E    ASU コマンド

ASU ソフトウェアではコマンドを提供しており,管理者は Tru64 UNIX コマンド・プロンプトからそれらのコマンドを入力して,ASU サーバおよびその資源についての情報を表示したり,管理したりすることができます。

ほとんどの ASU コマンドを使用するには,root として Tru64 UNIX システムにログインする必要があります。

ASU コマンドの詳細については,ASU Reference Pages サブセットをインストールし,コマンド名を指定して man コマンドを入力します。たとえば,asuivp コマンドについての詳細は,次のように入力します。

# man asuivp

注意

/usr/lbin ディレクトリ内のコマンドは,ASU サーバだけが使用するために予約されており,管理者やユーザが使用するためには,ドキュメントに記載されておらず,サポートもされていません。/usr/lbin ディレクトリ内のコマンドは,実行,移動,削除,および名称変更をしてはなりません。

次の表に,/usr/sbin ディレクトリにある,ASU の一般的な管理コマンドを示します。

コマンド 目的
asuivp ASU ソフトウェアが正しくインストールおよび構成されているかどうかを確認する。
asusetup ASU サーバの構成を行う。
chaccounts システムの ASU パスワード有効期間のポリシーを表示または構成する。
chacl ACL 情報を変更する。
chdomain ドメイン情報を変更する。
chgroup ASU グループ情報を変更する。
chuser ドメイン・ユーザ・アカウント情報を変更する。
clsetup Tru64 UNIX lpr プリント・サブシステム内のクラスの構成を行う。
ctlrsetup ASU サーバのトランスポートの構成を行う。
elfread ASU サーバのイベント・ログの表示およびクリアをする。
euctosjis EUC (Extended UNIX Code) から SJIS (シフトJIS) エンコーディングへ文字コードを変換する。
joindomain ASU サーバを新しいドメインに構成する。
lmat コマンドまたはプログラムを,ASU サーバ上で指定の時刻または日付に実行するようにスケジュールする。
lmshare サーバの介入なしで ASU 共有ファイルを作成する。
lsacl オブジェクトに設定されているアクセス制御リスト (ACL) を表示する。
mapuname ドメイン・ユーザ・アカウント,グローバル・グループ,およびローカル・グループの名前と,Tru64 UNIX システムのユーザ名との間のマップおよびアンマップを行う。
netevent 管理警告やユーザ警告の送信,またはプリント・ジョブをキューに登録しているユーザへプリント警告の送信を行う。
nfsshare NFS エクスポートとして提供されているファイル・システムおよびディレクトリから,ASU ディスク共有を作成する。
promote ASU ドメイン・コントローラの役割をプライマリ・ドメイン・コントローラ (PDC) またはバックアップ・ドメイン・コントローラ (BDC) のいずれかに変更する。
regconfig ASU レジストリ・キー情報の照会または設定を行う。
rmacl オブジェクトから ACL を削除する。
setdomainname ASU サーバのドメイン名の構成を行う。
setservername ASU サーバ名の構成を行う。
sjistoeuc SJIS から EUC エンコーディングへ文字コードを変換する。
srvconfig lanman.ini ファイルに格納されている ASU サーバ構成情報を表示または変更する。

次の表に,/usr/sbin ディレクトリにある,ASU のトラブルシューティングに使用するコマンドを示します。これらのコマンドを使用する際には,ASU ソフトウェアおよび環境について熟知しておく必要があります。

コマンド 目的
acladm アクセス制御リスト (ACL) データベースの作成,チェック,管理,および削除を行う。
acldump ACL データベースをテキスト・ファイルにダンプする。
asustat ASU サーバの共有メモリから取得した統計情報を表示する。
blobadm blob ファイルの情報表示,チェック,および構成を行う。
knbmon システムの NetBIOS over TCP/IP トランスポートの動作状況および状態をモニタする。
lmprobe 多数のシステム・コマンドとプログラムを実行し,トラブルシューティング対応のためにその結果をテキスト・ファイルに保存する。
nbemon NetBEUI トランスポートの動作状況および状態をモニタする。
regcheck ASU レジストリを構成して,レジストリ・パラメータを列挙したり,レジストリ内容のダンプを取ったり,またはレジストリ・ファイルのチェックと修復を行ったりする。
samcheck セキュリティ・アカウント・マネージャ (SAM) データベースのチェックや修復を行う。または,変更ログ,ビルトイン,アカウント,LSA データベースのダンプを取る。

次の表に,/usr/sbin ディレクトリにある,ASU サポート・コマンドを示します。これらのコマンドは,技術サポート担当者の指示がある場合にのみ使用してください。

警告

これらのコマンドを誤って使用すると,システムが破損したり,システム障害などの予期しない結果が生じる場合があります。

コマンド 目的
aclload テキスト・ファイルから ACL データベースをロードする。
regload レジストリ・ファイルが存在しない場合はそれを作成する。また,レジストリをシステムの省略時の設定に再初期化する。

次の表に,/usr/bin ディレクトリにある,ASU の汎用コマンドを示します。

コマンド 目的
asuclient MS-DOS クライアントに接続されているプリンタに対するユーザ・アクセスを構成する。
dos2unix MS-DOS テキスト・ファイルを Tru64 UNIX フォーマットへ変換する。
lmshell Tru64 UNIX サーバ上に MS-DOS インタフェースを作成する。
net ASU およびドメインに関する情報を要求する。管理者は,net コマンドを使用して管理作業を行うこともできる。
ud Tru64 UNIX,MS-DOS,および Macintosh フォーマット間でテキスト・ファイルを変換する。
unix2dos Tru64 UNIX テキスト・ファイルを MS-DOS フォーマットへ変換する。