Tru64 UNIX システムでは,以下の日本語キーボードが使用できます。
キーボード | 配列 | 変換キー | カナLED | 説明 |
LK411-AJ/LK41W-AJ | ANSI | あり | あり | 日本語LK411キーボード |
LK411-JJ/LK41W-JJ | JIS | あり | あり | 日本語LK411キーボード |
LK421-AJ | JIS | なし | なし | 日本語LK421キーボード |
LK421-JJ | JIS | あり | あり | 日本語LK421キーボード |
PCXAJ-AA | JIS | あり | なし | 日本語PC 106キーボード |
LK97W-AJ | JIS | あり | なし | 日本語PC 109キーボード |
LK41W-AJ,LK41W-JJ は,それぞれ LK411-AJ,LK411-JJ と色が異なるだけで機能的には同じものです。ご利用にあたっては対応するキーボードと同じ設定でご利用ください。
LK97W-AJ は PCXAJ-AA に Windows 用の 3 つのキーが追加されたものです。ご利用にあたっては PCXAJ-AA と同じ設定でご利用ください。追加されたキーは本バージョンでは意味を持ちません。
キーボード名は,通常,キーボード裏面のラベルに記述されています。
5.1 CDE におけるキーボード設定
日本語キーボードを正しく使用するには,ウィンドウ環境に対するキーボード設定が必要です。CDE セッションにおけるキーボードの設定方法は次のとおりです。
ユーザごとのキーボード設定は「キーボード設定」アクションで行います。 「キーボード設定」アクションをアプリケーション・マネージャの「デスクトップ・アプリケーション」から起動し,キーボード・リストの中からご使用の日本語キーボード名を選択してください [脚注 9] 。
「キーボード設定」に関する詳細は『CDE ガイドブック』を参照してください。
システムの省略時のキーボード設定については 5.2 節 を参照してください。
注意
日本語キーボード LK41W-AJ,LK41W-JJ,LK97W-AJ はそれぞれ LK411-AJ,LK411-JJ,PCXAJ-AA と同じ設定でご使用ください。
日本語キーボードの設定後,カナ・モードをオンにすることによって日本語キーボードからカナを直接入力することができるようになります。カナ・モードでは,キーボードをタイプするとキーに刻印されている ASCII 文字ではなく同じキーに刻印されているカナ文字が入力されます。
カナ・モードをオンにするキーは,PCXAJ-AA および LK97W-AJ では右側の [Ctrl] [脚注 10] ,他の日本語キーボードでは [カナ] です。 [カナ] キーはキーボードの左下にあります。 同じ操作をもう一度行うと,ASCII モードに戻ります。
なお,日本語環境以外ではカナ文字は正しく入力されません。
5.1.2 変換キー
いくつかの日本語キーボードには,スペース・キーの両側に
[無変換]
,
[変換/前候補]
,
[ひらがな/カタカナ]
というキーがあります。
これらのキーは変換キーと呼ばれ,日本語入力サーバからのかな漢字変換入力に使用することができます。
5.1.3 カナ LED
カナ LED は,カナ・モードの状態を表わす日本語キーボード上の LED です。 カナ・モードがオンの時この LED が点灯します。
Tru64 UNIX の従来のバージョンでは,キーボード・インディケータ (kb_indicator
) がカナ LED を制御していました。V4.0 以降のバージョンでは,XKB のサポートによって
kb_indicator
無しでもカナ LED が正しく点滅します。
5.2 コンソール・モードおよびシングルユーザ・モードにおける日本語キーボードの設定
V4.0D 以降,日本語キーボードの設定が変更され,使い勝手が向上しています。
従来のバージョンでは,日本語キーボードに関して以下のような問題がありました。
コンソール・ファームウェア上で JIS 配列日本語キーボードを使用すると,キーの刻印と違った文字が入力されることがありました。
OS のシングルユーザ・モードで JIS 配列日本語キーボードを使用すると,キーの刻印と違った文字が入力されることがありました。
英語キーボード使用時には省略時のキーボード設定は不要なのに,日本語キーボード使用時には必要でした。
コンソール・ファームウェアが変更され,これらの問題は,以下のようにすべてが解決されています。
最新のコンソール・ファームウェアをシステムにインストールして環境設定することにより,コンソール・ファームウェア,OS のシングルユーザ・モード,およびウィンドウ環境のすべてのモードで,日本語キーボードが正しく設定され,刻印どおりの文字が入力されます。
ウィンドウ環境の省略時のキーボード設定は不要です。
最新のコンソール・ファームウェア CD-ROM は,本バージョンのインストレーション・キットに含まれています。
コンソール・ファームウェアによる日本語キーボードの設定方法は次のとおりです。
コンソール・ファームウェアをアップデートします。
詳しくはコンソール・ファームウェアのドキュメントを参照してください。
コンソール・ファームウェア変数
kbd_hardware_type
および
language
を設定します。
変数
kbd_hardware_type
はキーボードのタイプを表します。
LK41* 日本語キーボードの場合は LK411 を,PCXAJ-AA および LK97W-AJ の場合は PCXAL を指定します。
変数
language
はキーボードの配列と言語を表します。
JIS 配列の日本語キーボードの場合は 50 を,ANSI 配列の日本語キーボードの場合は 52 を指定します。
キーボード | kbd_hardware_type | language |
LK411-AJ/LK41W-AJ | LK411 | 52 |
LK411-JJ/LK41W-JJ | LK411 | 50 |
PCXAJ-AA | PCXAL | 50 |
LK97W-AJ | PCXAL | 50 |
以下は LK41W-JJ キーボードの設定例です。
>>> set language 50 >>> set kbd_hardware_type LK411
次の例のように,1 行に複数のコマンドを入力することもできます。
>>> set language 50; set kbd_hardware_type LK411
コンソール・ファームウェアを初期化します。
>>> init
あるいは,システムの電源を入れ直します。
キーボードの交換が必要な場合はシステムの電源を切ってから行います。
show
コマンドで変数の値が変更されていることを確認します。
>>> show : kbd_hardware_type LK411 language 50 language_name Japanese (JIS) :