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DCL ディクショナリ


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順編成ディスク・ファイル,または順編成ファイルを作成します。

形式

CREATE ファイル指定[,...]


パラメータ



ファイル指定[,...]

作成する1つまたは複数の入力ファイルの名前を指定します。ワイルドカード文字は使用できません。ファイル名,またはファイル・タイプを省略しても CREATE コマンドからは省略時の設定は与えられないため,ファイル名やファイル・タイプは,空文字列になります。既存のファイル名を指定した場合には,新しいバージョンが作成されます。

説明

CREATE コマンドは,新しい順編成ディスク・ファイルを作成します。会話型モードでは,コマンド行の入力後に入力する行は,新しく作成されるファイルのレコードになります。ファイル入力を終了するには,Ctrl/Z を押します。

コマンド・プロシージャ・ファイルから CREATE コマンドを入力する場合,システムは,レコードの最初の位置がドル記号 ($) になるまで,コマンド・プロシージャ・ファイル以降のすべてのレコードを新しいファイルに読み込みます。ファイル入力は,レコードの最初の位置がドル記号になるか,コマンド・プロシージャの終了とともに終了します。

CREATE コマンドで既存のファイル指定を使用すると,新しく作成されるファイルのバージョン番号は,同じ指定を持つ既存ファイルより大きいバージョン番号になります。

CREATE コマンドを使用して論理名サーチ・リストにファイルを作成すると,ファイルは論理名変換で生成された最初のディレクトリだけに作成されます。

通常,出力ファイルの所有者は,出力ファイルの作成者と同じです。ただし,拡張特権を持つ利用者が出力ファイルを作成すると,所有者は親ディレクトリの,または出力ファイルの前バージョンの所有者になります。

拡張特権には,次の特権が含まれます。

  • SYSPRV (システム特権) または BYPASS

  • システム利用者識別コード (UIC)

  • GRPPRV (グループ特権)。親ディレクトリ (または出力ファイルの前バージョン) の所有者が新しい出力ファイルの作成者と同じグループに属する場合

  • 親ディレクトリ (または出力ファイルの前バージョン) の所有者を表す識別子 (リソース属性付き)


修飾子



/LOG (省略時の設定)

/NOLOG

コマンド実行として作成される新しい各ファイルのファイル指定を表示します。

/OWNER_UIC=uic

自分の UIC と異なる UIC を指定するためには, SYSPRV(システム特権)特権が必要です。

作成するファイルの所有者の利用者識別コード (UIC) を指定します。 UIC は,『OpenVMS ユーザーズ・マニュアル』に説明されている,標準的な UIC 形式を使用して指定します。

/PROTECTION=(所有区分[:アクセス・コード][,...])

ファイルに適用される保護を定義します。

  • 所有区分は,システム (S),所有者 (O),グループ (G) またはワールド (W) から指定します。

  • アクセス・コードは,読み込み (R),書込み (W),実行 (E),または削除 (D) から指定します。

各アクセス・カテゴリの値を指定しない場合や,/PROTECTION 修飾子を省略すると, CREATE コマンドは,指定されていない各カテゴリごとに以下の保護を適用します。

ファイルが既に存在している 適用される保護
Yes 既存ファイルの保護
No 現在の省略時の保護

  注意
アクセスを指定しないでファイルを作成しようとすると,そのファイルにはシステムの省略時の RMS 保護値が適用されます。アクセスを指定しないファイルを作成するには, SET SECURITY/PROTECTION コマンドを使用してください。

保護コードの指定についての詳細は,『OpenVMS システム・セキュリティ・ガイド』を参照してください。

/SYMLINK="テキスト"

指定したテキスト (囲んでいる引用符なし) に対するシンボリック・リンクが作成されます。作成されたシンボリック・リンクがその後ファイル名の処理中に検出されると,シンボリック・リンクの内容が読み取られ, POSIX パス名の指定として扱われます。シンボリック・リンクでは,最新のバージョンのみが有効です。

パス指定がスラッシュで始まる絶対パス名の場合, RMS は最初のフィールドを論理名として解釈しようとします。

/VOLUME=n

各ファイルが,マルチボリューム・セットの指定された相対ボリューム番号に作成されます。省略時の設定では,ファイルは,マルチボリューム・セットの任意の場所に作成されます。

#1
$ CREATE MEET.TXT
John, Residents in the apartment complex will hold their annual 
meeting this evening.  We hope to see you there, Regards, Elwood 
[Ctrl/Z]
 

省略時のディレクトリにテキスト・ファイル MEET.TXT を作成します。このテキスト・ファイルには,Ctrl/Z が入力されるまでの行が入っています。

#2
$ CREATE A.DAT, B.DAT
Input line one for A.DAT...
Input line two for A.DAT...
   .
   .
   .
 
[Ctrl/Z]
 
Input line one for B.DAT...
Input line two for B.DAT...
   .
   .
   .
 
[Ctrl/Z]
$
 

ターミナルから CREATE コマンドを入力した後では,システムは CTRL/Z によって最初の入力を終了するまで, A.DAT という順編成ファイルに入力行を読み込みます。次の入力データは,B.DAT という 2 番目のファイルに入力されます。この場合も,CTRL/Z により入力は終了します。

#3
$ FILE = F$SEARCH("MEET.TXT") 
$ IF FILE .EQS. "" 
$ THEN CREATE MEET.TXT 
  John, Residents in the apartment complex will hold their annual 
  meeting this evening.  We hope to see you there, Regards, Elwood 
$ ELSE TYPE MEET.TXT 
$ ENDIF 
$ EXIT 
 

この例では,省略時のディスクとディレクトリにファイル MEET.TXT があるかどうか検索します。ファイルが存在しなければ, CREATE コマンドを使って MEET.TXT というファイルを作成します。

#4
$ SET DEFAULT DKA500:[TEST] 
$ SET PROCESS /CASE=CASE_LOOKUP=SENSITIVE /PARSE_STYLE=EXTENDED 
$ CREATE COEfile.txt 
[Ctrl/Z]
$ CREATE COEFILE.TXT 
[Ctrl/Z]
$ CREATE CoEfIlE.txt 
[Ctrl/Z]
$ DIRECTORY 
 
Directory DKA500:[TEST] 
 
CoEfIlE.txt;1 
COEFILE.TXT;1 
COEfile.txt;1 

この例では,DKA500 は ODS-5 ディスクです。プロセスを CASE_LOOKUP=SENSITIVE に設定し,大文字大文字小文字の区別が異なるだけで名前は同じ複数のファイルを作成すると, DCL は 2 つ目以降のファイルを新しいファイルとして処理し,この例のようにリストします。


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