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ALLOCATE コマンド,ASSIGN コマンド,DEFINE コマンド,または MOUNT コマンドによって設定された論理名の割り当てを解除します。また,DEASSIGN コマンドは, CREATE/NAME_TABLE コマンドで作成された論理名テーブルを削除します。

形式

DEASSIGN [論理名[:]]


パラメータ



論理名[:]

割り当てを解除する論理名を指定します。論理名は,1 文字から 255 文字までの長さです。論理名に英数字,ドル記号 ($),あるいはアンダースコア (_) 以外の文字が含まれている場合には,引用符 (" ") で囲みます。 /ALL 修飾子を使用する場合を除き,論理名パラメータは必ず指定します。

論理名パラメータの最後にコロン (:) を指定しても,コマンド・インタプリタはそのコロンを無視します ( ASSIGNコマンドおよび ALLOCATE コマンドは,コロンが指定されている場合でも論理名を論理名テーブルに登録するときに,論理名からそのコロンを削除します )。論理名の末尾にコロンが 1 つ以上含まれる場合には,DEASSIGN の論理名パラメータにコロンを1 つ余計に付ける必要があります ( たとえば,論理名 FILE: の割り当てを解除するには,DEASSIGN FILE:: と入力します )。

論理名テーブルを削除するには,論理名パラメータとしてテーブル名を指定します。またそのテーブル名が登録されている論理名ディレクトリ・テーブルを指定するために,/TABLE 修飾子を使用します。


説明

DEASSIGN コマンドは,ALLOCATE,ASSIGN,DEFINE,または MOUNT コマンドのいずれかで行った論理名の割り当てを解除します。また,DEASSIGN コマンドは, CREATE/NAME_TABLE コマンドで作成した論理名テーブルを削除します。 DEASSIGN で /ALL 修飾子を使用すると,指定したテーブルのすべての論理名の割り当てを解除できます。テーブルを指定しないで /ALL 修飾子を使用すると, (コマンド・インタプリタで作成された名前を除いて) プロセス・テーブル内のすべての名前の割り当てが解除されます。つまり,指定したアクセス・モードまたは外側のアクセス・モードで入力されたすべての名前の割り当てが解除されます。

論理名の割り当てを解除したい論理名テーブルを指定するには, /PROCESS,/JOB,/GROUP,/SYSTEM,または /TABLE 修飾子を使用します。複数の修飾子を指定した場合は,最後に指定した修飾子だけが有効です。指定した論理名のエントリが複数の論理名テーブルに存在する場合,コマンド行に指定した最後の論理名テーブルだけから名前が削除されます。論理名テーブルを指定しない場合,省略時の設定は /TABLE=LNM$PROCESS 修飾子です。

共有可能論理名を削除するには,論理名テーブルに対する書き込み (W) アクセス権が必要です。共有可能論理名テーブルを削除するには,親テーブルに対する書き込み (W) アクセス権と,対象とする論理名テーブルに対する削除 (D) アクセス権が必要です。

割り当てを解除したい論理名のアクセス・モードを指定するには, /USER_MODE,/SUPERVISOR_MODE,または /EXECUTIVE_MODE 修飾子を使用します。複数の修飾子を指定した場合は,最後に指定した修飾子だけが有効です。モードを指定しないと,スーパバイザ・モード名が削除されます。論理名の割り当てを解除すると,同じ論理名テーブル内に外側のアクセス・モードで作成された同じ名前も削除されます。

エグゼクティブ・モード論理名の割り当てを解除するには, SYSNAM (システム論理名) 特権が必要です。

SYSMAN 特権を持たないで/EXECUTIVE_MODE 修飾子を指定すると,修飾子は無視され,スーパバイザ・モード論理名の割り当てが解除されます。

システムからログアウトすると,すべてのプロセス・プライベート論理名と論理名テーブルが削除されます。イメージを終了すると,プロセス論理名テーブル内の利用者モード・エントリの割り当てが解除されます。システムからログオフすると,ジョブ・テーブル内の論理名とジョブ・テーブル自体が削除されます。

他のすべての共有可能論理名テーブル内の名前は,利用者モード名,スーパバイザモード名,エグゼクティブ・モード名のいずれであっても,明示的に割り当てが解除されるまで残っています。共有可能論理名テーブル内の名前を削除するには,そのテーブルに対する書き込み (W) アクセス権が必要です。

論理名テーブルを削除すると,テーブル内のすべての論理名も削除されます。子孫テーブルも削除されます。共有可能論理名テーブルを削除するには,そのテーブルに対する削除 (D) アクセス権が必要です。


修飾子



/ALL

指定した論理名テーブルと同じアクセス・モード,またはそれより外側の (特権の低い) アクセス・モードで登録された,すべての論理名が削除されることを指定します。論理名テーブルを指定しない場合には,省略時の値として,プロセス・テーブルである LNM$PROCESS が使用されます。 /ALL を指定する場合には,論理名パラメータは入力できません。

/CLUSTER_SYSTEM

クラスタ・ワイドの論理名の割り当てを解除するには, SYSTEM アカウントでログインするか,あるいは SYSNAM (システム論理名) ないし SYSPRV (システム) 特権を持っている必要があります。

LNM$SYSCLUSTER テーブルに登録されている論理名の割り当てを解除します。

/EXECUTIVE_MODE

エグゼクティブ・モードの論理名の割り当てを解除するためには, SYSNAM(システム論理名)特権が必要です。

指定したアクセス・モード,またはそれより外側の(特権の低い) アクセス・モードで登録された,エントリだけが削除されることを指定します。エグゼクティブ・モードに対する SYSNAM 特権を持たない場合には,スーパバイザ・モードの論理名の割り当てを解除します。

/GROUP

グループ論理名テーブルからエントリを削除するためには, GRPNAM(グループ論理名)または SYSPRV 特権が必要です。

指定した論理名が,グループ論理名テーブルに登録されていることを示します。 /GROUP 修飾子は,/TABLE=LNM$GROUP 修飾子の同意語です。

/JOB

指定した論理名が,ジョブ論理名テーブルに登録されていることを示します。 /JOB 修飾子は,/TABLE=LNM$JOB 修飾子の同意語です。論理名テーブルを明示的に指定しない場合には,省略時の設定として /PROCESS 修飾子が使用されます。

ログイン時にシステムが作成するジョブ論理名,たとえば,SYS$LOGIN,SYS$LOGIN_DEVICE,および SYS$SCRATCH などの割り当ては,解除してはいけません。ただし,これらの論理名に対して,ユーザ自身が新しい等価名を割り当てている場合 (つまり,より特権の低いアクセス・モードで新しい論理名を作成している場合)には,明示的に作成した論理名の割り当てを解除することが可能です。

/LOG (省略時の設定)

/NOLOG

/NOLOG は,省略時の設定の /LOG を無効にし,指定された論理名が見つからなかった場合に返される致命的なエラーの出力を抑制します。 /NOLOG を指定すると,$STATUS には Fatal ではなく Success が設定され,エラー・メッセージは出力されません。

/PROCESS (省略時の設定)

指定した論理名が,プロセス論理名テーブルに登録されていることを示します。 /PROCESS 修飾子は /TABLE=LNM$PROCESS 修飾子と同意語です。

コマンド・インタプリタが作成した論理名,たとえば SYS$INPUT,SYS$OUTPUT,および SYS$ERROR などの割り当ては,解除することができません。ただし,これらの論理名に対して新しい等価名を割り当てている場合 (つまり,より特権の低いアクセス・モードで新しい論理名を作成している場合)には,明示的に作成した論理名の割り当てを解除することが可能です。

/SUPERVISOR_MODE (省略時の設定)

指定の論理名テーブルに登録されている論理名のうち,スーパバイザ・モードで作成された論理名を削除します。 /SUPERVISOR_MODE 修飾子を指定すると,ユーザ・モードの同じ名前の論理名の割り当ても解除されます。

/SYSTEM

指定した論理名が,システム論理名テーブルに登録されていることを示します。 /SYSTEM 修飾子は,/TABLE=LNM$SYSTEM 修飾子の同意語です。

/TABLE=テーブル名

削除する論理名が含まれている論理名テーブルの名前を指定します。省略時の設定は LNM$PROCESS です。プロセス・テーブル,ジョブ・テーブル,グループ・テーブル,システム・テーブル,あるいはディレクトリ・テーブルの1つ,または利用者定義テーブルの名前を指定することができます (プロセス,ジョブ,グループ,システムの各論理名テーブルは,それぞれ LNM$PROCESS,LNM$JOB,LNM$GROUP,LNM$SYSTEM という論理名で指定しなければなりません)。

/TABLE 修飾子を使用すれば,論理名テーブルを削除することもできます。プロセスに固有なテーブルを削除するためには,次のように指定します。

$ DEASSIGN/TABLE=LNM$PROCESS_DIRECTORY  テーブル名

共有可能テーブルを削除するためには,次のように指定します。

$ DEASSIGN/TABLE=LNM$SYSTEM_DIRECTORY  テーブル名

共有可能な論理名テーブルを削除するためには,そのテーブルに対して削除(D)アクセスが可能であるか,または共有可能テーブルの名前が登録されているディレクトリ・テーブルに対して書き込み(W)アクセスが可能でなければなりません。

/TABLE 修飾子を指定しない場合には,省略時の設定として /TABLE=LNM$PROCESS 修飾子が使用されます。

/USER_MODE

ユーザ・モードで作成されたプロセス論理名テーブルの論理名を削除します。 /USER_MODE 修飾子を指定する場合, DEASSGIN コマンドは,ユーザ・モードの論理名の割り当てのみを解除します。また,ユーザ・モード論理名は,コマンド・プロシージャの起動および終了時にも,自動的に削除されます。

#1
$ DEASSIGN MEMO

この例では,プロセス論理名 MEMO の割り当てを解除しています。

#2
$ DEASSIGN/ALL

この例では,ユーザ・モードおよびスーパバイザ・モードで作成された論理名の割り当てをすべて解除しています。ただし,コマンド・インタプリタによってエグゼクティブ・モードでプロセス論理名テーブルに登録されている論理名 (たとえば,SYS$INPUT,SYS$OUTPUT,SYS$ERROR,SYS$DISK,SYS$COMMAND など) は削除されません。

#3
$ DEASSIGN/TABLE=LNM$PROCESS_DIRECTORY TAX

この例では,論理名テーブル TAX とその下層のテーブルを削除します。論理名テーブルを削除するには,/TABLE=LNM$PROCESS_ DIRECTORY または /TABLE=LNM$SYSTEM_DIRECTORY 修飾子を指定しなければなりません。これは,すべてのテーブル名はこれらのディレクトリに格納されているためです。

#4
$ ASSIGN USER_DISK:   COPY
$ SHOW LOGICAL COPY
   "COPY" = "USER_DISK:" (LNM$PROCESS_TABLE)
$ DEASSIGN COPY
 

この ASSIGN コマンドは,論理名 COPY を装置 USER_DISK と等価にし,プロセス論理名テーブルに置きます。 DEASSIGN コマンドは,その論理名を削除します。

#5
$ DEFINE SWITCH:  TEMP
$ DEASSIGN SWITCH::

この例では,DEFINE コマンドで論理名 SWITCH: をプロセス論理名テーブルに登録しています。末尾のコロンは論理名の一部として保存されます。この論理名を削除するには,DEASSIGN コマンドに 2 つのコロンが必要です。これは,DEASSIGN コマンドが末尾のコロンを 1 つ削除してしまうため,論理名の文字を一致させるのにコロンがもう 1 つ必要となるからです。

#6
$ ASSIGN/TABLE=LNM$GROUP DKA1: GROUP_DISK
$ DEASSIGN/PROCESS/GROUP GROUP_DISK

この例の ASSIGN コマンドは,論理名 GROUP_DISK をグループ論理名テーブルに登録します。 DEASSIGN コマンドの修飾子は矛盾していますが, /GROUP 修飾子が後に指定されているため,論理名はちゃんと削除されます。

#7
$ ASSIGN DALLAS::USER_DISK:   DATA
   .
   .
   .
$ DEASSIGN DATA

この ASSIGN コマンドは,DALLAS というリモート・ノードの USER_DISK という装置指定に対して,DATA という論理名を割り当てます。この後,DATA という論理名を参照すると, DALLAS というリモート・ノードの USER_DISK というディスクが参照されます。 DEASSIGN コマンドは,この DATA という論理名の割り当てを解除します。


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