D    日本語出力のための設定

この付録では,日本語ファイルを出力するための方法と,サポートされる日本語プリンタで指定できるオプションについて説明します。

D.1    日本語ファイル出力のための設定

Advanced Printing Software で,日本語ファイルを出力する方法には,次の 2 つの方法があります。

D.1.1    スーパバイザ (pdspvr) を使用する方法

プリンタがパラレル・ポートやシリアル・ポートに接続されている場合,次の手順で設定を行ないます。

  1. スーパバイザおよびスプーラを作成します。

    /usr/pd/scripts/ ディレクトリにある cresupspl_sup.sh シェル・スクリプトを使用してスーパバイザとスプーラを作成します。

  2. 物理プリンタ,論理プリンタ,およびキューを作成します。

    pdprintadmin (GUI) あるいは pdcreate (CLI) を使用して,物理プリンタ,論理プリンタ,およびキューを作成します。pdprintadmin (GUI) を利用すると,以下のように,物理プリンタ,論理プリンタ,キューを簡単に作成することができます。

    1. コマンド行より pdprintadmin を実行します。

    2. GUI が表示されたら,物理デバイス・タブをクリックします。

    3. 物理デバイス・タブが一番手前側に表示されている状態で,画面上部のプルダウン/・メニューでデバイスの追加をクリックします。

    4. ダイアログのメッセージに従って必要な情報を入力します。

  3. 日本語トランスレーション・フィルタを設定します。

    次のシェル・スクリプトを使用して日本語トランスレーション・フィルタを設定します。

    次のシェル・スクリプトを利用することにより,設定されているフィルタを調べることができます。

    	/usr/pd/scripts/check_filter.sh
     
    

D.1.2    Lpd Outbound Gateway スーパバイザ (pdspvlpr) を使用する場合 (lpd 印刷)

プリンタが TCP/IP ネットワーク経由で接続されていて lpd ポートをサポートしている場合,次の手順で設定を行います。

ネットワーク・インタフェースを備えているほとんどの日本語プリンタは lpd ポートをサポートしていますが,日本語プリンタで Raw TCP ポートをサポートしているものはあまりありません。プリンタがサポートしているポートの詳細については,それぞれのプリンタのマニュアルを参照してください。

  1. Lpd Outbound Gateway スーパバイザ,およびスプーラを作成します。

    シェルスクリプト /usr/pd/scripts/cresupspl_obg.sh を使用して Lpd Outbound Gateway スーパバイザ,およびスプーラを作成します。

  2. 物理プリンタ,論理プリンタ,およびキューを作成します。

    pdprintadmin (GUI) あるいは pdcreate (CLI) を使用して,物理プリンタ,論理プリンタ,およびキューを作成します。物理プリンタの作成時には,プリンタ内部の lpd プリンタ名が必要となります。

    例) lp (OKI MICROLINE 903PS3 の場合)

    lpd プリンタ名についてはそれぞれプリンタのマニュアルを参照してください。

    pdprintadmin (GUI) を利用すると,以下のように,物理プリンタ,論理プリンタ,およびキューを簡単に作成することができます。

    1. コマンド行より pdprintadmin を実行します。

    2. GUI が表示されたら,物理デバイス・タブをクリックします。

    3. 物理デバイス・タブが一番手前側に表示されている状態で,画面上部のプルダウン・メニューでデバイスの追加をクリックします。

    4. ダイアログのメッセージに従って必要な情報を入力します。

Lpd Outbound Gateway スーパバイザ (pdspvlpr) を使用して印刷を行うためには,pdpspr というフィルタ・コマンドを pdpr と組み合わせて使用します。

% pdpspr kanji.txt | pdpr
 

pdpsprpdpr コマンドの詳しい使用方法については,それぞれのコマンドのリファレンス・ページを参照してください。

pdprint (GUI) では,Lpd Outbound Gateway スーパバイザ (pdspvlpr) を利用した日本語プリンタへの印刷ができない場合があります。その場合は pdpsprpdpr を使用してください。

pdpspr フィルタとは別に,日本語ファイルを印刷するための機能として jpdpr というコマンドも用意されています。jpdpr コマンドでは,実際には pdpspr フィルタと pdpr コマンドを呼び出して,印刷を実現する方法をとっています。

jpdpr コマンドの詳しい使用方法については,リファレンス・ページを参照してください。

D.2    プリンタの制御

日本語 Advanced Printing Software では,出力部数,印刷方向などの印刷オプションを指定することができます。どのようなオプションを指定できるかについては,プリンタの仕様やプリンタの接続方法によって異なります。

パラレル・ポート/シリアル・ポート/rawTCP 接続でスーパバイザを使用する場合

プリンタがパラレル・ポートやシリアル・ポートに接続されていて,スーパバイザ (pdspvr) を使用している場合の,各サポート・プリンタにおける CLI および GUI での指定可能オプションを 表 D-1 および 表 D-2 に示します。

表 D-1:  プリンタの制御 (CLI 使用時)

プリンタ機種名 出力部数 用紙サイズ 印刷方向 片面両面
日本語 DIGITAL PrintServer17
EPSON LP-9200 PS3
EPSON LP-8400 PS3
OKI MICROLINE 701N3 NA [脚注 ]
OKI MICROLINE 703N3 NA [脚注 ]
OKI MICROLINE 900PS3LT NA [脚注 ]
OKI MICROLINE 903PS3 NA [脚注 ]
RICOH IPSiO NX710 NA [脚注 ]
RICOH IPSiO NX800 [脚注 1]
RICOH IPSiO NX1100 [脚注 1]
FUJI XEROX DocuPrint201PS [脚注 2] × NA [脚注 2]
EPSON LP-9200 SX NA [脚注 3] × ×
OKI MICROLINE 8370 SE NA [脚注 3] NA [脚注 3] NA [脚注 3]
OKI MICROLINE 8580 SE NA [脚注 3] NA [脚注 3] NA [脚注 3]

表 D-2:  プリンタの制御 (GUI 使用時)

プリンタ機種名 出力部数 印刷方向 片面両面
日本語 DIGITAL PrintServer17
EPSON LP-9200 PS3 ×
EPSON LP-8400 PS3 ×
OKI MICROLINE 701N3 NA [脚注 4]
OKI MICROLINE 703N3 NA [脚注 4]
OKI MICROLINE 900PS3LT NA [脚注 4]
OKI MICROLINE 903PS3 NA [脚注 4]
RICOH IPSiO NX710 NA [脚注 4]
RICOH IPSiO NX800 ×
RICOH IPSiO NX1100
FUJI XEROX DocuPrint201PS [脚注 5] NA [脚注 4]
EPSON LP-9200 SX × ×
OKI MICROLINE 8370 SE NA [脚注 4] NA [脚注 4]
OKI MICROLINE 8580 SE NA [脚注 4] NA [脚注 4]

TCP/IP ネットワーク接続で Lpd Outbound Gateway スーパバイザを使用する場合

プリンタが TCP/IP ネットワーク経由で接続されていて Lpd Outbound Gateway スーパバイザ (pdspvlpr) を使用している場合,次の印刷オプションを指定することができます。Lpd Outbound Gateway を利用して印刷する場合,Advanced Printing Software の構造上,日本語 GUI での印刷はできません。

表 D-3:  プリンタの制御 (CLI 使用時)

プリンタ機種名 出力部数 用紙サイズ 印刷方向 片面両面
日本語 DIGITAL PrintServer17
EPSON LP-9200 PS3
EPSON LP-8400 PS3
OKI MICROLINE 701N3 NA [脚注 6]
OKI MICROLINE 703N3 NA [脚注 6]
OKI MICROLINE 900PS3LT NA [脚注 6]
OKI MICROLINE 903PS3 NA [脚注 6]
RICOH IPSiO NX710 NA [脚注 6]
RICOH IPSiO NX800
RICOH IPSiO NX1100
EPSON LP-9200 SX × × × ×
OKI MICROLINE 8370 SE × NA [脚注 6] NA [脚注 6] NA [脚注 6]
OKI MICROLINE 8580 SE × NA [脚注 6] NA [脚注 6] NA [脚注 6]