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DCL ディクショナリ


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会話型モードのターミナル・セッションを開始します。

形式

[Ctrl/C]

[Ctrl/Y]

[Return]


説明

LOGIN コマンドは存在しません。システムにアクセスする意図を知らせるには,現在使用中でない端末で, Return,Ctrl/C,または Ctrl/Y を押して知らせます。システムから,ユーザ名とパスワード (および設定されている場合は第2パスワード) を求めるプロンプトが表示され,ユーザ名とパスワードが確認されます。

ユーザ名を入力した直後に省略可能な修飾子を指定します。 Return を押すと,パスワードを求めるプロンプトが表示されます。

ログイン・プロシージャは,次の機能を実行します。

  • ユーザ名とパスワードを,システムの利用者登録ファイル (UAF) のエントリと比較して,システムにアクセスする権利を確認する

  • UAF のユーザ名エントリに基づいて,ターミナル・セッションの省略時の属性を確立する

  • (存在する場合は) コマンド・プロシージャ・ファイル SYS$SYLOGIN.COM を実行する

  • (省略時の設定のディレクトリに存在する場合は) コマンド・プロシージャ・ファイル LOGIN.COM を実行する,または,(存在する場合は) UAF に定義されたコマンド・ファイルを実行する

リモートまたはダイアルアップ回線からシステムにアクセスするユーザに対して,再試行ファシリティ付きでセットアップされているシステムがあります。これらのシステムでは,ユーザまたはパスワードを誤って入力した場合に,再入力できます。ログイン情報を再入力するには,Return を押します。ユーザ名を求めるプロンプトが,再度表示されます。ユーザ名を再入力して Return を押すと,情報がシステムへ送信されます。次に,パスワードを求めるプロンプトが表示されます。ログイン情報を入力できる回数と試行間隔には制限があります。


修飾子



/CLI=コマンド言語インタプリタ

利用者登録ファイルに登録されている省略時のコマンド言語インタプリタ (CLI) を変更するために,別のコマンド言語インタプリタの名前を指定します。ここで指定する CLI は,SYS$SYSTEM に存在しなければならず,ファイル・タイプは EXE でなければなりません。

コマンド・インタプリタを指定せずに/CLI 修飾子を指定した場合,利用者登録ファイル (UAF) にも省略時の CLI が登録されていなければ,システムは /CLI=DCL という省略時の修飾子を使用します。

/COMMAND[=ファイル指定] (省略時の設定)

/NOCOMMAND

ログインしたときに,省略時のログイン・コマンド・プロシージャを実行するかどうかを制御します。別のログイン・コマンド・プロシージャの名前を指定するには, /COMMAND 修飾子を使用します。ファイル名だけを指定し,ファイル・タイプを省略する場合には, COM という省略時のファイル・タイプが使用されます。 /COMMAND 修飾子だけを指定し,ファイル指定を省略する場合には,省略時のログイン・コマンド・プロシージャが実行されます。

省略時のログイン・コマンド・プロシージャを実行しない場合には, /NOCOMMAND 修飾子を使用します。

/CONNECT (省略時の設定)

/NOCONNECT

仮想ターミナルへ再接続するかどうかを指定します。

/DISK=装置名[:]

ターミナル・セッションで使用する SYS$DISK という論理装置に対応する,ディスク装置の名前を指定します。この名前を指定することにより,利用者登録ファイル (UAF) に設定されている,省略時の SYS$DISK 装置を変更できます。

/LOCAL_PASSWORD

SYSUAF.DAT ファイルに保存されているユーザ名およびパスワード情報を使用して認証を実行することを,OpenVMS に要求します。この修飾子は,外部認証を使用できない場合に,外部認証を無効にするために使用します。

/NEW_PASSWORD

パスワードの期限切れの場合と同様に,ログイン前にパスワードの変更を要求します。ログイン後にパスワードを変更したい場合や,パスワードが破られたと感じた時などに使用すれば,短時間にパスワードを変更できます。

/TABLES=(コマンド・テーブル[,...])



/TABLES=DCLTABLES (省略時の設定)

利用者登録ファイル(UAF)に登録されている省略時の値を変更するために,別の CLI テーブルの名前を指定します。このテーブル名は,ファイル指定であると解釈されます。省略時の装置およびディレクトリは SYS$SHARE で,省略時のファイル・タイプは .EXE です。

論理名が使用される場合には,テーブル名指定が,システム論理名テーブルに定義されていなければなりません。

/CLI 修飾子が DCL に設定されている場合,/TABLES 修飾子は,省略時の値としてそれに対応した正しい値を使用します。 /TABLES 修飾子だけを指定し,/CLI 修飾子を省略した場合には,ユーザの UAF に指定されている CLI が使用されます。


#1
[Ctrl/Y]
Username:  HOFFMAN
Password:  <PASSWORD>

Ctrl/Y を押すことで,オペレーティング・システムにアクセスし,そのオペレーティング・システムは,ユーザ名を要求するプロンプトを直ちに表示します。ユーザ名が正しいかどうかをチェックしたあと,システムは,パスワードを要求するプロンプトを表示しますが,パスワードを入力してもその入力は表示されません。

#2
[Return]
Username:  HIGGINS/DISK=USER$
Password: <PASSWORD>
Welcome to OpenVMS Alpha(TM) Operating System,Version 7.3 on node LR3
  Last interactive login on Tuesday, 18-DEC-2001 08:41
  Last non-interactive login on Monday, 19-DEC-2001 15:43
$ SHOW DEFAULT
  USER$:[HIGGINS]
 

この Alpha の例では,/DISK 修飾子は,このターミナル・セッションに対する省略時のディスクが USER$ になるように指定しています。 SHOW DEFAULT コマンドは,USER$ が省略時のディスクであることを示します。

#3
 [Return]
Username: JONES
Password: <PASSWORD>
User authorization failure
 [Return]
Username: JONES
Password: <PASSWORD>
Welcome to OpenVMS Alpha (TM) Operating System, Version 7.3 on node LSR
        Last interactive login on Tuesday, 15-DEC-2001 09:16:47.08
        Last non-interactive login on Monday, 14-DEC-2001 17:32:34.27
        1 failure since last successful login.
$
 

"User authorization failure" というメッセージは,入力されたパスワードが誤っていることを示しています。正しくログインすることができた場合には,最後に正しくログインしてから発生した,ログイン失敗の回数を示すメッセージが表示されます。このメッセージは,ログインを失敗した場合にだけ表示されます。

#4
 [Return]
Username: JOYCE
Password: <PASSWORD>
Welcome to OpenVMS Alpha (TM) Operating System, Version 7.3 on node LSR
       Last interactive login on Tuesday, 15-DEC-2001 09:16:47.08
       Last non-interactive login on Monday, 14-DEC-2001 17:32:34.27
       WARNING - Primary password has expired; update immediately.
$
 

この例では,第 1 パスワードが期限切れであることを示す WARNING メッセージが出力されています。この場合,ログアウト前に SET PASSWORD コマンドでパスワードを再設定しなければ,これ以降はログインできなくなります。

パスワード変更方法についての詳細は, SET PASSWORD コマンドの説明を参照してください。


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