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ローカル・ノードの場合と異なり, 1つの SUBMIT/REMOTE コマンドによってキューに登録された複数のコマンド・プロシージャは,別々のジョブであると解釈されます。

/REMOTE 修飾子と同時に指定できるのは,次の修飾子だけです。

/BACKUP /BEFORE /BY_OWNER /CONFIRM
/CREATED /EXCLUDE /EXPIRED /MODIFIED
/SINCE      



/RESTART

/NORESTART (省略時の設定)

システム障害が発生した後,または STOP/QUEUE/REQUEUE コマンドを実行した後で,ジョブを再始動するかどうかを指定します。

/RETAIN=オプション

ジョブをキュー内に保持する状況を指定します。ジョブが保持された場合は,ジョブ終了後に SHOW QUEUE コマンドを用いてジョブの状態を確認できます。保持しなかった場合は,ジョブ終了後にキューにはジョブの記録は残りません。

以下のオプションを指定します。

  • ALWAYS --- ジョブをその終了状態に関らず保持します。

  • DEFAULT --- キューの保持ポリシーに従って決定します。

  • ERROR --- ジョブが正常に終了しなかった場合のみ保持します。

  • UNTIL=時間 --- ジョブをその終了状態に関らず指定時間内保持します。

  注意
SUBMIT コマンドで /NORETAIN 修飾子は使用できません (システム管理者は INITIALIZE/QUEUE,START/QUEUE や SET QUEUE コマンドで指定できます)が,/RETAIN=DEFAULT を指定できます。この場合,キューの保持ポリシーに従ってジョブは保持されます。システム管理者が,キューにジョブ保持を設定していなかった場合は,ジョブは保持されません。

ジョブ保持の仕掛け

ジョブ保持オプションは,ジョブ登録時の指定よりも実行キューの設定が優先されます。ジョブを汎用キューに登録した場合には,汎用キューの設定がジョブ登録時の設定に優先されます。

ジョブ保持設定は,汎用キューよりも実行キューの設定が優先されます。ただし,ジョブの終了状態が実行キューの保持設定に合致しない場合は,汎用キューの保持設定が適用されます。さらに,汎用キューの設定とも合致しない場合には,ジョブ登録時の指定が適用されます。実行キューに直接登録したジョブは,汎用キューの設定の影響を受けません。

ジョブは,実行キューの設定が適用されれば実行キュー内に,汎用キューのものが適用されれば汎用キュー内に,ジョブ登録時の指定が適用されればその登録されたキュー内に保持されます。

次の例は,キュー・マネージャがどのようにしてジョブを保持するかを示しています。

/RETAIN=ALWAYS 修飾子を指定して汎用キューにジョブを登録し,ジョブが正常終了したとします。

キュー・マネージャは,最初にジョブの終了状態を実行キューの保持設定と比較します。実行キューの保持設定が /RETAIN=ERROR( 正常終了でない時のみ保持する ) であるとすると,実行キューには保持されません。

次に,汎用キューの保持設定と比較します。汎用キューには保持設定が無かったとすると,汎用キューにも保持されません。

最後に,ジョブを登録したキューの保持設定と比較します。登録時の指定が /RETAIN=ALWAYS であるため,ジョブを登録したキュー (この場合には汎用キュー) に保持されます。

キューのタイプについては INITIALIZE/QUEUE コマンドの説明を,保持オプションについては INITIALIZE/QUEUE,START/QUEUE,および SET QUEUE コマンドの説明を参照してください。

時限保持

UNTIL= 時間 オプションを使用すると,必要な間だけジョブを保持しておくことができます。これにより,ジョブを削除する手間が省けます。

たとえば次のコマンドを入力すると,ジョブ MYFILE は 12 月 14 日 7 時 31 分まで保持されますが,その後削除されます。

$ SUBMIT/RETAIN=UNTIL=14-DEC-2001:07:31:0.0 MYFILE.COM

キューのジョブ保持ポリシーの設定によっては,ジョブはずっと保持されるかもしれません。これは,キューのジョブ保持ポリシーの設定が,ジョブ登録時の保持指定に優先されるためです。システム管理者がキューに時限保持を設定することはできないので,キューの設定によって保持されたジョブが自動的に削除されることはありません。

/RETAIN=UNTIL= 時間 オプションを使用する場合は,必ず時間を指定してください。ここで指定した時間はデルタ時間,絶対時刻との組み合わせ,絶対時刻の順に解釈されます。デルタ時間はジョブ終了時を起点とします。たとえば,SUBMIT/RETAIN=UNTIL="+3:00" と指定すれば,ジョブ終了後 3 時間保持されます。時間の指定方法についての詳細は,『OpenVMS ユーザーズ・マニュアル』を参照してください。

/SINCE[=時刻]

/NOSINCE

指定された時刻以降の時刻属性を持つファイルを選択します。絶対時刻,または絶対時刻とデルタ時間の組み合わせを指定します。また,BOOT,JOB_LOGIN,LOGIN,TODAY (省略時の設定),TOMORROW,および YESTERDAY というキーワードも指定できます。適用する時刻属性は,/BACKUP,/CREATED (省略時の設定),/EXPIRED,または /MODIFIED 修飾子のいずれかで指定します。

時刻指定の詳細は,『OpenVMS ユーザーズ・マニュアル』,またはオンライン・ヘルプのトピック Date を参照してください。

/STYLE=キーワード

表示するファイル名の書式を指定します。

この修飾子のキーワードは CONDENSED および EXPANDED です。意味は次の表のとおりです。

キーワード 説明
CONDENSED
(省略時の設定)
ファイル名を 255 文字長の文字列に適合するように表示します。このファイル名の場合,ファイル指定に DID あるいは FID 短縮形を含むことが可能です。
EXPANDED ファイル名をディスクに格納されているとおりに表示します。このファイル名の場合,ファイル指定に DID あるいは FID 短縮形は含みません。

キーワード CONDENSED と EXPANDED を同時に指定することはできません。この修飾子は,確認が要求された場合に,出力メッセージに表示されるファイル名の書式を指定します。

EXPANDED キーワードが指定されていない場合,ファイル・エラーは CONDENSED ファイル指定で表示されます。

詳細は『OpenVMS ユーザーズ・マニュアル』を参照してください。

/SYMLINK=キーワード

この修飾子に対して有効なキーワードは,[NO]WILDCARD および [NO]ELLIPSIS です。これらのキーワードの説明は以下のとおりです。

キーワード 説明
WILDCARD ディレクトリのワイルドカード検索時にシンボリック・リンクが有効になることを指定します。
NOWILDCARD ディレクトリのワイルドカード検索時にシンボリック・リンクが無効になることを指定します。
ELLIPSIS WILDCARD と同じ。
NNOELLIPSIS 反復記号を除き,ワイルドカード・フィールドでシンボリック・リンクが一致することを指定します。

SUBMIT コマンドで指定したファイルがシンボリック・リンクの場合,そのシンボリック・リンク・・ターゲットに対してコマンドが実行されます。

/USER=ユーザ名

CMKRNL (カーネルへのモード変更) 特権と,利用者登録ファイル (UAF) に対する読み取り (R) アクセス権および書き込み (W) アクセス権が必要です。

この修飾子を使用すると,他のユーザの代わりにジョブをキューに登録できます。ジョブは,ここで指定したユーザがキューに登録したときと同じように実行されます。また,ジョブはそのユーザのユーザ名と UIC を使って実行され,会計情報もそのユーザのアカウントに記録されます。この修飾子を指定しなかった場合には,ユーザ指定は,コマンドを要求しているプロセスと同じになります。ユーザ名として指定できるのは,システムに登録されているユーザ名だけです。ユーザ名は,1 〜 12文字の英数字です。

/WSDEFAULT=n

バッチ・ジョブのワーキング・セットの省略時の値,つまりジョブの使用可能な物理ページ数の省略時の値を定義します。キューに対して指定されているワーキング・セットの省略時の値が0以外の場合は,ジョブに対して指定された値とキューに設定されている値の小さい方が使用されます。キューに対して指定されているワーキング・セットの省略時の値が0の場合は,ジョブに対して指定された値と利用者登録ファイル (UAF) に登録されている値の小さい方が使用されます。

OpenVMS Alpha では 512 バイトのページレットの数で n を指定します。 OpenVMS Alpha では,指定された値よりも実際に割り当てられる物理メモリが大きくなるように,最も近いその CPU 特有のページ値にこの値を切り上げます。 0 または NONE を指定した場合は, UAF の値またはキューに対して指定されている値が使用されます。ワーキング・セットの省略時の値は,システム・パラメータ PQL_MWSDEFAULT と WSMAX の範囲内でなければなりません。

/WSEXTENT=n

バッチ・ジョブのワーキング・セット超過値,つまりジョブが使用可能な物理ページの最大値を定義します。ジョブは,システムが余分なフリー・ページを持っている場合にだけ,物理メモリの最大値を使用します。キューに対して設定されているワーキング・セット超過値が 0 以外の場合は,ジョブに対して指定された値とキューに設定されている値の小さい方が使用されます。キューに対して設定されているワーキング・セット超過値が 0 の場合は,ジョブに対して指定された値と利用者登録ファイル (UAF) に登録されている値の小さい方が使用されます。

OpenVMS Alpha では 512 バイトのページレットの数で n を指定します。 OpenVMS Alpha では,指定された値よりも実際に割り当てられる物理メモリが大きくなるように,最も近いその CPU 特有のページ値にこの値を切り上げます。 0 または NONE を指定した場合は, UAF の値またはキューに対して指定されている値が使用されます。ワーキング・セット超過値は,システム・パラメータ PQL_MWSEXTENT と WSMAX の範囲内でなければなりません。

/WSQUOTA=n

バッチ・ジョブのワーキング・セット・クォータ値,つまりジョブに対して保証されている物理ページの値を定義します。キューに対して指定されているワーキング・セット・クォータ値が 0 以外の場合は,ジョブに対して指定された値とキューに設定されている値の小さい方が使用されます。キューに対して指定されているワーキング・セット・クォータ値が 0 の場合は,ジョブに対して指定された値と利用者登録ファイル (UAF) に登録されている値の小さい方が使用されます。

OpenVMS Alpha では 512 バイトのページレットの数で n を指定します。 OpenVMS Alpha では,指定された値よりも実際に割り当てられる物理メモリが大きくなるように,最も近いその CPU 特有のページ値にこの値を切り上げます。 0 または NONE を指定した場合は, UAF の値またはキューに対して指定されている値が使用されます。ワーキング・セット・クォータ値は,システム・パラメータ PQL_MWSQUOTA と WSMAX の範囲内でなければなりません。


#1
$ SUBMIT/AFTER=16:30 TRANSLATE
Job TRANSLATE (queue SYS$BATCH, entry 1401) holding until 14-DEC-2001 16:30

この例で,コマンド・プロシージャ TRANSLATE.COM は SYS$BATCH に登録されます。このコマンド・プロシージャは午後 4 字 30 分以降に実行されます。正常に終了すると,ログ・ファイル TRANSLATE.LOG は印刷のため SYS$PRINT に登録され,その後削除されます。

#2
$ SUBMIT /PARAMETERS=(TXT,DOC,MEM) BACKUP, AVERAGE, RUNMASTER
  Job BACKUP (queue SYS$BATCH, entry 416) pending
 

この例では,3 つのコマンド・プロシージャを 1 つのジョブとして登録します。ジョブには,3 つのパラメータが与えられます。P1 には TXT,P2 には DOC,また P3 には MEM という文字列がそれぞれ割り当てられています。 BACKUP.COM プロシージャが実行された後, AVERAGE.COM と RUNMASTER.COM というプロシージャが実行されます。

#3
$ SUBMIT/NAME=BATCH24/HOLD TESTALL
  Job BATCH24 (queue SYS$BATCH, entry 467) holding

この例では,TESTALL.COM プロシージャをバッチ・ジョブとしてキューに登録し,後で処理するためにそのジョブを保留状態にします。このジョブは,SET QUEUE/ENTRY/RELEASE コマンドを実行するまで解放されません。 /NAME 修飾子は,バッチ・ジョブを BATCH24 として識別することを指定しています。

#4
$ SUBMIT TEST.COM
  Job TEST (queue SYS$BATCH, entry 493) pending
$ BATCH_JOB = $ENTRY
   .
   .
   .
$ DELETE/ENTRY='BATCH_JOB'

この例では,キュー・ファイル中の特定のジョブを識別するために,シンボル $ENTRY が使用されています。この SUBMIT コマンドは,コマンド・プロシージャ TEST.COM を実行するためのバッチ・ジョブを作成し,ジョブのエントリ番号 (この例では 493) を表すローカル・シンボル $ENTRY を割り当てています。 2 行目のコマンドは $ENTRY の値をローカル・シンボル BATCH_JOB に割り当て,最後のコマンドはシンボル BATCH_JOB を使用してバッチ・ジョブを削除しています。

#5
$ DEFINE JUNE WORKZ:[SCHREURS]ANNUAL_REPORT.COM
$ SUBMIT JUNE
Job ANNUAL_REPORT (queue SYS$BATCH, entry 229) started on ZOO_BATCH
 

この例では, DEFINE コマンドで論理名 JUNE を ANNUAL_REPORT.COM に定義しています。そして,この論理名を使用して ANNUAL_REPORT.COM をバッチ・キューに登録しています。ANNUAL_REPORT.COM がバッチ・キューに登録される前に,論理名 JUNE は ANNUAL_REPORT.COM に展開されます。また,ログ・ファイル名は JUNE.LOG ではなく, ANNUAL_REPORT.COM になります。

ジョブは汎用キュー SYS$BATCH に登録されていますが,実行キュー ZOO_BATCH で実行されている点に注意してください。

#6
$ SUBMIT/HOLD/QUEUE=ANYRADQ /RAD=1  TEST.COM
Job TEST (queue ANYRADQ, entry 23) holding
 
$ SHOW ENTRY/FULL 23
 Entry  Jobname      Username     Blocks  Status
 -----  -------      --------     ------  ------
    23  TEST         SYSTEM               Holding
  On idle batch queue ANYRADQ
  Submitted 24-JUL-2001 14:19:37.44 /KEEP /NOPRINT /PRIORITY=100 /RAD=0
  File: _$1$DKB200:[SWEENEY.CLIUTL]TEST.COM;1

この例では,TEST.COM がキュー ANYRADQ に対して発行されます。 ANYRADQ キューには RAD は設定されていません。

#7
$ SUBMIT/HOLD/QUEUE=BATCHQ1 /RAD=1  TEST.COM
Job TEST (queue BATCHQ1, entry 24) holding
 
$ SHOW ENTRY 24/FULL
 Entry  Jobname      Username     Blocks  Status
 -----  -------      --------     ------  ------
    24  TEST         SYSTEM               Holding
  On idle batch queue BATCHQ1
  Submitted 24-JUL-2001 14:23:10.37 /KEEP /NOPRINT /PRIORITY=100 /RAD=0
  File: _$1$DKB200:[SWEENEY.CLIUTL]TEST.COM;2

この例では,キュー BATCHQ1 は/RAD=0 と定義されています。したがって,SUBMIT コマンドを使用すると,RAD 1 が指定された場合でも, RAD 0 で実行するジョブが作成されます。


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