A    管理ユーティリティ

この付録では,管理ユーティリティおよびコマンドについての説明と定義を行います。

A.1    X11 グラフィカル・ユーザ・インタフェース (CDE アプリケーション・マネージャ)

X11 ベースのグラフィカル・ユーザ・ユーティリティ (GUI) は,CDE アプリケーション・マネージャまたはコマンド行から使用できます。 GUI に SysMan ユーティリティと類似のユーティリティが用意されていたり,GUI が SysMan Menu タスクに置き換えられていることもあります。 CDE アプリケーションは,第 1 章で説明した方法で起動します。

すべての管理タスクが,SysMan Menu のオプションとして提供されているわけではありません。 GUI,SysMan Menu タスク,およびコマンドを組み合わせて使用する必要があります。 各リリースでは,SysMan Menu のオプションが追加され,古い管理方法は廃止されます。 管理に関するオプションを理解するために,表 A-1表 A-6 にユーティリティをリストします。 各表では,次の情報を示します。

多くの SysMan Menu タスクには,同等の CDE GUI はありません。 コマンド行では大抵の機能が提供されていますが,制限があります。 たとえば,usermod コマンドを使って複数のユーザ・アカウントを選択して変更を適用させることはできませんが,アカウント・マネージャの GUI (dxaccounts) を使うとこのような操作を行うことができます。

以降の表は,CDE アプリケーションの分類と同じになっています。 SysMan Menu,SysMan Station,および System Setup を起動するアイコンの他に,アプリケーション・マネージャにはシステム管理ユーティリティが収められた次のフォルダがあります。

「システム設定」

表 A-1 に,構成ユーティリティをリストします。 これらのユーティリティは,はじめてシステムを構成するときにも,システムの定期保守にも使用されます。

「日常管理」

表 A-2 に,日常管理ユーティリティをリストします。 これらのユーティリティは,システムの日常的な管理作業に使用されます。

「モニタリング/チューニング」

表 A-3 に,システム動作のモニタリングおよび性能のチューニング用のユーティリティをリストします。

「ソフトウェア管理」

表 A-4 に,インストレーション・ソフトウェア管理用のユーティリティをリストします。

「ストレージ管理」

表 A-5 に,ファイル・システムとストレージの管理用ユーティリティをリストします。

「ツール」

表 A-6 に,システムの統計情報を提供するユーティリティをリストします。

表 A-1:  システム管理のシステム設定アプリケーション

構成するサブシステム SysMan Menu オプション コマンド行インタフェース
ATM ( atmsetup(8)) ATM (Asynchronous Transfer Mode) の設定 [atm] atmconfig(8)
監査構成 監査構成 [auditconfig] なし
CDE セットアップ ( dtsetup(8)) なし なし

DHCP サーバ ( xjoin(8), DHCP(7))

ネットワーク・セットアップ・ウィザード [net_wizard]

システムを DHCP サーバとしてセットアップ [joind]

なし
ディスク ( diskconfig(8)) diskconfig で実行されるファイル・システム・タスクの一部が,[ストレージ] オプション下に存在する。 disklabel(8), newfs(8)
DNS (BIND) ( bindconfig(8)) Domain Name Service (DNS (BIND)) [dns,dns_client,dns_server,dns_deconfigure] Version 5.1 で廃止
DOP ( dop(8)) DOP (Division of Privilege) の設定 [dopconfig] dop(8)
ダンプ ダンプ構成 [dumpconfig] なし
IPsec インターネット・プロトコル・セキュリティの構成 [IPsec] なし
latsetup LAT (ローカル・エリア・トランスポート) の構成 [lat] latsetup(8)lat_manual_setup(7)
LDAP LDAP 構成のセットアップ [ldap] ldapadd(8)ldapdelete(8)ldapmodify(8)
メール ( mailconfig(8)) メールの設定 [mailsetup] mailsetup(8)
NFS ( nfsconfig(8)) NFS (Network File System) [nfs] Version 5.1 で廃止
NIS ( nissetup(8)) NIS (Network Information Service) の設定 (NIS) [nis] なし
NTP NTP (Network Time Protocol) [ntp,ntp_config,ntp_status,ntp_start,ntpstop] Version 5.1 で廃止
ネットワーク ネットワーク・セットアップ・ウィザード [net_wizard] なし
PPP ( pppd(8)) Point-to-Point Protocol (PPP) [ppp] なし
プリント ( printconfig(8)) ライン・プリンタの設定 [lprsetup] lprsetup(8)
セキュリティ セキュリティの設定 [secconfig] なし
SLIP シリアル・ライン・ネットワーク [serial_line] startslip(8)

表 A-2:  システム管理の日常管理アプリケーション

CDE 管理タスク SysMan Menu オプション コマンド行インタフェース
アカウント・マネージャ ( dxaccounts(8))。 ASU (Advanced Server for UNIX) の機能も参照。 アカウント [accounts,users,groups,nis_users,nis_groups,ldap_users,ldap_groups]


useradd(8)

usermod(8)

userdel(8)

groupadd(8)

groupmod(8)

groupdel(8)

アーカイバ ( dxarchiver(8)) なし


tar(1)
pax(1)

cpio(1)

監査マネージャ ( dxaudit(8)) なし なし
ディスプレイ・ウィンドウ ( dxdw(8)) なし


iostat(1)

netstat(1)

vmstat(1)

who(1)

イベント・ビューア イベントの参照 [event_viewer]


evmget(1)

evmshow(1)

evmpost(1)
その他の関連コマンドについては,
EVM(5) を参照。

ファイル共用 ( dxfileshare(8)) ローカル・ディレクトリ(/etc/exports)の共有 [export]


mount(8)

automount(8)

exports(4)

ACL の取得/設定 ( dxsetacl(8)) なし なし
ホスト・マネージャ ( dxhosts(8)) なし なし
ライセンス・マネージャ ( dxlicenses(8)) ライセンス・データの登録 [lmfsetup] lmf(8), lmfsetup(8)
メール・ユーザ管理 ( mailusradm(8)) なし なし
パワー管理 ( dxpower(8)) なし sysconfig(8)
SysMan シャットダウン システムのシャットダウン [shutdown] shutdown(8)
システム情報 ( dxsysinfo(8)) なし du(1)df(1)swapon(8)

表 A-3:  システム管理のモニタリング/チューニング・アプリケーション

CDE 管理タスク SysMan Menu オプション コマンド行インタフェース
クラス・スケジューラ クラス・スケジューリング [class_sched,class_setup,class_start,class_stop] class_admin(8)
HP Insight Manager HP Insight Manager の設定 [imconfig] なし
構成レポート 構成レポートの作成 [config_report] sys_check(8)
エスカレーション・レポート エスカレーション・レポートの作成 [escalation] sys_check(8)
カーネル・チューナ ( dxkerneltuner(8)) なし


sysconfig(8)

sysconfigdb(8)

プロセス・チューナ ( dxproctuner(8)) なし


nice(1)
renice(8)

ps(1)
kill(1)

表 A-4:  システム管理のソフトウェア管理アプリケーション

CDE 管理タスク SysMan Menu オプション コマンド行インタフェース
ソフトウェア・インストール インストレーション [install, setldload, setldlist, setldd] setld(8)
アップデート・インストレーション・クリーンアップ OS アップデート後のクリンナップ(updadmin) [updadmin] updadmin(8)

表 A-5:  システム管理のストレージ管理アプリケーション

CDE 管理タスク SysMan Menu オプション コマンド行インタフェース
Advanced File System ( dtadvfs(8)) Advanced File System (AdvFS) ユーティリティ [advfs] advfs(4) を参照
ブート・テープ ブータブル・テープの作成 [boot_tape]


btcreate(8)

btextract(8)

ファイル・システム管理 ファイルシステム管理ユーティリティ [filesystems]


mount(8)
newfs(8)

fstab(4)

Logical Storage Manager ( lsmsa(8)dxlsm(8X)) Logical Storage Manager (LSM) の管理 [lsm, volsetup] volsetup(8)
Prestoserve I/O Accelerator ( dxpresto(8X)) Prestoserve ソフトウェアの設定 [presto] prestosetup(8))

表 A-6:  システム管理ツール

CDE 管理タスク SysMan Menu オプション コマンド行インタフェース
I/O 統計 ( dxdw(8)) 入出力 (I/O) 統計の参照 [iostat] iostat(1)
ネットワーク統計 ( dxdw(8)) なし netstat(1)
システム・メッセージ ( dxdw(8)) イベント・ビューアを参照 syslogd(8)
仮想メモリ統計 ( dxdw(8)) 仮想メモリ (VM) 統計の参照 [vmstat] vmstat(1)

A.2    SysMan Menu タスクと関連ユーティリティ

A.1 節 の表は,各種の SysMan Menu タスクと同等の機能を持つ GUI およびコマンド行ユーティリティを示しています。 以下の SysMan Menu ユーティリティが使用できます。 [accounts] のようなアクセラレータ・キーワードは,sysman コマンドを使用してコマンド行からユーティリティを起動する場合に使用します。 以下に示すのは,SysMan Menu ユーティリティのカテゴリの初期状態のリストです。 それぞれのカテゴリを独立した項で説明します。

A.2.1    アカウント

アカウント [accounts] を使用すると,ユーザ・アカウントの保守を行い,システム・リソースを管理することができます。 ユーザ・アカウントの管理については第 7 章を参照してください。 「アカウント」では,次の作業を行うことができます。

ローカル・ユーザの管理 [users]

ユーザ・アカウント・データを記録する /etc/passwd ファイルを管理します。

ローカル・グループの管理 [groups]

ユーザ・リソース・アクセス・データを記録する /etc/group ファイルを管理します。

NIS ユーザの管理 [nis_users]

NIS ユーザ・アカウントを管理します。

NIS グループの管理 [nis_groups]

NIS ユーザ・グループを管理します。

LDAP ユーザの管理 [ldap_users]

LDAP ユーザ・アカウントを管理します。

LDAP グループの管理 [ldap_groups]

LDAP ユーザ・グループを管理します。

A.2.2    ハードウェア

ハードウェア [hardware] を使用すると,システム・ハードウェアと周辺デバイスに関する情報が表示できます。 ハードウェアの管理については,『ハードウェア管理ガイド』を参照してください。 「ハードウェア」では,次の作業を行うことができます。

ハードウェア階層の参照 [hw_hierarchy]

すべてのシステム・コンポーネントを階層構造で表示します。 たとえば,CPU と,バスに接続されているすべてのデバイスが表示されます。 詳細は, hwmgr(8) を参照してください。

クラスタの参照 [hw_cluhierarchy]

クラスタの全メンバを階層構造で表示します。

デバイス情報の参照 [hw_devices]

システムに接続されているすべてのデバイス (たとえばディスク) のリストを表示します。 詳細は, hwmgr(8) を参照してください。

CPU (Central Processing Unit) 情報の参照 [hw_cpus]

システム上のプロセッサのタイプと,オンラインになっている時間などのシステム状態を表示します。

CPU の管理 [hw_manage_cpus]

マルチプロセッサ・システムの CPU を管理します。

Online Addition/Replacement (OLAR) ポリシ情報 [hw_olar_policy_info]

コンポーネントの削除および追加のポリシ情報を管理します。 詳細は, olar_config(4) を参照してください。

A.2.3    メール

メール [mail] を使用すると,電子メールの構成と,メール・アカウントの管理を行うことができます。 Mail では,次の作業を行うことができます。

メールの設定 [mailsetup]

システム上に電子メール・サービスを構成できます。

メール・アカウントの管理 [mailusradm]

システム・アカウント所有者の email をセットアップすることができます。

A.2.4    モニタリング/チューニング

モニタリング/チューニング [monitoring] を使用すると,システム・イベント報告とチューニング・ユーティリティを構成して使用できます。 次のユーティリティが使用できます。

イベントの参照 [event_viewer]

イベント・マネージャ・ビューアを起動できます。 詳細については, EVM(5) および第 13 章を参照してください。

HP Insight Manager の設定 [imconfig]

HP Insight Manager を構成できます。 詳細については,第 1 章を参照してください。

クラス・スケジューリング [class_sched]

プロセス・グループに CPU 時間リソースを割り当てることができます。 詳細については, class_admin(8) および第 3 章を参照してください。 次のユーティリティを使用できます。

クラス・スケジューラの設定 [class_setup]

プロセスが使用するシステム・リソース (CPU 時間など) を管理するスケージュリング・データベースを作成することができます。 現在のスケジュールを設定することもできます。

クラス・スケジューラの起動/再起動 [class_start]

現在選択されているスケジュールを実行するためのスケジューリング・デーモンを起動します。

クラス・スケジューラの停止 [class_stop]

スケジューリング・デーモンを停止し,リソースの共用をオフにします。

仮想メモリ (VM) 統計の参照 [vmstat]

仮想メモリの統計情報をモニタリングできます。 詳細については, vmstat(1) を参照してください。

入出力 (I/O) 統計の参照 [iostat]

I/O (入力/出力) の統計情報をモニタリングできます。 詳細については, iostat(1) を参照してください。

UPTIME 統計の参照 [uptime]

システムの使用時間をモニタリングし,システムが動作している時間と,最後にブートしてからの平均作業負荷を確認できます。 詳細については, uptime(1) を参照してください。

A.2.5    ネットワーク

ネットワーク [network] を使用すると,ネットワーク・リソースの設定と管理を行うことができます。 次のユーティリティを使用できます。

ネットワーク・セットアップ・ウィザード [net_wizard]

ネットワーク環境を手順に従って設定できるようにするユーティリティです。 概要については,第 1 章を参照してください。 また,ネットワーク構成オプションの詳細については,『ネットワーク管理ガイド:サービス編』を参照してください。

基本ネットワーク・サービス [networkbasic]

最も一般的に使用される個々のネットワーク機能を構成するためのタスクの集まりです。 次のユーティリティを使用できます。

ATM (Asynchronous Transfer Mode) の設定 [atm]

ATM サービスをセットアップし,ATM アダプタを構成します。 詳細は,『ネットワーク管理ガイド:接続編』を参照してください。

ネットワーク・カードの設定 [interface]

TCP/IP アドレスやネットワーク・マスクなどの情報を指定して,ネットワーク・デバイスを構成することができます。

スタティック・ルートの設定 (/etc/routes) [route]

静的経路を使用するためのネットワーク設定と,ルータ・ノードの定義を行うことができます。 静的経路は,ローカル・ネットワークおよびリモート・ネットワークとの最も一般的な通信形態です。 詳細については,『ネットワーク管理ガイド:サービス編』を参照してください。

ルーティング・サービスの設定 (gatedrouted,IP ルータ) [routing]

特定のルーティング方式を使用するように,ネットワークを構成できます。 ゲートウェイ・ルーティング・デーモン (gated),ルーティング・デーモン (routed),または インターネット・プロトコル (IP) ルータの中から選択できます。 詳細は,『ネットワーク管理ガイド:サービス編』を参照してください。

ホスト・ファイルの設定 (/etc/hosts) [host]

/etc/hosts ファイルにリモート・ホスト・システムを追加できます。 これにより,ローカル・システムはそのホストを認識でき,ネットワーク通信が可能になります。

等価ホスト・ファイルの設定 (/etc/hosts.equiv) [hosteq]

リモート・ホスト・システムとユーザを,/etc/hosts.equiv ファイルに追加できます。 これにより,リモート・ホストのユーザがローカル・システムのリソースを使用できるようになります。 等価ホストに関連するセキュリティの問題については,『セキュリティ管理ガイド』を参照してください。

リモート who サービスの設定 (rwhod) [rwhod]

ローカル・ネットワークのユーザに関する情報を取得できます。

ネットワーク・ファイルの設定 (/etc/networks) [networks]

ネットワークの情報をローカル・システムに知らせることができます。

追加ネットワーク・サービス [networkadditional]

他のネットワーク機能を構成するために使用できるユーティリティの集まりです。 次のユーティリティを使用できます。

Domain Name Service (DNS (BIND)) [dns]

ローカル・システムのドメイン名サービスを構成します。 次のユーティリティを使用できます。

  • DNS サーバとしてシステムを設定 [dns_server]

  • DNS クライアントとしてシステムを設定 [dns_client]

  • このシステムの DNS の設定解除 [dns_deconfigure]

シリアル・ライン・ネットワーク [serial_line]

次のシリアル・ライン・ネットワーク・オプションを構成できます。

Point-to-Point Protocol (PPP) [ppp]

次の作業を含む,PPP の構成を行うことができます。

  • オプション・ファイルの作成 [ppp_options]

  • pap-secrets ファイルの修正 [pap]

  • chap-secrets ファイルの修正 [chap]

詳細は,『ネットワーク管理ガイド:接続編』を参照してください。

UNIX-to-UNIX コピー (uucp) 接続の設定 [uucp]

モデム,TCP/IP,またはケーブル接続上の UUCP を構成できます。 詳細については,『ネットワーク管理ガイド:サービス編』を参照してください。

NTP (Network Time Protocol) [ntp]

サーバと時刻値を比較することによってシステムの内部クロックを自動調整するか,クライアント・システムの時刻サーバとして動作するようにします。 詳細については,『ネットワーク管理ガイド:サービス編』を参照してください。 次のユーティリティを使用できます。

IPsec (Internet Protocol Security) の設定 [ipsec]

システム上に IPsec (Internet Protocol Security) を構成し管理を行うことができます。

NFS (Network File System) [nfs]

ネットワーク・ファイル・システムを構成し,ホスト間でファイル・システムを共用できるようにします。 詳細については,『ネットワーク管理ガイド:サービス編』を参照してください。 次のユーティリティを使用できます。

NIS (Network Information Service) の設定 [nis]

異なるホストへログインするなど,ネットワーク・システムのリソースをユーザが使用できるようにします。 ユーザ名とパスワードが,ホスト間で分散されます。 詳細については,『ネットワーク管理ガイド:サービス編』を参照してください。

LAT (Local Area Transport) の設定 (LAT) [lat]

LAT の設定を行うことができます。 詳細については,『ネットワーク管理ガイド:接続編』を参照してください。

DHCP サーバ (joind) としてのシステムの設定 [joind]

DHCP をセットアップできます。 詳細は,『ネットワーク管理ガイド:接続編』を参照してください。

ネットワーク・デーモンのステータスの参照 [dmnstatus]

gatedrwhod などの各種ネットワーク・デーモンの状態を調べることができます。

ネットワーク・サービスの起動/再起動 [inet_start]

停止している gatedrwhod などのネットワーク・デーモンを起動または再起動できます。

ネットワーク・サービスの停止 [inet_stop]

すべてのネットワーク・サービスを停止できます。

A.2.6    プリント

プリンタ [printers] を使用すると,システムのプリント機能を構成できます。 このタスクでは,次のユーティリティが起動されます。

ライン・プリンタの設定 [lprsetup]

ローカルおよびリモート (ネットワーク) のプリント・デバイスを使用可能デバイスのリストに追加し,これらのリソースをユーザが使用できるようにします。

A.2.7    セキュリティ

セキュリティ [security] を使用すると,システムのセキュリティ,システム監査,および管理ユーティリティにアクセスできる特権ユーザを管理できます。 詳細については,『セキュリティ管理ガイド』を参照してください。 次のユーティリティを使用できます。

DOP (Division of Privilege) の設定 [dopconfig]

特権を必要とするプログラム (SysMan Menu タスクのなど) に,ユーザがフル・アクセスできるようにします。 詳細については, dop(8) を参照してください。

DOP アクションの管理 [dopaction]

DOP アクションとそれらに対応する特権を作成,変更,または削除できます。

セキュリティの設定 [secconfig]

基本セキュリティまたはエンハンスト・セキュリティを構成できます。

監査の設定 [auditconfig]

セキュリティ監査の設定と起動を行うことができます。

A.2.8    ソフトウェア

ソフトウェア [software] を使用すると,オペレーティング・システムおよびレイヤード・ソフトウェアのインストレーションとアップデートを管理できます。 次のユーティリティを使用できます。

インストレーション [install]

オペレーティング・システムとコンポーネントのインストールができます。 このタスクは,次のユーティリティを提供しています。

ソフトウェアのインストール [setldload]

RIS サーバまたは配布メディア (CD-ROM) からシステムにソフトウェアを追加できます。

インストールされているソフトウェアの一覧 [setldlist]

システムに現在インストールされているソフトウェアをリストできます。

インストールされているソフトウェアの削除 [setldd]

システムから永久的にソフトウェアを削除できます。

OS アップデート後のクリンナップ [updadmin]

スペースを節約するためにシステムから不要なファイルを削除したり,アップデート・インストレーション (updateinstall) 後にファイルをテープに保管することができます。

ライセンス・データの登録 [lmfsetup]

ソフトウェアの製品登録キー (PAK: Product Authorization Key) を登録できます。

A.2.9    ストレージ

ストレージ [storage] を使用すると,ファイル・システムとデータ・ストレージを管理できます。 次のユーティリティを使用できます。

ファイルシステム管理ユーティリティ [filesystems]

ディスク・ストレージの基本的な管理を行うことができます。 詳細については,第 6 章を参照してください。 次のユーティリティを使用できます。

一般的なファイルシステム・ユーティリティ [generalfs]

UFS と AdvFS のどちらでも使用できるユーティリティを提供しています。 このタスクは,次のユーティリティを提供しています。

  • ファイルシステムのアンマウント [dismount]

  • 現在マウントされているファイルシステムの表示 [df]

  • ファイルシステムのマウント [mount]

  • ローカル・ディレクトリの共用 (/etc/exports) [export]

  • ネットワーク・ディレクトリのマウント (/etc/fstab) [net_mount]

Advanced File System (AdvFS) ユーティリティ [advfs]

AdvFS ドメインに関する基本的な管理作業を実行できます。 詳細については, advfs(4) および『AdvFS 管理ガイド』を参照してください。 次のユーティリティを使用できます。

  • AdvFS ドメインの管理 [domain_manager]

  • AdvFS ファイルの管理 [file_manager]

  • AdvFS ドメインのデフラグメント [defrag]

  • 新しい AdvFS ドメインの作成 [mkfdmn]

  • 新しい AdvFS ファイル・セットの作成 [mkfset]

  • AdvFS ドメインのファイルの修復 [salvage]

  • AdvFS ドメインの修復 [verify]

UNIX File System (UFS) ユーティリティ [ufs]

UFS 上での基本的な管理作業を実行できます。 UFS 管理の詳細については,第 6 章を参照してください。 次のユーティリティを使用できます。

新しい UFS ファイルシステムの作成 [newfs]

ディスクのパーティションに新規のファイル・システムを作成することができます。

Logical Storage Manager (LSM) の管理 [lsm]

LSM (Logical Storage Manager) ボリュームの基本的な管理を実行できます。 詳細については,『Logical Storage Manager』を参照してください。 次のユーティリティを使用できます。

ブータブル・テープの作成 [boot_tape]

障害回復時に利用できるスタンドアロン・カーネルを,ブート可能テープに作成できます。 詳細については, btcreate(8)btextract(8),および第 9 章を参照してください。

SAN アプライアンス・ウィザードの識別 [idsanappl]

記憶領域ネットワーク (SAN) 管理アプリケーションを識別し,SysMan Station に追加することができます。

A.2.10    サポートとサービス

サポートとサービス [support] を使用すると,トラブルシューティングおよびエラー回復の一環として,またはテクニカル・サポート担当者へ問題を報告する必要がある場合に,事前に構成された sys_check システム調査作業を実行できます。 詳細については,第 3 章 と, sys_check(8) を参照してください。 次のユーティリティを使用できます。

ダンプの設定 [dumpconfig]

クラッシュ・ダンプのプロパティを構成できます。

ダンプ・スナップショットの作成 [onlinedump]

手動でクラッシュ・ダンプ・ファイルを作成できます。

エスカレーション・レポートの作成 [escalation]

テクニカル・サポート担当者に提出するシステム調査レポートを作成できます。

構成レポートの作成 [config_report]

ベースライン,トラブルシューティング,またはチューニングの目的で,システム調査レポートを作成することができます。

A.2.11    一般的なタスク

一般的なタスク [general_tasks] には,以下のようなさまざまな管理ユーティリティがあります。

Shut down the System [shutdown]

システムを安全にシャットダウンできるようにします。 詳細については, shutdown(8) および第 2 章を参照してください。

クイック・セットアップ [quicksetup]

基本システム・セットアップ・ウィザードを実行して,代表的な基本システムの構成手順を示します。 機能説明については,第 1 章を参照してください。

Prestoserve ソフトウェアの設定 [presto]

Prestoserve を構成することができます。 詳細については,『Guide to Prestoserve』を参照してください。

X ディスプレイ・マネージャの設定 [xsetup]

省略時のウィンドウ環境として,CDE または XDM を選択できます。

クローニング・セットアップ情報 [cloneinfo]

sysman -clone コマンドの使用についての情報を表示します。 このコマンドは,システム構成のクローニングを行い他のシステムに適用します。 システムのクローニングについては,『インストレーション・ガイド -- 上級ユーザ編』を参照してください。

コマンド行インタフェース情報 [sysmancli]

システム・プロンプトまたはシェル・プログラミングから SysMan タスクを実行するコマンド行インタフェース sysman -cli の使用についての情報が表示されます。

LDAP 構成のセットアップ [ldap]

LDAP (Lightweight Directory Access Protocol) を構成できます。