この章では,Tru64 UNIX オペレーティング・システム上でアプリケーションを開発するソフトウェア開発者,あるいは Tru64 UNIX 用のアプリケーションを作成するソフトウェア開発者向けのドキュメントについて説明します。このカテゴリのドキュメントは上級ユーザを対象としています。
HP から購入できるハードコピー・ドキュメントについての詳細は,1.5 節
を参照してください。
4.1 ハードコピーおよびオンラインの両方で提供されるドキュメント
この節で説明するドキュメントは,Tru64 UNIX ドキュメント CD-ROM とオプションのドキュメント・キットで提供されます。詳細は
1.5 節
を参照してください。
4.1.1 『Assembly Language Programmer's Guide』
(英語版のみ提供)
このマニュアルは,Tru64 UNIXコンパイラ・システムがサポートする Alpha ハードウェア・アーキテクチャのアセンブリ言語について説明します。このマニュアルは,アセンブリ言語の構文規則とアセンブリ言語プログラムを記述する方法について説明します。
このマニュアルは,Tru64 UNIX用のアセンブリ言語のプログラムを記述するシステム・ソフトウェア開発者を対象とします。
4.1.2 『Asynchronous Transfer Mode』
(英語版のみ提供)
このマニュアルは,Tru64 UNIX ATM (Asynchronous Transfer Mode) サブシステム,ATM サブシステムの構成,および ATM カーネル・インタフェースの使い方について説明します。このマニュアルは,ATM デバイス・ドライバとカーネル・モジュールを記述する,経験のある UNIX カーネル・プログラマを対象とします。次の内容について説明しています。
ATM サブシステム・アーキテクチャの概要
ATM ソフトウェアの構成
異なるカーネル・インタフェースの動作の概要
カーネル・モジュールの作成
このマニュアルでは,ユーザ・レベル・アプリケーションが使用する ATM サブシステムにアクセスするためのアプリケーション・プログラミング・インタフェース (API) については説明しません。このマニュアルは,ATM ネットワーキングのチュートリアルではありません。
4.1.3 『Calling Standard for Alpha Systems』
(英語版のみ提供)
このマニュアルは,Alpha システム上で Tru64 UNIX 用のプロシージャ呼び出しをサポートするためのインタフェースで使用される,要件,メカニズム,および規則の定義を示します。呼び出し標準では,データ構造体,定数,アルゴリズム,規則,メソッド,および関数インタフェースを定義します。これらにより,ネイティブ・ユーザ・モードのプロシージャは,Alpha ハードウェア上の多言語,およびマルチスレッドの Tru64 UNIX 環境で正しく作動することが可能になります。
このマニュアルは,主にコンパイラやデバッガの開発者のために要件を定義するためのものですが,この情報は,あらゆるレベルのプログラミングで使用するプロシージャ呼び出しに適用されます。
4.1.4 『Compaq C 言語リファレンス・マニュアル』 (改訂)
このマニュアルは,HPのシステム上で C 言語を使う際のリファレンス情報を提供します。Compaq C は,Tru64 UNIX システム,OpenVMS VAX システム,および Alpha システム用の ISO/ANS 準拠の C コンパイラです。
このマニュアルは,C プログラミング言語 (一般には ANSI C と呼ばれます) の ANSI X3J11 委員会の標準であった ISO C 標準 (ISO 9899:1990[1992]) に基づいています。すべてのライブラリ関数と,ANSI C 標準に対する言語拡張について説明しています。
このマニュアルは,Compaq C
言語のリファレンス情報を必要とするプログラマを対象とします。プログラムを作成する上でのタスクに関する情報,またはプラットフォーム固有の情報については,
cc
(1)4.1.5 『Guide to the POSIX Threads Library』
(英語版のみ提供)
このマニュアルでは,POSIX スレッド・ライブラリ・ルーチンの使用方法と,リファレンス情報を提供します。これは,cma
,pthread
,および
pthread
の例外戻しなどのマルチ・スレッド操作を実行するために使われる,POSIX スレッド・ライブラリの 3 つのインタフェースに関する情報を提供します。
このマニュアルは,マルチ・スレッド・アプリケーションを作成するプログラマを対象とします。高級プログラミング言語 (C 言語など),UNIX
オペレーティング・システム,および UNIX ソフトウェア開発ツールの経験があることが前提です。
4.1.6 『Guide to Preparing Product Kits』
(英語版のみ提供)
このマニュアルでは,一連のファイルおよびディレクトリで構成されるレイヤード製品キットの作成,メンテナンス,およびインストールの手順について説明します。キットとは,レイヤード製品に対して行われた変更を使用中の Tru64 UNIX システムに反映するための,ソフトウェアの配布およびメンテナンスのための標準のメカニズムです。キットは,カスタマ・システムにインストールするために CD-ROM,ディスケット,またはテープの形態で配布されます。
このマニュアルは,Tru64 UNIX デバイス・ドライバ・キット (DDK) にも含まれています (第 7 章
を参照)。
4.1.7 『Guide to Realtime Programming』
(英語版のみ提供)
このマニュアルは,Tru64 UNIX システムでリアルタイム・アプリケーションを開発するプログラマを対象とします。このマニュアルは,リアルタイム・アプリケーションを新規に作成したり,既存のリアルタイム・アプリケーションを他のシステムから Tru64 UNIX システムに移植する際に必要な情報を提供します。
このマニュアルでは,関数の構文やリファレンス情報は扱いません。それらの情報については,オンライン・リファレンス・ページを参照してください。
このマニュアルは,C プログラミング言語の経験があるアプリケーション・プログラマ,またはシステム・エンジニアを対象としています。UNIX
オペレーティング・システム,および UNIX ソフトウェア開発ツールの経験があることを前提に説明しています。
4.1.8 『ネットワーク・プログラミング・ガイド』 (改訂)
このマニュアルは,Tru64 UNIX のネットワーク・プログラミング環境について説明します。このマニュアルでは,システム呼び出し,ヘッダ・ファイル,およびライブラリに関する情報を含む,X/Open トランスポート・インタフェース (XTI),およびソケットならびに STREAMS プログラミング・フレームワークについて詳細に説明しています。さらに,ソケット・ベースのアプリケーションを XTI に移植する際に必要となる情報を提供します。
このマニュアルでは,Tru64 UNIX オペレーティング・システムがサポートするソフトウェア・ブリッジ
ifnet
(STREAMS モジュール,および DLPI STREAMS 擬似デバイス・ドライバ) についても説明しています。このソフトウェア・ブリッジにより,ソケット・ベースのプロトコル・スタックを使うプログラムによる STREAMS ドライバへのアクセス,STREAMS ベースのプロトコル・スタックを使うプログラムによる BSD ベース・ドライバへのアクセスが可能になります。
このマニュアルは,経験が豊富な UNIX プログラマを対象とします。
4.1.9 『プログラミング・ガイド』 (改訂)
このマニュアルは,C プログラミング言語に焦点を当てながら,Tru64 UNIXオペレーティング・システムのプログラミング環境について説明します。
以下のような内容について説明しています。
コンパイラ・システム
プラグマ・プリプロセッサ指示文
シェアード・ライブラリ
dbx
によるプログラムのデバッグ
Third Degree によるプログラムのデバッグ
プログラム・プロファイリングによる性能の改善
Atom ツールの使用と開発
最適化技法
例外条件の処理
スレッドセーフ・ライブラリの開発
Open MP 並列処理
EVM イベントの発信と受信
Tru64 UNIX システムにおける 32 ビット・ポインタの使用
System V 実行環境における相違
動的に構成可能カーネル・サブシステムの作成
古いスタイルの並列処理インタフェース
デバイス・スペシャル・ファイル名の処理
このマニュアルは,Tru64 UNIXオペレーティング・システムを使って,サポートされている任意の言語でプログラムを作成およびメンテナンスするすべてのプログラマを対象とします。
4.1.10 『プログラミング・サポートツール・ガイド』 (改訂)
このマニュアルは,テキスト操作のためのコマンドとユーティリティ,マクロとプログラムの生成のためのコマンドとユーティリティ,および Tru64 UNIX でのソース・ファイル管理について説明します。
このマニュアルで説明されるコマンドとユーティリティは,主にプログラマが使うものですが,これらのいくつか (たとえば
grep
や
sed
など) は,一般のユーザにも役立ちます。
以下のような内容について説明しています。
正規表現と
grep
コマンドによる情報の検索
awk
によるパターンの照合と情報の処理
sed
エディタによるファイルの編集
入力言語解析プログラムおよびパーサの作成
プログラムにおける m4 マクロの使用
RCS あるいは SCCS によるソース・ファイルの管理
make
ユーティリティによるプログラムのビルド
このマニュアルは,ある程度の UNIX システムの経験を前提として説明しています。
4.1.11 『Programming with ONC RPC』
(英語版のみ提供)
このマニュアルでは,オープン・ネットワーク・コンピューティング環境 (ONC) のリモート・プロシージャ・コール (RPC) を使った,高度なプログラミングについて概説しています。rpcgen
プロトコル・コンパイラを使って,RPC アプリケーションを作る方法と RPC プログラミング・インタフェースについて説明します。
このマニュアルは,ネットワークに関する詳しい知識なしで,ネットワーク・アプリケーションを作成したいプログラマを対象としています。
4.1.12 『セキュリティ・プログラミング・ガイド』 (新規)
エンハンスト・セキュリティ・サブセットをインストールしシステムの構成を行うと,そのシステムは信頼できるシステム (トラステッド・システム) として認識されます。エンハンスト・セキュリティ機能を使用すると,C2 および F-C2 セキュリティ・クラスを満たすようシステムを構成できます。
このドキュメントでは,エンハンスト・セキュリティが設定された Tru64 UNIX オペレーティング・システム上で動作するプログラムの作成方法について説明します。ここでは,Tru64 UNIX のプログラミング・ツールの使用方法を含め,プログラミングについての一般的な知識があるものとして説明します。次のような項目について説明しています。
認証データベースに保管されたセキュリティ情報の使用方法
Tru64 UNIX 固有の機能であるプロセスごとの監査 ID (AUID) の使用
監査レコードの書き込みおよび読み取りメカニズム
SIA (Security Integration Architecture) インタフェースの使用
ACL を使用したプログラミング
GSSAPI (Generic Security Application Program Interfaces) によるプログラミング
4.1.13 『Writing Kernel Modules』 (改訂)
(英語版のみ提供)
カーネル・モジュールとは,UNIX カーネルで実行されるコードおよびデータ構造体を含むバイナリ・イメージです。これらのモジュールは,同じようなタスクをまとめることによってコードの重複を減らしてシステムの効率を向上させることができるよう,ある程度共通に使用されるコードを提供しています。
このドキュメントは,カーネルにモジュールを追加し,特定の環境に合わせてカーネルをカスタマイズしたい開発者向けの情報を提供します。
このドキュメントは,デバイス・ドライバ・キット (第 7 章
を参照) にも含まれています。
4.1.14 『国際化ソフトウェア・プログラミング・ガイド』 (改訂)
国際化 (I18N) とは,ユーザの使用言語とその居住地域の文化慣習を反映したプログラムを設計および導入するプロセスのことです。
このドキュメントでは,まず国際化の概念について説明しています。 また,国際化プログラムの作成方法,メッセージ・カタログの作成および使用方法,ロケールの開発およびカスタマイズ方法についても説明しています。
このドキュメントは V5.1B で再編成されており,Tru64 UNIX 上での国際化アプリケーションのプログラミングに関するトピックにフォーカスして説明しています。 Tru64 UNIX の国際化ツールに関する一般ユーザ向けの情報は,『国際化ソフトウェア・ユーザーズ・ガイド』で説明してます。
具体的には以下のような内容について説明しています。
文字セット,言語/慣習に依存するデータ,および言語などのアプリケーションでの処理
メッセージの抽出および翻訳と,メッセージ・カタログの生成およびアクセス方法
curses
ライブラリ・ルーチンによるワイド文字データの処理
国際化プログラムの作成時におけるグラフィカル・プログラミング・ライブラリ (X, OSF/Motif, and DECwindows Extensions to OSF/Motif) の使用
ロケールの開発と
localedef
コマンドによる種々のファイル・タイプからのロケールの作成
リソース・ファイルにおける入力メソッドの指定,リファレンス・ページの作成,データ・ファイルのコードセット変換など,国際化アプリケーションをプログラミングする際の考慮事項
また,このドキュメントでは以下のような項目についても説明しています。
X/Open CAE Version 5 System Interfaces and Headers (XSH) で定義されている WPI (Worldwide Portability Interfaces) の概要と,サンプルのロケール・ソース・ファイル
中国語,日本語,韓国語におけるユーザ定義文字 (UDC) のサポート
dxterm
端末エミュレータ固有のプログラミング機能
ロケール・ソース・ファイルのサンプル
このマニュアルは,国際化アプリケーションを Tru64 UNIX 用に開発するプログラマを対象とします。
4.1.15 『Common Desktop Environment: アプリケーション・ビルダ・ユーザーズ・ガイド』
このマニュアルでは,アプリケーション・ビルダの概要,およびこれを使用して CDE アプリケーションを作る方法について説明します。アプリケーション・ビルダは,ユーザ・インタフェースの作成,変更を支援するためのツールで,プログラマ,ユーザ・インタフェース設計者,およびプロジェクト・マネージャにとって強力なツールになります。
4.1.16 『Common Desktop Environment: Dtksh ユーザーズ・ガイド』
このマニュアルは,KornShell (ksh
) スクリプトを使って Motif アプリケーションを作る際に必要な情報を提供します。また,段階的に複雑さが増すスクリプト例もいくつか含まれています。
このマニュアルは,C プログラミング言語の代わりに KornShell スクリプトを使用して,Motif アプリケーションを開発するプログラマを対象とします。KornShell
プログラミング,Motif,および Xt Intrinsics の知識を前提とします。X プログラミング・ライブラリ (Xlib
) の経験があることも前提になります。
4.1.17 『Common Desktop Environment: プログラマーズ・ガイド(ヘルプ・システム編)』
このマニュアルは,CDE アプリケーションのオンライン・ヘルプの開発方法について説明します。ヘルプ・トピックの作成,およびオンライン・ヘルプの CDE アプリケーションへの統合の方法について説明します。
このマニュアルは,次の作業を行うアプリケーション・プログラマを対象とします。
オンライン・ヘルプ情報の設計,作成,表示
ヘルプ機能が統合されたソフトウェア・アプリケーションの作成
4.1.18 『Common Desktop Environment: プログラマーズ・ガイド(国際化対応編)』
このマニュアルは,デスクトップの国際化対応を行い,アプリケーションがさまざまな言語と文化習慣を,一貫したユーザ・インタフェースでサポートできるようにするために必要な情報を提供します。
このマニュアルは,全世界に向けて提供される製品を開発する CDE アプリケーション・プログラマを対象とします。
4.1.19 『Common Desktop Environment: プログラマーズ・ガイド』
このマニュアルは,既存のアプリケーションを CDE デスクトップに統合する際に必要になる情報を提供します。また,新しい CDE アプリケーションの開発方法についても説明します。
Motif,X,UNIX,および C プログラミングの経験があることが前提になります。
4.1.20 『Common Desktop Environment: プログラマ概要』
このマニュアルは,CDE の開発環境,および開発者ドキュメント・セットについて概説します。次のユーザを対象とします。
新しい CDE アプリケーションを開発したり,既存の OSF/Motif アプリケーションを CDE に統合するアプリケーション開発者
CDE 上で動作するアプリケーションに関連するプロジェクトの設計に携わるマネージャ,またはプロジェクト・リーダ
4.1.21 『Common Desktop Environment: スタイル・ガイド』
このマニュアルでは,CDE アプリケーションの設計におけるスタイルのガイドラインについて説明し,CDE アプリケーション・レベルの認定用の要件を列挙します。CDE
の要件は,OSF/Motif バージョン 1.2 の要件に CDE 固有の要件を追加したものです。
4.1.22 『Common Desktop Environment: ToolTalk メッセージの概要』
このマニュアルは,ToolTalk サービスがどのように動作し,アプリケーションが提供する情報を ToolTalk サービスがどのように配信するかについて説明します。また,アプリケーションが,ToolTalk サービスと ToolTalk 構成要素をそのように使うかについても説明します。
このマニュアルの読者は,ToolTalk サービス,UNIX オペレーティング・システムのコマンド,システム管理者コマンド,およびシステムの用語についての知識があることが前提となります。
このマニュアルは,ハードコピーでも提供しています。
4.2 ハードコピーのみで提供されるドキュメント
この節で説明するドキュメントはハードコピー版のみが提供されます。これらのドキュメントは Tru64 UNIX のインストレーション・キットに含まれています。
4.2.1 『Programmer's Guide: STREAMS』
(英語版のみ提供)
このマニュアル (AT&T 作成,Prentice Hall 社刊) は,ユーザ,およびカーネル・レベルでの STREAMS メカニズムの使用に関する情報を提供します。STREAMS メカニズムの知識のないユーザのために初歩的な情報が含まれています。
このマニュアルは,STREAMS を使って,STREAMS の監視,制御,およびポーリング,STREAMS モジュールとドライバの設計と実装,STREAMS ベースのパイプと FIFO の使用に関するトピックを扱います。また,STREAMS の多重化機能,および STREAMS ベースの端末と擬似端末サブシステムについても説明します。
4.3 オンラインのみで提供されるドキュメント
この節で説明するドキュメントは,CD-ROM で提供されるオンライン・ドキュメントです。ハードコピーは提供されません。
4.3.1 Java ドキュメント
Tru64 UNIXオペレーティング・システムには,Java 開発キット (JDK) が含まれています。このキットには,Tru64 UNIX オペレーティング・システム上で動作する Java アプレットとプログラムを開発するためのツールが含まれています。
『Java 開発キット (概要)』は,HP の Alpha プラットホーム用の Java とオンライン・ドキュメントがダウンロードできる,HP の Java に関する Web サイトへのリンクです。このサイトからは,HP の JDK と Java SDK についてのコメント,提案,あるいは質問などを送るための情報も含まれています。
4.3.2 『Ladebug Debugger Manual』 (改訂)
Ladebug デバッガは,実行可能プログラムをソース・コードとマシン・コード・レベルでデバッグするためのツールです。C,および C++,Ada,COBOL,および Fortran で記述されたプログラムをデバッグすることができます。
このマニュアルは,マルチ・プロセスあるいはマルチ・スレッドのアプリケーションをデバッグしたり,カーネルのデバッグ,およびリモートのクライアント/サーバ・デバッグを行う必要のある開発者を対象とします。
なお,このドキュメントは,Tru64 UNIX の下記の Web ページから参照できます。
http://h30097.www3.hp.com/docs/pub_page/doc_list.html
4.3.3 『System V MNLS から Tru64 UNIX への国際化機能移行ガイド』
System V MNLS (Multi-National Language Supplement) の国際化機能と Tru64 UNIX の国際化機能を比較し,System V MNLS の国際化機能を使用したアプリケーションを Tru64 UNIX へ移行する際に必要な情報を提供します。
4.3.4 『Object File and Symbol Table Specification』(改訂)
このドキュメントは,コンパイラおよびデバッガの開発者,および, Tru64 UNIX 上のオブジェクト・ファイルをアクセスあるいは扱う必要のあるその他の開発者を対象としています。このドキュメントは,これまで『Assembly Language Programmer's Guide』で提供していた情報の補足あるいは代替となるものです。プログラム開発の基礎とシンボル・テーブルの概念を理解していることを前提としています。
4.3.5 『Common Desktop Environment: Product Glossary』
(英語版のみ提供)
このドキュメントは,共通デスクトップ環境で使われるすべての用語リストです。
このマニュアルは,CDE の全ユーザを対象とします。
4.3.6 ToolTalk サービス・ドキュメント
ToolTalk は,共通デスクトップ環境の一部である,アプリケーション間の通信サービスです。ToolTalk は,アプリケーションとデスクトップの構成要素が互いにサービスを要求し,イベントを通知する手段を提供します。次のマニュアルで,ToolTalk サービスについて説明します。
『Common Desktop Environment: ToolTalk メッセージの概要』
このマニュアルは,ToolTalk サービスがどのように動作し,アプリケーションが提供する情報を ToolTalk サービスがどのように配信するかについて説明します。また,アプリケーションが,ToolTalk サービスと ToolTalk 構成要素をそのように使うかについても説明します。
このマニュアルの読者は,ToolTalk サービス,UNIX オペレーティング・システムのコマンド,システム管理者コマンド,およびシステムの用語についての知識があることが前提となります。
このマニュアルは,ハードコピーでも提供しています。
(英語版のみ提供)
このマニュアルは,ToolTalk サービスを使って他のアプリケーションと協調して動作するアプリケーションを作り,維持する開発者に役立つ情報を提供します。また,ワークステーションを設定するシステム管理者にも役立つ情報を提供します。このマニュアルは,オペレーティングのコマンド,システム管理者用コマンド,およびシステムの用語を理解していることが前提です。
(英語版のみ提供)
このマニュアルは,列挙型,および関数など,ToolTalk アプリケーション・プログラミング・インタフェースの構成要素について説明します。また,ToolTalk の機能拡張を含むオペレーティング・システムのコマンド,エラー・メッセージ,および標準 ToolTalk メッセージング・セットについても説明します。
コア・ドキュメント・セットのウィンドウ・プログラミング・ドキュメント・セットに含まれている『Common Desktop Environment: ToolTalk メッセージの概要』を参照してください。
4.3.7 『IMLIB ライブラリ・リファレンス・マニュアル』
ユーザ・キー定義ライブラリ IMLIB/KEYBIND を使用したアプリケーションの開発者のためのマニュアルです。IMLIB/KEYBIND は,ユーザによる漢字変換キー定義を可能にするためのライブラリです。
4.3.8 『ユーザ・キー定義利用者の手引』
ユーザ・キー定義ライブラリ IMLIB を使用して作成されたアプリケーションで,かな漢字変換のキー定義を変更する方法について説明しています。
4.3.9 『DEC 入力サーバ・ライブラリ』
X11R6 XIM ライブラリを使用してクライアントと通信するための X11R6 入力サーバを作成する際に必要となる情報を提供しています。Tru64 UNIX では,通信メカニズムに関する詳しい知識がなくても入力サーバを作成できるような API を提供しています。
4.3.10 アジア系言語環境に関するドキュメント
以下のドキュメントで,Tru64 UNIX システムでサポートするいくつかの英語以外の言語環境の特徴,および必要となるシステムの設定について説明します。 これらのドキュメントでは,文字およびコードセット,ロケール,デバイスの設定,キーボード,入力メソッドなどについて説明しています。 これらのドキュメントの情報は,プログラマおよび Tru64 UNIX の上級ユーザを対象としています。
これらのドキュメントにはアジア系文字が含まれており,ブラウザでの表示にはそれぞれの言語設定あるいは Unicode の使用が必要になります。 それぞれのドキュメントの先頭に,Netscape ブラウザの設定方法について説明したページへのリンクがあります。 Microsoft Internet Explorer の最近のバージョンでは,Unicode 文字セットがデフォルトで有効になっています。
『Technical Reference for Using Chinese Features』 -- 中国語機能についてのテクニカル・リファレンス情報 (英語版のみ提供)
『Technical Reference for Using Japanese Features』 -- 日本語機能についてのテクニカル・リファレンス情報
このドキュメントは『日本語機能ガイドブック』を英訳したものです。
『Technical Reference for Using Korean Features』 -- 韓国語機能についてのテクニカル・リファレンス情報 (英語版のみ提供)
『Technical Reference for Using Thai Features』 -- タイ語機能についてのテクニカル・リファレンス情報 (英語版のみ提供)
中国語および韓国語に関するドキュメントは改訂され,dxhanziim
,dxhanyuim
,dxhangulim
,および Phrase 入力メソッドをサポートする多言語対応のメニュー形式の入力サーバ
dxim
についての情報が追加されています。
4.3.11 X ウィンドウ・システムに関するマニュアル
(英語版のみ提供)
X Window System は,ビットマップ・ディスプレイでモノクロあるいはカラーのテキストおよびグラフィックを表示しながら複数のアプリケーションを同時に実行できるネットワーク透過のウィンドウ・システムです。ネットワーク透過とは,ネットワーク上に散在する任意のマシン上でアプリケーション・プログラムを実行できることを意味します。X Window System によってアプリケーションはデバイスに依存しないことが可能になるため,アプリケーションを新しいディスプレイ装置で動作させる場合も,プログラムの書き直しや再コンパイル,あるいは再リンクさえも必要ありません。
このセクションで説明するマニュアルは,X ウィンドウ・システム,バージョン 11,リリース6のマニュアルです。これらのマニュアルは,X コンソーシアムから提供されます。
『X Window System: The Complete Reference to Xlib, X Protocol, ICCCM, XFLD』
この 1000 ページにわたるマニュアルでは,X ウィンドウ・システム,バージョン 11,リリース5の機能について説明します。このマニュアルは,X ウィンドウ・システムの設計チームのメンバーであった Robert W. Scheifler,James Gettys によって執筆され,初版は Digital プレスから出版されたものです。
このマニュアルでは,Version 11 Release 6 の X ウィンドウ・システム・プロトコルについて説明します。このドキュメントは Robert W. Scheifler によって執筆されたものです。
『Inter-Client Communication Conventions Manual』
このマニュアルでは,X Version 11 ソフトウェアとのクライアント間通信に適した規約を提言します。提言する規約は,特定のユーザ・インタフェースを強制するものではありません。異なる言語でクライアントが通信できるように,これらの規約は,Xlib インタフェースではなく,プロトコル・オペレーションを使用して表現されています。
David Rosenthal によって執筆されたこのドキュメントは,Release 6 ソフトウェアをベースにしています。
『X Toolkit Intrinsics -- C Language Interface』
Intrinsics は,ネットワーク・ウィンドウ・システム--特に X ウィンドウ・システムでユーザ・インタフェースを作成するために必要な特別な要件に適合するように作られたプログラミング・ライブラリです。イントリンシックスおよびウィジェットのセットが,X ツールキットを構成します。このマニュアルでは,X ツールキットのイントリンシックスについて説明します。このドキュメントは,Version 11 Release 6 をベースにしています。
Joel McCormack,Paul Asente,Ralph R. Swick によって執筆されたこのドキュメントは,イントリンシックスで構築されたウィジェット・セットを使用するアプリケーション・プログラマ,およびイントリンシックスを使用してウィジェット・セットのためのウィジェットを作成するウィジェット・プログラマを対象としています。
『X Logical Font Description Conventions』
このマニュアルでは,標準論理フォントの記述,およびクライアントが全 X サーバにわたって一貫して画面型ライブラリを参照し,アクセスできるようにする,コア・プロトコルで従う規約について説明します。
『Xlib -- C Language X Interface』
このマニュアルは,C 言語の X ウィンドウ・システム・プロトコルへの下位レベルインタフェースに関する参照情報を提供します。ここで,ライブラリにある各関数の詳細な説明,および関連する背景情報の解説を行います。