17    pdresume

17.1    名称

pdresume - pdpause ユーティリティで一時停止されたオブジェクトを再開します。

17.2    形式

pdresume [-c class_name]
[-m message_text][-x extended_attribute_string...]
[-X attribute_filename...object_instance...

次のコマンドで pdresume のヘルプが表示されます。

pdresume -h

17.3    機能説明

pdresume ユーティリティは,一時停止されたプリント・ジョブ,物理プリンタ,キュー,およびスプーラを再開します。この操作により,指定されたプリント・オブジェクトは通常の動作を続行します。論理プリンタやスーパバイザ・サーバなど,その他のオブジェクトを指定するとエラーが返されます。

このユーティリティを使用する際には,以下の点に注意してください。

アクセス・レベル

オペレータ

17.4    オプション

pdresume でサポートされるオプションは以下のとおりです。

17.4.1    -c class_name

再開するオブジェクトのクラス,つまりタイプを指定します。

引数

class_name には次の値を指定できます。

-x 文字列オプション,または -X ファイル・オプションを使用する場合は,コマンド属性のタイプと値を次のように指定します。

class=class_name

17.4.2    -m message_text

再開するオブジェクトについてのメッセージを設定します。たとえば,物理プリンタを再開する場合,次のようなメッセージを付加できます。

-m "Resuming Printer1"

-x extended-attributes-string オプション,または -X attribute_filename オプションを使用する場合は,コマンド属性のタイプと値を次のように指定します。

物理プリンタ,キュー,およびスプーラでは,次のように指定します。

message=message_text

ジョブでは,次のように指定します。

job-message-from-administrator=message_text

たとえば,次のようになります。

-x "message='Resuming Printer1'"

このタイプのメッセージを取得するには,対象のジョブまたはドキュメントに対し,次のオプションを指定した pdls ユーティリティを実行します。

-r message

17.4.3    -x extended_attribute_string

pdresume の実行時に処理されるコマンド行に一連の,つまり文字列として attribute type=value の組を指定するために使用します。

属性

-x オプションではオブジェクト属性は使用できません。

次のコマンド属性を指定できます。

17.4.4    -X attribute_filename

ユーティリティが読み取る属性ファイルを指定します。pdresume ユーティリティを実行すると,このオプションのコマンド行中の記述位置でファイル内の属性データが処理され,-x オプションで直接指定した場合と同じ結果になります。

属性

-X オプションではオブジェクト属性は使用できません。

次のコマンド属性を指定できます。

17.5    オペランド

object_instance

オペランド object_instance の値は,-c class_name オプション,または class=class_name 属性の値に基づいて指定します。

[server_name:]printer_name

システムの省略時設定です。クラスが printer の場合,printer_name には再開する物理プリンタの名前を指定します。server_name の値は省略可能です。

[server_name:]job_id

クラスが job の場合,job_id には再開するジョブを指し示す一意の識別子を指定します。server_name の値は省略可能です。ドキュメント識別子 [.doc_int] は指定できません。これは,ジョブ中の特定のドキュメントの印刷を再開することはできないからです。

[server_name:]queue_name

クラスが queue の場合,queue_name には再開するキューの名前を指定します。server_name の値は省略可能です。

[server_name:]server_name

クラスが server の場合,server_name には再開するスプーラ・サーバの名前を指定します。

17.6    使用例

  1. samantha という名前の物理プリンタでジョブの印刷を再開し,pdls ユーティリティで表示できるメッセージを設定します。

    pdresume -m "Back online" samantha

  2. daniel という名前のキューを再開し,物理プリンタへのジョブの実行を開始します。

    pdresume -c queue daniel

  3. ginger という名前のスプーラを再開し,物理プリンタへのジョブの配信を開始します。

    pdresume -c server ginger