HP OpenVMS DCL ディクショナリ
指定されたシンボルの値を表示します。
形式
SHOW SYMBOL [シンボル名]
パラメータ
シンボル名値を表示するシンボルの名前を指定します。 /ALL 修飾子を指定する場合には,シンボル名は指定できません。ワイルドカード文字(* と %)を使用できます。
| 注意
ワイルドカードを指定すると,コマンドは現在のコマンド・レベルのローカル・シンボル・テーブルと,グローバル・シンボル・テーブルのみを検索します (/LOCAL/GLOBAL を指定した場合と同じ)。先行するコマンド・レベルのシンボル・テーブルは,シンボル名での検索は可能ですが,ワイルドカードでの検索はできません。
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説明
SHOW SYMBOL コマンドは,いくつかのシンボル・テーブルで,指定したシンボル名を検索します。まず,現在のコマンド・レベルのローカル・シンボル・テーブルが検索されます。次に, (ワイルド・カードが指定されていなければ) 先行するコマンド・レベルのローカル・シンボル・テーブルが検索されます。最後に,グローバル・シンボル・テーブルが検索されます。 SHOW SYMBOL コマンドは,最初に一致したシンボル名を表示します。
/LOCAL および /GLOBAL 修飾子は,検索順序を上書きします。
修飾子
/ALL(/LOCAL または /GLOBAL 修飾子により ) 指定されたシンボル・テーブルの,すべてのシンボルの現在の値を表示します。 /ALL 修飾子を指定し,/LOCAL 修飾子も /GLOBAL 修飾子も指定しない場合には, SHOW SYMBOL コマンドは,現在のコマンド・レベルにおけるローカル・シンボル・テーブルの内容を表示します。
/GLOBAL指定されたシンボル名を,グローバル・シンボル・テーブルだけから検索することを指定します。/ALL 修飾子と /GLOBAL 修飾子の両方を指定した場合には,グローバル・シンボル・テーブルのすべての内容が表示されます。
/LOCAL指定されたシンボル名を,現在のコマンド・レベルにおけるローカル・シンボル・テーブルだけから検索することを指定します。 /ALL 修飾子と /LOCAL 修飾子の両方を指定した場合には,現在のコマンド・レベルにおける,ローカル・シンボル・テーブルのすべての内容が表示されます。
/LOG (省略時の設定)/NOLOGシンボル値が切り捨てられた場合に,情報メッセージを表示するかどうかを指定します。値が 255 文字を超える場合には,255 文字に切り捨てられます。
例
#1 |
$ SHOW SYMBOL PURGE
PURGE = "PURGE/KEEP=2"
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この例では,PURGE というシンボル名の現在の値を表示しています。コマンド・インタプリタは,まず現在のコマンド・レベルのローカル・シンボル・テーブルを検索し,次にその前のコマンド・レベルのローカル・シンボル・テーブルを検索し,そして最後にグローバル・シンボル・テーブルを検索します。等号記号 (=)1 つは,この PURGE というシンボル名がローカル・シンボルであることを示しています。
#2 |
$ SHOW SYMBOL/GLOBAL/ALL
$FACILITY == "%X00000000"
$IDENT == "%X00000000"
$RESTART == "FALSE"
$SEVERITY == "1"
$STATUS == "%X10000001"
LOG == "@LOG"
TIME == "SHOW TIME"
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この例では,グローバル・シンボル・テーブルに定義されている,すべてのシンボルを表示します。システムが管理している $FACILITY,$IDENT,$RESTART,$SEVERITY, $STATUS というシンボルも表示されます。
#3 |
$ SHOW SYMBOL/LOCAL TIME
%DCL-W-UNDSYM, undefined symbol
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この例では,ローカル・シンボル・テーブルから TIME というシンボルを検索しています。応答は,TIME に値が与えられていないことを示しています。
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