HP OpenVMS Systems Documentation |
本章ではディスプレイ・サーバの構成方法を説明し,以下の内容で構成されます。
トピック | セクション |
---|---|
DECwindowsサーバ起動環境のカスタマイズ | 第3.1節 |
ワークステーション専用のカスタマイズ | 第3.1.1項 |
サーバのカスタマイズ用シンボルと論理名 | 第3.2節 |
カスタマイズ実行例 | 第3.3 節 |
新しいフォントの指定 | 第3.4節 |
システムの現在パラメータの確認 | 第3.5節 |
DECwindowsをインストールすると, DECW$PRIVATE_SERVER_SETUP.TEMPLATE ファイルがSYS$MANAGERディレクトリにおかれます。このテンプレート・ ファイルには, DECwindows環境のカスタマイズに必要な情報が入っています。
DECW$PRIVATE_SERVER_SETUP.COMがSYS$COMMON:[SYSMGR]にある場合には, このファイルで定義されるシンボルは,このシステム・ディスクを共用するすべてのワークステーションに適用されます。 これは通常,クラスタの全メンバーです。
クラスタ内のすべてのワークステーション用にDECwindows環境をカスタマイズする場合は, 以下の手順に従ってください。
$ @SYS$STARTUP:DECW$STARTUP RESTART
クラスタ内の1つ以上のワークステーションが特別なサーバ条件を必要とする場合があります。 その場合,クラスタ内の特定のワークステーションのカスタマイズには以下の2つの方法のいずれかを使用してください。
DECW$PRIVATE_SERVER_SETUP.COMファイルの私用コピーを作成し,カスタマイズしたいそれぞれのワークステーションのSYS$SPECIFIC:[SYSMGR] に入れます。
DECW$PRIVATE_SERVER_SETUP.COMファイルのノード・リスト機能を使用します。
方法2を使用するには,以下の手順に従ってください。
$ NODE_LIST = "NODE1/NODE2/NODE3"
例 3-1は, NODE1, NODE2, NODE3のカスタマイズ方法です。
$! $! server symbol definitions for NODE1 $! $DO_NODE1: $ DECW$SERVER_TRANSPORTS == "DECNET,LOCAL,TCPIP" $ EXIT $! $! server symbol definitions for NODE2 $! $DO_NODE2: $ DECW$SERVER_DENSITY == "75" $ EXIT $! $! server symbol definitions for NODE3 $! $DO_NODE3: $ DECW$DEFAULT_KEYBOARD_MAP == "US_LK201AA" $ EXIT
本節では, DECwindows Motif環境のカスタマイズに使用するシンボルと論理名を説明します。
このカスタマイズによって, DECwindowsディスプレイ・サーバの省略時設定の動作を変更します。 ディスプレイ・サーバが起動すると,サーバは論理名テーブルである(DECW$SERVER n_TABLE)内の,省略時設定の特性を無効にする論理名をさがします。 論理名テーブルとその内容は, DECwindows 起動プロセス中に作成されます。DECW$PRIVATE_SERVER_ SETUP.COMファイルで定義されるシンボルについては,起動プロシージャはディスプレイ・ サーバ論理名テーブルにシンボルと同名の論理名を作成します。
表 3-1はアルファベット順のシンボルと論理のリストで, 各シンボルの型,値,および範囲も記載されています。
シンボル | 型 | 値 | 範囲 |
---|---|---|---|
DECW$BITONAL+ | ブール | 偽 | |
DECW$CLIENT_ERROR_THRESHOLD | 整数 | 1 | |
DECW$COLOR | ブール | 真 | |
DECW$CURSOR_ SIZE++ | 整数 | 32 | 16,32 |
DECW$DEFAULT_KEYBOARD_ MAP | 文字列 | デバイス依存 | |
DECW$DEVICE | 文字列リスト | ||
DECW$FM_INIT_NUM_CACHE_ROWS+ | 整数 | 60 | |
DECW$FM_MAX_ROW_CACHE_SIZE+ | 整数 | 300 | |
DECW$FM_MIN_ROW_CACHE_SIZE+ | 整数 | 20 | |
DECW$FM_ NO_CACHE_AUTOTUNING+ | ブール | 偽 | |
DECW$FM_ROW_ CACHE_EXTEND+ | 整数 | 5 | |
DECW$FM_TIME_TO_SHRINK_ CACHE+ | 整数 | 600 | |
DECW$KEYMAP | 文字列 | ||
DECW$MONITOR_DENSITY | 整数リスト | ||
DECW$MULTI_ HEAD++ | ブール | 偽 | |
DECW$PRIMARY_DEVICE++ | 文字列 | ||
DECW$RGBPATH | 文字列 | sys$manager: decw$rgb.dat | |
DECW$SERVER_BUG_COMPATIBILITY | ブール | 偽 | |
DECW$SERVER_CONNECT_LOG | ブール | 偽 | |
DECW$SEVER_DEFAULT_VISUAL_CLASS | 整数 | 0...5 | |
DECW$SERVER_DEFAULT_BACKING_STORE | 整数 | 0 | 0...2 |
DECW$SERVER_DENSITY | 整数 | デバイス依存 | 75,100 |
DECW$SERVER_DISABLE_BACKING_STORE | ブール | 偽 | |
DECW$SERVER_DISABLE_SAVE_UNDER | ブール | 偽 | |
DECW$SERVER_ENQUEUE_LIMIT | 整数 | 表 3-2を参照 | |
DECW$SERVER_ERROR_LOG_TO_KEEP | 整数 | 2 | |
DECW$SERVER_EXTENSIONS++ | 文字列リスト | ||
DECW$SERVER_FONT_CACHE_SIZE++ | 整数 | 0 | |
DECW$SERVER_FONT_CACHE_UNIT++ | 整数 | 128 | |
DECW$FONT_ SERVERS++ | 文字列リスト | ||
DECW$SERVER_BELL_BASE_ VOLUME | 整数 | 50 | 0...100 |
DECW$SERVER_DUMP | ブール | 偽 | |
DECW$SERVER_ENABLE_KB_AUTOREPEAT | ブール | 真 | |
DECW$SERVER_ERROR_THRESHOLD | 整数 | 10 | |
DECW$SERVER_KEYCLICK_VOLUME | 整数 | 0 | 0...100 |
DECW$SERVER_MAIN_KB_UPDOWN+ | ブール | 偽 | |
DECW$SERVER_MOUSE_ACCELERATION | 整数 | 2 | 0..2 |
DECW$SERVER_MOUSE_THRESHOLD | 整数 | 4 | |
DECW$SERVER_PAGE_FILE | 整数 | 表 3-2 | |
DECW$SERVER_RETRY_WRITE_ INTERVAL | 整数 | 500 | |
DECW$SERVER_RETRY_WRITE_ TIMEOUT | 整数 | 30000 | |
DECW$SERVER_SCALE_BITMAP_ FONTS++ | ブール | 偽 | |
DECW$SERVER_SCREEN_SAVER_ INTERVAL | 整数 | 600 | |
DECW$SERVER_SCREEN_SAVER_PREFER_ BLANKING | ブール | 真 | |
DECW$SERVER_SCREEN_SAVER_ TIMEOUT | 整数 | 600 | |
DECW$SERVER_TRANSPORTS | 文字列リスト | ローカル, DECnet | |
DECW$SERVER_WSDEF | 整数 | 表 3-2 | |
DECW$SERVER_WSEXTENT | 整数 | 表 3-2 | |
DECW$SERVER_WSQUOTA | 整数 | 表 3-2 | |
DECW$XPORT_SYNC_TIMEOUT | 整数 | 30000 | |
+ VAX専用 |
以下の各節で, 表 3-1のリストにあるすべてのシンボルと論理名の定義と実行例を紹介します。 シンボルと論理名は以下のグループに分けられています。
DECwindows起動プロセスの一環として, DECwindowsディスプレイ・サーバが切り離されたプロセスとして呼び出されます。 通常,そのサーバ・プロセスに割り当てられている省略時設定のプロセス割当で十分ですが, 値を増やすことが必要な場合もあります。DECW$PRIVATE_SERVER_SETUP.COM のシンボルを定義すると, サーバ・プロセス割当の値を調節できます。
パラメータ値を増やす必要がある主な場合を2つ紹介します。
メモリを多く使用する環境用にサーバ・プロセスを調整するには, DECW$SERVER_PAGE_FILEに割り当てられた値を増やします。これは, サーバ・プロセスのPGFLQUOTAを制御します。このパラメータは, SYSGENパラメータ, VIRTUALPAGECNTおよびシステム・ページ・ファイルのサイズにより制限を受けることに注意してください。 また, DECW$SERVER_WSDEFとDECW$SERVER_WSQUOTAの値を増やすことも可能です。
この状態に対応するには, DECW$SERVER_FILE_LIMIT値を増やします。 この値は,現在アクティブなクライアント・アプリケーション群が使用するフォントの合計数以上でなければなりません。
表 3-2は, VAXおよびAXPシステム用の省略時設定のリストです。
論理名 | VAX | AXP |
---|---|---|
DECW$SERVER_WSDEF | 500 | 3000 |
DECW$SERVER_WSQUOTA | 1300 | 6000 |
DECW$SERVER_WSEXTENT | WSMAX[1] | WSMAX[1] |
DECW$SERVER_PAGE_ FILE | 25000 | 50000 |
DECW$SERVER_FILE_LIMIT | 200 | 200 |
DECW$SERVER_ENQUEUE_ LIMIT | 512 | 512 |
[1] WSMAXシステム・パラメータに等しい |
このシンボルで, DECwindowsサーバ・プロセスに使用されるプロセスの上限(ページ単位)を定義します。DECW$SERVER_WSQUATA 値よりも大きいDECW$SERVER_WSDEF 値は, DECW$SERVER_WSQUOTA値に戻ります。作業セットのサイズの決定については, 『Guide to VMS Performance Management』を参照してください。
VAXシステムでは以下の論理名定義で, DECwindowsサーバに512ページの作業セット・ サイズを定義します。
$ DEFINE DECW$SERVER_WSDEF == "512"
AXPシステムでは以下のシンボル定義で, DECwindowsサーバに1024ページの作業セット・ サイズを定義します。
$ DECW$SERVER_WSDEF == "1024"
このシンボルは, DECwindowsサーバに割り当てられる物理メモリの(作業セット)ページ数(AXP システムで稼働する日本語DECwindows Motifではページレット数) の最大値を定義します。作業セットのサイズの決定については, 『Guide to VMS Performance Management』を参照してください。次のシンボル定義は, DECwindows サーバに割り当てられる最大ページ数を2048ページに設定します。
$ DEFINE DECW$SERVER_WSQUOTA == "2048"
AXPシステムでは,次のシンボル定義を使ってDECwindowsサーバに割り当てられる最大ページ数を2048 ページに設定します。
$ DECW$SERVER_WSQUOTA == "2048"
このシンボルは,サーバがDECW$SERVER_WSDEF値で割り当てるページ数以上のページを必要とする場合に, DECwindows サーバに割り当てられることになる物理メモリのページ数の絶対上限を定義します。DECwindows サーバに割り当てられるページ総数は, DECW$SERVER_WSQUOTA の値(追加のページが利用可能な場合はDECW$SERVER_WSEXTENT の値以下)を超えることはできません。 作業セットのサイズ決定に関しては,『Guide to VMS Performance Management』を参照してください。
次のシンボル定義で, DECwindowsサーバ用に必要に応じて256ページまで割り当てられますが, DECW$SERVER_WSQUOTA の値を超えることはできません。
$ DECW$SERVER_WSEXTENT == "256"
このシンボルでDECwinsowsサーバが使用できる仮想メモリの最大量(ページ単位) を定義します。
VAXシステムでは次の論理名定義で,ページ・ファイルのサイズを30000ブロックまで増やします。
$ DEFINE DECW$SERVER_PAGE_FILE == "30000"
AXPシステムでは,次のシンボル定義でページ・ファイルのサイズを30000 ブロックまで増やします。
$ DECW$SERVER_PAGE_FILE == "30000"
このシンボルでサーバが一度にオープンできるファイルの最大数を定義します。 省略時設定値は200ファイルです。
VAXシステムでは,以下の論理名定義でサーバがオープンできるファイルの最大数を275 まで増やします。
$ DEFINE DECW$SERVER_FILE_LIMIT == "275"
AXPシステムでは,以下のシンボル定義でサーバがオープンできるファイルの最大数を275 まで増やします。
$ DECW$SERVER_FILE_LIMIT == "275"
このシンボルで未使用ロックの最大値を定義します。この未使用ロックはプロセス間のリソース, 特にファイルの共用に使用されます。省略時の設定値は512 ロックです。
AXPシステムでは,以下のシンボル定義でエンキュー上限の省略時設定値を2 倍の1024ロックに増やします。
$ DEFINE DECW$SERVER_ENQUEUE_LIMIT == "1024"
AXPシステムでは,以下のシンボル定義でエンキュー上限の省略時設定値を2 倍の1024ロックに増やします。
$ DECW$SERVER_ENQUEUE_LIMIT == "1024"
DECwindows起動プロシージャは起動中に,システムが認識する全てのグラフィック・ デバイスを管理するデバイス専用のサーバ構成要素を識別し, アクティブにします。本節のシンボルと論理名を使用して,ディスプレイ・ サーバがどの特定デバイスを使用するかということと,その数を変更することができます。
さらに,サーバがデバイスから情報を得られなかったり,ディスプレイ・デバイスに関してデバイス情報を無効にしたいこともあります。 たとえば, 標準以外のサイズやカラー機能が限定されている特殊タイプのモニタに関する情報を入力する必要のある場合などが考えられます。
このシンボルを使用すると,順序を明確に指定でき,マルチ・ヘッド構成で使用されるグラフィック・ デバイスを識別できます。
VAXシステムでは,このシンボルがマルチヘッド・サポートのモニタ数台をセットアップする唯一の方法です。 サーバ,マウスおよびキーボード1台ずつで制御されるグラフィック・ デバイスのリストを指定するには,次のシンボル定義を使用します。
$ DECW$DEVICE == "GAA0,GAB0"
DECW$PRIMARY_DEVICE (AXPシステム用のみ)
AXPシステムでは,サーバはこのシンボルを使用し,特定のDECW$DEVICE_ xx.COMプロシージャをアクティブにして,デバイス名をさがします。 ここでxxは,シンボルに提供される文字列です。このシンボルは, DECWW$MULTI_HEAD が真に設定されている場合無視されます。次のシンボル定義は, GCA0 を一次デバイスとして割り当てます。
$ DECW$PRIMARY_DEVICE == "GXA0"
AXPシステムでは,このシンボルがマルチヘッド・サポート・ システムを構成します。DECW$MULTI_HEADシンボルは,すでにSYS$MANAGER:DECW$PRIVATE_SERVER_SETUP.TEMPLATE ファイルに設定されています。 このシンボルをアクティブにするには, SYS$MANAGER:DECW$PRIVATE_SERVER_SETUP.TEMPLATEをDECW$PRIVATE_ SERVER_SETUP.COMにコピーします。
このシンボルは,マルチヘッド・システムのヘッドそれぞれの表示クラスの省略時設定値を無効にします。 表示クラスは数字で表され, X.Hの定義に一致します。 表示クラスは以下のとおりです。
特定のデバイス・タイプの省略時設定は,ハードウェアによって異なりますが, 通常8プレーン・カラー・ボードはPseudoColor, 24プレーン・オプションはTrueColor です。モノクロのディスプレイを使用する場合には,表示クラスの省略時設定をGrayScale に変更します。これによって,カラーをグレーの濃淡に変換できます。GrayScale の出力は緑のリードで行われます。 マルチヘッド・システムでは,それぞれのヘッド用に,このシンボルに複数の値を割り当てることができます。
次のシンボル定義で,ヘッド0にPseudoColorを,ヘッド1にTrueColorを,ヘッド2 にStaticGrayを指定します。
$ DECW$SEVER_DEFAULT_VISUAL_CLASS == "3,4,0"
このシンボルはカラーの使用と,カラー表示の可能なシステムのグレースケールを指定します。 モノクロのハードウェアのサポートには,省略時設定値(F) が使用され,このシンボルによる指定は無視されます。
カラー表示またはグレースケール表示が可能な場合は,次のようにDECW$PRIVATE_SERVER_SETUP.COM でこの値を真(True)に設定します。
$ DECW$COLOR == "T"
このシンボルは,日本語OpenVMS V5.5-2ではサポートされていません。
GPXハードウェアでは, DECW$PRIVATE_SERVER_SETUP.COMの復調シンボルを真(true) に設定できます。他のハードウェア構成ではこの値は自動的に偽(False) に設定され,このシンボルの指定は無視されます。次の例では, GXPハードウェアの復調シンボルを真(True)に設定します。
$ DECW$BITONAL == "T"
モニタ密度は,モニタのインチ毎のドット数(dpi)を定義します。従って, DECwindowsのアプリケーションは, Xライブラリ・ルーチンを使用して画面の実際の幅を決定することができます。 モニタ密度の省略時設定値はサーバ密度です。 実際に75あるいは100dip(フォント・サイズに関してDECW$SERVER_DENSITY 用に使用される値)であるモニタはほとんどないので, 画面のアイテムの実際の幅と高さを正確に計算する際に,これらの値を使用することはできません。DECW$MONITOR_DENSITY を実際の値に設定すると, X ライブラリを使用して画面の正しい幅と高さの値を得られます。
実際のモニタ密度を計算するには,画面上の見える範囲をインチ単位で測定し, それを画面のピクセル幅で割ります。一般にピクセル値は,使用しているシステムのグラフィック・ アダプタにもよりますが, 1024または1280 です。XDPYINFOユーティリティを使用すると,現在の画面のピクセル幅と高さが得られます。 ピクセル値を得たら, DECW$PRIVATE_SERVER_ SETUP.COMを調整値で変更し, DECwindowsを再起動します。
VRT19モニタとSPXグラフィック用には,以下のように計算します。
1280 pixels / 13.5 inches = 94.81 dpi
dip値をもっとも近い整数値に置き換えるので,以下の例のようにDECW$MONITOR_DENSITY に95を割り当てることになります。
$ DECW$MONITOR_DENSITY == "95"
DECW$MONITOR_DENSITYはモニタ毎に設定できます。次の例は,デュアルヘッド・ ワークステーションのモニタ密度の設定方法です。ここでは画面0 は95-dip,画面1は75-dipに設定します。
$ DECW$MONITOR_DENSITY == "95,75"
DECwindowsトランスポートは, DECwindowsのクライアント・アプリケーションとディスプレイ・ サーバのリンクです。使用可能なリンクのタイプとタイミング特性を制御するには, この節のシンボルを使用します。
入力接続用に,どのサーバがトランスポートを監視するかを指定できます。DECW$SERVER_TRANSPORT に有効な値は,「DECNET」,「LOCAL」および「TCPIP 」です。他のトランスポートを使用する場合も,その名前を指定できます。
以下の例のように,使用するトランスポートとしてDECnet, LOCALまたはTCP/IP を指定します。
$ DECW$SERVER_TRANSPORTS == "DECNET,LOCAL,TCPIP"
このシンボルで,トランスポートのタイムアウト値を(ミリ秒単位で)定義します。 省略時設定値は30000ミリ秒(30秒)です。クライアントがタイムアウト前にバッファを空にする操作をしないと, サーバはクライアントを切り離します。
以下の論理名定義でタイムアウト値を60000ミリ秒(1分間)に延長します。
$ DEFINE/SYSTEM DECW$XPORT_SYNC_TIMEOUT == "60000"
DECW$SERVER_RETRY_WRITE_TIMEOUT
このシンボルでDECwindowsサーバがトランスポート書き込み要求処理を中止するまでのミリ秒数を定義します。 省略時設定値は30000ミリ秒(30 秒)です。
以下の論理名定義で再試行の合計時間を60000ミリ秒(1分間)に延長します。
$ DEFINE/SYSTEM DECW$SERVER_RETRY_WRITE_TOTAL == "60000"
DECW$SERVER_RETRY_WRITE_INTERVAL
このシンボルは,失敗したトランスポート書き込み要求処理の間隔をミリ秒単位で定義します。 省略時設定値は500ミリ秒(1/2秒)です。
以下のシンボル定義により, DECwindowsサーバはトランスポート書き込み要求を250 ミリ秒間隔で試みます。
$ DEFINE/SYSTEM DECW$SERVER_RETRY_WRITE_INTERVAL == "250"
テキストの表示は,ディスプレイ・サーバの主要なタスクのひとつです。 ディスプレイ・サーバには,フォント名と使用する文字のセットを与えられています。 通常,フォント名はサーバ・システムに存在する特定のフォント・ ファイルに対応しています。フォント名とファイル名を一致させようとする場合, ディスプレイ・サーバはフォント・パス,つまりディレクトリの順序だったリストを検索します。 有効なフォント・ディレクトリにはそれぞれフォント・ ファイル名と,対応するフォント名をリストしたフォント・ ディレクトリ・ファイル(DECW$FONT_DIRECTORY*.DAT)があります。 ディスプレイ・サーバはそれぞれのディレクトリ・ファイルを順に,一致するものが見つかるまで検索します。
さらにDECwindows Motifは,別名フォント・ファイル(DECW$FONT_ ALIAS*.DAT)をサポートしています。このファイルは,どの有効なフォント・ ディレクトリにも任意に入れることができます。このファイルは, ある(通常,存在しない)フォント名を別のフォント名にマップします。 ディスプレイ・サーバは与えられたフォント・ディレクトリでフォント・ ディレクトリ・ファイルをチェックし,一致するものが見つからない場合には, 別名フォント・ファイルがあれば別名フォント・ファイルを検索します。 別名ファイルに合致するものがあった場合,変換されたフォント名が置き換えられ, フォント・パスの始めから検索が再実行されます。
第3.2.4項で説明したようにフォント・ パスは, 常駐するディスプレイ・サーバが使用できるフォント・ファイルがあるディレクトリの, 順序だったリストです。フォント・パスはいくつかのセットアップ・ パラメータで構成されています。使用可能なグラフィック・デバイスのタイプもフォント・ パスの内容に影響を及ぼします。サーバ論理名テーブルの論理名DECW$FONT にもフォント・パスが含まれます。フォント・ パスは以下の各ディレクトリのサブセットです。
AXPシステムでは,フォント・パスに以下のディレクトリも含まれています。
フォント・サーバのポインタを,フォント・パスの終わりに付け加えることもできます。 第3.4.3項を参照してください。
それぞれのディレクトリのUSER_変数が存在すれば,ユーザが作成するフォントをたとえば, SYS$COMMON:[SYSFONT.DECW.USER100_DPI] に加えられます。 詳細は第3.4節を参照してください。
サーバ密度値は,使用するフォントのサイズを1インチあたり75ドット(dip )あるいは100 dipに決定するのに使われます。100 dipモニタを使用する場合は, 75 または100 dipのいずれかの画面密度を指定できます。 75 dipモニタ用フォントは100 dipモニタ上では小さく表示され,読みにくいこともあります。
以下のシンボル定義は,画面密度を100-dipフォントを使用するように設定します。
$ DECW$SERVER_DENSITY == "100"
このシンボルで,フォント・パスに含まれるカーソルのフォント・ディレクトリを定義します。16x16 のカーソルだけを含むように16に設定することも, 32x32 および16x16のカーソルの両方を含むように32に設定することもできます。100 dip のディスプレイには, 32を設定すると得られる大きなカーソルが通常便利です。
$ DECW$CURSOR_SIZE == "16"
フォント・ファイルには,該当フォントのすべてのグライフ (文字)の圧縮バイナリ・ファイルが含まれます。たとえば次のVAX フォント・ファイルには,ヘルベチカ12ポイント・フォントのシンボルに関するすべての情報が含まれています。
DECW$SYSCOMMON:[SYSFONT.DECW.100DPI]HELVETICA12_100DPI.DECW$FONT
DECwindows VAXディスプレイ・サーバには, ダイナミック・フォント・ キャッシング機能を持つフォント・マネージャが備わっています。 クライアントがグライフを要求すると, DECwindowsサーバが要求されたグライフがフォント・ キャッシュの列にあるかどうか判断します。グライフがフォント・ キャッシュにある場合,そのグライフを含む列はフォント・ キャッシュの最前列におかれ,ほかの列は順に繰り下げられます。このプロセスによって, 繰り返されるグライフ要求への応答をスピードアップします。
要求されたグライフがフォント・キャッシュにない場合,グライフが保存されている列がフォント・ ファイルから呼び出されます。新しいグライフは, フォント・キャッシュの最前列におかれます。フォント・キャッシュ・ パラメータによっては,フォント・キャッシュから別の列が取り除かれることがあります。 たとえば,フォント・キャッシュ列の最大値を25に設定してある場合, 新しい列がキャッシュの最前列に加えられると,サーバはフォント・ キャッシュの最後列(前回アクセスされたフォント列)を取り除きます。
VAXシステムのフォント・キャッシュングを変更するには,この節のシンボルを使用してください。
DECW$FM_INIT_NUM_CACHE_ROWS (VAXシステムのみ)
このシンボルで,キャッシュの初期サイズを列の数で定義します。この値はユーザが定義する最小値と最大値の間になければなりません。 この値が範囲外にある場合, キャッシュのサイズは,絶対最小値に設定されます。省略時設定値は20 列です。
$ DEFINE/SYSTEM DECW$FM_INIT_NUM_CACHE_ROWS == "200"この例では,フォント・キャッシュの初期サイズを200列に設定します。
DECW$FM_MAX_ROW_CACHE_SIZE (VAXシステムのみ)
このシンボルで,フォント・キャッシュに割り当てられる列の最大数を定義します。 省略時設定値は300列です。32MB以上の大容量メモリ・システムを使\ p する際には,この値を大きくする必要があるかもしれません。また12MB 以下の小容量メモリ・システム用には,この値を小さくすることも可能です。
$ DEFINE/SYSTEM DECW$FM_MAX_ROW_CACHE_SIZE == "500"この例では,フォント・キャッシュに割り当てられる列の最大数を大きくしています。
DECW$FM_MIN_ROW_CACHE_SIZE (VAXシステムのみ)
このシンボルで,フォント・キャッシュに割り当てられる列の最小数を定義します。 フォント・キャッシュの列数の省略時設定値は20で,これは一般にラテン・ フォント・セットを使用するには十分です。この値を大きくするには, DECW$FM_MIN_ROW_CACHE_SIZE シンボルを使用します。この値を20 列以下に設定することはできません。16MB以上のメモリを使用するアジア系言語のDECwindows をインストールしたコンピュータでは,たとえば,もっとも頻繁にアクセスされる列を常に100 列までキャッシュに維持できるように, この値を100列まで大きくすることもできます。
$ DEFINE/SYSTEM DECW$FM_MIN_ROW_CACHE_SIZE == "100"この例では列の最小数を100列まで拡張します。
DECW$FM_NO_CACHE_AUTOTUNING (VAXシステムのみ)
このシンボルで,フォント・キャッシュがダイナミックかスタティックかを決定します。 省略時設定値は偽(False)で,この場合,すべてのフォント・ キャッシング・シンボルがアクティブとなるように自動チューニングが行われます。 シンボル値を真(True)に設定すると,自動チューニングは行われませんが, この場合はユーザーがDECW$FM_INIT_NUM_CACHE_ROWSを使用して, フォント・キャッシュに割り当てる列数の初期値を設定できます。
$ DEFINE/SYSTEM DECW$FM_NO_CACHE_AUTOTUNING == "F"この例では自動チューニングが行われます。
DECW$FM_ROW_CACHE_EXTEND (VAXシステムのみ)
このシンボルで,フォント・キャッシュがいっぱいでもフォント・ファイルから別の列を読み込む必要がある場合に, キャッシュに加える列の数を定義します。 省略時設定値は5列です。
$ DEFINE/SYSTEM DECW$FM_ROW_CACHE_EXTEND == "10"この例では, DECwindowsサーバは必要に応じてフォント・キャッシュに10 列加えますが,これはキャッシュに割り当てられる列数の上限を超えることはありません。
DECW$FM_TIME_TO_SHRINK_CACHE (VAXシステムのみ)
このシンボルで,フォント・キャッシュの列がアクセスされない場合に,キャッシュ内にとどまれる時間を秒単位で定義します。 この時間内にアクセスされない列は, キャッシュのサイズが割当可能な列数の最小値に達しない限り削除されます。 省略時設定値は600秒(10分間)です。
$ DEFINE/SYSTEM DECW$FM_TIME_TO_SHRINK_CACHE == "1200"この例では,アクセスされないフォントはフォント・キャッシュに1200秒(20 分間)とどまることができます。キャッシュ・サイズが列の最大数に達した場合, アクセスされない列はこの20分間以内でも取り除かれることがあります。
拡大縮小が可能ないくつかのアウトライン・フォントのサポートに加えて, AXP ディスプレイ・サーバではビットマップ・フォントを自由に拡大/ 縮小できます。ただし拡大・縮小されたビットマップ・フォントの品質は, 本来のビットマップおよび類似の拡大・縮小アウトライン・フォントより著しく劣ります。 省略時設定ではこの機能はオフになっています。 この品質の低下は,フォント・サイズの選択の幅が広がることで相殺される場合もあります。
DECW$SERVER_SCALE_BITMAP_FONTS (AXPシステムのみ)
このシンボルで,ピットマップ・フォントの拡大・縮小により普通のフォントにないポイント・ サイズ文字を表示できるようにします。 省略時設定値は偽(False)で,この場合アルファ・サーバはVAXサーバと同じように機能します。 以下のシンボル定義は, DECwindows Motif for OpenVMS AXPシステムでのフォントの拡大・ 縮小を可能にします。
$ DEFINE/SYSTEM DECW$SERVER_SCALE_BITMAP_FONTS == "T"
サーバ・システムに備わっているキーボード特性の省略時設定値は,一部変更可能です。 これには,クライアントのアプリケーションで使用されるキーボード上にないシンボルにキーボードのキーをマップする方法および, キークリックおよびアラームの音量や自動リピート等のキーボード操作が含まれます。
この節のキーボード設定はすべて,セッション・マネージャで無効とされます。 これらのシンボルの設定値はユーザがログインする前またはDECwindows セッション・マネージャを使用していない場合に限り有効です。
使用中のキーボードに合わせて,言語を指定できます。
DECW$DEFAULT_KEYBOARD_MAPに有効な値は, SYS$COMMON:[SYS$KEYMAP. DECW.SYSTEM]およびSYS$COMMON:[SYS$KEYMAP.DECW.USER]ディレクトリにあるファイル・ タイプなしのファイル名です。
キーマップ名のリストに関しては表 3-3 を参照してください。
Dialect | Model | DECwindows Keymap Name |
---|---|---|
Austrian/German | LK201-(AG,LG,BG,MG) | AUSTRIAN_GERMAN_LK201LG_ DP |
AUSTRIAN_GERMAN_LK201LG_TW | ||
LK201-(NG,PG) | AUSTRIAN_GERMAN_ LK201NG_DP | |
AUSTRIAN_GERMAN_LK201NG_TW | ||
LK401-(AG) | AUSTRIAN_GERMAN_ LK401AG_TW | |
Belgian/French | LK201-(AP,LP,BP,MP) | BELGIAN_FRENCH_LK201LP_ DP |
BELGIAN_FRENCH_LK201LP_TW | ||
Belgian /French | LK401-(AP) | BELGIAN_ FRENCH_LK401AP_DP |
BELGIAN_FRENCH_LK401AP_TW | ||
British | LK201-(AE,LE,BE,ME) | BRITISH_LK201LE_DP |
BRITISH_LK201LE_TW | ||
British | LK401-(AA,PA) | BRITISH_LK401AA_DP |
BRITISH_LK401AA_TW | ||
Canadian/French | LK201-(AC,LC,BC,MC) | CANADIAN_FRENCH_LK201LC_DP |
CANADIAN_FRENCH_LK201LC_ TW | ||
Canadian/French | LK401- (AC,LC,BC,MC) | CANADIAN_FRENCH_LK401AC_DP |
CANADIAN_ FRENCH_LK401AC_TW | ||
Danish | LK201-(AD,LD,BD,MD) | DANISH_LK201LD_ DP |
DANISH_LK201LD_TW | ||
LK201-(ED,RD,FD) | DANISH_LK201RD_DP | |
DANISH_LK201RD_ TW | ||
Danish | LK401- (AD,LD,BD,MD) | DANISH_LK401AD_DP |
DANISH_LK401AD_ TW | ||
Dutch | LK201- (AH,LH,BH,MH) | DUTCH_LK201LH_DP |
DUTCH_ LK201LH_TW | ||
LK201- (NH,PH) | DUTCH_LK201NH | |
LK401-(NH,PH) | DUTCH_ LK401AH | |
Finnish | LK201- (AF,LF,BF,MF) | FINNISH_LK201LF_DP |
FINNISH_ LK201LF_TW | ||
LK201- (NX,PX) | FINNISH_LK201NX_DP | |
FINNISH_LK201NX_ TW | ||
Finnish | LK401- (AF,LF,BF,MF) | FINNISH_LK401AF_DP |
FINNISH_LK401AF_ TW | ||
Flemish | LK201- (AB,LB,BB,MB) | FLEMISH_LK201LB_DP |
FLEMISH_LK201LB_ TW | ||
Flemish | LK401- (AB,LB,BB,MB) | FLEMISH_LK401AB_DP |
FLEMISH_LK401AB_ TW | ||
Icelandic | LK201- (AU,LU,BU,MU) | ICELANDIC_LK201LU_DP |
ICELANDIC_ LK201LU_TW | ||
Italian | LK201- (AI,LI,BI,MI) | ITALIAN_LK201LI_DP |
ITALIAN_LK201LI_ TW | ||
Italian | LK401- (AI,LI,BI,MI) | ITALIAN_LK401AI_DP |
ITALIAN_ LK401AI_TW | ||
NorthAmerican | LK201-(AA,LA,BA,MA) | NORTH_AMERICAN_ LK201LA |
NorthAmerican | LK401-(AA,LA,BA,MA) | NORTH_AMERICAN_ LK401AA |
Norwegian | LK201- (AN,LN,BN,MN) | NORWEGIAN_LK201LN_DP |
NORWEGIAN_ LK201LN_TW | ||
LK201- (EN,RN,FN) | NORWEGIAN_LK201RN_DP | |
NORWEGIAN_LK201RN_ TW | ||
Norwegian | LK401- (AN,LN,BN,MN) | NORWEGIAN_LK401AN_DP |
NORWEGIAN_ LK401AN_TW | ||
Portuguese | LK201-(AV,LV,BV,MV) | PORTUGUESE_ LK201LV |
Portuguese | LK401-(AV,LV,BV,MV) | PORTUGUESE_ LK401AV |
Spanish | LK201- (AS,LS,BS,MS) | SPANISH_LK201LS_DP |
SPANISH_LK201LS_ TW | ||
Spanish | LK401- (AS,LS,BS,MS) | SPANISH_LK401AS_DP |
SPANISH_LK401AS_ TW | ||
Swedish | LK201- (AM,LM,BM,MM) | SWEDISH_LK201LM_DP |
SWEDISH_ LK201LM_TW | ||
LK201- (NM,PM) | SWEDISH_LK201NM_DP | |
SWEDISH_LK201NM_ TW | ||
Swedish | LK401- (AM,LM,BM,MM) | SWEDISH_LK401AM_DP |
SWEDISH_LK401AM_ TW | ||
Swiss/French | LK201- (AK,LK,BK,MK) | SWISS_FRENCH_LK201LK_DP |
SWISS_FRENCH_ LK201LK_TW | ||
Swiss/French | LK401-(AK,LK,BK,MK) | SWISS_FRENCH_LK401AK_ DP |
SWISS_FRENCH_LK401AK_TW | ||
Swiss /German | LK201-(AL,LL,BL,ML) | SWISS_ GERMAN_LK201LL_DP |
SWISS_GERMAN_LK201LL_TW | ||
Swiss/German | LK401-(AL,LL,BL,ML) | SWISS_GERMAN_LK401AL_DP |
SWISS_GERMAN_LK401AL_TW | ||
Combined US/UK | LK201-(EE,RE,PE) | UK_LK201RE |
US_LK201RE | ||
Combined US/UK | LK401-(EE,RE,PE) | UK_LK401AA |
US_LK401AA | ||
Austrian/German | LK201- (AG,LG,BG,MG) | AUSTRIAN_GERMAN_LK201LG_DP |
AUSTRIAN_GERMAN_ LK201LG_TW | ||
LK201- (NG,PG) | AUSTRIAN_GERMAN_LK201NG_DP | |
AUSTRIAN_GERMAN_LK201NG_ TW | ||
Belgian/French | LK201- (AP,LP,BP,MP) | BELGIAN_FRENCH_LK201LP_DP |
BELGIAN_FRENCH_ LK201LP_TW | ||
British | LK201- (AE,LE,BE,ME) | BRITISH_LK201LE_DP |
BRITISH_LK201LE_ TW | ||
Canadian/French | LK201- (AC,LC,BC,MC) | CANADIAN_FRENCH_LK201LC_DP |
CANADIAN_FRENCH_ LK201LC_TW | ||
Danish | LK201- (AD,LD,BD,MD) | DANISH_LK201LD_DP |
DANISH_ LK201LD_TW | ||
LK201- (ED,RD,FD) | DANISH_LK201RD_DP | |
DANISH_LK201RD_TW | ||
Dutch | LK201-(AH,LH,BH,MH) | DUTCH_LK201LH_DP |
DUTCH_LK201LH_TW | ||
LK201-(NH,PH) | DUTCH_ LK201NH | |
Finnish | LK201- (AF,LF,BF,MF) | FINNISH_LK201LF_DP |
FINNISH_ LK201LF_TW | ||
LK201- (NF,PF) | FINNISH_LK201NF_DP | |
FINNISH_LK201NF_ TW | ||
Flemish | LK201- (AB,LB,BB,MB) | FLEMISH_LK201LB_DP |
FLEMISH_LK201LB_ TW | ||
Icelandic | LK201- (AU,LU,BU,MU) | ICELANDIC_LK201LU_DP |
ICELANDIC_LK201LU_ TW | ||
Italian | LK201- (AI,LI,BI,MI) | ITALIAN_LK201LI_DP |
ITALIAN_ LK201LI_TW | ||
NorthAmerican | LK201-(AA,LA,BA,MA) | NORTH_AMERICAN_ LK201LA |
Norwegian | LK201- (AN,LN,BN,MN) | NORWEGIAN_LK201LN_DP |
NORWEGIAN_ LK201LN_TW | ||
LK201- (EN,RN,FN) | NORWEGIAN_LK201RN_DP | |
NORWEGIAN_LK201RN_ TW | ||
Portuguese | LK201- (AV,LV,BV,MV) | PORTUGUESE_LK201LV |
Spanish | LK201-(AS,LS,BS,MS) | SPANISH_LK201LS_DP |
SPANISH_LK201LS_TW | ||
Swedish | LK201-(AM,LM,BM,MM) | SWEDISH_LK201LM_DP |
SWEDISH_LK201LM_TW | ||
LK201-(NM,PM) | SWEDISH_ LK201NM_DP | |
SWEDISH_LK201NM_TW | ||
Swiss /French | LK201-(AK,LK,BK,MK) | SWISS_ FRENCH_LK201LK_DP |
SWISS_FRENCH_LK201LK_TW | ||
Swiss/German | LK201-(AL,LL,BL,ML) | SWISS_GERMAN_LK201LL_DP |
SWISS_GERMAN_LK201LL_TW | ||
Combined US/UK | LK201-(EE,RE,PE) | UK_LK201RE |
US_LK201RE |
このシンボルで,キーボード・マッピング・ファイルが存在するディレクトリ指定に変換します。 この値は参照専用ですから変更しないでください。
このシンボルで,キーボードのアラーム音の音量を決定します。値は100から0 までで, 100が最大です。省略時の音量設定値は50%です。
次のシンボル定義で,音量を最大音量の4分の1に設定します。
$ DEFINE/SYSTEM DECW$SERVER_BELL_BASE_VOLUME == "25"
このシンボルは,日本語OpenVMS V5.5-2ではサポートされていません。
このシンボルで,キーボードのクリック音の音量を決定します。値は100から0 で, 100が最大です。省略時設定値は0です。
次のシンボル定義では,音量を最大音量の1/4に設定します。
$ DEFINE/SYSTEM DECW$SERVER_KEYCLICK_VOLUME == "25"
このシンボルは,日本語OpenVMS V5.5-2ではサポートされていません。
DECW$SERVER_ENABLE_KB_AUTOREPEAT
キーボードの自動リピートとは,キーを押している間,文字が自動的に繰り返されるオプションです。 このシンボルの値を真(True)に指定すると, このオプションが使用できます。
次のシンボル定義で,タイプされた文字のキーボード自動リピートをオンにします。
$ DEFINE/SYSTEM DECW$SERVER_ENABLE_KB_AUTOREPEAT == "T"
このシンボルは,日本語OpenVMS V5.5-2ではサポートされていません。
DECW$SERVER_MAIN_KB_UPDOWN (VAXシステムのみ)
このシンボルで,メイン・キーボードのキーを押したときのキーの上下動作の通知をサーバが受け取るかどうかを定義します。 偽(False)に設定すると, キーボード・ドライバは主キーボードのキーが押されると,即座にキーの解放を通知します。 真(True)に設定すると,キーの解放はキーが物理的に解放されるまで, 通知されません。この値を真に設定すると,コンソールとしてのディスプレイの円滑な働きが阻害されることがあります。
次のシンボル定義で,メイン・キーボードのキーを押すとサーバに通知されるよう設定します。
$ DEFINE/SYSTEM DECW$SERVER_MAIN_KB_UPDOWN == "T"
この節のシンボルを使用して,マウスのポインタ特性を変更します。
この節のマウスのポインタ設定はすべて,セッション・マネージャにより無効となります。 これらのシンボルの設定は,ユーザがログインする前か, またはDECwindowsのセッション・マネージャを使用しない場合に限り有効です。
DECW$SERVER_MOUSE_ACCELERATION
このシンボルで,マウスの動作とポインタ動作との関係を定義します。値は以下のとおりです。
次のシンボル定義は,マウスの動作に対するポインタの動作速度を「速い」に設定します。
$ DECW$SERVER_MOUSE_ACCELERATION == "2"
このシンボルで, DECwindowsサーバがマウスの移動の通知を受ける,マウスの最小移動距離をピクセル単位で定義します。 省略時の設定値は4ピクセルです。
次のシンボル定義では,マウスの動作感度が非常に高くなるよう設定されています。 このためDECwindowsサーバに動作がレポートされます。
$ DEFINE/SYSTEM DECW$SERVER_MOUSE_THRESHOLD == "1"
このシンボルは,日本語OpenVMS V5.5-2ではサポートされていません。
ディスプレイ・サーバは,カラー・データベース・ファイルを使用して,クライアントのアプリケーションからサーバに渡されるカラー名をRGB 値に変換します。 カラー・データベースの特性を変更するには,本節のシンボルを使用します。
このシンボルで,サーバで使用するRGBデータベース・ファイル名を定義します。 省略時のファイル名はSYS$MANAGER:DECW$RGB.DATです。
以下のシンボル定義でファイル名をDECW$RGBPATH.DATに変更します。
$ DECW$RGBPATH == "SYS$MANAGER:DECW$NEWRGB.DAT"
このシンボルは,日本語OpenVMS V5.5-2ではサポートされていません。
画面セーバ機能はオンにされた場合,一定の時間内(省略時設定は10分)にユーザからの入力がないとモニタをオフにします。 実際の値は秒単位で指定されることに注意してください。
画面がタイムアウトとなると,画面に黒または白のXをさまざまな大きさで, さまざまな場所に表示させることもできます。二番目のパラメータで, 画面セーバのパターンが書き直される間隔を指定します。画面の背景がそのまま残るため, この画面セーバは通常の使用にはお薦めできません。
DECW$SERVER_SCREEN_SAVER_PREFER_BLANKING
このシンボルでどの方法で画面セーバを実行するかを決定します。値が省略時設定の真(True )の場合, DECwindowsサーバは画面セーバがタイムアウトとなると, ビデオ・デバイス・ドライバを使ってビデオ信号をオフにします。 値が偽(False)の場合には,タイムアウトとなるとDECwindowsサーバは画面をクリアします。
以下のシンボル定義では,画面セーバがタイムアウトになった時に画面をクリアするよう設定します。
$ DEFINE/SYSTEM DECW$SERVER_SCREEN_SAVER_PREFER_BLANKING = "F"
このシンボルは,日本語OpenVMS V5.5-2ではサポートされていません。
DECW$SERVER_SCREEN_SAVER_TIMEOUT
このシンボルで,画面セーバがアクティブになるまでの初期時間(分単位)を定義します。 このあと画面セーバの間隔が有効になります。省略時の設定値は600 秒(10分)です。
以下のシンボル定義で画面セーバの初期時間が1200秒(20分)になります。
$ DEFINE/SYSTEM DECW$SERVER_SCREEN_SAVER_TIMEOUT == "1200"
このシンボルは,日本語OpenVMS V5.5-2ではサポートされていません。
DECW$SERVER_SCREEN_SAVER_INTERVAL
このシンボルで,画面の背景を書き直す前にサーバが待つ時間(分単位)を定義します。 画面セーバ・オプションは,画面の蛍光体が焼けないよう, 10分後に画面ピクセルを再配置します。泳いでいる魚やロゴといった,画面を消さない画面セーバを使用するサーバもあります。 省略時の設定値は600 秒です。
次のシンボル定義で,画面の背景が420秒(7分)毎に書き直されます。
$ DEFINE/SYSTEM DECW$SERVER_SCREEN_SAVER_INTERVAL == "420"
このシンボルは,日本語OpenVMS V5.5-2ではサポートされていません。
一般に,いったん表示された画面の隠れている部分を復元するのはクライアントのアプリケーションの責任です。 しかし,ディスプレイ・サーバにはクライアントに代わってこの機能を果たすいくつかの機能が備わっています。 それはバッキング・ストアとセーブ・アンダー です。
バッキング・ストアは,サーバ・メモリのウィンドウ部分を,それが隠れる直前に保管する機能です。 隠れた部分が後に表示された時に,サーバはクライアントを巻き込むことなくこれらをリペイントできます。 これによって特に複雑なグラフィックを含むウィンドウやクライントとサーバのリンクが遅い環境では, リペイントに必要な時間を著しく短縮できます。
セーブ・アンダーは,バッキング・ストアに似た機能で,ウィンドウをペイントする前にサーバが, 画面上で隠れようとしている部分を保管します。
両機構は省略時設定でオンとなっていますが,ウィンドウ毎に設定することもできます。 これらの機能を頻繁に使用すると,サーバに必要なメモリの量が大きくなります。 アプリケーションがすべての表示イベントを適切に処理するかどうかを確かめるために, クライアント・アプリケーションのデバッグを行う時には, これらの機能をオフにした方がよいことがあります。
DECW$SERVER_DEFAULT_BACKING_STORE
このオプションは,対象ウィンドウが実際に画面上に見える(1 =マップ時) または常に見える(2 =常時)場合にオンにできます。残りの値, (0 =無し) は中間値で,使用中のサーバおよびデバイスによって異なります。
DECW$SERVER_DEFAULT_BACKING_STOREの値は,ウィンドウ毎にアプリケーション内で無効にできます。
DECW$SERVER_DISABLE_BACKING_STOREを真(True)に設定すると,バッキング・ ストア・オプションは使用されなくなります。
以下のシンボル定義で,サーバはウィンドウが画面にマップされた時,ウィンドウを保管・ 復元します。
$ DEFINE/SYSTEM DECW$SERVER_DEFAULT_BACKING_STORE == "1"
このシンボルは,日本語OpenVMS V5.5-2ではサポートされていません。
DECW$SERVER_DISABLE_BACKING_STORE
バッキング・ストア・サポートをオフにする際にこのシンボルを使用します。 省略時設定でバッキング・ストアがオンとなるように,省略時の設定値は偽(False) となっています。DECW$SERVER_DISABLE_BACKING_STOREを真(True)( バッキング・ストアをオフ)に設定すると,サーバを再起動し, 同時にバッキング・ストア・オプションをオフにする必要があります。 その後,バッキング・ストアをオンに戻すには, DECW$SERVER_DISABLE_ BACKING_STOREの割当を解除するか再定義し,サーバを再起動します。
使用中のアプリケーションのウィンドウが現れたものの,ウィンドウが空白の場合は, アプリケーションは誤ってバッキング・ストア機能をリクエストしていますが, 表示イベントの処理開始を待ってもいます。バッキング・ ストアをリクエストしないようアプリケーションを変更するか,またはDECW$SERVER_DISABLE_BACKING_STORE を真(true)に設定し, DECwindows サーバを再起動します。
次のシンボル定義で,バッキング・ストアをオフにします。
$ DEFINE/SYSTEM DECW$SERVER_DISABLE_BACKING_STORE == "T"
このシンボルは,日本語OpenVMS V5.5-2ではサポートされていません。
DECW$SERVER_DISABLE_SAVE_UNDER
セイブ・アンダー・オプションは,ほかのウィンドウに隠れたウィンドウの情報を記録します。 このオプションをオフにするには,このシンボルを真(True) に指定します。
セイブ・アンダー・オプションはバッキング・ストア・オプションと似ていますが, サーバは隠れたウィンドウ部分のみを保管し,このウィンドウ部分が再び表示された場合, サーバはそのウィンドウ部分を再び描きます。
以下のシンボル定義で,サーバのセイブ・アンダー・オプションをオフにします。
$ DEFINE/SYSTEM DECW$SERVER_DISABLE_SAVE_UNDER == "T"
このシンボルは,日本語OpenVMS V5.5-2ではサポートされていません。
ディスプレイ・サーバは,障害追求を助けるための情報とエラー・メッセージを書き込むログ・ ファイルを作成します。このログ・ファイルは, SYS$MANAGER:DECW$SERVER_n_ERROR.LOGと呼ばれ, nはサーバ番号( 通常は0)を示します。
ディスプレイ・サーバは,ディスプレイ・サーバを停止させるようなエラー状態(たとえばアクセス違反)を取り除くために, 状態ハンドラを使用します。 致命的ではないエラーを探知した場合,状態ハンドラはディスプレイ・ サーバを停止させないよう試みます。状態ハンドラは,常にエラー・ ログ・ファイルにエラーを記録します。一つのアプリケーションに対し, 複数のエラー(省略時設定では2つ)を探知した場合,状態ハンドラはそのクライアントを切り離します。
状態ハンドラがエラーから回復すると,ディスプレイ・サーバはメモリのようなリソースの状態がどうなっているかわからなくなっているかもしれません。 したがってある限度を超えると(省略時設定では10回),状態ハンドラはワークステーションを使用しているすべてのユーザに, ディスプレイ・ サーバが性能が低下したモードで実行されている可能性があることを告げ, ディスプレイ・サーバの再起動を提案するメッセージを送ります。 このようなメッセージが表示された場合には,都合のよいところでディスプレイ・ サーバを再起動する必要があります。サーバの再起動に関しては, 第2.2.1項の節を参照してください。
X11以前のR4サーバと,未定義のビットをXリクエストに設定できるようにしているX11 プロトコルの間にはいくつかの矛盾がありました。しかしプロトコルのこの部分を厳密に実施すると, 未定義のビットを設定したアプリケーションのいくつかは作動しなくなります。 バグのコンパチビリティを真(True) に指定すれば,サーバは引続きこれらのアプリケーションを作動できるようにします。 ただしアプリケーションはX11プロトコルに従うように記録されなければなりません。
次のシンボル定義で, X11以前のR4サーバとX11プロトコル・アプリケーションを作動させます。
$ DECW$SERVER_BUG_COMPATIBILITY == "T"
真(True)に指定すると,このシンボルはDCLコマンドRUNに/DUMP修飾子を加え, サーバがクラッシュした場合にプロセス・ダンプが行われるようにします。 真(True)を指定すると,自動的にサーバ状態ハンドラをオフにします(DECW$SERVER_DISABLE_CH を真(True)に設定する)。
次のシンボル定義で, DCLコマンドRUNに/DUMP修飾子を加え,サーバ状態ハンドラをオフにします。
$ DEFINE DECW$SERVER_DUMP == "T"
このシンボルで,保管するエラー・ログ・ファイルのバージョン数を定義します。 省略時設定値は2バージョンです。
以下のシンボル定義で, DECwindowsサーバがエラーログ・ファイルの一番最近の3 つのバージョンを保管するよう設定します。
$ DECW$SERVER_ERROR_LOG_TO_KEEP == "3"
このシンボルで,あるクライアントが中止されるまでに生成されるプロトコル・ エラーの数を定義します。省略時設定値はプロトコル・エラー1個です。
以下のように定義すると, DECwindowsサーバは,プロトコル・エラーが10 個以上生成された後にクライアントを終了します。
$ DEFINE/SYSTEM DECW$CLIENT_ERROR_THRESHOLD == "10"
このシンボルで,下記のメッセージが通知される前に許可するサーバ・エラーの合計数(省略時設定では10 )を定義します。
Server internal runtime error threshold exceeded (code = %x), server performance may be degraded.
%xシンボルは,エラーを起こした状態コード(16進数)で置き換えられます。 もっとも良くみられる値は"c"で,アクセス違反を意味します。
また次のメッセージが,ログ・インしている全端末に一斉に送られます。
DECW$SERVER_ERROR: internal runtime error threshold exceeded. Performance may be degraded, restart DECwindows software when convenient by @SYS$MANAGER:DECW$STARTUP RESTART.
しきい値を超えたサーバ・エラーが5つ発生する毎に,次のメッセージがSYS$MANAGER:DECW$SERVER_0_ERROR.LOG ログ・ファイルに送られ,またサーバに接続されている端末に一斉に送出されます。
Server performance still degrading...
次の3タイプに分かれたエラーがサーバの状態ハンドラによって処理され, ログ・ファイルに通知されます。
opcode %d is ignored due to internal runtime error %x for client %d (#error = %d)
Client %d has made too many runtime errors (%d), its connection is marked for termination
Client %d has been disconnected due to unrecoverable runtime error %x detected while processing opcode %d
もしくは,サーバがサーバ拡張用に演算コードを処理している場合には次のように通知されます。
Exception trapped while processing extension opcode %d (extension id=%d)
Unrecoverable server internal error (error code = %d) found, terminating all connections. . . . List of active images and call chain at time of the error . . . ** SERVER INTERNAL RUN TIME ERROR ENCOUNTERED, SERVER HAS JUST CRASHED!! ** ********************************************
次のシンボル定義で,サーバ・エラーが20回起こってから, DECwindowsサーバがシステムの性能低下メッセージを通知するようにします。
$ DEFINE/SYSTEM DECW$SERVER_ERROR_THRESHOLD == "20"
通常のクライアントの接続・切り離しメッセージを,サーバ・エラー・ログ・ ファイルに記録するかを指定できます。省略時設定では,すべての成功した接続・ 切り離しメッセージは記録されません。したがってサーバの性能を向上することができます。
以下のシンボル定義で,サーバはクライアントの接続・切り離しメッセージをSYS$MANAGER:DECW$SERVER_0_ERROR.LOG サーバ・エラー・ログ・ファイルに記録します。
$ DECW$SERVER_CONNECT_LOG == "T"
本節では, 第3.2節で説明されたシンボルを使用する実行例をいくつか紹介します。
例 3-2は,よく使用されるワークステーション特有のセットアップ・ オプション例です。
do_MYNODE: $ DECW$SERVER_DENSITY == 100 ! 100 dpi font size $ DECW$COLOR == "T" ! Color monitor $ DECW$DEFAULT_KEYBOARD_MAP == "US_LK201AA" ! USA LK201 keyboard $ DECW$SERVER_TRANSPORTS == "DECNET,LOCAL,TCPIP" ! Three transports $ DECW$SERVER_CONNECT_LOG == "F" ! Do not record connect log $ EXIT
VAXシステムでは,本節の実行例やコマンドを使用してデュアルヘッド・ システムをセットアップできます。第3.3.3 項では, AXPシステムのデュアルヘッド・システムのセットアップ方法を説明します。
例 3-3はキーボード1台,マウス1台,およびモニタ2台(1台はカラー, もう1台はモノクロ)を使用する,デュアルヘッドVAX ステーション2000またはVAXステーション3100用のセットアップ例です。
$do_VS2HD: $ RUN SYS$SYSTEM:SYSGEN ! Configure the devices connect gca0/adap=0/csr=%X5000/vect=%o400/numv=01/driver=gcbdriver $ DECW$COLOR == "T,F" ! Screen 0 (color) Screen 1 (B&W) $ if f$getdvi("GAA0","EXISTS") then DECW$DEVICE == "GAA0,GCA0" $ if f$getdvi("GEA0","EXISTS") then DECW$DEVICE == "GEA0,GCA0" $ DECW$SERVER_DENSITY == 100 ! Use 100-dpi fonts 【1】 $ DECW$MONITOR_DENSITY == 100,75 ! Screen 0 (100 dpi) Screen 1 (75 dpi) 【2】 $ $ exit
例 3-4は,デュアル・ヘッドVS35x0 およびGPXシステムのセットアップ例です。この構成はキーボード1台,マウス1台, および別々のカラー・モニタ2台となっています。GPXシステムは16x16 のカーソル・フォントをサポートするため, DECW$DEVICEフォントはこの点を考慮して定義されます。
$do_VS35x02HD: $ SYSGEN = "$SYSGEN" ! Run SYSGEN configure the devices $ if .not. f$getdvi("GAA0","EXISTS") then exit $ if (f$getdvi("GAA0","STS") .AND. 16) .eq. 0 then $ sysgen reload gaadriver.exe $ if (f$getdvi("GBA0","STS") .AND. 16) .eq. 0 then $ sysgen reload gbbdriver.exe $ DECW$KEYBOARD :== TTA0: ! Keyboard device $ DECW$POINTER :== TTA1: ! Mouse device $ DECW$COLOR == "T,T" ! Both are color monitors $ DECW$DEVICE == "GBA0,GAA0" ! Monitor Devices $ DECW$SERVER_DENSITY == 100 ! 100 dpi fonts $ DECW$MONITOR_DENSITY == 100,100 ! 100 dpi monitors $ DECW$DEVICEFONT == "DECW$SYSCOMMON:[SYSFONT.DECW.USER_CURSOR16]," + - "DECW$SYSCOMMON:[SYSFONT.DECW.CURSOR16]" ! 16x16 fonts $ exit
AXPシステムでデュアルヘッド用にシステムをセットアップするために, DECW$PRIVATE_SERVER_SETUP.TEMPLATEに以下のコマンドが含まれます。
$ IF DECW$DEVICE_COUNT .GT. 1 THEN DECW$MULTI_HEAD == 1
テンプレート・ファイルはSYS$MANAGERディレクトリにあります。デュアルヘッド・ サポートを呼び出すには,テンプレート・ファイルをSYS$MANAGER:DECW$PRIVATE_SERVER_SETUP.COM にコピーします。このファイルを編集する必要はありません。
例 3-5は, TCP/IPおよびローカル接続を使用するシステムのセットアップ例ですが, DECnet 接続用ではありません。
$do_TCPIP: $ decw$server_transports == "TCPIP,LOCAL" $ exit $ !
この節では,キーボードの省略時設定の変更方法を説明します。表 3-3 に,すべての言語,キーボード・モデルおよびキーマップ名のリストがあります。
キーボード・レイアウトの省略時設定を無効にするには,以下の手順に従って使用中のキーボードのモデル番号から正確な名前を決定します。
モデル番号が単純にLK401のようにリストされている場合もあります。 この場合必要な情報はラベルの別の部分にあり, nn-nnnnn- xxのような書式で書かれています。
$ DECW$DEFAULT_KEYBOARD_MAP == "DUTCH_LK201LH_TW"
北アメリカ用キーボード・レイアウトではないワークステーションのそれぞれに同様の行を書き加えます。 または,すべてのワークステーションに共通な節にこの行を加えます(ただし, すべてのワークステーションが同一のキーボード・ レイアウトを使用している場合のみ)。
例 3-6は,オランダ語用キーボードと100-dipのモニタを持つ, 2 台のワークステーションのセットアップ例です。
$do_DUTCH: $do_DUTCH2: $ decw$server_density == 100 $ decw$default_keyboard_map == "DUTCH_LK201LH_DP" $ exit
以下の手順を実行すると,新しいフォントを加えることができます。
$ @SYS$UPDATE:DECW$MKFONTDIR
このコマンドは,レイヤード・プロダクトのすべてのフォント用の新規フォント・ ディレクトリを作成し, DECwindowsをインストールすると自動的に実行されます。
他社フォントを使用するには,以下のオプションから必ず1つ選択してください。
$ FONT filename
FONTコマンドについて詳細は『VMS DECwindows Guide to Xlib (Release 4) Programming: MIT C Binding』を参照してください。
$ @SYS$UPDATE:DECW$MKFONTDIR
新しいフォントを使用可能にするには,現セッションを終了し,新しくセッションを開始する必要があります。
CharterまたはLucidaフォントを使用したいけれどもこれらが使用中のシステムにない場合, DECwindows に備わっている別名フォント・ファイル例を使用して, 現存しているDECwindowsフォント名に別フォント名を与えます。
75-dpiモニタ用には,以下のファイルをSYS$COMMON:[SYSFONT.DECW.USER_ 75DPI]ディレクトリにコピーします。
DECW$EXAMPLES:DECW$FONT_ALIAS_CHARTER.DAT DECW$EXAMPLES:DECW$FONT_ALIAS_LUCIDA.DAT
100-dpiモニタ用には,以下のファイルをSYS$COMMON:[SYSFONT.DECW.USER_ 100DPI]ディレクトリにコピーします。
DECW$EXAMPLES:DECW$FONT_ALIAS_CHARTER_100DPI.DAT DECW$EXAMPLES:DECW$FONT_ALIAS_LUCIDA_100DPI.DAT
その他の他社フォントを使用するには,他社フォントが75- dipか100-dipかによって, DECW$FONT_ALIAS.DATファイルをSYS$COMMON:[SYSFONT.DECW.USER_75DPI] ディレクトリ,あるいはSYS$COMMON:[SYSFONT.DECW.USER_100DPI] ディレクトリに作成します。別名フォント・ ファイルのフォーマットは以下のとおりです。
alias-font-name actual-font-name
フォント名にスペースが埋め込まれている場合は,二重引用符("")でファイル名を囲んでください。
alias-font-name値は, DECwindows用ではないフォント名で, actual-font-name値はDECwindowsのフォント名です。 DECwindowsのフォント名については, 『VMS DECwindows Guide to Xlib (Release 4) Programming: MIT C Binding』を参照してください。
標準ではないフォント・ファイル(DEW$FONTまたはPCFファイルタイプを持っているもの)を使用するには, 以下の操作のうち一つを実行します。
R5ディスプレイ・サーバには,フォントにアクセスする際のフォント・サーバの使用をサポートするフォント・ サーバ提供機能が備わっています。 これによって,ディスプレイ・サーバが実行されているシステム以外のシステムにも, フォント・ファイルが提供されます。
フォント・パスにフォント・サーバを加えるには,システムの利用場所によって異なるサーバ・ セットアップ・ファイル, SYS$MANAGER:DECW$PRIVATE_SERVER_SETUP.COMのシンボルDECW$FONT_ SERVERSを定義します。トランスポートのタイプに応じて,以下のいずれかを使用します。
$ DECW$FONT_SERVERS == "TCP/node::port_number"
$ DECW$FONT_SERVERS == "DECNET/node::network_object"
各シンボルをコンマで区切って羅列して定義すると,複数のフォント・サーバも加えることができます。 このシンボルには,英大文字,小文字のどちらを使ってもかまいません。
本節では,サーバの現在設定値の確認に使用するコマンドをリストします。
以下のコマンドを使用して,サーバの論理名テーブルの論理名をすべて表示します。 これらの論理名は, DECwindows起動プロセスで指定されたシンボルで定義します。
$ SHOW LOGICAL/TABLE=DECW$SERVERn_TABLE
下記は典型的な表示例です。
$ SHOW LOGICAL/TABLE=DECW$SERVER0_TABLE (DECW$SERVER0_TABLE) "DECW$COLOR" = "TRUE" "DECW$DEFAULT_KEYBOARD_MAP" = "NORTH_AMERICAN_LK201LA" "DECW$FONT" = "DECW$SYSCOMMON:[SYSFONT.DECW.USER_CURSOR16]" = "DECW$SYSCOMMON:[SYSFONT.DECW.CURSOR16]" = "DECW$SYSCOMMON:[SYSFONT.DECW.USER_100DPI]" = "DECW$SYSCOMMON:[SYSFONT.DECW.100DPI]" = "DECW$SYSCOMMON:[SYSFONT.DECW.USER_75DPI]" = "DECW$SYSCOMMON:[SYSFONT.DECW.75DPI]" = "DECW$SYSCOMMON:[SYSFONT.DECW.USER_COMMON]" = "DECW$SYSCOMMON:[SYSFONT.DECW.COMMON]" "DECW$KEYBOARD" = "TTA0:" "DECW$KEYMAP" = "DECW$SYSCOMMON:[SYS$KEYMAP.DECW.USER]" = "DECW$SYSCOMMON:[SYS$KEYMAP.DECW.SYSTEM]" "DECW$MONITOR_DENSITY" = "100" "DECW$POINTER" = "TTA1:" "DECW$SERVER_BUG_COMPATIBILITY" = "Y" "DECW$SERVER_CONNECT_LOG" = "F" "DECW$SERVER_DISABLE_BACKING_STORE" = "F" "DECW$SERVER_DISABLE_CH" = "N" "DECW$SERVER_EXTENSIONS" = "Adobe-DPS-Extension" = "X3D_PEX" = "Xie" = "DEC-XTRAP" = "Multi-Buffering" "DECW$SERVER_SCREENS" = "GEA0" "DECW$SERVER_TRANSPORTS" = "DECNET" = "LOCAL" "DECW$SYSCOMMON" = "SYS$SYSROOT" "DECW$XSIZE_IN_PIXELS" = "1280" "DECW$YSIZE_IN_PIXELS" = "1024"
以上の各シンボルについては, 第3.2 節を参照してください。
DECwindowsのXDPYINFO (X情報表示)ユーティリティを使用して,サーバに直接問い合わせたり種々のサーバ・ パラメータを表示できます。
以下は, XDPYINFOユーティリティの呼び出し方法例です。このコマンドを実行する前に, SET DISPLAY コマンドを使用して正しい表示が選択されていることを確かめます。 表示の方法および設定については第4.1節を参照してください。
$ SET DISPLAY/CREATE/NODE=node_name $ RUN DECW$UTILS:XDPYINFO
以下は典型的な表示例です。
name of display: _WSA1: version number: 11.0 vendor string: DECWINDOWS DigitalEquipmentCorp. VAX vendor release number: 6000 maximum request size: 4096 longwords (16384 bytes) motion buffer size: 0 bitmap unit, bit order, padding: 32, LSBFirst, 32 image byte order: LSBFirst number of supported pixmap formats: 4 supported pixmap formats: depth 1, bits_per_pixel 1, scanline_pad 32 depth 4, bits_per_pixel 8, scanline_pad 32 depth 8, bits_per_pixel 8, scanline_pad 32 depth 24, bits_per_pixel 32, scanline_pad 32 keycode range: minimum 8, maximum 255 number of extensions: 8 MIT-SUNDRY-NONSTANDARD DEC-Server-Mgmt-Extension ServerManagementExtension Adobe-DPS-Extension X3D_PEX Xie DEC-XTRAP Multi-Buffering default screen number: 0 number of screens: 1 screen #0: dimensions: 1280x1024 pixels (325x260 millimeters) resolution: 100x100 dots per inch depths (2): 1, 8 root window id: 0x2a depth of root window: 8 planes number of colormaps: minimum 1, maximum 1 default colormap: 0x25 default number of colormap cells: 256 preallocated pixels: black 0, white 1 options: backing-store YES, save-unders NO current input event mask: 0x0 number of visuals: 4 default visual id: 0x21 visual: visual id: 0x21 class: PseudoColor depth: 8 planes size of colormap: 256 entries red, green, blue masks: 0xff, 0xff, 0xff significant bits in color specification: 8 bits visual: visual id: 0x22 class: GrayScale depth: 8 planes size of colormap: 256 entries red, green, blue masks: 0xffffffff, 0xffffffff, 0xffffffff significant bits in color specification: 8 bits visual: visual id: 0x23 class: StaticGray depth: 8 planes size of colormap: 2 entries red, green, blue masks: 0xff, 0xff, 0xff significant bits in color specification: 8 bits visual: visual id: 0x24 class: TrueColor depth: 8 planes size of colormap: 256 entries red, green, blue masks: 0xe0, 0x1c, 0x3 significant bits in color specification: 3 bits
XSETユーティリティを使用すると,サーバにパラメータ設定値を直接問い合わせるることができます。XSET ユーティリティの実行は,現在フォント・ パスを確認する優れた方法です。
$ SET DISPLAY/CREATE/NODE=node_name $ MCR DECW$UTILS:XSET Q
以下は典型的な表示例です。
次のコマンドを使用してください。
以下は典型的な表示例です。
このコマンドを実行する前に,正しい表示が選択されていることを確かめます。 表示の方法および設定については第4.1 節を参照してください。
Keyboard Control: auto repeat: on key click percent: 50 LED mask: 00000000 auto repeating keys: 0000000000000000 00000000f0011e20 0ffcfeffff0700d0 ffffffffffffffff bell percent: 50 bell pitch: 400 bell duration: 100 Pointer Control: acceleration: 7 = 7 / 1 threshold: 3 Screen Saver: prefer blanking: no allow exposures: no timeout: 600 cycle: 600 Colors: default colormap: 0x25 BlackPixel: 0 WhitePixel: 1 Font Path: DECW$FONT: Bug Mode: compatibility mode is enabled