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DCL ディクショナリ


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イメージをプロセス・コンテキストの中で実行します。 RUN コマンドは,R という 1 文字に短縮することができます。

  注意
1 つまたは複数のパラメータを必要とするイメージを起動する場合には, Automatic Foreign Command 形式か Foreign Command 形式を使用する必要があります。詳細は,『OpenVMS ユーザーズ・マニュアル』を参照してください。


形式

RUN ファイル指定


パラメータ



ファイル指定

実行する,実行可能イメージを指定します。ファイル・タイプを指定しない場合には, RUN コマンドは,省略時のファイル・タイプとして,EXE を使用します。ファイル指定には,ワイルドカード文字 ( アスタリスク (*) とパーセント記号 (%)) は使用できません。

説明

このコマンドは,プロセスのコンテキストの中でイメージを実行します。 RUN コマンドは R の 1 文字に短縮することができます。

インストール済みイメージを使用している場合,コマンド行で明示的なバージョン番号 ( またはセミコロン ) を付けてイメージ名を指定すると,イメージは現在のプロセス特権で実行されます。明示的なバージョン番号 ( またはセミコロン ) を指定しないと,イメージはインストール時に指定された特権で実行されます。インストール・ユーティリティについての詳細は,『OpenVMS システム管理ユーティリティ・リファレンス・マニュアル (上巻 ) 』を参照してください。

イメージをローカルに起動する場合は,そのイメージに対する読み込み (R) または実行 (E) アクセス権が必要です。 DECnet ソフトウェアをインストールしており,ネットワーク経由でイメージを実行したい場合は,そのイメージに対する読み込み (R) アクセス権が必要です。

1 つまたは複数のパラメータを必要とするイメージを起動する場合は, Automatic Foreign Command 形式または Foreign Command 形式を使用する必要があります。詳細は,『OpenVMS DCL ディクショナリ: A--M』の文字列代入文 (:=) の項と,『OpenVMS ユーザーズ・マニュアル』を参照してください。


修飾子



/DEBUG

/NODEBUG

デバッガの制御下でイメージを実行します。省略時の設定では,イメージが /DEBUG 修飾子を指定してリンクされている場合には, /DEBUG 修飾子が指定されているとみなし, /DEBUG 修飾子がリンク時に指定されなかった場合には, /NODEBUG 修飾子が指定されているとみなされます。 /NOTRACEBACK 修飾子を指定してイメージがリンクされている場合には, /DEBUG 修飾子は無効です。/NODEBUG 修飾子は,LINK/DEBUG コマンドに優先します。 /TRACEBACK 修飾子を指定してイメージがリンクされている場合には,エラーが発生したときにトレースバック報告がなされます。

イメージがデバッガとリンクされていない場合には,/DEBUG 修飾子の指定により,実行時にデバッガを使用できます。しかし,イメージのリンク時に /NOTRACEBACK 修飾子が指定されていた場合には, /DEBUG 修飾子は使用できません。

OpenVMS デバッガについての詳細は,『HP OpenVMS デバッガ説明書』を参照してください。

DCL レベルからデバッガ・コマンドのヘルプを参照するためには,次のコマンドを入力してください。

$ HELP/LIBRARY=SYS$HELP:DBG$HELP


#1
$ RUN LIBRA
 

プロセス内で,LIBRA.EXE というイメージの実行を開始します。このコマンドでは,バージョン番号もセミコロンも明示的には指定されていないため, LIBRA イメージが特権付きでシステムにインストールされている場合には,実行する時にそれらの特権が適用されます。また,RUN コマンドを次のように入力する場合も, LIBRA.EXE というイメージはやはり,システムへのインストール時に指定された特権を使用して実行されます。

$ RUN LIBRA.EXE

#2
$ MACRO/ENABLE=DEBUG ORION
$ LINK/DEBUG ORION
$ RUN ORION
     OpenVMS I64 DEBUG64 Version 8.3-014
 
%DEBUG-I-INITIAL, language is MACRO, Module:ORION
DBG>
   .
   .
   .
$ RUN/NODEBUG ORION
 

この例では,プログラムがコンパイルされ,リンクされ,デバッガを使用して実行されます。その後,RUN/NODEBUG コマンドで,イメージに結合されているデバッガが,プロンプトを表示しないように設定しています。したがって,イメージの実行中にエラーが発生すると,デバッガはトレースバックとエラーに関する報告を行うことができます。

#3
$ RUN AQUARIUS.EXE;1

プロセス内で,AQUARIUS.EXE というイメージの実行を開始します。 AQUARIUS.EXE というイメージが,特権付きでインストールされている場合でも,このコマンドにバージョン番号が指定されているため,実行時にはそれらの特権は使用されません。その代わり,イメージは現在のプロセス特権だけを使用して実行されます。バージョン番号(またはセミコロンだけ)を指定した場合,イメージ・アクティベータは,特権をつけてインストールされた特殊なイメージのリストを検索しません。 RUN コマンドを次のように入力した場合も, AQUARIUS プロセスは通常のプロセス特権だけで実行されます。

$ RUN AQUARIUS.EXE;

ただしこの場合には,AQUARIUS イメージの最新バージョンが実行されます。


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