C    NFS エラー・メッセージ

NFS エラー・メッセージには,次の種類があります。

C.1    サーバのエラー・メッセージ

次のエラー・メッセージがスクリーンまたはコンソールに表示されるか,syslogdに送信されます。

authget: unknown authflavor nauthflavor

説明: 各 NFS 要求には認証タイプがあります。 タイプが AUTH_UNIX でない場合は,このメッセージが表示されます。

対処: クライアント・アプリケーションが AUTH_UNIX 認証タイプを使用するようにしてください。

fh3tovp: bad length: n

説明: クライアントが,サーバに不良ファイル・ハンドルを送信しました。

NFS request from unprivileged port, source IP address = n

説明: NFS サーバ・ポートを監視するサーバが,クライアントの非特権ポート (1024 以上) から NFS 要求を受信しました。 これは,セキュリティに問題があることを示しています。

NFS server: fs(n,n ) not mounted; client address = n.n.n.n

説明: クライアントが,サーバにマウントされていないか,または存在しないファイルを要求しました。 これは,クライアントがファイル・システムを使用している間にアンマウントしたか,またはクライアントが誤ったファイル・ハンドルを渡した場合に発生します。

対処: 適切なファイル・システムが NFS サーバにマウントされていることを確かめてください。 ファイル・システムが同じデバイスにマウントされている場合は,クライアント・システムが操作を再試行するようにします。 ファイル・システムが異なるデバイスにマウントされている場合には,クライアント・システムがリモートのファイル・システムをアンマウントして,再マウントするようにします。

NFS server: stale file handle fs(n,n ) file file gen n,client address = n.n.n.n errno n

説明: クライアントが,存在しないファイルにアクセスしました。 ファイルは,サーバか,または別のクライアントによって削除されています。

NFS server: unexported fs(n,n ) file file, client address = n.n.n.n

説明: /etc/exports ファイル,またはネット・グループ・マッピングが変更されたために,クライアントが,以前にアクセスしたことのあるファイル・システムにアクセスできません。

対処: クライアント・システムがファイル・システムをアンマウントするようにしてください。

rfs_dispatch botch

説明: 重複した要求のキャッシュ・ルーチンが違法な値を返しました。

rfs_dispatch: bad rfs reply nret

説明: サーバ・ルーチンが値を返さないか,または間違った値を返しました。

rfs_dispatch: dispatch error, no replyrfs_dispatch: sendreply failed

説明: このメッセージには,次の原因が考えられます。

too many nfsds

説明: スタートした数を超える nfsd デーモンがNFSに登録されています。

C.2    クライアントのエラー・メッセージ

この付録では,次に示すクラスのクライアントのエラー・メッセージと, それぞれに対する対処について説明します。

各項では,エラー・メッセージをアルファベット順にリストします。

C.2.1    リモート・マウントのエラー・メッセージ

次のエラー・メッセージは,リモート・システムからディレクトリまたはファイル・システムをマウントする場合に表示されます。

mount: unknown special file or file system xxx

説明: mount コマンドのコマンド行で指定したマウント・ポイントのエントリが,/etc/fstab ファイル内に存在しません。

対処: 指定したファイル・システムのエントリが /etc/fstab ファイル内に存在するかどうかを確認し,存在しなければ追加します。 該当するエントリが登録済みであれば,そのエントリに構文ミスやスペルミスがないかチェックします。 fstab(4) を参照してください。

/etc/fstab: No such file or directory

説明: /etc/fstab ファイルが存在しません。 このエラーは,mount コマンドが,コマンド行で指定したこのファイル名を検索しようとしたときに検出されました。

対処: /etc/fstab ファイルを作成して,該当するエントリを記述してください。 fstab(4) を参照してください。

nfs_mount: Permission denied for yyy

説明: サーバからマウントするファイル・システムまたはディレクトリのエクスポート・リストに, ご使用のホスト名がありません。

対処:

  1. showmount -e コマンドを使用して,ホストのエクスポート用のファイル・システムおよびディレクトリのリストを得てください。 たとえば,サーバのホスト名が host2 の場合は,次のコマンドを入力します。

    # /usr/bin/showmount -e host2
    

  2. リモート・マウントするファイル・システムまたはディレクトリがリストにない場合, あるいはホスト名またはネットワーク・グループ名がファイル・システムまたはディレクトリのユーザ・リストにない場合には, サーバにログインして /etc/exports ファイルの内容を調べ,正しいファイル・システムのエントリがあるかどうかを確かめます。

  3. ファイル・システム名またはディレクトリ名が /etc/exports ファイルに記述されていても,showmount の出力に含まれていない場合は,mountd デーモンが異常終了します。 mountd デーモンが,ファイル内でその行を解析できなかったか,そのファイル・システムまたはディレクトリを検索できなかったか,あるいは,ファイル・システム名またはディレクトリ名がローカルからマウントされたファイル・システムではありませんでした。

    ファイル・システム名またはディレクトリ名が /etc/exports ファイルにあり,ネットワーク情報サービス (NIS) が構成済みの場合には,ypbind デーモンの動作を確認してください。 このデーモンが動作していない可能性があります。

    詳細については, exports(4)を参照してください。

nfs_mount: cannot mount xxx on yyy: Mount device busy

説明: マウントしようとしているファイル・システムまたはディレクトリは, すでにマウントされています。

nfs_mount: cannot mount xxx on yyy: No such file or directory

説明: ローカルのマウント・ポイントが存在しません。

対処: マウント・ポイントが存在していること,およびそのスペルが誤っていないことを確認します。

nfs_mount: cannot mount xxx on file: Not a directory

説明: リモート・ファイル・システムとローカルのマウント・ポイントのどちらかがディレクトリではありません。

対処: ls コマンドを使用して,リモート・ファイル・システムとローカルのマウント・ポイントがディレクトリである (ファイルではない) ことを確認します。 さらに,両ディレクトリのスペルも確認します。

nfs_mount: cannot mount xxx on yyy: Not owner

説明: スーパユーザ (root) として,ローカル・システムにリモートのファイル・システムまたはディレクトリをマウントしてください。

nfs_mount: illegal file system name xxx; use host:pathname

説明: mount コマンドを実行したときに,サーバ名を指定しませんでした。

対処: たとえば,サーバ host2 からファイル・システム /usr/src をマウントするには,次の行を入力します。

# mount host2:/usr/src /host2/usr/src

nfs_mount: invalid directory name xxxdirectory pathname must begin with '/'.

説明: ローカル (クライアント) ・システム上のマウント・ポイントは,ルート・ディレクトリ ( / )から始まる絶対パスでなければなりません。

nfs_mount: RPC: Authentication error;why=Client credential too weak

説明: サーバは,クライアントのスーパユーザだけにマウントを許可しています。 スーパユーザになる必要があります。 詳細については, mountd(8)を参照してください。

nfs_mount: RPC: Authentication error;why=Server rejected credential

説明: このメッセージには,次の原因が考えられます。

詳細については, mountd(8)を参照してください。

nfs_mount: xxx server not responding: port mapper failurerpc timed out Giving up on yyy

説明: マウント元のサーバが停止しているか,またはそのポート・マッパが作動していません。

対処:

  1. サーバにリモート・ログインします。 ログインできる場合,ネットワークは動作しています。

  2. サーバから rpcinfo コマンドを実行します。 たとえば,host2 というサーバに,次のコマンドを入力します。

    # /usr/sbin/rpcinfo -p host2
    

    サーバ上でポート・マッパが正常に実行されている場合は,rpcinfo コマンドを実行すれば,登録されているプログラム番号がリストされます。 リストされない場合は,サーバ上でポート・マッパを再起動します。 ポート・マッパは,クライアント・ホスト上でも実行する必要があります。 実行されていない場合は,スタートしてください。 詳細については, portmap(8) を参照してください。

  3. ポート・マッパを再起動した後に,次のコマンドを入力して NFS デーモンを停止します。

    # /sbin/init.d/nfs stop
    

    NISを実行している場合は,サーバ上で ypbind デーモンを停止します。 次に示すように,プロセス ID (PID) を ps コマンドで取得し,kill コマンドでプロセスを停止させます。

    # ps -A | grep ypbind
       439 ??       I        0:00.02 /usr/sbin/ypbind ...
    170866 pts/3    S  +     0:00.01 grep ypbind
    # kill -9 439
    

  4. ypbind デーモンを強制終了したら,次のコマンドを入力して再起動します。

    # /usr/sbin/ypbind &
    

    次のコマンドを入力して,サーバ上で NFS デーモンを再起動します。

    # /sbin/init.d/nfs start
    

nfs_mount: xxx server not responding: rpc prog not registered

説明: mount コマンドはポート・マッパと通信できましたが, NFS mountd デーモンは登録されませんでした。

対処:

  1. サーバにログインします。

  2. ls コマンドを実行して,/usr/sbin/mountd ファイルが存在することを確認します。

  3. ps コマンドを実行して, mountd デーモンを実行しているかどうかを調べます。 実行していない場合は,次のコマンドを入力して, mountd デーモンを再起動します。

    # /usr/sbin/mountd
    

Can't get net id for host

説明: mount コマンド行で指定した NFS サーバのエントリが, /etc/hosts ファイルにありません。 NIS を実行している場合は, hosts NIS マップに,指定したホスト名のエントリがありません。 BIND を実行している場合は,ホスト データベースに,指定したホスト名のエントリがありません。

C.2.2    automount のエラー・メッセージ

automount プログラムによって,次のエラー・メッセージがスクリーンまたはコンソールに表示されるか,syslogd に送信されます。

bad entry in map mapname

説明: mapname 内のマップ・エントリが不正なために,automount プログラムがエントリを解釈できません。

対処: エントリを確認してください。 必要に応じて,エスケープ文字を使用します。

Can't mount mountpoint: reason

説明: mountpoint にマウントできません。 reason の部分にエラーが示されます。

couldn't create directory: reason

説明: automount プログラムはディレクトリを作成できませんでした。 reason の部分にエラーが示されます。

dir mountpoint must start with '/'

説明: automount プログラムの mountpoint には,完全パス名を指定する必要があります。

対処: マウント・ポイントのスペルとパス名を確認してください。

hierarchical mountpoint: mountpoint

説明: 自動マウントされているディレクトリ内でのマウントはできません。

対処: 別のストラテジを使用してディレクトリをマウントしてください。

host hostname not responding

説明: automount プログラムは,hostname からマウントしようとしたが,応答を受信しなかったか,または異常終了しました。 これらのエラーは,サーバまたはネットワークに問題があることを示しています。

hostname:filesystem server not responding

説明: automount プログラムは,hostname からマウントしようとしましたが,応答を受信しなかったか,または異常終了しました。 これらのエラーは,サーバまたはネットワークに問題があることを示しています。

hostname: exports: rpc_err

説明: automount プログラムが, hostname からマウントできるエクスポート用のファイル・システムおよびディレクトリのリストを取得しようとしている間に, エラーが発生しました。

このエラーは,- ホスト マップが対応しているマウント・ポイントにアクセスすると発生します。 このエラーは,サーバまたはネットワークに問題があることを示しています。

hostname:filesystem already mounted on mountpoint

説明: automount プログラムが, ファイル・システムがすでにマウントされているマウント・ポイントに同じファイル・システムをマウントしようとしています。

map mapname, key key: bad

説明: mapname のマップ・エントリが不正なために, automount プログラムがエントリを解釈できません。

対処: エントリを確認してください。 必要に応じて,エスケープ文字を使用します。

mapname: Not found

説明: automount プログラムが,必要なマップを見つけることができません。 このメッセージは,-v オプションを指定したときにだけ返されます。

mapname: yp_err

説明: automount プログラムが,NIS マップ・エントリを検索しているときにエラーを検出しました。

Mount of hostname:filesystem on mountpoint: reason

説明: automount プログラムは, hostname からマウントしようとしたが,応答を受信しなかったか,または異常終了しました。 これらのエラーは,サーバまたはネットワークに問題があることを示しています。

mountpoint: Not a directory

説明: mountpointは存在しますが,ディレクトリではありません。

対処: マウント・ポイントのスペルとパス名を確認してください。

mountpoint- pathname from hostname: absolute symbolic link

説明: automount プログラムは, mountpoint が絶対シンボリック・リンク (/ で始まります) であることを検出しました。 リンクの内容は,pathname です。 このためクライアントでは予期しない結果となったかもしれないので,automount プログラムは,絶対シンボリック・リンクにはマウントしません。

no mount maps specified

説明: automount プログラムは,使用するマップと NIS マップを見つけることができません。 このメッセージは,-v オプションを指定したときにだけ返されます。

WARNING: hostname:file system already mounted on mountpoint

説明: 既存のマウント・ポイントにマウントしようとしています。 このメッセージは,警告メッセージです。

WARNING: mountpoint not empty!

説明: mountpoint ディレクトリが空ではありません。 このメッセージは,-v オプションを指定したときにだけ返されます。 既存のマウントがまだ使用中であるために,mountpoint にはアクセスできないと警告しています。

次のエラー・メッセージは,ファイル・システムが,複数サーバ・マップ・エントリに指定された複数のサーバからエクスポートされるときに表示される可能性があります。 これらのエラー・メッセージは,automount デーモンがサーバから応答を要求したときに発生する可能性がある,ネットワークの問題を示しています。

Cannot create socket for broadcast rpc: rpc_err

説明: 複数サーバ・マップ・エントリに記述されているサーバが 1 つも応答しません。 これは,複製されたファイル・システムが,指定されたいずれのサーバからも到達できなかったことを示しています。

Cannot receive reply to many_cast: rpc_err

説明: 複数サーバ・マップ・エントリに記述されているサーバが 1 つも応答しません。 複製されたファイル・システムが,指定されたいずれのサーバからも到達できなかったことを示しています。

Cannot send broadcast packet: rpc_err

説明: 複数サーバ・マップ・エントリに記述されているサーバが 1 つも応答しません。 複製されたファイル・システムが,指定されたいずれのサーバからも到達できなかったことを示しています。

Many_cast select problem: rpc_err

説明: 複数サーバ・マップ・エントリに記述されているサーバが 1 つも応答しません。 複製されたファイル・システムが,指定されたいずれのサーバからも到達できなかったことを示しています。

NFS server (pid n@mountpoint) not responding still trying

説明: 自動マウント・デーモンに対する,PID n のNFS要求がタイムアウトになりました。 automount デーモンは,オーバーロードか,または実行されていません。

対処: この状態が続く場合は,クライアントをリブートしてください。 次に示す手順を実行することもできます。

  1. 自動マウントされたディレクトリを使用するプロセスをすべて終了します。

  2. 現在の automount プロセスを強制終了します。

  3. コマンド行から automount プロセスを再起動します。

Remount hostname:filesystem on mountpoint server not responding

説明: automount プログラムは, mountpoint に自動マウントされた階層の一部がビジー状態であることを発見したために, filesystem を再マウントしようとしています。 リモート・ファイル・システムのサーバである hostname が,マウント要求に応答しませんでした。 このエラーは,サーバに問題があることを示しています。

trymany: servers not responding: reason

説明: 複数サーバ・マップ・エントリに記述されているサーバが 1 つも応答しません。 複製されたファイル・システムが,指定されたいずれのサーバからも到達できなかったことを示しています。

C.2.3    AutoFS のエラー・メッセージ

以降の項では,AutoFS の 2 つのコンポーネント (autofsd デーモンと autofsmount コマンド) のエラー・メッセージについて説明します。

C.2.3.1    autofsd のメッセージ

次のエラー・メッセージは,autosfd プログラムが画面やコンソールに出力するか,syslogd デーモンに送信します。

autofs not configured

説明: AutoFS がカーネルに正しく構成されていません。

対処: 必要に応じてカーネル構成ファイルに AUTOFS オプションを追加し,カーネルを再構築します。 カーネルの変更および再構築についての詳細は,『システム管理ガイド』を参照してください。

Cannot create socket for nfs: reason

説明: reason に示される理由によってネットワーク・ソケットの生成に失敗しました。

can't mount hostname

説明: hostname 上の mountd デーモンによって,マウント要求が拒否されました。 このエラーは通常,パーミッションの問題があるか,ファイル・システムが存在しないことを示します。

対処: このサーバの /etc/exports ファイル内のエクスポート・パーミッションを確認し,このファイル・システムが存在することを確認してください。

Can't ping mountd version NFS-version at server hostname reason

説明: autofsd デーモンがサーバ hostname 上の mountd デーモンに通信を試みましたが,応答がありませんでした。

対処: ネットワークの状態を確認し,このサーバが正しく構成されており,NFS サービスが動作していることを確認してください。

cfg_subsys_state returned errorcode

説明: AutoFS がカーネルに正しく構成されていません。

対処: 必要に応じてカーネル構成ファイルに AUTOFS オプションを追加し,カーネルを再構築します。 カーネルの変更および再構築についての詳細は,『システム管理ガイド』を参照してください。

host hostname not responding

説明: autofsd デーモンが hostname からのマウントを試みましたが,応答が得られなかったか,要求が失敗しました。 このエラーは,サーバまたはネットワークの問題によって発生することがあります。

対処: ネットワークの状態を確認し,このサーバが正しく構成されており,NFS サービスが動作していることを確認してください。

hostname exports: rpc_err

説明: autofsd デーモンが,hostname からマウントが許可されているエクスポートされたファイル・システムとディレクトリのリストを取得しようと試みた際に,エラーを検出しました。 このエラーは,-hosts マップを使用してマウント・ポイントにアクセスを試みているときに発生し,サーバまたはネットワークに問題があることを示します。

対処: ネットワークの状態を確認し,このサーバが正しく構成されており,NFS サービスが動作していることを確認してください。

hostname: mountd not responding reason

説明: autofsd デーモンがサーバ hostname 上の mountd デーモンに通信を試みましたが,応答がありませんでした。

対処: ネットワークの状態を確認し,このサーバが正しく構成されており,NFS サービスが動作していることを確認してください。

hostname: server's portmap not responding

説明: autofsd デーモンがサーバ hostname 上の portmap デーモンに通信を試みましたが,応答がありませんでした。

対処: ネットワークの状態を確認し,このサーバが正しく構成されており,NFS サービスが動作していることを確認してください。

lookup_addr: gethostbyname failed error for hostname

説明: autofsd デーモンが,指定されたホストのネットワーク・アドレスを取得できませんでした。

対処: ローカルの hosts ファイルと,DNS または NIS データベース内のホストのアドレスを確認してください。 DNS または NIS サーバが起動され実行されていることも確認してください。

match mapname:keyname failed: reason

説明: autofsd デーモンが,マップ・ファイル mapname の読み取りに失敗し,キー keyname を見つけることができませんでした。 reason の部分にエラーが示されます。

Mount of hostname:filesystem on mountpoint: reason

説明: autofsd デーモンが hostname からのマウントを試みましたが,応答が得られなかったか,要求が失敗しました。 このエラーは,サーバまたはネットワークの問題によって発生することがあります。

対処: ネットワークの状態を確認し,このサーバが正しく構成されており,NFS サービスが動作していることを確認してください。

Unable to locally serve filesystem

説明: ファイル・システムをローカルで使用すると,シンボリック・リンクの循環が発生します。

対処: このファイル・システム用に別のマウント・ポイントを選択するか,このファイル・システムを提供するための別のホストを指定します。

C.2.3.2    autofsmount のメッセージ

autofs is not configured or not enabled

説明: AutoFS がカーネルに正しく構成されていません。

対処: 必要に応じてカーネル構成ファイルに AUTOFS オプションを追加し,カーネルを再構築します。 カーネルの変更および再構築についての詳細は,『システム管理ガイド』を参照してください。

Intercept filesystem mount failed: reason

説明: reason に示される理由によって,filesystem 用の介入マウント・ポイントの作成に失敗しました。 autofsmount コマンドは,このエラー・メッセージをダイレクト・マップのエントリに対して生成するほか,詳細モードで動作している場合にはインダイレクト・マップのエントリに対しても生成します。

Map mapname does not exist

説明: autofsmount コマンドが,指定されたダイレクト・マップ・ファイルまたはインダイレクト・マップ・ファイルを見つけることができませんでした。

対処: コマンド行またはマスタ・マップ・ファイルで指定したマップ・ファイルの場所が正しいことを確認してください。

Note: Indirect entry in map mapname with key keyname cannot be locally served with the mounton and mountfrom directories as defined.

説明: シンボリック・リンクが循環するのを避けるため,外部サーバが選択されます。

Note: The hierarchical entry in map mapname for keyname cannot be served locally

説明: シンボリック・リンクが循環するのを避けるため,外部サーバが選択されます。

Note: The shared map entry in map mapname with key keyname will be converted to a non-shared entry

説明: AutoFS は Automount の共有マウント構文をサポートしていません。 共有マップ・エントリはすべて,非共有のエントリに変換されます。

Unmount filesystem: reason

説明: reason に示す理由によって,filesystem のアンマウントに失敗しました。

Warning: Cannot support the hierarchy in map mapname with key keyname with the mounton and mountfrom directories as defined.

説明: サブディレクトリ / の階層型ダイレクト・マップ・エントリは,外部サーバがリストされておらず,ローカルで使用するとシンボリック・リンクの循環が発生する可能性があるため,サポートできません。 このマップ・エントリ内の各ファイル・システムは,それぞれ独立したマップ・エントリとして扱われます。

対処: 外部サーバを指定するか,指定されたキーまたはファイル・システムの場所 (あるいはその両方) を変更して,シンボリック・リンクの循環を回避してください。

Warning: Skipping entry in map mapname with key keyname

説明: このファイル・システムはローカルで利用できるようになります。 作成されるのはシンボリック・リンクのみで,介入マウント・ポイントは作成されません。

Warning: The hierarchical entry in map mapname for keyname will not work.

説明: / 以外の一部のサブディレクトリの階層型ダイレクト・マップ・エントリは,外部サーバがリストされておらず,ローカルで使用するとシンボリック・リンクの循環が発生する可能性があるため,サポートできません。 このマップ・エントリ内の各ファイル・システムは,それぞれ独立したマップ・エントリとして扱われます。

対処: 外部サーバを指定するか,指定されたキーまたはファイル・システムの場所 (あるいはその両方) を変更して,シンボリック・リンクの循環を回避してください。

Warning: There are no servers available for this entry

説明: このマップ・エントリに関する生成済みの各メッセージのコンテキストで,ファイル・システムをローカルで使用するとシンボリック・リンクの循環が発生すること,および外部サーバが指定されていないことを示します。

対処: 外部サーバを指定するか,指定されたキーまたはファイル・システムの場所 (あるいはその両方) を変更して,シンボリック・リンクの循環を回避してください。

C.2.4    コンソールのエラー・メッセージ

次のエラー・メッセージは,NFS クライアントのシステム・コンソールに表示されると同時に,エラー・ロガーに記録されます。 これらは,NFS ファイル・アクセス障害を示しています。

NFS server hostname not responding, still trying

説明: クライアントとサーバ間の通信が停止したために,ハード・マウントされたファイル・システムでのファイル操作が一時中断されています。

NFS server hostname ok

説明: ファイル操作が再開しました。

NFS file operation failed for server hostname: reason

説明: ソフト・マウントされたファイル・システム内で操作しているときにサーバが作動しなくなった場合は,ファイル操作のタイムアウトが障害の原因です。

NFS write error, server hostname, remote file system full

説明: リモート・ファイル・システムがいっぱいになったために,書き込み操作が異常終了しました。

NFS write error errno, server hostname, fs(n,n), file file

説明: サーバが書き込み操作を拒否しました。 fsfile 変数は,それぞれファイル・ハンドル (fhandle) の 1 つです。 書き込みエラーについての説明は, errno(2) を参照してください。