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LPA11--K 装置が 2 台存在する場合は,各装置のシステム単位の論理名が SYS$MANAGER:LPA11STRT.COM ファイルに指定されていることを確認してください。最初の LPA11--K 装置に対する論理名は LPA11$0 で, 2 番目の LPA11--K 装置に対する論理名は LPA11$1 でなければなりません。
19.3.15 テストを行わない装置
UETP は,次の装置に関してはテストを行いません。これらの装置の状態は UETP の実行にまったく影響を与えません。
UETP は,UDA,HSC,または CI 装置についてはテストを行いません。これらの装置は,ディスク,磁気テープ,および DECnet for OpenVMS のテストで暗黙にテストされます。
また,UETP はコンソール・ターミナルまたはコンソール・ドライブについてもテストを行いません。システムをブートし,ログインして,UETP を起動すれば,これらの装置が使用できるかどうかを確認できます。
19.3.16 OpenVMS Cluster のテスト
OpenVMS Cluster 環境で UETP を実行する前には, SYSTEST_CLIG アカウントをチェックしてください。 SYSTEST_CLIG アカウントは,SYSTEST アカウントに似ていますが,クラスタ統合テストのみ行います。次に,SYSTEST_CLIG アカウントの要件を示します。
OpenVMS アップグレード・プロシージャ中には, SYSTEST_CLIG アカウントが使用不可になっている場合もあります。このような場合には,UETP を実行する前に, SYSTEST_CLIG アカウントを再び使用可能にし,ヌル・パスワードを割り当てなければなりません。 |
$ SET DEFAULT SYS$SYSTEM $ RUN AUTHORIZE UAF> MODIFY /FLAGS=NODISUSER /NOPASSWORD SYSTEST_CLIG UAF> EXIT |
テスト終了後,SYSTEST_CLIG アカウントは使用不可にしておいてください。 |
$ SET DEFAULT SYS$SYSTEM $ RUN AUTHORIZE UAF> MODIFY /FLAGS=DISUSER SYSTEST_CLIG UAF> EXIT |
クラスタ統合テスト・フェーズの場合,通常の UETP テスト・フェーズの要件に加えて,さらに準備することがあります。 次に,クラスタ統合テストのために必要な追加の要件を示します。
$ SET TERM/BROADCAST/PERM OPA0: |
オペレータ・ターミナル (OPA0) に NO BROADCAST ターミナル特性が設定されているノードでは,クラスタ・テスト中に,次のメッセージが表示される。
********************** * UETCLIG00master * * Error count = 1 * ********************** -UETP-E-TEXT, 0 operator consoles timed out on the cluster test warning and 1 operator console rejected it. -UETP-E-TEXT, Status returned was, "%SYSTEM-F-DEVOFFLINE, device is not in configuration or not available" |
$ DEFINE/GROUP UETP$CTMODE ALL |
小規模なシステム・ディスク (RZ23L など) に OpenVMS VAX オペレーティング・システムをインストールすると, UETP を実行するのに必要な 1200 ブロックの空きディスク領域がありません。システム・ディスクに 1200 ブロックの空き領域がない場合は, UETP を実行する前に,VMSTAILOR を使って,いくつかのファイルをシステム・ディスクから削除します。 VMSTAILOR の使用方法についての指示は,使用しているシステムの OpenVMS のアップグレードおよびインストール・マニュアルを参照してください。
19.3.18 DECnet for OpenVMS フェーズ
UETP の DECnet for OpenVMS フェーズは,他のテストより多くのシステム資源を使用します。しかし,最も負荷の低いノード上でテストを行うことで,他のユーザへの影響を最小限に抑えることができます。
省略時の設定で,ファイル UETDNET00.COM は, DECnet テストを行うノードを指定します。異なるノードで DECnet テストを行う場合は, UETP を実行する前に,次のコマンドを入力します。
$ DEFINE/GROUP UETP$NODE_ADDRESS node_address |
このコマンドは,グループ論理名 UETP$NODE_ADDRESS に,UETP の DECnet フェーズを実行したいユーザの領域内にあるノードのノード・アドレスを割り当てます。
次に例を示します。
$ DEFINE/GROUP UETP$NODE_ADDRESS 9.999 |
UETP を実行する前に次のコマンドを入力すると,異なるノード上で DECnet for OpenVMS テストを行うことができます。
$ DEFINE/GROUP UETP$NODE_NAME "node""username password" |
論理名 UETP$NODE_ADDRESS を使用すると, UETP は NCP (ネットワーク制御プログラム) で最初に見つかったアクティブなサーキットだけをテストします。使用しなかった場合,UETP はアクティブでテスト可能なサーキットをすべてテストします。 |
UETP の実行時,ルータ・ノードは, UETP$NODE_ADDRESS または UETP$NODE_NAME で定義されたノードとユーザのノードとの間で接続を確立しようとします。ユーザのノードとルータ・ノード間の接続がビジー状態であったり,存在しないことがあります。このような場合には,システムは次のようなエラー・メッセージを表示します。
%NCP-F-CONNEC, Unable to connect to listener -SYSTEM-F-REMRSRC, resources at the remote node were insufficient %NCP-F-CONNEC, Unable to connect to listener -SYSTEM-F-NOSUCHNODE, remote node is unknown |
19.3.19 ベクタ・プロセッサおよび VVIEF (VAX のみ)
UETP は,ロード・フェーズ中に,インストールされて使用可能なベクタ・プロセッサを自動的にロードし,装置テスト・フェーズ中に,インストールされた使用可能なベクタ・プロセッサを自動的にテストします。
ベクタ・プロセッサがシステムで使用可能な場合,次のようなコマンドを入力して,VP 番号をチェックしてください。
$ x = F$GETSYI ("VP_NUMBER") $ SHOW SYMBOL x |
x の値に 3 をかけます。その結果がアカウントの PRCLM 値より大きい場合,戻された結果に一致するように, SYSTEST アカウントの PRCLM クォータを増やさなければなりません。詳細は 第 28 章 を参照してください。
しかし,UETP は,ロード・フェーズ中に, VAX ベクタ命令エミュレーション機能 (VVIEF)をロードすることができないので, VVIEF を自動的にテストできません。VVIEF をテストするには,UETP を実行する前に,次の手順を行わなければなりません。
Y Y UETVECTOR.EXE "DEVICE_TEST" |
$ X = F$GETSYI("VECTOR_EMULATOR") $ SHOW SYMBOL X |
システムが 1 という値を表示した場合,VVIEF はロードされている。システムが 0 という値を表示した場合,VVIEF はロードされていない。
RUN コマンドを使って,VVIEF テストを個々のテストとして実行することができます( 第 19.8.2 項 を参照)。
19.4 UETP の起動
ログイン後,システムと装置の準備が終わったら,テストを開始することができます。
UETP を起動するには,次のコマンドを入力し,Return を押します。
$ @UETP |
UETP は次のプロンプトを表示します。
Run "ALL" UETP phases or a "SUBSET" [ALL]? |
スタートアップ・ダイアログにおいて,大括弧の中の値は省略時の値,つまり, Return を押したときに選択できる値を示します。
初めて UETP を実行する場合は,省略時の値 (ALL) を選択して,すべてのフェーズを実行することをおすすめします。 ALL を選択すると,UETP はさらに 3 つの質問を表示します。この質問については, 第 19.4.2 項
から
第 19.4.4 項 までを参照してください。すべてのテスト・フェーズを実行する場合は,次の項は関係ありません。
19.4.1 フェーズのサブセットの実行方法
フェーズを 1 つだけ実行するには,次のプロンプトに SUBSET または S を入力します。
Run "ALL" UETP phases or a "SUBSET" [ALL]? |
SUBMIT または S を入力した場合, UETP は,次のように,実行したいフェーズの入力を求めてきます。
You can choose one or more of the following phases: DEVICE, LOAD, DECNET, CLUSTER Phases(s): |
省略時の値はないので,上記リストの中から 1 つまたは複数の名前を入力してください。 複数のフェーズを入力する場合には,それぞれをスペースまたはコンマで区切ります。
LOAD フェーズが選択の中にある場合,UETP は 3 つのプロンプトを表示します。
How many passes of UETP do you wish to run [1]? How many simulated user loads do you want [n]? Do you want Long or Short report format [Long]? |
LOAD フェーズを選択しなかった場合, 1 番目と 3 番目のプロンプトの 2 つしか表示されません。
次の 3 つの項は,これらの質問にどう答えるかを説明しています。質問に答えた後,選択したフェーズの実行が始まります。
19.4.2 1 つのフェーズの実行と複数のフェーズの実行
最後のプロンプトに省略時の ALL またはフェーズのサブセットを指定した場合,UETP は次のようなメッセージを表示します。
How many passes of UETP do you wish to run [1]? |
テストは,何度でも繰り返して実行することができます。プロンプトに 1 を入力すれば (または省略時の設定で Return を押せば),UETP はテストを 1 回実行して終了します。1 より大きな数を指定すれば, UETP は指定した回数だけテストを繰り返します。
システムが動作しているかどうかをチェックする場合は, UETP を 1 回だけ実行します。連続使用におけるシステムのレスポンスを評価する場合は, UETP を複数回実行します。たとえば,サービス技術者などが新しくインストールしたシステムが動作するかを確認するのであれば, 1 回か 2 回だけ UETP を実行すれば十分です。また,製造技術者などはシステム統合およびテストの一部としてシステムを何時間も実行することがあります。
UETP を複数回実行するように指定した場合は,コンソール・ログを短く表示させることもできます ( 第 19.4.4 項 を参照)。
1 回の実行ごとに 2 ページずつ出力されるので,ライン・プリンタおよびハードコピー・ターミナルには十分な用紙を用意しておいてください。
19.4.3 ロード・テスト用のユーザ負荷の定義
フェーズの回数を指定した後,UETP は次のプロンプトを表示します。
How many simulated user loads do you want [n]? |
UETP がこのプロンプトを表示するのは, LOAD フェーズを選択したときだけです。たとえば,(すべてのフェーズを実行して)暗黙に選択した場合も, (フェーズのサブセットを実行するときに LOAD フェーズを) 明示的に指定した場合も含まれます。 |
ロード・テストは,複数のユーザ (独立プロセス) がシステム資源をめぐって競合する状況をシミュレートします。このプロンプトに対して,このテストでシミュレートするユーザ数を入力します。大括弧の中の数は,UETP がユーザのシステムから算出した省略時の値です。したがって,省略時の値は,ユーザのシステムが割り当てたメモリの量,ページング領域,およびスワップ領域によって異なります。
省略時の値が最も適切な選択ですが,このプロンプトにユーザが値を指定することにより,省略時の値を増やしたり減らしたりすることができます。しかし,あまり数を増やし過ぎると,資源が不十分になり,テストが失敗することがあるので注意してください。
UETP 実行時にユーザ負荷を求める公式を表示する方法については, 第 19.6.2 項 を参照してください。
19.4.4 レポート形式
次のプロンプトでは,長いレポート形式を使用するか短いレポート形式を使用するかを選択できます。
Do you want Long or Short report format [Long]? |
長いレポート形式 (省略時の設定) を選択した場合, UETP はコンソール・ターミナルに次の情報を送信します。
上記質問への応答にかかわらず, UETP はすべての出力を UETP.LOG ファイルに記録します。
ほとんどの場合,大量の出力をターミナルに書き込むというのは有効であるとは言えません。たとえば,UETP をハードコピー・ターミナルから実行する場合,出力のプリントに時間がかかってしまい,テスト自身の進行が遅くなる可能性があります。実行が 1 回だけなら,この遅延も気にならないかもしれませんが,ハードコピー・ターミナルから UETP を複数パス実行する場合は,短いレポート形式の方がいいでしょう。
19.4.4.2 短いレポート形式
短いレポート形式を要求すると, UETP は,エラー・メッセージやフェーズの開始と終了時の通知などの状態情報だけをコンソールに表示します。この情報は,UETP が正常に処理しているかどうかを判断する材料となります。短い形式のコンソール・ログがなんらかの問題を示した場合は,ファイル UETP.LOG を見れば,より詳細な情報を入手できます。UETP.LOG には,コンソールに表示された状態情報に加えて,さまさまなフェーズで作成されたすべての出力も入っています。
レポート形式の選択後,UETP は一連のテストを開始し,実行を始めます。 UETP が異常終了した場合は,トラブルシューティングの情報について, 第 19.6 節 を参照してください。
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