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OpenVMS マニュアル |
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HP OpenVMS
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CONVERT/DOCUMENT |
CDA にサポートされている変更可能な入力ファイルを,変更可能なまたは最終的な形式の出力ファイルに変換します。
注意
DECwindows Motif for OpenVMS がシステムにインストールされている時のみ,このコマンドを使用することができます。
CONVERT/DOCUMENT 入力ファイル指定出力ファイル指定
入力ファイル指定
変換する入力ファイル名を指定します。省略時のファイル・タイプは .DDIF です。出力ファイル指定
出力ファイル名を指定します。省略時のファイル・タイプは .DDIF です。
CONVERT/DOCUMENT コマンドを使用すると,文書の形式を変換することができます。入力ファイル ( そのファイルを読むためのアプリケーションと互換性のない形式のファイル ) と出力ファイル(別の形式で作成されるファイル)の,名前と形式を指定します。入力ファイル形式のための入力コンバータが存在し,出力ファイル形式のための出力コンバータが存在している場合は,入力ファイルのファイル形式を別のファイル形式に変換することができます。省略時の設定の入力ファイルおよび出力ファイルの形式は,DDIF (DIGITAL Document Interchange Format) です。 DDIF は,テキスト,グラフィック,イメージなどを含めることができる複合文書の格納および変換のための標準形式です。
他のいくつかのコンバータと同様に DDIF 入力コンバータおよび DDIF 出力コンバータは, CDA Base Services for DECwindows Motif for OpenVMS といっしょにインストールされます。入力ファイル形式を他の出力ファイル形式に変換するときに,変更を最小限に抑えるようなオプションを指定できるコンバータもあります。 CONVERT/DOCUMENT コマンドに /OPTIONS 修飾子を指定する前に,必要なオプションを書いたオプション・ファイルを作成しておきます。
すべてのコンバータは,メッセージ・ログ・オプションをサポートしています。変換中の情報メッセージおよびエラー・メッセージは,ユーザが指定したファイルに書き込まれます。
/FORMAT=形式名
入力ファイルまたは出力ファイルをコード化する形式を指定します。省略時の入力ファイルおよび出力ファイルの形式は DDIF です。CDA Base Services for DECwindows Motif for OpenVMS とともに提供される入力コンバータ,およびサポートされるファイル形式の省略時のファイル・タイプを,次に示します。
入力形式 ファイル・タイプ DDIF .DDIF DTIF .DTIF TEXT .TXT
CDA Base Services for DECwindows Motif for OpenVMS とともに提供される出力コンバータ,およびサポートされるファイル形式の省略時のファイル・タイプを,次に示します。
出力形式 ファイル・タイプ DDIF .DDIF DTIF .DTIF TEXT .TXT PS .PS ANALYSIS .CDA$ANALYSIS
弊社が提供する CDA Converter Library は,いくつかの文書,グラフィック,イメージ,データ・テーブル入力コンバータ,およびデータ・テーブル出力コンバータを提供しています。ソフトウェア・ベンダも, CDA に準拠したアプリケーションやコンバータを提供しています。システムで使用できるコンバータについては,システム管理者に相談してください。
分析出力コンバータは,入力ファイルの中間表現の分析を行います。分析出力ファイルには,指定したオブジェクトと入力ファイルに格納された値が含まれます。アプリケーション・プログラマは,デバッグのために分析出力ファイルを使用することができます。
アプリケーションのエンド・ユーザは分析出力ファイルを使用して,複数のサブファイルへの参照やリンクを入力ファイルに含めるかどうか,決めることができます。各サブファイルは,ネットワークを介して別々にコピーされなければなりません。これは,入力ファイルをネットワークを介して転送しても,サブファイルは自動的には転送されないためです。
分析出力ファイルで,文字列 "ERF_" という文字列を検索することができます。入力ファイルである DDIF 複合文書とリンクしたイメージ・ファイル "griffin.img" で,文字列 "ERF_" を検索した例を次に示します。
ERF_LABEL ISO LATIN1 "griffin.img" ! Char. string. ERF_LABEL TYPE RMS_LABEL TYPE "$RMS: ERF_CONTROL COPY_REFERENCE ! Integer = 1
分析出力ファイルは,プログラマが使用することを仮定しています。入力ファイル中のコード化された情報を変更することは前提としておらず,ファイルの内容を調べることを前提としています。上記の例では,分析出力ファイル中の,リンクされたファイルへの参照を検索する方法を示しています。
DDIF 入力コンバータは,DDIF 入力ファイルを,指定した出力ファイル形式に引き続き変換される中間表現に変換します。データのマッピング,変換に関する制限事項,外部ファイル参照,および DDIF 入力コンバータに関連した文書構文エラーについては以下を参照してください。
- データのマッピング
DDIF 入力ファイルの情報を,中間表現に直接マップします。- 変換に関する制限事項
中間表現に変換する時,DDIF 入力ファイルの情報が消失することはありません。
ただし DDIF 入力ファイルで, DDIF 入力コンバータが理解するバージョンより新しいバージョンの DDIF 文法を使用している場合は,新文法で示される要素は消失します。- 外部ファイル参照
DDIF 入力ファイル中の外部ファイル参照はすべて,中間表現に変換されます。
出力コンバータが要求すればコンバータ・カーネルは外部参照を解決できますが, DDIF 入力コンバータは外部参照を解決を試みません。- 文書構文エラー
DDIF 入力ファイルに文書構文エラーがあると,回復不可能な入力処理エラーが発生します。 DDIF 入力コンバータが文書構文エラーを検出すると,変換処理は停止され,それ以降入力処理は行われません。
DDIF 出力コンバータは,入力ファイルの中間表現から DDIF 出力ファイルを作成します。データのマッピング,および DDIF 出力コンバータに関連する変換の制限事項を,次に示します。
- データのマッピング
入力ファイルの中間表現中の情報を,DDIF 出力ファイルに直接マップします。- 変換に関する制限事項
DDIF 出力ファイルに変換する時,入力ファイルの中間表現の情報が消失することはありません。
DTIF 入力コンバータは,DTIF 入力ファイルを,指定した出力ファイル形式に引き続き変換される中間表現に変換します。データのマッピング,変換に関する制限事項,外部ファイル参照,および DTIF 入力コンバータに関連した文書構文エラーについては以下を参照してください。
- データのマッピング
DTIF 入力ファイルの情報を,中間表現に直接マップします。- 変換に関する制限事項
中間表現に変換する時,DTIF 入力ファイルの情報が消失することはありません。
ただし DTIF 入力ファイルで, DTIF フロント・エンドが理解するバージョンより新しいバージョンの DTIF 文法を使用している場合は,新文法で示される要素は消失します。- 外部ファイル参照
DTIF 入力ファイル中の外部ファイル参照はすべて,中間表現に変換されます。
DTIF 入力コンバータは,外部参照の解決を試みません。- 文書構文エラー
DTIF 入力ファイルに文書構文エラーがあると,回復不可能な入力処理エラーが発生します。 DTIF 入力コンバータが文書構文エラーを検出すると,変換処理は停止され,それ以降入力処理は行われません。
DTIF 出力コンバータは,入力ファイルの中間表現から DTIF 出力ファイルを作成します。データのマッピング,および DTIF 出力コンバータに関連する変換の制限事項を,次に示します。
- データのマッピング
入力ファイルの中間表現中の情報を,DTIF 出力ファイルに直接マップします。- 変換に関する制限事項
DTIF 出力ファイルに変換する時,入力ファイルの中間表現の情報が消失することはありません。- 外部ファイル参照
DTIF 出力コンバータは,入力ファイルの中間表現に格納されている外部ファイル参照を変換しますが,外部参照の解決は試みません。
テキスト入力コンバータは,テキスト (ISO Latin1) 入力ファイルを,指定した出力ファイル形式に引き続き変換される中間表現に変換します。データのマッピング,変換に関する制限事項,外部ファイル参照,テキスト入力コンバータに関連した文書構文エラーについては以下を参照してください。
- データのマッピング
テキスト入力ファイルの情報を,中間表現に直接マップします。ライン・ブレークとフォーム・フィードは,DDIF 指示文にマップされます。 1 行の空白行,または連続した複数の空白行は,段落の終端を示すものと解釈されます。
キャラクタ・セル端末または端末エミュレータで, DEC MCS ファイルとしてテキスト入力ファイルを入力すると,次のように変換されます。
変換前の文字 変換後の文字 Concurrency sign 分音符 大文字の O と E の合字 乗算記号 分音符の付いた大文字の Y 鋭アクセントの付いた大文字の Y 小文字の o と e の合字 除算記号 分音符の付いた小文字の y 鋭アクセントの付いた Y
- 変換に関する制限事項
中間表現に変換する時,テキスト入力ファイルの情報が消失することはありません。これは,テキスト・ファイルには構造情報が入っていないからです。
印刷不可能な文字はすべて,空白文字に変換されます。たとえば ANSI エスケープ文字は,空白文字に変換され解釈を試みません。- 外部ファイル参照
テキスト・ファイルには,外部ファイル参照は含まれていません。- 文書構文エラー
テキスト・ファイルには構文がないため,テキスト入力コンバータにより構文エラーが報告されることはありません。
テキスト出力コンバータは,入力ファイルの中間表現からテキスト出力ファイルを作成します。データのマッピング,およびテキスト出力コンバータに関連する変換の制限事項を,次に示します。
- データのマッピング
入力ファイルの中間表現の中のすべての Latin1 テキストは,テキスト出力ファイルに変換されます。
入力ファイルをテキスト出力ファイルに変換する場合は,テキスト出力ファイルにはテキスト,およびライン・フィード,ページ・ブレーク,タブなどの最小限のフォーマッティングしか入れられないことに注意してください。テキスト出力コンバータは,( 出力ファイルがさらに変換される可能性を考慮して ) フォーマッティング情報を保持します。ページングは最も近いキャラクタ・セル (行,カラム) 位置に変換されます。- 変換に関する制限事項
テキスト出力ファイルに変換される時に,入力ファイルの中間表現の中のすべてのグラフィック,イメージ,およびテキスト属性は消失します。
モノスペース・フォントが使用されているので,レイアウトを保持するために上書きが行われ,テキストが消失する可能性があります。文書のフォーマット情報に指定したページ幅よりも,指定したページ幅が狭い場合は,行が切り捨てられる可能性もあります。 OVERRIDE_FORMAT 処理オプションを使用すれば,このようなことは起こりません。それは,OVERRIDE_FORMAT 処理オプションを指定すると,文書のフォーマット情報は無視されるからです。
PostScript 出力コンバータは,入力ファイルの中間表現から PostScript 出力ファイルを作成します。データのマッピング,および PostScript 出力コンバータに関連する変換の制限事項を,次に示します。
- データのマッピング
入力ファイルの中間表現中の情報を,PostScript 出力ファイルに直接マップします。- 変換に関する制限事項
PostScript 出力ファイルに変換する時,入力ファイルの中間表現の情報が消失することはありません。
/MESSAGE_FILE=ファイル指定
/NOMESSAGE_FILE (省略時の設定)
文書変換に関するメッセージを記録します。入力コンバータおよび出力コンバータからのメッセージは, ファイル指定に指定したファイルに出力されます。ファイル指定を行わないと,メッセージは SYS$ERROR に出力されます。省略時の設定は /NOMESSAGE_FILE です。/OPTIONS=オプション・ファイル名
変換時に,入力ファイルと出力ファイルに適用させたい処理オプションを含むテキスト・ファイルを指定します。オプション・ファイルの省略時のファイル・タイプは /CDA$OPTIONS です。CONVERT/DOCUMENT コマンドで /OPTIONS 修飾子を指定する前に,オプション・ファイルを作成しておきます。オプション・ファイルは,オペレーティング・システム上でファイル・タイプが省略時のファイル・タイプ .CDA$OPTIONS であるテキスト・ファイルです。
オプション・ファイルには,入力ファイル形式と出力ファイル形式に適用させるすべての処理オプションを指定します。処理オプションを指定すると,入力ファイルを形式の異なる出力ファイルに変換する時に,最小限の変更に抑えることができます。
オプション・ファイルは必須ではありません。ファイルを変換する時,省略時の処理オプションは自動的に適用されます。ただし省略時以外の設定を使用する場合は,オプション・ファイルが必要です。
オプション・ファイルを作成するときは,以下のガイドラインに従ってください。
- オプション・ファイルの各行は,入力形式または出力形式に対するキーワードで始めなければなりません。その後に空白やタブ (複数可),またはスラッシュ (/) を続けます。
DDIF や DTIF のように,いくつかのファイル形式では,入力コンバータと出力コンバータがあります。形式キーワードで _INPUT や _OUTPUT を指定すると,処理オプションを入力形式にのみ,または出力形式にのみ適用させるよう制限することができます。- 同一入力形式または同一出力形式に対して複数のオプションがある場合は,各行には処理オプションを 1 つだけ指定してください。
- 処理オプションを指定するには,大文字の英字,小文字の英字,数字(0 〜 9),ドル記号($),およびアンダースコア(_) を使用します。
- 処理オプションに対して指定された値の前に, 1 つまたは複数の空白やタブを入れます。
オプション・ファイルのエントリ例を次に示します。
PS PAPER_HEIGHT 10
この例では形式キーワードの _OUTPUT は必須ではありません。これは,PostScript は出力形式でのみ使用可能だからです。省略時の設定では,PAPER_HIGHT の値はインチ単位で指定します。
オプション・ファイルに,特定の変換のためのコンバータに適用されないオプションを含めると,これらのオプションは無視されます。
入力形式または出力形式で無効なオプション,あるいはオプションで無効な値を指定すると,エラー・メッセージが返されます。処理オプションに適用される制限事項を,次の節に示します。
分析出力コンバータは,次のオプションをサポートします。
- COMMENT DEFAULT_VALUES
省略時の値により生成された行の先頭に,コメント文字(!) を挿入します。コメント文字は,対応する集合体括弧や配列括弧の前にも挿入されます。- COMMENT INHERITED_VALUES
継承した値により生成される行の先頭に,コメント文字(!) を挿入します。コメント文字は,対応する集合体括弧や配列括弧の前にも挿入されます。- TRANSLATE_BYTE_STRINGS
省略時の設定を変更します。BYTE STRING 型のデータの場合,バイト文字列中のすべての文字が印刷可能な文字 (16 進値で 20 〜 7E) であれば,分析出力は 16 進数を変換した値を表示しません。 TRANSLATE_BYTE_STRINGS オプションを指定すると,この機能が変更されます。- IMAGE_DATA
省略時の設定を変更します。 DDIF$_IDU_PLANE_DATA (ビットマップのイメージ) のバイト文字列データの場合,以前は分析出力は 16 進数を変換した値と ASCII を変換した値を表示しました。これらはどちらも,多くのユーザにとって特定の値ではありませんでした。新しいバージョンでは,どちらの表示も次のコメントと置き換えられます。
! *** Bit-mapped data not displayed here ***
16 進数での表示を行う場合は,IMAGE_DATA オプションを指定します。このオプションを指定すると,ASCII に変換されません。- INHERITANCE
属性継承を有効にして,分析が表示されます。継承属性は,出力中で "[Inherited value.]"というマークが付けられます。このオプションを指定すると,外部参照はメインの文書にインポートされます。
テキスト出力コンバータは,次のオプションをサポートします。
- ASCII_FALLBACK [ON,OFF]
テキスト出力コンバータが,テキストを 7 ビットの ASCII で出力することを指定します。文字のフォールバック表現は,ASCII 標準に記述されています。このオプションを指定しないと,省略時の設定により OFF が使用されます。値を指定せずにこのオプションを指定すると,省略時の設定により ON が使用されます。- CONTENT_MESSAGES [ON,OFF]
テキスト出力コンバータが,入力ファイルの中間表現中でテキストではない要素を検出するたびに,メッセージを出力ファイルに書き込むことを指定します。このオプションを指定しないと,省略時の設定により OFF が使用されます。値を指定せずにこのオプションを指定すると,省略時の設定により ON が使用されます。- HEIGHT 値
テキスト出力ファイルでの,1 ページあたりの最大行数を指定します。 0 を指定すると,1 ページあたりの行数は,文書で指定した行数と同じになります。 OVERRIDE_FORMAT とともに指定する,または文書にページ・サイズが指定されていないと,このオプションで指定した値を使用して,フォーマッティングします。省略時の設定の値は 66 です。- OVERRIDE_FORMAT [ON,OFF]
HEIGHT および WIDTH 処理オプションで指定したページのサイズにテキストをフォーマッティングできるように,文書に含まれているフォーマッティグ情報を無視するかどうかを指定します。このオプションを指定しないと,省略時の設定により OFF が使用されます。値を指定せずにこのオプションを指定すると,省略時の設定により ON が使用されます。- SOFT_DIRECTIVES [ON,OFF]
テキスト出力ファイルを作成する時に,文書に含まれているソフト指示文に従うかどうかを指定します。このオプションを指定しないと,省略時の設定により OFF が使用されます。値を指定せずにこのオプションを指定すると,省略時の設定により ON が使用されます。- WIDTH 値
テキスト出力ファイルでの,1 ページあたりの最大カラム数を指定します。 0 を指定すると,1 ページあたりのカラム数は,文書で指定したカラム数と同じになります。 OVERRIDE_FORMAT とともに指定する,または文書にページ・サイズが指定されていないと,このオプションで指定した値を使用してフォーマッティングします。ここで指定した値を超えるテキストは,切り捨てられます。省略時の値は 80 です。
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