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OpenVMS マニュアル |
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HP OpenVMS
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目次 | 索引 |
本書では, HP C ランタイム・ライブラリ ( HP C Run-Time Library (RTL) ) の関数について説明します。
HP C ランタイム・ライブラリの次のことについては『HP C ランタイム・ライブラリ・リファレンス・マニュアル (上巻)』を参照してください。
HP C RTL には,XPG4 準拠の国際化サポートが含まれており,異なる言語やカルチャで動作可能なソフトウェアを開発するのに役立つ関数が提供されます。
本書の対象読者 |
本書は, HP C RTL で提供される関数とマクロに関する情報を必要とするプログラマを対象にしています。
本書の構成 |
本書は,HP C RTL のすべての関数についてアルファベット順に説明しています。本書は『HP C Run-Time Library Reference Manual for OpenVMS Systems』のリファレンス・セクションを翻訳したものです。
関連ドキュメント |
OpenVMS システム向けのプログラムを HP C で作成する場合,次のドキュメントが役立ちます。
HP OpenVMS 製品およびサービスについての詳細は,弊社の Web サイトを参照してください。アドレスは次のとおりです。
http://www.hp.com/jp/openvms(日本語)
http://www.hp.com/go/openvms(英語)
本書で使用する表記法 |
表記法 | 意味 |
---|---|
[Return] | [Return] は端末上の Return キーを 1 回押すことを示します。 |
Ctrl/X | Ctrl/X (英字の X は端末の制御文字を表す) は, Ctrl キーを押したまま指定の端末文字キー (X) を押すことを示します。 |
switch
文
int データ型 fprintf 関数 <stdio.h> ヘッダ・ファイル |
モノスペース文字は言語キーワードおよび HP C 関数とヘッダ・ファイルの名前を示します。また,例で使用している特定の変数名を参照するときも使用します。 |
arg1 | 斜体は引数やパラメータ名を示すプレースホルダとして使用し,新出用語を強調するときも使用します。 |
$ RUN CPROG [Return] | ユーザと対話する例では,ユーザ入力は太字で示します。 |
float x;
.
. . x = 5; |
垂直方向の省略記号は,プログラムやプログラムからの出力の一部が省略されていることを示します。例では関連する部分だけが示されています。 |
option,... | 水平方向の省略記号は,パラメータ,オプション,値を追加入力できることを示します。省略記号の前のコンマは,後続の項目の区切り文字を表します。 |
[output-source,...] | 関数構文やその他の場所で使用している角括弧は,その構文要素が省略可能であることを示します。しかし,OpenVMS ファイル指定でディレクトリ名を区切るために使用する角括弧や, HP C ソース・コードで多次元配列の次元を区切るために使用する角括弧は省略できません。 |
sc-specifier::=
auto static extern register |
構文定義で,別々の行に示されている項目は組み合わせて指定できないことを示します。 |
[a|b] | 2 つ以上の項目が縦線 (|) で区切られ,角括弧で囲まれている場合は, 2 つの構文要素のいずれかを選択しなければならないことを示します。 |
デルタ記号は,1 文字の ASCII スペース文字を表します。 |
プラットフォーム・ラベル |
プラットフォームは,異なる環境を提供するオペレーティング・システムとハードウェアの組み合わせです。本書では,VAX,Alpha,Itanium プロセッサで動作する OpenVMS オペレーティング・システムに適用される情報を示します。
次のように特に指定した場合を除き,本書の情報はすべてのプロセッサに適用されます。
ラベル | 説明 |
---|---|
(Alpha only) | Alpha プロセッサ固有。 |
(Integrity only) | OpenVMS オペレーティング・システムが動作している Intel Itanium プロセッサ固有。このプラットフォームでは,オペレーティング・システムの製品名は OpenVMS Integrity です。 |
(Integrity, Alpha) | Integrity サーバおよび Alpha プロセッサ固有。 |
新機能および変更された機能 - OpenVMS Version 8.4 |
以降の項で,OpenVMS Version 8.4 で提供する C ランタイム・ライブラリ (C RTL) の機能拡張について説明します。これらの機能拡張により,UNIX との互換性,標準規格への準拠,ユーザ制御機能の選択の柔軟性などが向上しています。新しい C RTL 関数も含まれています。
Unicode サポート |
C RTL で,UNIX スタイルのファイル名に対する Unicode UTF-8 エンコーディングをサポートしています。たとえば次のようなファイル名が使用できるようになっています。
/disk/mydir/^U65E5^U672C^U8A9E.txt filename |
この機能より,UTF-8 エンコードのファイル名を使用する国際化アプリケーションの UNIX 互換性が向上しています。
新しい論理名 DECC$FILENAME_ENCODING_UTF8 によりこの機能を有効にすることができます。
この論理名が未定義の場合,デフォルトの動作で ASCII および Latin-1 をファイル名に使用できます。
この機能は ODS-5 ディスク上でのみ動作します。この機能を有効にするには,DECC$FILENAME_ENCODING_UTF8 と DECC$EFS_CHARSET の両方の論理名を定義する必要があります。
セマフォ・サポート |
C RTL は,以下の Open Group セマフォ制御操作をサポートします。
System V セマフォ・ルーチン:
semctl() semget() semop() ftok() |
POSIX セマフォ・ルーチン:
sem_close() sem_destroy() sem_getvalue() sem_init() sem_open() sem_post() sem_timedwait() sem_trywait() sem_unlink() sem_wait() |
注意 すべてのセマフォ・ルーチンに適用される注意事項 セマフォの API である semgetおよび sem_openが,エラー状態値 28 を返す場合があります。この値はデバイス上に空きスペースが残っていないことを示すため, GBLSECTIONS SYSGEN パラメータの増加を検討してください。セマフォは内部的にはグローバル・セクションで,システムに多数のセマフォ・セットが存在すると GBLSECTIONS を使い果たします。このため,SYSGEN パラメータの値を増加させる必要があります。 |
System V セマフォには以下の制限事項があります。
DECC$PRINTF_USES_VAX_ROUND 機能スイッチ |
新しい機能スイッチ DECC$PRINTF_USES_VAX_ROUND が C RTL に追加されています。
このスイッチを設定すると,
printfの F および E 書式指定子は, IEEE 浮動小数点でコンパイルしたプログラムに対して VAX の切り上げ切捨て規則を使用します。
シンボリック・リンクと POSIX 準拠のパス名のサポートの拡張 |
OpenVMS Version 8.3
OpenVMS Version 8.3 で,Open Group 準拠のシンボリック・リンクのサポートと POSIX 準拠のパス名のサポートが拡張されています。
拡張の内容は以下のとおりです。
目次 | 索引 |
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