本書では,HP Tru64 UNIX オペレーティング・システム・ソフトウェアの上級ユーザ向けのインストレーション手順について説明します。
RIS サーバからのフル・インストレーションおよびアップデート・インストレーション,インストレーション・クローニング,構成のクローニング,ディスク・スペースの計画,フル・インストレーション後のワールドワイド言語サポート (WLS) のインストレーションなどについて説明します。
本書の対象読者
本書は,種々のインストレーション機能 (インストレーションや構成のクローニングなど) を利用しようとしている上級ユーザを対象としています。
新しい機能および変更された機能
Version 5.1A リリースと比べて,以下の点が変更されています。
国際化ソフトウェアの作成方法を説明しているドキュメントの紹介が,2.9 節に追加されました。
UFS ファイル・システムと AdvFS ファイル・システムの違いが明確になりました (4.3.2 項を参照)。
構成をクローニングする際には,パッチがすでに適用されているシステムを使って
config.cdf
ファイルを作成しないでください。
この制限事項と回避策の説明が,7.4 節に追加されました。
本書の以前のバージョンは,下記の URL で参照できます。
http://h50146.www5.hp.com/products/software/oe/tru64unix/manual/
本書の構成は次のとおりです。
第 1 章 | RIS (Remote Installation Services) ネットワーク・サーバからフル・インストレーションおよびアップデート・インストレーションを実行するための準備作業および起動方法について説明します。 |
第 2 章 | フル・インストレーション後に
|
第 3 章 | UNIX シェル環境における,ファイル・システムのリストア方法,ディスク・ラベルの変更方法,システム保守の実行方法について説明します。 |
第 4 章 | 推奨ディスク・パーティションを使用しないで手動でディスクのパーティショニングを行なう場合の,ディスク・スペースの計画手順について説明します。 |
第 5 章 | ユーザ提供ファイルおよび構成記述ファイル (CDF) を使用してインストレーション・プロセスをカスタマイズおよび拡張する方法について説明します。 |
第 6 章 | フル・インストレーションの際に,モデル・システムから 1 つあるいは複数のターゲット・システムへインストレーションを複製する,インストレーション・クローニング処理について説明します。 |
第 7 章 | すでに構成されたモデル・システムから 1 つあるいは複数のターゲット・システムへ構成を複製する,構成クローニング処理について説明します。 |
付録 A | インストレーション構成記述ファイル (CDF) の属性と値をリストして定義しています。 |
付録 B | フル・インストレーションまたはアップデート・インストレーションの際に起動されるユーザ提供スクリプトのサンプルを提供します。 |
高度なインストレーション作業を実行する際には,以下の関連資料が役に立ちます。
ハードウェア・ドキュメント
プロセッサおよび追加デバイスのセッティング方法,コンソール環境変数の設定,トラブルシューティングのガイドラインについては,ハードウェアに付属のドキュメントを参照してください。
『ネットワーク管理ガイド:サービス編』
ネットワークの設定および管理については『ネットワーク管理ガイド:サービス編』を参照してください。
『Sharing Software on a Local Area Network』
RIS サーバの設定方法,ソフトウェア環境の作成および提供方法,クライアント・システムの登録方法については『Sharing Software on a Local Area Network』を参照してください。
Advanced File System (AdvFS) の管理については『AdvFS 管理ガイド』を参照してください。
『システム管理ガイド』
インストレーション後のシステムの管理については『システム管理ガイド』を参照してください。
Logical Storage Manager (LSM) の構成方法,管理方法については,『Logical Storage Manager』を参照してください。
ドキュメント・セット内のすべてのマニュアルについての情報は,『ドキュメント概要』 を参照してください。
Tru64 UNIX のドキュメントは,次の URL でも参照できます。
http://h50146.www5.hp.com/products/software/oe/tru64unix/manual/
%
$
パーセント記号は,C シェルのシステム・プロンプトを表します。ドル記号は, Bourne シェル,Korn シェル,および POSIX シェルの場合の システム・プロンプトを表します。
#
番号記号は root としてログインした場合のシステム・プロンプトを表します。
%
cat
対話式の例における太字(ボールド体)は,ユーザが入力する文字を示します。
コンソール・サブシステム・プロンプトは 3 つの山カッコで表記されます。
イタリック体 (斜体) は,変数値,プレースホルダ,および関数の引数名を示します。
cat
(1)リファレンス・ページの参照には,該当するセクション番号をカッコ内に示します。
たとえば,
cat
(1)cat
コマンドについての情報が,
リファレンス・ページのセクション1に記載されていることを示します。
この記号は,スラッシュの前に指定されているキーを押しながら, スラッシュの後のキーまたはマウス・ボタンを押すことを示します。 例中では,このようなキーの組み合わせは, 四角あるいは大カッコで囲まれて示されます(たとえば,[Ctrl/C] )。