SET RESTART_VALUE コマンドは,再起動できるコマンド・プロシージャの中で使用します。再起動できるコマンド・プロシージャとは,バッチ・モードで実行するために, SUBMIT/RESTART コマンドで登録されたコマンド・プロシージャのことです。 SET RESTART_VALUE は,グローバル・シンボル BATCH$RESTART に値を割り当てます。これは,バッチ・ジョブの実行が中断された後に再起動されるべき位置を示します。
再起動可能なコマンド・プロシージャを書く場合には,コマンド・プロシージャの中の再起動可能な始点をラベルで始めてください。ラベルの後で SET RESTART_VALUE コマンドを使用して,シンボル BATCH$RESTART にラベルと等しい文字列を割り当てます。システム・クラッシュにより中断されたバッチ・ジョブを再起動すると,コマンド・プロシージャは, BATCH$RESTART で示されるラベルから実行を再開できます。
SET RESTART_VALUE コマンドは,予約されているグローバル・シンボル $RESTART とともに使用します。 $RESTART は,システムにより管理され削除できない特殊なシンボルです。バッチ・ジョブを再起動すると,$RESTART の値は TRUE になります。そうでない場合,$RESTART の値は FALSE になります。
再起動可能なコマンド・プロシージャの先頭で,予約されているグローバル・シンボル $RESTART の値をテストしてください。 $RESTART が TRUE の場合は,転送ラベルにシンボル BATCH$RESTART を使用して GOTO 文を実行してください。バッチ・ジョブが中断される前に SET RESTART_VALUE コマンドが実行されていなかった場合は,シンボル BATCH$RESTART には定義がなく,バッチ・ジョブを先頭から再起動する必要があります。
システム障害の場合,ほとんどのプロセス環境は維持されません。システム障害においても維持されるシンボルは, $RESTART および BATCH$RESTART だけです。したがって,各 SET RESTART_VALUE コマンドの後で,コマンド・プロシージャで使用するシンボルまたはプロセスの論理名を再定義する必要があります。
コマンド・プロシージャに SET RESTART_VALUE コマンドがあるが,ジョブを最初から実行したい場合には, SET ENTRY/NOCHECKPOINT コマンドを入力してグローバル・シンボル BATCH$RESTART を削除します。