョンのリリー ス・ノートは削除しないでください。 _____________________________________________________ 6. ライセンスの登録 Product: FMS-UI-JAPANESE Producer: DEC Version: 2.4 Release Date: 3-JUN-1993 * Does this product have an authorization key registered and loaded? 製品のライセンス情報が表示され,次に日本語DEC FMSの PAKを登録およびロードしたかどうか問い合わせてきます。 PAKの登録もロードもしていない場合には,この問い合わせ に対してNOと入力します。インストレーションを正しく行 うためには,PAKを登録し,ロードしておかなければなりま せん。まだ登録とロードを行っていない場合には,インス トレーションを中止し,PAKの登録とロードを行ってからイ ンストレーションを再実行してください。 7. IVPの実行の選択 * Do you want to run the IVP after the installation [YES]? 2-7 インストレーションの後に,IVPを実行するかどうか問い合 わせてきます。日本語DEC FMSのIVPは,インストレーショ ンが成功したかどうかをチェックします。IVPを実行するこ とをおすすめします。 8. 古いバージョンのファイルの処置 * Do you want to purge files replaced by this installation [YES]? このインストレーションによって,日本語DEC FMSの古い バージョンのファイルを削除するかどうかの問い合わせが あります。古いバージョンのファイルを削除することをお すすめしますが,古いバージョンのファイルを保存してお く必要がある場合には,この問い合わせに対してNOと入力 してください。 9. インストレーション・オプション * Do you wish to install Sample Application Programs and Modifiable Message File Procedures [YES]? インストレーション・オプションを選択するかどうか問い 合わせてきます。ここでYESと入力すると,日本語DEC FMS の変更可能なメッセージ・ファイルおよびアプリケーショ ン例がインストールされます。 アプリケーション・プログラム例は,日本語DEC FMSプログ ラミング・テクニックの例として日本語DEC FMSドキュメ ント内で用いられます。アプリケーション例のファイルは JFMS$EXAMPLES:ディレクトリにあり,付録 Cに一覧があり ます。日本語DEC FMSのインストレーションおよびスタート アップ・プロシージャ(SYS$STARTUP:JFMSTRTUP.COM)で, JFMS$EXAMPLES:ディレクトリのシステム論理名を定義して います。アプリケーション・プログラム例の詳細について は付録 Aを参照してください。 変更可能なメッセージ・ファイル・プロシージャは,サ ブ・ディレクトリを作成し,その中にFMSメッセージ・ ファイルのソースとFMSフォーム・ドライバおよびFMSユー ティリティ中のメッセージ・テキストの変更方法の説明 を格納します。メッセージ・ファイルはサブディレクト リSYS$SYSROOT:[SYSHLP.EXAMPLES.JFMS.MESSAGE]にあり, メッセージ・ファイルを変更する方法は,そのサブディレ クトリ中のFMS_MESSAGE.MEMファイルにあります。 2-8 10.媒体ボリュームの追加 %BACKUP-I-READYREAD, mount volume 2 on_DKC100: for reading Enter "YES" when ready: インストレーション・キットが2巻以上ある場合は,追加の ボリュームを挿入するよう指示が表示され,続いてインス トレーションを続ける準備ができているかどうかを問い合 わせてきます。 2.2.3 情報メッセージ ここでインストレーションの進行を報告する多くの情報メッセー ジが表示されます。この後は問い合わせはありません。インスト レーションが成功すると,変更あるいは新規作成したファイルが 目的のディレクトリに移され,必要に応じてヘルプ・ファイルと DCLテーブルが更新されます。古いバージョンのファイルを削除 するように指示してあるならば,ここで行われます。そして,次 のメッセージが表示されます。 %VMSINSTAL-I-MOVEFILES, files will now be moved to their target directories... インストレーションが成功すると,次のファイルが目的のディレ クトリに移されます。 o SYS$SYSTEM:JFMSFAA.EXE o SYS$SYSTEM:JFMSFED.EXE o SYS$SYSTEM:JFMSFEDE.EXE o SYS$SYSTEM:JFMSFLG.EXE o SYS$SYSTEM:JFMSFLI.EXE o SYS$SYSTEM:JFMSFTE.EXE o SYS$SYSTEM:JFMSFUU.EXE o SYS$SHARE:JFDVSHR.EXE o SYS$SHARE:JFDVSHR_TV.EXE o SYS$SHARE:JFDVSHR.IIF 2-9 さらに,SYS$HELP:HELPLIB.HLBおよびSYS$LIBRARY:DCLTABLES.EXE がそれぞれDEC FMS HELPテキストおよびFMSコマンド行定義の新 しいバージョンのファイルに更新されます。日本語DEC FMSのリ リース・ノートは,SYS$HELP:FMSJA024.RELEASE_NOTESファイル にコピーされます。 インストレーションによって作成もしくは変更された全ファイル の一覧は付録 Cを参照してください。 2.2.4 インストレーション検証プロシージャの実行 インストレーション時にIVPの実行を指定した場合,VMSINSTALは IVPを実行します。次のメッセージが表示されます。 Beginning the FMSJA V2.4 Installation Procedure... 日本語DEC FMSが正常にインストールされているとIVPは次のメッ セージを表示します。 FMSJA V2.4 Installation Verification Procedure was successful Refer to the FMSJA Installation Guide for further verification procedures.. 日本語DEC FMSをインストールした後,いつでも単独でIVPを実行 することができます。IVPを実行するためには,次のコマンドを 使用します。 @SYS$SYSDEVICE:[SYSTEST.FMS]DECFMSJ$IVP 2.2.5 インストレーションの終了 次のメッセージが表示されると,すべてのインストレーションが 終了したことを示します。 Installation of FMSJA V2.4 completed at 11:03 VMSINSTAL procedure done at 11:17 2-10 ここで特権付きアカウントからログアウトします。 $ LOGOUT 次のメッセージが表示されます。 SYSTEM logged out at 31-JAN-1990 11:24:32.40 VMSINSTALは,インストレーション中にプロセス・シンボル・ テーブルのエントリを削除,もしくは変更します。したがって, システム・マネージャのアカウントを使用し,これらのシンボル を復元させたい場合,一度ログアウトしてもう一度ログインし直 してください。 ___________________________________________________________ 2.3 エラーの回復 インストレーション実行中もしくはIVP実行中にエラーが発生す ると,VMSINSTALがエラー・メッセージを表示します。インスト レーションに失敗すると次のメッセージが表示されます。 %VMSINSTAL-E-INSFAIL, The installation of FMSJA V2.4 has failed. IVPに失敗すると次のメッセージが表示されます。 The FMSJA V2.4 Installation Verification Procedure failed. %VMSINSTAL-E-INSFALL, The IVP for FMSJA V2.4 has failed. インストレーション中にエラーが発生するのは,次のいずれかの 原因によります。 o オペレーティング・システムのバージョンが適切なバー ジョンでない。 o インストレーションを実行するのに必要なクォータが不足 している。 o インストレーションを実行するためのシステム・パラメー タ値が充分でない。 o VMS HELPライブラリが現在使用中である。 2-11 o インストレーションに必要なディスク領域が不足してい る。 o プロダクト・ライセンスの登録,ロードが行われていな い。 これらの状態によって出力されるエラー・メッセージについて の説明は,VMSドキュメントのシステム・メッセージ,復元プロ シージャおよびVMSソフトウェア・インストレーションの項を参 照してください。これらの状態に気づいた場合は,メッセージに 従って適切な処理を実行しなければなりません(システム・パラ メータを変更するか,もしくは登録されているクォータの値を増 やす必要があります)。なお,インストレーションに必要な条件 については,第1章を参照してください。 ___________________________________________________________ 2.4 問題点の通知 本ソフトウェアについては,日本DEC所定のソフトウェア保証 基準に定められた保証が提供されますので,その内容にしたがっ た処置を取ってください。 なお,ご不明な点につきましては,日本DECの各支店/営業所 にお問い合わせください。 2-12 3 ________________________________________________________________ 日本語DEC FMSをインストールした後に 日本語DEC FMSをインストールした後,次の作業を行う必要があ ります。 o システム・スタートアップ・ファイルの編集 o ユーザ・アカウントのクォータの設定 ___________________________________________________________ 3.1 システム・ファイルの編集 システムをリブートしたときに,自動的に,日本語DEC FMSのス タートアップを行うようにするために2つのシステム・スタート アップ・ファイルを編集する必要があります。次の手順で,ス タートアップ・ファイルを編集します。 1. システム・スタートアップ・ファイルSYS$MANAGER:SYSTARTUP_ VMS.COMに日本語DEC FMSを起動するコマンド行を追加しま す。ネットワークが起動される前に,日本語DEC FMSを起動 することはできません。したがって,この新しいコマンド 行はネットワークのスタートアップ・コマンド・プロシー ジャを起動する行の後に入れなければなりません。次の例 は,日本語DEC FMSのスタートアップ・コマンド行がネット ワークのスタートアップ・コマンド行の後にあることを示 します。 $ @SYS$MANAGER:STARTNET.COM . . . $ @SYS$STARTUP:JFMSTRTUP.COM 3-1 2. FMSスタートアップ・コマンド・プロシージャは,いくつか のVMSコマンドを含んでいます。最初のコマンドは,日本語 DEC FMSバージョン2.4のアプリケーション・プログラム例 があるディレクトリを論理名JFMS$EXAMPLESに割り当てま す。 コマンド・プロシージャの最後のコマンドは,JFDVSHR, JFDVMSGとJFDVMSGEを共用可能イメージとしてインストール します。FMSアプリケーション・プログラムの性能をさらに 改善するためには,JFMSTRTUP.COMから次の行を取り除きま す。 $ EXIT ! Remove this line to install the images JFMSTRTUP.COMファイルに変更を加えたら,SHUTDOWNプロ シージャで現在のシステムを停止し,システムをリブート してください。 ___________________________________________________________ 3.2 ユーザ・アカウントの条件 日本語DEC FMSを使用するためには,ユーザ・アカウントに少な くともTMPMBX特権がなければなりません。また,ユーザ・アカウ ントには,表 3-1に示すクォータがなければなりません。 表 3-1 日本語DEC FMSの使用に必要なユーザ・アカウントの クォータ __________________________________________________________ クォータ名______値________________________________________ ASTLM 24 BIOLM 18 DIOLM 18 ENQLM 30 __________________________________________________________ (次ページに続く) 3-2 表 3-1 (続き) 日本語DEC FMSの使用に必要なユーザ・アカウン トのクォータ __________________________________________________________ クォータ名______値________________________________________ FILLM___________20________________________________________ ユーザ・アカウントの特権とクォータは,ファイルSYSUAF.DATに 保存されています。ユーザ・アカウントのクォータを確認および 変更するには,次の手順でVMS AUTHORIZEユーティリティを使用 します。 1. まず最初にディレクトリをSYS$SYSTEMに設定し,次に AUTHORIZEを実行します。 $ SET DEFAULT SYS$SYSTEM $ RUN AUTHORIZE UAF> 2. AUTHORIZEユーティリティのプロンプト(UAF>)に対して, SHOWコマンドにアカウント名を指定して特定のアカウント を調べます。 UAF> SHOW SMITH 3. 特権とクォータを変更するには,UAF>プロンプトに対して MODIFYコマンドを使用します。MODIFYは次の形式で指定し ます。 MODIFY アカウント名 /クォータ名 = nnnn/privilege = 特権名 次の例ではSMITHアカウントのENQLMクォータを変更し,そ してユーティリティを終了します。 UAF> MODIFY SMITH /ENQLM=50 UAF> EXIT 4. ユーティリティを終了すると,変更が行われたかどうかを 示すメッセージが表示されます。新しいクォータを使用す るためには設定を変更した後,一度ログアウトし再びログ インし直さなければなりません。 3-3 アカウントのクォータの変更方法についての詳細は,VMSドキュ メント・セットの中のAUTHORIZEユーティリティの説明を参照し てください。 ___________________________________________________________ 3.3 IVPの実行 日本語DEC FMSをインストールした後,IVPは自動的に SYS$SYSDEVICE: [SYSTEST.FMS]DECFMSJ$IVP.COMに置かれます。インストレーショ ン時にIVPの実行を選択しなくてもIVPはそこに置かれます。 日本語DEC FMSのインストール後は,いつでも次のコマンドでIVP を実行することができます。 @SYS$SYSDEVICE:[SYSTEST.FMS]DECFMSJ$IVP ___________________________________________________________ 3.4 特別な条件 データの損失を防ぐために,日本語DEC FMSを使用する前に端末 をHOSTSYNCとTYPAHEADに設定する必要があります。詳細について はオンライン・リリース・ノートを参照してください。 ___________________________________________________________ 3.5 日本語DEC FMSの性能の強化 本節では,システム・チューニングの情報と日本語DEC FMSを共 用イメージとしてインストールする方法について説明します。 日本語DEC FMSバージョン2.4のフォーム・ドライバは,共用イ メージとして構築されます。DEC FMSアプリケーションを複数の ユーザが同時に実行した場合,各ユーザはメモリ上にフォーム・ ドライバのコピーをもちます。フォーム・ドライバを共用可能な イメージとしてインストールすれば,複数のDEC FMSアプリケー ションを実行したときに,ユーザはメモリ上の1つのフォーム・ ドライバのコピーを共有します。 共用可能イメージにすれば必要なメモリを減らし,システムの性 能を改善することができます。 3-4 現在実行しているシステムに日本語DEC FMSを共用可能イメージ としてインストールするには,VMSインストール・ユーティリ ティ(INSTALL)を使用してください。グローバル・ページ・テー ブルの使用可能な領域が分裂することはほとんどないので,ブー トされているシステム上でインストール操作を実行することをお すすめします。 次の手順で,日本語DEC FMSを共用イメージとしてインストール します。 1. 最初にシステムの使用可能なグローバル・ページおよび グローバル・セクションの数を調べてください。グローバ ル・ページとグローバル・セクションの数の確認および変 更方法は,第1.5.5.2項を参照してください。表 1-2にこれ らのパラメータが必要とする値を示します。 2. システム・パラメータの値を再設定した後,特権付きアカ ウントでVMSインストール・ユーティリティを起動し,日本 語DEC FMSを共用イメージとしてインストールしてくださ い。 $ INSTALL INSTALL> ADD SYS$SHARE:JFDVSHR.EXE /OPEN /SHARED INSTALL> ADD SYS$MESSAGE:JFDVMSG.EXE /OPEN /SHARED INSTALL> ADD SYS$MESSAGE:JFDVMSGE.EXE /OPEN /SHARED INSTALL> EXIT 3. 次の行を適切なシステムのスタートアップ・コマンド・ ファイルに追加しなければなりません。そうすればシ ステムを起動するたびに,日本語DEC FMSが共用イメー ジとして使用可能となります(スタートアップ・プロ シージャがモジュール化されているならば,必ずその行 を正しいファイルに追加してください。VMSバージョン 5.0の省略時のスタートアップ・コマンド・ファイルは SYS$MANAGER:SYSTARTUP_VMS.COMです)。 $ INSTALL INSTALL> ADD SYS$SHARE:JFDVSHR.EXE /OPEN /SHARED INSTALL> ADD SYS$MESSAGE:JFDVMSG.EXE /OPEN /SHARED INSTALL> ADD SYS$MESSAGE:JFDVMSGE.EXE /OPEN /SHARED INSTALL> EXIT 3-5 4. 日本語DEC FMSを共用イメージとしてインストールする場 合,グローバル・ページ(GBLPAGES)を250ページ,グローバ ル・セクション(GBLSECTIONS)を4セクション増やしてくだ さい。パラメータを変更する方法については,第1.5.5項を 参照してください。 3-6 4 ________________________________________________________________ フォーム・エディタおよびフォーム・テスタの確認 会話型であるという性質上,フォーム・エディタおよびフォー ム・テスタはVT100もしくはVT200と互換性のある端末上で手作業 でテストされなければなりません。次に示す手順でフォーム・エ ディタおよびフォーム・テスタのインストレーションを確認しま す。 1. VT100もしくはVT200と互換性のある端末を使用してログイ ンします。 2. フォーム・エディタをテストするためのフォームを作成し ます。 フォームを作成するため,現在のディレクトリに存在しな いファイル名を指定します(この例ではtestfile.frmという ファイルを指定します)。省略時のファイル・タイプは.FRM です。 $ JFMS/EDIT testfile.frm 3. 端末からの応答を要求するように,次のコマンドを入力し ます。 $ SET TERMINAL/INQUIRE 4. フォーム・エディタ・メニューのオプションを選択しま す。 フォーム・エディタの入力が終わった後,Phase Choiceプ ロンプトに対してLAYOUTを選択します。画面が消去され, レイアウト・フェーズのステータス行が画面の下端に現わ れます。 Phase Choice: LAYOUT 5. フォームに次のようなテキストを入力します。 This is a test of FMS. 4-1 フィールド・モードに入る場合は,PF1キーを押してから キーパッドの8キーを押します。フィールドを示すために文 字xを6回入力します。 XXXXXX 6. フォーム・エディタを終了します。 フォーム・エディタのレイアウト・フェーズを終了するに は,PF1キーを押してからキーパッドの7キーを押します。 フォーム・エディタのメニューが再び表示されます。プロ ンプトに対してEXITと入力しRETURNキーを押します。 Phase Choice: EXIT 7. フォームを保存します。 レイアウト・フェーズを終了した後,エディタがプロンプ トを出してファイルの保存を要求します。フォームを保存 するためRETURNキーを押します。 $ Do you want to save this form? %FMS-I-FORMSAVED, Form testfile.frm saved in testfile.frm 8. フォームをテストします。 $ JFMS/TEST testfile.frm フォームが表示されます。文字を7文字入力します。7番目 の文字が画面に表示されないことに注目してください。端 末のベルが鳴り,フィールドがいっぱいであることを知ら せるエラー・メッセージが端末の画面の下端に表示されま す。RETURNキーを押します。システム・プロンプトが現わ れます。 123456 $ 4-2 9. フォームのファイルを削除します。 $ DELETE testfile.frm;* テストは完了です。テスト中に何かエラーが発生した場合 は,第2.3節の指示に従ってください。 4-3 A ________________________________________________________________ インストレーション例 この付録では,日本語DEC FMSのインストレーション例を示しま す。この例は,日本語DEC FMSの前のバージョンがインストール されていないシステムで実行したものです。 インストレーション例では,DECnetがシャットダウンされ,シス テムにログインしているユーザがなく,OPTIONS Nでリリース・ ノートの印刷を指示してあると仮定します。IVPがインストレー ションの終わりに実行されます。 ___________________________________________________________ A.1 フル開発キット ここでは,日本語DEC FMSのフル開発キットのインストレーショ ン例を示します。 $ @sys$update:vmsinstal fmsja024 dkc100:[fmsja024.kit] OpenVMS ALPHA Software Product Installation Procedure V1.5 It is 18-JUN-1993 at 13:23. Enter a question mark (?) at any time for help. * Are you satisfied with the backup of your system disk [YES]? y The following products will be processed: FMSJA V2.4 Beginning installation of FMSJA V2.4 at 13:23 %VMSINSTAL-I-RESTORE, Restoring product save set A ... %VMSINSTAL-I-RELMOVED, Product's release notes have been moved to SYS$HELP. Product: FMS-UI-JAPANESE Producer: DEC Version: 2.4 Release Date: 3-JUN-1993 A-1 * Does this product have an authorization key registered and loaded? y * Do you want to run the IVP after the installation [YES]? y * Do you want to purge files replaced by this installation [YES]? y If you wish to save space on your system disk you may choose not to install the Sample Application Programs and the Modifiable Message File Procedures. You may later install them by installing FMSJA V2.4 again. * Do you wish to install Sample Application Programs and Modifiable Message File Procedures [YES]? y %FMSJA-I-CONTINUE, All inquiries have been requested. If no errors occur, -FMSJA-I-CONTINUE, the installation will be completed in about 20 minutes. %VMSINSTAL-I-RESTORE, Restoring product save set B ... %VMSINSTAL-I-RESTORE, Restoring product save set C ... %VMSINSTAL-I-RESTORE, Restoring product save set D ... System Manager: Upon completion of this installation, please be sure to edit the system startup files as described in the DEC JFMS Installation Guide. %FMSJA-S-FMSBUILT, FMSJA V2.4 has built successfully, continuing... %FMSJA-I-STARTSAMP, Starting the Sample Application Programs installation... %FMSJA-S-SAMPBUILT, Sample Application Programs have built successfully, continuing... %FMSJA-I-CONTINUE, Starting Modifiable Message File Procedures installation ... %VMSINSTAL-I-MOVEFILES, Files will now be moved to their target directories... Beginning the FMSJA V2.4 Installation Verification Procedure... : : FMSJA V2.4 Installation Verification Procedure was successful Refer to the DEC FMS/Japanese Installation Guide for further verification procedures... Installation of FMSJA V2.4 completed at 13:25 Adding history entry in VMI$ROOT:[SYSUPD]VMSINSTAL.HISTORY Creating installation data file: VMI$ROOT:[SYSUPD]FMSJA024.VMI_DATA VMSINSTAL procedure done at 13:25 A-2 A.2___ランタイム・キット___________________________________ ここでは,日本語DEC FMSのランタイム・キットのインストレー ション例を示します。 $ @sys$update:vmsinstal fdvja024 dkc100:[fdvja024.kit] OpenVMS ALPHA Software Product Installation Procedure V1.5 It is 18-JUN-1993 at 13:22. Enter a question mark (?) at any time for help. * Are you satisfied with the backup of your system disk [YES]? The following products will be processed: FDVJA V2.4 Beginning installation of FDVJA V2.4 at 13:22 %VMSINSTAL-I-RESTORE, Restoring product save set A ... Product: FMS-RT-UI-JAPANESE Producer: DEC Version: 2.4 Release Date: 3-JUN-1993 * Does this product have an authorization key registered and loaded? y * Do you want to run the IVP after the installation [YES]? y * Do you want to purge files replaced by this installation [YES]? y System Manager: Upon completion of this installation, please be sure to edit the system startup files as described in the DEC JFMS Run-Time Kit Documentation. %FDVJA-S-FDVBUILT, FDVJA V2.4 has built successfully, continuing... %VMSINSTAL-I-MOVEFILES, Files will now be moved to their target directories... Beginning the FDVJA V2.4 Installation Verification Procedure... : : FDVJA V2.4 Installation Verification Procedure was successful Refer to the DEC FMS/Japanese Installation Guide for further verification procedures... A-3 Installation of FDVJA V2.4 completed at 13:23 Adding history entry in VMI$ROOT:[SYSUPD]VMSINSTAL.HISTORY Creating installation data file: VMI$ROOT:[SYSUPD]FDVJA024.VMI_DATA VMSINSTAL procedure done at 13:25 A-4 B ________________________________________________________________ アプリケーション・プログラム例の使用方法 日本語DEC FMSバージョン2.4のインストレーションおよびス タートアップ・プロシージャSYS$STARTUP:JFMSTRTUP.COMで, JFMS$EXAMPLES:ディレクトリをシステム論理名として定義しま す。このディレクトリには,日本語DEC FMSバージョン2.4のアプ リケーション・プログラム例に関連するファイルが置かれていま す。 2進データ同期端末でアプリケーション・プログラム例を実行す る場合は,第B.2節を参照してください。 日本語DEC FMSバージョン2.4では,表 B-1に示すアプリケーショ ン・プログラム例を提供します。 表 B-1 FMSアプリケーション・プログラム例 __________________________________________________________ 言語__________プログラム名____イメージ名__________________ BASIC SAMP.BAS SAMP.EXE BLISS SAMPBLI.BLI SAMPBLI.EXE C SAMPCC.C SAMPCC.EXE COBOL SAMPCOB.COB SAMPCOB.EXE FORTRAN SAMPFOR.FOR SAMPFOR.EXE PASCAL SAMPPAS.PAS SAMPPAS.EXE PL/I__________SAMPPLI.PLI_____SAMPPLI.EXE_________________ BASICのアプリケーション・プログラム例を実行する場合は,次 のようなコマンドを入力します。 B-1 $ RUN JFMS$EXAMPLES:SAMP アプリケーション・プログラム例の実行中に,PF4キーを押して チェックの書き込みを選択した場合,チェックを書き込むデー タ・ファイルSAMPCH.DATが省略時のディレクトリに作成されま す。 ___________________________________________________________ B.1 アプリケーション・プログラム例に関連するファイル アプリケーション・プログラム例の作成を支援するファイルが, JFMS$EXAMPLES:ディレクトリに入っています。これらのファイル は次のとおりです。 o SAMPフォームに関連するファイル アプリケーション・プログラム例のフォームは,フォー ム・ライブラリSAMP.FLBに保存されます。2進データ同期端 末またはワークステーションのどちらか一方でアプリケー ション例を正常に実行するために2つの追加フォームが提供 されています。このフォームはファイルBISYNC_REGIST.FRM とLONG_REGIST.FRMに含まれており,アプリケーション例の フォーム・ライブラリSAMP.FLB中のREGISTERフォームの代 わりになるように設計されています。BISYNC_REGIST.FRM ファイルを使えば,2進データ同期端末上でアプリケーショ ンを正常に実行することができます。LONG_REGIST.FRMを使 えば,ワークステーション上で55行のフォームの作成,表 示ができます。 o FMSアプリケーション援助によって作られるファイル メモリ常駐のフォーム・ファイルSMPMEMRES.OBJ,および UARベクトル・ファイルSMPVECTOR.OBJは,実行可能なSAMP イメージを作るためにリンク・コマンドに含まれていま す。 o SAMPデータベース・ファイル SAMP.DATファイルは,アプリケーション・プログラム例に アカウント・データを供給します。 o FMS定義を含むソース・ファイル(表 B-2参照) B-2 FMS定義ファイルでは,アプリケーション・プログラム例で 使用するフォーム・ドライバのシンボルを定義します。こ れらの多数のファイルは,プログラムでシンボルを定義す るために適切な言語構成要素(INCLUDE,COPY,REQUIRE, ENVIRONMENTなど)によって直接使用されます。自分のアプ リケーションに合うように調整する際の例文としてこれら のファイルを使用してください。 o 言語用の追加ソース・ファイル(表 B-3参照) アプリケーション・プログラム例のうちのいくつかは,特 定の言語にだけ関連する便利な定義を含むソース・ファイ ルがあります。 o アプリケーション・プログラム例を指定した言語にコンパ イルし,リンクするコマンド・ファイル(表 B-4参照) 表 B-2 FMS定義ファイル __________________________________________________________ 言語____________定義ファイル______________________________ BASIC FDVDEF.BAS BLISS FDVDEF.REQ C FDVDEF.H COBOL FDVDEF.LIB FORTRAN FDVDEF.FOR PASCAL FDVDEF.PAS PL/I FDVDEFCAL.PLI(呼び出しを使った定義) PL/I____________FDVDEFFNC.PLI(関数を使った定義)___________ B-3 表 B-3 FMSソース・ファイル __________________________________________________________ 言語____________ファイル名________________________________ COBOL SAMPCOB.LIB SMPCOBUAR.LIB FORTRAN SMPACCOM.FOR SMPREGCOM.FOR SMPSTATUS.FOR ________________SMPWORK.FOR_______________________________ 表 B-4 FMSコマンド・ファイル __________________________________________________________ 言語____________コマンド・ファイル________________________ BASIC SAMPBAS.COM BLISS SAMPBLI.COM C SAMPCC.COM COBOL SAMPCOB.COM FORTRAN SAMPFOR.COM PASCAL SAMPPAS.COM PL/I____________SAMPPLI.COM_______________________________ ___________________________________________________________ B.2 2進データ同期端末上でのアプリケーション例の実行 2進データ同期端末上でアプリケーション・プログラム例を実行 しない場合は,本節をお読みになる必要はありませんので次へす すんでください。 B-4 アプリケーション・プログラム例は,プログラムを変更せずに 2進データ同期端末上で実行することができます。ただし,2進 データ同期端末の幅に制約があるため,フォームは変更が必要で す。非同期端末(VT52,VT100,VT2xxなど)上にチェック・レジス タを表示するために使用するフォームREGISTERは,2進データ同 期端末の画面には適しません。 日本語DEC FMSバージョン2.4のキットには,2進データ同期端 末の画面に適するREGISTERの置換用フォームがあります。この フォームは,非同期端末でも同様に動作します。フォームは, JFMS$EXAMPLES:のBISYNC_REGIST.FRMというフォーム・ファイル に含まれています。 2進データ同期端末でアプリケーション・プログラム例を実行す る前に,次の手順に従ってアプリケーション例のフォーム・ライ ブラリSAMP.FLB:中のREGISTERフォームを置き換えてください。 1. システム・マネージャのアカウントへログインします。 2. JFMS$EXAMPLES:REGISTER.FRMというフォーム・ファイルに 現在のREGISTERフォームを保存するために,次のコマンド を入力します。 $ JFMS/LIBRARY/EXTRACT- _$ JFMS$EXAMPLES:SAMP/FORM=REGISTER/OUTPUT=JFMS$EXAMPLES:REGISTER.FRM 3. 新しいREGISTERフォームを挿入するために次のコマンドを 入力します。 $ JFMS/LIBRARY/REPLACE JFMS$EXAMPLES:SAMP JFMS$EXAMPLES:BISYNC_REGIST このコマンドを正常に実行すれば,アプリケーション・プログラ ム例を非同期もしくは2進データ同期端末で実行できます。 REGISTERフォームは,『Introduction to VAX-11 FMS』に説明さ れているオリジナルのREGISTERフォームとは異なる表示のされ方 および異なるフィールド属性となります。フォームを2進データ 同期端末の画面に適合させるには,これらの相違が必要となりま す。これらの相違は,プログラムのフォームの機能もしくは相互 作用にはなんら影響はありません。 B-5 B.3___ワークステーション上でのアプリケーション例の実行_____ ワークステーション上でアプリケーション・プログラム例を実行 しない場合は,本節をお読みになる必要はありませんので次へす すんでください。 アプリケーション・プログラム例は,プログラムを変更せずに ワークステーション上で実行することができます。しかし,ワー クステーション上でVT100およびVT200ウィンドウの拡大サイズを 利用するためには,アプリケーション例中のフォームの1つを変 更する必要がありました。チェック・レジスタを表示するための スクロール領域を含むREGISTERフォームは,55行ウィンドウを利 用するために変更されました。日本語DEC FMSバージョン2.4の キットでは,JFMS$EXAMPLES:内のLONG_REGIST.FRMというファイ ルでこのフォームを提供します。 ワークステーションの55行ウィンドウを利用するためには, 次の手順に従ってアプリケーション例のフォーム・ライブラリ SAMP.FLB中のREGISTERフォームを置き換えてください。 1. システム・マネージャのアカウントでログインします。 2. JFMS$EXAMPLES:REGISTER.FRMというフォーム・ファイルに 現在のREGISTERフォームを保存するために,次のFMS DCLコ マンドを入力します。 $ JFMS/LIBRARY/EXTRACT- _$ JFMS$EXAMPLES:SAMP/FORM=REGISTER/OUTPUT=JFMS$EXAMPLES:REGISTER.FRM 3. 新しいREGISTERフォームを挿入するために次のコマンドを 入力します。 $ JFMS/LIBRARY/REPLACE JFMS$EXAMPLES:SAMP JFMS$EXAMPLES:LONG_REGIST 4. ワークステーションのウィンドウ・サイズを55行に設定す るために,次のコマンドを入力します。 $ SET TERMINAL/PAGE=55 このコマンドを正常に実行すれば,説明通りにアプリケーショ ン・プログラム例をワークステーションで実行できます。 B-6 標準の端末(VT52,VT100,VT2xxなど)上でフォーム・ライブラリ SAMP.FLBのフォームLONG_REGISTを使ってアプリケーション例を 実行することはできません。 B-7 C ________________________________________________________________ システムにインストールされたファイルの一覧 以下に日本語DEC FMSバージョン2.4のインストレーションでシス テムに追加,交換もしくは変更されたファイルの一覧を示しま す。 __________________________________________________________ [ディレクトリ名] ファイル名______機 能____________________________________ [SYSHLP](SYS$HELP)______________________________________ HELPLIB.HLB FMSでヘルプ・ライブラリに追加/交換された モジュール FMSJA024. バージョン2.4のリリース・ノート RELEASE_NOTES __________________________________________________________ [SYSEXE](SYS$SYSTEM)____________________________________ JFMSFAA.EXE FMSフォーム・アプリケーション支援ユーティ リティ JFMSFED.EXE FMSフォーム・エディタ・ユーティリティ JFMSFEDE.EXE FMSフォーム・エディタ・ユーティリティ(英語 版) JFMSFLG.EXE FMSフォーム言語翻訳ユーティリティ JFMSFLI.EXE FMSフォーム・ライブラリアン・ユーティリ ティ JFMSFTE.EXE FMSフォーム・テスタ・ユーティリティ JFMSFUU.EXE FMSフォーム更新ユーティリティ C-1 [ディレクトリ名]__________________________________________ ファイル名______機 能____________________________________ [SYSLIB](SYS$SHARE)_____________________________________ JFDVSHR.EXE フォーム・ドライバ共有可能イメージ JFDVSHR_TV.EXE フォーム・ドライバ トランスレート・イメー ジ JFDVSHR.IIF フォーム・ドライバIIFファイル __________________________________________________________ [SYSLIB](SYS$LIBRARY)___________________________________ DCLTABLES.EXE FMSでDCLテーブルに追加/交換されたDCLコマ ンド HLL11.OBJ PDP-11と互換性のある高級言語インターフェイ ス IMAGELIB.OLB JFDVSHRでライブラリに追加/交換されたモ ジュール STARLET.OLB FDV$PLITRMでライブラリに追加/交換されたモ ジュール __________________________________________________________ [SYS$STARTUP](SYS$STARTUP)______________________________ JFMSTRTUP.COM FMSのスタートアップ・プロシージャ __________________________________________________________ [SYSMGR](SYS$MESSAGE)___________________________________ JFDVMSG.EXE フォーム・ドライバのメッセージ・ファイル JFDVMSGE.EXE フォーム・ドライバのメッセージ・ファイル (英語版) JFMSMSG.EXE FMSユーティリティのメッセージ・ファイル JFMSMSGE.EXE FMSユーティリティのメッセージ・ファイル(英 語版) C-2 [ディレクトリ名]__________________________________________ ファイル名______機 能____________________________________ [SYSHLP.EXAMPLES.JFMS](JFMS$EXAMPLES)___________________ FDVDEF.BAS BASIC用フォーム・ドライバのシンボル定義 ファイル FDVDEF.FOR FORTRAN用フォーム・ドライバのシンボル定義 ファイル FDVDEF.H C用フォーム・ドライバのシンボル定義ファイ ル FDVDEF.LIB COBOL用フォーム・ドライバのシンボル定義 ファイル FDVDEF.PAS PASCAL用フォーム・ドライバのシンボル定義 ファイル FDVDEF.REQ BLISS用フォーム・ドライバのシンボル定義 ファイル FDVDEFCAL.PLI PL/I用フォーム・ドライバのシンボル定義ファ イル FDVDEFFNC.PLI PL/I用フォーム・ドライバのシンボル定義ファ イル MESSAGE.DIR 変更可能なメッセージ・プロシージャ用ディレ ________________クトリ____________________________________ さらにシステム・マネージャがアプリケーション・プログラム例 のインストレーションを要求した場合,次のファイルも存在しま す。 C-3 [ディレクトリ名]__________________________________________ ファイル名______機 能____________________________________ [SYSHLP.EXAMPLES.JFMS](JFMS$EXAMPLES)___________________ BISYNC_ 2進データ同期端末用のアプリケーション例の REGIST.FRM REGISTERフォーム LONG_ ワークステーション用のアプリケーション例の REGIST.FRM REGISTERフォーム SAMP.BAS BASIC用アプリケーション例のソース SAMP.DAT アプリケーション例のデータ・ファイル SAMP.EXE BASIC用アプリケーション例の実行可能イメー ジ+ SAMP.FLB アプリケーション例のフォーム・ライブラリ SAMPBAS.COM BASIC用アプリケーション例を構築するプロ シージャ SAMPBLI.BLI BLISS用アプリケーション例のソース SAMPBLI.COM BLISS用アプリケーション例を構築するプロ シージャ SAMPBLI.EXE BLISS用アプリケーション例の実行可能イメー ジ+ SAMPCC.C C用アプリケーション例のソース SAMPCC.COM C用アプリケーション例を構築するプロシー ジャ SAMPCC.EXE C用アプリケーション例の実行可能イメージ+ SAMPCOB.COB COBOL用アプリケーション例のソース +システム上でその言語が利用可能である場合のみ存在します。_ C-4 [ディレクトリ名]__________________________________________ ファイル名______機 能____________________________________ [SYSHLP.EXAMPLES.JFMS](JFMS$EXAMPLES)___________________ SAMPCOB.COM COBOL用アプリケーション例を構築するプロ シージャ SAMPCOB.EXE COBOL用アプリケーション例の実行可能イメー ジ+ SAMPCOB.LIB COBOL用アプリケーション例のライブラリ SAMPFOR.COM FORTRAN用アプリケーション例を構築するプロ シージャ SAMPFOR.FOR FORTRAN用アプリケーション例のソース SAMPFOR.EXE FORTRAN用アプリケーション例の実行可能イ メージ+ SAMPPAS.COM PASCAL用アプリケーション例を構築するプロ シージャ SAMPPAS.EXE PASCAL用アプリケーション例の実行可能イメー ジ+ SAMPPAS.PAS PASCAL用アプリケーション例のソース SAMPPLI.COM PL/I用アプリケーション例を構築するプロシー ジャ SAMPPLI.EXE PL/I用アプリケーション例の実行可能イメー ジ+ SAMPPLI.PLI PL/I用アプリケーション例のソース SMPACCOM.FOR FORTRAN用アプリケーション例のインクルー ド・ファイル SMPCOBUAR.LIB COBOL用アプリケーション例のライブラリ +システム上でその言語が利用可能である場合のみ存在します。_ C-5 [ディレクトリ名]__________________________________________ ファイル名______機 能____________________________________ [SYSHLP.EXAMPLES.JFMS](JFMS$EXAMPLES)___________________ SMPMEMRES.OBJ アプリケーション例のメモリ常駐フォーム・モ ジュール SMPREGCOM.FOR FORTRAN用アプリケーション例のインクルー ド・ファイル SMPSTATUS.FOR FORTRAN用アプリケーション例のインクルー ド・ファイル SMPVECTOR.OBJ アプリケーション例のUARベクタ・モジュール SMPWORK.FOR FORTRAN用アプリケーション例のインクルー ド・ファイル __________________________________________________________ [SYSHLP.EXAMPLES.FMS.MESSAGE]_____________________________ COMMSG.MSG FMSユーティリティすべてに共通のメッセー ジ・ファイル FAAMSG.MSG フォーム・アプリケーション支援のメッセー ジ・ファイル FCVMSG.MSG フォーム・コンバータのメッセージ・ファイル FDVMSG.MSG フォーム・ドライバのメッセージ・ファイル FEDMSG.MSG フォーム・エディタのメッセージ・ファイル FIOMSG.MSG ファイルI/Oのメッセージ・ファイル FLGMSG.MSG フォーム言語翻訳のメッセージ・ファイル FLIMSG.MSG フォーム・ライブラリアンのメッセージ・ファ イル FMSLIT.MSG FMSメッセージ・ファイル・リテラル C-6 [ディレクトリ名]__________________________________________ ファイル名______機 能____________________________________ [SYSHLP.EXAMPLES.FMS.MESSAGE]_____________________________ FMS_ FMSメッセージ・ファイルの変更方法 MESSAGE.MEM FTEMSG.MSG フォーム・テスタのメッセージ・ファイル FUUMSG.MSG フォーム更新ユーティリティのメッセージ・ ファイル MSGBLD.COM______メッセージ・ファイルを構築するプロシージャ C-7 日本語DEC FMS for OpenVMSインストレーション・ガイド ________________________________________________________________ 1993年6月 発行 日本ディジタル イクイップメント株式会社 〒170 東京都豊島区東池袋3-1-1サンシャイン60 35階 電話 (03)3989-7111 (大代表) ________________________________________________________________ AA-PYUHA-TE