まえがき

本書では,TruClusterTM Server クラスタのハードウェアの構成をセットアップおよび保守する方法について説明しています。

対象読者

本書は,TruCluster Server ソフトウェアをインストールする前に,必要なハードウェアのセットアップおよび構成を行う経験豊富なシステム管理者を対象としています。本書の読者は,ハードウェア,オペレーティング・システム,およびネットワークの保守に必要なツールとその手法に通じていることを前提としています。

新しい機能と変更された機能

本書では,バージョン 5.1A のリリース以降,以下の変更が行われています。

構成

本書は次のように構成されています。

第 1 章 TruCluster Server 製品を紹介し,TruCluster Server ハードウェアのセットアップの概要を説明します。
第 2 章 各ハードウェアの要件と制約事項について説明します。
第 3 章 共用 SCSI バスのセットアップ,SCSI バスの要件,および最新の UltraSCSI 製品 (DS-DWZZH UltraSCSI ハブおよび HSZ80 RAID アレイ・コントローラ) を使用して,ストレージを共用 SCSI バスに接続する方法について説明します。
第 4 章 TruCluster Server を構成するシステムを準備し,DS-DWZZH UltraSCSI ハブと HSZ80 RAID アレイ・コントローラを使用して,ホスト・バス・アダプタを共用ストレージに接続する方法について説明します。
第 5 章 Memory Channel クラスタ・インターコネクトをセットアップする方法,および Memory Channel インターコネクトをアップグレードする方法について説明します。
第 6 章 LAN ハードウェアをクラスタ・インターコネクトとして構成するための基本情報を説明します。
第 7 章 Fibre Channel の概要,および Fibre Channel ハードウェアをセットアップする方法について説明します。
第 8 章 TruCluster Server の構成で AlphaServerTM GS80,GS160,または GS320 ハードウェア・パーティションを使用する方法について説明します。
第 9 章 テープ・ドライブ,テープ・ローダ,またはテープ・ライブラリを使用できるように共用 SCSI バスを構成する方法について説明します。
第 10 章 第 11 章で説明する TruCluster Server の構成に合わせて,システムおよびホスト・バス・アダプタを準備する方法について説明します。
第 11 章 外部終端構成を使用した共用 SCSI バスの要件,および非 UltraSCSI RAID アレイ・コントローラを使用した放射状構成について説明します。
第 12 章 外部終端を用いた 8 ノード・クラスタの構成方法を説明します。
付録 A HSG80 ユニット番号を実際の Fibre Channel TruCluster Server 構成に必要な /dev/disk/dskn およびデバイス名に変換する表の使用方法について説明します。
付録 B 高可用性 LAN インターコネクトに必要な イーサネット・スイッチの機能を説明します。

関連マニュアル

TruCluster Server のインストール,管理,およびプログラミングを行う際には,次のマニュアルを参照してください。

TruCluster Server の最新ドキュメントは,次の URL から入手することができます。 http://www.tru64unix.compaq.com/docs/pub_page/cluster_list.html

TruCluster Server 構成における AlphaServer GS80,GS160,または GS320 システムの構成については,以下の AlphaServer GS80/160/320 のマニュアルを参照してください。

Memory Channel のマニュアルは次のとおりです。

StorageWorksTM の『UltraSCSI Configuration Guidelines』には,UltraSCSI を構成する場合のガイドラインが示されています。

RAID (redundant array of independent disks) サブシステムのセットアップについては,以下のマニュアルを個々の構成に合わせて参照してください。

Enterprise Virtual Array (HSV110 コントローラ使用) に関する詳細は,以下のマニュアルを参照してください。

Fibre Channel SAN と SAN スイッチの情報に関しては,次のマニュアルを参照してください。

その他の Fibre Channel ストレージの情報に関しては,次のマニュアルを参照してください。

テープ・デバイスに関しては,次のマニュアルを参照してください。

『Golden Eggs Visual Configuration Guide』には,ワークステーション,サーバ,ストレージ構成要素,およびクラスタ化システムの構成図があります。このガイドは,PDF (Portable Document Format) フォーマットで次のサイトから入手できます。 http://www.compaq.com/info/golden-eggs

この URL は,個々のシステム,ストレージ,またはクラスタ構成にリンクしています。

さらに,Compaq Tru64 UNIX オペレーティング・システム・ソフトウェアのドキュメント・セットのうち,次のマニュアルが利用できます。

システム,SCSI コントローラ,ディスク・ストレージ・シェルフまたは RAID コントローラ,その他インストールするすべてのハードウェアに関するハードウェア・マニュアルも利用できます。

以下のオプション・ソフトウェア製品を TruCluster Server 上で実行する場合は,それぞれの製品のマニュアルがあると便利です。

本書で使用する表記法

本書では,次の表記法を使用しています。

#

番号記号は root としてログインした場合のシステム・プロンプトを表します。

% cat

対話式の例における太字(ボールド体)は,ユーザが入力する文字を示します。

file

イタリック体 (斜体) は,変数値,プレースホルダ,および関数の引数名を示します。


.
.
.

垂直の反復記号は,実際には存在する例の一部が省略されていることを示します。

cat(1)

リファレンス・ページの参照には,該当するセクション番号をカッコ内に示します。 たとえば, cat(1) は,cat コマンドについての情報が, リファレンス・ページのセクション1に記載されていることを示します。

cluster

Bold text indicates a term that is defined in the glossary.

[Return]

四角で囲まれたキー名はユーザがそのキーを押すことを示します。

[Ctrl/x]

この記号は,スラッシュの前に指定されているキーを押しながら, スラッシュの後のキーまたはマウス・ボタンを押すことを示します。 例中では,このようなキーの組み合わせは, 四角あるいは大カッコで囲まれて示されます(たとえば,[Ctrl/C] )。