HP OpenVMS Systems Documentation |
前へ | 次へ | 目次 | 索引 |
デフォルトでは,ドライブあるいはプリンタのマッピングのためにクライアントが Advanced Server に対するセッションを確立した場合,そのクライアントにクライアント・ベース・ライセンスがインストールされているかどうかを確認するために,サーバがクライアントに対して別のセッションを確立します。このライセンス・チェックは,クライアントあるいはネットワークが TCP ポート 139 の着信トラフィックをブロックするファイアウォールを使用する場合,大きな遅延の原因となります。この遅延は,ドライブをマップしようとしてタイムアウトや処理の失敗が発生する原因となります。クライアントでクライアント・ベースのライセンスを使用しない場合は (その代わりにサーバ・ベースのライセンスがサーバに存在する場合のみ応答する),次のようなプロンプトで Yes と応答することにより,サーバがクライアントにライセンスを照会しないように設定することができます。
Do you have PATHWORKS client license components installed on any client in your network? If not, do you wish to disable client-based license checks (enter ? for more information)? [Y]
3.3.5 今すぐシステム構成パラメータを変更するか?
システム構成パラメータを変更するためのプロンプトに"YES"と答えると,構成マネージャが起動します。構成マネージャは,サーバに同時に接続できるクライアントの最大数やサーバが使用できる物理メモリの割合,およびサーバが使用するネットワーク・トランスポートなどのシステム環境構成パラメータの設定を変更したり確認したりするためのユーティリティです。
Advanced Server の起動後も,構成マネージャを使用してシステム構成パラメータの設定を変更することができます (構成マネージャは DCL プロンプトで ADMINISTER/CONFIGURATION コマンドを入力して起動します)。詳細については,『 HP Advanced Server for OpenVMS Server Administrator's Guide 』を参照してください。「 付録 B.2 節,Advanced Server 構成プロシージャの例 」には,PWRK$CONFIGの実行中にシステム構成パラメータの設定を変更する場合に表示される基本的な構成マネージャの画面を示しています。
3.3.5.1 バックアップ・ドメイン・コントローラまたはメンバ・サーバ用のトランスポートの構成
サーバをバックアップ・ドメイン・コントローラ(BDC)またはメンバ・サーバとして構成する場合,プライマリ・ドメイン・コントローラ(PDC)でも実行されるトランスポートを最低1つ選択する必要があります。そうでなければ,構成が失敗します。
トランスポートがワイド・エリア・ネットワークの中のサーバ上で動作するよう選択する場合,次の事項に注意してください。
10.20.30.40 DOMPDC #PRE #DOM:LANGROUP 10.20.30.40 "LANGROUP \0x1B" #PRE |
引用符内の文字の総数は常に20文字(空白詰めして15文字にしたドメイン名に 16進数の制御文字(\0x1B)に必要な5文字を加えたもの)であることに注意してください。
詳細については,「
第 6 章, ワイド・エリア・ネットワークの実装 」を参照してください。
Advanced Server をOpenVMS Cluster内で実行する場合, Advanced Server クラスタと同じサブネットにない他のドメイン・コントローラ (PDCを含む)は, Advanced Server クラスタ・エイリアス用のエントリを LMHOSTSファイルに追加する必要があります。これにより,NetBIOS名の解決に他の方法(WINS または DNS)が使用されないことが想定されます。ドメインの操作については,クラスタ内のすべてのドメイン・コントローラは,個々のクラスタ・メンバの固有のコンピュータ名ではなく, Advanced Server クラスタ・エイリアス名で識別される単一のドメイン・コントローラとして動作します。ただし,LMHOSTSファイルでは,複数の IP アドレスを単一のNetBIOS名にマッピングする方法を提供していないため, Advanced Server クラスタ・エイリアスのエントリは,1 つの特定のサーバ・クラスタ・メンバの IPアドレスにマップしていなければなりません。 Advanced Server がそのクラスタ・メンバで停止された場合は, Advanced Server がまだ実行されているクラスタ・メンバのIPアドレスにクラスタ・エイリアス名をマップするようにすべてのクライアントおよびサーバでLMHOSTSファイルを変更する必要があります。 Microsoft Windows オペレーティング・システムを実行しているシステムでは, NetBIOS名キャッシュもコマンドNBTSTAT -R (R は大文字) を使用して再ロードする必要があります。
上述したLMHOSTSの制限のために,LMHOSTSファイルを使用して,ロード・バランシングおよびフェイルオーバの恩恵を受けることは困難 (そして,おそらく管理不能)です。
いずれかのワイド・エリア・ネットワークの実装を有効にするには,『 HP Advanced Server for OpenVMS Server Administrator's Guide 』に説明するように,構成マネージャを使用してそれらを選択します。
3.3.6 サーバ構成設定のいずれかを変更するか?
サーバ構成設定によって,次の事項が決定されます。
デフォルトでは,License Serverは実行されません。
Advanced Server のクラスタ・エイリアスとTCP/IPのクラスタ・エイリアス (TCP/IPインパーソネータ・クラスタ名と呼ばれる)は同じにしないように強く推奨します。 ドメイン名をAdvanced Serverのクラスタ・エイリアスとして使用してはなりません。それらが同じ場合,NetLogon は起動に失敗します。 |
ドメイン内のすべてのサーバは同じ言語を使用しなければなりません。そのサーバにアクセスするすべてのクライアントも同じ言語を使用するように構成することを推奨します。そうでない場合,サーバの言語でサポートされていない文字を含む名前は,クライアントが期待するように表示されません。 |
構成設定の変更についての詳細は,「 第 3.6 節, サーバ構成設定の変更方法 」を参照してください。
サーバ構成の各設定についての詳細は,『 HP Advanced Server for OpenVMS Server Administrator's Guide 』を参照してください。
前へ | 次へ | 目次 | 索引 |