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特定のディスク上で特定のユーザに対して使用が許可されている,現在のディスク・クォータを表示します。このコマンドが表示する情報には,使用可能な領域のサイズと,許可されている超過量も含まれます。他のユーザのクォータを表示するには,クォータ・ファイルに対する読み込み(R)アクセス権が必要です。
SHOW QUOTA
SHOW QUOTA コマンドは,特定のディスク上で特定のユーザに対するディスク・クォータを表示します。使用済みクォータ,許可クォータ,使用可能クォータが,ブロック数で表示されます。許可されている超過値も表示されます。
/DISK[=装置名[:]]
クォータ値を表示するディスクを指定します。省略時の設定では,現在の省略時のディスク(論理名 SYS$DISK) についての情報が表示されます。/USER=uic または識別子
どのユーザのクォータを表示するか指定します。省略時の設定では,現在のユーザに対するクォータが表示されます。
#1 |
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$ SHOW QUOTA User [360,010] has 2780 blocks used, 7220 available, of 10000 authorized and permitted overdraft of 500 blocks on DISK$ |
この SHOW QUOTA コマンドは,現在のユーザに対して,現在の省略時のディスク上での,使用可能なディスク領域のサイズ,使用済みのディスク領域のサイズ,未使用のディスク領域のサイズを表示します。この例では,許可されている超過量は 500 ブロックです。
#2 |
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$ SHOW QUOTA /USER=[360,007]/DISK=XXX1: %SYSTEM-F-NODISKQUOTA, no disk quota entry for this UIC |
この SHOW QUOTA コマンドは, [360,007] という UIC を持つユーザに対しては, XXX1 という装置にはディスク・クォータが割り当てられていないことを示しています。
#3 |
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$ SHOW QUOTA /USER=[360,111] User [360,111] has 27305 blocks used, 2305 OVERDRAWN, of 25000 authorized and permitted overdraft of 4000 blocks on DISK$ |
この SHOW QUOTA コマンドは,クォータを超過したユーザを示しています。
マルチブロック数,マルチバッファ数,ネットワーク転送サイズ,プロローグ・レベル,拡張サイズ,およびクエリー・ロック・オプションの現在の省略時の値を表示します。
SHOW RMS_DEFAULT
SHOW RMS_DEFAULT コマンドは,OpenVMS レコード管理サービス (RMS) がファイル操作に使用する省略時のマルチバッファ数,マルチブロック数,ネットワーク・ブロック数,プロローグ・レベル,拡張サイズ,およびクエリー・ロック・オプションの情報を表示します。これらの値は,現在のプロセス・レベルとシステム・レベルの両方で提供されます。SHOW RMS_DEFAULT コマンドは,順編成ファイルの3つのクラス (ディスク,磁気テープ,ユニット・レコード) の値を含め,ファイル・タイプごとのマルチバッファ数値をリストします。
/OUTPUT[=ファイル指定]
/NOOUTPUT
コマンドの出力先を指定します。省略時の設定は SYS$OUTPUT です。ファイル指定にワイルドカード文字は使用できません。 /OUTPUT 修飾子に,部分的なファイル指定(たとえば,ディレクトリだけ) を指定した場合は,SHOW という省略時のファイル名と, LIS という省略時のファイル・タイプが使用されます。/NOOUTPUT 修飾子を指定した場合は,何も出力されません。
#1 |
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$ SHOW RMS_DEFAULT MULTI- | MULTIBUFFER COUNTS | NETWORK BLOCK | Indexed Relative Sequential | BLOCK COUNT | Disk Magtape Unit Record | COUNT Process 0 | 0 0 0 0 0 | 0 System 16 | 0 0 0 0 0 | 8 Prolog Extend Quantity VCC_DFW QUERY_LOCK Process 0 0 0 System System 0 0 0 Enabled CONTENTION_POLICY Process System System Never |
この SHOW RMS_DEFAULT コマンドは,システム・マルチブロック数が 16 であり,ネットワーク・ブロック数が 8 であることを示しています。これらの値は典型的な値です。プレースホルダ VCC_DFW は,現在コンッパクに予約されています。
保護オブジェクトの名前,クラス,およびプロファイルを表示します。
SHOW SECURITY オブジェクト名
オブジェクト名
機密保護プロファイルを表示したいオブジェクトを指定します。オブジェクト・クラスが SECURITY_CLASS の場合は,全機密保護クラス・オブジェクトが表示されます。 (明示的/暗黙指定に関わらず)オブジェクト・クラスが FILE の場合は,ワイルドカード文字が使用できます。ただし,この他(FILE または SECURITY_CLASS 以外)のクラスでは,ワイルドカード文字は使用できません。
SHOW SECURITY コマンドは,保護オブジェクトの名前,クラス,およびプロファイルを表示します。プロファイルには,アクセス制御リスト (ACL),保護コード,および保護オブジェクトの所有者が含まれます。 SECURITY_CLASS オブジェクトの場合,SHOW SECURITY は,新しいオブジェクトのプロファイルの基礎になるすべてのテンプレート・プロファイルを表示します。/CLASS 修飾子は,オブジェクト名 がメンバーとして属するクラスを指定します。クラスが DEVICE であり,オブジェクトが (ボリュームが外部ボリュームでなく) Files-11 としてマウントされているディスク装置である場合,装置プロファイルおよびボリューム・プロファイルの両方が表示されます。
/CLASS 以外のすべての修飾子は,ファイルだけに適用されます。
保護オブジェクトについての詳細は,『OpenVMS Guide to System Security』を参照してください。
/BACKUP
/BEFORE 修飾子または /SINCE 修飾子で指定された時刻値を変更します。 /BACKUP 修飾子は,最新のバックアップ日をもとにファイルを選択します。省略時の設定では,SHOW SECURITY コマンドは,ファイルの作成日によってファイルを選択します。/BEFORE[=時刻]
指定した時刻以前の日付けのファイルだけを選択します。時刻には絶対時刻,または絶対時刻とデルタ時間の組み合わせを指定できます。また BOOT, LOGIN, TODAY (省略時の設定),TOMORROW,YESTERDAY というキーワードのいずれか 1 つを指定することもできます。ファイル選択の基準として使用する時刻の属性は,/BEFORE 修飾子とともに /CREATED,または /MODIFIED 修飾子を指定します。 /CREATED 修飾子が省略時の設定です。時刻指定についての詳細は,『Compaq OpenVMS ユーザーズ・マニュアル』またはオンライン・ヘルプの DCL_Tips トピック (Date_Time サブトピック) を参照してください。
/BY_OWNER[=uic]
ファイル所有者の利用者識別コード (UIC) が,指定した所有者 UIC と一致する場合にだけ,そのファイルを選択します。 UIC を指定しない場合には,現在のプロセスの UIC が省略時の値として使用されます。UIC は,『OpenVMS Guide to System Security』に説明されている,標準的な UIC 形式を使用して指定します。
/CLASS=クラス
プロファイルを表示するオブジェクトのクラスを指定します。省略時の設定は FILE クラスです。指定可能なクラスのキーワードを次に示します。
CAPABILITY
COMMON_EVENT_CLUSTER
DEVICE
FILE
GROUP_GLOBAL_SECTION
ICC_ASSOCIATION LOGICAL_NAME_TABLE
QUEUE
RESOURCE_DOMAIN
SECURITY_CLASS
SYSTEM_GLOBAL_SECTION
VOLUME
/CREATED
/BEFORE 修飾子または /SINCE 修飾子で指定された時刻値を変更します。 /CREATED 修飾子は,作成日をもとにファイルを選択します。省略時の設定では,SHOW SECURITY コマンドは,ファイルの作成日によってファイルを選択します。/EXCLUDE=(ファイル指定[,...])
指定したファイルを,SHOW SECURITY 操作の対象から除外します。ディレクトリは指定できますが,装置は指定できません。また,特定のバージョンを指定するために,相対バージョン番号も指定することはできません。/EXPIRED
/BEFORE 修飾子または /SINCE 修飾子で指定された時刻値を変更します。 /EXPIRED 修飾子は,満了日をもとにファイルを選択します (満了日は,SET FILE/EXPIRATION_DATE コマンドで設定されます)。省略時の設定では,ファイルの作成日によってファイルが選択されます。/MODIFIED
/BEFORE 修飾子または /SINCE 修飾子で指定された時刻値を変更します。 /MODIFIED 修飾子は,最後に変更された日付をもとにファイルを選択します。省略時の設定では,ファイルの作成日によってファイルが選択されます。/SINCE[=時刻]
指定された時刻,またはそれ以降の時刻の日付のファイルを選択します。時刻には,絶対時刻,または絶対時刻とデルタ時間の組み合わせを指定できます。また BOOT,LOGIN,TODAY (省略時の設定),TOMORROW,YESTERDAY というキーワードのいずれか 1 つを指定することもできます。ファイル選択の基準として使用する時刻の属性は,/SINCE 修飾子とともに /CREATED, または /MODIFIED 修飾子で指定します。 /CREATED 修飾子は省略時の設定です。時刻指定についての詳細は,『Compaq OpenVMS ユーザーズ・マニュアル』またはオンライン・ヘルプの DCL_Tips トピック (Date_Time サブトピック) を参照してください。
#1 |
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$ SHOW SECURITY LNM$SYSTEM_TABLE /CLASS=LOGICAL_NAME_TABLE LNM$SYSTEM_TABLE object of class LOGICAL_NAME_TABLE Owner: [SYSTEM] Protection: (System: RWC, Owner: RWC, Group: R, World: R) Access Control List: (IDENTIFIER=[USER,SVENSEN],ACCESS=CONTROL) |
この例は,オブジェクトの機密エレメントを表示する典型的な例です。論理名テーブル (LNM$SYSTEM_TABLE) が,機密エレメント所有者,保護コード, ACL とともに表示されています。
#2 |
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$ SHOW SECURITY/CLASS=DEVICE $99$DUA22 _$99$DUA22: object of class DEVICE Owner: [SALES,TSUTTER] Protection: (System: RWPL, Owner: RWPL, Group: R, World) Access Control List: <empty> RES17SEP object of class VOLUME Owner: [FEAST,FY93] Protection: (System: RWCD, Owner: RWCD, Group: RWCD, World: RWCD) Access Control List: <empty> $ SHOW DEVICE $99$DUA22 Device Device Error Volume Free Trans Mnt Name Status Count Label Blocks Count Cnt $99$DUA22: (KUDOS) Mounted 0 RES17SEP 649904 1 2 |
この例は,ディスクの機密プロファイルを表示しています。ディスク $99$DUA22 の情報とともに,マウントされているボリューム RES17SEP の情報も表示されています。次の SHOW DEVICE コマンドでボリュームがマウントされていることを確認しています。
#3 |
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$ SHOW SECURITY LOGICAL_NAME_TABLE /CLASS=SECURITY_CLASS LOGICAL_NAME_TABLE object of class SECURITY_CLASS Owner: [SYSTEM] Protection: (System: RWCD, Owner: RWCD, Group: R, World: R) Access Control List: <empty> Template: GROUP Owner: [SYSTEM] Protection: (System: RWCD, Owner: R, Group: R, World: R) Access Control List: <empty> Template: JOB Owner: [SYSTEM] Protection: (System: RWCD, Owner: RWCD, Group, World) Access Control List: <empty> Template: DEFAULT Owner: [SYSTEM] Protection: (System: RW, Owner: RW, Group: R, World: R) Access Control List: <empty> |
この例は,機密クラス・オブジェクトの特殊な例を示しています。機密クラス・オブジェクト LOGICAL_NAME_TABLE が機密プロファイルとともに表示され,さらに3つのテンプレートが表示されています。
#4 |
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$ SHOW SECURITY * /CLASS=SECURITY_CLASS SECURITY_CLASS object of class SECURITY_CLASS Owner: [SYSTEM] Protection: (System: RWCD, Owner: RWCD, Group: R, World: R) Access Control List: <empty> LOGICAL_NAME_TABLE object of class SECURITY_CLASS Owner: [SYSTEM] Protection: (System: RWCD, Owner: RWCD, Group: R, World: R) Access Control List: <empty> . . . |
この例は,現在登録されているすべての機密クラスを表示しています。アスタリスク (*) が使用されているので,他のワイルドカード文字は使用できません。機密クラスの機密プロファイルが表示されています。ただし,テンプレートは表示されません。
レジストリ・サーバについての情報を表示します。SYSPRV 特権が必要です。
SHOW SERVER サーバ名
サーバ名
有効な値は REGISTRY_SERVER です。
SHOW SERVER コマンドは,システム管理者用のコマンドで,レジストリ・サーバの情報を表示します。詳細については,SET SERVER コマンドの項を参照してください。
/CLUSTER
クラスタ内の各レジストリ・サーバについての情報を表示します。/MASTER または /NODE 修飾子と同時に使用することはできません。
/MASTER
レジストリ・マスタ・サーバのみについての情報を表示します。 SYSLCK 特権が必要です。/CLUSTER または /NODE 修飾子と同時に使用することはできません。
/NODE=(ノード名[,...])
指定されたノード上のレジストリ・サーバの情報を,指定された順序で表示します。ノード名は現在のクラスタ内に存在している必要があります。/CLUSTER または /MASTER 修飾子と同時に使用することはできません。
/OUTPUT=ファイル指定
指定されたファイルに出力情報を送信します。
#1 |
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$ SHOW SERVER REGISTRY_SERVER |
このコマンドは,現在のノードについての情報を表示します。
Registry Information on node OPNEAR 29-AUG-2001 16:37:26.52 Uptime 20 04:10:55
#2 |
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$ SHOW SERVER REGISTRY_SERVER/MASTER |
このコマンドは,レジストリ・マスタ・サーバについての情報を表示します。
Registry Master Server is running on OPNEAR, Pid: 20A0021A
プロセスの現在の状態を表示します。
SHOW STATUS
SHOW STATUS コマンドは,現在のプロセスが実行中かどうか確認します。 SHOW STATUS の情報により,プロセスに CPU 時間が異常にかかっていないか,オープンしているファイルが多すぎないか,ページ・フォルトが多すぎないかもわかります。次の情報が表示されます。
- 現在の日時
- 現在のプロセスによる経過 CPU 時間
- バッファ付き入出力回数
- 現在のワーキング・セット・サイズ
- オープンされているファイル数
- 直接入出力回数
- 現在の物理メモリ占有量
- ページ・フォルト数
SHOW STATUSで表示される情報は,Ctrl/T 機能で表示される情報と似ています (詳細は SET CONTROL コマンドを参照してください)。
#1 |
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$ SHOW STATUS Status on 14-DEC-2001 12:56:48.68 Elapsed CPU : 0 00:00:55.02 Buff. I/O : 5117 Cur. ws. : 300 Open files : 1 Dir. I/O : 458 Phys. Mem. : 162 Page Faults : 8323 |
この SHOW STATUS コマンドは,現在のプロセス状態を表示しています。
指定されたシンボルの値を表示します。
SHOW SYMBOL [シンボル名]
シンボル名
値を表示するシンボルの名前を指定します。 /ALL 修飾子を指定する場合には,シンボル名は指定できません。ワイルドカード文字(* と %)を使用できます。
SHOW SYMBOL コマンドは,いくつかのシンボル・テーブルで,指定したシンボル名を検索します。まず,現在のコマンド・レベルのローカル・シンボル・テーブルが検索されます。次に,先行するコマンド・レベルのローカル・シンボル・テーブルが検索されます。最後に,グローバル・シンボル・テーブルが検索されます。 SHOW SYMBOL コマンドは,最初に一致したシンボル名を表示します。/LOCAL および /GLOBAL 修飾子は,検索順序を上書きします。
/ALL
(/LOCAL または /GLOBAL 修飾子により)指定されたシンボル・テーブルの,すべてのシンボルの現在の値を表示します。 /ALL 修飾子を指定し,/LOCAL 修飾子も /GLOBAL 修飾子も指定しない場合には, SHOW SYMBOL コマンドは,現在のコマンド・レベルにおけるローカル・シンボル・テーブルの内容を表示します。/GLOBAL
指定されたシンボル名を,グローバル・シンボル・テーブルだけから検索することを指定します。 /ALL 修飾子と /GLOBAL 修飾子の両方を指定した場合には,グローバル・シンボル・テーブルのすべての内容が表示されます。/LOCAL
指定されたシンボル名を,現在のコマンド・レベルにおけるローカル・シンボル・テーブルだけから検索することを指定します。 /ALL 修飾子と /LOCAL 修飾子の両方を指定した場合には,現在のコマンド・レベルにおける,ローカル・シンボル・テーブルのすべての内容が表示されます。/LOG (省略時の設定)
/NOLOG
シンボル値が切り捨てられた場合に,情報メッセージを表示するかどうかを指定します。値が 255 文字を越える場合には,255 文字に切り捨てられます。
#1 |
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$ SHOW SYMBOL PURGE PURGE = "PURGE/KEEP=2" |
この例では,PURGE というシンボル名の現在の値を表示しています。コマンド・インタプリタは,まず現在のコマンド・レベルのローカル・シンボル・テーブルを検索し,次にその前のコマンド・レベルのローカル・シンボル・テーブルを検索し,そして最後にグローバル・シンボル・テーブルを検索します。等号記号(=)1つは,この PURGE というシンボル名がローカル・シンボルであることを示しています。
#2 |
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$ SHOW SYMBOL/GLOBAL/ALL TIME == "SHOW TIME" LOG == "@LOG" $RESTART == "FALSE" $SEVERITY == "1" $STATUS == "%X00000001" |
この例では,グローバル・シンボル・テーブルに定義されている,すべてのシンボルを表示します。システムが管理している $RESTART,$STATUS,$SEVERITY というシンボルも表示されます。
#3 |
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$ SHOW SYMBOL/LOCAL TIME %DCL-W-UNDSYM, undefined symbol |
この例では,ローカル・シンボル・テーブルから TIME というシンボルを検索しています。応答は, TIME に値が与えられていないことを示しています。
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