12    pdpause

12.1    名称

pdpause - 物理プリンタ,キュー,またはスプーラを一時停止します。

12.2    形式

pdpause [-c class_name]
[-m message_text][-x extended_attribute_string...]
[-X attribute_filename...] object_instance...

次のコマンドで pdpause のヘルプが表示されます。

pdpause -h

12.3    機能説明

pdpause ユーティリティは,処理待ちのプリント・ジョブ,物理プリンタ,キュー,またはスプーラを一時停止します。このユーティリティを使用する際には,以下の点に注意してください。

アクセス・レベル

オペレータ

12.4    オプション

pdpause でサポートされるオプションは以下のとおりです。

12.4.1    -c class_name

一時停止するオブジェクトのクラス,つまりタイプを指定します。

引数

class_name には次の値を指定できます。

-x 文字列オプション,または -X ファイル・オプションを使用する場合は,コマンド属性のタイプと値を次のように指定します。

class=class_name

12.4.2    -m message_text

一時停止するオブジェクトについてのメッセージを設定します。たとえば,物理プリンタを一時停止する場合,次のようなメッセージを付加できます。

-m "Printer1 paused, not currently printing jobs."

-x extended-attributes-string オプション,または -X attribute_filename オプションを使用する場合は,コマンド属性のタイプと値を次のように指定します。

物理プリンタ,キュー,およびスプーラでは,次のように指定します。

message=message_text

ジョブでは,次のように指定します。

job-message-from-administrator=message_text

たとえば,次のようになります。

-x message="Printer1 paused, not currently printing jobs"

このタイプのメッセージを取得するには,対象のジョブまたはドキュメントに対し,次のオプションを指定した pdls ユーティリティを実行します。

-r message

12.4.3    -x extended_attribute_string

pdpause ユーティリティで処理するコマンド行に一連の attribute type=value の組を指定するために使用します。

属性

-x オプションではオブジェクト属性は使用できません。

次のコマンド属性を指定できます。

12.4.4    -X attribute_filename

ユーティリティが読み取る属性ファイルを指定します。pdpause ユーティリティを実行すると,このオプションのコマンド行中の記述位置でファイル内の属性データが処理され,-x オプションで直接指定した場合と同じ結果になります。

属性

-x オプションではオブジェクト属性は使用できません。

次のコマンド属性を指定できます。

12.5    オペランド

object_instance

オペランド object_instance の値は,-c class_name オプション,または class=class_name 属性の値に基づいて指定します。

[server_name:]printer_name

クラスが printer の場合,printer_name には一時停止するプリンタの名前を指定します。server_name の値は省略可能です。

論理プリンタは一時停止できませんが,pddisable ユーティリティを使用して,論理プリンタを通したジョブの実行を防ぐことができます。

[server_name:]job_id

クラスが job の場合,job_id には一時停止するジョブを指し示す一意の識別子を指定します。server_name の値は省略可能です。

[server_name:]queue_name

クラスが queue の場合,queue_name には一時停止するキューの名前を指定します。server_name の値は省略可能です。

[server_name:]server_name

クラスが server の場合,server_name には一時停止するサーバの名前を指定します。

12.6    使用例

  1. スーパバイザ spvi1 上の printer1 でプリンタのサービスを一時停止します。

    pdpause -m "fixing jam" spvi1:printer1

  2. スプーラ sp11 上でまだスケジュールされていないジョブ 123 を一時停止します。その他のジョブに影響はありません。

    pdpause -m "print this later" sp11:123

  3. キューを一時停止します。ジョブは受け付けられますが,プリンタには送信されません。キューに関連付けられているすべての物理プリンタを停止したい場合に使用します。

    pdpause -m "pausing queue2" sp11:q2