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ユーザが使用している物理端末を,他のプロセスに接続されている仮想端末に接続します。

ユーザは,自分の利用者識別コード(UIC) を持つプロセスに接続している仮想端末に接続しなければなりません。他の物理端末がその仮想端末に接続することはできません。


形式

CONNECT 仮想端末名


パラメータ



仮想端末名

ユーザが接続する仮想端末の名前を指定します。仮想端末名は,文字 VTA で始まります。プロセスに接続されている仮想端末の名前を確認するには, SHOW USERS コマンドを使用します。

説明

サブプロセスを作成する SPAWN コマンドや,サブプロセスに接続する ATTACH コマンドとは異なり, CONNECT コマンドは別のプロセスに接続します。

通信回線を使用しているシステムにログインしている場合,CONNECT コマンドは便利です。回線上にノイズがありキャリア・シグナルを失った場合,ユーザのプロセスは終了しません。再度ログインした後に元のプロセスに再接続し, 2 つ目のプロセスからログアウトすることができます。

CONNECT コマンドを使用するためには, OpenVMS Alpha システム上で System Manager ユーティリティ (SYSMAN) で仮想端末機能が許可されていなければなりません。

利用者が使用しているシステムで仮想端末機能が許可されている場合は, SET TERMINAL/DISCONNECT/PERMANENT コマンドを使用して,特定の物理端末の仮想端末属性を許可することができます。この属性を許可すると,ある利用者がその物理端末にログインする時に仮想端末が作成されます。物理端末は仮想端末に接続され,仮想端末はプロセスに接続されます。

新しい仮想端末に対しては,まず TTY_DEFCHAR2 システム・パラメータの TT2$V_DISCONNECT ビットを設定し,システムを再ブートする必要があります。 ttdriver を使用して仮想装置 VTA0 を作成すると,これらの処理が行われます。次の例を参照してください。Alpha システムの場合は,次のように入力します。

$ RUN SYS$SYSTEM:SYSMAN 
SYSMAN> IO CONNECT/NOADAPTER/DRIVER=SYS$LOADABLE_IMAGES:SYS$TTDRIVER VTA0: 

/NOLOGOUT 修飾子を指定していない場合は,物理端末と仮想端末との接続が切断されると,ユーザは現在のプロセスからログアウトしてしまいます ( またこのプロセスで実行中のイメージは停止します )。

/NOLOGOUT 修飾子を指定していると,プロセスは仮想端末に接続されたままです。このプロセスでイメージを実行している場合は,プロセスが端末からの入力を必要とする,または端末に書き込みを行おうとするまで,イメージは引き続き実行されます。プロセスが端末からの入力を必要とする時,または端末に書き込みを行おうとする時は,物理端末が仮想端末に再接続するまで,プロセスは待ち状態になります。

仮想端末を使用していなくても,仮想端末に接続することができます。ただし現在のプロセスをログアウトするためには, CONNECT コマンドに /LOGOUT 修飾子を指定しなければなりません。仮想端末から他の仮想端末に接続する場合は, /NOLOGOUT 修飾子を指定すると,現在のプロセスも残すことができます。


修飾子



/CONTINUE

/NOCONTINUE (省略時の設定)

他のプロセスに接続する直前に,現在のプロセスで CONTINUE コマンドを実行するかどうかを制御します。この修飾子を指定すると,他のプロセスに接続した後も,割り込みをかけられたイメージの処理が続行されます。

/CONTINUE 修飾子を /LOGOUT 修飾子と同時に指定することはできません。

/LOGOUT (省略時の設定)

/NOLOGOUT

仮想端末を使用して他のプロセスに接続する時に,現在のプロセスをログアウトします。

仮想端末に接続していないプロセスから CONNECT コマンドを実行する場合は, /LOGOUT 修飾子を指定しなければなりません。 /LOGOUT 修飾子を指定しないと,DCL はエラー・メッセージを表示します。

/LOGOUT 修飾子を /CONTINUE 修飾子と同時に指定することはできません。


#1
$ RUN AVERAGE
[Ctrl/Y]
$ CONNECT/CONTINUE VTA72

RUN コマンドを使用して,イメージ AVERAGE.EXE を実行します。この RUN コマンドは,仮想端末に接続されている端末から発行しています。次に Ctrl/Y を押して,イメージに割り込みをかけます。その後 CONNECT コマンドに /CONTINUE 修飾子を指定します。これにより CONTINUE コマンドが発行され,イメージの実行が継続され,ユーザは他の仮想端末に接続します。ユーザは後で元のプロセスに再度接続することができます。

#2
$ SHOW USERS/FULL
     OpenVMS User Processes at 21-JUL-2009 14:11:56.91 
   Total number of users = 51,  number of processes = 158 
 
Username  Node   Process Name    PID     Terminal 
KIDDER   BUKETT  KIDDER        29A0015E  FTA3: 
KIDDER   BUKETT  _FTA4:        29A0015F  FTA4: 
KIDDER   RACEY1  KIDDER        05800062  FTA5: 
KIDDER   RACEY1  DECW$MWM      0580005D  MBA44:   Disconnected 
KIDDER   RACEY1  DECW$SESSION  05800059 
KIDDER   RACEY1  VUE$KIDDER_2  0580005E  (subprocess of 05800059) 
KIDDER   RACEY1  VUE$KIDDER_3  0580005F  MBA51:   Disconnected 
KIDDER   RACEY1  VUE$KIDDER_4  05800060  MBA53:   Disconnected 
SMITH    BUKETT  SMITH         29A002C1  FTA7: 
SMITH    BUKETT  SMITH_1       29A006C2  (subprocess of 29A002C1) 
SMITH    BUKETT  SMITH_2       29A00244  (subprocess of 29A002C1) 
SMITH    HAMLET  SMITH         24800126  FTA6: 
SMITH    HAMLET  DECW$BANNER   24800155  (subprocess of 24800126) 
SMITH    HAMLET  DECW$MWM      2480011F  MBA170:  Disconnected 
SMITH    HAMLET  DECW$SESSION  2480011D  FTA5: 
. 
. 
.
 
$ CONNECT VTA273
  SMITH       logged out at 22-DEC-2001 14:12:04.53
$

この例は,キャリア・シグナルを失った後,元のプロセスに再度接続する方法を示しています。まず再度ログインして新しいプロセスを作成します。ログインしたら,SHOW USERS/FULL コマンドを実行して,元のプロセスの仮想端末名を確認します。次に CONNECT コマンドを実行して,元のプロセスに関連づけられている仮想端末に接続します。特に修飾子を指定していないので, CONNECT コマンドを発行したプロセスは,ログアウトします。

元のプロセスに再度接続したら,キャリア・シグナルを失った時に実行していたイメージの実行を続けます。この例では,接続が切断された時,ユーザ SMITH は会話型レベルでした。


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