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OpenVMS マニュアル


 

OpenVMS ドキュメント
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目次
まえがき
第 1 章:日本語環境設定ユーティリティ (JSY$CONTROL) -- I64/Alpha のみ
第 2 章:日本語メール・ユーティリティ (JMAIL) -- Alpha/VAX のみ
第 3 章:日本語ソート/マージ (SORT/MERGE)
第 4 章:ローマ字・かな漢字変換型 INQUIRE (KINQUIRE)
第 5 章:個人辞書編集ユーティリティ (JDICEDIT)
第 6 章:漢字コード変換ユーティリティ (KCODE)
第 7 章:DEC 漢字コード変換ユーティリティ (KCONVERT) -- Alpha/VAX のみ
第 8 章:デバッガの日本語拡張機能
第 9 章:日本語DECnet/SNA リモート・ジョブ・エントリ (RJE) -- Alpha/VAX のみ
第 10 章:日本語DECnet/FNA リモート・ジョブ・エントリ (F-RJE) -- VAXのみ
第 11 章:日本語メッセージ -- Alpha/VAX のみ
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第 4 章
ローマ字・かな漢字変換型 INQUIRE (KINQUIRE)

この章では,ローマ字・かな漢字変換型 INQUIRE コマンドについて説明します。

4.1 機能概要

KINQUIRE は DCLのINQUIRE コマンドの「ローマ字・かな漢字変換版」です。 INQUIRE コマンドと同様に,プロンプトの表示,文字列の入力およびシンボルへの代入を行います。このとき,文字列の入力中に「ローマ字・かな漢字変換」を行うことができます。KINQUIRE コマンドを使用することにより,コマンド・プロシージャ内でも簡単に漢字の入力を行うことができます。また,画面上の位置指定機能を備えていますので,コマンド・プロシージャによるメニュー処理にも有効です。

4.2 KINQUIRE コマンド

この節では,KINQUIRE コマンドの形式,パラメータ,修飾子について説明します。




ローマ字・かな漢字変換機能を起動します。

形式

KINQUIRE シンボル名 [プロンプト文字列]

コマンド修飾子 省略時設定
/GLOBAL /LOCAL
/LOCAL /LOCAL
/[NO]PUNCTUATION /PUNCTUATION
/[NO]PASSALL /PASSALL
/LINE = 行位置 (無し)
/COLUMN = けた位置 /COLUMN = 1
/END_OF_FILE = ラベル (無し)
/[NO]KANJI_DICTIONARY /NOKANJI_DICTIONARY

パラメータ



シンボル名

入力された文字列を代入するシンボル名を指定します。

プロンプト文字列

ターミナルに表示するプロンプト文字列を指定します。 /NOPUNCTUATION 修飾子を指定していなければ,": " が文字列の最後に表示されます。

修飾子



/GLOBAL

シンボルをグローバル・シンボル・テーブルに置くことを指定します。

/LOCAL

シンボルをローカル・シンボル・テーブルに置くことを指定します。

/PUNCTUATION (省略時設定)
/NOPUNCTUATION

": " をプロンプト文字列に続けて表示するかどうかを指定します。
省略時の設定は /PUNCTUATION で ": " が表示されます。

/LINE=行位置

プロンプト文字列を表示するときの画面上の行位置を指定します。
省略時の設定では /COLUMN が指定されている場合は 1 ,指定されていなければ次の行になります。

/COLUMN=けた位置

プロンプト文字列を表示するときの画面上のけた位置を指定します。
省略時の設定は1です。

/PASSALL

/NOPASSALL (省略時設定)

英大文字変換などを行わず,入力された文字列そのままを指定されたシンボルへ代入します。
省略時の設定は /NOPASSALL で,英大文字変換などが行われます。

/END_OF_FILE=ラベル

[CTRL/Z] のみが入力された場合,指定されたラベルをもつコマンド行に制御が移ります。コマンド・プロシージャ内でのみ有効です。

/KANJI_DICTIONARY[=個人辞書名]
/NOKANJI_DICTIONARY (省略時設定)

かな漢字変換に個人辞書を使用するかどうかを指定します。日本語ファイル名は指定できません。

/KANJI_DICTIONARY で辞書名が省略された場合は,論理名 JSY$KOJIN で定義されている辞書が使用されます。JSY$KOJIN が未定義の場合は,SYS$LOGIN:JSYKOJIN.JISHO が使用されます。

省略時の設定は,/NOKANJI_DICTIONARY で,個人辞書は使用せず,システム辞書のみを使用して変換を行います。 /NOKANJI_DICTIONARY の場合には,個人辞書を開く必要がない分, /KANJI_DICTIONARY に比べて動作が早くなります。




変換機能



入力 ローマ文字/ひらがな(カナ・シフト時)
変換 漢字/ひらがな/カタカナ/ローマ文字全角/記号/無変換




入力方法



$ KINQUIRE  SYM  "文字列" 
 
            ↓初期状態("文字列"というプロンプト表示に対し, 
                入力待ち状態になります)。 
 
文字列: 
 
            ↓ローマ字入力(ローマ字で読みを入力します)。 
 
文字列: ro-ma 
 
            ↓カタカナ変換(カタカナ変換キーを押します)。 
 
文字列: ローマ 
 
            ↓ひらがな入力(カナ・シフト・キーを押すと, 
                ひらがな入力ができます。 
                ひらがな入力で読みを入力します)。 
 
文字列: ローマじ 
 
            ↓漢字変換(漢字変換キーを押します)。 
 
文字列: ローマ字 
 



4.3 制限事項

ブロードキャスト・メッセージ(REPLY コマンド,メールの着信など)を受けた場合に,プロンプトおよび入力文字列の再表示を行いません。この場合は [CTRL/R] により再表示を行ってください。

"Country>>" というプロンプトに対し,"日本" を入力し,シンボルABC に代入します。

$ KINQUIRE/NOPUNCTUATION ABC "Country >>" 
Country >> 日本 
$ SHOW SYMBOL ABC 
   ABC = "日本" 
$ 



4.5 かな漢字変換キー配列

かな漢字変換キー配列は EVEJ キーパッドと LEIA キーパッドの両方が同時に有効になります。日本語環境設定ユーティリティによる設定には無関係です。

詳しくは,『日本語ライブラリ 利用者の手引き』の付録Aを参照してください。


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