23    pdspvlpr

23.1    名称

pdspvlpr - プリント・システムのアウトバウンド・ゲートウェイ・デーモンです。

23.2    形式

pdspvlpr [-a] [-c] [-F] [-e email-address
[-d ODB-database-directory] outbound-gateway-name 

次のコマンドで pdspvlpr のヘルプが表示されます。

pdspvlpr -h

23.3    機能説明

アウトバウンド・ゲートウェイはプリント・クライアントからの要求を受け取り,それを対応する BSD 操作に変換して BSD プリンタに転送します。

23.4    オプション

pdspvlpr でサポートされるオプション,関連する引数,および属性は以下のとおりです。

23.4.1    -a

破損している可能性のあるデータベースを使用して,サーバがスタートアップすることを防ぐために,サーバ・オブジェクトの属性値が正しいかどうかをチェックするよう管理者に要求します。

-a スイッチは,クラッシュ回復の手順として,サーバでオブジェクト・データベースを修復する必要が生じた後に,サーバをスタートアップする場合にのみ必要なパラメータです。

23.4.2    -c

通常のシャットダウン後のスタートアップ時に,データベースの完全性チェックを強制実行します。

サーバは,クラッシュ後の再起動時に自動的にデータベースの完全性をチェックします。オブジェクト・データベースの破損が懸念される場合は,-c スイッチを使用することをお勧めします。

23.4.3    -F

フォアグラウンドで実行します。省略時の設定では,スーパバイザ・プロセスはバックグラウンドで実行されます。

23.4.4    -e email-address

スーパバイザでスタートアップ・エラーが発生した場合に使用する電子メール・アドレスを指定します。

スーパバイザでは,エラーを /var/syslog ファイルに記録すると共に,指定したアドレスにエラー・メッセージのコピーを送信します。

電子メールによるエラー・メッセージの例を次に示します。

From root@ithaca.gov (0000-Admin (0000))
Date: Wed, 7 Oct 1998 14:24:04 -0700
To: telemachus@ithaca.gov
Subject: Print System Startup Failure
Sender: PrintSystem@ithaca.gov
 
Error starting print server "odysseus" on "winedarksea" 
due to the following:
 
pdspvlpr: database does not exist: ./odysseus

23.4.5    -d ODB-database-directory

スーパバイザの ODB データベースの場所を指定します。

-d オプションを省略すると,スーパバイザは /var/pd/odb でデータベース・ファイルを検索します。

ODB-database-directory パラメータには,データベース・ファイル名を含めないでください。スーパバイザ・データベース・ファイルの名前は,pdspvr の supervisor-name 引数で指定します。

このオプションは,pdmakedb 操作で,-d オプションを使用して標準以外の場所にスーパバイザ・データベースを作成した場合にのみ必要です。

23.5    使用例

  1. ODB データベースの場所は省略時の場所,エラー時の電子メール通知はなしという設定で,"odysseus_obg" という名前のスーパバイザを起動します。

    /usr/pd/lib/pdspvlpr odysseus_obg

  2. ODB データベースの場所として /usr/local/odb ディレクトリを指定し,"odysseus_obg" という名前のスーパバイザを起動します。

    /usr/pd/lib/pdspvlpr -d /usr/local/odb odysseus_obg

  3. "odysseus_obg" という名前のスーパバイザを起動し,スタートアップ時にエラーが発生した場合は,"telemachus" というユーザ宛に電子メール・メッセージを送信することを指定します。

    /usr/pd/lib/pdspvlpr -e telemachus@ithaca.gov odysseus_obg