システムのノードごとに,現在の会計情報ファイルがあります。このファイルでどのリソースを追跡するかを制御し, SET ACCOUNTING コマンドを使用してこのファイルの新しいバージョンを起動できます。
SET ACCOUNTINGコマンドを実行しても,プロセスによって使用されるリソースが追跡されない場合が2つあります。
- /NOACCOUNTING 修飾子を指定した RUN (プロセス) コマンドを使用する場合
- PRC$M_NOACNT 状態フラグをセットした $CREPRC システム・サービスを使用する場合
同様に,SET ACCOUNTING コマンドを実行しても,イメージによって使用されるリソースが常に追跡される場合が1つあります。
- Install ユーティリティの /ACCOUNTING 修飾子を使用して,イメージをインストールする場合
SET ACCOUNTING コマンドの使用方法についての詳細は,『OpenVMS システム管理者マニュアル』を参照してください。
/DISABLE[=(キーワード[,...])]
キーワードで指定されたリソースについて,その会計情報の収集を禁止します。
リソース・タイプを指定するために使用できるキーワードを, 表 DCLII-16 に示します。
すべてのプロセスやイメージについての会計情報収集を禁止する必要はありません。特定のプロセスや,そのプロセス内で実行されるイメージについて,リソース情報収集を禁止することができます。
プロセス・タイプを指定するために使用できるキーワードを, 表 DCLII-17 に示します。
すべてのリソースについて会計情報収集を行わないようにシステムが設定された場合, /DISABLE 修飾子は会計情報ファイルをクローズします。
/DISABLE 修飾子にキーワードを指定しなかった場合,会計情報の収集はすべて禁止され,会計情報ファイルはクローズされます。
/ENABLE[=(キーワード[,...])]
指定されたリソースの追跡を可能にし,現在の会計情報ファイルがオープンされていない場合にはオープンします。 /ENABLE修飾子は,/DISABLE修飾子と同じキーワードを使用します。
表 DCLII-16 に示されているキーワードを使用して,ローカル・ノードで現在の会計情報ファイルを追跡したいリソース・タイプを指定します。
プロセスまたはイメージ・タイプが使用するリソースが追跡される場合には, 表 DCLII-17 に示されるキーワードを使用して,指定されたプロセス・タイプのリソース,およびこれらのプロセス・タイプで実行されているイメージを追跡できます。
/ENABLE修飾子を使用する場合にキーワードを省略すると,現在の会計情報ファイルはすべてのリソースを追跡します。
/LOG
現在の SYS$OUTPUT に,コマンド実行情報を出力します。
/NEW_FILE
現在の会計情報ファイルをクローズし,新しいバージョンをオープンします。
新ファイルのファイル名は,システム論理名テーブルに論理名 ACCOUNTING が定義されているかどうかによって決まります。
この論理名が定義されていない場合には,SET ACCOUNTING コマンドは, SYS$MANAGER:ACCOUNTNG.DAT というファイルをオープンします。
この論理名が定義されている場合には,論理名の示すファイルをオープンします。ディレクトリ名が省略された場合には,SYS$MANAGER: が使用され,ファイル・タイプが省略された場合には,.DAT が使用されます。
/NEW_FILE 修飾子は,新しいファイルへの前方ポインタを含んだレコードを元のファイルの末尾に書き込み,元のファイルへの後方ポインタを含んだレコードを新しいファイルの先頭に書き込みます。これらのレコードは,それぞれ新しいファイルと元のファイルの名前を含んでいます。