SET HOST/LAT をコマンドを使用すれば,指定されたサービスに端末を接続し,端末とサービス・ノード間に 1 つの LAT セッションを作成します。 LAT プロトコルとその特長の概要については,『OpenVMS システム管理者マニュアル』を参照してください。
サービスを提供するサービス・ノードは,同一の LAN に接続されており,バージョン 5.0 以降の LAT プロトコルを使用していなければなりません。
一部のサービスは,パスワードで保護されています。/PASSWORD 修飾子で指定するか,出力されるプロンプトに対して入力してください。
サービスと接続されると,端末が直接そのサービスに接続されているように,会話型でサービスを利用できます。一部のサービスは,プロンプトを表示されます。たとえば,サービスが OpenVMS システムの場合,ユーザ名とパスワードを求めるプロンプトが表示されます。サービス・ノードにアカウントがないと,ログインできません。
切断文字を入力すれば,LAT セッションを終了し,ローカル・システムの DCL コマンド・レベルに戻ります。 OpenVMS などの汎用タイムシェアリング・サービスなどの一部のサービスでは,サービスからログアウトすると LAT セッションを終了できます。省略時の切断文字は,Ctrl/\ です。 /DISCONNECT 修飾子を使用して,省略時の切断文字を変更します。
/AUTOCONNECT
/NOAUTOCONNECT
サービスが未定義または利用不可の場合や,ノードが未定義または到達不能などの場合に,自動的に接続を再試行するかどうか指定します。また,接続が異常切断された場合に,自動的に再接続するかどうかも指定します。省略時の設定は,/NOAUTOCONNECT です。
/AUTOPROMPT (省略時の設定)
/NOAUTOPROMPT
SET HOST/LAT コマンドが実行された時にユーザ介入無しに OpenVMS の「Username:」プロンプトを出します。
ターミナル・サーバ・ポートでは, AUTOPROMPT の無効(/NOAUTOPROMPT)をポートに設定できます。この場合,あるノードに接続するためにはリターンを押さなければなりません。リバース LAT サービスを使用する場合はAUTOPROMPT を無効にしてください。
/BREAK=ブレーク文字
ブレーク文字を指定します。回線上で復帰改行(キャリッジ・リターン)ではなくブレークが必要な場合に使用します。 Ctrl/ブレーク文字キーで,ブレークを生成します。省略時のブレーク文字はチルダ (~) です。
ブレーク文字は,C, M, Q, S, Y と [ を除いた @ から Z までの任意の ASCII 文字を使用できますが,切断文字は使用できません。
/DESTINATION_PORT=ポート名
接続するノードのポートを指定します。 /DISCONNECT 修飾子は /NODE 修飾子とともに使用します。ポートが利用可能で,かつ指定したサービスを提供していなければなりません。 OpenVMS や他の LAT サービスのいくつかは,/DESTINATION_PORT 修飾子を無視します。
/DIAL=(NUMBER:番号[,MODEM_TYPE:モデム・タイプ])
モデムの自動ダイアル・プロトコルを用いて,外向けのターミナルに接続されたモデムが自動ダイアルできるようにします。 NUMBER キーワードは,自動ダイアルする電話番号であり,省略できません。
MODEM_TYPE キーワードはオプションです。これは,次のモデム・タイプを指定するために使用できます。
- DMCL (DEC Modem Command Language を使用する,すべてのモデム)
- DF03 (省略時の設定)
- DF112
各モデム・タイプは,特定のモデム・ダイアル・コードが必要です。使用しているシステムに,どのモデム・ダイアル・コードがインストールされているかは,システム管理者に確認してください。
さらに,MODEM_TYPE キーワードで, DF03, DF112,または DMCL 以外のモデム・タイプを指定することができます。自動ダイアル機能がある他のモデムに関心のあるユーザのために,テンプレートが用意されています(SYS$EXAMPLES:DTE_DF03.MAR を参照してください)。
/DISCONNECT=切断文字
Ctrl/切断文字キーで,セッションを切断します。切断するには,Ctrl切断文字キーと切断文字のキーを同時に押します。省略時の切断文字はバックスラッシュ(または円マーク)です。
切断文字は,C, M, Q, S, Y と [ を除いた @ から Z までの任意の ASCII 文字を使用できます。たとえば,/DISCONNECT=Aを指定すると,Ctrl/Aが切断文字になります。ブレーク文字としてすでに指定されている文字は,選択できません。
/EIGHT_BIT (省略時の設定)
/NOEIGHT_BIT
外向けのターミナル・ラインが, 8 ビット文字列あるいは 7 ビット文字列のどちらをサポートするかを決定します。省略時の設定では,8 ビット文字列がサポートされます。 /NOEIGHT_BIT を指定した場合は,7 ビット文字列がサポートされます。
| 注意
リモート・ターミナル・サーバ・ポート上で文字のビット数を変更するには,そのポートが,REMOTE MODIFICATION 属性を持っていなければなりません。
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/FRAME=n
入力または出力される各文字に対して,ターミナル・ドライバが適用するデータのビット数を指定します。指定できる値は,5 から 8 までの範囲です。省略時の値は,ターミナルの /PARITY と/EIGHT_BIT の設定によって異なります。
1 文字あたり 7 ビットのサイズを指定する例を次に示します。
$ SET HOST/LAT /FRAME=7 DIAL_OUT_SVC
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/LOG[=ログ・ファイル]
LAT セッションのログを保存します。 /LOG 修飾子にファイル指定しなかった場合には,ログ情報は SETHOST_LAT.LOG というファイルに保存されます。
/NODE=ノード名
接続したいサービスを提供しているノードを指定します。接続が失敗しても,フェイルオーバは行われません。
/PASSWORD=パスワード
パスワードで保護されているサービスに接続する場合に,パスワードを指定します。 /PASSWORD 修飾子を指定しなかった場合,接続時にパスワードを要求するプロンプトが出力されます。
/QUEUE
/NOQUEUE (省略時の設定)
リバース LAT サービスを使用して接続しようとする際,既存の接続 ( ダイアル・アウト・モデム等 ) があれば,それを知らせてコマンドを終了します。キューイングをサポートするリバース LAT サービスでは接続要求をキューイングすることができます。この場合は,接続待ちキューに入れられます。
LAT はキュー内の順番を報告します。また接続可能になると直ちに報告されます。 Ctrl/Y を押せばキュー待ちを解除しコマンドを終了します。
/SPEED=(送信レート,受信レート)
ターミナルがデータを受信および送信するボー・レートを設定します。受信速度と送信速度が同じ場合は,修飾子 /SPEED=レートを指定してください。
すべてのターミナルが,異なる受信および送信ボー・レートをサポートしているわけではありません。ご使用のターミナルのボー・レートに関する詳細は,それぞれのターミナルのマニュアルを参照してください。
省略時の送信速度は,インストレーションに依存します。
送信および受信レートとして指定できる値を次に示します。
300, 600, 1200, 2400, 4800, 9600, 19200, 38400, 57600
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無効か,あるいはサポートされていない速度を指定した場合は,ターミナル・ライン速度は以前の値のままで変更されません。
| 注意
ターミナル・サーバ・ポート上の速度を変更するには,そのターミナル・サーバ・ポートで REMOTE MODIFICATION 属性が有効になっていなければなりません。
接続を開始する際,SET HOST/LAT は,速度や LAT 装置に対する省略時の速度のようなターミナル・サーバ・ポート属性を設定しようとするかも知れません。もしターミナル・サーバに接続された装置が ( ダイアル・アウト・モデムのように ) 固定速度で,しかもホストにこれを変更させたくない場合は,以下のコマンドを用いてポート上の REMOTE MODIFICATION 属性を無効にしてください。
Local> DEFINE PORT x REMOTE MODIFICATION DISABLE
Local> LOGOUT PORT x
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CHANGE コマンドをサポートするターミナル・サーバでは,以下のコマンドを使用してください。
Local> CHANGE PORT x REMOTE MODIFICATION DISABLE
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