pdrm - プリント・ジョブを削除 (取り消) します。
18.2 形式
pdrm [-m message_text]
[-r retention_period][-x extended_attribute_string...]
[-attribute_filename...][server_name:]job_id...
次のコマンドで pdrm のヘルプが表示されます。
pdrm -h
pdrm ユーティリティは,実行したプリント・ジョブを取消し,または削除します。このユーティリティを使用する際には,以下の点に注意してください。
pdrm は,ジョブの印刷を中止する必要があるときに使用します。ジョブがすでにスーパバイザに届いている場合,pdrm 操作はスプーラからスーパバイザに転送され,ジョブが直ちに取り消されます。
コマンド行に -r retention_period オプションを指定するか,job-retention-period 属性に 0 以外の値が設定されている場合,ジョブは retained (保持) 状態に移行します。それ以外の場合,ジョブは completed (完了) 状態に移行し,job-state-reasons 属性が canceled-by-user または canceled-by-operator に設定され,ドキュメント・データが削除されます。
エンド・ユーザ
pdrm でサポートされるオプションは以下のとおりです。
18.4.1 -m message_text
取り消すジョブについてのメッセージを設定します。
-x extended-attributes-string オプション,または -X attribute_filename オプションを使用する場合は,コマンド属性のタイプと値を次のように指定します。
job-message-from-administrator=message_text
pdls ユーティリティでこのメッセージを取得するには,対象のジョブまたはドキュメントに対し,次のオプションを指定して実行します。
-r job-message-from-administrator
18.4.2 -r retention_period
削除したジョブをスプーラ・サーバで retained (保持) 状態に保つ時間を指定します。その時間の経過後,ジョブは完全に削除されます。
retention_period には次の値を指定できます。
0 (ゼロ) -- ジョブは直ちに削除されます。
0 以外 -- ジョブは指定された時間 (秒単位),retained (保持) 状態になります。次の例では,ジョブは 1 時間保持されます。
-r 1:00:00
-x 文字列オプション,または -X ファイル・オプションを使用する場合は,コマンド属性のタイプと値を次のように指定します。
job-retention-period=retention_period
18.4.3 -x extended_attribute_string
pdrm ユーティリティで処理するコマンド行に一連の attribute type=value の組を指定するために使用します。
-x オプションではオブジェクト属性は使用できません。次のコマンド属性を指定できます。
attributes
message
ユーティリティが読み取る属性ファイルを指定します。pdrm ユーティリティを実行すると,このオプションのコマンド行中の記述位置でファイル内の属性データが処理され,-x オプションで直接指定した場合と同じ結果になります。
18.5 オペランド
pdrm では,次のオペランドをサポートします。
[server_name:]job_id...
[server_name:] -- 省略可能。削除するジョブがあるスプーラを指定します。server_name を省略すると,省略時のスプーラの名前になります。操作はスプーラに対してのみ有効です。server_name にスーパバイザを指定すると操作は失敗します。
job_id
-- 必須項目。job_id
には削除するジョブを指し示す一意の識別子を指定します。
18.6 使用例
省略時のスプーラ・サーバからジョブ 2000 を削除します。
pdrm 2000
ginger という名前のスプーラ・サーバからジョブ 2001 を削除しますが,操作後 1 時間は retained (保持) 状態に保ちます。
pdrm-r 3600 ginger:2001