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HP OpenVMS Systems
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日本語 Advanced Server for OpenVMS

日本語 Advanced Server for OpenVMS
インストレーションおよび構成ガイド


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1.8.7.1 GBLPAGESパラメータ

日本語 Advanced Server for OpenVMS では, GBLPAGESパラメータの値は,少なくとも7500ページ必要です。

システムに十分な未使用グローバル・ページがあることを確認するには, Advanced Server が実行されていない間に次の手順を行います。

  1. 次のコマンドを入力します。


    $ WRITE SYS$OUTPUT F$GETSYI("FREE_GBLPAGES") 
    


    FREE_GBLPAGESパラメータの値が表示されます。次に例を示します。


    143576 
    

  2. 値が必要な値を下回る場合は,システム・パラメータ・ファイル SYS$SYSTEM:MODPARAMS.DATを編集して,次のような行を追加します。


    ADD_GBLPAGES = 7500 
    

1.8.7.2 GBLSECTIONSパラメータ

日本語 Advanced Server for OpenVMS では, GBLSECTIONSパラメータは少なくとも75必要です。

スタンドアロンLicense Serverのみをインストールする場合,最低値は50です。

システムに十分な未使用グローバル・セクションがあることを確認するには, Advanced Server が実行されていない間に次の手順を行います。

  1. 次のコマンドを入力します。


    $ WRITE SYS$OUTPUT F$GETSYI("FREE_GBLSECTS") 
    


    GBLSECTIONSパラメータの値が表示されます。次に例を示します。


    249 
    

  2. 値が必要な値を下回る場合は,システム・パラメータ・ファイル SYS$SYSTEM:MODPARAMS.DATを編集して,次のような行を追加します。


    ADD_GBLSECTIONS = 75 
    

1.8.7.3 PROCSECTCNTパラメータ

Advanced Server をインストールする場合, PROCSECTCNTパラメータの最低値は40です。

スタンドアロンLicense Serverのみをインストールする場合,最低値は32です。

システム・パラメータPROCSECTCNTの値が十分であることを確認するには,次の手順を行います。

  1. 次のコマンドを入力します。


    $ WRITE SYS$OUTPUT F$GETSYI("PROCSECTCNT") 
    


    PROCSECTCNTパラメータの値が表示されます。次に例を示します。


    20 
    

  2. 値が必要な値を下回る場合は,システム・パラメータ・ファイル SYS$SYSTEM:MODPARAMS.DATを編集して,次のような行を追加します。


    MIN_PROCSECTCNT = 40 
    

1.8.7.4 SCSNODEパラメータ

SCSNODEパラメータは,システムのコンピュータ名に定義します。 DECnetを実行している場合,SCSNODE名は,DECnetノード名と同じでなければなりません。

次に示すように,SCSNODEパラメータのインストール前の状態は,インストレーション後の動作に影響します。

SCSNODEの状態 新定義の有無 サーバの動作
未定義 定義せず 起動せず。
定義済み 定義せず 起動する。
未定義 定義する 起動するが,OpenVMSシステムは,プリント・キューおよびバッチ・キューの名前に新しいコンピュータ名が含まれるように名前を変更する。したがって,既存のプリント・ジョブまたはバッチ・ジョブを新しいキューに再登録する必要がある。キュー・データベースの再構築が必要になることもある。これらのシステム管理作業についての詳細は,『 OpenVMS システム管理者マニュアル』を参照。

システム・パラメータSCSNODEがシステムのコンピュータ名に定義されていることを確認するには,システム・プロンプトで次のコマンドを入力します。


$ SCSNODE = F$GETSYI("SCSNODE") 
$ SHOW SYMBOL SCSNODE 

この結果,次のいずれかの状態になります。

SCSNODEが定義されていない場合,SYS$SYSTEM:MODPARAMS.DAT を編集して,このパラメータを定義します。たとえば,コンピュータ名が SPEEDYの場合,次の行が含まれるようにファイルを編集します。


SCSNODE = "SPEEDY" 

ファイルSYS$SYSTEM:MODPARAMS.DATを編集する場合, OpenVMSのコマンド・プロシージャであるAUTOGENを実行し,すぐに,またはサーバを構成する前にシステムを再起動します。次に例を示します。


$ @SYS$UPDATE:AUTOGEN GETDATA REBOOT NOFEEDBACK 

AUTOGENユーティリティの使用についての詳細は,『 OpenVMS システム管理ユーティリティ・リファレンス・マニュアル』を参照してください。

1.8.8 ステップ8: システムのバックアップ

貴重なデータの損失を防ぐため,レイヤード・プロダクトをインストールする前に,できるだけシステム上のすべてのディスク(または最低限システム・ディスク)をバックアップしてください。

システム・バックアップを行うには,OpenVMS BACKUPコマンドを使用します。 BACKUPコマンドについての詳細は,『 OpenVMS システム管理ユーティリティ・リファレンス・マニュアル』を参照してください。

1.8.9 ステップ9: ディスク容量の必要条件の確認

インストレーションに必要なディスク・ブロック数を決定するには,『 HP Advanced Server V7.3B for OpenVMS Release Notes 』を参照してください。システム・ディスク上の空きブロック数を確認するには,次のコマンドを入力します。


$ SHOW DEVICE SYS$SYSDEVICE 

OpenVMSシステムが,空きブロック数など,システム・ディスクについての情報を表示します。次に例を示します。


 
Device     Device     Error    Volume    Free  Trans Mnt 
 Name      Status     Count     Label   Blocks Count Cnt 
DUA0:      Mounted        0  AXP0732     724856   280   1 

1.8.10 ステップ10: キュー・マネージャの確認

インストレーション時にキュー・マネージャを実行する必要はありませんが,サーバを構成するときには実行しておくことをお勧めします。 SHOW QUEUE/MANAGERコマンドを入力して,キュー・マネージャが実行されているかどうかを確認することができます。


$ SHOW QUEUE/MANAGER 

キュー・マネージャが実行されている場合,OpenVMSシステムは次のように表示します。


Queue manager SYS$QUEUE_MANAGER, running, on SPEEDY:: 

キュー・マネージャが実行されていない場合,次のコマンドを使用して起動することができます。


$ START/QUEUE/MANAGER 

OpenVMS DCLコマンドについての詳細は,『 OpenVMS DCL ディクショナリ』を参照してください。

1.8.11 ステップ11: タイム・ゾーンおよびTDFの確認

Advanced Server の内部の時間管理では,グリニッジ標準時(GMT)を使用します。異なるタイム・ゾーンにあるコンピュータ間で共通の時間フォーマットの同期をとるためには,OpenVMS の協定世界時 (UTC)が使用されます。 Advanced Server システムは,UTC標準を使用するデフォルトの日付/時間サポートを実装しています。 UTC は実用上 GMT と同じです。 UTC時間標準では,グリニッジ標準時の真夜中に,0時になります。夏時間により戻ったり進んだりするローカル時間と異なり, UTC は常に一定です。

ローカル時間は,GMTに対して最大12時間遅れているか,13時間進んでいます。

UTCは,タイム・ゾーンに依存していないため,世界中で UTC を使用できます。たとえば,2:00 UTC は,パリでも東京でも同じ瞬間をさします。ローカルのタイム・ゾーンを取り扱うための複雑な変換を行わなくても,パリと東京でUTC 値を使ってタイム・スタンプを押されたデータを調べることができます。

ローカル・サーバ環境で時間を適切に表すには,次の手順に従います。

  1. 各ローカル・タイム・ゾーンをUTCに関連付ける,システムの時差係数 (TDF) を決定します。
    TDF は,ローカル・システム時間とUTC (協定世界時)との差です。この差は,時間と分で表されます。 TDFは,夏時間から標準時間へ変わったときなど,ローカル・システム時間が変わるたびに変わります。一方,UTCは変わりません。
    アメリカはUTCに対して負のオフセットを持ち,ヨーロッパ,アフリカ,アジア,およびオーストラリアは正のオフセットを持ちます。たとえば,ニューヨーク (東部標準時) のTDFは-5:00であり,東オーストラリアのTDFは+10:00です。夏時間を採用している地域のTDFは,通常その地域の標準時より+1:00になります。たとえば,夏時間の間のニューヨークのTDFは,-4:00です。システムのTDFを決定するには,『 OpenVMS システム管理者マニュアル』に掲載されているマップを参照してください。

  2. OpenVMSコマンド・プロシージャUTC$TIME_SETUP.COMを実行して,システムでタイム・ゾーンと時差係数 (TDF)を設定します (このコマンド・プロシージャは, Advanced Server で必要な時間に関連する論理名を定義します)。 SYSTEMアカウントから,次のコマンドを入力して,プロシージャを起動します。


    $ @SYS$MANAGER:UTC$TIME_SETUP.COM 
    


    プロシージャからどの時間パラメータを構成するかについて問い合わせがあります。システムが夏時間を採用している地域にある場合は,夏時間の開始時と終了時には,システム時間およびTDFを適切に変更する必要があります。これらの変更を年に2回自動的に行うようにするには,コマンド・プロシージャSYS$EXAMPLES:DAYLIGHT_SAVINGS.COMを使用できます。
    タイム・ゾーンまたはTDF,あるいはその両方の設定の変更を選択したとき,サーバがOpenVMS Clusterに加わっている場合には,その変更はクラスタ単位で行われます。
    タイム・ゾーン情報を変更した場合は,時刻を正確に表示するために,サーバを再起動しなければなりません。

コマンド・プロシージャの実行およびタイム・ゾーンとTDFのリセットについての詳細は,『 OpenVMS システム管理者マニュアル』を参照してください。

1.8.12 ステップ12: DECnetの状態の確認

DECnetトランスポートを使用しようとする場合,インストレーション時にDECnetまたはDECnet-Plusを実行する必要があります。ただし,システムが構成できるようになるには,その前にDECnetまたはDECnet-Plusをそのシステム上で実行しなければなりません。

サーバ・ソフトウェアをインストールしようとするシステム上でDECnetが実行されているかを確認するには,以降の各項で説明するように, DECnet (フェーズIV)かDECnet-Plusのいずれがインストールされているかによって適切なコマンドを入力します。

1.8.12.1 DECnet (フェーズIV)の状態の確認

DECnetの状態を確認するには,次のコマンドを入力します。


$ MCR NCP SHOW EXECUTOR 

1.8.12.2 DECnet-Plusの状態の確認

DECnet-Plusの状態を確認するには,次のコマンドを入力します。


$ SHOW LOGICAL NET$STARTUP_STATUS 

詳細については,DECnet製品のドキュメントを参照してください。

1.8.13 ステップ13: TCP/IPの状態の確認

TCP/IPトランスポートを使用しようとする場合は,TCP/IPが実行され,PWIPドライバがロードされていることを確認します。プロシージャは,どのTCP/IP製品を使用しているかによって異なります。詳細については,インストールされているTCP/IP製品のドキュメントを参照してください。

たとえば,日本語 TCP/IP Services for OpenVMS V5.0 がインストールされている場合,次のコマンドを入力することにより,PWIPドライバを手動で起動することができます。


$ @SYS$STARTUP:TCPIP$PWIP_STARTUP.COM 

この代わりに,TCP/IPの起動時にPWIPドライバが自動的に起動するよう,構成プロシージャTCPIP$CONFIG.COMを使用してTCP/IP Services for OpenVMSサービスを構成することができます。

インストレーションの完了後,構成マネージャを使用することにより, TCP/IPを使用するように日本語 Advanced Server for OpenVMS を構成することができます。この処理は,構成プロシージャ(PWRK$CONFIG)の実行中,またはサーバの構成後に行うことができます。前者の場合には,PWRK$CONFIG により構成マネージャを起動するオプションが示されます。後者の場合は,DCLプロンプトでADMINISTER/CONFIGコマンドを入力することにより,構成マネージャを起動できます。

1.8.14 ステップ 14: 既存のOpenVMS Serverのイメージおよびファイルがあるかどうかの確認

次の事項を確認してください。

  1. ローカル・システムで実行中の Advanced Server ( PATHWORKS Advanced Server および日本語 Advanced Server for OpenVMS ) イメージ,または PATHWORKS V5 for OpenVMS (LAN Manager) イメージがない。クラスタ内では,PATHWORKS OpenVMS サーバまたは日本語 Advanced Server for OpenVMS の以前のバージョンが実行されていてはなりません。

  2. PATHWORKS for OpenVMS (NetWare) キットによるファイルがシステム・ディスクにない。そのようなファイルが存在する場合は, SYS$UPDATE:PWVN$DEINSTAL.COM ( PATHWORKS for OpenVMS (NetWare) キットに含まれる) を使用してそれらのファイルを削除します。

  3. PATHWORKS Advanced Server または日本語 Advanced Server for OpenVMS キットによるファイルがSYS$SPECIFICディレクトリ・ツリー内にない。

POLYCENTER Software Installation ユーティリティがこれらの条件のいずれかが存在することを検出し,上記のイメージまたはファイルが見つかると,ユーザに通知します。

1.8.15 ステップ15: OpenVMS Cluster構成の確認

Advanced Server は,複数のOpenVMS Alpha Clusterメンバ上で実行することができます。これには,次の手順を行います。

  1. TCP/IPトランスポートを使用しようとする場合は, Advanced Server を実行するすべてのクラスタ・メンバが同じTCP/IPサブネット内にあることを確認します。

  2. PATHWORKS for OpenVMS,PATHWORKS V5 for OpenVMS (LAN Manager),または日本語 Advanced Server for OpenVMS の以前のバージョンがいずれかのクラスタ・メンバ上で実行されている場合は,そのサーバを停止します。クラスタ内にある Advanced Server の以前のバージョンについての詳細は,「 第 1.1.2.2 項, OpenVMS Clusterのアップグレード 」を参照してください。
    外部認証を提供するために,できるだけ外部認証ソフトウェアをクラスタ内のすべてのノードにセットアップしてください。 OpenVMSファイル・サーバを実行しないノードに外部認証サポートをセットアップするには,「 第 5.7 節, 外部認証のセットアップ 」を参照してください。

  3. Advanced Server をインストールする各システムで,この章で説明したタスクを完了します。
    複数のシステム・ディスクを使用するクラスタ構成では, OpenVMS Registry Server が共通レジストリ・データベースを使用するように構成しなければなりません。詳細については,「 第 1.8.5 項, ステップ5: OpenVMS Registry Serverの起動 」を参照してください。
    ファイル・サーバおよびプリント・サーバとして使用するそれぞれのクラスタ・メンバで,「 第 3 章, Advanced Serverの構成 」で説明するように, Advanced Server 構成コマンド・プロシージャ(PWRK$CONFIG.COM)を実行します。これにより,各ノードで適切なパラメータが設定されサーバを実行するのに十分なリソースを持つようになります。

  4. Advanced Server を実行するすべてのクラスタ・メンバは,次の共通のものを共有しなければなりません。

Advanced Server をOpenVMS Cluster メンバにインストールするとき,次の両方の条件があてはまる場合は,サーバをシャットダウンし,サーバを実行しているシステムをリブートする必要があります。

  1. クラスタ内の 2 つ以上のシステム・ディスクに Advanced Server がインストールされている。

  2. Advanced Server が,インストレーションが行われているシステム・ディスク以外のシステム・ディスクからブートされた 1 つ以上のクラスタ・メンバですでに実行されている。


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