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OpenVMS マニュアル


 

OpenVMS ドキュメント
ライブラリ

タイトルページ
目次
まえがき
第1章:DECprint Supervisor の概要
第2章:プリンタの設定
第3章:プリント・キューの作成と変更
第4章:自動的なデータ・タイプの検出
第5章:プリント・ジョブおよびプリント・キューの操作
第6章:セパレータ・ページ,ログ・ページ,エラー・ページの指定
第7章:セットアップ・モジュールおよび装置制御ライブラリの作成
第8章:フォーム定義の作成および保守
第9章:ユーザに対するプリンタ資源の料金請求
第10章:プリンタ固有の情報
第11章:問題の解決方法
付録A :プリンティング・システム管理コマンド
付録B :DCPSで使用する論理名
付録C :フォントのダウンロードと削除
付録D : DECprint Supervisor (DCPS)および DECprint プリンティング・サービス (CPS)
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日本語 DECprint Supervisor for OpenVMS

日本語 DECprint Supervisor for OpenVMS
システム管理者ガイド


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第 9 章
ユーザに対するプリンタ資源のアカウンティング情報

この章では, DECprint Supervisor ソフトウェアによって OpenVMSアカウンティング・ファイルに出力されるアカウンティング情報について説明します。

OpenVMS アカウンティング・ユーティリティはシステム資源の使用に関する情報を SYS$MANAGER:ACCOUNTING.DATファイルから読み込みます。 DECprint Supervisor ソフトウェアはプリンタの使用状況に関する情報をこのファイルに記録します。OpenVMS アカウンティング・ユーティリティについての詳しい説明は『 HP OpenVMS システム管理ユーティリティ・リファレンス・マニュアル』を参照してください。

9.1 DECprint Supervisor ソフトウェアによるアカウンティング情報

プリント・シンビオントは各プリント・ジョブごとにアカウンティング・ファイルに次の情報を記録します。

  • 印刷したページ数
    印刷した用紙の枚数です。NUMBER_UPパラメータを使用して1枚の用紙に複数のページを印刷する場合には,このフィールドには印刷した論理ページの数ではなく,印刷した用紙の枚数が記録されます。印刷した用紙の枚数には,セパレータ (フラグ,トレーラ,およびバースト)・ページも含まれます。ユーザまたはシステム・オペレータがプリント・ジョブを削除した場合には,この情報はジョブが終了する前に印刷されたページ数を示します。
    アカウンティング・ファイルおよび DCPS のトレーラ・ページに示される値は,すべてのプリンタについて正しいとは言えません。詳細については 第 9.3 節 以下を参照してください。

  • ソースからの読み込み(Get)の回数
    これは,プリント・ジョブですべてのファイルからRMSの"get"を実行した回数(読み込んだレコード数)です。

  • QIO書き込み(write)の回数
    これは,各ジョブでプリンタに対して実行したQIO "write"の回数です。

プリント・ジョブが正常終了した場合には,プリント・シンビオントは特定のアカウンティング・データ・フィールドをアカウンティング・ログ・ファイルに記録することを,ジョブ・コントローラに要求します。正常終了したジョブと DELETE/ENTRYコマンドによって終了したジョブの場合には,アカウンティング・ファイルには次のメッセージも記録されます。

%SYSTEM-S-NORMAL, normal successful completion

プリント・ジョブが異常終了した場合には,プリント・シンビオントがアカウンティング・ログに記録する情報は,不完全になる可能性があります。このようなジョブを除外するには,正常終了状態メッセージを受信したジョブだけを数えます。次の場合には,ジョブは異常終了します。

  • STOP/QUEUE/RESETコマンドの実行

  • シンビオントのクラッシュ

  • プリンタのクラッシュ

  • ネットワーク接続の切断



9.2 ジョブ・コントローラが記録するアカウンティング情報

ジョブ・コントローラはプリント・ジョブに関して次の情報をアカウンティング・ファイルに記録します。

  • Username
    プリント・ジョブをキューに登録したユーザのユーザ名。

  • Account
    プリント・ジョブをキューに登録したユーザのアカウント名。

  • UIC (ユーザ識別コード)
    プリント・ジョブをキューに登録したユーザのUIC。

  • Process ID
    プリント・ジョブをキューに登録したユーザのプロセスID。

  • Start Time
    プリント・ジョブが装置キューの先頭に到達した時刻(これは必ずしもプリント・ジョブが実際に印刷を開始した時刻と一致しません)。

  • Finish Time
    ジョブが印刷を終了した時刻。

  • Elapsed Time
    ジョブが印刷を実行するのに必要とした時間 (終了時刻−開始時刻)。

  • Priority
    プリント・ジョブのキュー優先順位。

  • Final Status Code
    プリント・ジョブの終了状態。正常終了の場合の状態コードは00040001です。

  • Queue Entry
    キュー・エントリ番号。これはプリント・ジョブ番号です。この例では,ジョブ番号は222です。

    $ PRINT/QUEUE=LN03R$SCRIPT4/NOTIFY TEST.MEM
      Job TEST (queue LN03R$SCRIPT4, entry 222) started on queue SCRIPT4
    

  • Queue Name
    プリント装置キューの名前。

  • Queue Job
    ジョブ・フラグ・ページに印刷されるプリント・ジョブ名。

  • Final Status Text = F$MESSAGE
    最終状態コードを示すテキスト。正常終了したジョブのテキストは次のとおりです。

    %JBC-S-NORMAL,  Normal successful completion
    



9.2.1 ジョブ・コントローラが空白のままにしておくアカウンティング・フィールド

ジョブ・コントローラはプリント・ジョブに対して,アカウンティング・ファイルの次のフィールドを空白にします。

  • Owner ID

  • Terminal Name

  • Remote Node Name

  • Remote ID



9.2.2 ジョブ・コントローラが0に設定するアカウンティング・フィールド

ジョブ・コントローラはプリント・ジョブに対してアカウンティング・ファイルの次のフィールドを0に設定します。

  • Privilege <31--00>

  • Privilege <63--32>



9.3 DCPS ページ・カウントの正確さ

DCPS によりアカウンティング・ファイルおよび DCPS のトレーラ・ページに報告されるページ・カウントは,プリンタから返される情報に依存しています。いくつかのプリンタでは,異なる方法を使用するため,正確な情報が報告されません。

  • ページ数のカウント vs 印刷面のカウント
    物理的な用紙をカウントするプリンタもあれば,イメージや印刷面をカウントするプリンタもあります。

  • ページをカウントするタイミング
    プリンタによって翻訳されたページをカウントするプリンタもあれば,物理的に出力されたページをカウントするプリンタもあります。

DCPS によって報告されるページ・カウントを正確なものにするには,プリンタは,プリンタによって翻訳された物理シートをカウントする必要があります。以下のプリンタを除き,DCPS でサポートされている Compaq,DIGITAL および GENICOM のすべてのプリンタは,この要件に従っているため,正しい情報を DCPS に送信します。

Compaq Laser Printer LN20
Compaq Laser Printer LN40
Compaq Laser Printer LNC02
DIGITAL Laser Printer LNC02

HP 製を含め,その他のプリンタは正しいアカウンティング情報を提供していることが保証されていません。

9.4 機械的なページ・カウンタとの互換性

PrintServerプリンタには機械的なページ・カウンタがあります。

このページ・カウンタは,PostScriptの pagecount オペレータを通じてアクセスできるカウンタとは異なります。

  • 機械的なページ・カウンタは,プリンタが製造されてから印刷したすべての用紙の枚数を数えます。

  • PostScriptページ・カウンタはコントローラが印刷した用紙の枚数を数えます。

通常の方法で使用している場合には,どちらのカウンタも同じ割合で増加しますが,これらの2つのカウンタの値はかなり違う可能性があります。プリンタのテスト・ページはプリンタのテスト・ボタンを押すことにより印刷されます。機械的なカウンタではこのページも記録されますが,PostScriptカウンタでは記録されません。また,部品の交換によってカウンタが影響を受けることがあります。たとえば,コントローラの不揮発性メモリを交換すると,PostScriptカウンタはリセットされますが,機械的なカウンタは変化しません。

2種類のカウンタは異なるイベントを記録するため,それぞれ異なる目的で使用しなければなりません。

  • PostScriptプログラム内で印刷された用紙の枚数を判断する場合には, PostScriptカウンタを使用します。

  • プリンタの使用状況を追跡する場合は,機械的なカウンタを使用します。


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