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OpenVMS マニュアル


 

OpenVMS ドキュメント
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目次
まえがき
第 1 章:一般ユーザ向けリリース・ノート
第 2 章:システム管理者向けリリース・ノート
第 3 章:プログラミングに関するリリース・ノート
第 4 章: 関連ドキュメントに関するリリース・ノート
第 5 章:日本語機能に関するリリース・ノート
付録 A :OSF/Motif リリース 1.2 リリース・ノート
付録 B :OSF/Motif サンプル・プログラム
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日本語 HP DECwindows Motif for OpenVMS

日本語 HP DECwindows Motif
for OpenVMS
リリース・ノート


目次 索引



OSF/Motif リリース 1.2 には,表現タイプ管理用の次のような新しい機能があります。

XmRepTypeRegister
XmRepTypeAddReverse
XmRepTypeValidValue
XmRepTypeGetRegistered
XmRepTypeGetId
XmRepTypeGetNameList
XmRepTypeGetRecord

以上の機能は,列挙された値を使用する新しいリソース・コンバータの定義をしたい開発者にとって便利なものです。

A.3.19 CUAおよびWindows準拠の変更

OSF/Motif リリース 1.2では, Returnキーや osfActivateにバインドされているキー (通常は数字キーパッド上のEnterキー) を使用しても,メニューの外にあるボタンをアクティブ化できなくなりました。たとえば,このようなキーを押しても,「オプション」メニューをポップアップしたり,ダイアログ・ボックスの切り替えボタンをアクティブ化したりしなくなりました。

アプリケーションに XmBulletinBoardに対応した省略時設定ボタンがある場合は,フォーカスが XmBulletinBoardにあるときに, Return キー (複数行 XmTextで以外),Ctrl/Returnキー,または osfActivateにバインドされたキーを押すことによって,省略時設定ボタンをアクティブ化できるようになりました。

A.4 特定ウィジェットに関する変更と改善

この節では,OSF/Motif リリース 1.2 で行われた特定のウィジェットに対する変更について要約します。

A.4.1 XmClipboard

OSFは, XmClipboard機能パラメータにいくつかの修正を加えました。これらの変更は, Motifの以前のリリースとのバイナリ互換性があります。ただしアプリケーション再コンパイルの際に,警告メッセージがでることがあります。この修正では, (char *)XtPointerに, intlongに,そして (int *)(long *)にそれぞれ変更されました。この修正によって,次の関連機能が影響を受けます。

  • XmClipboardCopy

  • XmClipboardCopyByName

  • XmClipboardInquireCount

  • XmClipboardInquireFormat

  • XmClipboardRegisterFormat

  • XmClipboardRetrieve

  • XmClipboardStartCopy

  • XmClipboardWithdrawFormat



A.4.2 XmCommand

OSF/Motif リリース 1.2で, XmCommandGetChildXmDIALOG_WORK_AREAを子引数用の値として受け入れるようにするために, XmCommandGetChildが修正されました。

A.4.3 XmList

リスト管理能力を高めるために, OSF/Motif リリース 1.2 に次の新しい機能が加えられました。

  • XmListAddItemsUnselected

  • XmListDeletePositions

  • XmListGetKbdItemPos

  • XmListIsPosSelected

  • XmListPosToBounds

  • XmListReplaceItemsUnselected

  • XmListReplaceItemsPosUnselected

  • XmListReplacePositions

  • XmListSetKbdItemPos

  • XmListUpdateSelectedList

  • XmListYToPos

XmList ウィジェットに次の新しい翻訳が加わりました。

  • <Copy>
    選択をclipboardにコピーします。

XmListに新しい動作が加わりました。

  • ListScrollCursorVertically()
    入力率または yポジションに基づいて,カーソルを縦にスクロールします。

  注意
OSF/Motif リリース 1.2では,この動作に誤って ListScrollCursorVisibleと名前が付けられましたが,今後の Motifのリリースでは訂正されます。

XmNvisibleItemCountリソースは,省略時の値が動的で,かつ項目カウントと高さに基づくよう修正されています。

OSF/Motif リリース 1.2 で,リストの selectedItemsおよび selectedItemCountの各リソースがリソース・ファイルで設定されると,位置カーソルが selectedItemsリストの最初の項目ではなく,最後の項目の上に現われます。

A.4.4 XmMessageBox

OSF/Motif リリース 1.2では, MessageBoxは, MenuBar1つ,作業領域 1 つ,そして複数の子 PushButtonの追加をサポートしています。

新しいダイアログ・タイプ XmDIALOG_TEMPLATEは, Separator1 つだけを含む MessageBoxを生成します。アプリケーションが追加の子を用意します。

XmCreateTemplateDialogは, DialogShell内に XmDIALOG_TEMPLATE XmMessageBoxを生成します。

A.4.5 XmRowColumnとメニュー

OSF/Motif リリース 1.2では,縦位置合せスタイルを指定する新しいリソース XmNentryVerticalAlignmentが加わっています。

もう1つのリソース XmNunpostBehaviorが, XmScreenオブジェクトに加えられています。このリソースを設定すれば,メニューを消去した後の外部ボタン・イベントのリプレイをオンにできます。

A.4.6 XmScrollBar

OSF/Motif リリース 1.2では, XmScrollBarに次の新しい翻訳が加わっています。

  • <Cancel>
    現在のスライダ・ドラッグをキャンセルする。



A.4.7 XmScrolledWindow

OSF/Motif リリース 1.2には, XmScrollVisible機能が加わっています。これは自動的にスクロールされたウィンドウをスクロールして,部分的または完全に隠れてしまったウィジェットを見えるようにする機能です。

もう1つのリソース XmNtraverseObscuredCallbackも加わっています。このリソースは,見えないウィジェットに移動イベントが要求されたときに呼び出されるコールバックのリストを指定します。新しいコールバック構造 XmTraverseObscuredCallbackStructがこのコールバックをサポートするために加えられました。

A.4.8 XmSelectionBox,XmFileSelectionBox

OSF/Motif リリース 1.2の, XmSelectionBoxウィジェットおよび XmFileSelectionBoxウィジェットは,子 MenuBarと子 PushButton,子作業領域の追加をサポートしています。

新しいリソース XmNchildPlacementが子作業領域の位置を制御します。

XmDIALOG_TEMPLATEの値が, XmNdialogTypeリソースに加えられました。

省略時設定では, XmSelectionBoxDialogとそのサブクラスは, XmTextではなく XmTextFieldを使います。アプリケーションが XmSelectionBoxまたはそのサブクラスのいずれかを作成するときに, USE_TEXT_IN_DIALOGSを定義すれば以前の動作に復帰できます。

A.4.9 XmText

OSF/Motif リリース 1.2には,ウィジェットを更新変更するための2つの機能が XmTextに加わりました。これは XmTextDisableRedisplayXmTextEnableRedisplayです。

さらに2つの機能, XmTextFindStringおよび XmTextGetSubstringにより,文字列がさらに操作しやすくなっています。

リリース 1.2では,行き先カーソルは挿入カーソルに従うようになっており,独立しては動かせなくなりました。

XmTextには3つの新しい翻訳があります。

  • <Backspace>
    ヌル以外のあらゆる1次選択を削除します。

  • <Delete>
    ヌル以外のあらゆる1次選択を削除します。

  • <LeaveWindow>
    時間遅延の後,選択動作をスクローリングによって続けます。

XmTextには次の2つの新しい動作があります。

  • scroll-cursor-vertically()
    y ポジションに基づいてカーソルを縦にスクロールします。

  • toggle-overstrike()
    挿入と重ね打ちモードの間で切り替えます。

  注意
XmTextおよび XmTextFieldには問題が起こる可能性があります。文字上端がフォントの上に突き出るような文字を含んだフォントまたはフォント・セットで,文字列を表現するときです。このような文字を含んだテキストが強調表示されると,前の行の文字の下に突き出た部分が次の行の文字の上端 (突き出た部分) とオーバラップし,オーバーライトされてしまうことがあります。



OSF/Motif リリース 1.2の XmTextFieldウィジェットには新しいリソース XmNfocusCallbackがあります。このリソースは,ウィジェットが入力フォーカスを受け入れるときに呼び出されるコールバックを指定します。

もう1つの新しい機能 XmTextFieldGetSubstringは,長さによってサブ文字列をウィジェットから取り出します。

リリース 1.2では,行先カーソルは挿入カーソルに従うようになり,独立しては動かせなくなりました。

XmTextFieldには2つの新しい翻訳があります。

  • <Backspace>
    ヌル以外のあらゆる1次選択を削除する。

  • <Delete>
    ヌル以外のあらゆる1次選択を削除する。



A.4.11 XmToggleButton,XmToggleButtonGadget

OSF/Motif リリース 1.2では, XmNindicatorOnが偽のときに XmNfillOnSelectを真に設定すると, XmToggleButtonセットの背景を XmNselectColorで満たすようになっています。

XmNfillOnSelectの省略時設定値は, XmNindicatorOnの状態に適合するような動的な値です。

A.5 Motif ウィンドウ・マネージャの改良

この節では, Motif ウィンドウ・マネージャ (MWM)に対して行われた改良について要約します。

A.5.1 MWMに対する変更

OSF/Motif リリース 1.2では,MWMに対して次の改良が加えられています。

  • 国際化された .mwmrcファイル

  • 国際化されたダイアログ・メッセージ

  • 組み込み省略時ルート・メニュー

  • .mwmrcファイルの <Return>継続文字(\)のサポート

  • XBMLANGPATHによるビットマップ・ファイルでの検索能力

  • mwmメニューのポップダウンおよびイベント・リプレイ動作のサポート

  • mwmで使われるウィジェット名の文書化

  • アイコン・ボックス内のスクロール・オフされた子へのウィンドウ・スクロール移動のサポート

  • <Alt>および <Meta>キー修飾子を 2 つの別個の修飾子として取り扱うようサポート

  • SHAPE非長方形ウィンドウ拡張のサポート



A.5.2 新規または改良された MWM リソース

OSF/Motif リリース 1.2 ウィンドウ・マネージャには,次の新規または改良されたリソースが含まれています。

  • feedbackGeometry
    移動/サイズ変更・フィードバック・ウィンドウの位置を設定します。省略時の位置は画面の中央です。

  • frameBorderWidth
    省略時の値が画面のサイズと解像度に基づくようになりました。

  • iconPlacement
    各アイコン間にギャップをおかずに並べる自動アイコン配置を指定する tightの値が追加されました。

  • maximumClientSize
    verticalおよび horizontalの値を取れるようになりました。

  • moveOpaque
    ウィンドウのイメージかそれともウィンドウのアウトラインだけを移動するかを制御します。

  • resizeBorderWidth
    省略時の値が画面のサイズと解像度に基づくようになりました。

  • usePPosition
    プログラムに指定されたポジションを使用するかどうか制御するために, on,offnonzeroの値を使います。



A.5.3 新規および改良された MWM の諸機能

OSF/Motif リリース 1.2には,新規および改良された次のMWM機能があります。

  • f.lower
    アプリケーションのスタック順序の中でウィンドウを動かすための within引数が含まれていますが,親ウィンドウが子の下というルールを保持しています。この機能はまた, freeFamily引数も含んでいます。これは局所ファミリー・スタックとは完全に無関係に,ウィンドウを移動させるためのものです。両方の修飾子とも局所ファミリー・スタックの中でウィンドウを移動させますが,ファミリー・スタックは動かしません。

  • f.minimize
    アイコン・ボックス内のアイコンから使用することができるようになりました。

  • f.raise
    アプリケーションのスタック順序の中でウィンドウを動かすための within引数を含んでいますが,親ウィンドウが子の下というルールは保持しています。この機能はまた, freeFamily引数も含んでいます。これは局所ファミリースタックとは完全に無関係に,ウィンドウを移動させるためものです。両方の修飾子とも局所ファミリー・スタックの中でウィンドウを移動させますが,ファミリー・スタックは動かしません。

  • f.raise_lower
    アプリケーションのスタック順序の中でウィンドウを動かすための within引数を含んでいますが,親ウィンドウが子の下というルールは保持しています。この機能はまた, freeFamily引数も含んでいます。これは,局所ファミリー・スタックとは完全に無関係に,ウィンドウを移動させるためのものです。両方の修飾子とも局所ファミリースタックの中でウィンドウを移動させますが,ファミリー・スタックは動かしません。

  • f.restore
    ウィンドウを前の状態に復元します。ルート・アイコンでのダブルクリックで, f.normalizeではなく,この機能にバインドされます。

  • f.restore_and_raise
    ウィンドウを前の状態に復元し,ウィンドウ・スタックのいちばん上に出します。アイコン・ボックス内のアイコンでのダブル・クリックで, f.normalizeではなく,この機能にバインドされます。

  • f.screen
    argによって指定された画面に移動します。 argの正当な値は, next,prev,last,または特定の画面番号です。



A.5.4 MWM の新しい動作

OSF/Motif リリース 1.2には,新しいMWM動作がひとつあります。

  • <Alt> <Esc>
    このキー組み合わせは, focusAutoRaiseの値に関係なくウィンドウが常に最前面に出されることを除けば, f.next_keyと同様に動作します。



A.6 ユーザ・インタフェース言語(UIL)の変更

OSF/Motif リリース 1.2 では,ユーザ・インタフェース言語(UIL)に次のような変更がされています。

  • 新しいコマンド・フラグ -sは, setlocaleの使用,およびローカル復号文字列の生成を可能にします。

      注意
    -sフラグがある二重引用符で囲まれた文字列の構文解析には重大な問題があります。二重引用符で囲まれた文字列の構文解析でこのフラグを使用する必要がある場合は, OSFからパッチを入手しなければなりません。

  • 新しいUIL構文が,フォント・セットとフォント・テーブルをサポートするようになりました。

  • 新しいUIL構文が,ワイドな文字列をサポートするようになりました。

  • ウィジェット参照をコールバック・タグとして使用するサポートが追加されています。

  • 新しいUIL構文で,自動的に生成された子のリソースを指定します。

  • ウィジェットのメタ言語(WML:Widget Meta-Language)の構文変更により,複合ウィジェットから自動的に生成された子の定義が可能となっています。

  • WML情報を含むバイナリ・データベース(WMLファイル)を読むために, UILで -wmd fileフラグを使えるようになりました。

  • Mrmには2つの新しい関数があります。

    • MrmOpenHierarchyPerDisplay
      この関数は,ディスプレイ指示子が明示的な引数として渡されることを除いて,古い MrmOpenHierarchy関数と同じです。この関数が, MrmOpenHierarchyに代わります。

    • MrmFetchBitmapLiteral
      この関数は,深度1のビットマップ・リテラルをフェッチします。


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