HP OpenVMS Systems Documentation |
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License Serverは,次のいずれかの方法で起動できます。
4.6.1 License Serverを手動で起動する方法
構成プロシージャでLicense Serverを起動しなかった場合,次のコマンドを使用して,手動で起動します。
$ @SYS$STARTUP:PWRK$STARTUP [Return] The License Server will use DECnet, NetBEUI, TCP/IP. Process NETBIOS created with identification 0000011E Process PWRK$NBDAEMON created with identification 00000120 Process PWRK$KNBDAEMON created with identification 00000122 Process PWRK$LICENSE_S created with identification 00000124 $ |
4.6.2 License Serverを自動的に起動する方法
OpenVMSシステムを起動するたびに,License Serverが自動的に起動する設定を行うには,次のようにします。
$ IF F$SEARCH("SYS$SYSTEM:NETACP.EXE") .NES. "" $ THEN @SYS$MANAGER:STARTNET $ ENDIF . . . $ @SYS$STARTUP:PWRK$STARTUP |
4.6.3 OpenVMS ClusterにおけるLicense Serverの起動方法
License Serverを同じOpenVMS Cluster上の,複数のメンバにインストールして構成する場合,できるだけSYSMANユーティリティを使用して,すべてのクラスタ・メンバでサーバを手動で同時に起動してください。これには,次の手順を行います。
$ RUN SYS$SYSTEM:SYSMAN |
SYSMAN> SET ENVIRONMENT/NODE=(SPEEDY,SPIN,SPAN) |
SYSMAN>DO @SYS$STARTUP:PWRK$STARTUP |
この章では, Advanced Server をインストールした後に行うタスクについて説明します。この章は,次の節から構成されます。
Advanced Server を起動する前に,次の操作を完了していることを確認します。
5.2 Advanced Server インストレーションの検証
Advanced Server のインストレーション時にインストレーション検証プロシージャ (IVP)を実行しなかった場合は,この時点で (または後に) 実行して,サーバが正常にインストールされていることを確認することができます (PRODUCT INSTALL コマンドに/NOTEST 修飾子を指定すると,IVPプロシージャは実行されません )。
IVPを実行するには,次のコマンドを入力します。
$ @SYS$TEST:PWRK$PCSI_IVP |
表 5-1, IVP の結果と取るべきアクション に, IVP が示すインストレーションの状態に従ってどのようなアクションを取るかを示します。
インストレーションの状態 | IVPの表示 | 必要な操作 |
---|---|---|
成功 | メッセージ: %PWRK-I-NORMAL, IVP completed successfully | |
「 第 5.3 節, Advanced Serverの起動 」に説明するように,サーバを起動する。 | ||
失敗 | エラーメッセージの後に次のメッセージ:
-PWRK-E-IVPFAIL, IVP has failed |
|
「 第 2 章, Advanced Server ソフトウェアのインストレーション 」に説明するように,ソフトウェアを再インストールする。 |
以降の各項では, Advanced Server を起動するタイミングとその方法 (手動あるいは自動起動),およびスタートアップ・プロシージャが実行する処理について説明します。
5.3.1 Advanced Server を起動するとき
Advanced Server を構成して初めて,起動できるようになります。構成プロシージャを実行した後は, Advanced Server の起動と停止をいつでも行えます。
5.3.2 スタートアップ・プロシージャの動作
Advanced Server は次のように起動することができます。
5.4.1 Advanced Serverを手動で起動する方法
構成プロシージャでAdvanced Serverを起動しなかった場合,次のコマンドを入力して起動することができます。
$ @SYS$STARTUP:PWRK$STARTUP |
Advanced Server が起動し,次のようなメッセージが表示されます。
The file server will use DECnet, NetBEUI, TCP/IP. Advanced Server mail notification will use DECnet. Process NETBIOS created with identification 00000248 Process PWRK$NBDAEMON created with identification 0000024A Process PWRK$KNBDAEMON created with identification 0000024C Process PWRK$LICENSE_R created with identification 0000024E Checking to see if the OpenVMS Registry Services are available... The Advanced Server is configured to support 20 PC clients. Process PWRK$MASTER created with identification 00000251 The master process will now start all other Advanced Server processes. |
5.4.2 Advanced Server を自動的に起動する方法
OpenVMSシステムを起動するたびに Advanced Server が必ず自動的に起動するようにするには,サイト固有のスタートアップ・ファイル, SYS$STARTUP:SYSTARTUP_VMS.COMを編集します。ファイルのネットワーク・トランスポートを起動するコマンドすべてより 後に, Advanced Server のSTARTUPコマンドを追加します。次に例を示します。
$ @SYS$STARTUP:TCPIP$STARTUP.COM . . . $ @SYS$STARTUP:PWRK$STARTUP |
5.4.3 OpenVMS Clusterで Advanced Server を起動する方法
Advanced Server を同じOpenVMS Cluster上の,複数のメンバにインストールして構成する場合,できるだけSYSMANユーティリティを使用して,すべてのクラスタ・メンバで Advanced Server を手動で同時に起動してください。
Advanced Server をすべてのクラスタ・メンバで同時に起動するには, OpenVMS Clusterのメンバ・ノードの1つで,SYSTEMアカウントにログインしていることを確認してから,次のようにSYSMANを実行します。
コマンド | 操作 |
---|---|
$ RUN SYS$SYSTEM:SYSMAN | SYSMANユーティリティの起動 |
SYSMAN> SET ENVIRONMENT/NODE=(SPEEDY,SPIN,SPAN) | |
サーバを起動するOpenVMS Clusterメンバを定義する。たとえば,SPEEDY,SPIN,SPANなど。 | |
SYSMAN> DO @SYS$STARTUP:PWRK$STARTUP | 前のコマンドで定義したすべてのノードで Advanced Server を起動する。 |
SYSMAN> EXIT | SYSMANユーティリティを終了する。 |
以降の項に, Advanced Server が起動しない原因をいくつか挙げます。
5.4.4.1 SYLOGIN.COMに独立プロセスに適さないコマンドが入っている
Advanced Server プロセスは独立プロセスです。スタートアップ時に,独立プロセスはすべてサイト固有のシステム・ログイン・プロシージャ (デフォルトはSYS$MANAGER:SYLOGIN.COM)を実行しなければなりません。
Advanced Server スタートアップが正常に完了しない場合, SYLOGIN.COMプロシージャを確認します。独立プロセスが実行しなければならないコマンドだけが Advanced Server スタートアップ時に実行されることを確認します。
SYLOGIN.COMでは,$SET TERM/INQUIREのような,非独立プロセスによってのみ実行される DCLコマンドが Advanced Server スタートアップ時に実行されないように, DCLレキシカル関数のF$MODEまたはF$GETJPIを使用して条件化することができます。詳細については,『 OpenVMS DCL ディクショナリ』を参照してください。
5.4.4.2 OpenVMSレジストリ・サービスが利用できない
Advanced Server は,OpenVMSレジストリ・サービスが利用可能な場合のみ起動します。 Registry Serverの起動についての詳細は,『 OpenVMS システム管理者マニュアル』および『 COM, Registry, and Events for OpenVMS Developer's Guide 』(OpenVMS Documentation CD-ROM に含まれている) を参照してください。
Registry Serverが Advanced Server スタートアップの一部として起動する場合,次のようなメッセージがスタートアップ・プロシージャにより表示されます。
Checking to see if the OpenVMS Registry Services are available... %RUN-S-PROC-ID, identification of created process is 0000023B |
Registry Serverが起動できない場合,次のメッセージが表示されてスタートアップ・プロシージャが終了します。
SYS$REGISTRY must be defined to start the VMS Registry. %PWRK-F-NOREGISTRY, OpenVMS Registry services not configured for this system %PWRK-F-STARTERR, severe error encountered during start-up OpenVMS Registry Services are not available on this system. Some file server parameters are stored in the OpenVMS Registry. For the file server or file server utilities to be able to access these parameters, OpenVMS Registry Services must be available on this system. Without them the file server cannot start. $ |
5.4.5 OpenVMS レジストリに保存される初期の Advanced Server パラメータ値の決定
Advanced Server スタートアップ・プロシージャは, OpenVMS レジストリに設定されるすべての Advanced Server パラメータのリストを記録します。最新のパラメータ値が必要な場合は,このリストを参照することができます。このリストは次の位置に保存されています。このとき, nodenameは,サーバ・ノードの名前です。
PWRK$PARAMS:PWRK$REGISTRY_PARAMS_nodename.LIS |
Advanced Server は,次のような場合に,いつでも停止することができます。
Advanced Server を停止するには,次のコマンドを入力します。
$ @SYS$STARTUP:PWRK$SHUTDOWN Shutting down the currently running server(s)... |
クラスタ・サーバについては,次のコマンドを入力します。
$ @SYS$STARTUP:PWRK$SHUTDOWN CLUSTER |
定期システム・シャットダウンの一部として Advanced Server を停止するには,サイト固有のシステム・シャットダウン・プロシージャにSHUTDOWNコマンドを追加します。さらに,サーバをシャットダウンする前には, ADMINISTER SEND/USERSコマンドを使用して,接続しているユーザにシャットダウンの予定を通知します。次の例では,サーバWOODMANに接続しているすべてのユーザに警告しています。
LANDOFOZ\\TINMAN> SEND/USERS/SERVER=WOODMAN "Shutdown @ 1pm today!!!" |
5.6 特殊な Advanced Server 管理コマンド
HP では,たとえば,特定のサーバ管理コマンドやプロシージャを起動するためのショートカットを提供するコマンド・プロシージャを多数提供しています。ファイルSYS$MANAGER:PWRK$DEFINE_COMMANDS.COMの内容を調べると,これらのコマンドのリストを見ることができます。
Advanced Server の管理に使用するアカウントにログインすると,これらの Advanced Server 管理コマンドを自動的に定義することができます。ログイン時に Advanced Server コマンドを定義するには,特権付きアカウントのLOGIN.COM ファイルを編集して,次の行を追加します。
$ @SYS$MANAGER:PWRK$DEFINE_COMMANDS |
バージョン7.1以上のOpenVMSオペレーティング・システムは,外部認証をサポートします。 Advanced Server はオペレーティング・システムとともに, Advanced Server ドメイン・ユーザが Advanced Server のユーザ名とパスワードを使用して, OpenVMSオペレーティング・システムにログインすることができるようにします。 Advanced Server はログイン要求で外部認証を行います。
外部認証は,OpenVMSアカウントとそれに対応する Advanced Server ドメイン・アカウントの間で,自動的にパスワードを同期化することができます。 OpenVMSと Advanced Server ドメインの両方のユーザ・アカウントを持つユーザは,異なるパスワードを2つ管理する必要がなくなります。ドメイン・アカウント・パスワードが変更された場合,次回にユーザがOpenVMS アカウントにログインしたときに OpenVMS LOGINOUT プログラムが OpenVMS アカウント・パスワードをドメイン・アカウント・パスワードに変更します。ユーザが DCL SET PASSWORD コマンドを使用して OpenVMS パスワードを変更した場合,その SET PASSWORD コマンドはパスワードの変更を Advanced Server 外部認証ソフトウェアに送ります。正しく同期化されるよう, Advanced Server ドメイン・コントローラが利用可能な状態で,ドメイン・アカウント・パスワードは OpenVMS の要件に合った構文でなければなりません。
Advanced Server を起動すると, SYSUAF で外部認証のタグが付いているユーザ・アカウントに関しては,サーバの外部認証が自動的に有効になります (外部認証を有効にするために,PWRK$ACME_STARTUP.COM は SYSTARTUP_VMS.COM で SYS$SINGLE_SIGNON 論理名のビット 0 を値 1 に定義します。このビットのデフォルト値を変更することによって,外部認証を無効にすることができます。外部認証を無効にする方法および SYS$SINGLE_SIGNON 論理名のその他のビットの定義については, 第 5.7.5 項, 外部認証の無効化 を参照してください)。
OpenVMS システムでの外部認証を有効にする方法についての詳細は『 OpenVMS システム・セキュリティ・ガイド』を参照してください。
Advanced Server を実行しているクラスタ・メンバでは,外部認証プロセスに加わるために Advanced Server を有効にするための追加の構成は必要ありません。 ただし, Advanced Server クラスタで外部認証を使用するには,すべてのクラスタ・メンバをネットワーク・ユーザのOpenVMSログイン要求が処理できるように構成し,外部認証されたユーザがクラスタ内の任意のノードを介してクラスタにログオンできるようにします。 Advanced Server を実行していないクラスタ・メンバは,共有クラスタ・システム・ディスク上の外部認証ソフトウェアにアクセスできる場合には,ネットワーク・ユーザからのログオン要求を認証するように構成することができます。共有クラスタ・システム・ディスク上の外部認証ソフトウェアにアクセスできない場合は,「 第 5.7.1 項, OpenVMS Clusterにおける外部認証のセットアップ 」で説明する手順に従って,外部認証イメージをシステム・ディスクにコピーするだけで,そのシステムでの外部認証を有効にすることができます。
Advanced Server システム上で外部認証機能を提供するには,次の手順を実行します。
少なくともクラスタ内の1つのノードが完全な Advanced Server ソフトウェアを実行していなければなりません。 |
$ DEFINE/SYSTEM/EXE SYS$SINGLE_SIGNON 1 $ @SYS$STARTUP:PWRK$ACME_STARTUP.COM |
クラスタ環境では,クラスタワイドのシステム・スタートアップ・ファイルではなく,ノード固有のシステム・スタートアップ・ファイルに,これらの行に加えその後に下記の行も追加してください。あるいは,SYS$COMMON:[SYSMGR]SYLOGICALS.COM などの共有システム・スタートアップ・ファイルを使用している場合は,ノード名にしたがって DEFINE コマンドで条件を定義してください (つまり,レキシカル関数 F$GETSYI を使用)。
$ DEFINE/SYSTEM/EXE PWRK$ACME_SERVER scsnode1_name[,scsnode2_name,...] |
各 scsnodex_name 名は等価名,すなわち外部認証要求を処理する Advanced Server を実行しているクラスタ・メンバの SCSNODE 名です。 Advanced Server メンバ・ノードのすべての名前,あるいは一部の名前を含めることができます。これにより,外部認証のための Advanced Server ソフトウェアを実行しているどのホストに対して要求元ホストがコンタクトするか,その順番を指定することができます。もしリストの最初のノードが応答しない場合は要求元ホストはリストの次のホストに要求を行う,という処理を繰り返します。
詳細は『 OpenVMS システム・セキュリティ・ガイド』および
第 5.7.1 項 を参照してください。
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