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HP OpenVMS Systems
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日本語HP DECprint Supervisor for OpenVMS

日本語HP DECprint Supervisor for OpenVMS
ユーザーズ・ガイド


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9.4.2 Proprinterプリント・ジョブのためのページ・サイズの指定

ページ・サイズは/PARAMETERS=PAGE_SIZE修飾子を使用して選択することができます。 Proprinterトランスレータでは,すべてのページ・サイズ値がサポートされます。トランスレータはページの端の領域を除き, PAGE_SIZEパラメータに指定されたページ領域内に印刷します。ページの端の領域は上部オフセットと左オフセットによって指定します( 表 9-2 を参照)。

上部オフセットはページの1行目のベース・ラインの位置を指定し,同時にページの下部の省略時のマージンも設定します。省略時の上部オフセットは1/2インチです。

左オフセットはページの左端の領域を指定し,同時にページの右端の省略時のマージンも指定します。省略時の左オフセットは1/4インチです。

アプリケーションでページの周囲にマージンを確保できる場合には,これらのオフセットの値を小さくしてもかまいません。

DECprint Supervisor でサポートされないページ・サイズが必要な場合には, Form LengthとMarginsに対するフロント・パネル・モード・エスケープ・シーケンスを使用してページ・サイズを明示的に指定することができます ( 表 9-2 を参照)。これらのエスケープ・シーケンスは,オフセットから測定されたページの長さと幅を指定します。

9.5 Proprinterプリント・ジョブの給紙トレイの指定

Proprinterファイルには,Proprinterのプリンタ給紙トレイを選択するための命令が登録されている可能性があります。このファイルを別の種類のプリンタで印刷するときに,指定した給紙トレイをそのプリンタで使用できない場合には,プリント・ジョブは異常終了します。その場合には,適切なPostScriptオペレータを再定義する PostScriptセットアップ・モジュールを作成して,選択される給紙トレイを変更することができます。次の例では,上段給紙トレイに対してトレイ3を選択し,下段給紙トレイに対してトレイ1を選択するための PostScriptセットアップ・モジュールを示しています。


/settoptray {statusdict begin 3 setpapertray end} def 
/setbottomtray {statusdict begin 1 setpapertray end} def 

給紙トレイの値はプリンタ固有の値です。PostScriptプリンタの給紙トレイ番号を判断する場合は,各プリンタ付属のマニュアルを参照してください。

給紙トレイ選択コマンドと,Proprinterトランスレータがそれらのコマンドを変換した後のPostScriptオペレータは 表 9-3 に示すとおりです。setpapertray の省略時の値は,他の値が定義されていないときにトランスレータが使用する値です。異なる値を指定したセットアップ・モジュールを定義した場合には,省略時の値は無効になります。

表 9-3 ProprinterからPostScriptへの給紙トレイ・コマンドの変換
ビン 意味 PostScript拡張オペレータ setpapertrayの省略時の値
0 変更されない    
1 上部トレイ settoptray 1
2 下部トレイ setbottomtray 2
3 封筒トレイ setenvelopefeedertray 3

9.6 Proprinterプリント・ジョブでのソフト・フォントの指定

Proprinterファイルを印刷するためにソフト・フォントをプリンタにロードしておかなければならない場合には,Proprinterセットアップ・モジュールを使用してフォントをダウンロードすることができます。

システム管理者はProprinterセットアップ・モジュールを登録するための装置制御ライブラリを作成しなければならず,『 DCPS システム管理者ガイド』の説明に従って,そのライブラリをDCPS$STARTUP.COMの検索リストに登録しなければなりません。

Proprinter装置制御ライブラリからのProprinterセットアップ・モジュールは, ANSIおよびPostScriptセットアップ・モジュールとは異なる方法で処理されます。 Proprinterセットアップ・モジュールからのレコードには,最後にキャリッジ制御文字 (<CR><LF>)が追加されません。これは, Proprinterセットアップ・モジュールにProprinterフォントやラスタ・グラフィックスなどのバイナリ・データを登録できるようにするためです。 Proprinterセットアップ・モジュールにキャリッジ制御文字で区切らなければならないテキスト行が含まれる場合には,これらのキャリッジ制御文字を Proprinterセットアップ・モジュールに明示的に指定しなければなりません。

Proprinterセットアップ・モジュールを処理する場合には,最後に排紙コマンドは実行されません。したがって,セットアップ・モジュールによって印刷された結果はファイルの1ページ目に表示されます。


第 10 章
List データ・タイプの使用

Listデータ・タイプはリスト・ナンバリング・ツールであり,行単位のテキストを読みやすい形式で印刷します。Listデータ・タイプは次のような出力を作成します。

図 10-1 はListデータ・タイプを使用して印刷したページの例を示しています。

図 10-1 Listデータ・タイプの出力


10.1 Listデータ・タイプの使用

Listデータ・タイプを使用してテキストを印刷するには,次のPRINTパラメータを使用します。


/PARAMETERS=DATA_TYPE=LIST 

たとえば,Listデータ・タイプを使用してXREPORT.TXTファイルを印刷するには,次のコマンドを入力します。


$ PRINT XREPORT.TXT /PARAMETERS=DATA_TYPE=LIST

省略時の設定では,ファィル拡張子が次のいずれかのときに, DECprint Supervisor for OpenVMS プリンタは Listデータ・タイプを使用して印刷します。


    B32    BAS    BLI    C      CBL    COM    CPP    CXX    FOR 
    H      HXX    MAR    MMS    PAS    PLI    R32    REQ 

このリストの変更方法については,『日本語 DECprint Supervisor for OpenVMS システム管理者ガイド』を参照してください。

10.2 Listデータ・タイプに対するOpenVMSフォームの使用

Listデータ・タイプでは,ページを書式化するときに,マージンやページ幅などのフォーム設定が無視されます。 A (レター)およびA4サイズの用紙と互換性のあるサイズで最大サイズのページが作成されます。

ポートレート(縦長) - 80桁,70行
ランドスケープ(横長)方向 - 132桁,55行

ただし,フォーム定義によって起動されるセットアップ・モジュールは,プリント・ジョブに適用されます。


第 11 章
高度なページ・レイアウトの使用

この章では,PostScriptプリンタでさまざまなタイプのファイルを印刷する方法について説明し,プリンタ固有の機能を使用する方法も示します。プリンタの機種によっては,サポートされない機能もあります。印刷するファイルのタイプおよびプリンタの機能を知っておかなければなりません。

PostScriptプリンタには多くの種類があり,それぞれ固有の機能を備えています。プリント・ジョブに指定した機能をプリンタが実行できるかどうかを確認してください。要求した機能をプリンタが持たない場合には(たとえば両面印刷機能など),プリント・ジョブは終了し,問題を示すメッセージが表示されます。各プリンタ固有の機能としては,次のものがあります。

これらのプリンタ固有の機能の他に,PRINTコマンドを入力する前に,必要な用紙がプリンタに装着されているかどうかも確認してください。

11.1 両面印刷

両面印刷を選択するには,PRINTコマンドに SIDESパラメータを指定します。

SIDESパラメータを使用すれば, 表 11-1 に示したプリンティング機能を使用することができます。

表 11-1 SIDESパラメータの値
定義
1,ONE,または
ONE_SIDED_SIMPLEX
ジョブは用紙の片面に印刷されます。
2,TWO,または
TWO_SIDED_DUPLEX
ジョブは用紙の両面に印刷されます。横書きの綴じ本と同様に,裏面は,左端を中心にしてページをめくることによって読むことができます。
TUMBLEまたは
TWO_SIDED_TUMBLE
ジョブは用紙の両面に印刷され, 1ページおきに180°だけ回転されます。 図 11-2 は両面タンブル印刷の形式を示しています。裏面は,上端を中心にページをめくることにより読むことができます。これは一部の法律文書の場合と同じです。
ONE_SIDED_DUPLEX ジョブは用紙の片面に印刷されるが,とじ穴を開けるために1ページおきにオフセットできます。複写機で両面コピーするためにページ・レイアウトは両面印刷の形式になります。マージンとページ番号の位置は1ページおきに切り換えられます。
ONE_SIDED_TUMBLE ジョブは用紙の片面に印刷され,1ページおきに 180°だけ回転されます。このため,複写機で両面コピーすると両面タンブル印刷の文書が作成できます。マージンとページ番号の位置は1ページおきに切り換えられます。
TWO_SIDED_SIMPLEX ジョブは用紙の両面に印刷されます。印刷した文書にブランク・ページが挿入されないため,必要な用紙の枚数を節約できます。マージンとページ番号の位置は1ページおきに切り換えられます。

11.2 ランドスケープ(横長)方向とタンブル印刷の指定

ランドスケープ(横長)方向に印刷されたファイルは,省略時の設定により,用紙の両面に印刷するときはタンブル・モードで印刷されます ( 図 11-1 )。このため,出力の上部を綴じることができ,下から上に用紙をめくることにより,内容を読むことができます。

図 11-1 ランドスケープ(横長)方向の両面印刷


ポートレート(縦長)方向にタンブル・モードで両面印刷する ( 図 11-2 ) には,PRINTコマンドに SIDES=TUMBLEパラメータを指定します。次の例を参照してください。


$ PRINT /PARAMETERS=SIDES=TUMBLE MYFILE.PS

図 11-2 ポートレート(縦長)方向の両面タンブル印刷


ランドスケープ(横長)方向の文書を両面に印刷し,用紙の短い方の辺を綴じなければならない場合( 図 11-3 )には, PRINTコマンドにSIDES=TUMBLEとPAGE_ORIENTATION=LANDSCAPEパラメータの両方を指定します。

次の例を参照してください。


$ PRINT /PARAMETERS=(SIDES=TUMBLE,PAGE_ORIENTATION=LANDSCAPE) MYFILE.PS

図 11-3 ランドスケープ(横長)方向の両面タンブル印刷


タンブル印刷をサポートしないプリンタに対するプリント・ジョブで SIDES=TUMBLEを指定した場合には,プリント・ジョブは終了し,次のメッセージが表示されます。


DCPS-E-TUMBNOSUP, printer-name does not support tumble printing 

プリンタでサポートされるSIDESパラメータの値を表示するには, HELP PRINT_PARAMETER SIDESコマンドを入力し,使用しているプリンタを説明する項目を選択してください。

11.3 両面印刷プリント・ジョブでの複数のPostScriptファイルの指定

DECprint Supervisor ソフトウェアでは,プリント・ジョブ内のすべてのPostScriptファイルは 1つのファイルとして処理されます。したがって,1つの両面印刷ジョブで複数のPostScriptファイルを印刷する場合には, 1つのファイルからのページと別のファイルからのページが同じ用紙の表と裏に印刷される可能性があります。他のタイプのファイルはすべて,自動的に新しい用紙に印刷されます。

用紙の両面を使用して2つのPostScriptファイルを印刷する場合には,次のコマンドを使用してください。


$ PRINT /QUEUE=PS$A14 /PARAMETERS=SIDES=2 FILE1.PS,FILE2.PS

FILE1.PSが3ページのファイルである場合には,1ページ目は1枚目の用紙の表に, 2ページ目は1枚目の用紙の裏に,3ページ目は2枚目の用紙の表にそれぞれ印刷されます。その後,FILE2.PSの1ページ目は2枚目の用紙の裏に印刷されます。

各ファイルの印刷を常に新しい用紙から開始するには,/FLAG,/BURST,または /TRAILER 修飾子を使用して,ファイルとファイルの間にファイル・セパレータ・ページを印刷します。たとえば,次のコマンドはFILE1.PSと FILE2.PSを印刷し,同時に各ファイルの間にフラグ・ページを印刷します。


$ PRINT /QUEUE=PS$DUPLEX /PARAMETERS=SIDES=2 /FLAG FILE1.PS,FILE2.PS

11.4 物理的な用紙サイズの指定

ファイルを印刷するために使用する物理的な用紙のサイズまたは用紙の種類を,ユーザは指定することができます。 DECprint Supervisor ソフトウェアでは,この情報は次の要素から自動的に判断されます。

特定の用紙サイズを要求する場合は,PRINTコマンドにSHEET_SIZEパラメータを指定します。物理的な用紙のサイズを示す値を指定してください。次の例を参照してください。


$ PRINT /PARAMETERS=SHEET_SIZE=A4 MYFILE.PS

プリンタで使用できる値を表示するには,HELP PRINT_PARAMETER SHEET_SIZE コマンドを入力し,プリンタについて説明する項目を選択してください。

表 11-2 に示すように,いくつかの用紙サイズは複数の名前を持っています。 DCPS で用紙サイズを指定する場合は,これらの名前のいずれでも使用することができます。 DCPS 用語は,DCPS がトレーラ・ページに印刷したり,エラー・メッセージで通知する場合に使用する用語です。

表 11-2 用紙サイズおよびページ・サイズの用語
DCPS 用語 業界標準の用語
Business_Envelope Com10
7_Envelope Monarch
Halfletter Statement

11.5 用紙の各面への複数ページの印刷

用紙の各面に複数のページを印刷することができます。この機能は用紙を節約するのに役立ち,特別な形式で文書を印刷することができます。たとえば, 図 11-4 に示すように,用紙の各面に 4 ページずつ印刷することができます。用紙の各面に印刷するページ数を指定するには,PRINTコマンドにNUMBER_UPパラメータを指定します。次の例を参照してください。


$ PRINT /PARAMETERS=NUMBER_UP=4 MYFILE.PS

1枚の用紙に複数のページを印刷するために, DECprint Supervisor ソフトウェアは文書内の論理ページのサイズを変更し,物理的な用紙上の領域に収まるようにします。しかし,この操作を実行しても,アスペクト比(ページの高さと幅の比率)は変更されません。

11.5.1 給紙トレイ選択オペレータと組み合わせたNUMBER_UPの使用

給紙トレイ選択オペレータを含んだファイルに対してNUMBER_UP=1を指定した場合には,プリンタは給紙トレイを変更しますが,新しい用紙に収まるようにイメージのサイズを変更する処理は実行されません。

NUMBER_UPの値に2以上を指定してファイルを印刷する場合には,ファイル内の給紙トレイ選択コマンドは無視されます。PRINTコマンドに/NOTIFY修飾子を指定した場合には,このことを示すメッセージが表示されます。

図 11-4 用紙への 4 ページの印刷 (NUMBER_UP =4)



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