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OpenVMS マニュアル | 
    
  
 
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日本語 HP OpenVMS
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C.11.4 サブプロセスでの日本語ファイル名 | 
DCL コマンド等を用いてサブプロセスを作成した場合,親プロセスの日本語ファイル名の設定を引き継ぐようになりました。
V7.2 および V7.2-1 では親プロセスの設定を引き継がなかったため,ユーザは日本語ファイル名を再度有効にする等の操作が必要でした。 V7.3 からは,そのような作業は不要になります。
C.11.5 JSYSHR でのファイル名変換ルーチン
![]()
Unicode と Super DEC Kanji コードとの間のコード変換を行うルーチン郡を JSYSHR.EXE に追加し,一般ユーザから使用できるようにしました。
これらのルーチンは iconv と異なり,日本語ファイル名専用です。日本語 OpenVMS がサポートする日本語ファイル名は, WindowsNT のファイルシステム適合するように設計されており,文字コードの変換規則が iconv と異なります。そのためユーザがファイル名に使用する目的で Unicode と Super DEC Kanji コードとの間のコード変換を行う場合は,このルーチンを使う必要があります。
    int jsy$rms_user_vtf7 ( const char *src, int srclen, 
       char *out, int outlen, 
       int *retlen, 
       const char *codeset, int codeset-len); 
 
    int jsy$rms_vtf7_user ( const char *src, int srclen, 
       char *out, int outlen, 
       int *retlen, 
       const char *codeset, int codeset-len); 
 
    int jlb$rms_user_vtf7 ( struct descriptor *out, 
       const struct descriptor *src, 
       unsigned short *retlen, 
       const struct descriptor *codeset); 
 
    int jlb$rms_vtf7_user ( struct descriptor *out, 
       const struct descriptor *src, 
       unsigned short *retlen, 
       const struct descriptor *codeset); 
 | 
詳しくは『日本語ライブラリ 利用者の手引き』を参照してください。
C.11.6 ISO Latin-1 文字
![]()
表 C-2 にある文字が日本語ファイル名として使用できるようになりました。これらの文字は Unicode 上では ISO Latin-1 文字として表現されるため,以前は日本語ファイル名に使用すると問題を発生していました。
| 文字 | SDK | Unicode | 
|---|---|---|
| ´ | A1AD | 00B4 | 
| ¨ | A1AF | 00A8 | 
| ± | A1DE | 00B1 | 
| × | A1DF | 00D7 | 
| ÷ | A1E0 | 00F7 | 
| ° | A1EB | 00B0 | 
| § | A1F8 | 00A7 | 
| ¶ | A2F9 | 00B6 | 
 
V8.2 
 本リリースでは, backup/journal のファイル名指定で日本語ファイル名がサポートされるようになりました。
 backup コマンドでの日本語ファイル名のサポートが標準版 backup コマンド (BACKUP.EXE) で提供されるようになりました。
 このため,これまで提供されていた JSY$BACKUP.EXE は,システムにはインストールされません。
 以前のバージョンの日本語 OpenVMS では,標準版 OpenVMS の修正ファイル ( アップデートなど ) をインストールした場合などに,標準版のメッセージ・ファイルと日本語メッセージ・ファイルの整合性が取れなくなることがありました。整合性が取れない状態で日本語メッセージを使用すると,間違ったメッセージが表示されたり,メッセージが表示されずに番号が表示される等の問題が発生します。
 V7.3 では,そのような整合性の不一致を自動的に検出する機能が追加されました。また不一致が起きた場合に,日本語メッセージ・ファイルを再構成して,不一致を解消する機能も追加されました。
 V7.3 では,JSY$STARTUP.COM を実行するたびに,日本語メッセージ・ファイルの整合性チェックを自動的に行います。不一致を検出した場合,または不一致の可能性を検出した場合は,以下のメッセージが表示されます。
 
 
![]()
C.12 backup コマンドでの日本語ファイル名のサポート
![]()
C.12.1 backup/journalでの日本語ファイル名サポート
![]()
C.12.2 標準版 backup コマンドでの日本語ファイル名のサポート
![]()
![]()
C.13 日本語メッセージの自動チェック
![]()
C.13.1 システム起動時の自動チェック
![]()
    ***************************<< WARNING >>***************************    
 
      Japanese version of CLIUTLMSG.EXE is incompatible with English 
      version of it. Please rebuild it by using JSY$MSGBUILD.COM, 
      then run JSY$STARTUP.COM and IVPs. 
 
    ******************************************************************* 
 | 
通常,標準版 OpenVMS の修正ファイルをインストールした場合は,システムの再起動が必要になるため,起動の途中で JSY$STARTUP.COM が実行され,整合性チェックが行われます。
C.13.2 手作業によるチェック
![]()
システム管理者が手作業によって日本語メッセージ・ファイルの整合性を確認するためには,以下のコマンドを入力します。
    $ @ JSY$SYSTEM:JSY$MSGBUILD.COM VERIFY 
 | 
パラメータの VERIFY は必ず必要です。不一致,または不一致の可能性を検出した場合は,以下のメッセージが表示されます。
    ***************************<< WARNING >>*************************** 
 
      Japanese version of CLIUTLMSG.EXE is incompatible with English 
      version of it. Please rebuild it by using JSY$MSGBUILD.COM, 
      then run JSY$STARTUP.COM and IVPs. 
 
    ******************************************************************* 
 | 
標準版のメッセージ・ファイルと日本語メッセージ・ファイルの整合性が取れなくなった場合は,日本語メッセージ・ファイルの再構成を行って,不一致を解消する必要があります。再構成を行うためには以下のコマンドを入力します。
    $ @ JSY$SYSTEM:JSY$MSGBUILD.COM REBUILD    
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以下のファイルが新しく作成されます。古いバージョンのファイルは削除されません。
    SYS$COMMON:[SYSMSG.JA_JP]CLIUTLMSG.EXE    
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作成された日本語メッセージ・ファイルをシステムにインストールするためには, JSY$STARTUP.COM を実行するか,または以下のコマンドを実行してください。
    $ INSTALL REPLACE SYS$COMMON:[SYSMSG.JA_JP]CLIUTLMSG.EXE    
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Alpha V7.2-1
日本語 OpenVMS は,V7.2 から日本語のファイル名を使用することができます。( 詳しくは 付録 C.15 節 を参照してください。)
日本語 OpenVMS V7.2-1 では,以下の日本語ユーティリティで,ファイル名の最大長が従来の 42 文字から 72 文字に拡張されました。
Alpha V7.2
日本語 OpenVMS では,標準版 OpenVMS の提供する Extended File Specifications の機能により,日本語のファイル名を使用することができます。
Extended File Specifications は,ファイル名に使える文字が Unicode に拡張され, OpenVMS の従来のバージョンに存在するさまざまなファイル名の制約を緩和するファイル処理環境です。Extended File Specifications は, Advanced Server を使用する環境において,OpenVMS システムと Windows NT システムの両方で,一貫性のあるファイル処理を可能します。
![]()  |   注意 日本語 OpenVMS と日本語 Compaq Advanced Server で扱える日本語ファイル名の最大長は 72 文字です。( 一部の機能を除く ) これらの最大長は将来のバージョンで拡張される予定です。  | 
C.15.1 Super DEC 漢字コードセットによる日本語ファイル名 | 
日本語 OpenVMS V7.2 から,ファイル名コンバータを有効にした場合,以下の場所で Super DEC 漢字コードセットを用いて,ファイル名に日本語を使うことができます。
 
★その他の DCL コマンド★ 
標準版 OpenVMS の提供する DCL コマンドで, Super DEC 漢字コードセットを用いて日本語のファイル名を持つファイルを作成,操作,削除することができます。 
【例】
    $ COPY PUBDISK:[営業3課]企画書.TXT SYS$LOGIN:新企画書.案1 
    $ EDIT/XTPU 新企画書.案1 
 
 | 
![]()  |   注意 日本語 OpenVMS V7.2-1 では,標準版 OpenVMS V7.2-1 の DCL コマンドで日本語ファイル名が完全に正常に動作することを保証しません。一部の DCL コマンドでは日本語ファイル名が正しく表示されないなどの問題が発生する場合があります。  | 
日本語 OpenVMS の日本語ファイル名は,標準版 OpenVMS の提供する Extended File Specification の機能である, Unicode ファイル名を利用しています。Unicode ファイル名は,新しいボリューム構造である ODS-5 でのみサポートされているため,日本語ファイル名もまた ODS-5 ボリュームでのみサポートされます。
![]()  |   注意 ODS-5 ボリューム構造についての詳細は,『OpenVMS Extended File Specifications の手引き』を参照してください。  | 
既存のボリュームを ODS-5 に変換するためには,ディスクを個人マウントした後,以下のコマンドを入力します。
 
    $ SET VOLUME /STRUCTURE_LEVEL=5 <device> 
 
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![]()  |   注意 一度 ODS-5 に変換したボリュームを,従来の ODS-2 ボリューム構造に戻すことはできません。詳しくは,『OpenVMS Extended File Specifications の手引き』を参照してください。  | 
C.15.3 RMS での日本語ファイル名 | 
ファイル名に Super DEC 漢字コードセットを使用するかしないかは,プロセス単位に設定できます。日本語 OpenVMS V7.2-1 では,標準版 OpenVMS と同様に,プロセス生成時には ISO Latin-1 コードセットを使用します。
ユーザは必要に応じてプロセスの使用するファイルを Super DEC 漢字コードセットに設定することができます。
C.15.3.2 RMS ファイル名コンバータ
ファイル名に Super DEC 漢字コードセットを使用するためには,以下のコマンドを入力して,Record Management System (RMS) の拡張機能であるファイル名コンバータを有効にします。
 
    $ JSY$CONTROL:==$SYS$SYSTEM:JSY$CONTROL.EXE 
    $ JSY$CONTROL SET RMS/FILENAME=SDECKANJI 
 
 | 
ファイル名コンバータを有効にすると,RMS を経由するファイル名はすべて Super DEC 漢字コードセットで入出力されます。
ファイル名コンバータを無効にするためには,以下のコマンドを入力します。
 
    $ JSY$CONTROL SET RMS/FILENAME=DEFAULT 
 
 | 
ファイル名コンバータを無効にすると,ファイル名に Super DEC 漢字コードセットを使用することはできません。
![]()  |   注意 JSY$CONTROL SET RMS/FILENAME=... コマンドを実行すると, DCL のファイル名解析スタイルも自動的に切り替わります。詳しくは,『OpenVMS Extended File Specifications の手引き』を参照してください。  | 
ファイル名コンバータを無効にしている場合は,ファイル名の指定に Super DEC 漢字コードセットを使うことはできません。ファイル名コンバータを無効にしている場合で,日本語ファイル名を使用するには, 4 桁の 16 進数を用いて Unicode の文字コードを指定します。
![]()  |   注意 ファイル名コンバータを無効にしている状態で,ファイル名に Super DEC 漢字コードを入力すると,RMS はそれを ISO Latin-1 コードとみなして,ファイルにアクセスしようとします。その結果,エラーが発生したり,または正常動作しているように見えても実際には日本語ではないファイル名が作成されたりする場合があります。  | 
【例】
| ファイル名 | ファイル名コンバータ有効 | ファイル名コンバータ無効 | 
|---|---|---|
| 漢字.TXT | 漢字.TXT | ^U6F22^U5B57.TXT | 
ファイル名の 16 進数表現の詳細は,下記マニュアルを参照してください。
C.15.3.4 RMS で日本語ファイル名に使用できる文字
日本語 OpenVMS では,ファイル名コンバータを有効にしている場合, RMS API で以下の文字をファイル名として使用できます。
C0 制御コード (0x00 以上,0x1F 以下)
二重引用符 (")
アスタリスク (*)
¥記号 (¥)
コロン (:)
左および右の山括弧 (<>)
スラッシュ (/)
疑問符 (?)
ファイル名コンバータを無効にしている場合は,日本語のファイル名は 16 進数表現を用いる必要があります。 16 進数表現の詳細は,下記マニュアルを参照してください。
 ファイル名コンバータを有効にすると, RMS では入出力されるファイル名を Super DEC 漢字コードとみなし,内部コードである Unicode に変換します。変換規則は以下のとおりです。
 
 
 
 
 
 
 
 
C.15.3.5 ファイル名変換規則
上位 8 bit にゼロを追加し,Unicode の 0x0020〜0x007E に変換されます。ファイル名がこれらの文字だけから成る場合は,日本語ファイル名とはみなされないため,Unicode ではなく ASCII に変換されます。
つぎの例外を除き,Unicode の対応する文字に変換されます。 
b-1. ISO Latin-1 に変換される文字 
以下の文字は ISO Latin-1 文字とみなされるため,ファイル名にこれらの文字が含まれる場合は,ファイル名が正しく日本語に変換されません。
 
文字  
 SDK  
 Unicode  
´
 
A1AD
 
00B4
 
¨
 
A1AF
 
00A8
 
±
 
A1DE
 
00B1
 
×
 
A1DF
 
00D7
 
÷
 
A1E0
 
00F7
 
°
 
A1EB
 
00B0
 
§
 
A1F8
 
00A7
 
¶
 
A2F9
 
00B6
 

  注意 
これらの文字は,日本語ファイル名ではサポートされません。 
b-2. 半角文字と重複する全角文字 
全角アルファベットなど半角文字にも同じ文字があるものは, Unicode では 0xFF01〜0xFF9F に変換されます。一部の文字は例外的に 0xFFxx 以外に変換されます。
 
文字  
 SDK  
 Unicode  
”
 
A1C9
 
201D
 
’
 
A1C7
 
2019
 
半角カナは Unicode の 0xFF61〜0xFF9F に変換されます。
日本語 OpenVMS V7.2 および V7.2-1 ではサポートしていません。ファイル名にユーザ定義文字を使用した場合の動作は不定です。
日本語 OpenVMS V7.2 および V7.2-1 ではサポートしていません。ファイル名に JIS 補助漢字を使用した場合の動作は不定です。
日本語 OpenVMS V7.2 および V7.2-1 ではサポートしていません。ファイル名にこれらの文字を使用した場合の動作は不定です。
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