この付録では,Storage Administrator の実行状態を追跡する方法,Storage Administrator のダイアログ・ボックスの使用方法,オブジェクトとオブジェクトのプロパティの表示方法,Storage Administrator GUI の操作を効率的に実行するショートカットの使用方法について説明します。
Storage Administrator で LSM または AdvFS のオブジェクトに対して個々のタスクを実行する方法についての詳細は,付録 A
を参照してください。
B.1 Storage Administrator の実行状態の追跡
Storage Administrator には,次の 3 つのログ・ファイルがあります。
コマンド・ログは,Storage Administrator のタスクを追跡します。
アクセス・ログは,Storage Administrator へのログインを追跡します。
サーバ・ログは,LSM のスタートアップ情報を収集します。
同じサーバ・ログで,LSM および AdvFS の情報とエラー・メッセージが収集されます。
省略時の設定では,ログ保守シェル・スクリプト
/usr/lib/java/applications/lsmsa/logMaintenance
を 1 週間に 1 回実行し,各ログ・ファイルを圧縮して保存します。
圧縮ファイルは,logfilename.gz.X
というファイルに保存されます。
ここで,X
はバージョン番号です。
前の週に保存されたファイルのサフィックスは,翌週に 1 つ増加され(X+1となり),logfilename.gz.1
が新しく作成されます。
ファイルは 10 週間保存されます。
ルートの
crontab
ファイルを編集して,保存するファイルの数を変更することができます。
B.1.1 コマンド・ログ・ファイルの概要
コマンド・ログ・ファイルには,Storage Administrator の各タスクの説明と,タスクを実行したユーザ名,タスクの状態,開始時間と終了時間,およびタスクの実行に使用したコマンドなどの情報が収められています。
省略時のコマンド・ログは,/var/lsmsa/logs/command
です。
次の例は,ボリュームの作成に成功したときの,コマンドのログ・エントリを示しています。
Create Volume Description: Create Volume User: root Started: Fri Mar 09 12:07:22 PDT 2001 Finished: Fri Mar 09 12:07:24 PDT 2001 State: Successful Executed Commands: /usr/sbin/volassist -g rootdg make vol04 4m layout=striped stripeunit=128 ncolumn=2
次の例は,ボリュームの作成に失敗したときの,コマンドのログ・エントリを示しています。
Create Volume FAILED! Description: Create VolumeUser: root Started: Fri Mar 09 12:07:50 PDT 2001 Finished: Fri Mar 09 12:07:51 PDT 2001 State: Failed Executed Commands: /usr/sbin/volassist -g rootdg make vol05 8g layout=striped stripeunit=12 ncolumn=2 Failed Command: /usr/sbin/volassist -g rootdg make vol05 8g layout=striped stripeunit=128 ncolumn=2 Error Message: lsmsa:volassist: ERROR: Cannot allocate space for 16777216 block volume
Storage Administrator へのアクセスを監視するには,アクセス・ログ・ファイルの内容を調べます。
省略時のアクセス・ログ・ファイルは,/var/lsmsa/logs/access
です。
次の例は,アクセス・ログファイルのエントリです。
Mon Apr 02 12:07:22 PDT 2001: user rssn login succeeded Mon Apr 02 12:22:24 PDT 2001; user jehg login failed with error *User password invalid*
アクセスに失敗したときのエントリは,セキュリティ上の理由から,複数のログがとられている場合があります。
B.1.3 サーバ・ログ・ファイルの概要
サーバ・ログ・ファイルは,LSM のスタートアップ情報とサーバのエラーを追跡します。
省略時のサーバ・ログ・ファイルは,/var/lsmsa/logs/server.log
です。
次の例は,サーバ・ログ・ファイルのエントリです。
Starting Compaq Storage Administrator RMI Registry Starting Compaq Storage Administrator Command Server Starting Compaq Storage Administrator Server Fri Mar 16 11:22:21 PST 2001 security enabled rebinding .... rebound //servername:2410/vrts.remote.vrtsServer
Storage Administrator が表示するダイアログ・ボックスで,図 B-1に示されている各情報を指定します。
ダイアログ・ボックスには,選択ボタンや情報を入力するフィールドが表示されます。
ダイアログ・ボックスの一部のフィールドには,省略時の値が入力されています。
この値は変更することができます。
指定できない項目は,淡色表示されています。
図 B-1: 一般的な Storage Administrator ダイアログ・ボックス
ダイアログ・ボックスを使用するには,該当する項目を選択するか,フィールドに必要な情報を入力してから,次のいずれかのボタンをクリックして,タスクを起動,または取り消します。
[Ok] -- 現在のタスクを実行して,ダイアログ・ボックスをクローズします。
[Apply] -- 現在のタスクを実行して,ダイアログ・ボックスはオープンしたままの状態にします。
[Cancel] -- ダイアログ・ボックスをクローズして,現在のタスクを取り消します。 すでに [Apply] を選択している場合は,このボタンをクリックするとダイアログ・ボックスがクローズします。 これによって,[Apply] 要求が取り消されることはありません。
[Reset] -- ダイアログ・ボックスのフィールド内の情報をクリアします。
[Help] -- ヘルプ・メニューを表示します。
Storage Administrator のほとんどのダイアログ・ボックスには,1 つまたは複数のオブジェクト名フィールドが含まれています。 タスクを選択する前にオブジェクトを選択すると,表示されるダイアログ・ボックスには,選択したオブジェクト名が示されています。 オブジェクト名フィールドが空の場合は,次のいずれかの方法でオブジェクトを指定できます。
オブジェクト名を入力する。
複数のオブジェクトを,スペースで区切って指定することができます。
オブジェクト名フィールドの隣の [Browse] をクリックして,表示された「browse」ダイアログ・ボックスで,オブジェクトを選択します。 ほとんどの「browse」ダイアログ・ボックスには,オブジェクト・ツリーとオブジェクト・テーブルが表示されます。 「browse」ダイアログ・ボックスでオブジェクトを選択するには,オブジェクト・ツリーでオブジェクト・グループをクリックしてから,オブジェクト・テーブルでオブジェクトをクリックします。
注意
アクションのオブジェクトを選択すると,ダイアログ・ボックスにオブジェクト名が表示されます。 これによって,オブジェクトで選択したアクションが有効になるわけではありません。 オブジェクトで無効な操作を実行しようとすると,エラー・メッセージが表示されます。
B.2.2 ダイアログ・ボックスでオブジェクト・サイズを指定
次の表に,入力フィールド,または表示サイズに指定するオブジェクト・サイズの指定方法を示します。
単位 | 入力 |
セクタ | s |
K バイト | k |
M バイト | m |
G バイト | g |
省略時の設定では,入力サイズを指定しない場合,または GUI をカスタマイズして省略時の値を変更していない場合には,入力フィールドのサイズとしてセクタが使用されます。
GUI のカスタマイズについては,B.3.4 項を参照してください。
また,特に指定がない場合には,サイズは K バイトで表示されます。
B.3 オブジェクトとオブジェクトのプロパティの表示
LSM の操作についての情報を表示し,その操作を実行するには,いくつかのウィンドウとダイアログ・ボックスを使用できます。
B.3.1 メイン・ウィンドウの概要
LSM の構成は,オブジェクト・ツリーとオブジェクト・テーブルで追跡できます。 Storage Administrator は,システムのオブジェクトを絶えず監視し,必要に応じて表示を変更します。 オブジェクト・ツリーとオブジェクト・テーブルのオブジェクトは,次の方法で表示することができます。
オブジェクトの階層を拡大するには,オブジェクトの隣にあるプラス記号 (+) を,縮小するには,マイナス記号 (-) をそれぞれクリックします。
オブジェクト・ツリーのオブジェクト・タイプをクリックします。 選択したオブジェクトに属するすべてのオブジェクトが,オブジェクト・テーブルに表示されます。
たとえば,rootdg
ディスク・グループ内のすべてのボリュームを表示するには,(プラス記号をクリックして) ディスク・グループ・ノードを拡大し,rootdg
ノードを拡大して,rootdg
の下のボリューム・グループをクリックします。
rootdg
ディスク・グループ内のボリュームだけが,オブジェクト・テーブルに表示されます。
オブジェクト・テーブル内の特定のオブジェクトの構成要素を表示するには,そのオブジェクトをダブルクリックします。 選択したオブジェクトに属するすべてのオブジェクトが,オブジェクト・テーブルに表示されます。 選択したオブジェクトに他のオブジェクトが含まれていない場合は,「Properties」ダイアログ・ボックスが表示されます。
たとえば,オブジェクト・テーブル内のディスク・グループに含まれるボリュームを表示するには,ディスク・グループ名をダブルクリックしてから,[Volumes] をダブル・クリックします。 ディスク・グループ内のすべてのボリュームが,オブジェクト・テーブルに表示されます。
ディスクやボリュームなど,異なるオブジェクトを検索する場合は,オブジェクト・テーブルのコピーを表示するのが便利です。 [Windows] メニューから,[Copy Object Table] を選択します。 新たにウィンドウが作成され,そのウィンドウにオブジェクト・テーブルの動的コピーが表示されます。 新たに作成された「Object Table」ウィンドウの内容は,常に更新されます。
B.3.2 「Volume Layout Details」の表示
ボリュームのレイアウト詳細を表示するには,メイン・ウィンドウのオブジェクト・テーブルでボリュームを強調表示して,[Volumes] メニューから [Show Layout] を選択します。
「Volume Layout Details」ウィンドウに,図 B-2に示すような,選択したボリュームのレイアウト,構成要素,プロパティがグラフィカルに表示されます。
図 B-2: 「Volume Layout Details」ウィンドウ
このウィンドウでオブジェクトを選択したり,オブジェクトのタスクを実行することができます。 「Volume Layout Details」ウィンドウでは動的な変更を行わないため,ウィンドウに表示されているオブジェクトは,ボリュームのプロパティが変更されても自動的に更新されません。 「Volume Layout Details」ウィンドウの表示は,[View] メニューで変更します。
表示を更新するには,[View] メニューから [Update] を選択します。
表示されているボリュームを変更するには,[View] メニューから [Open] を選択し,「Open Volume」ダイアログ・ボックスで別のボリュームを指定します。
各オブジェクト内の詳細情報を非表示にするには,[View] メニューから [Compress Display] を選択します。 オブジェクトをクリックすると,圧縮表示状態でオブジェクトの詳細が表示されます。
特定のオブジェクトに関連したオブジェクト,またはそのオブジェクトの一部を構成するオブジェクトを強調表示するには,[View] メニューから [Projection on Selection] を選択してから,オブジェクトをクリックします。
同じディスク内のいずれかのサブディスクを特定のサブディスクとして強調表示するには,[View] メニューから [Subdisk Projection] を選択してから,サブディスクをクリックします。
オブジェクトを右クリックすると,そのコンテキスト依存のポップアップ・メニューが表示されます。
B.3.3 「Object Properties」ダイアログ・ボックスの概要
オブジェクトのプロパティを表示するには,オブジェクト・テーブルでオブジェクトをクリックしてから,オブジェクトのメニューから [Properties] を選択します。 選択したオブジェクトに他のオブジェクトが含まれていない場合は,そのオブジェクトをダブルクリックすると,その「Object Properties」ダイアログ・ボックスが表示されます。
「Object Properties」ダイアログ・ボックスには,図 B-3
に示すような,選択したオブジェクトに固有の詳細な情報が表示されます。
図 B-3: 「Volume Properties」ダイアログ・ボックス
このダイアログ・ボックスで,一部のプロパティを変更することができます。 一連のタブ付きページに,オブジェクトと関連するオブジェクトについての情報が表示されます。 タブのラベルとページの内容は,選択したオブジェクトの種類によって異なります。 「Properties」ダイアログ・ボックスのフィールドの詳しい説明を表示するには,[Help] をクリックしてください。
「Properties」ダイアログ・ボックスの項目を変更するには,変更を加えた後,[Ok] をクリックします。 この操作では,「Properties」ダイアログ・ボックスのすべてのプロパティ・タブの設定が変更されます。
「Properties」ダイアログ・ボックスの内容を更新して,オブジェクトの現在の属性を反映させるには,[Refresh] をクリックします。 「Properties」ダイアログ・ボックスがオープンされているときに,別のオブジェクトを選択しても,オブジェクトの選択はダイアログ・ボックスには反映されません。 再度,[Properties] を選択して,別のダイアログ・ボックスをオープンする必要があります。
B.3.4 ユーザの「Preferences」ダイアログ・ボックスの概要
Storage Administrator のメイン・ウィンドウや,その他のウィンドウに表示される項目の表示形式を変更することができます。 「Preferences」ダイアログ・ボックス (図 B-4) 内の一連のタブ付きページには,Storage Administrator の表示属性ごとに使用環境を設定するオプションが表示されます。 Storage Administrator の設定を現在のセッションに限定してカスタマイズしたり,その設定を以降のセッションでも使用きるように保存することができます。
「Preferences」ダイアログ・ボックスを表示するには,ツールバーで [Prefs] をクリックします。
図 B-4: 「Preferences」ダイアログ・ボックス
使用環境を変更するには,「Preferences」ダイアログ・ボックスで該当する項目を選択してから,[Ok] をクリックします。 この操作により,「Preferences」ダイアログ・ボックスのすべてのタブの設定を反映して使用環境が変更されます。 すべての使用環境を元の設定にリセットする場合は,[Reset] をクリックしてから [Ok] をクリックします。
使用環境を変更すると,変更を加えたページのタブにアスタリスクが表示されます。 このアスタリスクは,[Ok],[Apply],[Reset] のいずれかをクリックすると消えます。 [Apply] または [Reset] をクリックすると,Storage Administrator のメイン・ウィンドウ内のヘルプバーの状態エリアにもアスタリスクが表示されます。
使用環境を保存しない場合は,現在のセッションにのみ変更が適用されます。 設定を保存するには,次のいずれかの操作を実行します。
[Options] メニューから [Save Preferences] を選択します。
ツールバーの [Save] をクリックします。
ヘルプバーの状態エリアのアスタリスクをクリックします。
以前に保存した設定を再ロードするには,[Options] メニューから [Load Preferences] を選択します。
Storage Administrator は,クライアントが実行されているシステム上のユーザのホーム・ディレクトリにある
.lsmsa/SApreference.prf
ファイルにユーザ設定を保存します。
使用環境の自動保存が有効になっている場合は,ユーザが Storage Administrator のセッションを終了するときに,すべての使用環境の設定が保存されます。
B.3.4.1 一般の使用環境
「General」タブでは,次の使用環境を設定します。
Select Text in Field on Enter
ユーザの入力を置換モードに設定します。 この設定では,フィールド内の既存のテキストが強調表示され,新しいテキストに置き換えられます。
Show Confirmation Dialogs
重大な結果を引き起こす可能性のあるタスク (データ損失など) の場合に,確認のダイアログ・ボックスを表示,または非表示にします。 確認ダイアログ・ボックスでは,タスクの実行の確認を要求します。 一般に,オブジェクトを削除するタスクに対しては,確認ダイアログ・ボックスが表示されます。 確認ダイアログ・ボックスを非表示にすると,ほとんどのタスクが確認なしに,すぐに実行されます。
Auto-Save Preferences on Exit
Storage Administrator を終了するときに,現在のユーザ設定をすべて保存します。
Flush Images
通常よりも少し遅くイメージを描いて,X サーバの負荷を軽減します。 Storage Administrator を長時間稼働させる場合に使用してください。
Dynamic Splitter
スプリッタを移動させながら,ウィンドウのペインの内容を再表示して,ペインのサイズを変更します。
Default Display Unit
オブジェクト・サイズを表示する領域の,省略時の大きさの単位を設定します。 「Best Choice」を設定すると,適切な単位が使用されます。
Summary Decimal Precision
オブジェクト・テーブルに表示されるオブジェクトのサイズと,要約を表示するその他の領域の小数点位置を設定します。
Task Decimal Precision
タスク関連のダイアログ・ボックスに表示されるオブジェクトのサイズと,数値情報を表示する領域の小数点位置を設定します。
「Main Window」タブでは,次の使用環境を設定します。
Show Status Bar
(メイン・ウィンドウの下部にある) ステータス・バーを表示,または非表示にします。 ステータス・バーには,障害またはエラーが発生したときに,警告アイコンが表示されます。
Show Command Launcher
コマンド・ランチャを表示,または非表示にします。 コマンド・ランチャには,選択可能なタスクがリストされます。 コマンド・ランチャを表示,または非表示にするには,メイン・ウィンドウの [Window] メニューの「Command Launcher」チェック・ボックスをチェックするか,チェックを外します。
Dock Command Launcher
コマンド・ランチャとメイン・ウィンドウを結合したり,または切り離します。
Docked Command Launcher Height
メイン・ウィンドウ内のコマンド・ランチャの高さを設定します。
「Font」タブでは,次に示すフォントのフォント・サイズ,ファミリ,スタイルを設定します。
User Font
ユーザの入力フォントと,オブジェクト・ツリーとオブジェクト・テーブルに表示されるオブジェクトのフォントを設定します。
System Font
Storage Administrator のラベル,メニュー,ボタンのフォントを設定します。
Object Table Heading Font
オブジェクト・テーブルの見出しのフォントを設定します。
Object Table Heading Highlight Font
ソート時に強調表示するオブジェクト・テーブルの見出しフォントを設定します。
Toolbar Font
ツールバー・ボタンのフォントを設定します。
Graphical Display Font
「Volume Layout Details」ウィンドウに表示されるオブジェクトのフォントを設定します。
「Color」タブでは,色の使用環境を設定します。 色を変更するには,表示されている色の中から使用する色をクリックするか,[Red],[Green],[Blue],[Brightness] の各スライダを動かします。
次の色を設定できます。
Background Color
Storage Administrator のすべてのウィンドウに対して,背景色を設定します。
Foreground Color
「Storage Administrator」ウィンドウのフォアグラウンド・テキストの色を設定します。
Tree/Table Color
オブジェクト・ツリーとオブジェクト・テーブルの背景色を設定します。
Connecting Line Color
オブジェクト・ツリー内の項目をつなぐ線の色を設定します。
Selection Color
選択した項目の色を設定します。
Selection Foreground Color
選択した項目内のフォアグラウンド・テキストの色を設定します。
Link Color
リンク (コマンド・ランチャ内のタスクとのリンクなど) の色を設定します。
Projection Color
「Volume Layout Details」ウィンドウで,オブジェクトの関係を示すラインの色を設定します。
「Geometry」タブでは,次に示すウィンドウの幅と高さをピクセル単位で設定します。
メイン・ウィンドウ
「Object Search」ウィンドウ
「Alert Monitor」ウィンドウ
「Task Request Monitor」ウィンドウ
「Volume Layout Details」ウィンドウ
「Command Launcher」ウィンドウ
「Object Table Copy」ウィンドウ
これらのいずれかのウィンドウのサイズをスプリッタを使用して変更すると,「Preferences」ダイアログ・ボックスを次にオープンしたとき,そのウィンドウのジオメトリ設定に,新しいサイズが表示されます。
B.3.4.6 ツリー/テーブルの使用環境
「Tree/Table」タブは,オブジェクト・ツリーとオブジェクト・テーブルの次の使用環境を設定します。
Display Full Path
オブジェクト・ツリーとオブジェクト・テーブルのパス情報を表示します。
Auto Scroll Table
オブジェクトを追加,または変更すると,オブジェクトが自動的にスクロールされ,追加したオブジェクト,または変更したオブジェクトがオブジェクト・テーブルに表示されます。
Splitter Position
スプリッタを動かして,オブジェクト・ツリーとオブジェクト・テーブルの各ペインの相対サイズを調整します。
Selector Tree/Table Width
「Browse」ダイアログ・ボックス内のオブジェクト・ツリーとオブジェクト・テーブルの幅を,それぞれピクセル単位で設定します。
Selector Table Width
オブジェクト・テーブルだけを表示する「Browse」ダイアログ・ボックスの,このテーブルの幅をピクセル単位で設定します。
Visible Selector Rows
「Browse」ダイアログ・ボックスの,オブジェクト・ツリーとオブジェクト・テーブルに表示される行数を設定します。
「Toolbar」タブでは,次の使用環境を設定します。
Show Toolbar
ツールバーを表示,または非表示にします。
Position
ドッキングしたツールバーを,メイン・ウィンドウの上部,下部,横に配置します。
Presentation
ツールバーのボタンにグラフィックとラベルの両方,またはどちらか一方を表示します。
「Layout Details」タブでは,「Volume Layout Details」ウィンドウの次の使用環境を設定します。
Compress Display
詳細が表示されないように,オブジェクトのグラフィカル表示を縮小します。
Projection on Selection
オブジェクトが選択されたときに,そのオブジェクトに関連するオブジェクト,またはその一部を形成するオブジェクトを強調表示します。
Subdisk Projection
サブディスクが選択されたときに,同じディスク上のその他のサブディスクを強調表示します。
「Alert Monitor」ウィンドウ (図 B-5) には,障害が発生したオブジェクトや,その他のエラーが発生したオブジェクトに関する情報が表示されます。
各オブジェクトは,障害またはエラーの説明と一緒に表示されます。
オブジェクトに障害が発生し,警告が発生すると,「Alert」アイコンがメイン・ウィンドウのステータス・バーに表示されます。
また,警告アイコンは,オブジェクト・テーブル内のオブジェクトのアイコンをオーバーレイします。
図 B-5: 「Alert Monitor」ウィンドウ
「Alert Monitor」ウィンドウを表示するには,次のいずれかを実行します。
ツールバーの [Alert] をクリックする。
[Windows] メニューから [Alerts] を選択する。
ステータス・バーの「Alert」アイコンをクリックする。
警告が発生したオブジェクトのプロパティを表示するには,オブジェクトを選択して,[Alert] メニューから [Object Properties] を選択します。
オブジェクトを右クリックして,ポップアップ・メニューから [Properties] を選択するか,またはオブジェクトをダブルクリックして,オブジェクトの「Properties」ダイアログ・ボックスにアクセスすることもできます。
B.3.6 「Object Table Copy」ウィンドウの概要
システムのさまざまな箇所を同時に表示する場合は,オブジェクト・テーブルのコピーを使用します。
このウィンドウは動的なので,システムを更新すると,その変更内容がすべてのウィンドウに反映されます。
ウィンドウのコピーを表示するには,ツールバーから [Table] ボタンをクリックするか,[Windows] メニューから [Copy Object Table] を選択します。
B.3.7 「Object Search」ウィンドウの概要
「Object Search」ウィンドウは,システムを検索して,指定された検索基準に一致するオブジェクトを探します。 「Object Search」ウィンドウ (図 B-6) 内の一連のタブ付きページには,特定のタイプのオブジェクトを検索するためのオプションが表示されます。 検索するオブジェクトのタイプを選択するには,適切なタブのラベルをクリックします。 この検索は,選択したタイプのオブジェクトだけを対象とします。
「Object Search」ウィンドウを表示するには,ツールバーの [Search] をクリックするか,[Window] メニューから [Search] を選択します。
図 B-6: 「Object Search」ウィンドウ
検索基準を指定するには,ドロップダウン・メニューで修飾子を選択してから,検索する値または除外する値を入力します。 たとえば,「Volumes」タブでは,「Name Does Not Contain qualifier」を選択し,文字列 "swap" を入力できます。 これにより,"swap" という単語が含まれるすべてのボリューム名が,検索結果から除外されます。 複数のフィールドに基準を入力した場合,すべての基準に一致 (論理 AND) した項目だけが検索結果として表示されます。
「Object Search」ウィンドウの下半分のテーブルには,検索基準に一致するオブジェクトとそのプロパティが表示されます。 検索結果が表示されない場合は,ウィンドウの下端をドラッグしてウィンドウの表示を拡大します。 「Object Search」ウィンドウに表示されるオブジェクトは監視され,現在の検索基準に合わなくなると,ウィンドウから削除されます。
「Object Search」ウィンドウのメニューは,メイン・ウィンドウのメニューに似ています。
[Window] メニューは,他のウィンドウをオープンしたり,現在の検索結果テーブルのコピーを表示します。
コンテキスト依存の [Selected] メニューは,テーブル内で選択されたオブジェクトのタスクまたはプロパティにアクセスします。
オブジェクトを右クリックすると,コンテキスト依存のポップアップ・メニューにアクセスできます。
「Object Search」ウィンドウをクローズするには,[Console] メニューから [Close] を選択します。
B.3.8 「Task Request Monitor」ウィンドウの概要
「Task Request Monitor」ウィンドウ (図 B-7) は,現在のセッション (およびシステムで実行中のその他のセッション) で,Storage Administrator が実行した LSM のタスクおよびその他のタスクを表示します。
「Task Request Monitor」ウィンドウを表示するには,Storage Administrator のメイン・ウィンドウの [Task] を選択するか,[Window] メニューから [Tasks] を選択します。
図 B-7: 「Task Request Monitor」ウィンドウ
各タスクは,タスクを実行したユーザ,タスクの状態,開始時刻,および終了時刻などのプロパティとともにリストされます。
「Properties」ウィンドウを表示すると,タスクの実行に使用された下位レベルのコマンドや,失敗したタスクに関連するエラー・メッセージを参照できます。 「Task Properties」ウィンドウを表示するには,タスクを選択し,[Tasks] メニューから [Properties] を選択します。 「Tasks Properties」ウィンドウの「Executed Commands」フィールドのコマンドは,コマンド行やスクリプト・ファイルにコピーすることができます。
終了したタスクを削除してウィンドウをクローズするには,[Console] メニューから [Remove Finished Tasks] を選択します。
B.4 Storage Administrator GUI のショートカット
ショートカットを使用すると,GUI の操作をより効率的に行うことができます。
B.4.1 オブジェクトのソート
テーブルのカラムでオブジェクトをソートするには,カラム見出しをクリックします。 カラム見出しを再びクリックすると,オブジェクトのソート順序が逆になります。 このソート順序は,他のユーザ使用環境と一緒に保存できません。
ソートが可能なのは,オブジェクト・テーブル,コマンド・ランチャ,「Object Search」ウィンドウ,および「Task Request Monitor」ウィンドウ内のエントリです。
B.4.2 警告のクリア
ステータス・バーに表示された「Alert」アイコンを確認して,これをクリアするには,[Options] メニューから [Clear Alert Status] を選択します。
B.4.3 キーボード・ショートカットの使用
メニュー・コマンドの代りに,表 B-1と表 B-2 のキーボード・ショートカットを使用できます。
表 B-1
のショートカットは,Storage Administrator のウィンドウの任意の場所で動作します。
表 B-1: キーボード・ショートカット
キーストローク | 動作 |
Ctrl Shift V | ボリュームを作成します。 |
Ctrl G | ディスク・グループを作成します。 |
Ctrl F | ファイル・システムを作成します。 |
Ctrl Z | 選択されたオブジェクトのサイズを変更します。 |
Ctrl N | 選択されたオブジェクトの名前を変更します。 |
Ctrl Shift R | 選択されたオブジェクトを削除します。 |
Ctrl P | 選択されたオブジェクトのプロパティを表示します。 |
Ctrl L | 選択されたボリュームのレイアウトを表示します (グラフィカル表示)。 |
表 B-2
のショートカットは,メイン・ウィンドウでのみ使用できます。
表 B-2: メイン・ウィンドウのキーボード・ショートカット
キーストローク | 動作 |
Ctrl R | 「Task Request Monitor」ウィンドウをオープンします。 |
Ctrl A | 「Alert Monitor」ウィンドウをオープンします。 |
Ctrl S | 「Object Search」ウィンドウをオープンします。 |
Ctrl C | ウィンドウをクローズします。 |
ツールバーをメイン・ウィンドウから離すには,ツールバー・ハンドル (ツールバーの隣の細いバー) 上にポインタを置き,ツールバーをウィンドウの外までドラッグします。 また,ツールバー・ハンドルを使って,ツールバーをメイン・ウィンドウの下部,横,上部に移動することができます。
コマンド・ランチャとメイン・ウィンドウは離したり,結合したりできます。 省略時の設定では,これらは結合されており,コマンド・ランチャは表示されません。
コマンド・ランチャをメイン・ウィンドウから切り離すに,[Options] メニューから [Prefereces] を選択します。 「Preferences」ダイアログ・ボックスで,「Main Window」タブを選択します。 [Show Command Launcher] をクリックしてから,[Dock Command Launcher] をクリックします。
コマンド・ランチャとメイン・ウィンドウを結合するには,[Options] メニューから [Preferences] を選択します。 「Preferences」ダイアログ・ボックスで,「Main Window」タブを選択します。 [Dock Command Launcher] をクリックします。