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HP Tru64 UNIX: Version 5.1B-4 リリース・ノート > 第1章 Version 5.1B-4 の新機能

1-1 オペレーティング・システムの機能拡張

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Tru64 UNIX V5.1B-4 ライブラリ

目次
索引
まえがき
第 1 章: 新機能
第 2 章: ソフトウェアの選択とインストール
第 3 章: リリース・ノート
第 4 章: 最新情報の入手
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Tru64 UNIX Version 5.1B-4 リリースでは,レジリエンシ (Reciliency: 回復力) に関する機能拡張と最新のパッチ・キットが Version 5.1B-4 CD に含まれています。 Version 5.1B-4 のキットは,複数のシステム構成で包括的な製品品質テストが実施され,Version 5 系列の以前のすべてのリリースとのバイナリ互換性があります。

以下の項では,Tru64 UNIX Version 5.1B-4 に含まれる主な新機能および機能拡張について説明します。 これらの機能の詳細および本リリースに含まれる変更点の完全なリストについては,Version 5.1B-4 CD または Tru64 UNIX の Web サイトから入手できる『Patch Summary and Release Notes』を参照してください。

1-1-1 標準規格への準拠

HP Tru64 UNIX は引き続きオープン規格に準拠しており,The Open Group による認定も更新されています。 現在,本製品は HP Tru64 UNIX の製品名で認定されています。 これにともない,本ソフトウェアの製品名は HP Tru64 UNIX に変更されています (3-4-1 項 「Tru64 UNIX のブランド名の変更にともなうファイル変更」を参照)。また,新しいシステム属性が追加され,waitpid および poll システム・コールは UNIX98 標準規格の動作に準拠しています。

いくつかのコマンド (awkcprmuucp,および uudecode など) については,POSIX 規格に準拠するように変更が加えられています。

新しい CAM 属性によって,T10 Committee の SCSI Primary Commands-3 (SPC-3) 規格の一部である ALUA (非対称論理ユニット・アクセス) のサポートが可能になりました。 この属性を有効にすることで,I/O アクセスに最適なパスを使用でき,HP StorageWorks 4000/6000/8000 Enterprise Virtual Arrays などの非対称型アクティブ・アクティブのストレージ・コントローラを使用する際のパフォーマンスを向上させることができます。

1-1-2 2007 年の米国サマータイムの変更への対応

このキットでは,/etc/zoneinfo のタイム・ゾーン・データ・ファイルがアップデートされ,世界各国のタイム・ゾーンに関して,2006 年 11 月 1 日時点の最新の変更が反映されています。 その中で最も影響の大きいものは,2005 年 8 月 8 日に法案が可決され,2007 年に施行される米国サマータイム (DST) のルールの変更です。

この法律によって,サマータイムの開始が 4 月の第 1 日曜日から 3 月の第 2 日曜日に変わり,標準時への復帰が 10 月の最終日曜日から 11 月の第 1 日曜日に変わります。この変更は,米国タイム・ゾーンが適用される北米のすべての国々のタイム・ゾーンに影響します。

1-1-3 BIND Version 9.2.5 へのアップデート

このキットによって,Internet Software Consortium の BIND が,最新版である Version 9.2.5 にアップデートされます。 このバージョンでは,基盤となる BIND アーキテクチャのほぼすべての側面が大幅に書き換えられています。BIND 9 の重要な機能には,DNS セキュリティ,IP Version 6,および DNS プロトコル拡張が含まれています。このアップデートには,BIND に関連する新しいリファレンス・ページもいくつか含まれています。BIND およびこのキットのインストール時に実行される BIND の動作に関する詳細については,オンライン・ドキュメントの『Patch Summary and Release Notes』を参照してください。

1-1-4 sendmail Version 8.13.6 へのアップデート

sendmail サーバが Version 8.13.6 にアップデートされました。 このバージョンの sendmail では,マスカレード,仮想ドメイン・ホスト,リレーの制限,および milter 機能などの高度な機能が提供されています。また,このアップデートによって,sendmail 構成ファイルにも重要な変更が加えられます。

1-1-5 NetRAIN over LAG

本リリースでは,リンク・アグリゲーション (LAG) を利用して NetRAIN を実行することが可能になりました。 一度にアクティブになるのは 1 つの LAG グループのみですが,冗長スイッチおよび高帯域幅の LAG グループとともに NetRAIN を使用できるようになりました。

1-1-6 ストレージの機能拡張

HP では,HP StorageWorks 製品を Tru64 UNIX で引き続きサポートし利用できるように,Tru64 UNIX での動作検証を行っています。

本リリースには,Emulex アダプタ用のラッパー・ライブラリと HBA 固有のライブラリが含まれています。 これらのライブラリによって,API (アプリケーション・プログラミング・インタフェース) を使用してネットワーク内にあるデバイス情報をベンダに依存しない方法で収集する Fibre Channel 管理アプリケーションに対して,HBA (ホスト・バス・アダプタ) プログラミング・インタフェースが提供されます。 たとえば HP Storage Essentials がこれらの API を利用します。

ブート時のパス登録を制御するための 3 つの新しい I/O サブシステム属性が追加されました。これにより,多数のデバイスに対して複数のパスを持つようなシステムのブート速度を上げることができます。

また,本リリースには,以下のようなストレージ・サブシステムの機能拡張も含まれています。

  • テープ I/O に対する LLER (リンク・レベル・エラー・リカバリ) を有効にする新しい EMX 属性

  • テープ・ドライバに対する推奨パス動作を制御する新しい CAM テープ・サブシステム属性

1-1-7 AdvFS の機能拡張

本リリースでは,Advanced File System (AdvFS) が以下の点で向上しています。

  • rmvol ユーティリティが変更され,コマンド行で複数のボリュームを削除できるようになりました。

  • vods ユーティリティに対し,AdvFS メタデータ・ファイルの操作がより便利になる機能が追加されました。 新しいオプションが追加され,また,一部の既存オプションも改善が行われています。 これらの変更の内容は,改訂されたリファレンス・ページに記載されています。

  • 新しい rc.config 変数 ADVFSD によって,advfsd デーモンのブート時呼び出しを制御できるようになりました。

1-1-8 LSM の機能拡張

volwatch コマンドが機能拡張され,LSM ホット・スペアリング機能が向上しました。 これにより,障害のあるストレージ・デバイスをベースにしたプレックスが事前に置き換えられ,データの回復が行われます。 ホット・スペアリングによる回復処理の際,他に方法がない場合を除いて,再配置中のプレックスは使用されなくなりました。

1-1-9 その他の機能拡張

その他に,次のような機能拡張がオペレーティング・システムに加えられています。

  • 新しい ftpd デーモン・オプションによって,ログイン・パフォーマンスが向上しています。

  • kdbx デバッガの機能拡張によって,さらに有用性が向上しています。

  • 新しい disklabel コマンド・オプションによって,パーティションが拡大します。

  • envmond デーモンの変更によって,EVM イベントの使用が可能になっています。

  • mountd デーモンの変更によって,特定のポート番号に対するバインドが可能になっています。

  • 新しい hwmgr オプションによって,EMX アダプタに関する追加情報が提供されます。

  • 新しいカーネル属性によって,ICPM セキュリティの潜在的な脆弱性に対する保護が行われます。

  • チューニング可能な複数の新しい属性が NFS および RPC サブシステムに追加されたことで,sysconfig コマンドを使用して,これらのカーネル・サブシステム構成を変更できます。

  • fsdb ユーティリティの変更によって,スペシャル・ファイルに対してだけでなく,ファイル・システム・イメージに対しても操作を実行できます。

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