日本-日本語
日本HPホーム 製品 & サービス OpenVMS製品情報
≫  お問い合わせ


OpenVMS マニュアル


 

OpenVMS
ドキュメント・ライブラリ

タイトルページ
目次
まえがき
リファレンス・セクション
    ≫ コマンド一覧
    ≫ レキシカル関数
付録 A:廃止されたコマンド
付録 B:DCL整数表現の範囲を超える数値の処理
索引
PDF    Vol.1   Vol.2
OpenVMS ホーム

HP OpenVMS
DCL ディクショナリ


目次 索引

プロセス特権についての詳細は,『OpenVMS システム・セキュリティ・ガイド』を参照してください。

特権パラメータとして,NOSAME というキーワードを使用できます。 /PRIVILEGES=NOSAME を指定する場合には,生成されたプロセスには特権が与えられません。

/PROCESS_NAME=プロセス名

生成されるプロセスの名前を定義します。プロセス名は,1 〜 15 文字までの英数字で指定します。プロセス名は,プロセスの利用者識別コード (UIC) のグループ番号によって,暗黙に修飾されます。省略時には,生成されるプロセスの名前は空文字列になります。

/QUEUE_LIMIT=クォータ

生成されたプロセスが一度に未処理状態にしておくことができる,タイマー・キュー・エントリの最大数を指定します。この値には,タイマー要求とスケジューリングされたウェイクアップ ( 起動 ) 要求が含まれます。

このクォータを指定しない場合には,システム生成時に設定された省略時の値を使用します。プロセスの実行には,特にタイマー・キュー・クォータは必要でありません。

タイマー・キュー・エントリ・クォータは,プールされます。

/RESOURCE_WAIT (省略時の設定)

/NORESOURCE_WAIT

特定の機能に必要なリソースが得られない場合に,生成されたプロセスを待ち状態にします。

/NORESOUREC_WAIT 修飾子を指定すると,リソースを使用できないときに,プロセスにエラー状態コードが戻ります。

/SCHEDULE=絶対時刻

生成されたプロセスをハイバネート ( 休止 ) 状態にし,特定の時刻にウェイクアップ ( 起動 ) することを指定します。

絶対時刻は,『OpenVMS ユーザーズ・マニュアル』またはオンライン・ヘルプのトピック Date で説明されている絶対時刻の値の入力に関する規則に従って指定します。

/SERVICE_FAILURE

/NOSERVICE_FAILURE (省略時の設定)

システム・サービス要求中の障害に対する例外条件通知を,許可または禁止します。省略されている場合には,エラーを示す状態コードがプロセスに報告されます。

/SERVICE_FAILURE 修飾子を指定し,システム・サービス要求でエラーが発生した場合,プロセスは例外条件を検出します。

/SSLOG_ENABLE[=COUNT=n] [,FLAGS=[NO]ARG]

Alpha システムと Integrity システムでのみ有効です。

引数の値をログに記録するためには,CMEXEC,CMKRNL, SETPRV 特権が必要です。 SYSGEN パラメータ SYSSER_LOGGING が有効になっていないと,コマンドは失敗します。

システム・サービス・ログが有効の状態でプロセスを作成します。

キーワードは次のとおりです。

キーワード 説明
COUNT= n ログで使用する P2 空間バッファの数を指定します (省略時の値: 2)。
FLAGS=[NO]ARG サービス引数値をログに記録するかどうかを指定します。省略時の設定は ARG で,特権が必要です。値が ARG であっても特権がなければ,引数値はログに記録されません。

プロセスの SSLOG を有効にするときには,ログで使用するバッファの数を指定することができます。バッファは P2 空間に割り当てられ,プロセスのページング・ファイル・クォータから差し引かれます。各バッファは,65,02410 バイト (つまり FE0016 バイト) です。バッファ領域は,プロセスが削除されるまで割り当てられたままで,クォータから差し引かれたままとなります。

プロセスを削除する前に,ログを停止し, SET PROCESS/SSLOG=STATE=UNLOAD コマンドを実行してログ・ファイルをクローズします。ログ・ファイルは,自動的にはクローズされません。

ログ・ファイルを解析するには, DCL コマンド ANALYZE/SSLOG を使用します。このコマンドの説明は,オンライン・ヘルプと,『HP OpenVMS System Analysis Tools Manual』のシステム・サービス・ログの章を参照してください。

/SUBPROCESS_LIMIT=クォータ

生成されたプロセスが生成できる,サブプロセスの最大数を指定します。

クォータを指定しない場合には,システム生成時に設定された省略時の値を使用します。プロセスを実行するために,特にサブプロセス・クォータを指定する必要はありません。

サブプロセス・クォータは,プールされます。

/SWAPPING (省略時の設定)

/NOSWAPPING

プロセスのスワッピングを禁止するには, PSWAPM ( プロセス・スワップ・モード ) 特権が必要です。

プロセスのスワップを許可します。省略時の設定では,プロセスは他のプロセスが実行できるように,物理メモリのバランス・セットからスワップされます。

/NOSWAPPING が有効な場合には,待ち状態の時でもプロセスは,バランス・セットからスワップ・アウトされません。省略時には,プロセスは,待ち状態になった時にバランス・セットからスワップ・アウトされます。

/TIME_LIMIT=クォータ

生成されるプロセスが使用できる,CPU 時間の最大値 ( デルタ時間 ) を指定します。最小単位は 10 ミリ秒です。 CPU 時間のクォータを超えると,プロセスは削除されます。

省略時の値は,独立プロセスの場合は 0 です。この場合 CPU 時間は無制限です。

サブプロセスの場合は,省略時の値は,それを生成した親プロセスの半分です。

CPU 時間のクォータに 0 を指定した場合には,親プロセスの CPU 時間が無制限であれば無制限となり,そうでなければ親プロセスの半分になります。

CPU 時間のクォータは,プロセス,サブプロセス間で分割されるクォータです。つまり,生成したプロセスが削除されても,そのプロセスで使用された CPU 時間は,生成したプロセスに戻りません。

プロセスに対して CPU 時間を制限する場合には,『OpenVMS ユーザーズ・マニュアル』またはオンライン・ヘルプのトピック Date で説明されているデルタ時間の指定に関する規則に従って上限を指定します。

/TRUSTED

作成するプロセスはトラステッド・コンピューティング・ベース (TCB) に属し,独自の機密監査機能を使用します。/DETACH 修飾子も指定しなければなりません。また IMPERSONATE 特権が必要です。

/UIC=利用者識別コード

生成されるプロセスが,指定した利用者識別コード (UIC) を持つ独立プロセスになるように指定します。UIC は『OpenVMS システム・セキュリティ・ガイド』に説明されている,標準的な UIC 形式を使用して指定します。

/WORKING_SET=省略時の設定

生成されるプロセスのワーキング・セット・サイズを,ページ数で指定します。

省略時のワーキング・セット・サイズは,システム生成時に設定された省略時の値です。プロセスを実行するには,少なくとも 10 ページは必要です。 /MAXIMUM_WORKING_SET 修飾子によって指定される,ワーキング・セットの上限より大きな値は指定できません。

最大ワーキング・セット・クォータは,プロセス,サブプロセス間で分割されません。


#1
$ RUN/PROCESS_NAME=SUBA   SCANLINE
%RUN-S-PROC_ID, identification of created process is 00010044.
 

この RUN コマンドは,SCANLINE.EXE というイメージを実行するために, SUBA という名前のサブプロセスを作成します。システムは,このサブプロセスに,00010044 という識別番号を与えます。

#2
$ RUN/DELAY=3:30/OUTPUT=BALANCE.OUT BALANCE

今から 3 時間 30 分後にイメージ BALANCE.EXE を実行する,サブプロセスを作成します。出力は,ファイル BALANCE.OUT に書き込まれます。

#3
$ RUN/INTERVAL=1:40/PROCESS_NAME=STAT   STATCHK
%RUN-S-PROC_ID, identification of created process is 00050023
   .
   .
   .
$ CANCEL STAT
 

サブプロセス STAT を作成し,イメージ STATCHK.EXE を実行します。イメージを実行するプロセスは,1 時間 40 分毎にスケジュールされます。プロセスは休止しますが,/DELAY も /SCHEDULE も指定されていないため,最初の実行は直ちに開始されます。

CANCEL コマンドは,/INETRVAL 修飾子で設定された周期的な起動を無効にします。プロセスは,イメージ実行中であればその実行終了後に休止状態となります。

#4
$ RUN/PROCESS_NAME=LYRA  LYRA -
_$/OUTPUT=_TTB3: -
_$/ERROR=_TTB3:
%RUN-S-PROC_ID, identification of created process is 000A002F
 

サブプロセス LYRA を作成し,LYRA.EXE を実行します。 /OUTPUT と /ERROR 修飾子で SYS$OUTPUT,SYS$ERROR に等価名を割り当てています。サブプロセスが省略時の装置に書き込むメッセージは,ターミナル TTB3 に表示されます。

#5
$ RUN/UIC=[100,4]/PRIVILEGES=(SAME,NOPSWAPM) -
_$/NORESOURCE_WAIT   OVERSEER
%RUN-S-PROC_ID, identification of created process is 0001002C
 

UIC [100,4] で実行する独立プロセスを作成し,イメージ OVERSEER.EXE を実行します。このプロセスには,スワップ・モードの変更以外のすべての特権が引き継がれ, /NORESOURCE_WAIT 修飾子でリソース待ちが禁止されています。


目次 索引

© 2012 Hewlett-Packard Development Company, L.P.