コマンド行の -x または -X オプションを使用して notification-profile=profile 属性を記述することにより,特定のジョブ情報やイベントがユーザに通知されるように設定できます。この属性は複数値であり,各値には必要に応じて以下の要素を指定できます。
event-identifiers
通知されるイベントのタイプです。"report-job-completed" のように特定のイベントを指定することができ,この場合は,自分のジョブが完了したときにだけ通知されます。また,"class-aborted" のようにイベントのクラスを指定することもでき,この場合は,指定したイベント・クラスに属するいずれかのイベントが自分のジョブに影響を与えたときに通知されます。通知に指定できるイベントの一覧を表示するには,pdls に events-supported 属性を指定して,サーバ上で実行します。属性の指定を省略すると,当該オブジェクトに関連するすべてのイベントが報告されます。
delivery-method
通知方法を指定します。以下の値がサポートされています。
関連するイベント情報はすべて,delivery-address フィールドに指定されたアドレスに電子メールで配信されます。
message
イベント情報は,delivery-address フィールドに指定されたアドレスに関連付けれらたワークステーションのコンソール・ウィンドウにメッセージとして直接表示されます。メッセージを見るにはコンソール・ウィンドウを開いておく必要があります。
event-comment
通知の一部としてコメントを付加することができます。
delivery-address
通知の送信先となるアドレスです。
電子メールの場合,インターネット・メール・アドレスのように RFC-822 構文に従ったメール・アドレスのみがサポートされます。このアドレス形式は次のとおりです。
<user-name>@<user-address>
メッセージの場合,アドレスの形式は次のとおりです。
"X <ip address? 0" またはホスト名
アドレスを省略すると,ローカル・ホストが省略時の値として設定されます。
locale
サーバはこの情報を使用してメッセージを生成します。この要素を省略すると,CLI は省略時の設定で情報を提供します。
システムの障害や関係するイベントは,通知サービスを通してユーザに報告されます。イベントは電子メールまたは直接メッセージでユーザに報告されます。
notification-profile 属性では,報告されるイベント,および使用する配信方式を指定します。ユーザは個々のイベント,またはイベントのクラスを指定して通知を要求できます。イベントのクラスを指定すると,そのクラスに属する各イベントに対してメッセージが生成されます。ユーザが notification-profile を指定できるオブジェクトは次のとおりです。
プリンタ
サーバ (スプーラおよびスーパバイザ)
ジョブ
キュー
表 C-1 には,サポートされるイベント,そのクラス,イベントが適用されるプリント・オブジェクト,および関連付けられているメッセージの一覧を示します。
表 C-1: イベント
クラス/イベント | オブジェクト | メッセージ |
class-aborted | ||
job-aborted-by-server |
ジョブ |
サーバがプリント・ジョブを強制終了した。 |
job-cancelled-by-operator |
ジョブ |
オペレータがプリント・ジョブを取り消した。 |
job-cancelled-by-user |
ジョブ |
ユーザがプリント・ジョブを取り消した。 |
class-error | ||
error-document-content |
ジョブ |
サーバが印刷中にドキュメント内容のエラーを検出した。 |
error-job-submission-not-complete |
ジョブ |
サーバがジョブの最終印刷操作を受信しなかった。 |
error-no-document |
サーバ |
ドキュメントがサーバからアクセスできない,または利用できない。 |
error-no-resource |
ジョブ |
必要なリソースが利用できない,または利用できなくなった。 |
error-other |
すべて |
サーバで未知のエラーを検出した。 |
error-page-select |
ジョブ |
指定されたページがドキュメント中に見つからなかった。 |
error-past-deadline |
ジョブ |
プリント・ジョブの最終期限時刻が到来した。 |
error-past-discard-time |
ジョブ |
プリント・ジョブの破棄時刻が到来した。 |
error-printer-shutdown |
プリンタ |
ジョブの完了前にプリンタがシャットダウンした。 |
error-unrecognized-resource |
サーバ |
必要なリソースがサーバで認識できない。 |
class-report | ||
report-file-transferred |
ドキュメント |
ジョブのファイル転送が完了した。 |
report-job-completed |
ジョブ |
プリント・ジョブが正常に完了した。 |
report-job-discarded |
ジョブ |
プリント・ジョブが破棄された。 |
report-job-promoted |
ジョブ |
プリント・ジョブがユーザまたはオペレータによって昇格 (キューの先頭に移動) された。 |
report-job-resumed |
ジョブ |
プリント・ジョブがユーザまたはオペレータによって再開された。 |
report-processing-started |
ジョブ |
サーバがジョブの処理を開始した。 |
report-resource-message |
ジョブ |
必要なリソースについてのメッセージの参照要。 |
class-state-changed | ||
state-changed-job |
ジョブ |
ジョブの状態が変化した。 |
state-changed-printer |
プリンタ |
プリンタの状態が変化した。 |
state-changed-queue |
キュー |
キューの状態が変化した。 |
state-changed-server |
サーバ |
サーバの状態が変化した。 |
class-warning | ||
warning-close-to-deadline |
ジョブ |
ジョブ印刷の最終期限時刻が近づいた。 |
warning-close-to-discard-time |
ジョブ |
保持期間の満了が近づいた。 |
warning-criterion-exceeded |
ジョブ |
厳密に指定された条件のしきい値を超えた。 |
warning-duplicate-attribute-ignored |
サーバ |
属性が重複した。 |
warning-job-interrupted |
ジョブ |
プリント・ジョブがユーザまたはオペレータによって中断した。 |
warning-job-modified |
ジョブ |
プリント・ジョブがユーザまたはオペレータによって変更された。 |
warning-job-paused |
ジョブ |
プリント・ジョブがユーザまたはオペレータによって一時停止した。 |
warning-other |
すべて |
サーバで未知の警告状態が検出された。 |
warning-printer-shutdown |
プリンタ |
ジョブの開始前にプリンタがシャットダウンした。 |
warning-resource-needs-attention |
プリンタ |
必要なリソースに注意。 |
warning-resource-needs-operator |
プリンタ |
オペレータは必要なリソースに注意。 |