日本語PrintServer Software V5.1 for_Digital_UNIX______________________________ リリース・ノート 1996年2月 オペレーティング・システム: 日本語Digital UNIXオ ペレーティング・システ ムV2.0以降 ソフトウェア・バージョン: 日本語PrintServer Software V5.1 for Digital UNIX 日本ディジタル イクイップメント株式会社 __________________________________________________________ 1996年2月 本書の著作権は日本ディジタル イクイップメント株式会社(日本 DEC)が保有しており,本書中の解説および図,表は日本DECの文 書による許可なしに,その全体または一部を,いかなる場合にも 再版あるいは複製することを禁じます。 また,本書に記載されている事項は,予告なく変更されることが ありますので,あらかじめご承知おきください。万一,本書の記 述に誤りがあった場合でも,日本DECは一切その責任を負いかね ます。 本書で解説するソフトウェア(対象ソフトウェア)は,所定のライ センス契約が締結された場合に限り,その使用あるいは複製が許 可されます。 日本DECは,日本DECまたは日本DECの指定する会社から納入され た機器以外の機器で対象ソフトウェアを使用した場合,その性能 あるいは信頼性について一切責任を負いかねます。 (c) Digital Equipment Corporation Japan 1996. All Rights Reserved. Printed in Japan. 以下は他社の商標です。 PostScriptは日本および各国で登録されたアドビシステムズ社の 商標です。 UNIXはX/Openカンパニーリミテッドが独占的にライセンスしてい る米国ならびに他の国における登録商標です。 OSF/1は米国Open Software Foundation社の商標です。 本書は,日本語VAX DOCUMENT V 2.1を用いて作成しています。 ________________________________________________________________ 目次 まえがき................................................ v 1 製品の概要 2 新機能概要 2.1 すべてのPrintServerプリンタに対して......... 2-1 2.1.1 PRISM................................... 2-1 2.1.2 SNMP.................................... 2-1 2.1.3 LPD..................................... 2-3 2.1.4 リモート・コンソールの拡張.............. 2-4 2.1.5 Motifベースのプリント・ユーティリティ (xlpsprint).............................. 2-5 2.1.6 統合されたブート・デーモン.............. 2-5 2.1.7 ANSIトランスレーション機能.............. 2-6 2.2 日本語PrintServer 32 plusおよび日本語 PrintServer 17/600ポストスクリプト・レベル2プ リンタ....................................... 2-6 2.2.1 フォント・キー.......................... 2-7 2.2.2 フォント・フォルティング................ 2-7 2.2.3 ポストスクリプト・レベル2言語........... 2-8 2.2.3.1 MaxFontCache.......................... 2-8 2.2.3.2 MaxFormCache.......................... 2-8 2.2.4 フォント................................ 2-9 2.2.5 Usr/Start............................... 2-10 2.2.6 拡張可能なメモリ構成.................... 2-10 2.2.7 PCL5のサポート.......................... 2-10 iii 3 今回のリリースで解決された問題 4 制限事項 4.1 日本語turbo PrintServer..................... 4-1 4.2 Digital UNIX V4.0での使用................... 4-1 表 2-1 キューの設定情報......................... 2-3 iv ________________________________________________________________ まえがき 本書の目的 本書は,日本語PrintServer Software for Digital UNIXをイン ストール,または管理する上での制限事項および注意事項につい て書かれたものです。 本書の構成 本書は,以下のように構成されています。 第1章 本製品の概要を説明します。 第2章 本バージョンでの新機能について説明します。 第4章 本バージョンでの制限事項について説明します。 第3章 このリリースで解決された問題を示します。 表記法 本書では次の表記法を使用します。 v __________________________________________________________ 表記法___________意味_____________________________________ 四角形で囲まれたこの記号は,キーボー ドのキーを押すことを示します。たとえ ば,はReturnキーを押すことを示し ます。 の記号は,Ctrlキーを押しながら, 同時にあるキーを押すことを示します。たと えば,はCtrlキーとc文字キーを同時 に押します。 の記号は,最初にキーを押し, 離した後,別のキーまたはポインティング・ デバイス・ボタンを押すことを示します。 . . . 例の中で水平反復記号は,次のいずれかを示 します。 o 文中のオプショナル引数が省略されてい ること o 前の項目(1つ以上)を1回以上繰り返すこ とができること o 追加パラメータ,値,あるいは他の情報 を入力でること . 垂直反復記号は,コード例やコマンド形式か . ら項目が省略されていることを示します。こ . のように項目が省略されるのは,その項目が 説明している内容にとって重要でないからで す。 ( ) 括弧は,複数のオプションを選択するとき に,選択項目を括弧で囲まなければならない ことを示します。 [ ] 大括弧は,項目が省略可能であることを示し ます。 vi __________________________________________________________ 表記法___________意味_____________________________________ { } 中括弧は,必ず1つを選択しなければならない 項目を囲むために使用します。 太字 太字のテキストは,新しい用語を導入する場 合や,引数,属性,条件の名前を示すために 使用します。 また,マニュアルのオンライン・バージョン でユーザ入力を示す場合も,太字のテキスト を使用します。 斜体 斜体のテキストは,システム・メッセージや コマンド・ラインの中で,変化する可能性の ある情報を表現します。 英大文字 英大文字は,コマンド,修飾子,パラメー タ,ルーチン名,ファイル名,ファイル保護 コード名,システム特権の短縮形を示しま す。 − コード例で使用されているハイフンは,要求 に対する追加引数が後続の行に指定されるこ とを示します。 数字 特に示した場合を除き,説明文の内部で使用 している数字はすべて10進数です。数値が10 進数以外(2進数,8進数,16進数)の場合に は,そのことが明記されます。 『 』,「 」 参照する書籍名を示すために使用します。二 重かぎ括弧で示した書名は,本ソフトウェア _________________のマニュアルです。_______________________ ディレクトリ指定の表記法 PrintServerソフトウェアは任意のディレクトリに置くことがで きます。lpsinstallスクリプトの実行時にインストレーション・ ディレクトリを指定できます。 vii 本書では論理ディレクトリ名を使用してディレクトリを示しま す。論理ディレクトリ名は特定のディレクトリ・パスを表現する ものです。この表記はシェル環境変数で使用されるものに類似し ています。たとえば,次のような表記です。 $NAME ドル記号($)は環境変数の値を示し,NAMEは環境変数名を示しま す。 次の説明では,マネージメント・プログラムのディレクトリ・パ スは$LPSBINです。$LPSBINをディレクトリのフル・パスに置き換 えてください。 たとえば,次のコマンドを入力しますという説明があるとしま す。 # $LPSBIN/lpsad -M hudson $LPSBINが/usr/opt/LPS/binディレクトリのシンボル名である場 合,次のコマンドを入力することになります。 # /usr/opt/LPS/bin/lpsad -M hudson この表示法はシェル変数を示すものではありません。シンボル名 はフル・ディレクトリ・パスで置き換えなければなりません。 基本的なインストレーションを行った場合の論理ディレクトリ名 $LPSKIT /usr/opt/LPS $LPSROOT /usr/opt/LPS $LPSBIN /usr/opt/LPS/bin $LPSLIB /usr/opt/LPS/lib $LPSDOC /usr/opt/LPS/doc $LPSIMAGES /usr/opt/LPS/images $LPSUSR /usr/bin $LPSTMP /tmp $LPSLOG /var/adm $LPSACCT /var/adm $LPSBOOT /tftpboot $TOPQDIR /var/spool viii 1 ________________________________________________________________ 製品の概要 日本語PrintServer Software V5.1 for Digital UNIXから新し く,PostScript[TM] (ポストスクリプト)レベル2ソフトウェアを 搭載した日本語PrintServer 32 plusプリンタのサポートが追加 されました。また,今バージョンではV5.0からの問題を解決して います。 日本語PrintServer 32 plusプリンタは,1分間に最大32ページ を印刷できる300dpi (ドット/インチ)のネットワーク・プリン タです。PrintServerファミリの他のプリンタのように,日本語 PrintServer 32 plusプリンタはDECnetおよびTCP/IPネットワー ク・プロトコルを使用した印刷をサポートします。 日本語PrintServer Software V5.1 for Digital UNIXは,以下の PrintServerプリンタをサポートします。 o 日本語PrintServer 17/600 o 日本語PrintServer 32 plus (片面印刷モデル,両面印刷モ デル) o 日本語PrintServer 32 (片面印刷モデル,両面印刷モデル) o 日本語PrintServer 40 Plus o 日本語turbo PrintServer _______________________ 注意 _______________________ 本製品で,日本語PrintServer 40 Plusプリンタをブ ートすることはできません。このプリンタは,日本語 PrintServer Software for OpenVMSでブートしてくださ い。 _____________________________________________________ 1-1 製品の概要 本ソフトウェアがあれば,OpenVMS,ULTRIX,HP-UXおよび Digital UNIXのプリント・クライアントがPrintServerプリ ンタを利用できます(一部対応していない機種があります)。 以下がV5.1での新機能です。 o ポストスクリプト・レベル2ソフトウェアを搭載した日本語 PrintServer 32 plusプリンタがサポートされます。 o 日本語PrintServer 32 plusプリンタには,欧文フォント43 書体,和文フォント2書体,PCL5が搭載されます。またオプ ションで,5書体の和文フォントを用意しています。 o PRISM o LPD o LPSブートデーモン o ANSIトランスレータ(日本語版はサポート対象外) o プリント・ユーティリティ o V5.0からのバグが修正されました。 1-2 2 ________________________________________________________________ 新機能概要 この章では,バージョン5.1での新機能について記述します。 ___________________________________________________________ 2.1 すべてのPrintServerプリンタに対して 2.1.1 PRISM PRISM (Printer Status Manager)は複数のPrintServerプリン タの状態を監視することができるグラフィカル・ユーザ・イン ターフェイスです。PRISMは日本語turbo PrintServer,日本語 PrintServer 32シリーズ,日本語PrintServer 17/600プリンタで 使用できます。 PRISMはxlpsprismコマンドで起動します。 2.1.2 SNMP SNMPはネットワーク・ノードを監視するために多くのネットワー ク管理アプリケーションで使用されているInternet標準プロトコ ルです。SNMPは日本語turbo PrintServer,日本語PrintServer 32シリーズ,日本語PrintServer 17/600プリンタで使用できま す。 次のMIB-IIオブジェクトは今回のリリースのSNMPエージェントで はサポートされません。 o ipForwDatagrams o ipInDiscards o ipOutDiscards o ipRoutingDiscards 2-1 新機能概要 2.1すべてのPrintServerプリンタに対して o ipRouteAge o icmpInDestUnreachs o icmpInTimeExcds o icmpInParmProbs o icmpInSrcQuenchs o icmpInRedirects o icmpInEchos o icmpInEchoReps o icmpInTimestamps o icmpInTimestampReps o icmpInAddrMasks o icmpInAddrMaskReps o icmpOutErrors o icmpOutDestUnreachs o icmpOutTimeExcds o icmpOutParmProbs o icmpOutSrcQuenchs o icmpOutRedirects o icmpOutEchos o icmpOutEchoReps o icmpOutTimestamps o icmpOutTimestampReps o icmpOutAddrMasks o icmpOutAddrMaskReps o tcpAttemptFails o tcpEstabResets o egp group objects 2-2 新機能概要 2.1すべてのPrintServerプリンタに対して 2.1.3 LPD LPDプロトコルがすべてのPrintServerプリンタで使用できます。 リモート・システムに対してプリント・ジョブをスプールする UNIXシステムでは,ローカルに出力したジョブを格納するための ローカル・キューが定義されている必要があります。一旦プリン ト・ジョブがローカル・キューに出力されると,ローカル・プリ ント・システムはそのローカル・キューに対応したPrintServer にジョブを転送します。 Digital UNIXシステムでは,lprsetupを実行してローカル・キュ ーを設定してください。その時にプリンタ・タイプは"remote"を 選択してください。 表 2-1 キューの設定情報 __________________________________________________________ フィールド_______説明_____________________________________ labprt: ローカル・プリント・キューの名前。 lp=: キューにローカル(物理的)プリンタ・デバイ スが対応していない。 sd=/var/spool "labprt"プリント・キューに出力されるジョ /labprt: ブをスプールするために使用されるローカ ル・ディレクトリ。 rm=print01: プリンタのインターネット・ホスト名。 rp=labprt/ps: プリント・ジョブが転送されるリモート・シ ステムのキューの名称。"ps"はポストスクリ _________________プト・インタプリタを示す。_______________ ポストスクリプト・インタプリタ以外に利用可能なインタプリタ を使用する場合は,リモート・キューの名称にスラッシュ記号 ("/")で区切ってインタプリタの名称を追加しなければなりませ ん。たとえば,リモート・キューの名称が"fastq"で,すべての ジョブをPCLインタプリタで処理してこのキューに転送する場合 は,次のようにリモート・キューを指定します。 2-3 新機能概要 2.1すべてのPrintServerプリンタに対して rp=fastq/pcl: 代替インタプリタは,小文字,大文字,大文字と小文字の両方の いずれでも指定できます。つまり,"fastq/pcl"と"fastq/PCL"は 同じことです。 次のキュー修飾子を使用できます。 /PCL PCLジョブ /HP-PCL PCLジョブの代替 /PS ポストスクリプト・ジョブ /TEXT 通常のASCIIテキスト * その他すべては省略時の設定でポスト スクリプト LPDプロトコルはユーザおよびシステム管理者によるリモート・ システムからのジョブの削除を可能としていますが,本リリース ではまだこの機能は使用できません。 2.1.4 リモート・コンソールの拡張 o プリンタのフロント・パネルの現在のメッセージは,リ モート・コンソールの画面の右上に表示されます。また, "status"コマンドによっても表示されます。これにより プリンタの現在の状態を確認できます。この機能は日本語 PrintServer 40 Plusプリンタでは使用できません。 o "reboot"コマンドが追加されました。この特権コマンド により,PrintServerプリンタの処理を直ちに停止させて networkからソフトウェアを再ロードさせることができま す。電源投入時の自己診断テストを除いて,電源を入れ直 すことと同じ処理をします。 _______________________ 注意 _______________________ このコマンドは注意して使用してください。マネージメン ト,コンソール,プリント・クライアント等のすべての接 2-4 新機能概要 2.1すべてのPrintServerプリンタに対して 続が切断されます。rebootコマンド実行時にPrintServer プリンタ内で用紙が処理されていた場合は,PrintServer プリンタは紙詰まりを起こします。 _____________________________________________________ o "configuration"コマンドは拡張され,ロードされている ソフトウェア,インストールされているメモリ量,IPゲー トウェイ・アドレスを表示するようになりました。たとえ ば,次のように表示します。 LPS> config Accounting: On -> HOSTNAME Logging: On -> HOSTNAME . . . IP gateway: 16.34.144.252 Software: Adobe PostScript Level 2, SNMP MIB-II, LPD Option(s): Memory 12M base + 4M optional Duplexer Installed 2.1.5 Motifベースのプリント・ユーティリティ(xlpsprint) 今回のリリースでは,"xlpsprint"と呼ばれる新しいMotifユーテ ィリティを含みます。このツールは,ポイント・アンド・クリッ クのユーザ・インターフェイスによりプリント・ジョブ・オプシ ョンの設定を非常に容易にします。 2.1.6 統合されたブート・デーモン "lpsbootd"と呼ばれる新しいデーモン・プログラムが提供され, PrintServerプリンタのブートを容易にしました。このデーモン はBOOTPサーバあるいはTFTPサーバ,あるいは両方のサーバと して処理を行うことができます。このため,PrintServerプリ ンタ・リクエストを扱うためのサーバだけを必要とする場合, BOOTPサーバ("bootpd")の設定を行う必要がなくなります。 2-5 新機能概要 2.1すべてのPrintServerプリンタに対して PrintServerプリンタに最新のROMがインストールされている場合 は,新しいlpsbootdデーモンは既存のBOOTP/TFTP構成と競合する ことなくプリンタのブートをするために代わりのネットワーク・ ポート・アドレスを使用します。 2.1.7 ANSIトランスレーション機能 ANSIトランスレーション機能が提供され,ANSIエスケープ・シー ケンスをサポートするLN03,DEClaserプリンタあるいはその他ほ とんどのプリンタ用にフォーマットされたプリント・ジョブを送 信することができるようになりました。 ___________________________________________________________ 2.2 日本語PrintServer 32 plusおよび日本語PrintServer 17/600ポ ストスクリプト・レベル2プリンタ 日本語PrintServer 32 plusおよび日本語PrintServer 17/600プ リンタには,ポストスクリプト・レベル2ソフトウェアが標準で 搭載されています。 日本語PrintServer 32 (LPS32-AJ, LPS32-CJ)および日本語turbo PrintServer (LPS20-GJ)に搭載されているポストスクリプト・レ ベル1ソフトウェアからポストスクリプト・レベル2ソフトウェア へのアップグレードについては,最寄りの日本DECの各支店/営業 所にお問い合わせください。 _______________________ 注意 _______________________ 日本語PrintServer 32,日本語turbo PrintServerおよび 日本語PrintServer 40 Plusでポストスクリプト・レベル1 を使用されている場合は,この節は該当しません。 _____________________________________________________ 2-6 新機能概要 32 plusおよび日本語PrintServer 17/600ポストスクリプト・レベル2プリンタ 2.2.1 フォント・キー ポストスクリプト・レベル2プリンタで和文フォントを使用する 場合,プリンタのEthernetアドレスを含んだフォント・キーが, 各フォントごとに必要となります。これらのフォント・キーは, プリンタと共に梱包されています。ソフトウェアのインストレー ションおよびPrintServerの設定後に,フォント・キー設定プロ グラムを起動し,これらのフォント・キーを入力すると,各プリ ンタの設定ファイルに書き込まれます。プリンタの設定ファイル は,ブート時にロードされますが,正しいフォント・キーがプリ ンタにロードされないと,和文フォントは使用できません。欧文 フォントには,フォント・キーは必要ありません。 フォント・キーが入力されていない場合や,誤って入力された場 合は,ブート時に印刷されるスタート・ページの各和文フォント 名の横に,"Not-Installed"または,"Option"と表示されます。 これらが表示されている和文フォントは使用できません。 例) Ryumin Light KL-Not Installed Jun 101-Option フォント・キー設定プログラムの詳細については,『日本語 PrintServer Software for Digital UNIX インストレーショ ン・ガイド』第2.4.4項を参照してください。 2.2.2 フォント・フォルティング ポストスクリプト・レベル2ソフトウェアが搭載されているプリ ンタは,他の日本語PrintServerとは異なり,ブート時に日本語 フォントをローディングせず,必要に応じてサポーティング・ホ スト上のディスクよりフォント・データを得ます。したがって, サポーティング・ホスト上では,常にプリンタからの要求に答え られるようにマネージメント・クライアントが動いていなければ なりません。 2-7 新機能概要 2.2日本語PrintServer 32 plusおよび日本語PrintServer 17/600ポストスクリプト・レベル2プリンタ 2.2.3 ポストスクリプト・レベル2言語 ポストスクリプト・レベル2言語の機能については,「ページ記 述言語PostScriptリファレンス・マニュアル 第2版」[1]およ び「PrintServer Printers PostScript Level 2 Programmer's Supplement」を参照してください。 2.2.3.1 MaxFontCache ポストスクリプト・レベル2ソフトウェアが搭載されているプリ ンタでは,FontCacheパラメータ値を上げることによってフォン ト・キャッシュの容量を増やすことができます。フォント・キャ ッシュの容量が増ると,より多くのフォント・データがプリンタ 内部のメモリにある率が高くなり,サポーティング・ホストから フォント・データを得る回数が少なくなります。 また逆に,大量のVM(仮想メモリ)を消費するポストスクリプト・ プログラムがVMエラーで印刷できないときは,MaxFontCacheの値 を下げてください。MaxFontCache値の変更は,以下のシステム・ ファイルで行うことをお勧めします。 $LPSROOT/servers/GENERIC.spf 例: /MaxFontCache 14000000 2.2.3.2 MaxFormCache 本ソフトウェアで,サポートされているプリンタのMaxFormCache 値は,デフォルトで,100,000に設定されています。アプリケー ションが出力するフォームがデフォルト値より大きなフォーム・ キャッシュを必要とする場合は,キャッシュが有効となりません ので,この値を大きくしてください。フォーム・キャッシュの容 量を増やすと,より多くのフォーム・データがプリンタ内部のメ モリ保存され,結果的に印刷速度が速くなります。また逆に,大 量のVM(仮想メモリ)を消費するポストスクリプト・プログラムが VMエラーで印刷できないときは,MaxFormCacheの値を下げてくだ さい。MaxFormCache値の変更は,以下のシステム・ファイルで行 うことをお勧めします。 $LPSROOT/servers/GENERIC.spf ________________________________ [1]株式会社アスキー出版より販売されています。 2-8 新機能概要 32 plusおよび日本語PrintServer 17/600ポストスクリプト・レベル2プリンタ 例: /MaxFormCache 500000 2.2.4 フォント ポストスクリプト・レベル2ソフトウェアが搭載されているプリ ンタには,他のPrintServerでサポートされている和文2書体およ び欧文29書体に加え,次の和文5書体と欧文14書体が追加されま す。欧文14書体は標準で搭載されますが,和文5書体はオプショ ンで,ライセンスが別途必要となります。オプショナル・フォン トについては,最寄りの日本DEC支店/営業所へお問い合わせくだ さい。 和文5書体(モリサワ書体) o 太ミンA101[TM] o 太ゴB101[TM] o じゅん101[TM] o 見出ミンMA31[TM] o 見出ゴMB31[TM] 欧文14書体 o Palatinoファミリ(4書体) o ITC Bookmanファミリ(4書体) o Helvetica-Narrowファミリ(4書体) o ITC Zapf Chancery (1書体) o ITC Zapf Dingbats (1書体) ポストスクリプト・レベル2のソフトウェアでサポートされる欧 文および和文フォントのデザインは,他のPrintServerと異な っている場合があります(Courierや半角カタカナ・フォントな ど)。 ________________________________ [TM太ミンA101,太ゴB101,じゅん101,見出ミンMA31,見出ゴMB31 は,株式会社モリサワの商標です。 2-9 新機能概要 2.2日本語PrintServer 32 plusおよび日本語PrintServer 17/600ポストスクリプト・レベル2プリンタ 2.2.5 Usr/Start 日本で販売されているポストスクリプト・プリンタのディスク上 には,通常Usr/Startというファイルがあり,このファイルで使 用頻度の高いフォントを定義することにより,ジョブの実行時間 を短縮する事ができます。Usr/Startは,各プリンタのブート時 に実行され,すべてのジョブに対して有効となります。 本バージョンでは, $LPSROOT/servers/Usr/Start というファイルにUsr/Startが提供されます。標準設定で,い くつかのフォントがすでに定義されていますが,さらにユー ザがこのファイルに定義することも可能です。定義の方法は, Usr/Startに記述されています。Usr/Startに定義可能なフォント は,和文フォントのみです。欧文フォントは定義しないでくださ い。Usr/Startで定義したフォントの,全フォント・データがプ リンタのブート時に取り込まれるわけではありません。実際に取 り込まれるのは,和文フォントを構成している一部のデータのみ です。 2.2.6 拡張可能なメモリ構成 日本語PrintServer 32 plusおよび日本語PrintServer 17/600プ リンタの最小メモリ構成は24Mバイトですが,さらに,4MBおよび 8MBのメモリを追加することにより,フォント・キャッシュおよ びVMの容量を増やし,印刷速度を向上することができる場合があ ります。 メモリは最大で32Mバイトまで拡張することができます。 2.2.7 PCL5のサポート ポストスクリプト・レベル2ソフトウェアが搭載されているプリ ンタはHP LaserJet IIIsiインタプリタをサポートしています。 しかし,このインタプリタはPJLコマンドをサポートしていませ ん。PJLコマンドを生成するPCL5ドライバを使用するアプリケー 2-10 新機能概要 32 plusおよび日本語PrintServer 17/600ポストスクリプト・レベル2プリンタ ションから印刷する場合は,ジョブの最後に空白ページが出る か,出力にPJL文字が印刷されます。 2-11 3 ________________________________________________________________ 今回のリリースで解決された問題 o 以前のバージョンでは,bootpでゲートウェイを越えて PrintServerプリンタをブートすることはできませんでし た。つまり,プライマリ・ブート・ホスト,セカンダリ・ ブート・ホスト,PrintServerプリンタはすべて同一サブネ ット内になければなりませんでした。この問題は今回のリ リースで解決されました。 o 以前のバージョンでは,セカンダリ・ブート時にPCLデフ ォルト・ファイル(LPSPCLDEFAULTS.printer-node-name)を PrintServerプリンタに対して正しくロードすることができ ませんでした。この問題は今回のリリースで解決されまし た。 o 以前のバージョンでは,PostScriptのemulateオペレー タが正しく動作しませんでした。このためrangecheckや invalidaccessのエラーが発生しました。今回のリリースで は,このオペレータによってPCL5エミュレータが起動され ます。emulateオペレータの正しい使用方法は次のようにな ります。 statusdict begin currentfile /LaserJetIII emulate o 以前のバージョンでは,PostScriptのsheetcountと pagecountオペレータが同じ値を返していました。今回のリ リースではsheetcountオペレータはPostScriptやPCL5エミ ュレータで印字した用紙の枚数を返します。またpagecount オペレータは印字したページ数を返します。 o 以前のバージョンでは,PostScriptの特権コマンドに間 違いのあるプリント・ジョブをエラー・ハンドラを使用し て印刷するとフロント・パネルに"processing"と表示した ままハングすることがありました。この問題は今回のリリ ースで解決されました。しかし,"(DCc) Circuit connect failure nn occurred"というメッセージがイベント・ログ に残り,トレイラー・ページが印刷されないことがありま す。 3-1 今回のリリースで解決された問題 o 以前のバージョンでは,次のエラー・メッセージが表示(印 字)されて正しく印刷できないファイルがありました。 undefined: name not known - offending command is sendctrlsb この問題は今回のリリースで解決されました。 o 以前のバージョンでは,ブート中に大量のリソースが PrintServerプリンタにロードされるとハングすることがあ りました。この問題は今回のリリースで解決されました。 o doretオペレータは"true"のかわりに"0"を返すように変更 されました。 o 以前のバージョンでは,ごくまれにリモート・コンソール で"netstat"コマンドを使用するとエラーが発生し,リモー ト・コンソールが終了することがありました(その場合でも PrintServerプリンタは印字可能でした)。この問題は今回 のリリースで解決されました。 o 以前のバージョンでは,アカウンティングおよびログ機能 を有効にしないでマネージメント・デーモンが稼動した場 合にかぎって問題を表示していました。この問題の唯一の 現象は,2秒おきにPrintServerプリンタのlpslogファイル に"Management session ends"というメッセージのログが記 録されることでした。この問題はデーモンが切り離された 場合に始まり,別のデーモンがPrintServerに接続した場合 に終了していました。この問題は今回のリリースで解決し ました。 o 以前のバージョンでは,あるDDIFファイルが次のエラーを 表示して印刷できませんでした。 %DCPS-W-IOERROR, ioerror: System I/O error occurred - offending command is image この問題は今回のリリースで解決されました。 o 以前のバージョンでは,オプション・ファイルの変更を有 効にするためにはデーモンの停止/再起動が必要でした。今 回のリリースでは,変更はPrintServerプリンタの次のブー ト時に自動的に有効となるよう変更されました。 o 以前のバージョンでは,イメージ・インタプリタがロード されている場合に多くのプリント・ジョブの接続(11から 16)があるとハングすることがありました。今回のリリース では,このような状況での接続要求はPrintServerプリンタ 3-2 今回のリリースで解決された問題 によって拒否されPrintServerプリンタはハングしなくなり ました。 o 以前のバージョンでは,日本語PrintServer 17/600プリン タで両面印字中にフロント・パネルからジョブを休止した 場合に,用紙が両面印字ユニットに残ってしまいました。 この問題は今回のリリースで解決されました。 o 以前のバージョンでは,日本語PrintServer 17/600プリン タで手差し給紙を使用した場合に印字の中心位置がずれて いました。この問題は今回のリリースで解決されました。 o 以前のバージョンでは,"lpspr"ユーティリティを使用して 標準入力から読み込む際に入力が非常に少ない場合は,EOF 文字(たいていのシステムでは通常CTRL/D)を2回入力する必 要がありました。今回のリリースでは1つのEOF文字を入力 するだけでよくなりました。 o 以前のバージョンでは,"lpssetup"ユーティリティを実行 しないでマニュアル操作でプリント・キュー定義を削除し た場合,PrintServerソフトウェアがLPSオブジェクト・デ ータベース(/etc/lpsodb)で定義しているものと対応するキ ュー定義を混同することがありました。ソフトウェアが改 善され,このような状態を問題としなくなりました。 o 以前のバージョンでは,リモート・コンソールで特権ユー ザがプリント・ジョブを強制終了させた場合,プリント・ クライアントが致命的なエラー・メッセージを表示して障 害を発生し,プリント・キューをハングさせることがあり ました。この問題は今回のリリースで解決されました。 o 以前のバージョンでは,プリント・キューの状態が不正確 に認識されていました。"lpc down $QNAME"の最終テストが 保留され,タゲート・プリント・キューに問題があるとい う間違ったメッセージを表示していました。この問題は今 回のリリースで解決されました。 o 以前のバージョンでは,LPSオブジェクト・データベース (/etc/lpsodb)をいくつかのユーザからは読むことができま せんでした。LPSオブジェクト・データベース・ファイルが 更新されるたびに,新しいコピーはプロセスの既存のumask 値を使用して書き込まれていました。通常このumask値はワ ールド("other")に対して読み込みアクセスが付いていま す。しかし,あるカスタマはこの値を変更して読み込みア クセスをはずしてしまいます。その結果,いくつかのLPSソ フトウェア・コンポーネントはLPSオブジェクト・データ 3-3 今回のリリースで解決された問題 ベースを読み込むことができないために障害を発生しまし た。この問題は,今回のリリースでデータベースの新バー ジョンが書き込まれた後に強制的にワールドに対する読み 込みアクセスを付けることで解決されました。 o 以前のバージョンでは,プリンタ構成ファイル内のアク セス制御情報が失われていました。ホストの"allow"アク セスを指定し,"deny"アクセスを指定しなかった場合, "allow"リストは構成ファイルに書き込まれませんでした。 この問題は今回のリリースで解決されました。 o 以前のバージョンでは,なんらかの原因でログ・ファイ ルが失われた場合,マネージメント・クライアントが停止 していました。この問題は今回のリリースで解決されまし た。 3-4 4 ________________________________________________________________ 制限事項 本バージョンでの制限事項について説明します。 ___________________________________________________________ 4.1 日本語turbo PrintServer 日本語turbo PrintServerはコントローラ・ファームウェアのバ ージョンが3.1以降である場合のみ,このキットでサポートされ ます。お持ちのプリンタのファームウェア・バージョンについて 詳しくは,『日本語PrintServer Software for Digital UNIXユ ーザーズ・ガイド』の第9章を参照してください。日本語turbo PrintServerプリンタのファームウェアのバージョンアップにつ いては,最寄りの日本DEC各支店/営業所へお問い合わせくださ い。 ___________________________________________________________ 4.2 Digital UNIX V4.0での使用 本ソフトウェアを日本語Digital UNIX V4.0で使用した場合、こ れまでに以下の制限が報告されています。 - lpssetupなど本ソフトウェアによりインストールされたプ ログラムを使用する際、メッセージの表示が一部乱れるこ とがあります。環境変数CMD_ENVにbsdを定義することでこ の現象を回避できます。 - ウィンドウ・インターフェイスのリモート・コンソール・ クライアント(xlpsrc)が使用できません。コマンド・ライ ン・インタフェースのリモート・コンソール・クライアン ト(lpsrc)を使用してください。 4-1 日本語PrintServer Software V5.1 for Digital UNIX リリース・ノート ________________________________________________________________ 1996年2月 発行 日本ディジタル イクイップメント株式会社 〒167 東京都杉並区上荻1-2-1 電話 (03)5349-7111 (大代表) ________________________________________________________________