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OpenVMS マニュアル


 

OpenVMS ドキュメント
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目次
まえがき
第 1 章:一般ユーザ向けリリース・ノート
第 2 章:システム管理者向けリリース・ノート
第 3 章:プログラミングに関するリリース・ノート
第 4 章: 関連ドキュメントに関するリリース・ノート
第 5 章:日本語機能に関するリリース・ノート
付録 A :OSF/Motif リリース 1.2 リリース・ノート
付録 B :OSF/Motif サンプル・プログラム
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日本語 HP DECwindows Motif for OpenVMS

日本語 HP DECwindows Motif
for OpenVMS
リリース・ノート


目次 索引



V1.2--6

DECwindows Motif の初期起動時に,スクリーン・セーバ (タイムアウトは 10 分) とスクリーン・ロック (タイムアウトは 30 分) はデフォルトで有効に設定されます。

これらのデフォルト値は変更できます。スタイル・マネージャにアクセスして, [スクリーン・セーバ] の設定を変更 (および保存) してください。

1.3.9 セッション・マネージャのロギングの問題

V1.2--5

ディスクの空き領域がなくなるまで, New Desktop セッション・マネージャ(DtSession) がログ・ファイルにエラーを記録し続ける場合があります。たとえば, DECW$DISPLAY を不正な値に設定している場合や CDE$SYSTEM_DEFAULTS:[BIN]DTSCREEN.EXE が正常にインストールされていない場合などに,この問題が発生する可能性があります。

New Desktop セッション・マネージャ (DtSession) は,スクリーン・セーバ (DTSCREEN) を起動できない場合,ログ・ファイル device:[user.DT]ERRORLOG にエラーを記録します。 DtSession は,スタイル・マネージャの "ロック画面の切り替え時間" パラメータで指定された間隔でこのエラーを書き込みます。この間隔はユーザによる設定が可能です。

この問題を回避するには, "ロック画面の切り替え時間" パラメータの値を大きくして最大値 (120分) にします。あるいは,この問題が発生した場合には,画面をロックする代わりに New Desktop を終了します。

1.3.10 拡張ファイル指定でのファイル・マネージャの問題

V1.2--5

以下に示すのは,ファイル・マネージャに関する既知の問題点あるは制限事項と拡張されたファイル指定の処理です。

  • [ファイル/フォルダの新規作成] メニュー項目では,パス名の長さが 255 文字を超えると,フォルダの新規作成は行えますが,フォルダを画面に表示することはできません (非表示となります)。これらのファイルは,DCL レベルで表示することができます。

  • [ファイル/検索/ファイル] メニュー項目では,ダイアログのフォーム・フィールドに完全なファイル名を入力したとき,ファイル名が 235 文字を超えるファイルの検索はできません。この問題を回避するには,ワイルドカードを使用して検索を実行します。



1.3.11 DECwriteアイコンで DECwriteプログラムが起動しない

V1.2--5

New Desktop には DECwrite アイコンがありますが,これをクリックしても何も起こりません。

1.3.12 TPU ウィンドウをオープンしたままでセッションを終了したときの遅延

V1.2--4

セッション終了時またはホーム・セッション保存時に, DECwindows テキスト・プロセシング・ユーティリティ (DECTPU) のウィンドウが表示されるまでに 1 分間の遅延が発生します。

DECTPU (EVE エディタ) の DECwindows インタフェースは,状態を保存する必要があるかどうかの通知を必要としますが,セッション・マネージャから送信される通知には応答しません。セッション・マネージャは, 1 分間だけ応答を待ってから処理を継続します。このために遅延が発生します。

1.3.13 dximageview による TIFファイルの参照

V1.2--4

dximageviewを使用して, CDE$SYSTEM_DEFAULTS:[APPCONFIG.HELP.C.
GRAPHICS]ディレクトリから TIFフォーマットのファイルを表示しようとした場合,次の警告メッセージが表示されます。

TIFFOpen: Warning, unknown field with tag 34209 (0x85a1) ignored. 
TIFFOpen: XResolution: Rational with zero denominator (num = 200). 

このエラーは, CDE$SYSTEM_DEFAULTS:[APPCONFIG.HELP.
C.GRAPHICS] ディレクトリ内にあるTIFファイルが対象の場合にのみ発生します。これは単なる警告メッセージで,ファイルはイメージ・ビューアによって正しく表示されます。

1.3.14 テキスト・エディタの制限事項

V1.2--4

New Desktop に組み込まれているテキスト・エディタについては,『共通デスクトップ環境: ユーザーズ・ガイド』の第 10 章で説明しています。現在,次の問題と制限事項があります。

  • テキスト・エディタのリファレンス・ページに,「テキスト・エディタにはクライアント/サーバ機能が備わっている」という説明がありますが,本バージョンのテキスト・エディタは「スタンドアロン」オプションのみをサポートし,クライアント/サーバ・アプリケーションとしては構成されていません。

  • 「スペルミスの語を修正するには」の節で説明しているスペルチェック機能は,本バージョンのテキスト・エディタには組み込まれていません。

  • New Desktop のテキスト・エディタのベースであるテキスト・ウィジェットは,タブ幅を厳密に8文字に設定しているわけではありません。通常,8文字よりやや多くなります。スペースとタブの組み合わせでテキストを表示すると,行が縦に揃わなくなることがあります。



1.3.15 UNIX 形式で表示されるファイル名

V1.2--4

アプリケーション・マネージャの [検索] ダイアログ・ボックスおよびヘルプ・ビューアによって報告されるエラー・メッセージは,ファイル名がOpenVMS標準形式でなくUNIX形式で表示されます。たとえば,SYS$SYSROOT:[SYSMGR]LOGIN.COMは, /sys$sysroot/sysmgr/login.comと表示されます。

1.3.16 フロントパネルの時計はアイコンのみ

V1.2--4

New Desktop のフロントパネルの時計は,アナログ時計表示でシステムの現時刻を表示するアイコンです。このアイコンにはその他の機能はなく,このアイコンをクリックまたはダブル・クリックしても何も起こりません。

1.3.17 ToolTalkアクションの未サポート

V1.2--4

『共通デスクトップ環境: 上級ユーザー及びシステム管理者ガイド』の説明にある,アクション定義ファイル(*.dt)へのToolTalk アクションの定義は,サポートされていません。本バージョンでインストールされているアクション定義ファイルには, ToolTalkアクションの一部が入っていますが,これらのアクションの変更はサポートされていません。このため,変更した場合には New Desktop の一部の機能が動作しなくなる可能性があります。

1.3.18 セッション・マネージャの保存および復元の制約

V1.2--4

New Desktop で提供するセッション・マネージャでは,ブックリーダ,漢字端末エミュレータ,カレンダに対して WM_SAVE_YOURSELFプロトコルをサポートします。

このプロトコルを活用するよう作成されたアプリケーションでは,次の処理が可能です。

  • ユーザがセッションを終了したときに,その時点の状態を保存

  • ユーザが新しいセッションを開始したときに,保存した状態を復元

New Desktop の各アプリケーションは保存および復元機能をサポートしていますが,既存の DECwindows Motif アプリケーションの多くは, WM_SAVE_YOURSELFプロトコルをサポートするように変更されていません。

既存のアプリケーションと新しいアプリケーションの違いは,次のようなログインおよびログアウト時に見られます。

  • 保存および復元機能をサポートしているアプリケーションでは,ユーザのログアウト時にそのアプリケーションを実行中であれば,メイン・ウィンドウを作成します。

  • 保存および復元機能をサポートしていないアプリケーションでは,ログイン時に自動的に再起動されません。

保存および復元機能をサポートをサポートする既存の DECwindows Motif アプリケーションの例としては, DECwindows メールがあります。

  注意
このセッション・マネージャ・アプリケーションと DECwindows X11 ディスプレイ・サーバの一部である X Session Management プロトコルとを混同しないでください。



V1.2--4

ファイル・マネージャ・アプリケーションには, New Desktop 環境でのサーチ・リストについて,次のような制約があります。

  • サーチ・リストを使用してディレクトリの内容を表示させようとすると,サーチ・リストの最初のディレクトリだけが表示されます。

  • 装置名がサーチ・リストになっているディレクトリを表示した場合,指定したファイル名が付いているすべてのファイルが表示され,ユーザはそのファイルがどのディレクトリに入っているか判別することができません。
    たとえば, SYS$SPECIFIC:[SYSMGR]TOOLS.DIR;1というファイルと SYS$COMMON:[SYSMGR]TOOLS.DIR;1というファイルが存在しているシステムでは,ユーザがSYS$SYSROOT:[SYSMGR]ディレクトリに切り替えると, TOOLS.DIRファイルを表すアイコンが2つ表示されます。この2つのアイコンのラベルは同一で区別がつかず,どちらかのアイコンをクリックして起こる動作は予測できません。
    この問題を回避するには,重複する可能性があるファイルに SYS$SPECIFIC:
    [SYSMGR] または SYS$COMMON:[SYSMGR] のように,完全なディレクトリ名を指定するようにしてください。



1.3.20 [ログイン]画面と[一時停止]画面のテキスト・フィールドの制限

V1.2--4

以降の各項では, [ログイン]画面と[一時停止]画面のテキスト・フィールドについて説明します。

New Desktop は,ログイン・ユーザ名のテキスト・フィールドでの制御文字の入力を受け付けません。制御文字を入力しても破棄されます。これに対して,DECwindowsのログイン・ユーザ名テキスト・フィールドは,次のキー・シーケンスをサポートしています。

  • Ctrl/U,Ctrl/JまたはF13 (行頭まで削除)

  • Ctrl/HまたはF11 (行頭にカーソル移動)

  • Ctrl/E (行末にカーソル移動)

New Desktop は,Ctrl/Uをサポートしています。ログインでのパスワード入力時または画面の一時停止の解除時にCtrl/Uを入力すると,その位置までの入力文字がすべて消去されます。

New Desktop では,[ユーザ名]テキスト・フィールドと [パスワード]テキスト・フィールドは異なるダイアログ・ボックスであるため, [ユーザ名]から[パスワード] のテキスト・フィールドに移動する場合は, RETURNキーを使用します。 Tabキーでは,次のテキスト・フィールドにカーソルが移動しません。 Tabキーでは,[確認]ボタンが強調表示されるだけです。

ワークステーションが一時停止しており, [パスワード]ダイアログ・ボックスが表示されていない場合,入力した最初の文字は無視されます。これに対して,DECwindowsの[一時停止]画面では,入力した文字はすべて受け付けられます。

New Desktop の使用時には,実際の文字を入力しない Shift などのキーを使用するか,あるいはマウスを使用して [一時停止]ダイアログ・ボックスを再表示させてから,パスワードを入力してください。入力した文字が不明な場合には, Ctrl/Uを使用して[パスワード]テキスト・フィールドに入力した文字を消去することができます。

Xサーバのフォント・パスに100 dpiフォントが入っていない場合,ログイン直後の青い最初の画面に「ようこそ」の文字が表示されません。リモートのXサーバにセッションを表示している場合にも,この問題が発生する可能性があります。

1.3.21 フォント選択の制約

V1.2--4

New Desktop では,フォント・サイズを選択するダイアログ・ボックスを表示する機能が備わっています。これで設定した新しいフォント・サイズは New Desktop のアプリケーションにのみ適用され,既存の DECwindows Motif のアプリケーションには適用されません。

1.3.22 省略時のワークスペースの制約

V1.2--4

New Desktopでは省略時の4枚のワークスペースに対して省略時の背景が設定されています。ワークスペースの背景は,スタイル・マネージャの [背景] 機能で変更したり, [背景なし] を選択することができます。

[背景なし] を選択すると,デスクトップの背景にアイコンをドラッグしてドロップすることができなくなります。アイコンをドラッグしてボタンを放しても,そのアイコンはファイル・マネージャあるいはアプリケーション・マネージャに戻ってしまいます。

[背景なし] を選択する前に背景にドロップされたアイコンはそのまま残り,正常に機能します。

1.4 アプリケーション

この節は,個々の DECwindows Motif アプリケーションに関するリリース・ノートです。

1.4.1 ブックリーダ

この項は,ブックリーダ・アプリケーションに関するリリース・ノートです。

V1.2--6

DECwindows Motif で Display PostScript がサポートされなくなったため,ブックリーダでは,オンライン・マニュアルの PostScript の図の表示がサポートされていません。ブックリーダが PostScript の図を検出すると,フルサイズの図のウィンドウに大きな "X" を表示するとともに,エラー・メッセージ・ボックスに次のメッセージを表示します。

Unable to display PostScript(R) graphic. 
This feature is no longer available. 

これに対する回避策はありません。

1.4.2 CDA

この節は, DECwindows Motif の CDA (Compound Document Architecture) ランタイム・サービスおよび CDA ビューア構成要素に関するリリース・ノートです。

V1.3

eXcursion X サーバ・セッションから CDA ビューアを実行しているときに,色付きの大きな DDIF ファイルを表示できない場合は,次の手順のいずれかを実行することをお勧めします。

  • eXcursion 外にあるローカル・トランスポートまたは DECnet トランスポートを使用する CDA ビューア・セッションから DDIF ファイルを表示する。

  • HP PATHWORKS 32 ソフトウェアを,V7.2 またはそれ以降にアップグレードする。このソフトウェアの入手方法については,OpenVMS の Web サイト ( http://www.hp.com/go/openvms ) を参照してください。



V1.2--6

DECwindows Motif から Display PostScript のサポート機能が削除されたため,CDA は PostScript ソースの表示をサポートしていません。 PostScript オプションは CDA ビューアから削除されています。文字セル・インタフェースの CDA ビューアから PostScript ファイルを表示しようとすると,ビューアは次のようなメッセージを表示します。

%CDA-E-UNSUPFMT, unsupported document format. 

これに対する回避策はありません。

1.4.3 時計

この節は,時計アプリケーションに関するリリース・ノートです。

V1.5

システム時刻の日付や時間を以前の時刻に戻した場合に,時計アプリケーションが正しくアップデートされないという問題が解決されました。これまでは,アナログ,デジタル,および日付表示は,マウスを時計ウィンドウ上に動かした場合のみアップデート情報が渡されていました。

1.4.4 漢字端末エミュレータ

この項は,漢字端末エミュレータ (DECterm) に関するリリース・ノートです。

V1.5

DECwindows Motif Version 1.3 以降のシステムで, ReGIS を使用するクライアント・グラフィックス・アプリケーションがスレッド・スタック・オーバフローのために DECterm をクラッシュさせるという問題がありました。

この問題は, DECwindows Motif for OpenVMS Version 1.5 で解決されています。

V1.5

DECterm ウィンドウは DECW$TERMINAL.x および DECW$TERMINAL.y リソースで指定した位置に正しく表示されるようになり, WM_NORMAL_HINTS が正しく設定されるようになりました。

ウィンドウの正しい配置のために Mwm*clientAutoPlace( 従来の DECwindows Desktop ) あるいは Dtwm*clientAutoPlace( New Desktop ) のリソースを FALSE にリセットする必要はなくなりました。

V1.5

デフォルトでは,DECterm ウィンドウはサブプロセスとして作成されます。プロセスの設定には関係なく,それらのサブプロセスはブロードキャスト・メッセージを受けとることはできません。これは,OpenVMS が,それらのサブプロセスが端末デバイスとして接続されていると認識しないためです。

DECterm ウィンドウにブロードキャスト・メッセージを表示させるためには, CREATE/TERMINAL/DETACH コマンドを使用して, DECterm ウィンドウを切り離されたプロセス (detached process) として手動で生成します。


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