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OpenVMS マニュアル |
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日本語 HP OpenVMS
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WILDCARD FIND |
WILDCARD FIND search-pattern
search-string
ワイルドカードとリテラル・テキストのどちらか一方または両方を使用して検索するテキスト・パターン。WILDCARD FINDは大文字と小文字の区別および余白の取り扱いに関して,FIND コマンドと同じ規則に従います。ただし,ワイルドカードによって特に指定した場合は例外です。文字列を指定しなかった場合には,日本語 EVE は文字列を要求するプロンプトを表示します。プロンプトに対して [ Return ] または [ Do ] だけを押し,文字列を指定しなかった場合には,操作は取り消されます。ワイルドカードの組み合わせによっては,非常に大きすぎるために,一部の検索パターンを検索できないことがあります。とくに,検索パターンに文字の領域が含まれる場合には,このような状況が発生する可能性があります。
ワイルドカードとリテラル・テキストのどちらか一方または両方を使用して,テキスト・パターンを検索します。設定に応じて,VMS ワイルドカードまたは ULTRIX ワイルドカードを使用できます。省略時の設定は VMS です。表 4-14 は SET WILDCARD VMS コマンドで有効に設定されるワイルドカードを示しています。 表 4-15 は SET WILDCARD ULTRIX コマンドで有効に設定されるワイルドカードを示しています。
WILDCARD FIND として定義されているキーを押した場合や,またはコマンドを入力し,日本語 EVE が検索文字列を要求するプロンプトを表示した場合には,方向設定キーを押し,その方向に検索を開始することにより,応答を終了できます。たとえば,EDT キーパッドでは,順方向の場合は [ KP4 ] を押し,逆方向の場合は [ KP5 ] を押すことができます。 [ Return ] を押すことにより応答を終了した場合には,検索操作は,ステータス・ラインに表示されているバッファの現在の方向で開始されます。
反対方向にだけ文字列を検索できる場合には,日本語 EVE は検索の方向を変更するかどうかを質問します。検索の方向を変更する場合には,[ Return ] を押します。検索の方向を変更せず,検索を終了する場合には,NO と入力し, [ Return ] キーを押します。文字列を検索できなかった場合には,カーソルは移動しません。
日本語 EVE は検索したテキストを高輝度表示し,カーソルを文字列の先頭に移動します。選択領域が設定されていない場合には, COPY, FILL, REMOVE, UPPERCASE WORD をはじめ,テキストの領域に対して使用できる他のコマンドを使用できます (選択領域が設定されている場合には,操作は選択したテキストに対して実行されますが,そのテキストには検索領域が含まれていない可能性があります)。
高輝度表示を取り消すには,カーソルを検索領域の外部に移動するか,またはRESETコマンドを使用します。
同じ文字列の別の発生箇所を検索する場合には, FIND NEXTコマンドを使用するか,または [ Find ] を2回押します。
表 4-14 日本語 EVE の VMS 形式のワイルドカード パターン 一致するもの % 1行内の任意の1文字。 * 1行内の任意の量のテキスト。 ** 複数行の任意の量のテキスト。 \< 行の先頭。 \> 行の最後。 \[abc] 指定した集合に含まれる任意の文字。たとえば, \[aeiou]はすべての母音の集合である。 \[a-z] 指定した集合の領域に含まれる任意の文字。たとえば, \[1-9]は1から9までの数字の集合である。集合の先頭または最後のハイフン(-)はワイルドカードではなく,リテラル文字として取り扱われる。 \[~abc] 指定した集合に含まれない任意の文字。たとえば, \[aeiou] はすべての母音を除外する。大括弧で囲んだ集合内の1文字目以外がティルド(~)の場合には,その文字はワイルドカードではなく,リテラル文字として取り扱われる。 \[~a-z] 指定した集合の領域内に含まれてない任意の文字。たとえば,[~1-9]は1から9までの数字を除外する。 \A 任意のアルファベット文字。 \D 任意の10進数。 \F フォーム・フィードなどの任意の書式設定文字。 \L 任意の小文字。検索操作全体で大文字と小文字を正確に区別する。 \N 任意の英数字。 \O 任意の8進数。 \P 任意の句読点。 \S 任意の英数字とシンボル(英数字,ドル記号,プラス記号,アンダースコア)。 \U 任意の大文字。検索操作全体で大文字と小文字を正確に区別する。 \W 任意の数字のスペース(スペース,タブ,1つの行区切り)。 \X 任意の16進数。 \^ 任意の制御文字。 \+ ビット7がセットされた任意の文字。 \. オリジナルも含めて,前のパターンを0回以上繰り返す。 \: オリジナルも含めて,前のパターンを少なくとも1回繰り返す (つまり,空 (null) の発生箇所とは一致しない)。 * アスタリスク
% パーセント記号
[ 左大括弧
~ ティルド
\ バックスラッシュ (または円記号)
たとえば,実際のバックスラッシュを検索する場合には,\\を使用する。実際のパーセント記号を検索する場合には,\% を使用する。
表 4-15 日本語 EVE の ULTRIX 形式のワイルドカード パターン 一致するもの . 1行内の任意の1文字。 ^ 行の先頭。 $ 行の最後。 [abc] 指定した集合内の任意の文字。たとえば, [aeiou]はすべての母音の集合である。 [a-z] 指定した集合の領域内の任意の文字。たとえば, [1-9] は 1 から 9 までの数字の集合である。集合の先頭または最後のハイフン(-)はワイルドカードではなく,リテラル文字として取り扱われる。 [^abc] 指定した集合内に含まれない任意の文字。たとえば, [^aeiou]すべての母音を除外する。大括弧で囲まれた集合内の2文字目以降のカレット(^)はワイルドカードではなく,リテラル文字として取り扱われる。 [^a-z] 指定した集合の領域内に含まれない任意の文字。たとえば, [^1-9]は1から9までの数字を除外する。 * オリジナルも含めて,前のパターンを0回以上繰り返す。 + オリジナルも含めて,前のパターンを少なくとも1回繰り返す (つまり,空 (null) の発生箇所とは一致しない)。 \ 次の文字の特殊な意味を取り消す。つまり,文字をワイルドカードではなく,リテラル・テキストとして取り扱う。 . ピリオド
^ カレット
$ ドル記号
[ 左大括弧
] 右大括弧
+ プラス記号
* アスタリスク
\ バックスラッシュ (または円記号)
たとえば,実際のバックスラッシュを検索する場合には,\\を使用する。実際のドル記号を検索する場合には,\$ を使用する。
次の例は,テキスト・パターンの検索方法を示しています。ここに示すコマンドは省略時の設定である VMS ワイルドカードを使用しています。
Command: WILDCARD FIND b%t
同じ行で B または b の後に任意の 1 文字と T または t が続く文字列を検索します。たとえば,bet や bat などを検索します。between
debating
ULTRIX ワイルドカードを使用する場合には,これは b.t に対応します。
Command: WILDCARD FIND b*t
同じ行で B または b の後に任意の数の文字が続き,その後に T または t が続く文字列を検索します。たとえば,次のような文字が検索されます。blast
be still
Commnad: WILDCARD FIND August\<\>31
行区切りによって分割された August 31 を検索します。つまり,August が行の最後にあり,31 が次の行の先頭にある箇所を検索します。ULTRIX ワイルドカードを使用する場合には,これは August$31 に対応します。
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