13    pdpr

13.1    名称

pdpr - 印刷のためにジョブを実行します。

13.2    形式

pdpr [-f filename]
[-g] [-n copies] [-N notification_method
[-p printer_name] [-r requested_attributes]
[-s style_name] [-t job_name]
[-x extended_attribute_string...] [-X
attribute_filename...] [filename...]

次のコマンドで pdpr のヘルプが表示されます。

pdpr -h

13.3    機能説明

pdpr ユーティリティは,論理プリンタに対しプリント・ジョブを実行することによってファイルを印刷します。論理プリンタに関連付けられたスプーラは,ユーザのアクセス特権を確認し,属性データを付加することによってジョブ・オブジェクトを作成し,ジョブの要件をサポートできる物理プリンタを識別して,ジョブをキューに追加します。追加されたジョブはスケジューリングされ,物理プリンタに送信されます。

このユーティリティを使用する際には,以下の点に注意してください。

アクセス・レベル

エンド・ユーザ

13.4    オプション

pdpr でサポートされるオプションは以下のとおりです。

13.4.1    -f filename

プリント・ジョブ中の 1 つのドキュメントとして印刷するファイルを指定します。コマンド行に記述した filename ごとに 1 つのドキュメントが作成され,それらのドキュメントすべてがジョブを構成します。このオプションは,1 つのジョブで,それぞれ異なるドキュメント属性が必要な複数のファイルの印刷を実行する場合に使用します。

-x 文字列オプション,または -X ファイル・オプションを使用する場合は,コマンド属性のタイプと値を次のように指定します。

document-filename=filename

13.4.2    -g

行またはカラムの見出し出力を抑制します。

-x 文字列オプション,または -X ファイル・オプションを使用する場合は,コマンド属性のタイプと値を次のように指定します。

headings=no

13.4.3    -n copies

プリント・ジョブの印刷部数を指定します。

-x 文字列オプション,または -X ファイル・オプションを使用する場合は,コマンド属性のタイプと値を次のように指定します。

job-copies=number

13.4.4    -N notification_method

実行したジョブの完了を通知する方法を指定します。

notification_method には次の値を指定できます。

-x 文字列オプション,または -X ファイル・オプションを使用する場合は,次のように属性の delivery-method フィールドを設定します。

notification-profile=profile

13.4.5    -p printer_name

プリント・ジョブを実行する論理プリンタの名前を指定します。

引数

特定のプリンタ名を指定できます。ここで指定したプリンタが,PDPRINTER 環境変数で指定されたプリンタに優先します。

-x 文字列オプション,または -X ファイル・オプションを使用する場合は,コマンド属性のタイプと値を次のように指定します。

printer-name-requested=printer_name

13.4.6    -r requested_attributes

標準出力に書き込まれる属性レポートに含めたい属性を指定します。

引数

requested_attributes には次の値を指定できます。

-x 文字列オプション,または -X ファイル・オプションを使用する場合は,コマンド属性のタイプと値を次のように指定します。

requested-attributes=requested_attributes

13.4.7    -s style_name

-r requested_attributes オプションで要求された出力の書式を定義します。

引数

style_name には次の値を指定できます。

-x 文字列オプション,または -X ファイル・オプションを使用する場合は,コマンド属性のタイプと値を次のように指定します。

style=style_name

13.4.8    -t job_name

実行するジョブに新しい名前を指定します。このオプションを省略すると,最初に指定したファイルの名前がジョブの名前になります。

引数

job_name にはテキスト文字列を設定できます。

-x 文字列オプション,または -X ファイル・オプションを使用する場合は,コマンド属性のタイプと値を次のように指定します。

job-name=name

13.4.9    -x extended_attribute_string

pdpr ユーティリティで処理するコマンド行に一連の attribute_type=value の組を指定するために使用します。属性値の設定には,-x "document-format=PCL" のように代入演算子 (=) を使用できます。

属性

-x および -X オプションでは,ジョブ属性およびドキュメント属性として設定できる属性はすべて使用できます。

指定できるコマンド属性は次のとおりです。

13.4.10    -X attribute_filename

ユーティリティが読み取る属性ファイルを指定します。pdpr ユーティリティを実行すると,このオプションのコマンド行中の記述位置でファイル内の属性データが処理され,-x オプションで直接指定した場合と同じ結果になります。

13.5    オペランド

object_instance

13.6    使用例

  1. semantics.txt という名前のファイルの印刷を省略時のプリンタに対して実行します。省略時のプリンタとは,PDPRINTER 環境変数で指定された論理プリンタのことです。

    pdpr semantics.txt

  2. ファイル quote.ps の印刷を joes-printer という名前の論理プリンタに対して実行します。

    pdpr -p joes-printer quote.ps

  3. 省略時のプリンタに対し,ファイル q1.ps を片面印刷として,ファイル q2.ps を両面印刷として実行します。

    pdpr -x "sides=1" -f q1.ps -x "sides=2" q2.ps

  4. 省略時のプリンタでファイル ken25 部印刷します。

    pdpr -n 25 ken

  5. ファイル quote.ps の印刷を省略時のプリンタに対して実行し,印刷の完了,またはジョブの強制終了を実行元のユーザに電子メールで通知することを要求します。

    pdpr -N email quote.ps

13.7    イベント通知について

pdpr ユーティリティでジョブを実行する場合,イベント通知機能を利用して,ジョブがシステムを通ってプリンタへ転送される際の状態データを取得することができます。イベント通知は,次のいずれかの方法で行うことができます。

詳細については,付録 C を参照してください。