この付録では,次の内容について説明します。
オペレーティング・システムの各リリースで出荷されている CD-ROM の説明 (B.1 節)
CD-ROM のデバイス名の確認方法 (B.2 節)
CD-ROM のマウント方法 (B.3 節)
CD-ROM のマウント解除方法 (B.4 節)
オペレーティング・システム・ソフトウェアは,以下の読み取り専用コンパクト・ディスク (CD-ROM) で提供されます。
「Operating System, Volume 1」CD-ROM には,ベース・オペレーティング・システム・ソフトウェア・サブセットが含まれています。 この CD-ROM に含まれているソフトウェア・サブセットの詳細についてはC.1 節 を参照してください。
「Associated Products, Volume 1」CD-ROM には,ワールドワイド言語サポート (WLS) ソフトウェアおよびレイヤード・プロダクトが含まれています。 WLS ソフトウェア・サブセットについては C.4.1 項 を,レイヤード・プロダクトのインストレーションについての一般的な説明は 付録 D を参照してください。
「Associated Products, Volume 2」CD-ROM には,その他のレイヤード・ソフトウェアが含まれています。
「日本語追加機能」CD-ROM には,日本語オンライン・ドキュメントが含まれています。
「Documentation, Volume 1」CD-ROM には,英語版のオンライン・ドキュメント (HTML および PDF 形式) が含まれています。 ドキュメント CD-ROM をマウントしてドキュメント・セットを参照する方法については 第 8 章 で説明しています。
CD-ROM ドライブを識別するデバイス名には 2 つのタイプがあります。
最初の名前は正規のデバイス特殊ファイル名で,システムがシングルユーザ・モードまたはマルチユーザ・モードのときに CD-ROM ドライブを指定します。
2 番目の名前はコンソール・デバイス名で,システムがコンソール・モードのときに使用します。
B.2.1 CD-ROM デバイス名の確認
次のコマンドを入力して,CD-ROM ドライブのデバイス名を確認します。
$ ls /dev/disk/cdrom*c /dev/disk/cdrom0c
システムがシングルユーザ・モードのときに,この CD-ROM デバイス名を用いて CD-ROM からブートします (オペレーティング・システムのアップデート・インストレーションを開始する場合など)。
B.2.2 CD-ROM コンソール・デバイス名の確認
CD-ROM コンソール・デバイス名を確認するには,次の例のように,システムをシャットダウンしてコンソール・モードにしなければなりません。
スーパユーザ (ルート) としてログインし,システムをシャットダウンしてコンソール・モードにします。
# shutdown -h now
デバイス名の一覧表を表示します。
>>> show device
システムのタイプに応じて,次のようなデバイス情報一覧表が表示されます。
dka0.0.0.0.0 DKA0 RZ28 dkb0.0.0.1.0 DKB0 RZ28 dkc0.0.0.2.0 DKC0 RZ26 dkc100.1.0.2.0 DKC100 RZ26 dkc200.2.0.2.0 DKC200 RZ26 dkc300.3.0.2.0 DKC300 RZ26 dke100.1.0.4.0 DKE100 RRD43 <== mka500.0.0.0.0 MKA500 TLZ04 mke0.0.0.4.0 MKE0 TZ85 ewa0.0.0.6.0 EWA0 08-00-2B-2C-CE-DE
左から 3 番目の欄に
RRD
または
CD-ROM
という文字列がある行を探してください。
これらの文字列は,CD-ROM デバイスを意味します。
また,この表の 2 番目の欄は,システム上の各デバイスに割り当てられているコンソール・デバイス名を示します。
この例では,RRD43 CD-ROM のコンソール・デバイス名は DKE100 です。
オペレーティング・システムが実行されておらず,システムがコンソール・モードのときに,コンソール・デバイス名を用いて CD-ROM ドライブからブートします。
B.3 CD-ROM のマウント
CD-ROM 上のファイルやディレクトリにアクセスする前に,CD-ROM をマウント・ポイントにマウントする必要があります。 CD-ROM をマウントする手順は,以下のとおりです。
root
としてログインします。
あるいは,スーパユーザになります。
必要であれば,以下のコマンドを入力して CD-ROM デバイス名を確認します。
# ls /dev/disk/cdrom*c /dev/disk/cdrom0c
mkdir
コマンドを使用して,CD-ROM のマウント・ポイントとなるディレクトリを作成します。
その後,以下の構文で,unit_number
を実際の CD-ROM ドライブのユニット番号に置き換えて
mount
コマンドを入力し,CD-ROM をマウントします。
mount
/dev/disk/cdrom<unit_number>c /mount-point
たとえば,ドライブ
/dev/disk/cdrom0c
の CD-ROM を
/cdrom
ディレクトリにマウントするには,以下のコマンドを入力します。
# mkdir /cdrom # mount -r /dev/disk/cdrom0c /cdrom
テキスト・エディタを使用して
/etc/fstab
ファイルに次のような 1 行を追加し,システムがクラッシュしたりリブートした場合に,CD-ROM が確実に再マウントされるようにします。
/dev/disk/cdrom0c /cdrom ufs ro 0 0
これで,リブート時にCD-ROM が
/cdrom
マウント・ポイントに自動的にマウントされます。
CD-ROM をディスク・ドライブから取り出す前に,umount
コマンドを使用して CD-ROM をマウント・ポイントからアンマウントする必要があります。
CD-ROM をアンマウントするには,まず,スーパユーザ,あるいは
root
ユーザとしてログインします。
アンマウントを行なう場合,CD-ROM のマウント・ポイントよりも上のディレクトリに移動しなければなりません。
その後,以下のようなコマンドで CD-ROM をアンマウントしてください。
# cd / # umount /cdrom
CD-ROM をアンマウントせずに EJECT ボタンを押しても CD-ROM はドライブから出てきません。
また,CD-ROM のマウント・ポイント・ディレクトリ以下にいる状態で
umount
コマンドを実行すると,デバイスがビジーであるというメッセージが表示されます。
CD-ROM をアンマウントした後に,ディスク・ドライブからディスクを取り出すには,ディスク・ドライブの EJECT ボタンを押してください。
EJECT ボタンがソフトウェアによって使用不能にされている場合や,EJECT ボタンを押してもドライブからキャディが出てこない場合は,『Optical Disc Drive Owner's Manual』の指示を参照してください。