6.7.3 オブジェクト・モデル |
 |
I64 の C++ コンパイラが使用するオブジェクト・モデルと名前マングリング・スキーマは,Alpha の場合と大きく異なります。 ARM オブジェクト・モデルは使用できません。使用できるのは,ANSI/ISO C++ 標準をサポートするオブジェクト・モデルのみです。ただしこれは,Alpha で実装されている /MODEL=ANSI オブジェクト・モデルとも異なり,I64 のモデルは業界標準の I64 ABI の実装となっています。 C++ オブジェクトの配置 (非 POD データ),あるいは .obj ファイルにエンコードされた外部マングル名に依存するプログラムは,作成し直す必要があります。このようなプログラムは,本質的に実装に大きく依存します。しかし,実装に依存しない適切な方法で標準の C++ 機能を使用するプログラムであれば,ポーティングは難しくありません。
6.7.4 言語ダイアレクト |
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cfront ダイアレクトはサポートされません (Alpha 版からも削除されます)。 /standard=cfront を使用してコンパイルした場合は, relaxed_ansi ダイアレクトが使用されます。