HP OpenVMS Systems Documentation |
本書では,日本語DECprint Supervisor (DCPS) for OpenVMS の制限事項,使用方法に関するヒント,その他有用な情報について説明します。
ソフトウェア・バージョン: | 日本語HP DECprint Supervisor (DCPS) for OpenVMS, V2.5 |
オペレーティング・システム: | 日本語OpenVMS Alpha V6.2, V7.3-2, V8.2 |
日本語OpenVMS I64 V8.2, V8.2-1 | |
日本語OpenVMS VAX V5.5-2, V6.2, V7.3 |
© 2006 Hewlett-Packard Development Company, L.P.
Microsoft および Windows は米国 Microsoft 社の商標です。
このドキュメントに記載されているその他の会社名および製品名は,各社の商標または登録商標です。
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このドキュメントでは,本バージョンの日本語 DECprint Supervisor における新機能,問題点の修正,使用上のヒント,制限事項,およびその他の情報について説明します。このドキュメントは, DCPS をインストールするシステム管理者,および実際に使用する一般ユーザを対象としています。
本書の構成は以下のとおりです。
DCPS については次のドキュメントを参照してください。
『リリース・ノート』 | DCPS の使用上の注意事項について説明しています。 |
『インストレーション・ガイド』 | DCPS のインストール方法について説明しています。 |
『システム管理者ガイド』 | システム管理者,データセンタ・オペレータ,アプリケーション・プログラマが, DCPS プリント・キューをどのように作成/管理し,印刷に関する問題を解決するかを説明します。 |
『ユーザーズ・ガイド』 | DCPS を使用して PostScript プリンタに印刷する方法について説明しています。 |
『ソフトウェア仕様書 (SPD 48.27.xx) 』 | DCPS がサポートするプリンタの一覧, DCPS V2.5 の機能と動作環境について説明しています。 |
HP OpenVMS の製品およびサービス情報については,下記のURLの Web サイトを参照してください。
http://www.hp.com/jp/openvms/ (日本語) http://www.hp.com/go/openvms/ (英語) |
このドキュメントでは以下の表記法を使用します。
表記法 | 意味 |
---|---|
Ctrl/ x | Ctrl/ x という表記は,Ctrl キーを押しながら別のキーまたはポインティング・デバイス・ボタンを押すことを示します。 |
[Return] | 例の中で,キー名が四角で囲まれている場合には,キーボード上でそのキーを押すことを示します。テキストの中では,キー名は四角で囲まれていません。
HTML 形式のドキュメントでは,キー名は四角ではなく,括弧で囲まれています。 |
... | 例の中の水平方向の反復記号は,次のいずれかを示します。
|
.
. . |
垂直方向の反復記号は,コードの例やコマンド形式の中の項目が省略されていることを示します。このように項目が省略されるのは,その項目が説明している内容にとって重要ではないからです。 |
( ) | コマンドの形式の説明において,括弧は,複数のオプションを選択した場合に,選択したオプションを括弧で囲まなければならないことを示しています。 |
[ ] | コマンドの形式の説明において,大括弧で囲まれた要素は任意のオプションです。オプションをすべて選択しても,いずれか 1 つを選択しても,あるいは 1 つも選択しなくても構いません。ただし, OpenVMS ファイル指定のディレクトリ名の構文や,割り当て文の部分文字列指定の構文の中では,大括弧に囲まれた要素は省略できません。 |
[|] | コマンド形式の説明では,括弧内の要素を分けている垂直棒線はオプションを 1 つまたは複数選択するか,または何も選択しないことを意味します。 |
{ } | コマンドの形式の説明において,中括弧で囲まれた要素は必須オプションです。いずれか1のオプションを指定しなければなりません。 |
太字 | 太字のテキストは,新しい用語,引数,属性,条件を示しています。 |
italic text | イタリック体のテキストは,重要な情報を示します。また,システム・メッセージ ( たとえば内部エラー number),コマンド・ライン ( たとえば /PRODUCER= name),コマンド・パラメータ ( たとえば device-name) などの変数を示す場合にも使用されます。 |
UPPERCASE TEXT | 英大文字のテキストは,コマンド,ルーチン名,ファイル名,ファイル保護コード名,システム特権の短縮形を示します。 |
Monospace type | モノスペース・タイプの文字は,コード例および会話型の画面表示を示します。
C プログラミング言語では,テキスト中のモノスペース・タイプの文字は,キーワード,別々にコンパイルされた外部関数およびファイルの名前,構文の要約,または例に示される変数または識別子への参照などを示します。 |
-- | コマンド形式の記述の最後,コマンド・ライン,コード・ラインにおいて,ハイフンは,要求に対する引数がその後の行に続くことを示します。 |
数字 | 特に明記しない限り,本文中の数字はすべて 10 進数です。10 進数以外 (2 進数,8 進数,16 進数) は,その旨を明記してあります。 |
日本語 DECprint Supervisor V2.4 for OpenVMS は,英語版 DECprint Supervisor V2.4 for OpenVMS を日本語用に拡張した製品です。本製品によって,さまざまな日本語 PostScript プリンタがサポートされます。
なお,英語版 DECprint Supervisor V2.4 は,現時点では日本でサポートされていないプリンタ製品もサポートしています。日本語 DECprint Supervisor for OpenVMS ではそれらのプリンタをサポートするための機能を削除してはいませんが,それらの機能に対する弊社からのサポートは受けられません。また,日本語 DECprint Supervisor for OpenVMS には,HP PCL トランスレータなど,日本語に対応していないコンポーネントもそのまま含まれています。今後,サポートされるプリンタ製品および日本語機能が追加された場合には,その時点の『ソフトウェア仕様書』および『リリース・ノート』に記述します。
この章では,日本語 DCPS V2.5 で変更された機能について概要を説明します。いくつかの変更点については,本書の別の箇所でも詳しく説明しています。
日本語 DCPS V2.5 は英語版 DCPS V2.5をもとに開発されており,英語版 V2.5 の機能に加えて,日本語機能の拡張が行なわれてます。
英語版 DCPS V2.5の機能変更については,
第 3 章 を参照してください。
2.1 新しいプリンタのサポート
日本語 DCPS V2.5 では,新たに次のプリンタがサポートされます。
HP LaserJet プリンタまたは HP Color LaserJet プリンタで日本語を印字するためには,日本語 PostScript フォントを提供する別売のコンパクト・フラッシュ・メモリ・カードが必要になります。詳細は 第 5.1 節 を参照してください。 |
日本語 DCPS V2.5 では,次の問題点が修正されています。
次の機能は,日本語 DCPS V2.5 では提供しません。
日本語 DCPS V2.5は下記のソフトウェアバージョンに対応します。
各ソフトウェアのサポート・バージョンについては次の表を参照してください。
OpenVMS | TCP/IP Services | DECnet | DECnet-Plus |
---|---|---|---|
Alpha V6.2 | V4.2 | V6.2 | V6.3 |
Alpha V7.3-2 | V5.4 | V7.3-2 | V7.3-2 |
Alpha V8.2 | V5.5 | V8.2 | V8.2 |
I64 V8.2 | V5.5 | V8.2 | V8.2 |
I64 V8.2-1 | V5.5 | V8.2-1 | V8.2-1 |
VAX V5.5-2 | V4.0 | V5.5-2 | -- |
VAX V6.2 | V4.2 | V6.2 | V6.3 |
VAX V7.3 | V5.3 | V7.3 | V7.3 |
3 MultiNet for OpenVMS および TCPware for OpenVMS は,米国 Process Software 社の製品です。 |
日本語 DCPS V2.5 では以下のドキュメントを改訂しています。
本リリースでは,以下のドキュメントについては改訂していません。前バージョンのものがそのままご利用いただけます。
ここでは, DCPS V2.5 における変更点について説明します。これらの変更点のいくつかは本書の別の章でも説明していますので適宜参照してください。
3.1 DCPS V2.5 の変更点
3.1.1 新しいプリンタのサポート
DCPS V2.5 では新たに以下のプリンタをサポートします。
HP Color LaserJet 3000
HP Color LaserJet 3800
HP Color LaserJet 4610
HP Color LaserJet 4700
HP Color LaserJet 4730 MFP
HP LaserJet 1300
HP LaserJet 1320
HP LaserJet 4240
HP LaserJet 5200
Xerox DocuPrint N4525
DCPS でリモートの LPD キューをサポートようになり, LPD サポート・プリンタと動作するようになりました。
3.1.2.1 スプール機能の概要
リモートの LPD キューおよび多くの LPD プリンタは,実際にジョブが送信される前にジョブのサイズを認識しておく必要があります。本リリースでは,サイズを判断できるように DCPS が一時スプール・ファイルを作成できるようになりました。ただし,デフォルトでは DCPS の LPD ジョブは V2.4 以前と同じ動作をするため, LPD ジョブをリモートの LPD キューあるいは LPD プリンタへ送信するために特別な操作が必要になります。論理名を定義することにより,システム全体に対してスプールを指定することも個々のキューに対して指定することも可能です。
スプール機能を使用するためには一時的なスプール・ファイルを作成するための特別な処理を必要とするため,プリンタで必要とする場合のみスプール機能を有効にしてください。一般的には,以下のような場合にスプール機能を利用します。
スプール機能を有効にするには,以下のいずれかの論理名を定義してください。デフォルトではどちらも定義されていません。
一時的なスプール・ファイルを作成する場所を指定するには,次の論理名を使用します。この論理名は常に定義されています。
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