5    フル・インストレーションの準備作業

この章では,フル・インストレーションの開始前に行う準備作業について説明します。

準備作業の概要:

  1. ハードウェアを調べて,フル・インストレーションの要件を満たしていることを確認してください (5.1 節)。

  2. インストレーション・キットを調べて,CD-ROM とドキュメントが揃っていることを確認します (5.2 節)。

  3. リリース・ノート』を参照して (特に,インストレーションやハードウェアに関する章),本書に記述されていない,インストレーションに影響するソフトウェア,ファームウェア,ハードウェアに関する変更点がないか確認します (5.3 節)。

  4. システムを Windows NT for Alpha から Tru64 UNIX に移行する場合は,必要に応じてコンソール・タイプを切り替えます (5.4 節)。

  5. 必要に応じて,フル・インストレーション,あるいは他のシステムからのインストレーション/構成のクローニングで使用する CDF あるいはユーザ提供ファイルを準備し,適切な位置に置きます (5.5 節)。

  6. 万一に備えて,オペレーティング・システム上のユーザ・データのバックアップを取ります。 新規のシステムでは,この操作は不要です (5.6 節)。

  7. システムをシャットダウンするか電源を入れてコンソール・モードにして,ファームウェアのアップデートの準備を行った後で,配布メディアからシステムをブートします (5.7 節)。

  8. 新しいオペレーティング・システムと互換性のあるバージョンへファームウェアをアップデートします (5.8 節)。

  9. 必要に応じて,使用しているハードウェアのタイプに応じたハードウェア構成ユーティリティを実行します (5.9 節)。

  10. システムに新しいデバイスを追加する場合は,周辺機器を接続します (5.10 節)。

5.1    [作業 1]: ハードウェアの確認

インストレーションに必要なハードウェアが揃っていることを確認してください。 ハードウェアに付いている制御ボタンやインジケータの位置と機能を理解していなければなりません。 また,ケーブルとコネクタがすべてつながっており,システムの電源プラグがコンセントに接続されていることを確かめてください。 詳細については,ハードウェアのオーナーズ・マニュアルを参照してください。

表 5-1 に,オペレーティング・システム・ソフトウェアをインストールするために最低限必要なハードウェアとメモリをリストします。

表 5-1:  フル・インストレーションのハードウェアとメモリの要件

項目 説明
CD-ROM ディスク・ドライブ 大半のフル・インストレーションは,CD-ROM から起動されます。 システムに CD-ROM ドライブがない場合は,サイトのネットワーク管理者に連絡して,リモート・インストレーション・サービス (RIS) を使用してサーバからシステムをインストールできるかどうか確認してください。
メモリ このバージョンのオペレーティング・システムをインストールするには,システムに少なくとも 128 メガバイト (MB) のメモリが必要です。 システムのメモリ容量を調べるには,システムがコンソール・モード (>>>) のときに show mem コマンドを使用します。
最低 128 MB のサイズの a パーティションがあるディスク / (ルート) ファイル・システムは,必ずパーティション a にインストールされます。 このため,パーティション a は最低でも 128 MB のサイズでなければなりません。 インストールをセットアップする際に,シングル・ディスクで省略時のファイル・システム・レイアウトを使用することもできます。 この場合は,正しいサイズのディスク・パーティションが自動的に作成されます。
シングル・ディスク・インストレーションでは,1 ギガバイト (GB) 以上のサイズのディスク

システムにディスクが 1 台しかなく,オペレーティング・システムを単一のディスクにインストールしなければならない場合は,ディスクの容量は 1 GB かそれ以上でなければなりません。 シングル・ディスク・インストレーションに使用できるディスクについては,『ソフトウェア仕様書』を参照してください。

注意

複数のディスクがある場合,1 GB のディスク 1 台にフル・インストレーションを行うことは可能ですがお勧めできません。 性能が低下するだけでなく,追加のソフトウェアやパッチをインストールすることができません。 また,クラッシュ・ダンプが保存できないため,ディスク・クラッシュが発生した場合のルート・ディスクの回復が非常に難しくなります。

/ (ルート) ファイル・システムを 1 台のディスクに置き,/usr ファイル・システムとスワップ領域を他のディスクに置く方法をお勧めします。 ユーザのアカウントとファイルはこれらとは別のディスクに置き,/usr の下にマウントしてください。

コンソール・ターミナル コンソール・ターミナルは,インストレーション時にシステムと通信するために使用します。 コンソール・ターミナルは,グラフィックス端末でも,テキスト専用端末でもかまいません。 端末のタイプにより,使用されるインストレーション・インタフェースが決まります。

これらの必須項目以外に,ファイル・システム用のディスクとは別に,データ保管用に 1 つまたは複数のディスクを追加することもできます。 このようなディスク・レイアウトをとることによって,システム・ディスクの構成を変更せずに,記憶領域を追加することができます。

注意

システムがストレージ・アレイを備えている場合は,フル・インストレーションを実行する前に,一部のコンソール変数の設定など,何らかのアクションをとる必要があります。 ストレージ・アレイ・コントローラの管理については,コントローラに付属のマニュアルとリリース・ノート,ならびに 『ハードウェア管理ガイド』 を参照してください。

5.2    [作業 2]: 必要事項の確認

フル・インストレーションを実行するために必要な CD-ROM およびドキュメントを含む,インストレーション・キットがあることを確認してください。 箱の中には Part Listing 情報シートが含まれており,インストレーション・キットの内容の一覧が記載されています。

インストレーションを開始する際には,表 5-2表 5-3 に示すものが必要です。 表 5-2表 5-3 に示したものの中に不足しているものがある場合は,サポート担当者にご相談ください。

システムが EISA バスに接続されている場合は,オペレーティング・システムをインストールする前に EISA Configuration ユーティリティ (ECU) を実行しなければなりません。 ECU はディスケットで出荷されるサードパーティのソフトウェアです。 通常,ECU ディスケットは,ハードウェアが最初に納品されたときに同梱されています。 ECU ディスケットがお手元にない場合は,インストレーションを始める前に,サポート担当者か認定代理店にご相談ください。

インストレーション・キットには,次の CD-ROM が含まれています。

表 5-2:  インストレーション・キットに付属の CD-ROM

CD-ROM のタイトル CD-ROM の内容
Operating System, Volume 1 ベース・オペレーティング・システム・ソフトウェア
Associated Products, Volume 1 ワールドワイド言語サポート (WLS) ソフトウェアとレイヤード・プロダクト・ソフトウェア
Associated Products, Volume 2 レイヤード・プロダクト
日本語追加機能 HTML フォーマットおよび PDF フォーマットの日本語ドキュメント・セット,および日本語ドキュメント全文検索機能
Documentation, Volume 1 HTML フォーマットおよび PDF フォーマットのドキュメント・セット
Alpha Systems Firmware」CD-ROM すべてのシステムに対するファームウェア・リビジョン・レベル

インストレーション・キットには,以下のドキュメント が含まれています。

表 5-3:  インストレーション・キットに付属のドキュメント

ドキュメントのタイトル
日本語 Tru64 UNIX をご使用のお客様へ
インストレーション・ガイド』 (本書)
インストレーション・ガイド -- 上級ユーザ編
Full Installation Quick Reference Card
Update Installation Quick Reference Card
リリース・ノート
Tru64 UNIX 概要
ドキュメント概要
クラスタ概要
日本語機能ガイドブック
Alpha AXP Systems Firmware Update Release Notes Overview

5.3    [作業 3]: リリース・ノートを読む

どのソフトウェア・インストレーション・プロシージャを開始する場合も,その前に『リリース・ノート』 (特に,インストレーションやハードウェアの章) をお読みください。 『リリース・ノート』には,他の各ドキュメントでは扱われていない,ソフトウェア,ファームウェア,およびハードウェアに対する重要な変更事項が記載されています。 インストレーションを正常に完了させるために,これらの情報が必要になる場合があります。

また,『リリース・ノート』では,Version 5.1B のオペレーティング・システムに新しく導入された機能や,以前のリリースから大幅に変更された機能についても説明しています。

リリース・ノート』のハードコピー版は,お手元のインストレーション・キットに含まれています。

5.4    [作業 4]: Windows NT for Alpha から Tru64 UNIX へのシステムの移行 (オプション)

現在 Windows NT for Alpha オペレーティング・システムを実行しているシステムに Tru64 UNIX オペレーティング・システムをインストールする場合,インストレーションを開始する前に,Advanced RISC Computing (ARC) コンソールから System Reference Manual (SRM) コンソールへ切り替えなければなりません。

次の手順に従って,Windows NT for Alpha から Tru64 UNIX へシステムを移行する準備を行います。

  1. ソフトウェア仕様書』 に記載されているサポート対象のハードウェアを参照して,ハードウェア構成を確認します。 サポートされていないボード,デバイス・ドライバ,ディスクがあれば,『ソフトウェア仕様書』 に記載されているものと交換します。

  2. 最新版の EISA Configuration ユーティリティ (ECU) のディスケットがあることを確認します。

  3. 念のため,現在のオペレーティング・システムのユーザ・データをバックアップします。

  4. NT オペレーティング・システムをシャットダウンしてコンソール・モードにします。

  5. 必要に応じてサポートされていないハードウェアを,サポートされているハードウェアと交換し,システムを再構成します。

  6. ECU ディスケットを,ディスケット・ドライブに挿入します。

  7. 画面に表示される説明に従って,メイン・メニューを表示します。 セットアップ作業はすべてこのメニューから実行します。

  8. メイン・メニューから以下のメニュー項目を選択します。

    1. [CMOS setup]

    2. [Advanced CMOS setup]

    3. [Console Selection: Digital UNIX Console (SRM)]

  9. F10 キーを押して選択を保存します。

  10. ハードウェア構成を変更した場合に限り,EISA Configuration ユーティリティ (ECU) を実行します (ハードウェアのオーナーズ・ガイドを参照)。 デバイスが認識され,サポートされていれば,ECU は自分自身をアップデートします。

  11. システムの電源をオフにして,再度オンにします。

    これで,コンソールは SRM コンソールに切り替わります。

  12. 5.8 節 の説明に従って,ファームウェアを更新します。

5.5    [作業 5]: CDF またはユーザ提供ファイルの準備 (オプション)

インストレーションのクローニング構成のクローニングを使用してインストールする場合は,『インストレーション・ガイド -- 上級ユーザ編』のインストレーションおよび構成のクローニングについての章を参照してください。 このマニュアルの説明のとおりに構成記述ファイル (CDF) を準備し,フル・インストレーション処理で検出されるように,適切な位置に移動します。

フル・インストレーションでユーザ提供スクリプト,プログラム,または実行可能ファイルを自動的に実行したい場合は,『インストレーション・ガイド -- 上級ユーザ編』のユーザ定義ファイルの章を参照してください。 説明されているとおりに preinstall ファイル,postload ファイル,および postreboot ファイルを作成して適切なディレクトリ位置に移動し,フル・インストレーション処理で検出されるようにします。

5.6    [作業 6]: システムのバックアップ

システムにオペレーティング・システムがインストール済みの場合は,ソフトウェア・インストレーション・プロシージャを開始する前に,システム上のユーザ・データのフル・バックアップを行うことをお勧めします。 システムのバックアップ方法については,『システム管理ガイド』を参照してください。

5.7    [作業 7]: プロセッサのシャットダウンまたは電源投入

システム・ファームウェアの更新の準備を行うには,システムの現在の状態に応じて,次の処理のいずれかを行います。

5.8    [作業 8]: ファームウェアの更新

ファームウェアは,システム内 (ROM や EPROM など) に組み込まれているソフトウェアで,システムの CPU ボード上に存在します。 ファームウェアはシステムの起動時に最初に実行されるソフトウェアで,ハードウェアを直接制御します。 ハードウェア・プラットフォームによって,使用するファームウェア・セットは異なります。 プラットフォーム上のファームウェアは,プラットフォームにインストールされているオペレーティング・システムにかかわらず同じです。 このように,ファームウェアはプラットフォームに依存しますが,オペレーティング・システムには依存しません。

新しいバージョンのオペレーティング・システムを実行するには,システムのファームウェアの更新が必要になる場合があります。 コンソール・ファームウェアは,ハードウェアとオペレーティング・システムのリビジョンに関して下位互換性があります。 このため,PAL コード,ブート・デバイス・サポート,およびバグ修正の面でシステムを最新の状態にするために,ファームウェアを最新リビジョンにアップグレードすることをお勧めします。 このアップグレードの例外についてはシステム・モデルごとのファームウェアのリリース・ノートで説明しています。

注意

個々のインストール条件 (特にクラスタの場合) で最低限必要とされるファームウェアのバージョンについての情報は,ベース・オペレーティング・システムの『リリース・ノート』や,『クラスタ・リリース・ノート』(クラスタ・メンバをインストールしている場合) を参照することをお勧めします。

ファームウェアの更新データは,インストレーション・キットに付属の 「Alpha Systems Firmware」CD-ROM に収められています。

ファームウェアの更新を開始するには,次の基本手順に従います。

  1. システムがコンソール・モードでなければ,システムをシャットダウンしてコンソール・モードにします。

    # shutdown -h now
    

  2. CD-ROM デバイスのコンソール・デバイス名を確認します。

    >>> show device 
     
    

    システムのタイプに応じて,次のようなデバイス情報一覧表が表示されます。

    dka0.0.0.0.0               DKA0                           RZ28
    dkb0.0.0.1.0               DKB0                           RZ28
    dkc0.0.0.2.0               DKC0                           RZ26
    dkc100.1.0.2.0             DKC100                         RZ26
    dkc200.2.0.2.0             DKC200                         RZ26
    dkc300.3.0.2.0             DKC300                         RZ26
    dke100.1.0.4.0             DKE100                         RRD43   <==
    mka500.0.0.0.0             MKA500                         TLZ04
    mke0.0.0.4.0               MKE0                           TZ85
    ewa0.0.0.6.0               EWA0              08-00-2B-2C-CE-DE
     
     
    

    左から 3 番目の欄に RRD または CD-ROM という文字列がある行を探してください。 これらの文字列は,CD-ROM デバイスを意味します。 また,この表の 2 番目の欄は,システム上の各デバイスに割り当てられているコンソール・デバイス名を示します。

    この例では,RRD43 CD-ROM のコンソール・デバイス名は DKE100 です。 次のステップの boot コマンドで,このデバイス名を指定します。

  3. ファームウェア CD-ROM をドライブに挿入し,その CD-ROM からブートします。

    >>> boot cdrom_console_device_name
    

    ファームウェア更新ユーティリティは自動的にシステムのタイプとモデルを識別し,システムに必要な正しいファームウェア・リビジョンを判断します。

  4. 画面に表示される指示に従います。 更新に含まれるファームウェアの変更点について説明する READ-ME-FIRST ファイルが自動的に表示されます。

  5. ファームウェアの更新の完了時に,最低 10 秒プロセッサの電源をオフにし,新しいファームウェアを初期化します。 次に,プロセッサの電源を入れます。

ファームウェア CD-ROM の内容は,anonymous ファイル転送プロトコル (FTP) を使用して次のインターネット・サイトから入手することもできます。

ftp://ftp.digital.com/pub/Digital/Alpha/firmware

ファームウェアの更新データは,Web サーバ ftp.europe.digital.com から anonymous FTP (ファイル転送プロトコル) で入手することもできます。

5.9    [作業 9]: ハードウェアの構成 (オプション)

この節では,ハードウェアのタイプによっては実行する必要があるオプションの準備作業について説明します。 いずれの場合も,詳細についてはハードウェアのドキュメントを参照してください。

ハードウェアに依存する次のような作業について説明します。

5.9.1    ネットワーク・アダプタ・モードの設定

新品のシステムをネットワークに接続する予定の場合は,ネットワーク・インタフェースを使用可能にするためにコンソール変数の値を変更しなければならないことがあります。 この作業を行わないと,リモート・インストレーションや,ネットワーク・サービスの構成,ネットワーク依存ソフトウェアの実行ができなくなります。

省略時,ネットワーク・アダプタは,ツイスト・ペア (10BaseT) ネットワークで動作するように構成されます。 この設定がユーザのネットワーク環境に合っている場合は,何もする必要はありません。 合っていない場合は,1 つ以上のコンソール環境変数の設定を変更して,アダプタを環境に適合するよう構成する必要があります。

構成の方法については,ネットワーク・アダプタに同梱されているドキュメントを参照してください。 また,詳細について tu(7)inet.local(4)lan_config(8) も参照してください。

5.9.2    ISA (Integrated System Architecture) デバイスの構成

ISA デバイス (たとえば,フロッピィ・コントローラやグラフィック・カード) をシステムに接続するには,isacfg コンソール・コマンドを使用して,正しい構成情報を設定します。

isacfg コンソール・コマンドは,ISA バスを備えているシステムで利用できます。 ISA バス・デバイスをサポートする各システムのハードウェア・ドキュメントに,このコマンドについての情報が記載されています。 このコマンドの形式について,さらに詳しく知りたい場合は,次のように入力してください。

>>> help isacfg

SRM (System Reference Manual) のコンソール・ファームウェアは,セットアップされるデバイス・ハンドルだけでなく,システムに構成されている ISA バス・デバイスについての情報も表示します。 この情報を表示するには,次のコンソール・ファームウェア・コマンドを使用します。

>>> isacfg -all

isacfg コマンドでデバイスを指定する場合には,そのデバイスの名前として,ハンドルを使用しなければなりません。 表 5-4 は,システムに構成できるオプションの ISA デバイスに対するハンドルの一覧です。

表 5-4:  オプションの ISA デバイスのハンドル

デバイス ハンドル
イーサネット LeMAC (DE203,DE204,DE205) DE200-LE
サウンド・ボード PCXBJ
ATI Mach64 SVGA グラフィックス [脚注 7] MACH64
一般の VGA グラフィックス ISA- -VGA [脚注 8]
その他のカーネル・デバイス・ドライバ・キット ベンダによって定義されたハンドル [脚注 9]

デバイス・ハンドルを指定するには,-handle <handle-name> フラグを使用します。 次の例では,DE205 イーサネット・コントローラを構成するためのパラメータを設定しています。 このようなコマンドを実行する場合は,入力行が自動改行されるままにしておいてください。 行の途中で [Return] キーを押してはいけません。

>>> isacfg -slot 1 -dev 0 -mk -handle DE200-LE -irq0 5
   -iobase0 300 -membase0 d0000 -memlen0 10000
   -etyp 1 -enadev 1

ISA 構成の詳細については,ハードウェアのドキュメントを参照してください。

5.9.3    非同期転送モード (ATM) アダプタのインストレーション

DGLTA ATM アダプタをインストールしてからオペレーティング・システムをインストールしてください。 これによって,インストレーション・プロシージャは ATM アダプタの存在を適切に検出し,ATM ソフトウェア・サブセットを自動的にインストールするようになります。

オペレーティング・システムをインストールした後で ATM アダプタをインストールする場合は,汎用カーネル /genvmunix を使用してシステムをブートし,CD-ROM または RIS サーバから ATM ソフトウェア・サブセットをインストールした後,doconfig コマンドを実行してカーネルを再構築し,追加された ATM サポートを有効にしなければなりません。

インストレーション後に汎用カーネルでシステムをブートする必要がある場合は,次のコマンドを使用します。

>>> boot -fi "/genvmunix"

5.9.4    RAID サブシステムの構成

システムに RAID サブシステムが接続されている場合は,ソフトウェアをインストールする前にハードウェア・ドキュメントを参照して構成手順を確認してください。

5.9.5    EISA Configuration ユーティリティ (ECU) の実行

EISA (Extended System Integrated Architecture) バスを備えたシステムへのインストレーションを行うには,その前に EISA Configuration ユーティリティ (ECU) を実行しなければなりません。

このユーティリティは EISA nvram をアップデートします。 デュアルブート・システム (NT,UNIX,OpenVMS など) を構成したり,最新のデバイスを旧型のシステムに追加してからインストールを行う場合,このユーティリティを使用することは重要です。 このユーティリティは,ハードウェアのオーナーズ・ガイドに記載されている指示に従って実行してください。

システムが EISA バスを備えている場合,ECU の入ったディスケットがハードウェアの出荷時に同梱されています。 このディスケットの最新バージョンを持っていない場合は,サポート担当者に相談して入手してください。

5.10    [作業 10]: 周辺デバイスの接続 (オプション)

接続したい新しい周辺デバイスがある場合は,インストレーション開始前に接続してください。

  1. システムの電源を切ります。 次に,システムの電源を切ったまま,周辺デバイスを接続します。

    注意

    追加するデバイスによっては,EISA Configuration ユーティリティ (ECU) や RAID Configuration ユーティリティ (RCU) などのハードウェア構成ユーティリティを実行しなければならないことがあります。 詳細は,ハードウェアのドキュメントを参照してください。

  2. コンソール・ターミナルと追加した周辺デバイスのすべてに電源をいれます。

    インストレーション後に追加の周辺デバイスやコントローラを接続した場合は,『システム管理ガイド』のシステムの再構成方法を参照してください。

  3. システムの電源をいれます。 システムの電源をいれると,システムは周辺デバイスを自動的に認識します。

5.11    準備完了

すべての準備作業が完了したら,第 6 章に進んでください。 オペレーティング・システムのフル・インストレーションを開始することができます。