AdvFS ファイル・システムは,2 つのインタフェースで視覚化することができます。 1 つは LSMSA (Logical Storage Manager Storage Administrator),もう 1 つは AdvFS GUI (AdvFS Graphical User Interface) です。 LSMSA では LSM オブジェクトを管理できるほか,LSM および AdvFS ファイル・システムの管理機能を実行できます。 AdvFS GUI は AdvFS ファイル・システムを視覚的に表現します。 LSMSA と AdvFS GUI は,どちらもライセンス登録によって使用可能になります。 ライセンス登録については,最寄りの弊社代理店または各支店/営業所にお問い合わせください。
LSMSA は Java で実装されたアプリケーションであり,ローカル環境とリモート (クライアント) 環境のどちらでも使用できます。 LSMSA の操作方法は,『Logical Storage Manager』で詳しく説明しています。
この付録では,AdvFS GUI の使用方法について説明します。 AdvFS GUI は共通デスクトップ環境 (CDE) 上で動作するよう設計されています。 AdvFS GUI はローカル環境のほか,リモート・システム・マネージャとしても使用できます。
クラスタ構成で実行している場合,AdvFS GUI にはローカル・ノードからアクセスします。
クラスタ全体を管理するのにグラフィカル・インタフェースを使用することができますが,AdvFS GUI はクラスタ環境のために最適化されてはいません。
E.1 AdvFS GUI のインストール
AdvFS GUI をロードするには,Tru64 UNIX オペレーティング・システムのアップデート時またはインストール時に,AdvFS Utilities サブセットを選択します。
表 E-1 では,AdvFS GUI を構成するサブセットのサブセット・タイトル,サブセット名 (xxx はサブセットの識別番号),および内容について説明しています。 表 E-2 では,AdvFS Utilities のソフトウェア・サブセットをロードおよび実行するために必要なディスク・スペースを示します。
サブセット | 名前 | 説明 |
AdvFS Utilities | (OSFADVFSxxx) | AdvFS 管理のための拡張ユーティリティのセット。 使用に際しては,OS とは別のライセンスが必要。 |
AdvFS Graphical User Interface (dtadvfs) | (OSFXADVFSxxx) | AdvFS GUI とオンライン・ヘルプ・ファイル |
AdvFS Agent (advfsd) | (OSFADVFSDAEMONxxx) | 従来型の UNIX デーモンで動作する AdvFS エージェント |
AdvFS Japanese Graphical User Interface | (OISJPXADVFSxxx) | 日本語版 GUI の動作に必要なローカライゼーション・ファイル |
表 E-2: AdvFS GUI に必要なディスク・スペース
ユーティリティ | /(ルート) | /var | /usr |
Utilities サブセット | 0 | 0 | 300 |
GUI (dtadvfs ) |
30 | 20 | 7000 |
Agent (advfsd ) |
0 | 50 | 800 |
日本語ローカライゼーション・ファイル | 0 | 1 | 661 |
GUI は,advfsd
(エージェント) と
dtadvfs
(実際のグラフィカル・インタフェース) の 2 つの部分からなります。
GUI が動作するためには,エージェントが動作している必要があります。
E.2.1 GUI エージェント (advfsd)
AdvFS GUI
通常は, エージェントを停止するには,次のコマンドを実行します。
エージェントを再起動するには,次のコマンドを実行します。
システム上で同時に実行できるエージェントの数は 1 つです。
このエージェントにより,NetView などの SNMP (Simple Network Management Protocol) クライアントが AdvFS 情報を取得することができます。
情報の流れは双方向ではなく,SNMP クライアントは
エージェントはシステムからの情報を定期的に取得し,ファイル・システムとストレージ・デバイスの情報を更新します。
この情報は GUI 表示に渡されます。
エージェントは,空きスペース警告状況の評価も行います。
エージェントがシステム・ディスクのスキャンを開始する時間間隔は, AdvFS GUI ( コマンド行から GUI を起動するには,次のように入力します。
CDE アイコンから GUI を起動するには,次の手順に従います。
CDE ツールバーで「アプリケーション・マネージャ」を選択します。
「アプリケーション・マネージャ」ウィンドウで「システム管理」アイコンをダブルクリックします。
「システム管理」ウィンドウで「ストレージ管理」アイコンをダブルクリックします。
「ストレージ管理」ウィンドウで「Advanced File System」アイコンをダブルクリックします。
GUI の動作中はウィンドウ表示が定期的に更新され,ファイル・システムの属性の変化が反映されます。
GUI で管理される各システムには,セキュリティ上の必要に応じて 2 つのファイルを関連付けることができます。
1 つはパスワード・ファイル,もう 1 つは許可ホストのファイルです。
パスワード・ファイルでは,特定のシステムを管理する GUI の使用を,パスワードを知っている管理者だけに制限できます。
許可ホストのファイルでは,そのファイルに記述されているシステムで動作している GUI でのみ,システムのリモート管理を許可するよう設定できます。
これらのファイルは,任意のテキスト・エディタを使って編集します。
GUI からこれらのファイルに直接アクセスすることはできません。
root ユーザは,パスワードを使用するシステム上でパスワード・ファイル
許可ホストのファイル
詳細については,
エージェントは,ディスクをチェックするたびに
プロセスの進行に従い,エージェントのログ・ファイル
ヘルプ・システムには,AdvFS ファイル・システムに関するバックグラウンド情報と,GUI に関する情報が収められています。
また,個々の操作について解説されており,ファイル・システムの処理を行うために使用されるダイアログ・ボックスについても詳細に説明されています。
自分が管理するシステムから, メイン・ウィンドウの [AdvFS] メニューから,[ホスト...] を選択します。
「ホストの選択」ダイアログ・ボックスが表示されます。
この中で,ホスト・システムを選択できます。
または,ホスト・リストを選択して修正し,ホスト・システムの追加または削除を行うことができます。
このリストはユーザ自身が作成し,定期的に接続するホストを識別するためにシステムに保存します。
ホストを選択し,[接続] をクリックします。
ホストの接続に失敗すると,どのホストにも接続できなくなります。
この場合は,もう一度別のシステムに対して接続処理を試みてください。
ホスト・リストは,単に便宜上の目的で存在します。
このリストによってセキュリティが強化されることはありません。
ホスト名はいつでも,「ホストの選択」ダイアログ・ボックスの「選択」フィールドに入力できます。
LSM ボリュームを使用している場合は,GUI が LSM ボリュームをどのように処理するかについて,次のような知識が必要です。
LSM ボリュームに, AdvFS ドメインで使用している LSM ボリュームのサイズを変更した場合,AdvFS GUI を使用してこの変更をシステムに通知することはできません。
コマンド行からドメインに LSM ボリューム
AdvFS が使用しているボリュームを GUI の動作中に LSM に取り込んだ場合,GUI ウィンドウではボリューム名は更新されません。
正しい名前を表示するには,GUI を終了してから再起動する必要があります。
ファイル・システムの構成要素である ウィンドウ・ビューを変更して,オブジェクトについての重要な情報をさまざまな方法で表示できます。
次の情報を表示できます。
メイン・ウィンドウの情報
メイン・ウィンドウが最初に表示されたときには,このウィンドウ内にはファイル・システムの全体図が表示されています。
このウィンドウは,すべての GUI 管理タスクの出発点であり,ファイル・システムの状態を監視するための主要な画面です。
[表示] メニューのメニュー項目を選択することにより,ドメインとファイルセット,ドメインとボリューム,ドメイン,ファイルセット,およびボリュームの状態が表示できます。
また,[表示] メニューを使うと,それらの表示からファイルセット・クォータの表示に切り替えたり,元の表示に戻したりすることができます。
デバイスとボリューム
[構成] メニューで [デバイスとボリューム] を選択すると,詳細画面が表示されます。
「デバイスとボリューム」ウィンドウには,システム上のすべての物理ディスク,ディスク・グループ,論理ボリュームが表示されるため,ボリューム・タイプやパーティションが利用可能かどうか判断することができます。
オブジェクトの特性
[構成] メニューで [表示...] を選択すると,メイン・ウィンドウで選択し,強調表示されたオブジェクトの詳細な情報が表示されます。
通常は,[表示...] を選択することにより,後で説明するファイル・システム管理タスクの代わりとすることができます。
たとえば,ドメインを強調表示にしてから [表示...] を選択すると,オブジェクト・ダイアログ・ボックスが表示され,そのドメインの作成日時とログのページ数が示されます。
ドメイン,ファイルセット,クローン,またはボリュームをオブジェクト・ツリー内でダブルクリックすることは,そのオブジェクトを強調表示にしてら [表示...] を選択することと同じです。
ダブルクリック操作は,「デバイスとボリューム」ウィンドウ内のホスト,デバイス,パーティション,およびボリューム・アイコンに対しては機能しません。
オブジェクト・ツリー内のオブジェクトをシングル・クリックすると,そのオブジェクトが強調表示になりますが,新しい情報は表示されません。
オブジェクト上でマウスの右ボタンをクリックすると,そのオブジェクトに対して有効なコマンドのリストが表示されます。
選択したメニュー項目が利用できない (淡色表示される) ときは,適切なオブジェクトが反転表示になっているか確認してください。
たとえば,ファイルセットのクローンを作成するには,先にファイルセットを選択しておく必要があります。
[AdvFS] メニューから [オプション] を選択すると,ファイル・システム情報の表示をカスタマイズできます。
エージェントの状態の監視間隔を除いて,すべてのオプションは GUI が再起動されるたびにリセットされます。
単位
ディスク・スペースの利用状況を表示する単位を選択します。
512K バイト・ブロック,K バイト,M バイト,G バイト,T バイトが選択できます。
更新の間隔
GUI の更新間隔を指定します。
エージェントの状態の監視間隔を指定します。
空き容量警告
使用量 >
と 空容量 < のどちらかを選択します。
利用可能なスペースの表示方法として,割合による表示と,任意の単位による表示のどちらかを選択します。
ファイルセット・クォータ
クォータの計算方法として,スペースの割合による方法と使用量による方法のどちらかを選択します。
最初にメイン・ウィンドウが表示されたときには,ホストとドメインについて,ディスク・スペースの利用状況が表示されます。
[表示] メニューのオプションを選択することにより,ドメイン,ファイルセット,ボリュームをさまざまな組み合わせで表示できます。
メイン・ウィンドウの [表示] メニューで [ファイルセット・クォータ] を選択することにより,ファイルセット・クォータの情報を表示することもできます。
ドメイン,ファイルセット,ボリューム情報の表示に戻すには,同じ [表示] メニューから表示したい項目を選択します。
メイン・ウィンドウには,ドメイン,ファイルセット,クローン,ボリュームに対してシステム管理タスクを実行するためのメニューがあります。
メニュー・コマンドを実行すると,タスクの実行に役立つダイアログ・ボックスが呼び出されます。
「デバイスとボリューム」ウィンドウには,ディスク・グループと論理ボリュームが表示されます。
このウィンドウでは,ディスクのサイズとタイプについて,また個々のパーティションが何に使用されているかについて識別します。
この画面は,ドメインを拡大しようとするとき,および使用するボリュームを探したいときに特に役立ちます。
「デバイスとボリューム」ウィンドウの [表示] メニューでは,オブジェクトをソートでき,利用可能なボリュームのみを表示するよう選択できます。
また,重複しているボリュームを表示するよう選択することもできます。
ドメイン,ファイルセット,AdvFS ファイルセット・クローン,およびボリュームに対して,ファイル・システム管理タスクを GUI から直接実行することができます。
通常は,最初に適切なオブジェクトを選択してから作業を進めます。
以下の項では,「ファイル・ドメイン」と「ドメイン」は同じ意味で使用しています。
ドメインに対するファイル・システム管理タスクを開始するには,メイン・ウィンドウの [構成] メニューで [表示] または [ファイル・ドメイン] を選択します。
また,「デバイスとボリューム」ウィンドウでも,新しいドメインの作成,および既存のドメインへのボリュームの追加を行うことができます。
ドメインの定義は,少なくとも 1 つのファイルセットを作成するまでは不完全です。
ドメインは,マウントされたファイルセットがない限り,アクティブではありません。
メイン・ウィンドウを使ってドメインを作成する手順は,次のとおりです。
[構成] メニューで [ファイル・ドメイン] を選択します。
[ファイル・ドメイン] メニューで [新規] を選択します。
「新しいファイル・ドメイン」ダイアログ・ボックスでドメイン名を入力し,オブジェクト・ツリーで利用可能なボリュームを強調表示します。
デバイス・リストの表示を展開するには,デバイス名の左のフォルダ・アイコンをクリックします。
空き容量警告を設定することもできます。
新しいドメインにどのストレージ・デバイスを使用するか分からない場合は,次の手順に従って「デバイスとボリューム」ウィンドウ ([構成] メニュー) から作業を開始し,システム上のストレージの全体図を表示します。
メイン・ウィンドウの [構成] メニューで,[デバイスとボリューム] を選択します。
「デバイスとボリューム」ウィンドウで,[表示] メニューから [使用可能なボリュームだけを表示] を選択します。
available のラベルが付いたボリュームを選択します。
[構成] メニューで,[新しいファイル・ドメイン] を選択します。
「新しいファイル・ドメイン」ダイアログ・ボックスで,ドメインを作成し,空き容量警告を設定します。
監視対象のファイル・システムが Tru64 UNIX Version 4.0E より前のバージョンの場合は,[Advanced] ボタンの使い方について,メイン・ウィンドウの説明を参照してください。
ドメインを作成すると, 空き容量警告を設定しておくと,ドメイン内の空きスペースが限界値に達するか超過するとユーザに通知されます。
警告の限界値を超過すると自動的にスクリプトを実行するかどうか,警告の設定時に選択できます。
メイン・ウィンドウで空き容量警告を設定する手順は,次のとおりです。
オブジェクト・ツリーで,目的のドメインを強調表示にします。
[構成] メニューで [ファイル・ドメイン] を選択します。
[ファイル・ドメイン] メニューで [空き容量警告を設定] を選択します。
「ファイル・ドメイン」ダイアログ・ボックスで,空き容量警告を設定します。
ドメインのサイズを変更したときは,空き容量警告を必ず再設定してください。
空き容量警告の値は,ディスク・スペースの割合ではなく実際のサイズ (K バイトなど) を使って指定されます。
ボリュームを追加することで,単一ボリュームのドメインをマルチボリューム・ドメインに変更したり (クラスタ構成でない限り,単一のボリュームしか持てないルート・ドメインを除く),マルチボリュームのドメインを拡大したりできます (2.3.4 項を参照)。
ドメインにボリュームを追加する手順は,次のとおりです。
オブジェクト・ツリーで,目的のドメインを強調表示にします。
[構成] メニューで [ファイル・ドメイン] を選択します。
[ファイル・ドメイン] メニューで [ボリュームを追加] を選択します。
「ボリュームの追加」ダイアログ・ボックスで,追加する利用可能ボリュームを強調表示にします。
ボリュームの表示を展開するには,デバイス名の左のフォルダをクリックします。
どのボリュームをドメインに追加するべきか分からない場合は,次の手順に従って「デバイスとボリューム」ウィンドウから作業を開始し,システム上のストレージの全体図を表示します。
メイン・ウィンドウの [構成] メニューで,[デバイスとボリューム] を選択します。
「デバイスとボリューム」ウィンドウで,[表示] メニューから [使用可能なボリュームだけを表示] を選択します。
available のラベルが付いたボリュームを選択します。
[構成] メニューで [ファイル・ドメインに追加] を選択します。
「ボリュームの追加」ダイアログ・ボックスで,新しいボリュームを追加するドメインを選択します。
ボリュームを追加したら,ドメインのバランシングを実行するとよいでしょう。
こうすると,既存のファイルが新しいボリュームに分散されます。
ドメインは,そのドメイン内のすべてのファイルセットとファイルセット・クローンをアンマウントした後でのみ削除できます。
ファイルセットがマウントされているドメインを削除しようとすると,エラー・メッセージが表示されます。
すべてのファイルセットを削除するためにドメインを削除すると, ドメインを削除すると,そのファイルセットにはアクセスできなくなります。
ダイアログ・ボックスで「/etc/fstab を変更」オプションを選択してファイルを変更するか,あるいはコマンド行からファイルを変更するまで,削除されたドメインの名前は
ドメインを削除する手順は,次のとおりです。
オブジェクト・ツリーで,目的のドメインを強調表示にします。
[構成] メニューで [ファイル・ドメイン] を選択します。
[ファイル・ドメイン] メニューで [削除] を選択します。
「ファイル・ドメインの削除」ダイアログ・ボックスでドメインを削除し, 既存のドメインに新しい名前を付けることができます (2.3.7 項を参照)。
ダイアログ・ボックスで「/etc/fstab を変更」オプションを選択してファイルを変更するか,あるいはコマンド行からファイルを変更するまで,元の名前は
ドメイン名を変更するには,その前にすべてのファイルセットをアンマウントする必要があります。
ファイルセットがマウントされているドメインの名前を変更しようとすると,エラーが発生します。
ドメインを既存のドメインの名前に変更することはできません。
ドメイン名の変更手順は,次のとおりです。
オブジェクト・ツリーで,目的のドメインを強調表示にします。
[構成] メニューで [ファイル・ドメイン] を選択します。
[ファイル・ドメイン] メニューで [名前の変更] を選択します。
「ファイル・ドメイン名の変更」ダイアログ・ボックスで新しい名前を入力し, ファイルセットに対するファイル・システム管理タスクを開始するには,操作対象のファイルセットを強調表示にしてから,メイン・ウィンドウの[構成] メニューで [表示...] または [ファイルセット] を選択します。
ファイルセットの操作を行うときは,必ず
ファイルセットを作成するには,そのファイルセットを関連付けるドメインが存在しなければなりません (E.4.1.1 項を参照)。
ファイルセットを作成する手順は,次のとおりです。
オブジェクト・ツリーで,ファイルセットを作成するドメインを強調表示します。
[構成] メニューで [ファイルセット] を選択します。
[ファイルセット] メニューで [新規] を選択します。
「新しいファイルセット」ダイアログ・ボックスでファイルセットを作成し,マウントし,
ファイルセットを作成する場合は,空き容量警告は利用可能なスペースの割合としてのみ設定できます。
ファイルセットをマウントすると,そのファイルセットのファイルが利用可能になります。
メイン・ウィンドウには,どのファイルセットがマウントされているかが表示されます。
ドメインは,少なくとも 1 つのファイルセットがマウントされているときにアクティブになります。
ファイルセットをマウントする手順は,次のとおりです。
オブジェクト・ツリーで,目的のファイルセットを強調表示にします。
[構成] メニューで [ファイルセット] を選択します。
[ファイルセット] メニューで [マウント] を選択します。
「ファイルセットのマウント」ダイアログ・ボックスで,マウント・ポイントがない場合はそれを作成した後, ファイルセットをアンマウントすると,ファイルは利用できなくなります。
ファイルセットを削除する場合,またはそのファイルセットが属しているドメインを削除する場合には,先にそのファイルセットをアンマウントする必要があります。
メイン・ウィンドウには,ファイルセットがマウントされているかどうかが示されます。
ファイルセットをアンマウントする手順は,次のとおりです。
オブジェクト・ツリーで,目的のファイルセットを強調表示にします。
[構成] メニューで [ファイルセット] を選択します。
[ファイルセット] メニューで [アンマウント] を選択します。
「ファイルセットのアンマウント」ダイアログ・ボックスでファイルセットをアンマウントし, 空き容量警告を設定すると,ファイルセット内の空きスペースが限界値に達するか,または限界値を超過したときに警告が発行されます。
警告を設定するには,先にファイルセットをマウントしておく必要があります。
警告の設定を行うと,警告の限界値を超えた場合に自動的にスクリプトを実行するどうかを選択できます。
空き容量警告を設定する手順は,次のとおりです。
オブジェクト・ツリーで,目的のファイルセットを強調表示にします。
[構成] メニューで [ファイルセット] を選択します。
[ファイルセット] メニューで [空き容量警告を設定] を選択します。
「ファイルセット」ダイアログ・ボックスで,空き容量警告を設定します。
ファイルセットのサイズを変更した場合は,空き容量警告を必ず再設定してください。
空き容量警告の値は,ディスク・スペースの割合ではなく実際のサイズ (K バイトなど) を使って評価されます。
ファイルセット・クォータを設定すると,ファイルセットが消費できるディスク・スペースの容量を制限できます。
クォータを設定しない場合,すべてのファイルセットがドメイン内のすべての利用可能スペースを使用できます。
クォータは,マウントされているファイルセットにのみ設定できます。
ファイルセット・クォータを設定する手順は,次のとおりです。
オブジェクト・ツリーで,目的のファイルセットを強調表示にします。
[構成] メニューで [ファイルセット] を選択します。
[ファイルセット] メニューで [クォータ設定] を選択します。
「ファイルセット」ダイアログ・ボックスで,ファイルセット・クォータを設定します。
[表示] メニューで [ファイルセット・クォータ] を選択すると,メイン・ウィンドウでファイルセット・クォータの情報を表示できます。
ディスクの使用状況の表示に戻すには,[表示] メニューで表示したい項目を選択します。
ファイルセットを削除するには,その前にアンマウントを実行する必要があります。
アンマウントは,削除プロセスの一環として行うことができます。
クローンを持つファイルセットは削除できません。
この場合,先にクローンを削除してください。
ファイルセットを削除すると,そのファイルセット内のすべてのファイルが削除されます。
すべてのファイルセットがアンマウントされている場合,すべてのファイルセットを削除する最も速い方法は,それらのファイルセットが属するドメインを削除することです。
ただし,この方法で削除した場合は, ファイルセットを削除する手順は,次のとおりです。
オブジェクト・ツリーで,目的のファイルセットを強調表示にします。
[構成] メニューで [ファイルセット] を選択します。
[ファイルセット] メニューで [削除] を選択します。
「ファイルセットの削除」ダイアログ・ボックスで,ファイルセットをアンマウントしてから削除し, ファイルセット名を変更するには,その前にアンマウントを実行する必要があります。
アンマウントは,名前変更プロセスの一部として行うことができます。
新しいファイルセット名は,ドメイン内で一意でなければなりません。
ファイルセット名の変更手順は,次のとおりです。
オブジェクト・ツリーで,目的のファイルセットを強調表示にします。
[構成] メニューで [ファイルセット] を選択します。
[ファイルセット] メニューで [名前の変更] を選択します。
「ファイルセット」ダイアログ・ボックスでファイルセットをアンマウントし,新しい名前を入力した後,
一度もマウントされたことのない (
ファイルセット名を変更すると,そのファイルセットのクローンはファイルセットを追跡できなくなります。
クローン名は変更できないので,この場合,古いクローンを削除してから新規にクローンを作成してください。
クローンに対する操作を行う場合は,操作の実行時に
ファイルセット・クローンを作成すると,ファイル・システムがオンラインの間に,ファイルのバックアップを行うことができます (4.1.2.1 項参照)。
1 つのファイルセットに対して作成できるクローンの数は 1 つです。
クローンを作成する手順は,次のとおりです。
オブジェクト・ツリーで,クローンを作成するファイルセットを強調表示にします。
[構成] メニューで [クローン] を選択します。
[クローン] メニューで [新規] を選択します。
「新しいクローン」ダイアログ・ボックスでクローン名を入力し,マウント・ポイントを作成した後, クローンにアクセスするには,クローンをマウントする必要があります。
アンマウントされたクローンはファイルセットに加えられた変更の追跡は行いますが,マウントされていないクローンを読み取ることはできません。
クローンは,読み取り専用としてマウントされます。
クローンをマウントする手順は,次のとおりです。
オブジェクト・ツリーで,目的のクローンを強調表示にします。
[構成] メニューで [クローン] を選択します。
[クローン] メニューで [マウント] を選択します。
「クローンのマウント」ダイアログ・ボックスで,マウント・ポイントがない場合はそれを作成した後, マウントされていないクローンにアクセスすることはできませんが,クローンによるファイルセットの変化の追跡は行われます。
クローンをアンマウントする手順は,次のとおりです。
オブジェクト・ツリーで,目的のクローンを強調表示にします。
[構成] メニューで [クローン] を選択します。
[クローン] メニューで [アンマウント] を選択します。
「クローンのアンマウント」ダイアログ・ボックスで,クローンをアンマウントした後, クローンを削除するには,その前にアンマウントを実行する必要があります。
アンマウントは,削除プロセスの一環として行うことができます。
クローンを削除する手順は,次のとおりです。
オブジェクト・ツリーで,目的のクローンを強調表示にします。
[構成] メニューで [クローン] を選択します。
[クローン] メニューで [削除]を選択します。
「クローンの削除」ダイアログ・ボックスで,クローンをアンマウントしてから削除し, ボリュームに対するファイル・システム管理タスクを開始するには,操作の対象となるボリュームを強調表示にしてから,メイン・ウィンドウの[構成] メニューで [表示] または [ボリューム] を選択します。
ボリュームを表示するには,[表示] メニューを [ドメインとボリューム] または [ドメイン,ファイルセット,ボリューム] に設定する必要があります。
空き容量警告を設定すると,ボリューム内の空きスペースが限界値に達するか,または限界値を超過したときに通知を行います。
空き容量警告を設定する手順は,次のとおりです。
オブジェクト・ツリーで,目的のボリュームを強調表示にします。
[構成] メニューで [ボリューム] を選択します。
[ボリューム] メニューで [空き容量警告を設定] を選択します。
「ボリューム」ダイアログ・ボックスで,空き容量警告を設定します。
限界値を超過したときに自動的にスクリプトを実行するかどうかを,警告の設定時に選択できます。
ボリュームの追加は,ドメインの拡大と同じです (E.4.1.3 項を参照)。
ボリュームの詳細については,2.2 節を参照してください。
ボリュームの削除は,ドメイン内のファイルセットの論理構造を壊すことなく,いつでもドメインから実行できます (2.3.5 項を参照)。
そのボリュームに保存されたデータは,ドメイン内の他のボリュームに移動されます。
操作が正常に完了するためには,残りのボリューム上に空きがなければなりません。
ドメインからボリュームを削除するには,その前にドメイン内のすべてのファイルセットをアンマウントする必要があります。
ボリュームに関連付けられたドメインのバランシングおよび断片化解消処理の実行中は,そのボリュームを削除できません。
ボリュームを削除する手順は,次のとおりです。
オブジェクト・ツリーで,目的のボリュームを強調表示にします。
[構成] メニューから [ボリューム] を選択します。
[ボリューム] メニューから [削除] を選択します。
「ボリュームの削除」ダイアログ・ボックスで,削除の確認を行います。
ファイル・システムの保守タスクを開始するには,メイン・ウィンドウで [メンテナンス] メニューを選択します。
保守ツールを使ってディスク上のファイルのマッピング状態を変更することにより,読み取りおよび書き込みの性能を向上させることができます。
保守ツールはシステムがオンラインのときに実行でき,その動作はシステム・ユーザとアプリケーションに対して透過的です。
保守タスクは,ドメインに悪影響を与えずに中断することができます。
この場合,実行済みのタスクの結果は中断後もそのまま残ります。
ボリューム間でファイルを平均して分散させるには,GUI を使ってバランシング処理を開始します (5.11 節を参照)。
ドメインのバランシングは,同一ドメイン上で
この操作は,いつでも打ち切ることができます。
断片化解消中のファイルは断片化されたままになります。
ドメインのバランシングを行う手順は,次のとおりです。
オブジェクト・ツリーで,目的のドメインを強調表示にします。
[メンテナンス] メニューで [バランス] を選択します。
「バランス」ダイアログ・ボックスで,バランス処理を開始します。
ドメインの断片化解消を実行することにより,ドメイン内のファイルの連続性を高めることができます。
また,断片化解消を実行すると空きスペースが整理統合されるため,後で作成されるファイルの断片化が少なくなります (5.9 節を参照)。
同一のドメイン上で
ドメインの断片化解消を行う手順は,次のとおりです。
オブジェクト・ツリーで,目的のドメインを強調表示にします。
[メンテナンス] メニューで [断片化解消] を選択します。
「断片化解消」ダイアログ・ボックスで,断片化解消処理を開始し,実行時間を指定します。
表 E-3
では,GUI に関連した問題とその対処方法を示します。
これ以外の情報については,
これらのいずれによっても問題が解決しないと思われる場合は,エージェントがハングしていると考えられます。
いったん GUI を終了してエージェントを停止した後,エージェントと GUI を再起動してください。
advfsd
を手動で実行する必要はありません。
エージェントの起動および停止が必要な場合には,いつでも,コマンド行から実行できます
(
advfsd
(8)
# /sbin/init.d/advfsd stop
# /sbin/init.d/advfsd start
advfsd
を重複して実行しようとしても失敗します。
advfsd
に対してシステム構成コマンドを実行することはできません。
E.2.2 AdvFS GUI (dtadvfs)
#
/usr/bin/X11/dtadvfs &
E.2.2.1 GUI セキュリティ
/var/advfs/daemon/socket/gui.passwd
を作成します。
システムにつき 1 つのパスワードを記述します (root パスワードの使用は避けてください)。
このファイルにはプレーン・テキストでパスワードを記述します。
正しいパスワードを入力しなければ,そのシステムに接続された GUI を実行することはできません。
GUI を使用してリモートからシステムを管理しようとするユーザは,このパスワードを使ってシステムに接続する必要があります。
/var/advfs/daemon/socket/hosts.allow
も,root ユーザが作成します。
このファイルには,GUI で管理できるシステム (ホスト) のリストをプレーン・テキストで記述します。
hosts.allow
ファイルには,ローカル・システム上で動作中の GUI が自動的に含まれます。
つまり,そのシステム自体が含まれることになります。
他のシステムからのリモート管理を許可するには,hosts.allow
ファイルにそれらのシステムを記述して,当該システムのファイル・システム情報をそれらのシステムに送信する許可をエージェントに与えます。
システムの
gui.passwd
ファイルにパスワードを設定してシステムを保護している場合には,リモート・ユーザはそのパスワードも知っている必要があります。
advfsd
(8)dtadvfs
(8)E.2.2.2 ディスクの無視
/var/advfs/daemon/disks.ignore
ファイルを作成してディスクのリストを指定すると,エージェントはそれらのディスクのチェックを行いません。
disks.ignore
ファイルには,プレーン・テキストで各行に 1 つずつディスク・ドライブを指定します。
オフラインの HSZ デバイスやスピンダウンしたディスク・ドライブがあると性能が低下する場合があるため,このファイルが役立ちます。
disks.ignore
ファイルを処理するため,故障したディスクをファイルのリストに追加することにより,利用可能になった時点でディスクをリストから削除できます。
このときエージェントを停止する必要はありません。
詳細については,
advfsd
(8)disks.ignore
ファイルに LSM ボリューム名を記述しても,LSM ボリュームは無視されません。
LSM ボリュームを無視するには,そのボリュームの元のディスクを指定する必要があります。
1 つのディスク・グループ全体を無視するには,そのグループ内のすべてのディスクを指定します。
リストに指定されたディスクのすべてのパーティションが無視されるので,1 つのディスクのパーティションが 2 つ以上のディスク・グループに属する場合は,予期しない結果になることがあります。
E.2.2.3 ログ・ファイル
/var/advfs/daemon/logs/advfsd
と GUI のログ・ファイル
/var/advfs/gui/advfs_gui.log
にエントリが生成されます。
これらのファイルは定期的にチェックしてください。
エージェントと GUI のどちらのログ・ファイルも,ディスク・スペースが無制限に消費されないよう,定期的に改名されます。
E.2.2.4 ヘルプ
E.2.2.5 リモート・ファイル・システムの監視
hosts.allow
ファイルに指定されているファイル・システムをリモートで監視することができます。
監視対象のシステムには,GUI を通じて次の手順で接続できます。
E.2.2.6 LSM ボリュームの管理
unused
のラベルが付いている場合は,リストには available と示されます。
mount
コマンドに
-o extend
を指定してコマンド行から実行します。
(2.3.4.3 項
および
mount
(8)/dev/vol/volname
を追加した場合は,AdvFS GUI はそれが
/dev/vol/rootdg/volname
と同一のものであるとは認識しません。
そのボリュームにファイルセットがマウントされている場合は,「デバイスとボリューム」ウィンドウには unknown と表示され,マウントされているファイルセットがない場合には unavailable と表示されます。
そのボリュームをドメインに追加しようとすると,使用中であることを示すエラー・メッセージが表示されます。
disks.ignore
ファイルに LSM ボリューム名を含めても,LSM ボリュームを無視することはできません。
LSM ボリュームを構成しているディスクをリストしなければなりません。
E.3.1 情報の表示単位の選択
E.3.3 「デバイスとボリューム」ウィンドウ
E.4 ファイル・システム操作の実行
E.4.1 ドメインに対する操作
E.4.1.1 ドメインの作成
/etc/fdmns
ディレクトリに自動的にエントリが生成されます。
E.4.1.2 ドメインの空き容量警告の設定
/usr/advfs/daemon/scripts
に,エージェントがコマンドの実行に使用するスクリプトのサンプルがあります。
E.4.1.3 ドメインの拡大
E.4.1.4 ドメインの削除
/etc/fdmns
ディレクトリ内のドメイン・エントリが削除されます。
しかし,この方法で削除した場合,セキュリティ・ホールが存在する可能性があります。
これは,ポインタのみが変更されボリューム上のデータは削除されないため,コマンド行から
salvage
ユーティリティ (6.2.6 項を参照) を使ってそのファイルセット・データにアクセスできる場合があるからです。
セキュリティを確保するには,ファイルセットを個別に削除してください。
/etc/fstab
ファイルから削除されません。
このファイルを更新しないと,システムのリブート時,またはコマンド行から
mount
に
-a
オプションを指定して入力したときに,エラー・メッセージが表示されます。
/etc/fstab
ファイルからファイル名を削除しなかった場合,後でコマンド行から削除することができます。
/etc/fstab
ファイルをバックアップして修正します。
/etc/fstab
ファイルから削除されません。
/etc/fstab
ファイルを更新しないと,システムのリブート時,またはコマンド行から
mount
コマンドを
-a
オプションを指定して入力したときに,このドメイン内のファイルセットはマウントされません。
後で
/etc/fstab
を変更する場合は,コマンド行から実行してください。
/etc/fstab
ファイルをバックアップして修正します。
/etc/fstab
の変更を選択してください。
このファイルを変更しないと,それ以後の操作に対して
/etc/fstab
ファイルの内容が適正でなくなる可能性があります。
/etc/fstab
ファイルを後で更新する場合は,コマンド行から実行してください。
E.4.2.1 ファイルセットの作成
/etc/fstab
のバックアップを取って変更を加えます。
さらに,空き容量警告を設定し,必要ならファイルセット・クォータを設定します。
E.4.2.2 ファイルセットのマウント
/etc/fstab
ファイルのバックアップを取って,ファイルに変更を加えます。
/etc/fstab
ファイルのバックアップを取って,ファイルに変更を加えます。
E.4.2.5 ファイルセット・クォータの設定
E.4.2.6 ファイルセットの削除
salvage
ユーティリティ (6.2.6 項を参照) を使ってデータにアクセスできる可能性があるので,セキュリティ・ホールが存在することになります。
セキュリティが問題になる場合は,ファイルセットを個々に削除してください。
/etc/fstab
ファイルのバックアップを取って,ファイルに変更を加えます。
/etc/fstab
ファイルのバックアップを取って,ファイルに変更を加えます。
注意
/etc/fstab
ファイルにエントリがない) ファイルセット名を変更する場合は,「/etc/fstab
を変更」 ボックスをチェックしても,そのファイルセット名の新しいエントリは追加されません。
手動で
/etc/fstab
ファイルを編集し,新しいエントリを追加する必要があります。
E.4.3 AdvFS ファイルセット・クローンに対する操作
/etc/fstab
ファイルのバックアップを取り,/etc/fstab
ファイルに変更を加えることが重要です。
このファイルを変更しないと,それ以後の操作で
/etc/fstab
ファイルの内容が適正なものでなくなる可能性があります。
/etc/fstab
ファイルを後で変更する場合は,コマンド行から実行してください。
E.4.3.1 AdvFS ファイルセット・クローンの作成
/etc/fstab
ファイルのバックアップを取って,ファイルに変更を加えます。
/etc/fstab
ファイルのバックアップを取って,ファイルに変更を加えます。
/etc/fstab
ファイルのバックアップを取って,ファイルに変更を加えます。
/etc/fstab
ファイルのバックアップを取って,ファイルに変更を加えます。
E.4.4.1 ボリュームの空き容量警告の設定
E.4.4.2 ボリュームの追加
E.4.4.3 ボリュームの削除
E.4.5.1 マルチボリューム・ドメインのバランシング
vfast
を
-o balance=
を指定して実行している間,あるいは断片化解消,ボリュームの追加と削除,またはファイルセットの削除を実行している間は実行できません。
バランシングの対象となるドメインでは,すべてのファイルセットがマウントされていなければなりません。
マウントされていないファイルセットが存在するドメインでバランシングを実行しようとすると,エラー・メッセージが表示されます。
vfast
を
-o defragment=
を指定して実行している間,あるいはバランシング,ボリュームの追加と削除,またはファイルセットの削除を実行している間は,断片化解消を実行できません。
断片化解消操作は,いつでも打ち切ることができます。
断片化解消の対象となるドメインでは,すべてのファイルセットがマウントされていなければなりません。
マウントされていないファイルセットがあるドメインで断片化解消を実行しようとすると,エラー・メッセージが表示されます。
dtadvfs
(8)advfsd
(8)表 E-3: GUI のトラブルシューティング
問題
原因と処置
GUI の起動が遅い。
コマンド行から,少なくとも 1 つのファイルセットをマウントしてください。
「Advanced File System」アイコンが,「アプリケーション・マネージャ - ストレージ管理」ウィンドウに存在しない。
インストールが不完全です。
コマンド行から
dtadvfs
を実行すると,Permission denied
メッセージが表示される。root でないユーザが dtadvfs を実行しました。
CDE アイコンから
dtadvfs
を実行すると,「Password Error」ダイアログが表示される。入力した root パスワードが間違っています。
再入力は行わないでください。
ダイアログをキャンセルしてから,やり直してください。
Object key is invalid
または
Can't get the object data
というエラー・メッセージが表示される。GUI では,複数の動作を同時に追跡できない場合があります。
GUI を再起動してください。
動作が遅い,または解釈できないエラー・メッセージが表示される。
ネットワークの過負荷 (一定回数再試行しても GUI が構成データを取得できない),またはシステムの過負荷 (エージェントが CUP サイクルをほとんど,または全く取得できない)。
複数のオフライン HSZ デバイス,アンマウントされたファイルセット,スピンダウンしたディスク・デバイスがある場合は,それを
disks.ignore
ファイルに追加してください。
これらのいずれも問題がないと思われる場合は,エージェントがハングしていると考えられます。
いったん GUI を終了してエージェントを停止した後,エージェントと GUI を再起動してください。
エラー・メッセージが正しくない。
複数の構成タスクが同時に実行されており,複数のタスクでエラーが発生しています。
空き容量警告の値が正しくない。
再設定してください。
警告の値は,容量の割合ではなく実際のサイズ (K バイトなど) を使って指定されます。
削除したドメインに関連付けられたボリュームが使用中と表示される。
デバイス上のディスク・ラベルを手動で変更してください。
コマンド行で
disklabel
コマンドを実行するか,CDE Disk Configuration ユーティリティを使用します。
削除したボリュームが表示される。
デバイス上のディスク・ラベルを手動で変更してください。
コマンド行で
disklabel
コマンドを実行するか,CDE Disk Configuration ユーティリティを使用します。
advfsd
が CPU 時間と I/O リソースを大量に消費する。エージェントの状態の監視間隔を変更して,ポーリングの頻度を減らしてください。
(E.2.1 項を参照)
LSM ディスク・グループとボリュームの数を減らしてください。
マウントされていないファイルセットの数を減らしてください。
アクティブでないドメインは,特に低速です。
disks.ignore
ファイルを使用します。
(E.2.2.2 項を参照)
ブート時にシステムでパニックが発生する。
不良ドメインがないか確認してください。
パニックは,
/etc/fstab
ファイルからそのドメインのエントリが削除されていても発生します。
シングルユーザ・モードで,次のいずれかの操作を実行してから,マルチユーザ・モードでリブートしてください。
- ドメインを修復する。
- 不良ドメインを,
/etc/fdmns
ディレクトリから別のディレクトリに移動する (修復は困難になります)。
ソート結果が正しくない。
ソート対象のデータ・フィールドに,unavailable とマークされたものがないか確認してください。
必要なら,ファイルセットをマウントしてください。
ボリュームの追加時に
Volume in use
メッセージが表示される。認識されていない LSM ボリュームではないか,確認してください (E.2.2.6 項を参照)。
X または Motif の問題
これらの問題は無視しても構いません。
Motif スタイル・ガイドに定義されているフル・キーボードのサポートは実装されていません。