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HP OpenVMS Systems
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日本語 Advanced Server for OpenVMS

日本語 Advanced Server for OpenVMS
インストレーションおよび構成ガイド


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3.3.7 Administratorアカウントのパスワードは何にするか?

PDCを構成している場合,構成プロシージャは,ドメインのAdministratorアカウント用のパスワードを指定するよう求めます。メンバ・サーバを構成している場合には,構成プロシージャは,メンバ・サーバのローカルAdministratorアカウントのパスワードを設定するように求めるプロンプトを表示します。 メンバ・サーバのローカルAdministratorアカウントのパスワードでメンバ・サーバのローカル・セキュリティ・アカウント・データベースにアクセスすることができます。 Windows NTのように,ドメイン全体を管理する権限を与えないで,特定のユーザがメンバ・サーバのローカル・データベースを管理できるようにしたい場合があります。

パスワードでは,大文字小文字が区別され, 14文字以下で,英数字と次の特殊文字を含めることができます。

! # $ % & () - . ^ _ ` { } ~

3.3.8 アカウント/パスワード情報を提供するか?

既存のドメインに (BDC またはメンバ・サーバとして) 参加するようにサーバを構成している場合には,次のいずれかを行うことができます。

最初のオプションは,ドメイン管理者が,このサーバをドメインに参加するように構成しているユーザに,ドメインのAdministratorアカウントのユーザ名とパスワードを教えたくない場合に便利です。ドメイン管理者は,ADMINISTER ADD COMPUTERコマンドまたは Windows NT Server Manager を使用して,コンピュータをドメインに追加することができます。この場合は,このプロンプトに対して NO と応答すると,アカウント/パスワード情報の入力を求めるプロンプトが表示されません。

2番目のオプションでは,構成プロシージャはドメインのPDCにコンピュータをドメインに追加するように要求します。「 第 3.3.9 項, ドメイン管理者のパスワードは? 」で説明するように,ドメイン管理者アカウントのユーザ名とパスワードを入力するように求めるプロンプトが表示されます。

3.3.9 ドメイン管理者のパスワードは?

構成プロシージャによりコンピュータを自動的に追加することを選択した場合には,ドメイン管理者アカウントのユーザ名とパスワードの入力を求めるプロンプトが表示されます。「 第 3.3.8 項, アカウント/パスワード情報を提供するか? 」に記述したように,PDCはコンピュータをドメインに追加するように要求されます。 PDC は,構成プロシージャの代わりに,アカウントのユーザ名とパスワードを認証します。「 第 3.3.7 項, Administratorアカウントのパスワードは何にするか? 」で説明されている規則に従って,パスワードを入力します。

3.3.10 新しい管理者アカウントのパスワードを入力するか?

場合によっては,新しいAdministratorのパスワードを入力するかどうかの問い合わせがあります。これにより,パスワードを変更することができます。

3.3.11 サーバを起動するかどうか?

構成プロシージャは, Advanced Server を起動するかどうかを尋ねます。この時点で Advanced Server を起動しなくても,構成プロシージャが完了した後で,コマンド行から起動することができます。

OpenVMS Clusterメンバでサーバを起動する場合は,できるだけその前にサーバとして使用するクラスタ・メンバのそれぞれで Advanced Server を構成してください。各クラスタ・メンバ上で個別にサーバを起動することにする場合,必ず各サーバ・ノードのSYSTEMアカウント(または同様のアカウント)から起動します。詳細については,「 第 5.4.3 項, OpenVMS Clusterで Advanced Server を起動する方法 」を参照してください。

3.4 Advanced Server構成プロシージャの起動方法

インストレーション・プロシージャが完了すると,OpenVMSシステムのプロンプトである ($)が表示されます。

  1. SYSTEMアカウントにログインしていることを確認します。

  2. 次のコマンドを入力して,構成プロシージャを起動します。


    $ @SYS$UPDATE:PWRK$CONFIG 
    

3.5 Advanced Server 構成プロンプトへの応答方法

表 3-1, Advanced Server 構成プロンプト 」に,PWRK$CONFIGが表示するプロンプトに対する応答方法を示します。

注意

表 3-1 には,PWRK$CONFIGが表示するプロンプトだけを示し,情報メッセージは表示しません。構成スクリプトの完全な例については,「 付録 B,Advanced Server のインストレーションおよび構成の例 」を参照してください。

表 3-1 Advanced Server構成プロンプト
プロンプト 行いたい操作 入力
Do you want to install Windows client utilities[N] Windows クライアント・ユーティリティをインストールしない Return キーを押す

詳細は 第 3.3.2 項 を参照。

  Windows クライアントから Advanced Server をマッピングする Windows クライアント・ユーティリティをインストールする。 YES
     
Do you want this server to share the client-based license software [N]? このサーバからクライアント・ベースのライセンス・ソフトウェアを提供しない。 Return キーを押す

詳細は 第 3.3.3 項 を参照。

  このサーバからのクライアント・ベースのライセンス・ソフトウェアを共有する。 YES
     
Do you wish to disable client-based license checks (enter ? for more information)? [Y] サーバによるクライアント・ベースのライセンス・チェックを無効にする。 Return キーを押す

詳細は 第 3.3.4 項 を参照。

  クライアント・ベース・ライセンシングのチェックを有効にする。 NO
     
Do you want to continue with configuration [YES]: 1 サーバ,または構成中のサーバがOpenVMS Clusterの一部である場合はクラスタの中のすべてのサーバをシャットダウンする。 Returnキーを押す
  構成プロシージャを強制終了する。 NO
     
Enter disk device name where Advanced Server data files will be stored [ default_device]: Advanced Server のオンディスク構成を,表示されたデフォルトのOpenVMSディスク・デバイスにコピーする。

これまでにPWRK$CONFIGを実行している場合,デフォルトのディスク・デバイスは,サーバを最後に構成したときに指定したデバイスである。実行したことがない場合,デフォルトのデバイスは,SYS$SYSDEVICEである。

Returnキーを押す
  Advanced Server のオンディスク構成を,表示されたデフォルトのディスク・デバイス以外のOpenVMSディスク・デバイスにコピーする。 device_name
     
Do you want to change the server configuration parameters now? [YES]: 構成マネージャ・ツールにアクセスして,サーバのシステム環境に影響を及ぼすパラメータを変更する。 Returnキーを押す

構成マネージャの使用についての詳細は,『 HP Advanced Server for OpenVMS Server Administrator's Guide 』を参照。

  構成マネージャに入らずに構成を終了する。 NO
     
Enter item number, or RETURN to use these values [DONE]: 表示されたサーバ構成パラメータを使用する (これは,サーバのソフトウェア構成に直接影響を及ぼしたり,定義したりする 10 くらいのパラメータ)。 Returnキーを押す
  表示された構成設定を変更する。 変更する設定の番号。

デフォルトの構成設定の変更についての詳細は,「 第 3.6 節, サーバ構成設定の変更方法 」を参照。

     
Are you going to supply account/password information? [YES]: 4 PWRK$CONFIGによりコンピュータを自動的に追加する。ドメイン管理者アカウントのユーザ名とパスワードの入力を求めるプロンプトが表示される。 Return キーを押す
  ドメイン管理者のパスワードを教えなくて済むように,コンピュータを手動で (たとえばドメイン管理者により)追加する。 NO
     
Enter the name of the primary domain controller for domain domain-name 4 サーバが加わろうとしているドメインのプライマリ・ドメイン・コントローラ (PDC)の名前を入力する。 PDC-name
     
Enter Administrator account password: 3 パスワードをAdministratorアカウントに関連づける。 password

ドメインの既存のAdministratorアカウントへのパスワードを入力する。

     
Do you want to enter a new Administrator account password [NO]: 2,3 既存のAdministratorアカウントのパスワードを継続して使用する。 Returnキーを押す
  新しいAdministratorアカウントのパスワードを入力するためのプロンプトを表示させる。 YES
     
Re-enter to verify password 3,4,5:   password
     
Enter a password for this member server's local Administrator account: 5 パスワードをメンバ・サーバのローカルAdministratorアカウントに関連付ける。 password

メンバ・サーバのローカルのAdministratorアカウントへのパスワードを入力する。

     
Enter the account password in the required case 4   password

現在のドメイン・アカウントのパスワードに一致するように,大文字/小文字を区別してパスワードを入力する。

     
Do you want to start the Advanced Server V7.3B for OpenVMS on node node_name now [YES]: 6 構成プロシージャ完了後にサーバを自動起動する。 Returnキーを押す
  サーバを起動しない。 NO


1このプロンプトはサーバが実行されている場合のみ表示される。
2このプロンプトは,PWRK$CONFIGがこれ以前に実行された場合に表示される。
3このプロンプトは,PDCを構成している場合にのみ表示される。
4このプロンプトは,BDCまたはメンバ・サーバを構成している (既存のドメインに参加している)場合にのみ表示される。
5このプロンプトは,メンバ・サーバを構成している場合のみ表示される。
6このプロンプトは,最初にAUTOGENを実行したり,システムをリブートすることなく, Advanced Server を起動できる場合にのみ表示される。

3.6 サーバ構成設定の変更方法

構成マネージャの終了後,構成プロシージャは,サーバ構成設定のリストを表示し,それらが変更できるようプロンプトを表示します。次に例を示します。


  Advanced Server for OpenVMS is presently configured to 
  run as follows: 
 
   1.  Run the License Server:                  NO 
   2.  Enable Timesource service:               NO 
   3.  Enable Alerter service:                  YES 
   3a. Alert user names:                        Administrator 
   4.  Enable Netlogon service:                 YES 
   5.  Advanced Server domain:                  LANGROUP 
   6.  Advanced Server role:                    PRIMARY 
   7.  Advanced Server computer name:           COBRAZ 
   7a. Advanced Server OpenVMS Cluster alias:   COBRAZ_ALIAS 
   8.  Server announce comment:     Advanced Server V7.3B for OpenVMS 
   9.  Advanced Server language:                English (USA) 
   10. Enable NT style printing:                NO 
Enter item number, or RETURN to use these values [DONE]: 

表 3-2 構成設定
設定 取りうる値
1. Run the License Server: YES---License Serverを実行する場合
NO---デフォルトの値を使用し,License Serverを実行しない場合
2. Enable Timesource service: YES---Timesourceサービスを有効にする場合
NO---Timesourceサービスを有効にしない場合
3. Enable Alerter service: YES---デフォルトの値を使用し,Alerterサービスを有効にする場合
NO---Alerterサービスを無効にする場合
3a. Alert user names: 1 警告メッセージを受け取れるユーザーの名前(各ユーザ名は最大20文字)が,カンマで区切られて記載されているリスト
4. Enable Netlogon service: 2 YES---デフォルトの値を使用し,Netlogonサービスを有効にする場合
NO---Netlogonサービスを無効にする場合
5. Advanced Server domain: 最大15文字のドメイン名。
Returnキーを押してデフォルトの値を使用する。デフォルトのドメイン名は,LANGROUPである。会社やグループの名前を付けることができる。
6. Advanced Server role: PRIMARY---サーバをPDCとして指定する場合
BACKUP---サーバをBDCとして指定する場合
MEMBER---サーバをメンバ・サーバとして指定する場合
ドメインの役割を構成する方法についての詳細は,「 第 3.7 節,Advanced Server のドメインの役割の構成 」を参照。
7. Advanced Server computer name: 最大15文字のコンピュータ名。
デフォルトの値を使用するには,Returnキーを押す。構成プロシージャを実行するのが初めての場合,デフォルトの値は,システムのSCSNODE名である。
7a. Advanced Server for OpenVMS Cluster alias: 3 サーバが属するOpenVMS Clusterについての,Advanced Serverのクラスタ・エイリアス。
デフォルトの値を使用するには,Returnキーを押す。 DECnetが実行されるよう構成する場合,デフォルトの値は,DECnetのクラスタ・エイリアスである。 DECnetが実行されるよう構成しない場合,デフォルトの値は, nodename_ALIASである。
8. Server announce comment: サーバがネットワーク上でその存在をアナウンスするために使用する最大48文字のテキスト文字列。
デフォルトの値を使用するには,Returnキーを押す。
9. Advanced Server language: Advanced Server が使用する言語のオプション番号。デフォルトは英語(USA)。
デフォルトを使用するには,Returnキーを押す。
サーバの言語を構成する方法についての詳細は,「 第 3.8 節, サーバの言語の構成 」を参照。
10. Enable NT style printing: YES---Windows NTからのサーバ・プリンタのリモート管理を有効にする
NO---デフォルトを使用する。つまり,ADMINISTERコマンド・インタフェースを使用して,サーバ・プリンタをローカルに管理する。
Windows NT のプリンタ管理を構成する方法についての詳細は,「 第 3.9 節, Windows NT プリンタ管理の構成 」を参照。


1Alerterサービスが有効な場合のみ表示される。
2メンバ・サーバ上でも,NetLogonサービスを常に有効にしておくように推奨する。
3OpenVMS Clusterでのみ表示される。


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