_日本語HP_DECprint_Supervisor_(DCPS)_for_OpenVMS____ リリース・ノート 2012年6月 本書では,日本語DECprint Supervisor (DCPS) for OpenVMSの制限事項,使用方法に関するヒント,その他 有用な情報について説明します。 ソフトウェア・バー 日本語HP DECprint Supervisor ジョン: (DCPS) for OpenVMS, V2.7 オペレーティング・ 日本語OpenVMS Integrity V8.3, システム: V8.3-1H1, V8.4 日本語OpenVMS Alpha V7.3-2, V8.3, V8.4 日本ヒューレット・パッカード株式会社 ________________________________________________________________ 本書の著作権はHewlett-Packard Development Company, L.P. が保有しており,本書中の解説および図,表はHewlett-Packard Development Company, L.P.の文書による許可なしに,その全体ま たは一部を,いかなる場合にも再版あるいは複製することを禁じ ます。 また,本書に記載されている事項は,予告なく変更されることが ありますので,あらかじめご承知おきください。万一,本書の記 述に誤りがあった場合でも,日本ヒューレット・パッカードは一 切その責任を負いかねます。 本書で解説するソフトウェア(対象ソフトウェア)は,所定のライ センス契約が締結された場合に限り,その使用あるいは複製が許 可されます。 (c) 2012 Hewlett-Packard Development Company, L.P. MicrosoftおよびWindowsは米国Microsoft社の商標です。 このドキュメントに記載されているその他の会社名および製品名 は,各社の商標または登録商標です。 本書は,日本語VAX DOCUMENT V 2.1を用いて作成しています。 _________________________________________________________________ 目次 まえがき................................................. vii 1 英語版DCPSと日本語DCPSとの対応 2 日本語DCPS V2.7について 2.1 新しいプリンタのサポート..................... 2-1 2.2 日本語DCPS V2.7で修正された問題点............ 2-1 2.3 日本語DCPS V2.7に含まれない機能.............. 2-2 2.4 対応ソフトウエア............................. 2-2 2.5 日本語ドキュメント........................... 2-3 3 DCPS V 2.7-Aについて 3.1 DCPS V2.7-Aにおける修正点.................... 3-1 3.1.1 DCPS V2.7のインストレーションの問題の修 正........................................ 3-1 3.2 DCPS Version 2.7における機能拡張............. 3-2 3.2.1 新しいプリンタのサポート................. 3-2 3.2.2 USBプリンティングのサポート.............. 3-4 3.2.2.1 USBソフトウェアの要件.................. 3-4 3.2.2.2 USBのトラブルシューティング............ 3-5 3.2.3 プリンタの同期化のための論理名の削除..... 3-6 3.3 DCPS V2.7で修正された問題点.................. 3-7 3.3.1 ホチキス留めジョブに関する問題........... 3-7 3.3.1.1 LPDキュー.............................. 3-7 3.3.1.2 Xerox WorkCenter Proプリンタ........... 3-8 3.3.1.3 HP Color LaserJet 9500 MFPプリンタ..... 3-8 3.3.2 HP LaserJet P2015の両面印刷に関する問題.. 3-8 iii 3.3.3 Xerox Phaser 4500でのいくつかのジョブが失 敗する問題................................ 3-9 3.3.4 ANSI LPD出力が間違った紙サイズでフォーマ ットされる問題............................ 3-9 3.3.5 PostScript Level 1プリンタに対するジョブ が失敗する問題............................ 3-10 3.3.6 HP LaserJet 9055および9065 MFPの出力トレ イの選択が失敗する問題.................... 3-11 3.3.7 CDからのインストールが失敗する問題....... 3-11 3.3.8 LPDバナーページ上に情報が表示されない問 題........................................ 3-12 4 プリンタ固有の情報 4.1 LPD印刷時のトレイに関する制限事項............ 4-1 4.2 HPプリンタ................................... 4-1 4.3 Xeroxプリンタ................................ 4-2 4.4 プリンタのファームウェア..................... 4-2 4.4.1 プリンタのサービス・エラー............... 4-3 4.4.2 キューの起動に関する問題................. 4-3 5 日本語DCPSの使用上の注意事項および制限事項 5.1 HP LaserJetプリンタにおける日本語ファイルの出 力に関する注意事項............................ 5-1 5.1.1 LaserJetプリンタでの日本語出力に関する制 限事項.................................... 5-1 5.2 A4用紙にランドスケープ・モードで印刷する場合. 5-2 5.3 半角英数字フォント........................... 5-2 5.4 テキスト・トランスレータ..................... 5-3 5.4.1 フォーム定義に関する注意事項............. 5-3 5.4.2 複数ファイルの印刷に関する注意事項....... 5-3 5.4.3 LN82Rでの外字と斜体(イタリック)属性が混在 すれ際の注意事項.......................... 5-4 5.4.4 テキスト・トランスレータの性能........... 5-4 5.4.5 テキスト・トランスレータの外字と内蔵フォ ント...................................... 5-4 5.4.6 罫線文字に関する注意事項................. 5-4 5.4.7 SIXELと文字の重ね合わせに関する注意事項.. 5-5 iv 5.4.8 テキスト・トランスレータのプロローグ処理 に関する注意事項.......................... 5-5 5.4.9 PostScriptフォントUniqueID............... 5-6 5.4.10 半角ローマ字フォントの制限............... 5-6 5.4.11 SETUPモジュールでの印刷に関する注意事項.. 5-7 5.4.12 DECVPFSとマージン........................ 5-7 5.4.13 DECVERP,DECSHORPのパラメータPs=0........ 5-7 5.4.14 A4ページ・サイズでの文字ピッチに関する注 意事項.................................... 5-8 5.4.15 SS2とSS3に関する注意事項................. 5-8 5.4.16 SUBに関する注意事項...................... 5-8 5.4.17 DEC DUTCHとDEC FRENCHに関する注意事項.... 5-8 5.4.18 PLDとPLUに関する注意事項................. 5-8 5.4.19 垂直タブに関する注意事項................. 5-8 5.4.20 DECVERPと垂直タブ位置に関する注意事項.... 5-9 5.4.21 DECDHLTとDECDWLの組み合せに関する注意事 項........................................ 5-9 5.4.22 DECSTBMとDECVERPに関する注意事項......... 5-9 5.4.23 SHSとDECSHORPまたはGSMとDECSHORPを組み合 わせた場合の注意事項...................... 5-9 5.4.24 JFYに関する注意事項...................... 5-9 5.4.25 DECVERPとDECSLPPに関する注意事項......... 5-10 5.4.26 DECVERPによる縦倍角のクリア.............. 5-10 5.4.27 ファイルの先頭が改ページまたは改行と改ペ ージの場合の注意事項...................... 5-10 5.4.28 DEClaser2400 (漢字LN10)との違い.......... 5-10 5.4.29 文字属性に関する注意事項................. 5-11 5.5 日本語版DCPSに関するその他の情報............. 5-11 5.5.1 カラー・セパレータ・ページと日本語 PrintServer 17/600給紙トレイ切り替えの相互 作用...................................... 5-11 6 DCPSの制限事項 6.1 OpenVMS V8.2およびそれ以降のバージョンにおけ るAppleTalk .................................. 6-1 6.2 自動検出機能付きプリンタを使用する場合の注意 事項.......................................... 6-2 6.3 Raw TCP/IPキューでのジョブの"Starting"状態... 6-2 6.4 Raw TCP/IPキューの接続の切断................. 6-3 v 6.5 使用不能なRaw TCP/IPプリンタについての NOT_READY警告メッセージ....................... 6-4 6.6 カラーPostScriptを生成できないトランスレータ. 6-4 6.7 PostScript Level 2プリンタでのジョブのトレー ラ・ページのシフト排紙........................ 6-4 6.8 特定のプリンタでのANSIトレイ選択不可......... 6-5 6.9 ホストにステータス・メッセージを送信しないい くつかのプリンタ.............................. 6-6 6.10 プリンタ名の出力に関する問題................. 6-6 6.11 DECwindowsソフトウェアあるいはDECimage Application Servicesを必要とするDDIF出力...... 6-7 6.12 NUMBER_UPおよびPostScriptドライバの互換性.... 6-7 6.13 PAGE_SIZEパラメータを無視するLISTトランスレー タ............................................ 6-7 6.14 挿入されたPJLコマンドの無視,バイナリ・モード は避けるべきこと.............................. 6-8 6.15 接続を拒否しているPrintServerプリンタに対する STOP /QUEUE /RESETの使用回避.................. 6-8 6.16 DELETE /ENTRYでのジョブのトレーラ・ページの出 力............................................ 6-8 6.17 /COPIESを指定した出力時のPostScriptファイルの 問題.......................................... 6-9 6.18 /JOB_COUNTを指定した場合のPAGE_LIMIT使用の問 題............................................ 6-9 6.19 I/Oバッファ設定が小さすぎる場合のOPCOMエラー 発生の可能性.................................. 6-9 7 DCPSに影響を与えるその他の制限事項 7.1 時刻変更後のDCPSプロセスによるCPU時間の消費.. 7-1 7.2 キューの起動による無効なデバイス名のエラー... 7-2 7.3 マルチストリーム・シンビオントでのキュー起動 の問題........................................ 7-3 7.4 シリアル接続プリンタのI/Oエラー.............. 7-4 vi 7.5 アクセス違反あるいは不正パラメータ・エラーに よるシンビオントの強制終了.................... 7-4 A Raw TCP/IPポート番号 B LPDキューに指定するプリンタ製品名 表 1 日本語DECprint Supervisorのドキュメント... viii 3-1 USBパッチキット(必要条件)とOpenVMSアップデ ート・キット.............................. 3-2 3-2 USBパッチキット........................... 3-5 4-1 ファームウェアによるサービスエラーの修正.. 4-3 4-2 推奨される最小ファームウェア・バージョン.. 4-4 A-1 raw TCP/IPポート番号...................... A-2 vii _________________________________________________________________ まえがき 本書の対象読者 このドキュメントでは,本バージョンの日本語DECprint Supervisor (DCPS)における新機能,問題点の修正,使用上の ヒント,制限事項,およびその他の情報について説明します。こ のドキュメントは,DCPSをインストールするシステム管理者,お よび実際に使用する一般ユーザを対象としています。 本書の構成 本書の構成は以下のとおりです。 o 第1章,DCPSの英語版と日本語版の関係について説明してい ます。 o 第2章,日本語版DCPS V2.7の新機能および変更点について説 明しています。 o 第3章,英語版DCPS V2.7-Aにおける変更点について説明して います。 o 第4章,DCPSで特定のプリンタを使用する場合の注意事項に ついて説明します。 o 第5章,日本語DCPS V2.7の制限事項について説明します。 o 第6章,英語版DCPS V2.7-Aの制限事項について説明します。 o 第7章,DCPSに影響を与えることが判明しているOpenVMSオペ レーティング・システムの問題について説明します。 o 付録 A,IPプリンタを設定する際に使用されるポート番号を 示します。 o 付録 B,LPDキューに指定するプリンタ製品名について説明 します。 vii 関連資料 DCPSについては次のドキュメントを参照してください。 表 1 日本語DECprint Supervisorのドキュメント ___________________________________________________________ 『リリース・ノート』 DCPSの使用上の注意事項について説明し ています。 『インストレーショ DCPSのインストール方法について説明し ン・ガイド』 ています。 『システム管理者ガイ システム管理者,データセンタ・オペ ド』 レータ,アプリケーション・プログラマ が,DCPSプリント・キューをどのように 作成/管理し,印刷に関する問題を解決す るかを説明します。 『ユーザーズ・ガイ DCPSを使用してPostScriptプリンタに印 ド』 刷する方法について説明しています。 『ソフトウェア仕様書 DCPSがサポートするプリンタの一覧, (SPD 48.27.xx)』 DCPS V2.7の機能と動作環境について説明 ______________________しています。_________________________ HP OpenVMSの製品およびサービス情報については,下記のURLの Webサイトを参照してください。 本書の表記法 このドキュメントでは以下の表記法を使用します。 ___________________________________________________________ 表記法______意味___________________________________________ Ctrl/x Ctrl/xという表記は,Ctrlキーを押しながら別のキ ーまたはポインティング・デバイス・ボタンを押す ことを示します。 viii ___________________________________________________________ 表記法______意味___________________________________________ 例の中で,キー名が四角で囲まれている場合には, キーボード上でそのキーを押すことを示します。 テキストの中では,キー名は四角で囲まれていませ ん。 HTML形式のドキュメントでは,キー名は四角ではな く,括弧で囲まれています。 . . . 例の中の水平方向の反復記号は,次のいずれかを示 します。 o 文中のオプションの引数が省略されている。 o 前出の1つまたは複数の項目を繰り返すことが できる。 o パラメータや値などの情報をさらに入力でき る。 . 垂直方向の反復記号は,コードの例やコマンド形式 . の中の項目が省略されていることを示します。この . ように項目が省略されるのは,その項目が説明して いる内容にとって重要ではないからです。 ( ) コマンドの形式の説明において,括弧は,複数のオ プションを選択した場合に,選択したオプションを 括弧で囲まなければならないことを示しています。 [ ] コマンドの形式の説明において,大括弧で囲まれた 要素は任意のオプションです。オプションをすべて 選択しても,いずれか1つを選択しても,あるいは1 つも選択しなくても構いません。ただし,OpenVMSフ ァイル指定のディレクトリ名の構文や,割り当て文 の部分文字列指定の構文の中では,大括弧に囲まれ た要素は省略できません。 [|] コマンド形式の説明では,括弧内の要素を分けてい る垂直棒線はオプションを1つまたは複数選択する か,または何も選択しないことを意味します。 ix ___________________________________________________________ 表記法______意味___________________________________________ { } コマンドの形式の説明において,中括弧で囲まれた 要素は必須オプションです。いずれか1のオプション を指定しなければなりません。 太字 太字のテキストは,新しい用語,引数,属性,条件 を示しています。 italic イタリック体のテキストは,重要な情報を示し text ます。また,システム・メッセージ(たとえば内 部エラーnumber),コマンド・ライン(たとえば /PRODUCER=name),コマンド・パラメータ(たとえ ばdevice-name)などの変数を示す場合にも使用され ます。 UPPERCASE 英大文字のテキストは,コマンド,ルーチン名,フ TEXT ァイル名,ファイル保護コード名,システム特権の 短縮形を示します。 Monospace モノスペース・タイプの文字は,コード例および会 type 話型の画面表示を示します。 Cプログラミング言語では,テキスト中のモノスペー ス・タイプの文字は,キーワード,別々にコンパイ ルされた外部関数およびファイルの名前,構文の要 約,または例に示される変数または識別子への参照 などを示します。 - コマンド形式の記述の最後,コマンド・ライン,コ ード・ラインにおいて,ハイフンは,要求に対する 引数がその後の行に続くことを示します。 数字 特に明記しない限り,本文中の数字はすべて10進数 です。10進数以外(2進数,8進数,16進数)は,その ____________旨を明記してあります。_________________________ x 1 _________________________________________________________________ 英語版DCPSと日本語DCPSとの対応 日本語DECprint Supervisor (DCPS) V2.7 for OpenVMSは,英語版 DECprint Supervisor V2.7-A for OpenVMSを日本語用に拡張した 製品です。本製品によって,さまざまな日本語PostScriptプリン タがサポートされます。 なお,英語版DECprint Supervisor V2.7-Aは,日本では販売さ れていないプリンタ製品もサポートしています。日本語DECprint Supervisor for OpenVMSではそれらのプリンタをサポートする ための機能を削除してはいませんが,それらの機能に対する弊 社からのサポートは受けられません。また,日本語DECprint Supervisor for OpenVMSには,HP PCLトランスレータなど,日本 語に対応していないコンポーネントもそのまま含まれています。 今後,サポートされるプリンタ製品および日本語機能が追加され た場合には,その時点の『ソフトウェア仕様書』および『リリー ス・ノート』に記述します。 また,英語版のV2.7で追加されたUSB接続の機能は,日本語プリン タに対してはサポートされません。 1-1 2 _________________________________________________________________ 日本語DCPS V2.7について この章では,日本語DCPS V2.7で変更された機能について概要を説 明します。いくつかの変更点については,本書の別の箇所でも詳 しく説明しています。 日本語DCPS V2.7は英語版DCPS V2.7-Aをもとに開発されており, 英語版V2.7-Aの機能に加えて,日本語機能の拡張が行なわれてま す。 英語版DCPS V2.7-Aの機能変更については,第3章を参照してくだ さい。 _________________________________________________________________ 2.1 新しいプリンタのサポート 日本語DCPS V2.7では,新たに次のプリンタがサポートされます。 o OKI COREFIDO B840dn o OKI COREFIDO B431dn o RICOH IPSiO SP 6330 _________________________________________________________________ 2.2 日本語DCPS V2.7で修正された問題点 日本語DCPS V2.7で修正された日本語版固有の問題は以下のとおり です。 o JIS X 0208 1990追加文字(F4A5,F4A6の2文字)が印刷されな い。 o リコー製プリンタで,ランドスケープ印刷時に1枚目の用紙 が上下逆に排出される。 2-1 日本語DCPS V2.7について 2.2日本語DCPS V2.7で修正された問題点 上記の変更点の他,日本語DCPS V2.7には英語版のDCPS V2.7およ びV2.7-Aで追加された機能が含まれています。英語版で行なわれ た修正点については第3章を参照してください。 _________________________________________________________________ 2.3 日本語DCPS V2.7に含まれない機能 次の機能は,日本語DCPS V2.7では提供しません。 o セパレータ・ページへの日本語ファイル名の印刷 o パンチ機能のサポート _________________________________________________________________ 2.4 対応ソフトウエア 日本語DCPS V2.7は下記のOSバージョンに対応します。 o 日本語OpenVMS Integrity V8.3, V8.3-1H1, V8.4 o 日本語OpenVMS Alpha V7.3-2, V8.3, V8.4 日本語PrintServer構成で日本語DCPS V2.7を使用するには,日本 語PrintServerソフトウェアV5.0以降と次のいずれかのソフトウエ アが必要です。 o HP DECnet for OpenVMS o HP DECnet-Plus for OpenVMS o HP TCP/IP Services for HP OpenVMS TCP/IP構成で日本語DCPS V2.7を使用するには,次のTCP/IPソフト ウエアが必要です。 o HP TCP/IP Services for HP OpenVMS 各ソフトウェアのサポート・バージョンについては次の表を参照 してください。 2-2 日本語DCPS V2.7について 2.4対応ソフトウエア ___________________________________________________________ TCP/IP OpenVMS________Services______DECnet________DECnet-Plus_____ Integrity V5.6 V8.3 V8.3 V8.3 Integrity V5.6 ECO2 V8.3-1H1 V8.3-1H1 V8.3-1H1 Integrity V5.7 V8.4 V8.4 V8.4 Alpha V7.3-2 V5.3/V5.4 V7.3-2 V7.3-2 Alpha V8.3 V5.6 V8.3 V8.3 Alpha_V8.4_____V5.7__________V8.4__________V8.4____________ _________________________________________________________________ 2.5 日本語ドキュメント 日本語DCPS V2.7では以下のドキュメントを改訂しています。 o 『ソフトウェア仕様書』(SPD) o 『リリース・ノート』 o 『インストレーション・ガイド』 o 『ユーザーズ・ガイド』 o 『システム管理者ガイド』 o オンライン・ヘルプ 本リリースでは,以下のドキュメントについては改訂していませ ん。前バージョンのものがそのままご利用いただけます。 o 『日本語トランスレータ・リファレンス・マニュアル』 2-3 3 _________________________________________________________________ DCPS V 2.7-Aについて 日本語DCPS V2.7は英語版DCPS V2.7-Aをベースに開発されていま す。この章では,英語版のDCPS V2.7-AおよびV2.7における変更 点について説明しています。これらの変更点のいくつかについて は,本書の他の章でも説明しています。 ________________________ 注意 ________________________ 英語版DCPSをご利用の場合で,英語版DCPS V2.7がリリース された後(すなわち2009年5月以降)に問題の解決のために個 別のDCPSイメージを受け取っている場合,そのDCPSイメージ は保存しておき,英語版DCPS V2.7-Aをインストールした際 には再度インストールしてください。 日本語DCPSをご利用になる場合,このような対処は必要あり ません。 ______________________________________________________ _________________________________________________________________ 3.1 DCPS V2.7-Aにおける修正点 3.1.1 DCPS V2.7のインストレーションの問題の修正 V2.7 DCPS V2.7のインストレーション・プロシージャは,必要条件であ る表 3-1に示すUSBパッチキットがシステムにインストールされて いるかどうかを確認します。しかしインストレーション・プロシ ージャは,表 3-1に示すOpenVMSのアップデート・キット内にそれ らのUSBパッチキットが含まれていることは認識できません。この ため,これらのアップデート・キットがシステムにインストール されていてもDCPS V2.7のインストレーションが失敗します。 3-1 DCPS V 2.7-Aについて 3.1 DCPS V2.7-Aにおける修正点 本バージョンではこの問題が修正されています。 ________________________ 注意 ________________________ 日本語DCPS V2.7は英語版DCPS V2.7-Aをベースに開発されて いるため,この問題は修正されています。 ______________________________________________________ 表 3-1 USBパッチキット(必要条件)とOpenVMSアップデート・キット _________________________________________________________________ USBパッチキットを含む 必要なUSBパッチ OpenVMSアップデート・キ OpenVMSバージョン___キット____________ット_______________________ OpenVMS Alpha V8.3 VMS83A_USB-V0100 VMS83A_UPDATE-V1000以上 OpenVMS Integrity VMS83I_USB-V0200 VMS83I_UPDATE-V1000以上 V8.3 OpenVMS Integrity VMS831H1I_USB- VMS831H1I_UPDATE-V0600以上 V8.3-1H1 V0100 OpenVMS Integrity なし なし V8.4およびOpenVMS (USBパッチの内容 (USBパッチの内容はOpenVMS Alpha V8.4 はOpenVMS V8.4に V8.4に含まれている) ____________________含まれている)________________________________ _________________________________________________________________ 3.2 DCPS Version 2.7における機能拡張 3.2.1 新しいプリンタのサポート DCPS V2.7では新たに以下のプリンタをサポートします。 ________________________ 注意 ________________________ 第1章で説明したとおり,日本語DCPSではこれらのプリンタ はサポートしていません。 ______________________________________________________ 3-2 DCPS V 2.7-Aについて 3.2 DCPS Version 2.7における機能拡張 HP CM8050 Color MFP[1] CM8050 Color MFP with Edgeline[1] CM8060 Color MFP[1] CM8060 Color MFP with Edgeline[1] Color LaserJet CM1312 MFP Color LaserJet CM2320 MFP Color LaserJet CM3530 MFP Color LaserJet CM6030 MFP Color LaserJet CM6040 MFP Color LaserJet CP1513 Color LaserJet CP1514 Color LaserJet CP1515 Color LaserJet CP1516 Color LaserJet CP1517 Color LaserJet CP1518 Color LaserJet CP1519 Color LaserJet CP2024 Color LaserJet CP2025 Color LaserJet CP2026 Color LaserJet CP2027 Color LaserJet CP3525 Color LaserJet CP6015 LaserJet M1522 MFP LaserJet M2727 MFP LaserJet M9040 MFP LaserJet M9050 MFP LaserJet P2055 LaserJet P3011 LaserJet P3015 LaserJet P4014 LaserJet P4015 LaserJet P4515 RICOH Aficio CL3500N Aficio MP 161 Aficio MP 2510 Aficio MP 3500 _________________________________ [DCPS V2.6 ECO 3で追加。 3-3 DCPS V 2.7-Aについて 3.2 DCPS Version 2.7における機能拡張 Aficio MP 4500 Aficio MP 5500 Aficio SP 8100DN Aficio SP C811DN Xerox Phaser 4510 3.2.2 USBプリンティングのサポート DCPSは,OpenVMS V8.3以降がインストールされたシステムでUSB接 続されたプリンタへの出力をサポートするようになりました。 ________________________ 注意 ________________________ 日本語プリンタのUSB接続についてはサポートされていませ ん。 ______________________________________________________ USBプリンタのキューを作成するには,DCPS$STARTUP.COMのP2パラ メータに 次のようにプロトコル"USB"を使用してください。 "USB/usb-device" USBデバイスの名前はLPAn:の形式になります。OpenVMSは,システ ム・ブート時あるいはシステムに差し込まれた時にUSBプリンタを 認識します。プリンタのデバイス名は,システム・リブート時で あっても,電源が切られたりシステムから切り離されたりした場 合も同じでなければなりません。 3.2.2.1 USBソフトウェアの要件 DCPS V2.7あるいはそれ以降のバージョンをインストールする前 に,以下のいずれかのパッチキットをインストールしておく必要 があります。 3-4 DCPS V 2.7-Aについて 3.2 DCPS Version 2.7における機能拡張 表 3-2 USBパッチキット ___________________________________________________________ OpenVMSバージョン__________パッチキット____________________ OpenVMS Integrity V8.3 VMS83I_USB-V0200 OpenVMS Integrity V8.3- VMS831H1I_USB-V0100 1H1 OpenVMS_Alpha_V8.3_________VMS83A_USB-V0100________________ これらのパッチキット(あるいはそのアップデート版)は以下の場 所から入手することができます。 o HPカスタマーサポートセンター o 以下のURLのHP Support Center OpenVMSの将来のバージョンにはこれらのパッチキットの内 容が含まれます。 3.2.2.2 USBのトラブルシューティング USBデバイスは"plug-and-play"動作のため,シリアルデバイス とは異なる点があります。また,ほとんどのUSBプリンタは, PostScriptエラーに関してはDCPSが期待するすべての情報は返し ません。このためDCPSは,プリンタから返される"offline"およ び"tray empty"情報に依存してユーザに状態情報を送信します。 以下のようなエラーメッセージがOPCOM経由でユーザ端末に出力さ れます。 DCPS-I-TRAYEMP, Print Engine paper input tray is empty 説明: トレイに紙がありません。 ユーザの対処: トレイに紙を補給します。 SYSTEM-I-DEVOFFLINE, device is not in configuration or not available 説明: プリンタの電源が入っていないか,接続されていません。 ユーザの対処: プリンタとケーブルの状態を確認します。 3-5 DCPS V 2.7-Aについて 3.2 DCPS Version 2.7における機能拡張 SYSTEM-F-NOSUCHDEV, no such device available 説明: プリンタ・デバイス(LPAn:)が存在しません。 ユーザの対処: UCMでデバイスを構成します。 USBプリンタの問題に対処する際にプリンタから応答がない場合 は,USBケーブルを数秒間抜くか,プリンタの電源を入れなおし て,通常の状態に戻すことが必要になる場合があります。 また,USB Configuration Manager (UCM)を実行して,システムに 接続されているUSBデバイスについての情報を表示させたり,USB プリンタについての問題の診断が必要になる場合もあります。UCM ユーティリティについては『HP OpenVMSシステム管理ユーティリ ティ・リファレンス・マニュアル』で説明されており,以下のよ うな処理を行います。 o デバイスの差し込みや引き抜きなどのイベントの記録と, USBバスで発生したエラーの記録を行います。 o シリアル番号かバス位置に基づいて,物理デバイスに永続的 なデバイス名を割り当てます。 o 既知のデバイスタイプに対してOpenVMSデバイス・ドライバ を自動的に構成およびロードします。 o 管理者にシステムに構成さているデバイスの追加、削除,変 更の手段を提供します。 たとえば,任意のタイミングで以下のコマンドを実行して,シス テムにおけるUSBデバイスの変更についての情報を表示することが できます。 $ UCM SHOW EVENTS /TYPE=ALL /SINCE=time 3.2.3 プリンタの同期化のための論理名の削除 V2.7 DCPS V2.7よりも前のバージョンでは,他のジョブでビジー状態 でないか確認するための問い合わせをプリンタに送信していまし た。このPostScript状態問い合わせ(Ctrl/T)は,そのキューがLPD キューでなければ,各ジョブの冒頭で送信していました。この際 3-6 DCPS V 2.7-Aについて 3.2 DCPS Version 2.7における機能拡張 DCPSは,プリンタからの"ready"状態の応答を待ってジョブを続行 します。 多くのプリンタはこの問い合わせに対して応答しないので,この ようなプリンタで印刷を行うと,ジョブがストールして出力が行 われません。この問題は,論理名DCPS$queuename_NO_SYNCを定義 することでDCPSにその問い合わせをスキップさせることで回避で きました。 通常はこの問い合わせは必要ないため,DCPSのデフォルトの動 作が変更され,問い合わせを省略するように修正されました。こ のため,論理名DCPS$queuename_NO_SYNCはもはや必要ないため, DCPSはこの論理名を無視します。 プリンタによっては,DCPSが問い合わせを送信し応答を待つとい う古い動作が必要となる場合もあります。このようなプリンタに 対しては,論理名DCPS$queuename_SYNCを定義することで問い合わ せを送信させることができます。 _________________________________________________________________ 3.3 DCPS V2.7で修正された問題点 本バージョンでは,以前のバージョンで発生していた以下のよう な問題点が修正されています。 3.3.1 ホチキス留めジョブに関する問題 3.3.1.1 LPDキュー V2.6 ECO 1 DCPS LPDキューで印刷されるジョブでホチキス留めが要求された 場合,印刷ジョブが失敗するという問題がありました。この際, 要求されていればセパレータ・ページは出力されますが,ユー ザ・ファイルは出力されませんでした。また、エラーの出力もあ りませんでした。 この問題は解決されています。 3-7 DCPS V 2.7-Aについて 3.3 DCPS V2.7で修正された問題点 3.3.1.2 Xerox WorkCenter Proプリンタ V2.6 ECO 3 Xerox WorkCentre Proプリンタに対する印刷ジョブでホチキス 留めが要求された場合,プリント・ジョブが失敗するという問題 がありました。この際,要求されていればセパレータ・ページは 出力されますが,ユーザ・ファイルは出力されませんでした。ま た、エラーの出力もありませんでした。 本バージョンでは,ジョブのホチキス留めは行われますが,プリ ンタがジョブを処理する方法が原因で,セパレータ・ページもユ ーザ・ファイルの出力にホチキス留めされます。 3.3.1.3 HP Color LaserJet 9500 MFPプリンタ V2.6 ECO 3 HP Color LaserJet 9500 MFPプリンタに対する印刷ジョブでホチ キス留めが要求された場合,その印刷ジョブが失敗するという問 題がありました。要求された出力トレイでホチキス留めがサポー トされていても,以下のようなエラーメッセージが出力されてい ました。 %DCPS-E-STPOUTTRAY, Selected output tray does not support stapling -DCPS-I-JOB_ID, for job STAPLE (queue HP9500MFP, entry 725) on HP9500MFP この問題は解決されています。 3.3.2 HP LaserJet P2015の両面印刷に関する問題 V2.6 ECO 1 HP LaserJet P2015プリンタで両面印刷ジョブを実行しようとする と次のようなエラーで処理に失敗するという問題がありました。 %DCPS-E-DPLXNOSUP, printer does not support duplex printing この問題は解決されています。 3-8 DCPS V 2.7-Aについて 3.3 DCPS V2.7で修正された問題点 3.3.3 Xerox Phaser 4500でのいくつかのジョブが失敗する問題 V2.6 ECO 1 Xerox Phaser 4500に対するいくつかのジョブが失敗する問題があ りました。この際,セパレータ・ページが要求されている場合は それのみ出力され,ユーザ・ファイルは出力されませんでした。 この問題は,PlanetPress形式を使用した場合に報告されていまし たが,他の状況でも発生する可能性がありました。 この問題は解決されています。 3.3.4 ANSI LPD出力が間違った紙サイズでフォーマットされる問題 V2.6 ECO 1 以下の状況に当てはまる場合に,間違った紙サイズで出力がフォ ーマットされる問題がありました。 o DCPS ANSIトランスレータでテキストあるいはANSIファイル が印刷された場合 o DCPS LPDキューが使用された場合 o サイズ選択のために論理名DCPS$SHEET_SIZEあるい はDCPS$queuename_SHEET_SIZEが定義された場合 この際,正しいサイズの紙が使用されますが,出力のフォーマ ットが正しくありませんでした。たとえば,DCPS$SHEET_SIZE が"A4"に設定されている場合,そのジョブはA4サイズの紙に印刷 されますが,その内容はレターサイズ用にフォーマットがされて いました。 この問題は解決されています。 V2.7 上記の状況に加えてNUMBER_UPが指定されている場合,間違った紙 サイズでフォーマットされるという問題がありました。 この問題も修正されています。 3-9 DCPS V 2.7-Aについて 3.3 DCPS V2.7で修正された問題点 3.3.5 PostScript Level 1プリンタに対するジョブが失敗する問題 V2.6 ECO 3 DCPS V2.6以降で,以下のようなエラーメッセージを表示して PostScript Level 1プリンタに対するジョブが失敗するという問 題がありました。 %DCPS-W-SYNERR, syntaxerror: Input ended in string or procedure body - offending command is --nostringval-- この問題は解決されています。 この問題は以下のプリンタで発生していました。 o Digital Colormate PS (LF01R) DEClaser 1150 (LN07R) DEClaser 2150 (LN05R) DEClaser 2250 (LN06R) DEClaser 3250 (LN08R) PrintServer 17 (LPS17) PrintServer 20 (LPS20) turbo PrintServer 20 PrintServer 32 (LPS32) PrintServer 40 (LPS40) PrintServer 40 Plus ScriptPrinter (LN03R) o HP LaserJet III (PostScript Level 1カートリッジ付) LaserJet IIID (PostScript Level 1カートリッジ付) LaserJet IIISi (PostScript Level 1オプション付) PaintJet XL300 o Apple LaserWriter II NT LaserWriter II NTX LaserWriter Plus 3-10 DCPS V 2.7-Aについて 3.3 DCPS V2.7で修正された問題点 3.3.6 HP LaserJet 9055および9065 MFPの出力トレイの選択が失敗す る問題 V2.6 ECO 3 HP LaserJet 9055 MFPおよび9065 MFPプリンタに印刷する際に出 力トレイが指定されている場合,プリント・ジョブが失敗すると いう問題がありました。PostScriptエラーを出力するようにその プリンタが構成されている場合,以下のようなメッセージが出力 されます。 ERROR: syntaxerror OFFENDING COMMAND: --nostringval-- STACK: /bin_1 -mark- この問題は解決されています。 3.3.7 CDからのインストールが失敗する問題 V2.7 OpenVMSのインストレーションCDやDVDなどの読み取り専用デバイ スからブートしている場合,DCPSをインストールする際にエラー が返され,インストールが失敗するという問題がありました。 DCPS V2.6 ECO 3より前のバージョンでは,次のようなエラーでイ ンストレーションが失敗しました。 Examining system environment ... %DCL-W-UNDSYM, undefined symbol - check validity and spelling \NUMBER_OF_NODES\ DCPS V2.6 ECO 3では,次のようなエラーでインストレーションが 失敗しました。 3-11 DCPS V 2.7-Aについて 3.3 DCPS V2.7で修正された問題点 Examining system environment ... %SORT-F-OPENOUT, error opening * as output -RMS-E-WLK, device currently write locked これらの問題は解決されています。 ________________________ 注意 ________________________ OpenVMS Integrityでご利用の場合は,DCLのSET DEFAULTコ マンドでデフォルト・デバイスをシステム・ディスクに設定 しておかないとCDからのインストールが失敗するという制限 事項があります。 詳しくは『HP OpenVMS V8.4リリース・ノート[翻訳版]』の 1.5節「HP DECprint Supervisorのインストールに関する制 限事項」を参照してください。 ______________________________________________________ 3.3.8 LPDバナーページ上に情報が表示されない問題 V2.7 いくつかのプリンタでは,LPDバナーページを出力するように構成 することができます。プリンタのLPDバナーページはDCPSが出力す るものではなく,DCPSが出力するジョブあるいはファイルのセパ レータ・ページと同じものでもありません。プリンタは,LPDジ ョブのデータを使用して,システム名,ユーザ名,ジョブ名など の,そのページのジョブについての情報を含めます。DOCSがこの 情報をプリンタへは送信しなかったため,システム名およびユー ザ名が"unknown"と表示され,ジョブ名はそのジョブ名の内部表現 として表示されていました。 本バージョンでは,プリンタにこの情報を送信するように変更さ れています。このため,自身のLPDバナーページを出力するように プリンタが構成されている場合は,プリンタのLPDバナーページで 正しい情報が使用されます。 3-12 4 _________________________________________________________________ プリンタ固有の情報 この章では,特定のプリンタに対して適用されるDCPSの使用方法 について説明します。なお,『DCPSシステム管理者ガイド』およ び『DCPSユーザーズ・ガイド』にもプリンタ固有の情報が含まれ てますので適宜参照してください。 _________________________________________________________________ 4.1 LPD印刷時のトレイに関する制限事項 印刷にLPDを使用する際,トレイ内の用紙のサイズがDCPSが期待す るものと異なる場合はINPUT_TRAYパラメータでトレイ名は指定で きません。 これは,LPDは単一方向の機能であるため,プリンタからDCPSへ情 報を戻すことができないためです。つまり,プリンタ・トレイ内 の用紙のサイズをDCPSへ送ることができません。 『DCPSシステム管理者ガイド』で説明するように,LPDキ ューで使用する用紙のサイズをDCPSに指示するには,論理 名DCPS$[queuename_]SHEET_SIZEを定義します(この論理名が定 義されていない場合,DCPSはレター・サイズを使用します)。た だし,定義されたサイズと異なる用紙がトレイに含まれている場 合,そのトレイ名を選択することはできません。この場合,トレ イ名ではなく用紙サイズかメディア・タイプを選択します。 この制限事項はDCPSの将来のバージョンで解決される予定です。 _________________________________________________________________ 4.2 HPプリンタ HP製プリンタでは,通常トレイ1は種々のサイズやタイプに対応す る多目的トレイとして使用されます。このようなプリンタでは, トレイ1のページ・サイズおよびメディア・タイプを"ANY"に定義 できます。出荷時のデフォルトの設定はこの値です。 4-1 プリンタ固有の情報 4.2 HPプリンタ DCPSジョブに対しては,ページ・サイズおよびメディア・タイプ を実際のサイズ,あるいは通常使われるサイズに設定することを お勧めします。トレイ1が"ANY"に設定されていると,選択した印 刷オプションに依存してDCPSは間違ったトレイから印刷を行う可 能性があります。 プリンタの設定は,フロント・パネル,そのプリンタのWeb,ある いはWeb JetAdminプリンタ管理ユーティリティで変更することが できます。 _________________________________________________________________ 4.3 Xeroxプリンタ 以下のXerox製プリンタにIPプロトコルで出力する場合はLPDを使 用しなければなりません。 Xerox Phaser (全モデル) Xerox WorkCentre Pro (全モデル) これらのプリンタは,Raw TCPあるいは非スプールLPDはサポート されていません。スプールLPDキューの設定方法についての詳細 は,付録 Bおよび『DCPSシステム管理者ガイド』を参照してくだ さい。 _________________________________________________________________ 4.4 プリンタのファームウェア HP製プリンタの場合,ファームウェアのバージョンは,そのプリ ンタのWebページあるいはWebJetAdminプリンタ管理ユーティリテ ィのconfiguration pageに"Firmware Datecode"として表示されま す。 プリンタのファームウェアに関する情報とプリンタへのダウンロ ード手順は,HPのWebページ( http://www.hp.com/jp/ )から入手 できます。プリンタのリンクをクリックしてください。 4-2 プリンタ固有の情報 4.4プリンタのファームウェア 4.4.1 プリンタのサービス・エラー HP製プリンタでPostScriptファイルを印刷する際に,49.4C02サー ビス・エラーが発生する場合があります。この問題は,プリンタ のファームウェアで修正されています。表 4-1に,この問題が発 生するプリンタと問題を修正するためのファームウェア・バージ ョンを示します。 表 4-1 ファームウェアによるサービスエラーの修正 ___________________________________________________________ プリンタ__________ファームウェア・バージョン_______________ HP Color 20050524 07.003.3 LaserJet 4650 HP Color 20050524 07.007.3 LaserJet 5550 HP LaserJet 4250 20050831 08.009.3 HP LaserJet 4350 20050831 08.009.3 HP LaserJet 9050 20050617 08.102.2 HP LaserJet 9055 20050601 07.004.0 MFP HP LaserJet 9065 20050601 07.004.0 MFP________________________________________________________ 4.4.2 キューの起動に関する問題 いくつかのHPプリンタは,ジョブの最初のDCPS同期要求に応答し ません。これらのプリンタでは,プリンタのパーソナリティ設定 をPS (PostScript)に設定することをお勧めします。ただし,プリ ンタのパーソナリティをPS (PostScript)に設定するだけではこれ らのプリンタの問題は解決できません。 4-3 プリンタ固有の情報 4.4プリンタのファームウェア この問題は,以下のバージョンのプリンタ・ファームウェアで解 決されています。 表 4-2 推奨される最小ファームウェア・バージョン ___________________________________________________________ Printer___________Firmware_________________________________ HP Color 20030605 04.016.2 LaserJet 5500 HP LaserJet 2300 20030530 04.047.2 HP LaserJet 4200 20030530 04.016.1 HP_LaserJet_4300__20030530_04.016.1________________________ なお,HP Color LaserJet 2500プリンタにはこの制限事項が残っ ています。 4-4 5 _________________________________________________________________ 日本語DCPSの使用上の注意事項および制限事項 この章では,日本語版のDECprint Supervisorに固有の注意事項お よび制限事項について説明します。 _________________________________________________________________ 5.1 HP LaserJetプリンタにおける日本語ファイルの出力に関する注 意事項 HP LaserJetおよびHP Color LaserJetプリンタで日本語を含ん だデータ(テキストあるいはPostScript)を印刷するには,日本語 PostScriptフォントをプリンタにインストールする必要がありま す(日本語PCLフォントでは印刷できません)。 LaserJetの日本語PostScriptフォントは,プリンタの機種ごと に別売のメモリ・モジュール(DIMM)またはコンパクト・フラッシ ュ・メモリ・カードで提供されています。 注文番号や購入方法など,詳細は弊社営業担当までお問い合わせ ください。 5.1.1 LaserJetプリンタでの日本語出力に関する制限事項 日本語フォントをインストールしたLaserJetプリンタには次の制 限事項があります。 o 縦書きフォントはサポートされません。 o Shift JIS (RKSJ)エンコーディングのPostScriptフォントは 提供されていないため,正しく出力できません。 o 日本語フォントを使用した場合,ページ範囲を指定した印刷 はサポートされません。 5-1 日本語DCPSの使用上の注意事項および制限事項 5.2 A4用紙にランドスケープ・モードで印刷する場合 _________________________________________________________________ 5.2 A4用紙にランドスケープ・モードで印刷する場合 日本語DECprint Supervisor V1.2以前のANSIトランスレータは, A4用紙へのランドスケープ・モードで66行出力する場合に次のよ うな問題がありました。 サポートされているプリンタの中には,A4用紙への印刷可能領 域が平均的な印刷領域よりも少し狭いものがあります。このよ うなプリンタでプリント・パラメータがPAGE_SIZE=A4, PAGE_ ORIENTATION=LANDSCAPEに設定されていると,印刷時に66行目の内 容が失われてしまったり,切れてしまう場合があります。 日本語DECprint Supervisor V1.2以降に添付されるANSIトランス レータは,A4用紙へのランドスケープ・モードでの印刷で66行目 も正しく出力します。これを行うために,ANSIトランスレータが 使用するフォント(SGR 15)の縦方向のスペーシングが変更され, A4用紙の最大印刷可能領域の値が修正されています。 従来のトランスレータの出力結果の方を使いたい場合,DCPSキュ ー論理名を次の例のように定義します。 $ DEFINE/SYSTEM DCPS$_OLD_ANSI_PAGE_SIZES TRUE なお,漢字ANSIトランスレータに対しては,この修正は行なわれ ていません。漢字トランスレータ使用時に66行目が正常に印刷さ れない場合は,FULL_A4_LANDSCAPEのレイアップ定義ファイルを使 用して印刷してください。 _________________________________________________________________ 5.3 半角英数字フォント Ryumin-Light.RomanおよびGothicBBB-Medium.Romanなどの日本語 フォントには,JISローマ字セット以外の文字は含まれていませ ん。このため,装置制御ライブラリDCPS$DEVCTL.TLBの拡張された findfontオペレータで,これらのフォントに対してISOLatin1およ びDECマルチナショナル文字セットを使用することはできません。 5-2 日本語DCPSの使用上の注意事項および制限事項 5.4テキスト・トランスレータ _________________________________________________________________ 5.4 テキスト・トランスレータ ここではテキスト・トランスレータについての注意事項を説明し ます。テキスト・トランスレータについての詳細は,『日本語ト ランスレータ リファレンス・マニュアル』を参照してください。 5.4.1 フォーム定義に関する注意事項 漢字LN05の標準設定では,フォーム・データ用のメモリは16ペ ージあわせて64 Kバイトとなっています。この値は,グラフィッ ク・オプションなどの使用で増やすことができます。トランスレ ータによるフォーム・オーバーレイでは,1ページあたり64 Kバイ トまでのフォーム・データを登録することができます。1ページ あたり64 Kバイトを越えるフォーム・データを登録しようとする と,DECLKFシーケンスそのものが無効になります。 PRINTコマンドでマルチファイル指定をした場合,あるファイル内 で登録したフォーム・データを他のファイルで使用することはで きません。 複数のファイルで共通のフォームを使用したい場合は,フォー ム・データをセットアップ・モジュールとして登録し,そのモジ ュールをPRINTコマンドの /SETUP修飾子で指定してください。 5.4.2 複数ファイルの印刷に関する注意事項 複数ファイルを1つのプリント・ジョブで印刷する場合,各ファ イルの先頭で初期設定が行われます。このため,あるファイルの 中で行った設定を,次のファイルで利用することはできません。 このようなときは,セットアップ・モジュールに必要なエスケー プ・シーケンスを登録しておくことにより,各ファイルの初期状 態を制御することができます。 5-3 日本語DCPSの使用上の注意事項および制限事項 5.4テキスト・トランスレータ 5.4.3 LN82Rでの外字と斜体(イタリック)属性が混在すれ際の注意事項 LN82Rに印刷されるファイルに外字が含まれ,かつイタリック属性 が漢字に対して指定されると,PostScriptのFATALエラーになる場 合があります。この場合,プリント・キューを停止し,キューか らジョブを削除し,プリンタの電源を入れ直してください。 5.4.4 テキスト・トランスレータの性能 テキスト・トランスレータで日本語文書を印刷する場合,必ずし もプリンタ・ハードウェアの最高速度では印刷できません。白黒 反転や網かけ,倍角文字,縦書き,外字があるとき,および1バイ ト文字と2バイト文字が頻繁に交互に現われるような場合には,印 刷速度はさらに遅くなります。 5.4.5 テキスト・トランスレータの外字と内蔵フォント 日本語PostScriptプリンタの内蔵漢字フォントは,PostScriptの アウトライン・フォントです。外字は日本語VMSのFEDITユーティ リティ,またはCHARACTER_MANAGERユーティリティで作成すること ができますが,このフォントは,40ドット×40ドットまたは32ド ット×32ドットのビットマップ・フォントです。したがって,外 字の倍角文字は内蔵フォントの倍角文字に比べて,印字品質が劣 ります(ギザギザが見えます)。 5.4.6 罫線文字に関する注意事項 テキスト・トランスレータで使用している罫線文字は,文字間 隔/行間隔が文字サイズに比べてかなり大きいときにはつながりま せん。 また,この罫線はPostScriptフォントを使用して表示しているた め,表示される位置やサイズによっては装置上で1ピクセル程度の ずれを生じることがあり,結果として,罫線が一直線にならない 場合があります。 5-4 日本語DCPSの使用上の注意事項および制限事項 5.4テキスト・トランスレータ 5.4.7 SIXELと文字の重ね合わせに関する注意事項 SIXELとテキストを座標指定(VPA,HPAなど)で位置を指定して,同 じページ上で重ね合わせるとき,印刷可能領域上端付近(通常トッ プ・マージンの位置)の座標を指定した場合,結果として表示され る文字やSIXELの縦方向(Y座標)の位置がLN03/漢字LN03 とテキス ト・トランスレータでは異なります。 SIXELでは,どちらも通常はSIXELの上端の座標が,指定されたY 座標から70ピクセル上になるように表示しますが,LN03/漢字LN03 では,この表示方法を取ったときにSIXELが印刷可能領域上端を超 える場合には,SIXELの上端の座標が,印刷可能領域上端になるよ うに位置を下げて表示します。このため,印刷可能領域上端付近 の座標を指定して文字とSIXELを重ねた場合に,LN03/漢字LN03と テキスト・トランスレータの出力を比べると,LN03/漢字LN03の SIXELはテキスト・トランスレータよりもやや下にずれます。印刷 可能領域上端から離れた位置を指定した場合には,両者に違いは 見られません。 5.4.8 テキスト・トランスレータのプロローグ処理に関する注意事項 テキスト・トランスレータは,印刷ジョブの開始時に,大量の PostScriptプロローグ処理(初期設定)を行います。この処理は 印刷ジョブの内容によらず常に同じなので,初めからプリンタに 常駐させておけば,ジョブの最初の1ページが出力されるまでの 時間を短縮することができます。デフォルトでは,プロローグを 常駐させることにしていますが,このことはテキスト・トランス レータ以外の印刷ジョブにとっては,利用できるPostScript VM (Virtual Memory)が減少していることを意味します。 弊社では,PostScriptアプリケーションがVMを400KB以上使わない ようにお勧めしますが,もしもこの制限を守っていないソフトウ ェアがあると,PrintServerプリンタではVMが足りないというエラ ーで実行できなくなる場合があります。 PrintServerプリンタとシリアル・プリンタではプロローグを常駐 させる処理が異なります。 o 日本語DEC PrintServerサポーティング・ホスト・ソフトウ ェアV4.2または日本語PrintServer Software V5.0, V5.1を 使用している場合 5-5 日本語DCPSの使用上の注意事項および制限事項 5.4テキスト・トランスレータ このサポーティング・ホスト・ソフトウェアを使ってブート されたPrintServerでは,DCPSと互換性のあるプロローグが 常駐しているので,特別に処理をする必要はありません。ま た,このサポーティング・ホストでは,プロローグは必ず常 駐していなければなりません。 o PostScriptシリアル・プリンタの場合 PostScriptシリアル・プリンタでは,プリンタの電源投入後 の最初のプリント・ジョブで,プロローグが常駐しているか どうかをチェックし,していなければダウンロードします。 この時,PostScriptパスワードがプリンタ出荷時の設定にな っていない場合(LN82Rでは0でない場合),プロローグは常駐 されません。つまり,PostScriptパスワードをデフォルト以 外の値に設定することによって,常駐をやめることができま す。 5.4.9 PostScriptフォントUniqueID テキスト・トランスレータでは,使用するPostScriptフォント に対して,UniqueIDを指定しています。3658490から4194312の UniqueIDは他のPostScriptアプリケーションでは使用しないでく ださい。 5.4.10 半角ローマ字フォントの制限 PrintServerでは,内蔵PostScriptフォントのRyumin-Light.Roman および GothicBBB-Medium.Romanの半角ローマ字フォントは, JISローマ字以外の文字セットをサポートしません。このため, テキスト・トランスレータでは明朝体半角ローマ字フォントを PostScript Courierフォントで代用しています。 ゴシック体半角ローマ字はPostScriptの半角ローマ字を使用して いるため,JISローマ字またはASCII文字セット以外の文字セット を指定した場合,存在しない文字は空白(スペース)文字で置き換 えられます。 5-6 日本語DCPSの使用上の注意事項および制限事項 5.4テキスト・トランスレータ 5.4.11 SETUPモジュールでの印刷に関する注意事項 ANSI(ASCII),KANJI,KANJI78またはLA_KANJIデータ・タイプの SETUPモジュールを作成し,その中で文字を印刷することができま すが,この文字をPRINTコマンドで指定したファイルの先頭ページ に印刷することはできません。SETUPモジュールの中で印刷した場 合には,PRINTコマンドのファイルを印刷する前に改ページが行わ れます。ANSI(ASCII),KANJI,KANJI78またはLA_KANJIデータ・タ イプでSETUPモジュールを作成し,その中でフォント・ローディン グ命令またはピッチ指定命令を使用したときには,空白(スペー ス)文字を含む実際の文字の印刷をSETUPモジュールの中で行うこ とはできません。 5.4.12 DECVPFSとマージン 可変ページ・フォーマット選択命令(DECVPFS)でページ・オリエ ンテーションを変更する場合,オリエンテーション変更後のペー ジ・マージン(上下マージン,左右マージン) も同時に指定してく ださい。 マージンを新たに指定しない場合,従来のマージンの値が採用さ れ,シートの外にマージンが設定された状態になることがありま す。 5.4.13 DECVERP,DECSHORPのパラメータPs=0 漢字LN05とテキスト・トランスレータの8ポイント・フォントの 高さは,それぞれ768 centipointと922 centipointとして定義さ れています。このため,フォントの高さをもとに位置を制御する 命令を使うと,出力結果が異なってしまいます。これを避けるた め,行ピッチの指定はSPIなどで明示的に行うようにしてくださ い。 また,8ポイント・フォントを使っていないファイルでもGSM (文 字サイズ指定命令)の後に,DECVERP,DECSHORPのパラメータで0を 指定すると,漢字LN05とテキスト・トランスレータで行ピッチ/文 字ピッチの違いが生じることがあります。この場合もSPIなどで行 ピッチ/文字ピッチを明示的に指定する事により,同様に互換性を 保つことができます。 5-7 日本語DCPSの使用上の注意事項および制限事項 5.4テキスト・トランスレータ 5.4.14 A4ページ・サイズでの文字ピッチに関する注意事項 A4ページ・サイズに対して,デフォルト状態での文字属性指定命 令(SGR)で,Ps=10または11によりフォント指定後,文字ピッチ指 定命令(DECSHORP)のPs=0を指定した時の文字ピッチは,10cpiでな く10.3cpiとなります。 5.4.15 SS2とSS3に関する注意事項 SS2またはSS3に続いてコントロール・コードがあった時の処理 が,LN05などと異なる場合があります。SS2またはSS3は,対象と なる文字コードの直前に入れるようにしてください。 5.4.16 SUBに関する注意事項 SUBコードが漢字コードの1/2バイト間に割り込んだ場合の処理 が,LN05などと異なります。LN05ではSUBコードを漢字の2バイト 目とみなして全角のリバース・クエスチョンを出力しますが,テ キスト・トランスレータはSUBコードを先に処理するため,漢字は 正常に出力されます。 5.4.17 DEC DUTCHとDEC FRENCHに関する注意事項 DEC DUTCH文字セットの4/0と7/11およびDEC FRENCH文字セットの 7/14は,マニュアルの記述と違う文字が出力されます。 5.4.18 PLDとPLUに関する注意事項 下線,上線,二重下線は,PLD,PLUを行っても移動しません。 5.4.19 垂直タブに関する注意事項 VTによって次の垂直タブ位置まで移動する場合,行間隔が狭すぎ るとさらに次の垂直タブ位置まで移動することがあります。この ときには,行間隔をひろげるか,または今より小さいフォントを 使うことにより,所要のタブ位置に移動することができます。 5-8 日本語DCPSの使用上の注意事項および制限事項 5.4テキスト・トランスレータ 5.4.20 DECVERPと垂直タブ位置に関する注意事項 DECVERP (行ピッチ選択命令)を行った場合,垂直タブはホーム・ ポジションを基準とした位置にすべて再設定されます。このた め,最初のVTによる垂直方向の移動量は,現在の位置によって変 化しますが,次のVTからはDECVERPによって設定された行ピッチと 等しくなります。 5.4.21 DECDHLTとDECDWLの組み合せに関する注意事項 LA_KANJIデータ・タイプで,DECDHLT (行拡大命令・4倍角)がすで に有効となっている行でDECDWL (行拡大命令・横倍角)を指定した 場合,DECDWLは無視されます。同じ行のなかで行拡大命令を組み 合わせることは避けてください。 5.4.22 DECSTBMとDECVERPに関する注意事項 LA_KANJIデータ・タイプでは,DECSTBM (上下マージン設定命令) で設定されたマージンはDECVERP (行ピッチ選択命令)ではクリア されません。この場合,DECSTBMによってマージンを再設定してく ださい。 5.4.23 SHSとDECSHORPまたはGSMとDECSHORPを組み合わせた場合の注意 事項 SHS (水平ピッチ選択命令)とDECSHORP (水平ピッチ選択命令)の組 み合わせ,または GSM (文字サイズ指定命令)とDECSHORPの組み合 わせで,水平タブ位置がLN05などと合わないことがあります。こ の場合,水平タブのかわりにスペースを使うことにより,同じ出 力を得ることができます。 5.4.24 JFYに関する注意事項 JFY (行揃え)をオフに設定した行は,その1行すべてが行揃えされ なくなります。 5-9 日本語DCPSの使用上の注意事項および制限事項 5.4テキスト・トランスレータ 5.4.25 DECVERPとDECSLPPに関する注意事項 DECVERP (行ピッチ選択命令)によって行ピッチが指定されていた 場合,DECSLPP (用紙長設定命令)で設定した行数より1行早く改ペ ージする場合があります。このときには,行間隔をひろげるか, または今より小さいフォントを使うことにより,指定した行数で 改ページするようになります。 5.4.26 DECVERPによる縦倍角のクリア LA_KANJIデータ・タイプでは,GSM(文字サイズ変更命令)による 縦倍角指定は,DECVERP (行ピッチ選択命令)によって解除されま す。 5.4.27 ファイルの先頭が改ページまたは改行と改ページの場合の注意 事項 テキスト・ファイルの先頭が,改ページ・コードまたは改行と 改ページで始まる場合,漢字LN03に比べて余分な白紙が1枚多く 出力されることがあります。このようなときは,先頭の不要な改 ページ・コードを取り除くか,またはファイル・フォーマットを stream_LFに変更することにより,漢字LN03と同様な動きになりま す。 5.4.28 DEClaser2400 (漢字LN10)との違い DEClaser 2400で提供されている以下の機能は,テキスト・トラン スレータでは利用できません。 o 漢字アウトライン・フォント・オプションによる,フォント のスケーリング 5-10 日本語DCPSの使用上の注意事項および制限事項 5.4テキスト・トランスレータ 5.4.29 文字属性に関する注意事項 文字属性にアンダーライン,二重アンダーライン,抹消ライン, 反転,または網かけが設定されている場合,文字ピッチの設定お よびそのときに使用される文字フォントの組み合せによっては漢 字と英数字との間で文字属性に1ピクセル程度のずれを生じること があります。 _________________________________________________________________ 5.5 日本語版DCPSに関するその他の情報 この節では,日本語DCPS製品に関する一般的な情報で,他のドキ ュメントに含まれないものを示しています。 5.5.1 カラー・セパレータ・ページと日本語PrintServer 17/600給紙 トレイ切り替えの相互作用 日本語PrintServer Software V5.0, V5.1では,日本語 PrintServer 17/600プリンタに給紙トレイの自動切り替え機能 を提供しています。これにより,現在の給紙トレイが空になった とき,プリンタは同じサイズの用紙が入っている別の給紙トレイ に,自動的に切り替えます。この機能は省略時設定で有効です。 現在色つきの紙のフラグ・ページを使用している場合,この給紙 トレイ切り替え機能を無効にできます。以下のステップを実行し てください。 1. LPS$SUPPORT:LPSDEFAULTS.printer-name を編集する 2. /TraySwitchパラメータを検索する /TraySwitch true % Controls input tray failover. % false = disable % true = enable 3. /TraySwitchパラメータの値を,「true」から「false」へ変 更する。必ず小文字で「true」か「false」と記述してくだ さい。 /TraySwitch false % Controls input tray failover. % false = disable % true = enable 5-11 日本語DCPSの使用上の注意事項および制限事項 5.5日本語版DCPSに関するその他の情報 4. 新しい値を有効にするために,日本語PrintServer 17/600プ リンタを再構成またはリブートする 詳しくは『DEC PrintServer Supporting Host Software for OpenVMS Management Guide』を参照してください。 5-12 6 _________________________________________________________________ DCPSの制限事項 この章では,DECprint Supervisorに関する注意事項および制限事 項について説明します。 日本語版のDECprint Supervisorに固有の制限事項については,本 書の第5章で説明しています。また,プリンタ固有の制限事項につ いては,本書の第4章に加えて以下のドキュメントも参照してくだ さい。 o 『日本語DECprint Supervisor for OpenVMSシステム管理者 ガイド』のプリンタ固有の情報の章 o 『日本語DECprint Supervisor for OpenVMSユーザーズ・ガ イド』のプリンタ固有の情報の章 _________________________________________________________________ 6.1 OpenVMS V8.2およびそれ以降のバージョンにおけるAppleTalk DCPSが使用するネットワーク・プロトコルの1つとして,OpenVMS AlphaおよびVAXシステム上のレイヤード製品であるPATHWORKS for OpenVMS (Macintosh)で提供されるAppleTalkがあります。この製 品はすでにリタイヤしておりサポートされていませんが,DCPSは その後もAppleTalkキューとの動作が可能でした。 しかし,OpenVMS V8.2でオペレーティング・システムに対して行 われた変更により,AppleTalkプロトコルは開始できなくなりまし た。このため,OpenVMS V8.2以降,DCPSはAppleTalkキューと動作 することはできません。 OpenVMS V8.2以降は,次のようなメッセージが表示され,キュー の起動に失敗します。 %DCPS-F-CANNOTSTART, cannot start queue queue_name %DCPS-F-TRANSPORTNOTSUP, transport not supported - AppleTalk %SYSTEM-F-IVPARAM, invalid parameter specified 6-1 DCPSの制限事項 6.1 OpenVMS V8.2およびそれ以降のバージョンにおけるAppleTalk OpenVMSクラスタ環境でAppleTalkプロトコルを使用したい場合 は,可能であれば,キューを実行するノードをOpenVMS V8.2より 前のバージョンに変更してください。 _________________________________________________________________ 6.2 自動検出機能付きプリンタを使用する場合の注意事項 多くのプリンタでは,プリント・ジョブのデータ・タイプを検出 することができます。このようなプリンタでは,フロント・パネ ルまたはプリンタ管理ソフトウェアを使用して,接続チャネル毎 に自動検出の状態と自動検出機能が有効になっているかどうかを 調べることができます。 この機能を提供するほとんどのプリンタについては,プリンタ が"PostScript"モードあるいは"Auto-Sensing"モードに設定され ている場合に日本語DECprint Supervisorソフトウェアが正しく動 作します。このため,このようなプリンタでは,DCPSキューを起 動する前に上記のいずれかのモードで動作するように設定してお かなければなりません。プリンタが"PCL"モードに設定されている とDCPSソフトウェアは正しく動作しません。 詳細については,本書の第4章および『DCPSシステム管理者ガイ ド』を参照してください。 _________________________________________________________________ 6.3 Raw TCP/IPキューでのジョブの"Starting"状態 Raw TCP/IP接続を使用するDCPSキューを設定する際にプリンタに 不正なTCPポート番号を指定した場合,そのキューに出力したプリ ント・ジョブは"Starting"状態のままとなります。これは,DCPS がネットワーク障害とプリンタのビジー状態あるいはオフライン 状態を区別できないため,DCPSがユーザによる不正なポート番号 指定であるかどうかを判断することができないことが原因です。 これ以外の理由によってもRaw TCP/IPキュー内のプリント・ジョ ブが"Starting"状態のままとなる場合があることに注意してくだ さい。 6-2 DCPSの制限事項 6.3 Raw TCP/IPキューでのジョブの"Starting"状態 プリンタ,ネットワーク・インタフェース・カード,プリント・ サーバ,ターミナル・サーバのドキュメントをチェックし,正し いTCPポート番号を使用していることを確認してください。TCPポ ート番号については,本書の表 A-1にも記述されています。 _________________________________________________________________ 6.4 Raw TCP/IPキューの接続の切断 HP Color LaserJet 9500,LaserJet 9055 MFP,あるいはLaserJet 9065 MFPなどのデータ・スプール用に大きなメモリあるいはディ スクを備えたプリンタでは,Raw TCP/IP接続を使用している場合 に,長いプリント・ジョブでCONTERMINATEDエラーが発生する可能 性があります。 単一のファイルから構成されるジョブあるいはプリンタのネイテ ィブPostScript互換機能のみを使用している場合,このエラーは ジョブの最後で発生する傾向があり,(キューに対してトレーラを 指定している場合)トレーラ・ページは出力されず,(プリント・ ジョブのアカウント機能を有効としている場合)アカウント情報は 消失します。これ以外のジョブについてはジョブの中間で発生す る可能性があり,トレーラ・ページと同様に以降のドキュメント は出力されず,(プリント・ジョブのアカウント機能を有効として いる場合)アカウント情報は消失します。DCPSは中断されたジョブ を再度キューに登録して"Holding"状態とし,ユーザによる問題解 決後に再度そのジョブを出力できるようにします。 HP JetDirectカードを含むいくつかのネットワーク・デバイス では,指定された時間内にホスト・システムから入力を受け取ら ない場合には,TCP/IP接続が切断されます。これは,ホスト・ソ フトウェアによるデバイスの専有を防ぐための機能です。ただし DCPSは,プリンタがPostScriptから別のネイティブ・プリンタ言 語に切り替える場合,あるいはトレーラ・ページの出力およびア カウント情報の収集を行う場合,その前に出力したドキュメント をプリンタが出力したことという通知を受け取るまで待ちます。 この場合はたとえプリンタがビジー状態であっても,指定された タイムアウト時間が経過するまで,NICはDCPSからのそれ以上の入 力を受け取ることができません。 NICのTCP/IPアイドル・タイムアウト時間の変更が可能である場合 は,タイムアウトを無効とすること,あるいはタイムアウト時間 を長くすることによってこの問題を回避することができます。NIC のドキュメントをチェックして,これが可能であるかどうか,ま 6-3 DCPSの制限事項 6.4 Raw TCP/IPキューの接続の切断 た可能であればその方法を確認してください(最近のHPのプリンタ では,この設定をTCP/IPのアイドル・タイムアウトと呼んでいま す)。続いて,必要な出力が得られないため,キューに再登録され たジョブを解除し,キューに再登録されているその他のジョブを 削除してください。 重要なのはジョブのサイズではなく,その処理にかかる時間であ ることに注意してください。たとえば,非常に小さなPostScript プログラムであっても,出力に非常に長い時間がかかる場合があ ります。このため,どの程度のタイムアウト時間が適当であるの かを予想することは一般的に困難です。 _________________________________________________________________ 6.5 使用不能なRaw TCP/IPプリンタについてのNOT_READY警告メッセ ージ Raw TCP/IP接続を使用するプリンタのキューにジョブを登録した 際に,そのプリンタがビジー状態あるいはオフライン状態である 場合は,そのプリンタについてNOT_READY警告メッセージが表示さ れます。プリンタがビジー状態にあることが確実である場合は, このメッセージを無視することができます。DCPSは,プリンタが ビジー状態であるか,オフライン状態であるか,その他の理由に より使用不能であるかを区別することができません。 _________________________________________________________________ 6.6 カラーPostScriptを生成できないトランスレータ DCPSで提供されているトランスレータ(たとえばReGIS)は,カ ラー情報を含んでいるソース・ファイルであっても,カラー PostScriptコマンドを生成することはできません。カラー情報 は,グレースケールに変換されます。 _________________________________________________________________ 6.7 PostScript Level 2プリンタでのジョブのトレーラ・ページのシ フト排紙 PostScript Level 2プリンタで各ジョブを分離して出力するよう にジョブ・シフト排紙を有効にしている場合,ジョブ本体とその トレーラ・ページ間でシフト排紙が発生します。 6-4 DCPSの制限事項 6.8特定のプリンタでのANSIトレイ選択不可 _________________________________________________________________ 6.8 特定のプリンタでのANSIトレイ選択不可 トレイ選択のエスケープ・シーケンスを含むANSIファイルを出力 する場合,使用しているプリンタによっては出力できない可能性 があります。この場合,offendig command is "setpapertray"と いうPostScript構成エラーが発生してジョブが中断されます。 また,Compaq Laser Printer LN16などのいくつかのプリンタで は,PostScriptトレイ番号0の給紙トレイを持っています。トレイ を選択するためにANSIエスケープ・シーケンスDECASFCが使用され ますが,0という値はトレイの変更がないという意味であり,トレ イ0の選択はできません。たとえば,次のANSIエスケープ・シーケ ンスはトレイ0を選択せず,トレイの変更なしを示します。 0!v この問題の回避策は,TRN$XLATE_DICTディレクトリ内に settoptray,setbottomtray,setlcittrayというPostScriptコ マンドを再定義するセットアップ・モジュールを作成して起動す ることです。 たとえば,Compaq Laser Printer LN16,DIGITAL Laser Printer LN15あるいはLN15+の場合は,settoptray,setbottomtray, setlcittrayを次のように定義するセットアップ・モジュールを作 成します。 TRN$XLATE_DICT begin /settoptray { statusdict begin 0 setpapertray end } def /setbottomtray { statusdict begin 1 setpapertray end } def /setmanualfeedtray { statusdict begin 3 setpapertray end } def end たとえばHP LaserJet 4M Plusの場合には,settoptray, setbottomtray,setlcittrayを次のように定義するセットアッ プ・モジュールを作成します。 TRN$XLATE_DICT begin /settoptray { statusdict begin 3 setpapertray end } def /setbottomtray { statusdict begin 0 setpapertray end } def /setlcittray { statusdict begin 1 setpapertray end } def end 6-5 DCPSの制限事項 6.8特定のプリンタでのANSIトレイ選択不可 PostScriptトレイ番号は,『DCPSユーザーズ・ガイド』に記述さ れています。 _________________________________________________________________ 6.9 ホストにステータス・メッセージを送信しないいくつかのプリン タ 内部的なアーキテクチャのため,いくつかのプリンタではプリン タと通信しているホスト・システムではなく,プリンタ・コンソ ールにステータス情報を通知するものがあります。このためDCPS はいくつかのステータス状態(たとえば紙切れ,紙詰まり,複雑 すぎるページ,カバーの開放など)を検出できないため,ユーザ にその状態を通知することができません。その代わり,その後 にDCPSがそのプリンタと通信しようとした場合に,DCPSキューは "Stalled"状態となります。これは最初にこの問題が発生したジョ ブで表示されることも,その後のジョブで表示されることもあり ます。 この問題が発生するプリンタは次のとおりです。 o DEClaser 5100プリンタ o LN17psプリンタ o いくつかのHP LaserJet IIIプリンタおよびIVプリンタ(た だし,紙詰まりの回復機能が無効となっている場合,HP PostScript-Plus Level 2カートリッジの付いたHP LaserJet IIIおよびHP LaserJet IIISiでは発生しません。) _________________________________________________________________ 6.10 プリンタ名の出力に関する問題 各国語対応文字がPostScript "printername"で使用されている場 合,セパレータ・ページの下部に出力されるプリンタ名が間違っ た文字セットで出力される可能性があります。 6-6 DCPSの制限事項 ソフトウェアあるいはDECimage Application Servicesを必要とするDDIF出力 _________________________________________________________________ 6.11 DECwindowsソフトウェアあるいはDECimage Application Servicesを必要とするDDIF出力 DDIFエンコード2値イメージを出力するには,DCPSはDECwindows ソフトウェアあるいはDECimage Application Services (DAS)が システムにインストールされていることを必要とします。DASは OpenVMS VAXシステムだけで使用可能です。 _________________________________________________________________ 6.12 NUMBER_UPおよびPostScriptドライバの互換性 ユーザ・アプリケーションでLaserWriter 8.0または8.1.1ドライ バ,あるいはAdobe 2.1.1 Windowsドライバを使用して作成された PostScriptファイルは,1より大きなNUMBER_UPが指定された場合 に正しく出力されません。 この場合,ページが抜けたり,NUMBER_UPページ位置とは異なる位 置に出力されたり,間違った拡大縮小率で出力されるという現象 が発生します。 _________________________________________________________________ 6.13 PAGE_SIZEパラメータを無視するLISTトランスレータ LISTトランスレータは,ページのフォーマットの際にPAGE_SIZEパ ラメータを無視します。この場合,LISTトランスレータはA (レタ ー用紙)およびA4用紙に適合する最大サイズのページを作成しま す。 ポートレートの場合: 80カラム,70行 ランドスケープの場合: 150カラム,66行 PAGE_SIZEおよびSHEET_SIZEパラメータの両方を指定して,論理ペ ージを拡大縮小して異なるサイズの用紙に出力することが可能で す。 6-7 DCPSの制限事項 6.14挿入されたPJLコマンドの無視,バイナリ・モードは避けるべきこと _________________________________________________________________ 6.14 挿入されたPJLコマンドの無視,バイナリ・モードは避けるべき こと DEClaser 5100およびHP LaserJet IVファミリーなどのPJLプリン タ用のファイルを作成するドライバは,HP Printer Job Language (PJL)内にプリンタ制御コマンドを含んでいます。DCPSはそのデー タを検出して無視します。このため,そのようなドライバによっ て選択されたプリンタ・オプションはプリンタ・ジョブに影響を 与えません。 これらのドライバを使用する場合は,バイナリ・モードを選択し てはなりません。バイナリ・モードでは,DCPSを経由して出力す る場合に不正な動作を引き起こす可能性のあるコマンドをファイ ルに追加するからです。DCPSトランスレータを経由してジョブが 渡されたかどうかに関わらず,出力フォームはキューに実際に接 続されているプリンタに依存しています。 _________________________________________________________________ 6.15 接続を拒否しているPrintServerプリンタに対するSTOP /QUEUE /RESETの使用回避 ジョブが"Starting"状態であり,プリンタが接続を拒否してい る場合(たとえば,そのPrintServerの電源が落ちている,ある いはブート中である場合)に,弊社のPrintServerプリンタのキ ューに対してSTOP /QUEUE /RESETコマンドを実行すると,そのキ ューは停止します。まれに,そのシンビオント・プロセスが停止 する可能性があります。PrintServerプリンタが使用可能となる まで,このコマンドを実行することは避けてください。ジョブが "Starting"状態であり,PrintServerプリンタのジョブ・キューに 登録されている場合,STOP /QUEUE /RESETコマンドは正しく実行 されます。 _________________________________________________________________ 6.16 DELETE /ENTRYでのジョブのトレーラ・ページの出力 プリンタでジョブのトレーラ・ページ出力中にDELETE /ENTRYコマ ンドを実行した場合,このページの出力を削除することは可能で す。また,ファイルのすべてのデータを転送してPrintServerプリ ンタにジョブを出力している場合であっても,そのジョブに対す るDELETE /ENTRYコマンドを実行して,そのジョブのトレーラ・ペ ージが出力されないようにすることは可能です。 6-8 DCPSの制限事項 6.17 /COPIESを指定した出力時のPostScriptファイルの問題 _________________________________________________________________ 6.17 /COPIESを指定した出力時のPostScriptファイルの問題 PostScriptファイルに/COPIES修飾子を指定した場合,DCPSは各フ ァイルの前後にPostScriptの"save"および"restore"を追加して, プリンタ内の仮想メモリの消費を避けるようにします。 ただし,まれに不正なrestoreエラー・メッセージを表示してプリ ント・ジョブが中断する場合があります。この現象が発生した場 合は,/COPIESではなく/JOB_COUNT修飾子を使用してください。 _________________________________________________________________ 6.18 /JOB_COUNTを指定した場合のPAGE_LIMIT使用の問題 /JOB_COUNT修飾子を指定した場合にPAGE_LIMITパラメータを使用 すると,期待していない出力となる可能性があります。特に,ジ ョブの最初の何ページかを出力しないように指定した場合,DCPS は最初のコピーについては指定されたページを出力しませんが, 以降のコピーについてはすべてのページを出力してしまいます。 ジョブの最後の何ページかを出力しないように指定した場合, DCPSは最初のコピーについては指定されたページを出力しませ んが,以降のコピーについては指定を無視して出力してしまいま す。 いくつかのページを出力しないで複数のコピーを必要とする場 合は,/JOB_COUNT修飾子を使用するのではなく,必要な回数だけ PRINTコマンドを実行するようにしてください。 _________________________________________________________________ 6.19 I/Oバッファ設定が小さすぎる場合のOPCOMエラー発生の可能性 SYSGENパラメータのMAXBUFで設定されたI/Oバッファのサイズが小 さすぎる場合,プリンタ・キューが停止し,OPCOMに次のメッセー ジが表示されます。 %SYSTEM-E-EXQUOTA, process quota exceeded このエラーが発生した場合は,SYSGENパラメータのMAXBUFの値を 増やしてください。 6-9 7 _________________________________________________________________ DCPSに影響を与えるその他の制限事項 この章では,日本語DECprint Supervisorに影響を与えることが確 認されているその他の問題,ならびにその問題を処理する必須パ ッチ・キット(ECO)についての情報を提供します。その他のバージ ョン用のパッチ・キットが提供されている場合もありますが,こ こでは,サポートされるバージョンのOpenVMSのパッチ・キットを 示します。 必須パッチ・キットは,次のいずれかの方法で入手することが可 能です。 o 弊社のカスタマ・サポート・センターに問い合わせて入手す る。 o 次のURLのHP Support Centerからダウンロードする。 ________________________ 注意 ________________________ この章には,日本語DCPSではサポートしていないOSバージョ ンについての情報も含まれています。 ______________________________________________________ _________________________________________________________________ 7.1 時刻変更後のDCPSプロセスによるCPU時間の消費 特定の状況において,DCPSシンビオント・プロセスがCPU時間を過 剰に消費する場合があります。たとえば,標準時の夏時間調整の ために時刻を進めた場合に,DCPSなどのマルチスレッド・プロセ スは急なCPUループに入ります。この問題はプロセスを停止させ, 再起動することにより解決できます。 下記のパッチを適用することで,次回の夏時間調整時に同じ問題 が発生するのを回避できます。 o VMS732_TDF-V0200, for OpenVMS Alpha V7.3-2 systems 7-1 DCPSに影響を与えるその他の制限事項 7.1時刻変更後のDCPSプロセスによるCPU時間の消費 o VMS73_TDF-V0500, for OpenVMS Alpha V7.3-1 systems o VMS73_TDF-V0100, for OpenVMS Alpha V7.3 systems 時間の同期にDTSSを使用する場合は,以下のDECnetのパッチも適 用しておく必要があります。 o AXP_DNVOSIECO01-V732, for OpenVMS Alpha V7.3-2 systems o AXP_DNVOSIECO03-V731, for OpenVMS Alpha V7.3-1 systems o AXP_DNVOSIECO04-V73, for OpenVMS Alpha V7.3 systems o VAX_DNVOSIECO04-V73, for OpenVMS VAX V7.3 systems _________________________________________________________________ 7.2 キューの起動による無効なデバイス名のエラー ________________________ 注意 ________________________ 日本語DCPSでは,この制限事項の対象となるOSバージョンは サポートしていません。 ______________________________________________________ Raw TCPプロトコルを使用する自動起動DCPSキューを初期化して起 動する場合,キュー・マネージャが"invalid device name"エラー で処理に失敗する場合があります。 %%%%%%%%%%% OPCOM 26-SEP-2002 09:33:42.58 %%%%%%%%%%% Message from user SYSTEM on LATEST %QMAN-I-QUENOTSTART, queue TEST4 could not be started on node LATEST %%%%%%%%%%% OPCOM 26-SEP-2002 09:33:42.58 %%%%%%%%%%% Message from user SYSTEM on LATEST -QMAN-I-QUEAUTOOFF, queue TEST4 is now autostart inactive %%%%%%%%%%% OPCOM 26-SEP-2002 09:33:42.58 %%%%%%%%%%% Message from user SYSTEM on LATEST -SYSTEM-F-IVDEVNAM, invalid device name この問題は下記のパッチ・キットで解決できます。 o VMS731_QMAN-V0100 (OpenVMS Alpha V7.3-1システム用) 7-2 DCPSに影響を与えるその他の制限事項 7.3マルチストリーム・シンビオントでのキュー起動の問題 _________________________________________________________________ 7.3 マルチストリーム・シンビオントでのキュー起動の問題 ________________________ 注意 ________________________ 日本語DCPSでは,この制限事項の対象となるOSバージョンは サポートしていません。 ______________________________________________________ マルチストリーム・プロセスとして日本語DECprint Supervisorを 起動している場合は,Queue Manager必須アップデートを必ずイン ストールしなければなりません。 Queue Manager必須アップデート・キットは次のとおりです。 o ALPQMAN03_062, OpenVMS Alpha V6.2システム用 o VAXQMAN05_062, OpenVMS VAX V6.2システム用 o VAXQMAN03_070, OpenVMS VAX V5.5-2システム用 上記のアップデートは,マルチストリーム・シンビオントを起 動している特定の環境下でSTART /QUEUEコマンドがハングすると いう問題を解消します。キットで提供されているリリース・ノー トには,このアップデートによって解消されるすべての問題につ いて記述しています。このアップデートをインストールした後に は,システムをリブートして変更を有効にする必要があります。 このアップデートをインストールしていないシステムでは,マ ルチストリーム・プロセスで実行しているキューをSTOP /QUEUE /RESETで停止した後,直ちにSTART /QUEUEで起動すると,ハング する可能性があります。さらに,次のメッセージがOPCOMに書き込 まれることがあります。 %DCPS-F-STREAMUSE, Request 4 for Stream Id n ignored. Not consistent with symbiont state ハング状態から回復するには,Ctrl/Yを押してDCLプロンプト表 示に戻り,続いて再度STOP /QUEUE /RESETを実行し,数秒待って から再度キューを起動するようにします。この問題を回避するに は,Queue Managerアップデートをインストールしてください。 7-3 DCPSに影響を与えるその他の制限事項 7.4シリアル接続プリンタのI/Oエラー _________________________________________________________________ 7.4 シリアル接続プリンタのI/Oエラー ________________________ 注意 ________________________ 日本語DCPSでは,この制限事項の対象となるOSバージョンは サポートしていません。 ______________________________________________________ OpenVMSターミナル・ドライバに問題があり,OpenVMSシステムの シリアル・ポートに接続したプリンタがI/Oエラーを通知する場合 があります。この問題は,使用しているシリアル・ポートの種類 に依存していますが,OpenVMS Alpha V6.2〜V7.0およびOpenVMS VAX V5.5〜V7.0で発生します。 問題は,プリンタのデータ消失防止用のXOFF要求に対して,ター ミナル・ドライバの応答が遅くなる場合があることです。この問 題はOpenVMS Alpha V7.1で解消されました。 この問題は,次のパッチ・キットで解消されます。 o ALPOPDR04_062, OpenVMS Alpha V6.2システム用 _________________________________________________________________ 7.5 アクセス違反あるいは不正パラメータ・エラーによるシンビオン トの強制終了 ________________________ 注意 ________________________ 日本語DCPSでは,この制限事項の対象となるOSバージョンは サポートしていません。 ______________________________________________________ DCPSシンビオントは,CMA (DECthreads)機能に問題があること を示していると思われるACCVIOあるいはBADPARAMエラーが発生 して,フェールする可能性があります。TCP/IP Services for OpenVMSやDECthreads機能をベースにしたその他レイヤード製品な ど,システム上のその他のソフトウェアもフェールする可能性が あります。 7-4 DCPSに影響を与えるその他の制限事項 アクセス違反あるいは不正パラメータ・エラーによるシンビオントの強制終了 この問題は,デルタ時間が10,000日よりも短いという長年の OpenVMSの制限に関連しています。特に,UNIX基準時間として1970 年1月1日を使用しているPOSIX関連のソフトウェアは,この制限に 遭遇する可能性があります。 この問題は,次のパッチ・キットで解消されます。 o ALPLIBR07_070, OpenVMS Alpha V6.2システム用 o VAXLIBR06_070, OpenVMS VAX V5.5-2およびV6.2システム用 7-5 A _________________________________________________________________ Raw TCP/IPポート番号 raw TCP/IPプロトコルを使用してDCPSキューを設定する場合は, 使用しているNIC (ネットワーク・インタフェース・カード),プ リント・サーバ,ターミナル・サーバのいずれかのドキュメント を参照して,そのraw TCP/IPポートの番号を決定してください。 表 A-1に,一般的に使用されるデバイスのポート番号を示しま す。 A-1 Raw TCP/IPポート番号 表 A-1 raw TCP/IPポート番号 ___________________________________________________________ 20nn DECserverターミナル・サーバ("nn"は物理ポート番号) 2501 DIGITAL LN17psおよびDIGITAL Laser Printer LN17+ps Emulex NIC 3001 DIGITAL Laser Printer LN15およびLN15+ DIGITAL RapidPrint 500プリント・サーバ 6869 Compaq Laser Printer LNC02 DIGITAL Laser Printer LN20,LN40,LNC02 9100 Compaq Laser Printer LN16,LN32,LNM40 GENICOM Intelliprint mL,LNおよびmicroLaserプリン タ GENICOM RapidPrint MPS1000プリント・サーバ HP Color LaserJetプリンタ HP LaserJetプリンタ IBM InfoPrintプリンタ Ricoh Aficioプリンタ Lexmark C,Optra S,Optra T,TおよびWシリーズ・プ リンタ Tektronix Phaserプリンタ Xerox DocuPrint Nプリンタ Xerox Phaserプリンタ Xerox WorkCentre Proプリンタ HP JetDirect,LexmarkおよびXCDプリント・サーバ OKI MICROLINE,COREFIDO RICOH IPSiO ___9101__HP_9085_MFP_______________________________________ A-2 B _________________________________________________________________ LPDキューに指定するプリンタ製品名 DCPSがサポートするプリンタのLPDキューを設定する場合,論理 名DCPS$queuename_PRODUCT_NAMEを定義する必要があります。この 論理名にはプリンタのPostScript製品名を指定します。詳細は, 『DCPS管理ガイド』の3.5.7項および表3-4「DCPSが認識する製品 名」を参照してください。 B-1 日本語HP DECprint Supervisor (DCPS) for OpenVMS リリース・ノート _________________________________________________________________ 2012年6月 発行 日本ヒューレット・パッカード株式会社 〒136-8711 東京都江東区大島2丁目2番1号 電話 (03)5628-1101 (大代表) _________________________________________________________________