pdclean - キューまたはスプーラからジョブを削除します。
2.2 形式
pdclean -c class_name [-m
message_text][-x extended_attribute_string...]
[-X attribute_filename...][server_name:]spooler-name...
次のコマンドで pdclean のヘルプが表示されます。
pdclean -h
pdclean ユーティリティは,指定した任意のスプーラまたはキューからすべてのジョブを削除します。このユーティリティを使用する際には,以下の点に注意してください。
クリーン処理を実行する前に,対象のキューまたはスプーラを使用不能にする必要があります。
クリーン処理中は,キューまたはスプーラを使用可能にすることはできません。
pdclean ユーティリティは,対象のキューまたはスプーラで pdls コマンドを入力し,表示されたすべてのジョブを pddelete で削除するのに似ています。
削除してはならないジョブはすべてバックアップしてから,次の操作を実行します。
すべてのジョブを別のキューまたはスプーラに対して再実行します。
再実行できないときは,すべてのユーザに対して,各自のジョブのコピーを保存するように通知します。
スーパバイザからジョブを削除することはできません。
スプーラからジョブを削除する場合は,次のようになります。
retained (保持),completed (完了),processing (処理中),および printing (印刷中) 状態のジョブが削除されます。関連付けられた物理プリンタで既に印刷中のジョブは削除できないことがあります。
スプーラに notification-profile が設定されている場合は,クリーン処理完了時に "clean complete" イベントがクライアントに通知されます。
キューからジョブを削除する場合は,次のようになります。
関連付けられた物理プリンタで printing (印刷中),retained (保持),および processing (処理中) 状態のジョブが削除されます。既に印刷中のジョブは削除できないことがあります。
印刷中のジョブはすべて強制終了されます。
キューに notification-profile が設定されている場合は,クリーン処理完了時に "clean complete" イベントがクライアントに通知されます。
オペレータ
管理者は,このユーティリティを問題解決の緊急手段として使用します。
2.4 オプション
pdclean でサポートされるオプションおよび関連する引数は以下のとおりです。
2.4.1 -c class_name
ジョブを削除するオブジェクトのクラス,つまりタイプを指定します。
class_name には次の値を指定できます。
server
queue
省略時の値はありません。queue または server のいずれかを指定する必要があります。
-x extended-attributes-string 文字列オプション,または -X attribute_filename ファイル・オプションを使用する場合は,コマンド属性のタイプと値を次のように指定します。
class=class_name
2.4.2 -m message_text
クリーン処理を行うキューまたはスプーラについてのメッセージを設定します。たとえば,クリーン処理を行うスプーラには次のようなメッセージを付加できます。
-m "Cleaning. Big-Spooler down for 10 minutes"
-x extended-attributes-string オプション,または -X attribute_filename オプションを使用する場合は,コマンド属性のタイプと値を次のように指定します。
message=message_text
たとえば,次のようになります。
-x "message='Cleaning. Big-Spooler down for 10 minutes'"
このタイプのメッセージを取得するには,対象のキューまたはスプーラに対し,次のオプションを指定した pdls ユーティリティを使用します。
-r message
2.4.3 -x extended_attributes_string
pdclean ユーティリティで処理するコマンド行に一連の attribute_type=value の組を指定するために使用します。
-x オプションではオブジェクト属性は使用できません。
次のコマンド属性を指定できます。
attributes
class
message
ユーティリティが読み取る属性ファイルを指定します。pdclean ユーティリティを実行すると,このオプションのコマンド行中の記述位置でファイル内の属性データが処理され,-x オプションで直接指定した場合と同じ結果になります。
-X オプションではオブジェクト属性は使用できません。使用できるコマンド属性については,-x オプションの項を参照してください。
オペランド object_instance の値は,-c class_name オプション,または class= class_name 属性の値に基づいて指定します。
オブジェクト・クラスが server の場合,spooler_name にはクリーン処理の対象となるスプーラの名前を指定します。[server_name::] は省略可能です。
オブジェクト・クラスが queue の場合,queue_name にはクリーン処理の対象となるキューの名前を指定します。[server_name:] にはそのキューを制御するスプーラを指定します。この値は省略可能です。
bob という名前のスプーラからすべてのジョブを削除します。
pdclean -c server bob
class オプションの代わりに class 属性を使用して,bob という名前のスプーラからすべてのジョブを削除します。
pdclean -x "class=server" bob
big-spooler という名前のスプーラにある central という名前のキューに現在格納されているすべてのジョブを削除します。retained (保持) 状態にあるジョブもすべて削除されます。
pdclean -c queue big-spooler:central