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HP Tru64 UNIX: パッチ・キット・インストレーション・ガイド > C-3 dupatch リファレンス・ページ

dupatch(8)


admn-div
© 2005 Hewlett-Packard Development Company, L.P.
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Tru64 UNIX V5.1B-4 ライブラリ

目次
用語集
索引
まえがき
第 1 章:概要
第 2 章:準備
第 3 章:適用手順
第 4 章:クラスタでの適用
付録 A:ログ・ファイル
付録 B:エラー・メッセージ
付録 C:dupatch コマンド
付録 D:過去のリリースでの変更点
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Tru64 UNIX ホーム
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名称

dupatch ― Tru64 UNIX オペレーティング・システム,TruCluster ソフトウェア製品,および (最近のキットでは) 各国語サポート (WLS) サブセットに対するソフトウェア・パッチ・アップデートをインストール,削除,および管理します。

形式

/usr/sbin/dupatch

/usr/sbin/dupatch -help [-data_file ] [-kit kit_location] [-patch_id ] [-rev] [-product_id]

/usr/sbin/dupatch -install -kit kit_location -license -name user_name -note user_note -patch all | patch_id [patch_id ...] [-cfgfile config_file] [-data data_file] [-noauto ] [-nobackup ] [-nolog ] [-noroll ] [-precheck_only ] [-proceed ] [-root root_path] -product [ all | product_id ] [-single_user ]

/usr/sbin/dupatch -delete -name user_name -note user_note -patch all | patch_id [patch_id ...] [-cfgfile config_file] [-data data_file] [-noauto] [-nolog] [-noroll ] [-proceed ] [-root root_path ] [-product all | product_id ] [-single_user ]

/usr/sbin/dupatch -track -type [ patch_level | file | kit | patch ] [-data data_file] [-kit kit_location ] [-nolog] [-root root_path ]

コマンド・キーワード

-install install-options
  

ソフトウェア・パッチまたはパッチ・キットをインストールします。

-delete delete-options
  

インストールされているパッチをオペレーティング・システムから削除します。パッチを削除するには,パッチが取り消し可能パッチとしてインストールされている必要があります。

-track track-options
  

パッチのインストールと削除の履歴を作成します。情報はパッチ・キット固有とパッチ・ファイル固有のどちらでも作成できます。

-help help-options
  

dupatch のクイック・ヘルプを表示します。引数を指定すると,その引数に関係するヘルプが表示されます。

オプション

必須の -install オプション

-kit kit_location
  

システムにインストールされるパッチが含まれているパッチ・キットの場所を指定します。

kit_location には,パッチ・キットが含まれているディレクトリをフル・パスで指定します。

-license  

パッチ・キットのインストールに必要な使用許諾の内容を確認および同意したことを指定します。このオプションは,Version 5.1B-3 以上では必須です。このオプションが必須の場合に指定しないと,次のメッセージが表示されます。

Please read the license agreement (license.txt) in the top level directory of the patch kit.To accept the license agreement, include the -license option in the command line.

この使用許諾情報は,キットに含まれている『Patch Summary and Release Notes』でも確認できます。

このオプションを指定すると,次のメッセージが表示されます。

You have accepted the license agreement.

-name user_name 

event.log に記録する名前を指定します。スペース文字を含む場合は,user_name を引用符で囲みます。

-note user_note 

ユーザが入力したテキストをイベント・ログに記録します。user_note は,引用符で囲まれたテキスト文字列です。

-product all | product_id [product_id]...
  

2 つ以上の製品をインストールする場合に必須です。

従来スタイルのパッチ・キットからパッチをインストールする場合に,インストールされているオペレーティング・システムおよび TruCluster ソフトウェアを指定します。製品 ID の指定では,大文字小文字は区別されません。ワイルドカード文字は使用できません。

包括パッチ・キットをインストールする場合,all の使用は必須です。 「-product を使用した製品 ID の指定」 の項を参照してください。

-patch all | patch_id [patch_id]...
  

指定されたパッチ・キットからすべてのパッチ (all) または特定のパッチ (patch_id) をインストールするように dupatch に指示します。

包括パッチ・キットをインストールする場合,all の使用は必須です。 「-patch を使用したパッチ ID の指定」 の項を参照してください。

任意の -install オプション

-cfgfile config_file
  

カーネルの再構築のための構成ファイルを指定します。「構成ファイルの指定」の項を参照してください。

-data data_file 

dupatch コマンドの引数 (argument = value の形式) を含むファイルを指定します。「データ・ファイルの使用」 の項を参照してください。

-noauto  

インストールされているパッチによって指定されている場合,dupatch に,カーネルを自動的には再構築しないよう指示します。また,dupatch を実行して,シングルユーザ・モードでパッチをインストールする場合,システムは,パッチ・プロセスが完了した後,自動的にはリブートしません。

-nobackup  

dupatch に,パッチ・インストール時のバックアップ情報を保持しないよう指示します。これを行うと,インストールされたパッチを取り消すことはできなくなります。

-nolog  

dupatch に,session.log ファイルにアクションを記録しないよう指示します。

-noroll  

dupatch に,省略時のローリング・アップグレード手順ではなく,ノーロール手順を使用してクラスタにパッチをインストールするよう指示します。

-precheck_only  

dupatch に,インストールの事前チェックだけを実施し,パッチのインストール処理には進まないよう指示します。 -precheck_only が省略された場合,事前チェックで問題が検出されなければ dupatch によってインストールが開始されます。 インストールの事前チェックでは,新しいパッチが他のパッチやソフトウェア・サブセットに依存する場合は,それらの必要なパッチまたはソフトウェア・サブセットがすでにシステムにインストールされているかどうか確認されます。

-proceed  

事前チェックで一部のパッチで問題が検出された場合でも,チェックに合格したパッチについてはすべてインストールするよう dupatch に指示します。 -proceed が省略された場合,インストールの事前チェックに合格しなかったパッチが 1 つでもあると,dupatch はいずれのパッチもインストールしません。 インストールの事前チェックでは,新しいパッチが他のパッチやソフトウェア・サブセットに依存する場合は,それらの必要なパッチまたはソフトウェア・サブセットがすでにシステムにインストールされているかどうか確認されます。

-root root_path 

別のルートの場所を指定します。省略時の root_path は,すべての操作に対して / です。

-single_user  

システムがマルチユーザ・モードの場合,パッチをインストールする前に,システムをシングルユーザ・モードに変更します。

-rev  

dupatch の現在のリビジョンを出力します。

必須の -delete オプション

-name user_name 

event.log に記録する名前を指定します。スペース文字を含む場合は,user_name を引用符で囲みます。

-note user_note 

ユーザが入力したテキストをイベント・ログに記録します。user_note は,引用符で囲まれたテキスト文字列です。

-product all|product_id [product_id]...
  

2 つ以上の製品をインストールする場合は必須です。

従来スタイルのパッチ・キットからパッチを削除する場合に,インストールされているオペレーティング・システムおよび TruCluster ソフトウェアを指定します。製品 ID の指定では,大文字小文字は区別されません。ワイルドカードは使用できません。

包括パッチ・キットを削除する場合,all の使用は必須です。 「-product を使用した製品 ID の指定」 の項を参照してください。

-patch all | patch_id [patch_id]...
  

dupatch に,指定されたパッチ・キットからすべてのパッチ (all) または特定のパッチ (patch_id) を削除するよう指示します。

包括パッチ・キットを削除する場合,all の使用は必須です。 「-patch を使用したパッチ ID の指定」 の項を参照してください。

任意の -delete オプション

-data data_file 

dupatch コマンドの引数 (argument = value の形式) を含むファイルを指定します。「データ・ファイルの使用」を参照してください。

-nolog  

dupatch に,session.log ファイルにアクションを記録しないよう指定します。

-noroll  

dupatch に,省略時のローリング・アップグレード手順ではなく,ノーロール手順を使用してクラスタにパッチを削除するよう指示します。

-proceed  

削除の事前チェックで一部のパッチに問題が発見された場合でも,チェックに合格したパッチについてはすべて削除するよう dupatch に指示します。 -proceed が省略された場合,削除の事前チェックに合格しなかったパッチが 1 つでもあると,dupatch はいずれのパッチも削除しません。削除の事前チェックでは,インストールされているパッチの中に,削除対象にリストされているパッチに依存するものがあるかどうかの確認が行われます。このような依存関係がある場合,dupatch は,必須のパッチが削除されるのを防ぎます。

-root root_path 

別のルートの場所を指定します。省略時の root_path は,すべての操作に対して / です。

必須の -track オプション

-type patch_level, -type file, -type kit, -type patch
  

1 回のコマンドで,システムにインストールされているパッチ・キット/CSP/ERP の詳細説明 (patch_level),パッチが適用されたすべてのファイル (-file),インストールされているパッチ・キット (-kit),またはインストールされているパッチ (-patch) を表示します。

任意の -track オプション

-data data_file 

dupatch コマンドの引数 (argument = value の形式) を含むファイルを指定します。「データ・ファイルの使用」 の項を参照してください。

-kit kit_location
  

レポートの対象となるパッチ・キットの場所を指定します。

kit_location には,パッチ・キットが含まれているディレクトリをフル・パスで指定します。

-nolog  

dupatch に,session.log ファイルにアクションを記録しないよう指示します。

-root root_path 

別のルートの場所を指定します。省略時の root_path は,すべての操作に対して / です。

説明

dupatch ユーティリティは,Tru64 UNIX オペレーティング・システム,および TruCluster ソフトウェア製品を実行しているシステムに対して,ソフトウェア・パッチのインストールおよび削除を実施する対話式プログラムです。

dupatch を使用するとシステムのベースライン処理を行うことができ,手動でのインストールが必要なすべてのシステム・ファイルを組み込むことができます。 dupatch を使用して,インストール済みのパッチのリストを取得したり,パッチのインストールと削除についてのシステムの履歴を表示したりすることができます。

dupatch を引数なしで実行すると,パッチ適用手順を進めるメニューを表示すると同時に,必要な情報の入力を促すプロンプトを表示しながら,対話式で実行されます。あるいは,コマンド行から dupatch を実行することもできます。その場合は dupatch コマンドに必要な引数を指定する必要があります。

パッチは,シングルユーザ・モードとマルチユーザ・モードのどちらのモードでもインストールできますが,シングルユーザ・モードを使用することを強くお勧めします。 マルチユーザ・モードでは,アクティブなプロセスによって使用されているライブラリ・ファイルおよびシステム・ファイルが新しいパッチによって影響を受ける場合があります。アクティブなライブラリ・ファイルまたはシステム・ファイルにパッチを適用すると,予期しない結果が生じる場合があります。

Version 5.1B Patch Kit 4 (ベース・レベル 25) からは,パッチ・キットは「包括パッチ・キット」としてパッケージされています。包括パッチ・キットの場合,一緒にインストールまたは削除するにはキット内のすべてのパッチが必要です。そのため,包括パッチ・キットでは次のコマンド・オプションを使用できません。

  • /usr/sbin/dupatch -install -patch patch_id

  • /usr/sbin/dupatch -delete -patch patch_id

包括パッチ・キットで patch_id オプションを使用しようとするとコマンドは失敗します。

また,包括パッチ・キットでは,各国語サポート (WLS) サブセットがシステムにインストールされている場合,WLS サブセットに対するパッチもインストールされます。

TruCluster software Version 5.0A 以降が稼働するクラスタ・システムでは,dupatch ユーティリティをローリング・アップグレード手順と組み合わせて実行します (ローリング・アップグレードに関する詳細については,『パッチ・キット・インストレーション・ガイド』または『クラスタ・インストレーション・ガイド』を参照)。

データ・ファイルの使用

-data オプションで指定する data_file は,ファイルの場所の完全修飾名と,次の形式のコマンド行オプションを含んだファイルです。


option1 = value
option2 = value
 .
 .
 .
option3 = n

たとえば,次のようになります。

kit  = /mnt
name  =  Joe 
note  =  Installing April patch kit  
product = Tru64_UNIX_V5.1
patch   = 27.01 63.00 74 83.01
product = TruCluster_V5.1
# multiple patches are separated by space characters
patch   = 21.01 27.01 40
precheck_only
nobackup

空白行およびコメント (先頭に # を付ける) を使用することができます。指定が複数の行にまたがる場合は行の継続 ( \ ) を指定する必要があります。コマンド行 1 行に data_file を 1 つだけ指定できます。また,data_file をネストして指定することはできません。

-product を使用した製品 ID の指定

包括パッチ・キットをインストールまたは削除する場合は,-product オプションを使用して all を指定する必要があります。 たとえば,次のように指定します。

./dupatch -install -product all -patch all -name Joe -note \
"installing pk4" -kit .

従来スタイルのパッチ・キットの場合,-product で指定する product_id は,次のいずれかになります。

  TRU64_UNIX_V5.1B 
  TRU64_UNIX_V5.1A
  TRU64_UNIX_V5.1
  TRU64_UNIX_V5.0A
  TRU64_UNIX_V5.0
  TRU64_UNIX_V4.0G
  TRU64__UNIX_V4.0F
  DIGITAL_UNIX_V4.0D
  

  TruCluster_V5.1B
  TruCluster_V5.1A
  TruCluster_V5.1
  TruCluster_V5.0A
  TruCluster_V1.6
  TruCluster_V1.5
 
  • パッチを適用するシステムにインストールされている製品が 1 つのみ (たとえば TruCluster ソフトウェア製品がインストールされていない Tru64 UNIX Version 4.0F システム) の場合,product_id を指定する必要はありません。

  • product_id の指定は,直後に指定される patch_id にのみ適用されます。 その後に別の product_id が指定されている場合, patch_id の値はこちらには適用されません。

  • product_idpatch_id よりも先に指定する必要があります。

  • 製品文字列は,大文字小文字は区別されません。ワイルドカード文字は使用できません。

以下に,従来スタイルのパッチ・キットで製品文字列を使用する例を示します。

/pk3/patch_kit/dupatch -install -product DIGITAL_UNIX_V4.0F -patch 1.1 \
-product TruCluster_V1.6 -patch 35 -name Joe -note \
"installing patch 1.1" -kit /pk3/patch_kit

-patch を使用したパッチ ID の指定

包括パッチ・キットをインストールまたは削除する場合は,-patch オプションを使用して all を指定する必要があります。 たとえば,次のように実行します。

./dupatch -install -product all -patch all \
-name Joe -note "installing pk4" -kit .

従来スタイルのパッチ・キットの場合,-patch を使用して指定する patch_id は,次のいずれかになります。

xxxx[.yy] 

たとえば,次のようになります。

15
200.11
10.2
00111.02 
  • xxxx および yy はともに数値です。先頭のゼロは省略可能です。

  • パッチのリビジョン (yy) は,指定されない場合,ワイルドカード「??」にマップされます。

  • 複数の patch_id を指定する場合は,空白スペースで区切ります。

  • キーワード all は,その他のパッチ ID と組み合わせることはできません。

  • product_id を使用する場合は,その後に patch_id を指定する必要があります。

以下に,従来スタイルのパッチ・キットで -patch オプションを使用する例を示します。

/pk3/patch_kit/dupatch -install -product DIGITAL_UNIX_V4.0F -patch 1.1 \
-product TruCluster_V1.6 -patch 35 -name Joe -note \
"installing patch 1.1" -kit /pk3/patch_kit

ルート・パスの指定

-root オプションで root_path を指定した場合,指定された操作については別のルートが使用されます。(-root オプションは,setld の -D オプションと似ています。) -root オプションの特徴を以下に説明します。

  • ルート・パスは,完全な UFS ファイル・システムまたは AdvFS ドメインのルートでなければなりません。

  • 省略時のルート・パスは,すべての操作に対して / です。

  • -root がコマンド行での唯一の引数である場合,dupatch は対話モードで実行されます。これは,前述したコマンド行ルールの例外です。

  • 別のルートにインストールを行う場合は,-noauto フラグが暗黙的に設定されます。

構成ファイルの指定

-install および -delete コマンド・オプションに -cfgfile オプションによって,システム構成ファイル (/usr/sys/conf/config_file) を呼び出すことができます。 config_file の作成または変更についての詳細は,doconfig(8) および sizer(8) のリファレンス・ページを参照してください。

制限事項

dupatch ユーティリティには以下の制限事項が適用されます。

dupatch を実行するには,root としてログインする必要があります。

パッチを削除するには,システムをシングルユーザ・モードで実行している必要があります。

-product オプションは,コマンド行で -patch オプションの前に指定する必要があります。

終了ステータス

0 (ゼロ) 

成功。

>0 

エラーが発生しました。

エラー

dupatch のエラー・メッセージの詳細なリストについては,『パッチ・キット・インストレーション・ガイド』を参照してください。

  1. 以下に,dupatch のメニュー形式のインタフェースを呼び出す対話式の実行例を示します。

    # dupatch
    
    Tru64 UNIX Patch Utility (Rev. 46-00)
    ==========================
    	- This dupatch session is logged in /var/adm/patch/log/session.log
    
        Main Menu:
        ---------
    
        1)  Patch Installation
        2)  Patch Deletion
        
        3)  Patch Documentation
        4)  Patch Tracking
        
        5)  Patch Baseline Analysis/Adjustment
        
        h)  Help on Command Line Interface
        
        q)  Quit
    
    Enter your choice: 1
    
  2. 以下に,キットに含まれている /mnt/patch_kit のパッチ 00183.00 に対するインストールの事前チェックを対話式で実施する例を示します。 これにより,実際のインストールを続行せずに,指定されたパッチがシステムにインストールできることが確認されます。

    # dupatch -install -kit /mnt/patch_kit  -name Jessica -note \
    "Pre-Installation check only on 183.00" -patch 183.00 -precheck_only
  3. 以下に,キットに含まれている /mnt/patch_kit のすべてのパッチを対話式でインストールする例を示します。

    # dupatch -install -kit /mnt/patch_kit  -name Jessica \
    -note "install all patches" -patch all
  4. 以下に,システムにインストールされているすべてのパッチを対話式で特定する例を示します。

    # dupatch -track -type patch 
  5. 以下に,インストールされたパッチによって更新されたすべてのシステム・ファイルのリストを対話式で作成する例を示します。

    # dupatch -track -type file 
  6. 以下に,システムからパッチ 00183.00 を対話式で削除する例を示します。 -noauto が指定されていないため,パッチの削除後にシステムが自動的にリブートされます。

    # dupatch -delete -patch 183.00 -name Joe \
    -note "delete patch 00183.00 from system"
  7. 以下に,patch_id の使用方法のヘルプを対話式で表示する例を示します。

    # dupatch -help patch_id

環境変数

以下の環境変数は,dupatch の実行に影響を与えます。

MAX_LOGS 

システムに保持するセッション・ログの最大数を指定します。省略時の数は 25 です。たとえば,MAX_LOGS が 25 に設定されている場合,最も古いセッション・ログは session.log.24 という名前となり,現在のセッション・ログは数字が追加されていない session.log となります。

_ROOT  

ルート・ディレクトリの場所を上書きします。省略時の値は / (システム・ルート・ディレクトリ) です。この値は,ファイル・システム (または AdvFS ドメイン) の最上位のディレクトリでなければなりません。

PATCHDIR  

パッチ・ツール・リポジトリのパスを指定します。省略時の値は $_ROOT/var/adm/patch です。

ファイル

/var/adm/patch/log/session.log.n
  

このファイルは dupatch の動作をキャプチャします。dupatch セッションごとに別々のセッション・ログが作成され,以前のセッションからのログ・ファイルは保存されます。ログは先入れ先出し方式で管理され,session.log.$MAX_LOGS が最も古いファイルとなります。

/var/adm/patch/log/Dupatch_load_Date.log
  

このファイルは,パッチ・ツールがシステム上でロードまたはアップデートされた日付を指定します。

/var/adm/patch/log/baseline.log.n
  

このファイルは,ベースライン処理セッションの画面出力を記録します。ベースライン処理セッションごとに別々のベースライン処理ログが作成され,以前のセッションのログ・ファイルは保存されます。ログは先入れ先出し方式で管理され,session.log.$MAX_LOGS が最も古いファイルとなります。

/var/adm/patch/log/event.log.n
  

このファイルは,パッチのインストールおよび削除の操作に関する情報をキャプチャします。パッチのインストールまたは削除を行うたびに別々のイベント・ログが書き出されます。以前のセッションのログ・ファイルは保存されます。ログは先入れ先出し方式で管理され,session.log.$MAX_LOGS が最も古いファイルとなります。

/var/adm/patch/backup
  

このディレクトリにあるファイルは,パッチが削除された場合にシステムを以前の状態に戻すために使用されます。

/var/adm/patch/doc/OSFPAT*patch_no.abs
  

パッチによって何が修正されるかの概略が提供されます。

/var/adm/patch/doc/OSFPAT*patch_no.txt
  

パッチによって何が修正されるかの詳細説明が提供されます。

root-path/usr/.smdb./OSFPAT*.inv
  

サブセット・インベントリ・ファイルの一覧です。

root-path/usr/.smdb./OSFPAT*.ctrl
  

サブセット制御ファイルの一覧です。

root-path/usr/.smdb./OSFPAT*.scp
  

サブセット・インベントリ・プログラムの一覧です。

root-path/usr/.smdb./OSFPAT*.lk
  

サブセットによってインストールされるロック・ファイルの一覧です。

関連項目

コマンド: setld(8), clu_upgrade(8)

ドキュメント:

パッチ・キット・インストレーション・ガイド

インストールするパッチ・キットの『Patch Summary and Release Notes

Tru64 UNIX 『インストレーション・ガイド

Tru64 UNIX 『システム管理ガイド

TruCluster Software Products 『クラスタ・インストレーション・ガイド

TruCluster Software Products 『クラスタ管理ガイド

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