1    システム管理メソッドおよびユーティリティ

オペレーティング・システムには,さまざまなメソッドおよびユーティリティがあります。 これらを使用して,初期設定 (セットアップ) からシステム環境の保守とカスタマイズまでを行うことができます。 この章では,以下の説明を行います。

1.1    SysMan Menu およびその他のユーティリティの概要

SysMan Menu ユーティリティは,ユーザ環境に関係なく使用できます。 ユーザ環境には次のようなものがあります。

たとえば,Microsoft Windows NT を実行している PC から,リモート UNIX® システム上で管理タスクを実行できます。 この管理タスクの実行には,Java アプリケーションとして実行されている SysMan Menu および SysMan Station クライアントを使用します。 これらのユーティリティは,どのようなユーザ環境を使用しても外観が一貫しています。

さまざまなメソッドを使用して,同じタスクを実行することができます。 ただし,使用する管理ユーティリティおよびその起動方法によって,使用できるオプションが多少異なることがあるので注意してください。 たとえば,種々のユーザ環境で実行できるように設計されているため,多くの SysMan Menu ユーティリティには,アイコンなどのグラフィカル要素がありません。 また,CDE などのウィンドウ環境で実行するように設計されているため,X11 ベースのユーティリティにはグラフィカル要素を含むものが多く,ドラッグ&ドロップなどのウィンドウ機能がサポートされています。 次にメソッドの例を示します。

従来のユーティリティは,下位互換性のために残されていますが,文字セル端末でのみ使用するように設計されています。 ただし,これらのユーティリティを SysMan Menu から起動する場合は,サポートされている他のユーザ環境でも動作します。 例としては,SysMan Menu に「NIS (Network Information Service) の設定」として表示される,NIS の設定ユーティリティ nissetup があります。

X11 準拠のユーティリティと比べてSysMan Menu ユーティリティは,それほど機能的ではなく,グラフィカルでもありませんが,ユーザ環境に依存することなく基本的な管理タスクを実行することができます。 またさらに,多岐にわたる管理機能を備えています。 SysMan Menu ユーティリティには,次のような制約があります。

システム管理者は,システム管理者がいる場所や使用可能なユーザ環境に関係なく,SysMan Menu および SysMan Station で一貫したプレゼンテーション形式の管理ユーティリティを使用することができます。 たとえば,ローカル PC からリモートの UNIX システムにログオンして,使い慣れた同じユーティリティを使用して管理タスクを行うことができます。 また,HP Insight Manager を使用すると,Web インタフェースですべてのシステムに接続することができ,そのシステムの状態を表示することができます。 また,SysMan Menu および SysMan Station を起動して,リモート・システムでタスクを実行することができます。

1.2    関連ドキュメント

本書では,管理タスクを実行するために管理ユーティリティを使用する方法について説明していますが,管理ユーティリティの起動方法とその全フィールドについては説明していません。 その説明には使用例がありますが,すべてのユーザ環境やオプションについては示していません。 以降の項では,管理ユーティリティおよびメソッドの起動と使用についてのさらに詳しい説明の参照先を示します。 ドキュメントの提供形態は,リファレンス・ページ,オンライン・ヘルプ,および Web ベースのヘルプです。

1.2.1    リファレンス・ページ

各ユーティリティには,その起動方法とオプションを説明しているリファレンス・ページがあります。 たとえば, sysman_cli(8) では,SysMan Menu データのコマンド行バージョンの起動方法について説明します。

また,リファレンス・ページでは,特定のユーティリティのユーザ環境オプションについても説明します。 管理ユーティリティには,さまざまなユーザ環境で起動できるものと,1 つのユーザ環境でのみ起動できるものがあります。

1.2.2    オンライン・ヘルプ

各ユーティリティには,その使用方法とオプションを詳しく説明しているオンライン・ヘルプがあります。 また,オンライン・ヘルプは,有効な必須データ,参照情報,および用語の定義について説明します。 オンライン・ヘルプへのアクセスは,ユーティリティの最初のウィンドウでボタンをクリックするか,あるいは CDE フロント・パネルのライブラリ・アイコンを起動して CDE ヘルプ・ライブラリから行います。 最初に表示されるヘルプ・ボリュームは,システム管理のオンライン・ヘルプです。

グラフィカル・ユーザ環境の中には,オプションとフィールドのコンテキスト依存ヘルプを提供するものがあります。 画面上でポインタを移動すると,そのフィールドやオプション・ボタンの簡単な説明がメッセージ・フィールドに表示されます。 curses ユーザ環境では,矢印キーや Tab キーでフィールドおよびオプションに移動すると,ヘルプ・メッセージが表示されます。 詳細は, curses(3) リファレンス・ページを参照してください。

コマンド行ユーティリティには,そのコマンドの構文を説明するヘルプがあります。 コマンドの構文のヘルプは,-h または -help フラグを指定するか,引数やパラメータを省略してコマンドを入力して Return キーを押したときに表示されます。

1.2.3    Web ベースのヘルプ

Netscape ビューアを『インストレーション・ガイド』に説明されているように設定して起動した場合,ホームページの省略時設定は,次のとおりです。

file:/user/doc/netscape/Tru64_UNIX.html

このページからリンクされている情報は,次のとおりです。

ドキュメント

オペレーティング・システムのオンライン・ドキュメント

System Management

HP Insight Manager の Web ベース管理 (WBEM) ページである file:/user/doc/netscape/SYSMAN/index.html へのリンク。 オペレーティング・システムの管理に関するこのページの情報は,次のとおりです。

SysMan Menu は,Web ブラウザまたは SysMan Station から起動された場合,Web/Java モードで実行されます。 SysMan タスクは,Web ブラウザまたは SysMan Station から起動されたか,Web/Java モードで実行されている SysMan Menu から起動された場合,Web/Java モードで実行されます。

Web/Java モードで実行しているとき (PC からなど) に SysMan Menu またはメニュー・タスクのオンライン・ヘルプを参照するには,接続先のサーバ上で HP Insight Manager デーモンが稼働していなければなりません。 このデーモンを起動するには,サーバ上で次のコマンドを root として実行します。

#  /sbin/init.d/insightd start

どのシステムがサーバになっているかは,help コマンドを起動したウィンドウのタイトル・バーを見ると分かります。

SysMan Station でも,オンライン・ヘルプの表示には insightd デーモンが必要です。

World Wide Web

World Wide Web 上の製品情報へのリンク

HP Insight Manager が設定されている場合は,ローカル・ネットワーク・ドメイン内の,HP Insight Manager エージェントを実行しているすべてのシステムの Insight Manager Web エージェントにも接続できます。 たとえば,UNIX システムのローカル・ホストに接続するには,Netscape を起動して,その「場所」フィールドに次の URL を入力します。

http://<host>:2301

ここで,<host> は,bender.fut.ram.ma などのネットワーク上の完全修飾名か,111.22.255.11 などの TCP/IP アドレスです。 ポートは常に :2301 です。 HP Insight Manager の設定についての詳細は,1.9 節 を参照してください。

「HP Insight Manager Agents」を選択した後に「Summary?」をクリックして,HP Insight Manager の Web ベースのユーザ・ガイドにアクセスします。

使用しているユーザ環境によって,HP Insight Manager の使用に制限があります。 詳細については,1.9 節 を参照してください。

1.3    システムのセットアップ

システムの初期設定 (セットアップ) は通常,インストールの後処理として実行されます。 「システム・セットアップ」は,インストール後に初めてスーパユーザ (root) でログインしたときに自動的に起動されます。 インストール時には,この章で説明したユーティリティを使用しているはずです。 システムのメンテナンスおよびカスタム設定で使用するユーティリティと同じユーティリティを初期設定で使用します。

システムにグラフィック・ボードが搭載され,省略時設定の CDE などの X11 ユーザ環境で実行している場合は,「システム・セットアップ」ユーティリティ (クリップボードとも呼ばれます) はグラフィカル・ユーザ・インタフェースで動作します。 初めてのログインが文字セル端末で行われた場合は,「システム・セットアップ」はテキスト・インタフェースで動作します。

図 1-1 では,グラフィック形式の「システム・セットアップ」を示します。

図 1-1:  「システム・セットアップ」のグラフィカル・ユーザ・インタフェース

コマンド行で単に setup と入力するか,CDE の「アプリケーション・マネージャ - システム管理」フォルダで「システム・セットアップ」アイコンをクリックすると,いつでも「システム・セットアップ」を起動して既存のシステム構成を変更することができます。 オプションは,次のとおりです。

クイック・セットアップ

ネットワーク,メールおよびプリンタなどの,システム・サービスの基本構成を設定することができます。 このオプションは,拡張設定オプションを後回しにして,システムをすばやく設定して稼働させたいときに便利です。 図 1-2 では,「クイック・セットアップ」の初期ウィンドウを示します。

図 1-2:  クイック・セットアップ

カスタム・セットアップ

さまざまなシステム設定ユーティリティを実行して,「クイック・セットアップ」のタスクをすべて実行することができます。 また,ディスクのカスタム設定または二地点間 (point-to-point) プロトコルの設定などの追加のセットアップ・オプションを実行します。

図 1-3 では,「カスタム・セットアップ」のグラフィカル・インタフェースの一部を示します。

図 1-3:  カスタム・セットアップ

クローニング・セットアップ情報

このオプションは,システム設定のクローニングを行う SysMan Menu オプションについての情報へのリンクを提供します。 これにより,システム設定を他のシステムに適用することができます。 詳しい説明は,『インストレーション・ガイド -- 上級ユーザ編』 および sysman_clone(8) リファレンス・ページを参照してください。

詳細については,1.5.2 項 を参照してください。

1.4    管理メソッド

本書で説明しているタスクのほとんどは,以下の 1 つまたは複数のメソッドを使用して行います。 種々のユーザ環境で利用できるため,SysMan はシステム管理タスクの推奨メソッドになっています。

1.5    CDE での管理ユーティリティ

CDE (共通デスクトップ環境) は,省略時設定の X11 ウィンドウのユーザ環境です。 ただし,以降の項で説明しているユーティリティは,他の X11 準拠ユーザ環境でも実行できます。 フル・インストレーションが完了すると,「システム・セットアップ」のグラフィカル・ユーザ・インタフェースが表示され,初めて使用する場合のシステムの設定手順を示します。 システムの管理およびカスタマイズで今後使用するグラフィカル・ユーザ・インタフェース (GUI) と同じインタフェースを「システム・セットアップ」から起動します。 「システム・セットアップ」の詳細は,1.5.2 項 で説明しています。

CDE から起動する管理ユーティリティの多くが,SysMan Menu のタスク・オプションを開始します。 ただし,ユーティリティの中には,SysMan Menu に類似したオプションを持たないものや,CDE でのみ使用できる機能を備えたグラフィカル・ユーティリティがあります。 これらのユーティリティの例を次に示します。

CDE では,これらの GUI は「アプリケーション・マネージャ」の中に置かれています。 アプリケーション・マネージャは,図 1-4 に示したような,CDE フロント・パネルのツール・ドロワのオプションです。 ツール・ドロワの隣のアイコンは,root でログインした場合にのみ CDE フロント・パネルに表示され,SysMan Station を起動するために使用します。 このアイコンについては,1.8 節 で説明しています。

図 1-4:  CDE のツール・ドロワおよび SysMan Station アイコン

CDE 以外の,X11 準拠のユーザ環境を使用する場合は,次の例に示すようにコマンド行で個々に GUI を起動してください。

# /usr/sbin/X11/dxaccounts
 
# /usr/sbin/X11/dxarchiver
 
 

1.5.1    CDE での SysMan へのアクセス

CDE では,SysMan Menu のユーティリティが「アプリケーション・マネージャ」フォルダ内で使用できます。 このフォルダには,次のようにアクセスします。

  1. CDE フロント・パネルで,「SysMan Applications」パネルの矢印を選択します。 この矢印は,図 1-4 で示した SysMan Station のアイコンの上に表示されています。 この矢印を選択すると,図 1-5 のようなパネルが表示されます。

    図 1-5:  「SysMan Applications」パネル

    このパネルから次のアイコンのいずれかを選択して,ユーティリティを起動するか,または複数の管理ユーティリティが収められているフォルダをオープンします。

  2. CDE フロント・パネルから,図 1-4 で示したツール・ドロワのアイコンを選択します。 オープンされたトップレベルのフォルダで,「システム管理」グループをダブルクリックすることにより,「システム・セットアップ」,「SysMan の紹介」のオンライン・ヘルプ・ボリューム,および 5 つのユーティリティ・グループにアクセスすることができます。 詳細は,1.5.2 項を参照してください。

ユーティリティを実行せずに,SysMan Menu ユーティリティのオンライン・ヘルプへアクセスできます。 CDE フロント・パネルから「ヘルプ・マネージャ」アイコンを選択して,オンライン・ヘルプのブラウザを表示します。 このブラウザには,CDE,CDE デスクトップ,システム管理のヘルプ・ボリュームが含まれています。 「デスクトップアプリケーション」フォルダにある「アクション作成」ユーティリティで,CDE ワークスペースをカスタマイズすることもできます。 カスタマイズされたアイコンを使用して,ワークスペースから直接 SysMan アプリケーションを起動することもできます。 詳細については,『CDE ガイドブック』 を参照してください。

別の X-Window 環境では,コマンド行から SysMan ユーティリティを起動できます。 SysMan ユーティリティの一覧については, sysman_intro(8) を参照してください。 このリファレンス・ページでは,CDE 以外のグラフィカル環境でオンライン・ヘルプのブラウザを起動する方法についても説明しています。 SysMan Station アイコンは,root ユーザでログインした場合は CDE フロント・パネルにも表示されます。

詳細は,以下のリファレンス・ページを参照してください。

sysman(8)

SysMan Menu についてと,さまざまな環境でそれを起動する方法について説明します。 1.6 節を参照してください。

sysman_station(8)

SysMan Station についてと,その起動方法について説明します。 1.8 節を参照してください。

sysman_cli(8)

SysMan Menu のコマンド行オプションについて説明し,そのコマンド・オプションを定義します。 1.7 節を参照してください。

1.5.2    システム・セットアップ

「システム・セットアップ」は,初めて使用する場合のシステムの設定の手順を案内します。 「システム・セットアップ」は,各構成アプリケーションのアイコンを含むクリップボードのグラフィカル表示です。 フル・インストレーションを行った後,root ユーザで最初にログインしたときに「システム・セットアップ」が自動的に起動され,システム設定タスクの実行を促します。 初期ウィンドウには,クイック・セットアップとカスタム・セットアップの 2 つのオプションがあります。

1.5.2.1    クイック・セットアップ

このオプションは,一般的なシステム設定の手順ガイド (ウィザード) を提供します。 「クイック・セットアップ」を使用して,基本設定を行います。 システムによっては,この基本設定だけの場合もあります。 「カスタム・セットアップ」を使用して,拡張設定またはシステム固有の設定を後で行うことができます。

「クイック・セットアップ」のウィザードでは,次のようなタスクの手順を案内します。

必要としないオプションはスキップできます。 詳細は,この節の後半で説明しています。

1.5.2.2    カスタム・セットアップ

このオプションは,個々の構成アプリケーションのアイコンを含む,「システム・セットアップ」の 1 つのバージョンを起動します。 システムをサーバとして設定するなど,システム固有の設定またはカスタム設定に必要なオプションだけを選択できます。 すべての構成アプリケーションがすべてのシステムで利用できるわけではありません。 /etc/checklist.desc ファイルには,構成アプリケーションの一覧が含まれています。

アイコンを選択すると,適切な SysMan Menu ユーティリティ,X11 ベースの GUI,または文字セル・スクリプトが起動されます。 使用可能なユーティリティは,以下のとおりです。

License Manager

License Manager (dxlicenses) を起動します。 License Manager を使用すると,オペレーティング・システムやレイヤード・ソフトウェア・アプリケーションの製品登録キー (PAK またはライセンス) を登録できます。 ソフトウェア・ライセンスのハードコピーは,製品の配布メディアに添付されています。 詳細は, dxlicenses(8)lmf(8),および『Software License Management』を参照してください。

Disk Configuration

Disk Configuration (diskconfig) を起動します。 Disk Configuration を使用すると,システム上のディスク・デバイスの設定と管理ができます。 詳細は, diskconfig(8)disklabel(8),および&DNOHWMgmtを参照してください。

Network Configuration Step By Step

SysMan Menu Network Setup ウィザードを起動します。 このウィザードを使用すると,システムのネットワーク・コンポーネントを設定し管理する処理を,手順を追って実行することができます。 詳細は, sysman(8)network_manual_setup(7),および『ネットワーク管理ガイド:接続編』を参照してください。 表示される設定オプションは,以下のとおりです。

Network Setup ウィザードで表示されるオプションの他に,サイト固有のネットワーク要件に応じて,NTP のようなその他のオプションをセットアップする必要があります。 詳細は,『ネットワーク管理ガイド:接続編』と『ネットワーク管理ガイド:サービス編』を参照してください。

DNS (BIND) Configuration

「Configure system as a DNS client」を選択すると,ドメイン・ネーム・サーバ (DNS) を設定する DNS Client Configuration ユーティリティを起動できます。 詳細は, bindconfig(8)network_manual_setup(7),『ネットワーク管理ガイド:接続編』,および『ネットワーク管理ガイド:サービス編』を参照してください。

NIS Configuration

ネットワーク情報サービス NIS を設定する nissetup スクリプトを起動できます。 これは,ypsetup とも呼ばれます。 詳細は, nissetup(8)network_manual_setup(7),『ネットワーク管理ガイド:接続編』,および『ネットワーク管理ガイド:サービス編』を参照してください。

NFS Configuration

SysMan Menu が起動され,システムの NFS コンポーネントの設定と管理を行う Network File Systems (NFS) ユーティリティが表示されます。 詳細は, sysman(8)nfs_intro(4),『ネットワーク管理ガイド:接続編』,および『ネットワーク管理ガイド:サービス編』を参照してください。

File Sharing

ファイル・システムへのアクセスと共用を可能にする dxfileshare オプションを起動します。 詳細は, dxfileshare(8),『ネットワーク管理ガイド:接続編』,および『ネットワーク管理ガイド:サービス編』を参照してください。 ファイル・システムについての詳細は,第 6 章を参照してください。

NTP Configuration

ネットワーク時刻を設定する,SysMan Menu の Network Time Protocol Configuration オプションを起動できます。 詳細は, sysman(8)ntp(1)ntp_intro(7),『ネットワーク管理ガイド:接続編』,および『ネットワーク管理ガイド:サービス編』を参照してください。

PPP Configuration

SysMan Menu が起動され,PPP (ポイント・ツー・ポイント・プロトコル) のオプションとシークレット・ファイルの設定を行う Serial Line Networking オプションが表示されます。 詳細は, sysman(8)ppp_manual_setup(7)pppd(8),『ネットワーク管理ガイド:接続編』,および『ネットワーク管理ガイド:サービス編』を参照してください。

SLIP Configuration

詳細は,PPP のエントリと startslip(8) を参照してください。

Account Manager

クライアント PC の UNIX および Windows NT ドメインのユーザ・アカウントの作成と,ユーザ・グループの管理を行う,Account Manager (dxaccounts) の GUI を起動できます。 詳細は, dxaccounts(8)adduser(8),および 第 7 章を参照してください。

Mail Configuration

電子メールを送受信するシステムを設定する Mail Configuration ユーティリティを起動できます。 詳細は, sysman(8)mail_intro(7)mailconfig(8),『ネットワーク管理ガイド:接続編』,および『ネットワーク管理ガイド:サービス編』を参照してください。

LAT Configuration

LAT (ローカル・エリア・トランスポート) サービスを設定する latsetup スクリプトを起動できます。 詳細は, latsetup(8)lat_intro(7),『ネットワーク管理ガイド:接続編』,および『ネットワーク管理ガイド:サービス編』を参照してください。

UUCP Configuration

UNIX 間接続とモデムを設定する接続設定スクリプト uucpsetup を起動できます。 詳細は, uucpsetup(8)uucp_intro(7),『ネットワーク管理ガイド:接続編』,および『ネットワーク管理ガイド:サービス編』を参照してください。

Printer Configuration

ローカル・プリンタとリモート・プリンタを設定する SysMan Menu の Configure line printers オプションを起動できます。 詳細は, sysman(8)printconfig(8)lprsetup(8),および第 8 章を参照してください。

Security Configuration

ベース・セキュリティと拡張セキュリティを設定する,SysMan Menu の Security ユーティリティを起動できます。 詳細は, secconfig(8) と『セキュリティ管理ガイド』を参照してください。

Audit Configuration

監査サブシステムを設定する,SysMan Menu の Security ユーティリティを起動できます。 詳細は, auditconfig(8) と『セキュリティ管理ガイド』を参照してください。

DOP (Division of Privileges)

通常は root ユーザだけが実行できるユーティリティを,特権のないユーザに特権を割り当てて実行できるようにさせるための,SysMan Menu のオプション DOP (Division of Privileges) を起動できます。 詳細は, dop(8)sysman(8) を参照してください。

Prestoserve I/O Acceleration Configuration

Prestoserve を設定する prestosetup スクリプトを起動できます。 詳細は, presto(8)presto_setup(8),および『Guide to Prestoserve』を参照してください。

GUI Selection

CDE のウィンドウ・マネージャ xdm を設定できます。

ATM

ATM (非同期転送モード) を設定するスクリプトを起動できます。

HP Insight Manager

HP Insight Manager を有効にして設定するユーティリティを起動できます。

「システム・セットアップ」が提供しているオプションをすべて使用する必要はありません。 オプションを後で指定することができます。 オプションの設定の延期を選択して「システム・セットアップ」を終了した場合は,「システム・セットアップ」を「アプリケーション・マネージャ - システム管理」フォルダから,または SysMan Menu から,あるいは次のコマンド行で,手動で起動する必要があります。

# /usr/sbin/sysman
# /usr/sbin/checklist
# /usr/sbin/setup

1.6    SysMan Menu

SysMan では,ほとんどのすべてのシステム管理ユーティリティを統合し,それらを種々のユーザ環境で実行できるようにしています。 これらのユーティリティには,SysMan Menu という,階層構造のタスク指向型メニュー・インタフェースでアクセスできます。

SysMan Menu のすべてのタスクは,X11 機能を持つ画面,Windows NT Version 4.0 などの Microsoft Windows を実行している PC,または文字セル端末から実行できます。 SysMan Menu を開始する方法には,次のようないくつかの方法があります。

CDE デスクトップから SysMan Menu を開始する場合

メニューでの名前またはそのアクセラレータの名前を使用して,コマンド行から直接特定のタスクを実行することができます。 アクセラレータは,SysMan Menu の各オプションに対する一意のキーワードです。 たとえば,[Configure Division of Privileges (DOP)] メニュー・オプションを起動するタスクを実行するには,そのアクセラレータである dopconfig を使用して,システム・プロンプトで次のようにコマンドを入力します。

# /usr/sbin/sysman dopconfig

次のコマンドを使用すると,使用可能なタスクとそのアクセラレータの完全な一覧が表示されます。

# /usr/sbin/sysman -list

SysMan Menu では,オプションの一覧が階層構造 (ツリー) で表示されます。 各オプションは,ツリーのブランチとして表示され,さらにブランチ,またはタスクで終了するサブオプションが続きます。 サブオプションがある場合,各オプションを縮小したり展開したりできます。 サブオプションがあるかどうかは,各メニュー項目の前に表示される文字で識別できます。 + 記号は,さらにメニュー項目があることを示し,- 記号は,ブランチが完全に展開されていることを示します。

ブランチの終点のタスクの前には縦線 (|) が表示されます。 この記号は,そのブランチがそれ以上展開できないことを示しています。 この場合,そのタスクを選択するだけで,管理ユーティリティを起動することができます。

図 1-6 は,CDE ユーザ環境で起動された SysMan Menu を示しています。 ただし,このメニューの内容は,使用するシステムによって異なります。

図 1-6:  SysMan Menu

図 1-6 では,「ソフトウェア」ブランチ (ラベル 1) が完全に展開され,「インストレーション」ブランチと「ライセンス・データの登録」タスクが表示されています。 「インストレーション」ブランチ (ラベル 2) には,「ソフトウェアのインストール」や「インストールされているソフトウェアの一覧」など,いくつかのタスクが含まれます。 タスクを選択すると,関連するユーティリティが起動されます。

メニュー項目への移動方法や選択方法,あるいはタスクの起動方法は,curses 端末とウィンドウ環境のどちらかなど,使用しているユーザ環境によって異なります。 端末を使用している場合は,矢印キーまたは Tab キーを使ってメニュー項目の中を移動します。 移動した場所のオプションやボタンは強調表示されます。 Enter キーを使用して項目を選択し,ブランチを拡張したり,関連するユーティリティを起動するタスクを選択します。 ウィンドウ環境でマウスを使用している場合は,ブランチまたはタスクにポインタを移動して MB1 をダブルクリックすることで,ブランチを拡張したり,タスクを選択して関連するユーティリティを起動します。 ユーティリティのナビゲーションの手順についての詳細は,オンライン・ヘルプを参照してください。 SysMan Menu に表示されるオプションは,次のとおりです。

選択

強調表示されている項目を選択します。 ブランチを選択すると,そのブランチが展開または縮小されます。 タスクを選択すると,関連するユーティリティが起動されます。

検索...

検索ウィンドウを起動します。 このウィンドウを使用して,キーワードを検索して関連するタスクを見つけることができます。

項目別ヘルプ

ブランチまたはタスクにコンテキスト依存ヘルプを表示します。

終了

SysMan Menu ウィンドウをクローズします。

オプション...

アクセラレータの表示など,SysMan Menu の画面構成のためのオプションを示します。

ヘルプ

SysMan Menu の一般的なヘルプを表示します。

コンテキスト依存ヘルプは,2 行あるボタンの行間にあるペインにも表示されます。 このオンライン・ヘルプでは,マウス・ポインタまたは Tab キーを使用してウィンドウ内の項目に移動したときに,その項目の説明が表示されます。 タスクを選択すると,現在のユーザ環境に最も適したフォーマットで,関連するユーティリティが起動されます。 たとえば,X11 準拠ウィンドウ環境,または文字セル端末の curses フォーマットなどです。

詳細については, sysman(8) およびオンライン・ヘルプを参照してください。 関連ユーティリティについての詳しい説明は,付録 A を参照してください。

1.7    SysMan コマンド行の使用

sysman -cli ユーティリティは,SysMan Menu のコマンド行インタフェース版であり,SysMan Menu タスクの実行,SysMan データの表示,あるいはスクリプトの作成による設定タスクのカスタマイズを行うことができます。 SysMan Menu タスクを使用してネットワークを設定する場合など,システムの別の部分をセットアップするときには,/etc/rc.config.common/etc/hosts などのシステム構成ファイルを操作します。 sysman -cli ユーティリティを使用すると,コマンド行またはシェル・スクリプトで直接これらのファイルのエントリを表示し操作することができます。

sysman -cli オプションを使用するには,root の特権が必要です。 たたし,特権を持たないユーザでも,このオプションを使用してシステムのセットアップ・データを表示することはできます。 特権を持たないユーザに SysMan タスク実行の権限を与えることができる「DOP (division of privileges)」ユーティリティの使用についての詳しい説明は, dop(8) を参照してください。

この節では,sysman -cli ユーティリティの多様な機能について簡単に説明します。 オプションとフラグの完全なリストについては, sysman_cli(8) を参照してください。 一連のシェル・スクリプトの例が /usr/examples/systems_management/sysman_cli にあります。 コマンド行のいくつかの例を次に示します。

sysman -cli コマンドを使用して,SysMan Menu で管理可能なコンポーネントをすべて表示できます。 たとえば,次のコマンドを使用すると,SysMan Menu の階層のメインのコンポーネントの一覧を表示できます。

# sysman -cli -list components

Component(s):
  account_management
  atm
  auditconfig
  bindconfig
  bttape
  ciconfig
  clsschl
  doprc
.
.
.
networkedSystems
.
.
.

次のコマンドは,networkedSystems コンポーネントに含まれるグループを表示します。

#  sysman -cli -list group -comp networkedSystems
Component: networkedSystems
  Group(s):
    hostEquivalencies
    hostEquivFileText
    hostFileText
    hostMappings
    joinMappingService
    componentid
    digitalmanagementmodes

次のコマンドは,networkedSystems コンポーネントの hostMappings グループ内のデータの現在の値を表示します。 このデータは,/etc/hosts ファイルの内容です。

# sysman -cli -list values -group hostMappings /
-comp networkedSystems
Component: networkedSystems
  Group: hostMappings
    {} {} 127.0.0.1 localhost
    argnot {local host} 16.140.112.139 argnot.xxx.yyy.com
    jason server 16.140.112.3 jason.xxx.yyy.com
    fleece {backup server} 16.140.112.28 fleece.xxx.yyy.com
    {} {} 150.2.3.4 newshst.pubs.com

SysMan Menu のすべてのオプションに対して,sysman -cli コマンドは,ユーティリティを起動することなく,システム・データを表示したり,操作することができます。 たとえば,次のコマンドは /etc/hosts ファイルからホストのエントリを削除する方法を示しています。

# sysman -cli -delete row -group hostMappings /
-comp networkedSystems
 
Please enter key 1 [systemName]: newshst.pubs.com
Please enter key 2 [networkAddress]: 150.2.3.4

キー・データの入力を促すプロンプトが表示されています。 これによってユーティリティは /etc/hosts ファイル内のエントリを正確に識別します。 SysMan Menu オプションはテーブルに格納されているデータを扱うこともあるので,テーブル内の削除または変更する行を正しく識別する必要があります。 各行には,一意の識別子があります。 この識別子はキーと呼ばれ,sysman -cli のコマンド・オプションで指定する必要があります。 キーを指定しなかった場合,キーの入力を促すプロンプトが表示されます。 次のコマンドは,特定のテーブルのキーを調べる方法を示しています。

# sysman -cli -list keys -group hostMappings -comp /
networkedSystems

 
Component: networkedSystems
  Group: hostMappings          Keys: systemName,networkAddress

sysman -cli コマンドを使用して,SysMan Menu で更新されるシステム・データ・ファイルのユーザ・データ・エントリを,追加したり削除することもできます。 たとえば,次のコマンドでは,対話式にメール・ユーザを追加します。

# sysman -cli -add row -comp mailusradm -group mailusers
 
 
Attribute Name: user_name (key attribute)
Attribute Description: user name
Attribute Type: STRING(8), Default Value:
Enter Attribute Value: davisB
 
Attribute Name: nis
Attribute Description: NIS User
Attribute Type: INTEGER, Default Value: 0
Enter Attribute Value ( to use default): 1
 
Attribute Name: mail_type (key attribute)
Attribute Description: mail user type
Attribute Type: INTEGER ENUM /
   { 0=Local/pop, 1=Secure Pop, 2=IMAP, 3=Secure IMAP }, /
Default Value: 0
Enter Attribute Value ( to use default): 2
 
Attribute Name: acl
Attribute Description: acl list
Attribute Type: INTEGER ENUM /
   { 0=all, 1=read, 2=post, 3=append }, Default Value: 0
Enter Attribute Value ( to use default): 0
 
Attribute Name: quota
Attribute Description: user name
Attribute Type: STRING(8), Default Value:
Enter Attribute Value:
 
Attribute Name: passwd
Attribute Description: password
Attribute Type: STRING(20), Default Value:
Enter Attribute Value: change_me
 
Attribute Name: orig_mailtype
Attribute Description: original mail user type
Attribute Type: INTEGER ENUM /
  { 0=Local/pop, 1=Secure Pop, 2=IMAP, 3=Secure IMAP }, /
Default Value: 0
Enter Attribute Value ( to use default):
 
#:
 
 

次のようにすべての属性値を指定して,1 行のコマンドとして入力することもできます。

# sysman -cli -add row -comp mailusradm -group mailusers /
  -data "{davisB} {1} {2} {0} {0} {pls_chg} {1}"

1.8    SysMan Station

SysMan Station を使用すると,システム,システムのグループ,またはクラスタ全体を監視し,システム・リソースを管理することができます。 また,SysMan Menu を起動したり,[Tools] メニューからユーティリティを直接起動したりすることもできます。 さらに,システム・コンポーネントを示すアイコンを選択した後に MB3 を押して,選択したデバイスに適用するオプションのメニューを表示できます。 SysMan Menu とは異なり,SysMan Station は高度なグラフィカル・インタフェースであり,CDE または Microsoft Windows などのウィンドウ・ユーザ環境でだけ実行できます。

注意

SysMan Station のサーバとクライアントの互換性のあるバージョン間でのみ接続できます。 互換性のないサーバに接続しようとすると,次のようなエラー・メッセージまたはダイアログが表示されます。

System Management Server on host host name running version N,
This client running incompatible version N

サーバからクライアントのソフトウェアをダウンロードして,適切なバージョンにアップグレードしてください。

この節では,カスタマイズされたビューを含む,SysMan Station の主要な機能について簡単に説明します。 詳細については,SysMan Station のオンライン・ヘルプを参照してください。

CDE で SysMan Station を開始するには,次の手順に従ってください。

  1. root でログインし,CDE フロント・パネルまたは「SysMan Applications」サブパネルで SysMan Station アイコンを選択します。 ただしこれは,SysMan Station アイコンが「SysMan Applications」サブパネルの下のフロント・パネルに表示される,省略時設定の CDE 設定を想定しています。

  2. 「アプリケーション・マネージャ」の「システム管理」グループから SysMan Station アイコンを選択します。

コマンド・プロンプトで SysMan Station を開始するには,次のように入力します。

#sysman -station

SysMan Station を起動すると,ローカル・ホストに接続されます。 図 1-7 と同じような SysMan Station のメイン・ウィンドウが表示されます。 ただし,省略時設定の表示では,監視することが可能なものとして「Filesystems...」,「Network...」,「Storage」,および「System...」オプションが表示されます。 これらのオプションは,対象グループと呼ばれます。

図 1-7:  SysMan Station のメイン・ウィンドウ

ポインタを対象グループに移動して MB1 をダブルクリックすることで,グループのイベント・データを取得できます。 イベントの一覧を表示したウィンドウが表示されます。

SysMan Station は,階層 (ツリー) 構造をした,システムのグラフィカル表示です。 たとえば,「Storage」オプションを使用すると,システムの全プロセッサ用の,すべてのバスのディスクをすべて表示できます。 監視対象の特定のデバイスを選択したり,そのデバイスを管理するユーティリティを起動することができます。 また,個々のデバイスの詳細 (プロパティ) を表示することもできます。 SysMan Station を使用して,システム,またはストレージ・デバイスなどの対象グループの表示 (ビュー) をカスタマイズすることもできます。 カスタム・ビューを素早く表示して,デバイス状態を確認することができます。

SysMan Station のメイン・ウィンドウで使用できる機能は,次のとおりです。

Status

「Status」ペインでは,対象グループを監視します。 「Status」オプションについての詳細は 1.8.1 項 で説明しています。

Views

「Views」ペインでは,システムコンポーネントの特定のビューを選択します。 「views」オプションについての詳細は,1.8.2 項 で説明しています。 このペインでは,SysMan Station で作成するカスタマイズ・ビューも表示します。

Menu

メニュー・オプションでは,ビューを変更したり,タスクを選択します。 これらのオプションについての詳細は,1.8.3 項 で説明しています。 その節では,カスタマイズ・ビューの保存方法についても簡単に説明しています。

1.8.1    SysMan Station の「Status」オプションの使用

SysMan Station を起動したとき,対象グループの状態が正常の場合には,「Status」ペインに大きなチェックマークのアイコンが表示されます。 状態が悪くなると,アイコンの色が変化し,背景色が赤のバツ記号 (X) になります。 これは,重大な問題が発生したことを示しています。 これらのアイコンを使用して,対象グループのコンポーネントが通知したシステム・イベントを即座に表示することもできます。

監視することが可能な省略時設定の対象グループは,次のとおりです。

File systems

UFS ファイル・システムまたは AdvFS ドメイン。

Network

tu0 など,ローカル・ホストに接続されたネットワークおよびデバイス。

Storage

floppy など,バスやデバイス・インタフェースに接続されたストレージ・デバイス。 floppy は,fdi0 などの fdi インタフェースに接続されたフロッピィ・ドライブ・ユニットです。

System

システム・コンポーネントに対応するイベントです。

1.8.2    SysMan Station の「views」の使用

「views」オプション・メニューには,対象グループの一覧が表示されます。 そのメニュー・オプションを選択して,ステータス・モニタ,または「views」ペインのグループの階層構造を示すウィンドウを表示することができます。 グループは,次のとおりです。

AdvFS_Filesystems

すべての AdvFS ドメインのビュー。

図 1-8 では,小規模の単一ディスク・システムにおける一般的な AdvFS ドメインのビューを示しています。

図 1-8:  AdvFS_Filesystems View

Hardware

CPU から個々のディスクまで,すべてのデバイスを表示します。

図 1-9 では,小規模の単一プロセッサ・システムにおける一般的な Hardware View を示しています。

前の例には,システム・バス,および CD-ROM リーダである cdrom0 などバスに接続されたさまざまなデバイスが表示されています。

図 1-9:  Hardware View

Mounted_Filesystems

AdvFS_Filesystems のビューと同じフォーマットで,現在マウントされているファイル・システムを表示します。

Physical_Filesystems

AdvFS_Filesystems のビューと同じフォーマットで,使用可能なすべてのファイル・システム (UFS,AdvFS) を表示します。

システム内の最も重要な箇所だけを監視したり,ビューに表示されているコンポーネントを管理するアプリケーションを実行するように,ビューをカスタマイズして,保存することができます。 ビューをカスタマイズした場合,そのビューを保存して,アイコンに割り当てることができます。 これについては,1.8.3 項 で説明しています。

システム・コンポーネントの画面では,コンポーネントを MB1 でクリックして,個々のシステムコンポーネントを選択し,階層構造の部分を展開したり縮小することができます。 コンポーネントを選択するとき,MB3 を使用すると次の 1 つまたは複数のオプションを含むメニューが表示されます。 メニューに含まれるオプションは,選択したオブジェクトに対してオプションが適用されるかどうかによって異なります。

Display hierarchy functions:

[Expand] と [Contract]

これらのオプションは,コンポーネントの下のサブ・コンポーネントを表示したり見えなくしたりします。 たとえば,SCSI バスを選択するときに [Expand] オプションを選択すると,そのバスに接続されているすべてのデバイスが表示されます。

[Contract] オプションを選択すると,表示されていたデバイスが見えなくなります。

[Hide] と [Unhide Children]

コンポーネントとそのサブ・コンポーネントを表示しないようにしたり,非表示されているコンポーネントを表示するようにしたりできます。 たとえば,pci0 などの PCI バスを選択しているときに [Hide] オプションを選択すると,そのバスに接続されているすべてのデバイスが非表示になります。 ここで,非表示になったデバイスは,そのバスを MB1 でダブルクリックしても,あるいは [Expand] メニュー・オプションを選択しても表示できません。

[Unhide Children] を選択すると,PCI バスに接続されたデバイスを表示できます。

Available SysMan Menu Utilities

このオプションは,コンポーネントに対して起動できる管理ユーティリティまたは設定ユーティリティを表示します。 たとえば,ディスク・デバイスを選択して,ディスク構成ユーティリティを起動できます。

Properties

選択しているデバイスの特性と現在の構成設定の詳細を表示します。

オプションは,使用不可能な場合には淡色表示となります。

1.8.3    SysMan Station のメニュー・オプションの使用

SysMan Station のメイン・ウィンドウには,次のプルダウン・メニューとオプションがあります。 これらは,マウスによる選択以外に,キーボードによる選択も可能です。

File

このメニューには,SysMan Station をクローズして終了するオプション,または他のシステムに接続するオプションが含まれています。

Monitoring

このメニューを使用すると,対象グループ「Filesystems...」など,対象グループ全体を削除することにより「Status」ビューをカスタマイズすることができます。

Options

このオプションを使用すると,初期ウィンドウの選択により,さらなる SysMan Station のカスタマイズが可能になります。

Windows

このメニューを使用すると,種々の表示ビューを選択することができます。

SysMan Station を終了する前に,カスタム・ビューを保存するように促されます。 そのとき,名前とアイコンをカスタム・ビューに割り当てることができます。 SysMan Station を次に起動したときに,保存したカスタム・ビューが「Views」ペインに追加されます。

コンポーネントのビューのプルダウン・メニューのオプションは,次のとおりです。

File

現在の画面をプリントするオプション,新たに接続を作成するオプション,および現在のウィンドウをクローズして SysMan Station を終了するオプションがあります。

Action

コンポーネントのグループを変更するオプション,「Expand」および「Hide」オプションなど省略時設定の表示内容を変更するオプションがあります。

Tools

選択されているコンポーネントに適用できる SysMan Menu ユーティリティの起動を行います。 このウィンドウの内容は,選択されているコンポーネントまたはデバイスのタイプによって異なります。 そのコンポーネントに適用できるユーティリティがない場合や,コンポーネントが何も選択されていない場合は,メニューには何も表示されません。

View

現在のシステム・ビューを制御し,ビューを切り替えることができます。

Options

アイコン・サイズなど,ビューの表示内容を制御できます。

Windows

メイン・ウィンドウなど,他のウィンドウを呼び出すことができます。

SysMan Station を終了する前に,カスタム・ビューを保存するように促されます。 そのとき,名前とアイコンをカスタム・ビューに割り当てることができます。 SysMan Station を次に起動すると,保存したカスタム・ビューがビュー・ペインに追加されます。

SysMan Station の Microsoft Windows でのインストールについての詳細は,1.10 節 を参照してください。

1.9    HP Insight Manager

Web ベースの管理ユーティリティである HP Insight Manager は,異機種コンピューティング環境で使用でき,ネットワークに接続された任意のデバイスの情報にアクセスできます。 デバイスとは,コンピュータ・システム,ネットワーク・プリンタ,あるいはネットワーク・コンポーネント (ルータなど) です。 システムとそのコンポーネントあるいは周辺装置などの設定情報を取得でき,場合によっては,資産管理,資産の保全,負荷管理,またはイベント管理のような管理タスクを実行できます。

現在の実装では,HP Insight Manager は,DNOSysManGUI; や他の UNIX ユーティリティに対して,一貫性のあるラッパーを提供します。 このラッパーにより,サポートされているシステムを Web ブラウザで管理することができます。 Windows NT を実行している PC またはサーバでは,デバイスの詳細を表示したり,管理タスクを実行することができます。 UNIX システムでは,HP Insight Manager を使用してデバイスの詳細を表示することはできますが,管理タスクを実行するには UNIX の SysMan Menu または SysMan Station を起動しなければなりません。

HP Insight Manager の機能は,いくつかのオペレーティング環境では,完全に実装されていますが,その他の環境ではまだ完全には実装されていません。 つまり,Windows NT システムでは多くの機能を使用できますが,Tru64 UNIX では使用できない機能がいくつかあります。

HP Insight Manager の主要なサーバ構成要素は HP Insight Manager で,Windows NT に対して完全な管理サービスを提供するソフトウェア・コンソールです。 このコンソールによって,ローカル・エリア・ネットワーク内のデバイス,またはエージェントを実行しているドメインと通信することができます。 ここでは,デバイスとはネットワークに接続されているエンティティのことです。 エンティティとは,すべての周辺装置を含むコンピュータ・システム,ネットワーク・プリンタ,またはルータなどです。 エージェントの実行が可能な,アドレスを持つネットワーク・エンティティは,XE サーバとの通信が可能です。 ただし,デバイスの中には,ハードウェアの追加が必要になるものもあります。

Web ブラウザによる管理を可能にするには,デバイスは HP Insight Manager により認識されるオペレーティング環境を備えていなければなりません。 このようなオペレーティング環境は,WBEM ネットワークとデバイス情報を通信したり,WBEM ネットワーク内の他の (権限のある) デバイスから送信された命令を受信して実行できなければなりません。

オペレーティング環境では,標準プロトコルを使用してお互いに通信する HP 管理エージェントを実行できなければなりません。 デバイスおよびそれらのオペレーティング環境は,データ・モデルを使用して,ハードウェアおよびソフトウェアの状態の情報を提供します。 データ・モデルには,管理情報ベース (MIB),簡易ネットワーク管理プロトコル (SNMP) などがあります。 これらは,デバイスの管理可能な構成要素を表す,属性と値を持つオブジェクトのデータベースと考えられます。

HP Insight Manager は標準のプロトコルを使用してそのデータのためにデバイスをポールし,データベースの形式に依存しない,一貫した形式でそのデータをユーザに渡します。 この標準プロトコルを使用して,取得 (または操作) できるデバイス・データに対して一貫したラッパー処理を行います。

クライアント PC と,UNIX サーバまたは Windows NT サーバで構成された環境では,HP Insight Manager を管理タスクへの共通インタフェースとして使用できます。 たとえば,特権 (root) ユーザとして PC で作業している場合,HP Insight Manager を起動して UNIX オペレーティング・システムを実行している AlphaServer の一般的なシステム状態を表示できます。 また,SysMan Station を起動して,ディスク上のファイル・システムの状態など,周辺装置の特定の状態を検査できます。 さらに,SysMan Menu タスクを起動して,そのファイル・システムに対して操作を行うこともできます。

ローカル・エリア・ネットワーク内の,エージェントを実行しているシステムのポートに Web ブラウザを接続して HP Insight Manager を使用します。 たとえば,UNIX システムのホスト名とアドレスが trout.cu.da.com である場合には,ブラウザの「場所」(アドレス) フィールドに次の URL を入力します。

HTTP://trout.cu.da.com:2301

また,ホスト名とアドレスの代わりに 20.111.255.10 などの TCP/IP アドレスを指定することもできます。 システムに接続した後は,ローカル・システムや状態を表示したり,ローカル・ネットワーク内の他のシステムを選択することができます。 また,ローカル・デバイスの一覧からアドレスを選択することで,他のホストに接続することができます。

管理エージェントの設定と使用方法についての詳細は, insight_manager(5) と,http://h30097.www3.hp.com/cma/ のホーム・ページ HP Management Agents for Tru64 UNIX にある『HP Management Agents for AlphaServers for Tru64 UNIX Reference Guide』を参照してください。

1.10    パーソナル・コンピュータでの SysMan の使用

Java アプレットを使用する方法 ( insight_manager(5) を参照) の他に,PC 上に SysMan クライアントをインストールし,このクライアントをデスクトップのアイコンから起動することも,[スタート] メニューから起動することもできます。

この機能では,Microsoft Windows,MacOS および Linux がサポートされています。 この機能についての詳細情報と,必須ソフトウェアをダウンロードできるアドレスは,UNIX システムから利用可能な Web ページに説明してあります。 このページの URL は,http://<host>:2301/SysMan_Home_Page です。 ここで,<host> には,ホスト名およびアドレス,または TCP/IP アドレスを指定します。 次の手順に従ってください。

  1. PC 上で,Netscape Web ブラウザを使用して .../SysMan_Home_Page ページを表示します。 このページへは,省略時設定の UNIX ホーム・ページの,Tru64 UNIX SysMan アイコンからリンクされています。

  2. このページの「PC SysMan Client Software」セクションまで下方向にスクロールしてください。

    必要条件と制限を確認して,自身のクライアント・システムに関する必要条件をメモします。 たとえば,クライアント・システム上では Internet Explorer Web ブラウザを使用しなければなりません。

  3. 必須ソフトウェアをダウンロードします。

  4. ソフトウェア・キットをクライアント・システム上に保存するか,または直接実行するかを尋ねてきます。 後者のオプションでは,一般的な Windows のインストール手順でソフトウェアのインストールと設定を開始します。 たとえば,インストール先の場所の入力が求められます。 デスクトップの [スタート] メニューの既存のプログラム・グループまたは新規のプログラム・グループ,または指定したフォルダに,ショートカットを作成できます。

  5. インストール処理が完了したら,「SysMan Station」および「SysMan Menu」が,Java アプリケーションとして,選択した場所に表示されます。 必要なアプリケーションを起動します。

  6. どちらかのアプリケーションを起動すると,次の接続オプションを示すダイアログ・ボックスがオープンされます。

    Host name

    接続するホストの名前およびアドレス,または TCP/IP 番号を入力します。 省略時設定では,ローカル・ホストが表示されます。

    login as...

    現在のログイン名を使用するか,または新しいログイン名を使用するかを選択します。 たとえば,すでにクライアント・システムに通常のユーザでログインしている場合,そのホスト上で特権タスクを実行するためには,新たに root ユーザで接続する必要があります。

    Set X/Motif® display

    出力するディスプレイをリダイレクトする場合は,このボックスにチェック・マークを付けて出力先ディスプレイのアドレスを指定します。

    [OK] を選択すると,アプリケーションのウィンドウがオープンします。 アプリケーションの起動にかかる時間は,ネットワークの転送速度と通信量によって異なります。 前述の節で説明したように,SysMan Station または SysMan Menu が使用できるようになります。

1.11    シリアル回線コンソールのセットアップ

モデム接続を介してリモート・システムを管理できます。 シリアル回線コンソールを使用すると,ローカル・システムに接続されているモデムを介して,ローカル端末を,リモート・システム・コンソールおよびリモート・システムの通信ポート COMM1 に接続することができます。 ローカル・システムは,モデム接続が可能であれば,どのような端末または端末エミュレーション・デバイスでも構いません。 たとえば,ダム端末,X 端末ウィンドウ,パーソナル・コンピュータ (PC) などが使用できます。 管理タスクを実行するには,root (または管理特権を持つアカウント) としてログインできなければなりません。

この接続はコンソール・ポートと呼ばれます。 端末接続は,プロセッサがサポートするコンソール・ファームウェアに応じて,57,600 までの通信レートをサポートします。 現在のところこの機能は,AlphaServer 1000A のような,コンソール・デバイスとしてモデムをサポートするシステムでのみ使用可能です。 使用しているシステムでこのような機能が使用できるかどうかについては,システム・ハードウェアのマニュアルを参照してください。

コンソール・ポートを使用すると,次の操作を実行することができます。

リモート・システムで環境構成ユーティリティ (ECU: Environment Configuration Utility) を実行すると,モデム接続が切断されます。 このため,コンソール・デバイスとしてモデムを設定して使用する前に,ECU を使用して環境構成を完了しておく必要があります。

1.11.1    コンソール・ポートの設定

以降の各項で,シリアル回線コンソール・ポートを設定し,ダイアル・イン用にリモート・モデムを設定する手順の概要を説明します。 ローカル (ダイアル・アウト) モデムはすでにインストールされ,使用できるように構成されているものとします。

1.11.1.1    モデムの COMM1 への接続

リモート・システムの CONSOLE 環境変数を serial に設定しておく必要があります。

モデムに付属のハードウェア・マニュアルを参照して,モデムをシステムに接続してください。 正しいモデム設定値を取得し,適切なシステム・ファイル・エントリを作成する方法については, modem(7) を参照してください。 特に,/etc/inittab ファイルの cons エントリを変更して,getty または uugetty プロセスが COMM ポートを正しく設定できるようにする必要があります。 この行は,次のような行です。

cons:1234:respawn:/usr/sbin/getty console console vt100
 

コンソール・デバイスとしてボー・レート 38,400 で動作するように設定されたモデムを使用する場合は,この行を次のように変更します。

cons:1234:respawn:/usr/sbin/getty console M38400 vt100
 

1.11.1.2    構成可能な DCD タイマ値の設定

シリアル・ドライバが変更されて,Carrier Detect (DCD) タイムアウト値が構成できるようになっています。 このタイマの省略時の値は 2 秒ですが,これは DEC STD-052 規格に従うものであり,ほとんどのモデムに適しています。 このタイマは,DCD 信号がドロップした場合に,回線の切断を宣言して DTR および RTS 信号をドロップするまでにドライバが待機しなければならない時間を決定するために使用されます。 モデムの中には DTR が短時間の間隔でドロップすると想定するものがあるので,モデムのマニュアルを参照して,間隔を確認してください。

タイマの変更は,/etc/sysconfigtab ファイルまたは sysconfig コマンドで,0 (タイムアウト期間なし),1,あるいは 2 秒に設定することができます。 /etc/sysconfigtab ファイルでタイマを設定するには,このファイルを編集して次の行を追加します。

ace:
  dcd_timer=n
 

この場合,n には 0,1,または 2 を指定します。

sysconfig コマンドでタイマを変更する場合には,次の構文を使用します。

# sysconfig -r ace dcd_timer=n

この場合,n には 0,1,または 2 を指定します。

sysconfig コマンドで値を変更した場合には,システムのリブート時に設定が失われることに注意してください。 リブートしても設定が失われないようにするには,/etc/sysconfigtab ファイルを編集します。

1.11.1.3    コンソール環境変数の設定

COM1_MODEMCOM1_FLOW,および COM1_BAUD コンソール環境変数の設定は,モデム用にシステム・ファイルのエントリを作成した際に使用した getty または uugetty 設定と同じ値でなければなりません。

コンソール環境変数の設定方法についての説明は,ハードウェアのマニュアルを参照してください。 通常,変数の設定は,次の例に示すように,システムのシャットダウン時にコンソール・モードで行います。

>>> set COM1_MODEM ON
>>> set COM1_FLOW SOFTWARE
>>> set COM1_BAUD 9600  
 

有効な設定は次のとおりです。

ボー・レートやフロー制御,またはモデム設定を変更すると (たとえば getty コマンドを使用して),その変更はコンソール・レベルまで通知されて,環境変数が自動的に変更されます。

1.11.1.4    モデム設定の確認

リモート・システムがブートされない場合は,そのシステムにダイアルして,ログイン・プロンプトまたはコンソール・プロンプトを表示させます。 ログアウトまたは接続を切断して,回線が正しくハングアップすることを確認してください。 再度ダイアル・インして,再接続できることを確認します。

1.11.2    コンソール・ポート接続の開始

別の方法で,ローカル・システムとリモート・システム間の接続を開始することができます。 tipkermitcu 接続は,端末または X 端末ウィンドウから開始することも,あるいは PC ベースの端末エミュレータを使用して開始することもできます。

たとえば,次のように tip コマンドを使用することができます。

# tip [telephone number]
# tip cons

この例で,telephone_number には,外線用の番号や市外局番を含めて,リモート・システムの電話番号を指定します。 2 行目は /etc/remote ファイルのエントリ例であり,このファイルでリモート・システムおよび tip 設定を詳細に指定することができます。

ダイアル・アウト・コマンドを開始して,2 つのモデムの接続が確立されると,connect という文字がローカル端末のウィンドウに表示されます。 Return キーを押すと,コンソール・プロンプト (>>>) または login: プロンプトが表示されます。

詳細については, tip(1) を参照してください。

1.11.2.1    コンソール・ポートの使用

システムにアクセスして特権アカウントにログインすると,グラフィカル・ユーザ・インタフェースにアクセスする必要のない管理タスクであれば,コマンドの使用やユーティリティの実行など,本書で説明しているすべての管理タスクを実行できます。 次の機能は,リモート管理に有効です。

uucp

UNIX システム間コピー・ユーティリティはスクリプトやファイルをリモート・システムにコピーします。 詳細については, uucp(1) を参照してください。

ikdebug

カーネル・デバッグ・ツール ikdebug はリモートで起動して使用することができます。 詳細については ikdebug(8) を参照してください。 場合によっては,/etc/remote ファイルのエントリを変更して,正しいボー・レートに修正する必要があります。 たとえば,次の行のボー・レートを 9600 から変更しなければならない場合があります。

# access line for kernel debugger
kdebug:dv=/dev/tty00:br#9600:pa=none:

詳しい説明については,『Kernel Debugging』を参照してください。

1.11.2.1.1    コンソール・ログ・メッセージのオフ

現在,syslogd デーモンには内部スイッチがあり,コンソールへのメッセージ出力を無効にしたり有効にしたりすることができます。 この機能は,syslogd コマンド行に -s フラグを指定するか,または次のコマンドを実行することにより起動します。

# /usr/sbin/syslog

詳細は, syslog(1) を参照してください。

1.11.2.1.2    リモート・システムのシャットダウン

リモート・システムをシャットダウンすると,モデム接続はドロップします。 これを回避するには,システムをシャットダウンする前に,次のコマンドを実行してください。

# stty -hupcl

詳細については, stty(1) を参照してください。

シャットダウンが完了すると,コンソール・プロンプトにアクセスできます。

1.11.2.1.3    リモート・セッションの終了

オペレーティング・システムのシェル・プロンプトからリモート・セッションを終了するには,[Ctrl/d] を押してログアウトしてリモート・セッションを終了します。 別の方法では,[+++] をタイプしてモデムをローカル・コマンド・レベルにし,[ATH] をタイプした後に [Return] キーを押して,接続をハング・アップします。

1.11.3    トラブルシューティング

システムの設定および接続に問題がある場合には,設定に関して次の点を調べてください。