_日本語HP_FMS_for_OpenVMS_____________________ リリース・ノート 2006年3月 このリリース・ノートは,日本語HP FMSドキュメンテー ション・セットの情報を補足する目的で作成されていま す。本書では,日本語HP FMSを使うすべてのプログラマ に必要な情報を提供します。 オペレーティング・ 日本語OpenVMS I64バージョン8.2 システム: 以降 ソフトウェア・バー 日本語HP FMS for OpenVMS I64バ ジョン: ージョン2.5 日本ヒューレット・パッカード株式会社 (c)_2006_Hewlett-Packard_Development_Company,_L.P.________ 本書の著作権はHewlett-Packard Development Company, L.P.が 保有しており,本書中の解説および図,表はHewlett-Packard Development Company, L.P.の文書による許可なしに,その全体 または一部を,いかなる場合にも再版あるいは複製することを禁 じます。 また,本書に記載されている事項は,予告なく変更されることが ありますので,あらかじめご承知おきください。万一,本書の記 述に誤りがあった場合でも,日本ヒューレット・パッカードは一 切その責任を負いかねます。 本書で解説するソフトウェア(対象ソフトウェア)は,所定のライ センス契約が締結された場合に限り,その使用あるいは複製が許 可されます。 日本ヒューレット・パッカードは,弊社または弊社の指定する会 社から納入された機器以外の機器で対象ソフトウェアを使用した 場合,その性能あるいは信頼性について一切責任を負いかねま す。 本書は,日本語VAX DOCUMENT V 2.1を用いて作成しています。 ________________________________________________________________ 目次 まえがき................................................ vii 1 日本語HP FMSバージョン2.5での改善点と特徴 1.1 日本語OpenVMS I64のサポート................. 1-1 1.2 LMFのサポート............................... 1-1 1.3 フォーム・ファイルとフォーム・ライブラリ形式 の互換....................................... 1-1 1.4 メモリ配置とUAR VECTORオブジェクト・ファイル の形式の非互換............................... 1-1 1.5 フォーム・ドライバを利用しているアプリケーシ ョンのOpenVMS I64への変換.................... 1-2 1.6 日本語機能の概要............................ 1-3 2 日本語HP FMSバージョン2.5における制限事項 2.1 VT200シリーズ端末の文字セット............... 2-1 2.2 VT240シリーズ端末のフォーム属性とビデオ属性. 2-2 2.3 データ管理ツールを使ったFMSアプリケーション. 2-2 2.4 RMSファイル・バージョンの限界............... 2-3 2.5 フォーム・エディタ"AS IS"の幅制限........... 2-3 2.6 HP FMSでのTYPEAHEADとHOSTSYNCの端末設定..... 2-4 2.7 BASIC CTRL/C機能(CTRLC)とフォーム・ドライバ 呼び出し..................................... 2-5 2.8 7ビット端末でマルチナショナル文字セットを使 うフォーム................................... 2-5 2.9 23行以上のフォームの端末設定................ 2-6 iii 3 フォーム・ドライバによる日本語処理 3.1 フォーム・ドライバの呼び出し................ 3-1 3.2 漢字フィールド.............................. 3-1 3.3 漢字コードの分割............................ 3-2 3.4 キー・ファンクションの追加.................. 3-3 3.5 日本語FMSフォーム・ドライバのリンク方法..... 3-4 3.6 エラー・メッセージの切り換え................ 3-5 3.7 制限事項および注意事項...................... 3-5 3.7.1 漢字フィールドのフィールド長............ 3-5 3.7.2 漢字データの表示........................ 3-5 3.7.3 DECマルチナショナル文字セット........... 3-6 4 日本語FMSユーティリティ 4.1 DCLコマンド................................. 4-1 4.2 フォーム・エディタ(JFMS/JEDIコマンドおよび JFMS/EDITコマンド)........................... 4-1 4.2.1 日本語入力が可能な項目.................. 4-2 4.2.2 GR文字セット............................ 4-3 4.3 フォーム・ランゲージ・トランスレータ (JFMS/TRANSLATEコマンド)..................... 4-3 4.4 フォーム・ライブラリアン(JFMS/LIBRARYコマン ド).......................................... 4-3 4.5 フォーム・テスタ(JFMS/TESTコマンド)......... 4-3 4.6 ヘルプ・テキスト(HELPコマンド).............. 4-3 5 サンプル・アプリケーション・プログラムの使用 5.1 サンプル・アプリケーション・プログラムに関連 したファイル................................. 5-2 5.2 ワークステーションでのサンプル・アプリケーシ ョンの実行................................... 5-4 iv 6 日本語HP FMSバージョン2.5ドキュメントに関する注意 事項 A ローマ字・かな漢字変換変換規則一覧 A.1 変換キー配列................................ A-1 A.2 変換対応表.................................. A-3 A.2.1 ローマ字・かな変換対応表................ A-3 A.2.2 記号変換対応表.......................... A-6 B V1フォーム・ドライバと互換性のある呼び出し C ECOに関する情報 例 A-1 キーパッド配列........................... A-1 A-2 1文字変換................................ A-7 A-3 2文字変換................................ A-7 A-4 3文字変換................................ A-8 表 A-1 各キーパッド・キーの機能................. A-2 v ________________________________________________________________ まえがき 本書では,英語版HP FMS V2.5で追加された新規機能や変更され た機能とともに,本リリースで修正された問題点および現在の問 題点,制約などについて説明します。また,日本語HP FMS V2.5 特有の機能,および,英語版HP FMS V2.5との互換性および相違 点について記述します。 なお,本書に記述されている事項以外のFMSの機能については, 次のマニュアルを参照してください。 o 『HP FMS for OpenVMS Systemsインストレーション・ガイ ド』 o 『HP FMS for OpenVMS Systems Introduction』 o 『HP FMS for OpenVMS Systems Form Driver Reference Manual』 o 『HP FMS for OpenVMS Systems Utilities Reference Manual』 o 『HP FMS for OpenVMS Systems Language Interface Manual』 vii 1 ________________________________________________________________ 日本語HP FMSバージョン2.5での改善点と特徴 ___________________________________________________________ 1.1 日本語OpenVMS I64のサポート 日本語HP FMS for OpenVMS I64バージョン2.5は,日本語OpenVMS I64オペレーティング・システムをサポートします。 ___________________________________________________________ 1.2 LMFのサポート 日本語OpenVMS I64で日本語HP FMSを使用するには,ライセンス がLICENSEデータベースに登録されている必要があります。登 録を行うには,それに必要な情報が盛り込まれたPAK (Product Authorization Key)が必要となります。登録されたライセンス は,更に起動させてシステムに認識させる必要があります。 ___________________________________________________________ 1.3 フォーム・ファイルとフォーム・ライブラリ形式の互換 日本語HP FMS for OpenVMS I64バージョン2.5は,.FRMおよ び.FLBのファイル形式を変更していません。日本語FMSバージョ ン2.4の既存のファイルを日本語OpenVMS I64上でも使用できま す。 ___________________________________________________________ 1.4 メモリ配置とUAR VECTORオブジェクト・ファイルの形式の非互 換 日本語OpenVMS I64ではオブジェクト・ファイルの形式が異なる ため,JFMS/VECTORおよびJFMS/OBJECTユーティリティにいくつか の変更があります。これらのユーティリティは,デフォルトで は日本語OpenVMS I64のファイル形式のファイルを生成します。 OpenVMS I64システムでOpenVMS Alphaまたは,OpenVMS VAXのVMS オブジェクトをクロス開発する機能は提供されません。 日本語HP FMSバージョン2.5での改善点と特徴 1-1 JFMS/VECTORおよびJFMS/OBJECTが変更されたため,日本語HP FMS フォーム・ドライバを利用する場合は,アプリケーションを再コ ンパイル,再リンクする必要があります。 ___________________________________________________________ 1.5 フォーム・ドライバを利用しているアプリケーションのOpenVMS I64への変換 ネイティブのOpenVMS AlphaアプリケーションをOpenVMS I64で再 リンクして実行することはできません。AESTユーティリティを使 用することで,AlphaイメージからI64イメージへのバイナリ・イ メージ変換が可能です。変換されたアプリケーションによって 使用されるフォーム・ドライバJFDVSHR.EXEも同様に,Alphaか らI64への変換が必要です。その結果生成された変換済みフォー ム・ドライバは,SYS$SHAREへコピーする必要があります。これ により,変換済みアプリケーションが自動的に変換済みフォー ム・ドライバを使用するようになります。 もともとVAXプラットフォーム用に開発され,その後OpenVMS Alpha用に変換されたOpenVMSアプリケーションも,OpenVMS I64 用に変換することができます。この場合,フォーム・ドライバに ついても,VAXからAlphaへ変換し,その後I64用に変換したもの を使用する必要があります。 現在OpenVMS VAXで使用しているアプリケーションがある場合, 2ステップの変換処理,すなわちVESTユーティリティでOpenVMS Alphaへ変換した後,上記の手順でOpenVMS I64用に変換する必要 があります。 _______________________ 注意 _______________________ FMS for OpenVMS I64のフィールド・テストの段階では, バイナリ・トランスレータ・ツールAESTがまだテスト段階 であったため,変換済みフォーム・ドライバと変換済みア プリケーションの性能に関しては,完全なテストを実施す ることができませんでした。 _____________________________________________________ 1-2 日本語HP FMSバージョン2.5での改善点と特徴 1.6___日本語機能の概要_____________________________________ 日本語HP FMS(Forms Management System)バージョン2.5は,英語 版のHP FMS for OpenVMS I64バージョン2.5のフォーム・ドライ バに,ローマ字・かな漢字変換入力機能を付加し,さらにフォー ム・エディタに日本語の編集および入力機能を付加したもので す。その他の機能は英語版のHP FMS for OpenVMS I64バージョン 2.5と同等です。ただし,ユーロ対応機能は日本語HP FMSバージ ョン2.5には含まれていません。また,同一システム内に英語版 と日本語版の共存が可能です。 日本語DEC FMSバージョン2.3では,キーパッドはアプリケーショ ン・モードに固定されていましたが,日本語HP FMSバージョン 2.4以降では,日本語変換用のフロント・エンド・プロセッサの 使用を可能にするために,ユーザがキーパッドのモードを設定で きるように変更されています。したがって,日本語HP FMSバージ ョン2.3と同様に使用するためには,キーパッドのモードをあら かじめアプリケーション・モードに設定する必要があります。PC 等の日本語変換用のフロント・エンド・プロセッサから日本語HP FMSのXフィールドに漢字を入力することは,次のように設定する ことで行えます。 $ RUN SYS$KANJI:KANJIGEN KANJIGEN> SET/INPUT=KANJI KANJIGEN> EXIT ただし,この場合キーボードから直接ひらがなを入力することは できません。 日本語HP FMSでは,GRキャラクタ・セットを指定することができ ます。GRキャラクタ・セットの指定により,8ビットデータ(半角 カナ)と16ビットデータ(漢字)をフォーム上で混在させることが 可能です。 日本語HP FMSバージョン2.5での改善点と特徴 1-3 2 ________________________________________________________________ 日本語HP FMSバージョン2.5における制限事項 ___________________________________________________________ 2.1 VT200シリーズ端末の文字セット 次の制約は,VT200シリーズの端末上で動く文字セットの使用に 適用されます。詳細については,お手元のVT-200シリーズ・ター ミナルのドキュメントをご覧ください。 o SET1とSET2(VT100端末上で動く別売の文字セット)を VT200端末で 使用することはできません。これらの文字セ ットを指定しても,表 示されるフォーム,テキスト,およ び/またはフィールドは,どの ような文字セットとなって 現われるか,予測がつきません。 o UK文字セットは,VT200シリーズ上のVT100モードでのみ使 用できま す。VT200モードで稼働させ,英国ポンド記号を 使いたい場合は,ア プリケーションおよびフォームを修正 してDECマルチナショナル文字 163(10進法)を使えるよう にし,フォーム,テキスト,およびフィ ールドから文字セ ットの属性を取り除いてください。 o 現行では,HP FMSは文字セットをG0またはG1として「指 定」するの みで,これらをGLに「呼び出す」だけです。HP FMSは,文字セット をG2またはG3として指定することはせ ず,また文字セットをGRに呼 び出すことはしません。ただ し,G2,G3,GRは将来のバージョンで 使用する可能性があ るため,アプリケーションはこれらに依存する べきではあ りません。 o VT200シリーズの端末で「ソフト」(down-line loadable)文 字セット の使用は,HP FMSによりサポートされていませ ん。ユーザは,ソフ ト文字セットのロード,指定,呼び出 しをFMSの外部で行う必要があ り,更にフォーム,フィー ルド,テキストを"AS IS"文字セットを付 けて使う必要が あります。 日本語HP FMSバージョン2.5における制限事項 2-1 o 使いたい文字セットをVT200シリーズの端末に表示させる際 に何か問 題がある場合は,端末のSET-UPオプションを確認 し,VT2xxシリー ズ・プログラマ・リファレンス・マニュ アルで正しい設定を調べて ください。 o 日本語変換用のフロント・エンド・プロセッサを使用する 場合はキ ーパッドの設定をニューメリック・モードに,使 用しない場合はア プリケーション・モードに,あらかじめ 設定してください。 ___________________________________________________________ 2.2 VT240シリーズ端末のフォーム属性とビデオ属性 VT240シリーズ端末のビットマップ・アーキテクチャのため,フ ォームやビデオの属性の中には,VT240シリーズ端末では他の機 種と同じに動作しないものがあります。 o VT240シリーズ端末には,1画面100点滅文字というハードウ ェア上の 限界があります。 o VT240シリーズ端末では,横倍角や倍角の行は,VT100や VT220端末に 比べ,表示やクリアの速度がかなり遅くなり ます。 o エラー信号モードが反転に設定されている場合(フォーム・ ドライバ 呼び出しFDV$SSIGQ),VT240端末のハードウェア は画面をリペイント します。 これらの属性の使用は制限されませんが,使用に伴う端末の性能 の限界を知っておいてください。 ___________________________________________________________ 2.3 データ管理ツールを使ったFMSアプリケーション お使いのFMSアプリケーションが,DATARIEVEなどのデータ管理ツ ールへの呼び出し可能インタフェースを使用している場合は,そ れらのツールおよびライブラリもOpenVMS I64上で使用できるこ とを確認してください。詳細は,最寄りのサポート・センタまで ご連絡ください。 2-2 日本語HP FMSバージョン2.5における制限事項 2.4___RMSファイル・バージョンの限界________________________ フォーム・エディタを既存のフォームについて使用する場合,フ ォーム・エディタは,エディタが最初に呼び出された時に出力フ ァイルを生成します。これは,フォーム・エディタから抜け出る 時に,出力ファイルを開くことができない場合に編集内容が失わ れないようにするためですが,ファイル・バージョン限界セット のあるファイルやディレクトリにとっては,問題を引き起こす可 能性があります。もしも,出力ファイルを開いた時に限界に達す ると,オペレーティング・システムはファイルの最下位のバージ ョンを削除します。フォームを退避させないでフォーム・エディ タから抜け出ると,利用できるファイルのバージョン数は,エデ ィタが呼び出された時よりも1つ少ない数となります。従って, バージョンの限界が1に設定されていると,非常に危険です。バ ージョンの限界が1に設定されている場合で,フォームを退避さ せずにエディタから退出すると,利用できるフォームの前回のバ ージョンがなくなってしまいます。エディタを使用する場合は, ディレクトリおよびファイル・バージョン限界を1より大きい数 に設定するようにしてください。 ___________________________________________________________ 2.5 フォーム・エディタ"AS IS"の幅制限 フォーム・エディタの中で幅を"AS IS"と指定したフォームを作 成し,かつフォームに倍角または横倍角の行が1行以上含まれる 場合,フォーム・エディタはそのフォームを,現在の端末の幅 (SET TERMINAL/WIDTH)として要求されている幅で出力します。こ れは,幅132に設定されている端末(SET TERMINAL/WIDTH=132)で "AS IS"フォームを編集する場合に,問題を引き起こす可能性が あります。フォームが物理的に占める幅が80カラム以下であって も,フォームはフォーム・ドライバによる表示に132カラムの画 面を要求します。 この問題は,倍角または横倍角の行の含まれる"AS IS"幅のフォ ームを編集する際に,幅80の端末(SET TERMINAL/WIDTH=80)でフ ォーム・ドライバを使用すれば,解決できます。その結果,フォ ームは,80カラムまたは132カラムのどちらかの画面に表示され ます。この制限は,フォームが倍角または横倍角の行を含む場合 で,かつフォームの幅が"AS IS"に設定されている場合にのみ適 用されます。 日本語HP FMSバージョン2.5における制限事項 2-3 2.6___HP_FMSでのTYPEAHEADとHOSTSYNCの端末設定______________ VMSドキュメンテーションで述べられているように,端末は, "TYPEAHEAD"または"NOTYPEAHEAD"に設定することができます(VMS SET TERMINAL DCL (DIGITAL Command Language)コマンドについ ては,ドキュメンテーションを参照)。HP FMSとフォーム・ドラ イバのアプリケーションは,どちらの設定方法の端末でも稼働し ます。ただし,ノー・タイプアヘッド(先行入力禁止)の場合は, フィールドに追加文字が入ったり,データが損失したりといった 問題を引き起こす可能性があります。 タイプアヘッド(先行入力許可)は,プログラムまたはシステムの 読み込みがされていないタイミングでも入力を受け付けます。ノ ー・タイプアヘッド(先行入力禁止)とは,プログラムまたはシス テムが読み込みを端末に発行しない限り,端末が入力を受け付け ないことを意味します。読み込みがなくて入力された文字は放棄 されます。 ノー・タイプアヘッドに伴う問題は,端末のオペレータが,1つ 以上の文字を生成するキーを押す時に起こります。例えば,矢印 キーがこれにあたります。 Operator presses arrow: [A Time: -----|----|-----> A B 前の例では,オペレータが時間Aで矢印キーを押していますが, 端末に対する読み込みは,エスケープ・シーケンスの最中で は,時間Bになるまで出されません。その結果,エスケープ文字 ()は,求められていない入力とみなされ,失われてしま います。ところが,"[A"は求められている入力なので,フィール ド内でデータとして使われます。従って,オペレータの行いたい 矢印操作は,データ(不要データ)をフィールドに入力するものと して誤って解釈されてしまいます。 これは,オペレータの入力する文字が有効化されない時にフォー ム・ドライバを使用するアプリケーションで特に目につきます。 この時点でエラー・メッセージが表示され,カーソルがフィール ドに再位置付けされるまで,未解決の読み込み動作は行われませ ん。 2-4 日本語HP FMSバージョン2.5における制限事項 従って,フォーム・ドライバのアプリケーションは,タイプアヘ ッドに設定されている端末で稼働するようにしてください。もし も,端末を専用端末とし,ノー・タイプアヘッドでセット・アッ プすることが重要である場合は,フォーム・ドライバのアプリケ ーションが読み込み動作(FDV$GETx, FDV$WAIT)を発行する前に, 端末の特性を,DCLコマンドSET TERMINALあるいは要求されてい るシステム・サービスの呼び出しで,タイプアヘッドに変更する ことをすすめます。 オペレータがエスケープ・シーケンスを生成するキー(例えば, 矢印キー)を使って入力を続けた場合,タイプアヘッド・バッフ ァがいっぱいになると,シーケンスのその部分が失われる可能性 があります。シーケンスの一部が失われると,FDV$GET-typeの呼 び出しは,データのオーバランがあることをフォーム・ドライバ のアプリケーションに知らせるシステム・エラーを伴って終了し てしまうことがあります。この問題が起こらないようにするに は,フォーム・ドライバ・アプリケーションがアタッチされてい る端末をHOSTSYNCに設定するようにしてください。 ___________________________________________________________ 2.7 BASIC CTRL/C機能(CTRLC)とフォーム・ドライバ呼び出し BASICユーザ・ガイドで提案されているように,BASICのCTRL/C機 能(CTRLC)は,プログラムから出る前に最終クリアを行う時に用 いられるべきです。BASIC CTRLCにより中止されたフォーム・ド ライバ呼び出しは(CTRL/CのトラッピングがBASIC CTRLC機能によ り許可されている場合),フォーム・ドライバの内部データ構造 を壊してしまいます。CTRL/Cのトラッピング後に行われたフォー ム・ドライバ呼び出しはすべて,予想できない結果となる場合が あります。これは,BASICリファレンス・マニュアルで述べられ ているように,フォーム・ドライバのデータ構造を始めとする変 数が未定義の状態のままとなる可能性があるからです。 ___________________________________________________________ 2.8 7ビット端末でマルチナショナル文字セットを使うフォーム マルチナショナル文字セットを使用するVT200シリーズの端末で 稼働するように作られているフォームは,マルチナショナル文字 セットを認識しないVT100シリーズ端末やその他の7ビット端末 で動かすことができます。8ビット文字を7ビット文字に翻訳さ せるには,端末を"/FALLBACK"に設定してください。DCLコマンド 日本語HP FMSバージョン2.5における制限事項 2-5 SET TERMINAL/FALLBACKについての詳細は,DCLディクショナリを ご覧ください。また,この特徴はシステムの性能全体に影響を与 える可能性があることに注意してください。 ___________________________________________________________ 2.9 23行以上のフォームの端末設定 23行よりも長いFMSフォームを,フォーム・ドライバまたはフォ ーム・エディタのどちらかで使う場合は,端末は,フォームの 最終行より少なくとも1行多い数に設定する必要があります。 フォーム・エディタを使用する場合は,エディタを呼び出す前 に,あらかじめDCLの"SET TERMINAL/PAGE"コマンドを出してこ れを行う必要があります。フォーム・ドライバを使用する場合 は,アプリケーションを稼働させる前に,あらかじめDCL "SET TERMINAL/PAGE"コマンドを出すか,またはIO$_ SETMODE QIOによ り行うことができます。FDV$ATERM呼び出しがすでに出されてい る場合は,FDV$SCR_LENGTHに対する呼び出しをIO$_SETMODE QIO の後に続け,フォーム・ドライバに新しいページ設定を教える必 要があります。 フォームで必要なページ設定を決めるには,フォーム属性で指定 されている数値をクリアするための最終行に1行を足すか,また はフィールドあるいはバックグラウンド・テキストのどちらかを 含む最終行に1行を足してください(大きい方の値にします)。例 えば,あるフォームに1から30までをクリアする領域があるが, 40行目にフィールドがある場合,このフォームを表示するのに必 要なページ設定は41となります。また,あるフォームに1から30 をクリアする領域があり,かつ28行目以降にフィールドやテキス トが何もない場合は,このフォームを表示するのに必要なページ 設定は31となります。 2-6 日本語HP FMSバージョン2.5における制限事項 3 ________________________________________________________________ フォーム・ドライバによる日本語処理 日本語HP FMS V2.5では,フォーム・ドライバが,ローマ字・か な漢字変換機能を持っています。フォーム・ドライバの入力関係 のルーチンを呼び出すことにより,VT280あるいはVT380シリーズ 漢字端末装置から,漢字を入力することができます。 ___________________________________________________________ 3.1 フォーム・ドライバの呼び出し 日本語HP FMSフォーム・ドライバのインタフェースは,ルーチン 名や引数など,英語版のFMSと全く同等です。したがって,英語 版のフォーム・ドライバを呼び出しているアプリケーション・プ ログラムも,ソース・プログラムを修正することなしに,日本語 版フォーム・ドライバとリンクしなおすだけで,漢字入力が行え ます。 ローマ字・かな漢字変換機能による漢字入力は,次のルーチンで 行えます。 FDV$GET     FDV$GETAF    FDV$GETAL FDV$GETDL    FDV$GETSC また,漢字入力できるフィールドは,第3.2節で述べる「漢字フ ィールド」に限定されます。 ___________________________________________________________ 3.2 漢字フィールド ローマ字・かな漢字変換により漢字が入力できるフィールドは, 「漢字フィールド」に限定されます。漢字フィールドは,フォー ム・エディタまたはフォーム・ランゲージにより,次のように定 義します。 フォーム・ドライバによる日本語処理 3-1 o 漢字フィールドは,全てのフィールド設定文字が,"X"でな ければな りません。ただし,フィールド・マーカ文字(B, !, $, %等)が含ま れていてもかまいません。 o 漢字フィールドの文字セットは,"SET1"以外でなければな りませ ん。文字セットの指定については,第4.2.2項を参 照してください。 o 漢字フィールドの属性として「自動タブ」を指定すること はできま せん。 上記のように定義された漢字フィールドに対して,第3.1節で述 べた,入力に関係するフォーム・ドライバ・ルーチンを呼び出す と,漢字,ひらがな,カタカナ,全角文字,特殊記号等への変換 が行えます。また,VT280あるいはVT380シリーズ漢字端末でカ ナ・キーをタイプした場合,漢字フィールドでは自動的に全角ひ らがなに変換されます。 ___________________________________________________________ 3.3 漢字コードの分割 漢字フィールドには,フィールド・マーカ文字を含ませることが できますが,漢字フィールドに半角文字を挿入したり削除したり することにより,2バイトで構成される漢字コードの第1バイト目 と第2バイト目がフィールド・マーカ文字により分割されてしま うことがあります。このような場合,VT280あるいはVT380シリー ズ漢字端末には正しく表示することができません。日本語FMSの フォーム・ドライバは,このように分割された漢字コードの2バ イトを画面上では"X"で表示します。なお,フォーム・ドライバ を呼び出しているアプリケーション・プログラムには,漢字コー ドが正しく返されます。 例 フィールドの定義 XXXX%XXXX ("%" がフィールド・マーカ) 現在のフィールドの表示 ABCD%あい 挿入モードで "A" を削除した時の表示 BCDX%Xい 3-2 フォーム・ドライバによる日本語処理 3.4___キー・ファンクションの追加___________________________ 日本語FMSでは,ローマ字・かな漢字変換に関係するキー・ファ ンクションが追加されています。これらの定義は,FDV$DFKBDフ ォーム・ドライバ・ルーチンの呼び出しに使用することができま す。 追加されたキー・ファンクションと対応するコードは,次の通り です。 __________________________________________________________ ファンクション デフォルト・ 名______________機能__________キー___________DFKBDの値____ FDV$K_KF_TRHR ひらがな変換 キーパッド1 51 FDV$K_KF_TRKT カタカナ変換 キーパッド2 52 FDV$K_KF_TRTN 漢字変換/次 キーパッド7 53 候補 FDV$K_KF_TRPR 前候補 GOLD(PF1)〜 54 キーパッド7 FDV$K_KF_TRFL 全角変換 キーパッド3 55 FDV$K_KF_TRHF 半角変換 キーパッド9 56 FDV$K_KF_TRSP 記号変換 キーパッド8 57 FDV$K_KF_TRNO 無変換 キーパッド0 58 FDV$K_KF_TRSH 文節縮小 キーパッド4 59 FDV$K_KF_TREX 文節拡張 GOLD(PF1)〜 60 キーパッド4 FDV$K_KF_MVRT 文節右移動 キーパッド5 61 FDV$K_KF_MVLF 文節左移動 GOLD(PF1)〜 62 ______________________________キーパッド5_________________ フォーム・ドライバによる日本語処理 3-3 ファンクション名とDFKBDの値の対応をつけるための定義ファイ ルが,論理名JFMS$EXAMPLESのディレクトリ内に,プログラミン グ言語ごとに用意されています。 キー・ファンクションについて,詳しくは『HP FMS for OpenVMS Systems Form Driver Reference Manual』を参照してください。 ___________________________________________________________ 3.5 日本語FMSフォーム・ドライバのリンク方法 日本語FMSフォーム・ドライバ・ルーチンを呼び出しているアプ リケーション・プログラムは,次のように日本語FMSフォーム・ ドライバとリンクします。日本語FMSフォーム・ドライバは,共 有イメージになっています。従って,リンク時にオプション・フ ァイルを指定し,その中でフォーム・ドライバを共有イメージと して指定します。 例1 オプション・ファイルFDV.OPTを指定してリンクする方法。 $ $ LINK USERPROG,FDV/OPTION $ オプション・ファイルFDV.OPT(テキスト・エディタで作成)の内 容 SYS$SHARE:JFDVSHR/SHARE 例2 Sharable Imageの指定を端末(キーボード)から行う方法。 $ $ LINK USERPROG,SYS$INPUT/OPTION SYS$SHARE:JFDVSHR/SHARE Ctrl/Z $ 3-4 フォーム・ドライバによる日本語処理 3.6___エラー・メッセージの切り換え_________________________ 日本語FMSのフォーム・ドライバからのエラー・メッセージは, 通常,日本語で表示されます。VT280あるいはVT380シリーズ以外 の端末装置(VT100シリーズ等)で使用する場合,次のような方法 でメッセージファイルを切り換えることにより,英語によるエラ ー・メッセージを出力させることができます。 $ ASSIGN SYS$MESSAGE:JFDVMSGE.EXE JFDVMSG 日本語FMSを利用しているアプリケーション・プログラムを起動 する前に前記のコマンドを実行してください。なお,この機能は 単にエラー・メッセージを英語で表示するように切り換えるだけ で,漢字フィールドはあくまで漢字フィールドとして扱われます ので,VT280あるいはVT380シリーズ漢字端末以外の端末装置を使 用しても,漢字フィールドに半角カナを入力したり,表示したり することはできません。また,漢字フィールドでのかな・漢字変 換は行えますが,意味のない文字が表示されます。 ___________________________________________________________ 3.7 制限事項および注意事項 日本語HP FMSフォーム・ドライバを使用する上での制限事項およ び注意事項について説明します。 3.7.1 漢字フィールドのフィールド長 フォーム・エディタやフォーム・ランゲージで漢字フィールドを 定義する時に,フィールド長は読みを入力するのに充分な大きさ を与えなければなりません。 3.7.2 漢字データの表示 次のルーチンにより漢字データを漢字フィールドに表示する場 合,その漢字フィールドはデータを表示するのに充分な長さを持 っていなければなりません。 フォーム・ドライバによる日本語処理 3-5 FDV$PUT     FDV$PUTAL    FDV$PUTD FDV$PUTDA    FDV$PUTL    FDV$PUTSC 表示する漢字データがフィールド長より長い場合,フォーム・ド ライバはフィールドの長さに合わせて表示データを切り捨てま す。この時,フィールドがちょうど漢字の1バイト目と2バイト目 の境界で切れてしまう場合,フォーム・ドライバは最後の1バイ トに初期挿入文字を挿入します。 3.7.3 DECマルチナショナル文字セット VT200シリーズ等のDECマルチナショナル文字セットをサポートす る端末を使用している場合,かなフィールドの指定を行えばDEC マルチナショナル文字セットを使用することができます。ただ し,日本語FMSでは入力されたコードがDECマルチナショナル文字 セットに定義されているかどうかのチェックを行いません。 3-6 フォーム・ドライバによる日本語処理 4 ________________________________________________________________ 日本語FMSユーティリティ ここでは,日本語FMSのユーティリティについて,特に英語版と の相違点および注意事項について述べます。日本語FMSのユーテ ィリティの各機能は,英語版FMSのユーティリティと全く同じで す。各ユーティリティの詳細は,『HP FMS Utilities Reference Manual』を参照してください。 ___________________________________________________________ 4.1 DCLコマンド 日本語FMSのユーティリティは,JFMSコマンドにより起動しま す。 ___________________________________________________________ 4.2 フォーム・エディタ(JFMS/JEDIコマンドおよびJFMS/EDITコマン ド) JFMS/JEDIまたはJFMS/EDITコマンドにより日本語FMSフォーム・ エディタが起動されます。JFMS/JEDIではメニュー,ヘルプ,メ ッセージが日本語で表示され,JFMS/EDITでは英語で表示されま す。 日本語フォーム・エディタによりLayoutフェーズでフォーム内に 日本語を入力し,フォームの編集を行うことができます。詳しく は,『日本語FMSフォーム・エディタ利用者の手引き』を参照し てください。 日本語FMSユーティリティ 4-1 4.2.1 日本語入力が可能な項目 日本語FMSのフォーム・エディタにより,Layoutフェーズ以外で も次の項目で日本語が入力できます。ただし,これらの項目には 半角カナを入力することはできません。 o Formフェーズ(フォーム属性の指定) フォーム名:入力はできますが,受け付けられません。 ヘルプ・フォーム名:入力はできますが,受け付けられま せん。 ユーザ定義ルーチン(UAR) UAR名:入力はできますが,受け付けられません。関連 データ:入力可能です。 初期フィールド属性 デフォルト値:入力可能です。 ヘルプ・テキスト:入力可能です。 o Assignフェーズ(フィールド属性の指定) デフォルト値:入力可能です。 ヘルプ・テキスト:入力可能です。 フィールド対応ユーザ定義ルーチン UAR名:入力できますが,受け付けられません。 関連データ:入力可能です。 o Dataフェーズ(ネームド・データの入力) 名前:入力可能です。 データ:入力可能です。 o Testフェーズ(フォーム・ドライバによるフォームのテス ト) 漢字フィールドとして定義されているフィールドには,入 力可能です。 4-2 日本語FMSユーティリティ 4.2.2 GR文字セット 日本語FMSでは,GR文字セットの指定を行うことができます。文 字セットとして"SET1"を指定するとGRはG2(カナ)になります。 "SET1”以外の指定(「指定なし」も含む)をするとG3(漢字)に なります。これにより,一つのフォーム上で,漢字と半角カナの 混在が可能になります。 ___________________________________________________________ 4.3 フォーム・ランゲージ・トランスレータ(JFMS/TRANSLATEコマン ド) フォーム・エディタで日本語が入力できる項目に対応する文で, 日本語の使用が可能です。ただし,拡張漢字セット内の漢字で, 第2バイト目が引用符(')に対応するコード(16進27)を持つもの は使用できません。 ___________________________________________________________ 4.4 フォーム・ライブラリアン(JFMS/LIBRARYコマンド) 日本語のデータを含むフォームをフォーム・ライブラリに登録す ることが可能です。また,英語版FMSのフォーム・ライブラリア ンと完全に互換性があります。 ___________________________________________________________ 4.5 フォーム・テスタ(JFMS/TESTコマンド) 日本語FMSのフォーム・テスタでは,漢字フィールドとして定義 されているフィールドに対して,日本語の入力が可能です。 ___________________________________________________________ 4.6 ヘルプ・テキスト(HELPコマンド) 日本語FMS(JFMSコマンド)のヘルプ・テキストが用意されてい ます。 $ HELP @JSYHELP JFMS 日本語FMSユーティリティ 4-3 により,VT280あるいはVT380シリーズ漢字端末装置から日本語 FMSユーティリティのヘルプ・テキストを参照することができま す。 4-4 日本語FMSユーティリティ 5 ________________________________________________________________ サンプル・アプリケーション・プログラムの使用 日本語HP FMSのインストレーション,および日本語FMS起動のプ ロシージャ(SYS$MANAGER:JFMSTRTUP.COM)内で,システムの論理 名JFMS$EXAMPLES:が定義されます。この論理名で表されるディレ クトリには,日本語FMS V2.5のサンプル・アプリケーション・プ ログラムに関連したファイルが含まれています。この論理名がシ ステムに定義されていない場合は,システム・マネージャに伝え てください。 サンプル・アプリケーション・プログラムは日本語HP FMS V2.5 がインストールされる時,オプションとしてインストールされま す。サンプル・アプリケーション・プログラムを実行するには, これらのプログラムがインストールされていなくてはなりません が,言語ファイル(FDVDEF.xxx)は必ずJFMS$EXAMPLES:に登録され ています。 日本語HP FMS V2.5には,次のようなサンプル・アプリケーショ ン・プログラムがあります。 __________________________________________________________ 言 語___________プログラム____________実行可能イメージ___ BASIC SAMP.BAS SAMP.EXE BLISS SAMPBLI.BLI SAMPBLI.EXE C SAMPCC.C SAMPCC.EXE COBOL SAMPCOB.COB SAMPCOB.EXE FORTRAN SAMPFOR.FOR SAMPFOR.EXE PASCAL___________SAMPPAS.PAS___________SAMPPAS.EXE________ BASICのサンプル・アプリケーション・プログラムを起動するに は,次のコマンドを使います。 サンプル・アプリケーション・プログラムの使用 5-1 $ RUN JFMS$EXAMPLES:SAMP サンプル・アプリケーション・プログラム中で振込依頼を選択す ると,デフォルト・ディレクトリにデータ・ファイルSAMPCH.DAT が作成されます。 ___________________________________________________________ 5.1 サンプル・アプリケーション・プログラムに関連したファイル サンプル・アプリケーション・プログラムを作成するための次の ようなファイルも,JFMS$EXAMPLESディレクトリに含まれていま す。 1. SAMPフォームに関連したファイル サンプル・アプリケーション・プログラムのフォームは, フォー ム・ライブラリSAMP.FLBにストアされています。 『HP FMS Language Interface Manual』に記載されてい るフォーム のうち3つはインストレーション・キット に含まれているフォーム とは異なっています。CHECK, DEPOSIT,およびREGISTERのフォーム には,SUPPRESS属 性を持ったフィールドがあります。ZERO_FILL属性 および CLEAR CHARACTER = '0'属性がこれらのフィールドに追加さ れ ていますが,これらの属性は文書には記載されていませ ん。 ワークステーションでサンプル・プログラムを実行する ためのLONG_ REGIST.FRMというフォーム・ファイルありま す。サンプル・アプリ ケーション・フォーム・ライブラリ SAMP.FLBのREGISTERフォームの 代わりにこのフォームを使 用すれば,ワークステーションで55行の フォームを作成 し,表示することができます。 2. FMSアプリケーション・エイドによって作成されたファイル メモリ常駐のフォーム・ファイルSMPMEMRES.OBJ,および UARベクタ ーファイルSMPVECTOR.OBJです。これらのファイ ルはSAMP.OBJとリン クして,実行可能なイメージSAMP.EXE を作るために使われます。 3. SAMPデータベース・ファイル 5-2 サンプル・アプリケーション・プログラムの使用 ファイルSAMP.DATは,サンプル・アプリケーション・プロ グラムに アカウント・データを与えます。 4. フォーム・ドライバ定義ファイル サンプル・アプリケーション・プログラムで使われている シンボル を定義するためのファイルです。 ______________________________________________________ 言 語________________定義ファイル____________________ BASIC FDVDEF.BAS BLISS FDVDEF.REQ C FDVDEF.H COBOL FDVDEF.LIB FORTRAN FDVDEF.FOR PASCAL________________FDVDEF.PAS______________________ これらのファイルは,次のような内容を含んでいます。 o FMSターミネータ・コード o ファンクションキー・ターミネータ・コード o フォームドライバ・キー・ファンクション・コード o UARリターン・コード o VMSステータス・コード o FMSステータス・コード o フォーム・ドライバ・ルーチンの定義 5. 各種言語用のその他のソース・ファイル サンプル・アプリケーション・プログラムの中には,特定 の言語だ けで使う定義を持ったソース・ファイルがありま す。 サンプル・アプリケーション・プログラムの使用 5-3 ______________________________________________________ COBOL SAMPCOB.LIB SMPCOBUAR.LIB FORTRAN SMPACCOM.FOR SMPREGCOM.FOR SMPSTATUS.FOR ______________________SMPWORK.FOR_____________________ 6. コマンド・ファイル各言語で,サンプル・アプリケーショ ン・プロ グラムをコンパイルおよびリンクするためのファ イルが用意されて います。 ______________________________________________________ 言 語________________コマンド・ファイル______________ BASIC SAMPBAS.COM BLISS SAMPBLI.COM C SAMPCC.COM COBOL SAMPCOB.COM FORTRAN SAMPFOR.COM PASCAL________________SAMPPAS.COM_____________________ ___________________________________________________________ 5.2 ワークステーションでのサンプル・アプリケーションの実行 サンプル・アプリケーション・プログラムはそのまま変更なし にワークステーションで実行することができます。ただし,ワ ークステーションではVT280あるいはVT382のウィンドウを大き く使用することができます。これを利用するためにサンプル・ アプリケーションのフォームを1つ変更します。REGISTERフォー ムには,チェック・レジスタを表示するためのスクロール領域 が含まれていますが,このフォームを55行のワークステーショ ンのウィンドウで使用できるように変更したフォームが用意さ れています。このフォームは,日本語HP FMS V2.5のキットには JFMS$EXAMPLES:LONG_REGIST.FRMというファイルで登録されてい ます。サンプル・アプリケーションを55行のウィンドウで利用す 5-4 サンプル・アプリケーション・プログラムの使用 るためにはフォーム・ライブラリSAMP.FRMを次の手順で変更して ください。 1. システム・マネージャのアカウントでログインします。 2. フォーム・ライブラリに登録されているREGISTERフォーム を JFMS$EXMPLES:REGISTER.FRMというフォーム・ファイル にセーブ します。 $ JFMS/LIBRARY/EXTRACT - _$ JFMS$EXAMPLES:SAMP/FORM=REGISTER/OUTPUT=JFMS$EXAMPLES:REGISTER.FRM 3. 新しいREGISTERフォームを登録します。 $ JFMS/LIBRARY/REPLACE JFMS$EXAMPLES:SAMP JFMS$EXAMPLES:LONG_REGIST 4. ワークステーションのウィンドウ・サイズを55行にしま す。 $ SET TERMINAL/PAGE=55 SAMP.FLBフォーム・ライブラリのLONG_REGISTフォームを使用し た場合,サンプル・アプリケーションは標準ターミナル(VT280あ るいはVT380シリーズなど)では動作しなくなりますので注意して ください。 サンプル・アプリケーション・プログラムの使用 5-5 6 ________________________________________________________________ 日本語HP FMSバージョン2.5ドキュメントに関する注意事項 本リリースでは,現在お読みのリリース・ノートの他に次のドキ ュメントが改訂されています。 o 『日本語HP FMS for OpenVMSインストレーション・ガイ ド』 これ以外のマニュアルは,以前のバージョンのドキュメントが適 用されます。 日本語HP FMSバージョン2.5ドキュメントに関する注意事項 6-1 A ________________________________________________________________ ローマ字・かな漢字変換変換規則一覧 ___________________________________________________________ A.1 変換キー配列 日本語FMSはローマ字・かな変換キーを次のように割り当ててい ます。 例 A-1 キーパッド配列 ┌─────┬─────┬─────┬─────┐ │ Gold │     │     │     │ │─────│─────│─────│─────│ │  PF1  │  PF2  │  PF3 │  PF4  │ ├─────┼─────┼─────┼─────┤ │ 漢字変換 │ 記号変換 │  半角  │     │ │─────│─────│─────│─────│ │ 前変換 │  8  │  9  │  −  │ ├─────┼─────┼─────┼─────┤ │ 文節縮小 │文節右移動│     │     │ │─────│─────│─────│─────│ │ 文節拡張 │文節左移動│  6  │  ,  │ ├─────┼─────┼─────┼─────┤ │ ひらがな │ カタカナ │  全角  │ │ │─────│─────│─────│─────│ │  1  │  2  │  3  │ │ ├─────┴─────┼─────┼─────┤ │    無変換    │     │     │ │───────────│─────│ ENTER │ │     0     │  .  │     │ └───────────┴─────┴─────┘ ローマ字・かな漢字変換変換規則一覧 A-1 表 A-1 各キーパッド・キーの機能 __________________________________________________________ キー_____________機能_______________説明__________________ キーパッド7 漢字変換 かな/ローマ字→漢字 次候補 同音異義語の次候補 キーパッド1 ひらがな変換 かな/ローマ字→ひらが な キーパッド2 カタカナ変換 かな/ローマ字→カタカ ナ キーパッド3 全角変換 半角文字→全角文字 キーパッド8 記号変換 英数,特殊記号→全角特 殊記号 キーパッド9 半角変換 全角文字→半角文字 キーパッド0 無変換 変換を行わない GOLD, 前候補 同音異義語の前候補 キーパッド7 キーパッド4 文節縮小 現文節の縮小 GOLD, 文節拡張 現文節の拡大 キーパッド4 キーパッド5 文節右移動 現文節を右の文節に移動 GOLD, 文節左移動 現文節を左の文節に移動 キーパッド5_______________________________________________ A-2 ローマ字・かな漢字変換変換規則一覧 A.2___変換対応表___________________________________________ A.2.1 ローマ字・かな変換対応表 ┌─────────────────┬────────── ───┐ │ ローマ字 │ ひらが な │ ├─────────────────┼────────── ───┤ │ a i u e o │ あ い う え お │ │ka ki ku ke ko │ か き く け こ │ │qa qi qu qe qo │ くぁ くぃ く く ぇ くぉ │ │sa si su se so │ さ し す せ そ │ │ta ti tu te to │ た ち つ て と │ │na ni nu ne no │ な に ぬ ね の │ │ha hi hu he ho │ は ひ ふ へ ほ │ │fa fi fu fe fo │ ふぁ ふぃ ふ ふ ぇ ふぉ │ │ma mi mu me mo │ ま み む め も │ │ya yi yu ye yo │ や い ゆ え よ │ │ra ri ru re ro │ ら り る れ ろ │ │la li lu le lo │ ら り る れ ろ │ │wa wi wu we wo │ わ ゐ う ゑ を │ │n │ ん │ │ │ │ │xa xi xu xe xo │ ぁ ぃ ぅ ぇ ぉ │ │xka xke │ ヵ ヶ │ │ xtu │ っ │ │ xtsu │ っ │ │xya xyi xyu xye xyo│ ゃ ぃ ゅ ぇ ょ │ │xwa xwu │ ゎ ぅ │ │ │ │ │ga gi gu ge go │ が ぎ ぐ げ ご │ │za zi zu ze zo │ ざ じ ず ぜ ぞ │ │ja ji ju je jo │ じゃ じ じゅ じ ローマ字・かな漢字変換変換規則一覧 A-3 ぇ じょ │ │da di du de do │ だ ぢ づ で ど │ │ba bi bu be bo │ ば び ぶ べ ぼ │ │pa pi pu pe po │ ぱ ぴ ぷ ぺ ぽ │ │va vi vu ve vo │ ヴァ ヴィ ヴ ヴ ェ ヴォ │ └─────────────────┴────────── ───┘ ┌──────────────────┬───────── ────┐ │ ローマ字 │ ひらが な │ ├──────────────────┼───────── ────┤ │kya kyi kyu kye kyo │ きゃ きぃ きゅ き ぇ きょ │ │qya qyi qyu qye qyo │ くゃ くぃ くゅ く ぇ くょ │ │kwa kwi kwu kwe kwo │ くゎ くぃ く く ぇ くぉ │ │sya syi syu sye syo │ しゃ しぃ しゅ し ぇ しょ │ │sha shi shu she sho │ しゃ し しゅ し ぇ しょ │ │tya tyi tyu tye tyo │ ちゃ ちぃ ちゅ ち ぇ ちょ │ │cya cyi cyu cye cyo │ ちゃ ちぃ ちゅ ち ぇ ちょ │ │cha chi chu che cho │ ちゃ ち ちゅ ち ぇ ちょ │ │tsa tsi tsu tse tso │ つぁ つぃ つ つ ぇ つぉ │ │tha thi thu the tho │ てゃ てぃ てゅ て ぇ てょ │ │nya nyi nyu nye nyo │ にゃ にぃ にゅ に ぇ にょ │ │hya hyi hyu hye hyo │ ひゃ ひぃ ひゅ ひ ぇ ひょ │ │fya fyi fyu fye fyo │ ふゃ ふぃ ふゅ ふ ぇ ふょ │ │mya myi myu mye myo │ みゃ みぃ みゅ み A-4 ローマ字・かな漢字変換変換規則一覧 ぇ みょ │ │rya ryi ryu rye ryo │ りゃ りぃ りゅ り ぇ りょ │ │lya lyi lyu lye lyo │ りゃ りぃ りゅ り ぇ りょ │ │ │ │ │gya gyi gyu gye gyo │ ぎゃ ぎぃ ぎゅ ぎ ぇ ぎょ │ │gwa gwi gwu gwe gwo │ ぐゎ ぐぃ ぐ ぐ ぇ ぐぉ │ │zya zyi zyu zye zyo │ じゃ じぃ じゅ じ ぇ じょ │ │jya jyi jyu jye jyo │ じゃ じぃ じゅ じ ぇ じょ │ │dya dyi dyu dye dyo │ ぢゃ ぢぃ ぢゅ ぢ ぇ ぢょ │ │dha dhi dhu dhe dho │ でゃ でぃ でゅ で ぇ でょ │ │bya byi byu bye byo │ びゃ びぃ びゅ び ぇ びょ │ │pya pyi pyu pye pyo │ ぴゃ ぴぃ ぴゅ ぴ ぇ ぴょ │ │ │ │ │itchi an’an nonno │ いっち あんあ ん のんの │ │kemma rombun sampai│ けんま ろんぶ ん さんぱい │ └──────────────────┴───────── ────┘ ローマ字/かな変換では,次の特殊文字変換も行います。 ┌──────────────┬───────────── ──┐ │ 変換前 │ 変換 後 │ ├──────────────┼───────────── ──┤ │ ;(セミコロン) │ 、(読 点) │ │ .(ピリオド) │ 。(句 ローマ字・かな漢字変換変換規則一覧 A-5 点) │ │ +(正符号) │ ・(中 点) │ │ −(負符号) │ ー(長音記 号) │ │ ¥(円記号) │ \(逆斜 線) │ │ `(左シングル引用符) │ ‘(左シングル引用 符) │ │  ̄(オーバーライン) │ 〜(波ダッシ ュ) │ │ @(単価記号) │ ◎(二重 丸) │ │ *(星印) │ ※(米 印) │ │ =(等号) │ 〓(げた記 号) │ │ [(始め大括弧) │ 「(始めかぎ括 弧) │ │ ](終り大括弧) │ 」(終りかぎ括 弧) │ │ <(不等号,より小) │ 〈(始め山括 弧) │ │ >(不等号,より大) │ 〉(終り山括 弧) │ └──────────────┴───────────── ──┘ A.2.2 記号変換対応表 記号変換は,1〜3文字の英数字,特殊記号から,漢字コード体系 の記号1文字に変換,および,区点コード変換,漢字コード変換 を行う機能です。 A-6 ローマ字・かな漢字変換変換規則一覧 例 A-2 1文字変換 ┌────┬─┬─┬─┬─┬─┬─┬─┬─┬─┬─┬─┐ │ 変換前 │1│2│3│4│5│6│7│8│9│0│−│ ├────┼─┼─┼─┼─┼─┼─┼─┼─┼─┼─┼─┤ │ 変換後 │└│┴│┘│├│┼│┤│┌│┬│┐│││─│ └────┴─┴─┴─┴─┴─┴─┴─┴─┴─┴─┴─┘ 例 A-3 2文字変換 ┌────┬─┬─┬─┬─┬─┬─┬─┬─┬─┬─┬─┬─ ┬─┬─┬─┐ │ 変換前 │||│,.│..│``│([│]) │<<│>>│[[│]]│[(│)]│+-│XX│:-│ ├────┼─┼─┼─┼─┼─┼─┼─┼─┼─┼─┼─┼─ ┼─┼─┼─┤ │ 変換後 │‖│…│‥│“│〔│〕│《│》│『│』│【│】 │±│×│÷│ └────┴─┴─┴─┴─┴─┴─┴─┴─┴─┴─┴─┴─ ┴─┴─┴─┘ ┌────┬─┬─┬─┬─┬─┬─┬─┬─┬─┬─┬─┬─ ┬─┬─┬─┐ │ 変換前 │=/│<=│>=│OO│.;│O>│O+│''│.C│C/│L-│SS │><│()│<>│ ├────┼─┼─┼─┼─┼─┼─┼─┼─┼─┼─┼─┼─ ┼─┼─┼─┤ │ 変換後 │≠│≦│≧│∞│∴│♂│♀│″│℃│¢│£│ §│☆│○│◇│ └────┴─┴─┴─┴─┴─┴─┴─┴─┴─┴─┴─┴─ ┴─┴─┴─┘ ┌────┬─┬─┬─┬─┬─┬─┬─┬─┐ │ 変換前 │[]│<\│-│<-│|^│|v│ ├────┼─┼─┼─┼─┼─┼─┼─┼─┤ │ 変換後 │□│△│▽│〒│→│←│↑│↓│ └────┴─┴─┴─┴─┴─┴─┴─┴─┘ 区点コード変換 区点コードから,漢字に変換します。 ローマ字・かな漢字変換変換規則一覧 A-7 例 A-4 3文字変換 ┌────┬──┬──┬──┬──┬──┬──┐ │ 変換前 │K><│K()│K<>│K[]│K<\│K