日本-日本語
日本HPホーム 製品 & サービス OpenVMS製品情報
≫  お問い合わせ


OpenVMS マニュアル


 

OpenVMS
ドキュメント・ライブラリ

タイトルページ
目次
まえがき
リファレンス・セクション
    ≫ コマンド一覧
    ≫ レキシカル関数
付録 A:廃止されたコマンド
付録 B:DCL整数表現の範囲を超える数値の処理
索引
PDF    Vol.1   Vol.2
OpenVMS ホーム

HP OpenVMS
DCL ディクショナリ


目次 索引




ユーザが,プロセス権利リストまたはシステム権利リストを修正することを許可します。 SET RIGHTS_LIST コマンドには, /DISABLE か /ENABLE 修飾子のいずれかを指定しなければなりません。

形式

SET RIGHTS_LIST 識別子名[,...]


パラメータ



識別子名[,...]

プロセス権利リストまたはシステム権利リストに追加,あるいは削除する識別子を指定します。識別子名は 1 〜 31 文字の英数字,アンダースコア (_),およびドル記号 ($) からなる文字列です。それぞれの名前は,少なくとも1つの非数字を含んでいなければなりません。

説明

SET RIGHTS_LIST コマンドは,現在のプロセスの権利リスト,システム上の他のプロセスの権利リスト,またはシステム権利リストの中の識別子を変更します。それぞれの場合に必要な特権を知るには,次のガイドラインを使用してください。

  • プロセス権利リストに DYNAMIC 属性を持たない識別子を新たに追加したり変更するには,CMKRNL( カーネルへのモード変更 ) 特権が必要です。

  • システム上の他のプロセス権利リストを変更するには, CMKRNL 特権,および GROUP または WORLD 特権のいずれかが必要です。

  • システム権利リストを変更するには, CMKRNL および SYSNAM( システム論理名 ) 特権の両方が必要です。

  • 1 つのコマンドで /ENABLE 修飾子あるいは /DISABLE 修飾子を使用して 10 よりも多くの識別子を追加あるいは削除する場合は,CMKRNL 特権を必要とします。 SET RIGHTS_LIST コマンドでは, /DISABLE あるいは /ENABLE 修飾子のいずれか一方だけを指定しなければなりません。

このコマンドは,既存の識別子に属性を追加するためにも使用できます。


修飾子



/ATTRIBUTES=(キーワード[,...])

識別子に割り当てる属性を指定します。属性は,新しいあるいは既存の識別子に加えられてもかまいません。有効なキーワードは次のとおりです。

DYNAMIC 非特権の識別子保有者が,識別子をプロセス権利リストに加えたり,もしくは削除できることを指定する。
NOACCESS 識別子のアクセス権を全て無効にします。ユーザがアクセス無し属性の識別子を持っている場合,その識別子はユーザのオブジェクトに対するアクセス権自体には影響を与えません。この識別子は RESOURCE/SU BSYSTEM 属性に対するモディファイアとして機能します。
RESOURCE 識別子保有者が,リソースを請求できることを指定する。
SUBSYSTEM 識別子を持ったユーザがアプリケーションにサブシステム ACE を付加して保護サブシステムの作成/維持を行えるようになります。ファイル・オブジェクトに対してのみ有効です。

識別子から属性を除去するためには,属性キーワードに NO という接頭語を加えてください。たとえばリソース属性を除去するには,/ATTRIBUTE=NORESOURCEを指定します。

省略時は,権利データベースの中の現在のプロセスのものを使用します。現在のプロセスの属性を確認するためには, SHOW PROCESS/RIGHTS コマンドを使用してください。

/DISABLE

プロセス権利リストあるいはシステム権利リストから,識別子を削除します。 /DISABLE 修飾子と /ENABLE 修飾子を同時に指定することはできません。 1 つのコマンドで 10 よりも多くの識別子を削除する場合は, CMKRNL 特権を必要とすることに注意してください。

/ENABLE

プロセス権利リストあるいはシステム権利リストに,識別子を追加します。 /ENABLE 修飾子と /DISABLE 修飾子を同時に指定することはできません。 1 つのコマンドで 10 よりも多くの識別子を追加する場合は, CMKRNL 特権を必要とすることに注意してください。

/IDENTIFICATION=プロセス識別子(PID)

権利リストが修正されるプロセスの,プロセス識別子(PID)を指定します。 PID は,プロセスが作成されるとき,システムによって割り当てられます。 PID を指定するときには,先行するゼロを省略することができます。

/IDENTIFICATION 修飾子は,/PROCESS 修飾子をともに指定することはできません。 /IDENTIFICATION 修飾子も /PROCESS 修飾子も指定されないときは,権利リストの修正は,現在のプロセスに適用されます。 /SYSTEM修飾子と /IDENTIFICATION 修飾子を同時に指定することはできません。

/PROCESS[=プロセス名]

権利リストが修正されるプロセスの名前を指定します。プロセス名は 1 文字から 15 文字の英数字です。

/PROCESS 修飾子と/IDENTIFICATION 修飾子をともに指定することはできません。 /PROCESS 修飾子も /IDENTIFICATION 修飾子も指定されないときは,省略時の設定として,権利リストの修正は現在のプロセスに適用されます。

/SYSTEM 修飾子と /PROCESS 修飾子を同時に指定することはできません。

/SYSTEM

システム権利リストを操作 ( 識別子の追加や削除 ) します。 /PROCESS 修飾子や /PROCESS 修飾子と同時に指定することはできません。

#1
$ SET RIGHTS_LIST/ENABLE/ATTRIBUTES=RESOURCE MARKETING
 

現在のプロセスのプロセス権利リストに,MARKETING という識別子を加えます。リソース属性の指定により,識別子 MARKETING の保有者がリソースを請求することを認めます。

#2
$ SET RIGHTS_LIST/ENABLE/SYSTEM PHYSICS101
%SYSTEM-F-NOPRIV, insufficient privilege or object
 protection violation
$ SET PROCESS/PRIVILEGES=(CMKRNL,SYSNAM)
$ SET RIGHTS_LIST/ENABLE/SYSTEM PHYSICS101
 

システム権利リストに識別子 PHYSICS101 を加えます。システム権利リストを修正するためには, CMKRNL と SYSNAM 特権の両方を持っていなければなりません。


目次 索引

© 2012 Hewlett-Packard Development Company, L.P.