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指定のキュー・マネージャが管理するすべての自動起動キューに関して,ノードの自動起動機能を許可します。省略時にも /QUEUES 修飾子が指定されたものと見なされます。

OPER (オペレータ) 特権が必要です。

自動起動キューについての詳細は,『OpenVMS システム管理者マニュアル』のバッチ・キューおよびプリント・キューに関する章を参照してください。


形式

ENABLE AUTOSTART[/QUEUES]


パラメータ

なし。

説明

キューの自動起動を許可すると,キュー・マネージャは,ノード上で停止しているすべての処理中の自動起動キューを自動的に起動させます。また,そのノードにフェイルオーバしたすべての自動起動キューを自動的に起動させます。省略時の設定では, ENABLE AUTOSTART コマンドはコマンドを入力したノードに対して有効です。異なるノード上の自動起動を許可するには, /ON_NODE 修飾子を指定します。

省略時の設定では,このコマンドは省略時のキュー・マネージャ SYS$QUEUE_MANAGER が管理する自動起動キューに対して有効です。異なるキュー・マネージャが管理する自動起動キューの自動起動を許可するには, /NAME_OF_MANAGER 修飾子を使用します。

INITIALIZE/QUEUE コマンドに /START 修飾子を指定して,または START/QUEUE コマンドで自動起動キューを起動し, STOP/QUEUE/NEXT または STOP/QUEUE/RESET コマンドで停止していない場合,自動起動キューは処理中です。

ノードをブートする時に, ENABLE AUTOSTART コマンドを入力するまで自動起動は禁止されています。たいていの場合は,利用者システム固有のスタートアップ・コマンド・プロシージャ,またはキューのスタートアップ・コマンド・プロシージャにこのコマンドを含めて,ノードをブートするたびに該当ノードの自動起動キューを起動させます。


修飾子



/NAME_OF_MANAGER=名前

許可する自動起動キューを制御しているキュー・マネージャの名前を指定します。この修飾子を使用すると,相異なるキューの集合に対して異なった自動起動機能の使い方ができます。

/NAME_OF_MANAGER 修飾子を省略すると,省略時のキュー・マネージャ名 SYS$QUEUE_MANAGER が使用されます。

複数のキュー・マネージャについての詳細は,『OpenVMS システム管理者マニュアル』のキュー・マネージャに関する章を参照してください。

/ON_NODE=ノード名

同一クラスタ・システム内のノードを指定します。この修飾子は,他のノードから指定のノードの自動起動を許可するのに使用します。

/QUEUES

キューの自動起動を許可することを指定します。 (省略時にはこの修飾子が指定されたものと見なされます。)

#1
$ INITIALIZE/QUEUE/BATCH/START-
_$ /AUTOSTART_ON=SATURN:: BATCH_1
$ ENABLE AUTOSTART/QUEUES
   .
   .
   .
$ DISABLE AUTOSTART/QUEUES
 
 

この例では INITIALIZE/QUEUE コマンドは,ノード SATURN で実行できる自動起動キュー BATCH_1 を作成します。 /START 修飾子は,キューの自動起動を有効にします。 ( ノード SATURN 上で実行される ) ENABLE/AUTOSTART/QUEUES コマンドは該当ノードの自動起動を許可します。これによりキュー ( および該当ノード上で有効な他の自動起動キュー ) はジョブの実行を開始します。

(ノード SATURN 上で実行される)DISABLE AUTOSTART コマンドは該当ノード上の自動起動キューを停止し,他のキューが該当ノードにフェイルオーバするのを抑止します。

/NAME_OF_MANAGER 修飾子が指定されていないので,これらのコマンドは省略時のキュー・マネージャ SYS$QUEUE_MANAGER が管理するキューにのみ有効です。

BATCH_1 は 1 つのノード上でのみ実行するように設定されているため,このキューは別のノードにフェイルオーバできず,停止します。ただし,このキューの自動起動は有効なままであり,ノード SATURN に対して ENABLE AUTOSTART コマンドが入力されると起動します。 STOP/QUEUE/NEXT または STOP/QUEUE/RESET コマンドで自動起動を無効にしない限り,BATCH_1 を再起動させるのに START/QUEUE コマンドは必要ありません。

#2
$ INITIALIZE/QUEUE/BATCH/START-
_$ /AUTOSTART_ON=(NEPTUN::,SATURN::) BATCH_1
$ ENABLE AUTOSTART/QUEUES/ON_NODE=NEPTUN
$ ENABLE AUTOSTART/QUEUES/ON_NODE=SATURN
   .
   .
   .
$ STOP/QUEUES/ON_NODE=NEPTUN
 
 

この例の INITIALIZE/QUEUE コマンドは,自動起動キュー BATCH_1 を作成します。 /START 修飾子は,キューの自動起動を有効にします。

最初の ENABLE AUTOSTART/QUEUES コマンドにより,ノード NEPTUN 上でキューの実行が開始されます。2 番目の ENABLE AUTOSTART/QUEUES コマンドはノード SATURN の自動起動を許可し,SATURN 上で停止しているすべての有効な自動起動キュー,および SATURN にフェイルオーバしたすべての自動起動キューを起動させます。

この後,ノード NEPTUN をクラスタ・システムから削除する場合を考えてみます。STOP/QUEUES/ON_NODE コマンドはノード NEPTUN 上のすべてのキューを停止し,自動起動キュー BATCH_1 はノード SATURN にフェイルオーバします。このキューは自動起動機能が有効であり,ノード SATURN では自動起動が許可されているので,BATCH_1 は SATURN 上で自動的に起動します。

/NAME_OF_MANAGER 修飾子が指定されていないので,このコマンドは省略時のキュー・マネージャ SYS$QUEUE_MANAGER が管理するキューに対してのみ有効です。


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