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OpenVMS マニュアル


 

OpenVMSマニュアル
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目次
まえがき
第1章:インストールに関する注意事項
第2章:関連製品に関する注意事項
第3章:一般ユーザ向けの注意事項
第4章:システム管理に関する注意事項
第5章:プログラミングに関する注意事項
第6章:ハードウェアに関する注意事項
付録A:インターロックされたメモリ命令の使用
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V8.4 リリース・ノート【翻訳版】


目次 索引



ここでは,システム・パラメータに関する注意事項について説明します。

4.41.1 新しいシステム・パラメータ

V8.3

新しいシステム・パラメータについては,『HP OpenVMS V8.3 新機能説明書』を参照してください。

4.41.2 廃止されたシステム・パラメータ

V8.3

以下のシステム・パラメータは, OpenVMS Version 8.3 で「廃止」扱いになりました。

  • SMP_CPUS

  • SMP_CPUSH

  • IO_PREFER_CPU

  • IO_PREFER_CPUS

  • NPAG_AGGRESSIVE

  • NPAG_GENTLE

  • SCH_CTLFLAGS

  • SHADOW_REC_DLY

  • TTY_SILOTIME

  • BALSETCNT

  • BREAKPOINTS

  • MMG_CTLFLAGS

  • MULTITHREAD

  • NISCS_MAX_PKTSZ

  • NISCS_PORT_SERV

  • SECURITY POLICY

  • SHADOW_HBMM_RTC

  • SHADOW_PSM_RDLY

  • SHADOW_SYS_DISK

  • WBM_MSG_UPPER

以下の新しいパラメータで,それぞれ該当する以前のパラメータが置き換えられています。

  • SMP_CPU_BITMAP

  • IO_PRCPU_BITMAP

これらの新しいシステム・パラメータについての詳細は,『OpenVMS システム管理ユーティリティ・リファレンス・マニュアル』またはオンライン・ヘルプを参照してください。

4.41.3 システム・パラメータの変更

V8.4

OpenVMS Version 8.4 では,以下のシステム・パラメータが変更されました。

  • AUTO_DLIGHT_SAV - now dynamic

  • MULTITHREAD - now dynamic

V8.3

OpenVMS Version 8.3 で以下のシステム・パラメータが変更されています。

  • BALSETCNT - 説明が変更されました。

  • BREAKPOINTS - 動的になりました。

  • MMG_CTLFLAGS - 追加のビットが定義され,言い回しが変更されました。

  • MULTITHREAD - I64 のサポートが追加されました。

  • NISCS_MAX_PKTSZ - 言い回しが変更されました。

  • NISCS_PORT_SERV - ビット定義が変更されました。

  • SECURITY POLICY - ビット 13 および 14 が定義されました。

  • SHADOW_SYS_DISK - 言い回しが変更されました。

  • WBM_MSG_UPPER - デフォルトが変更されました。

これらのパラメータについての詳細は,オンライン・ヘルプまたは『OpenVMS システム管理ユーティリティ・リファレンス・マニュアル』を参照してください。

4.42 Terminal Fallback Facility (TFF)

V8.2

OpenVMS Alpha システムの Terminal Fallback Facility (TFF) には,フォールバック・ドライバ (SYS$FBDRIVER.EXE),共有イメージ (TFFSHR.EXE), Terminal Fallback ユーティリティ (TFU.EXE),フォールバック・テーブル・ライブラリ (TFF$MASTER.DAT) が含まれます。

  注意
ユーザが呼び出し可能なインタフェースとして公開されているものではないため, TFFSHR は IMAGELIB から削除されています。ただし,イメージは現在でも SYS$LIBRARY: ディレクトリにあります。

TFF を起動するには,次のように SYS$MANAGER にある TFF スタートアップ・コマンド・プロシージャを起動します。

$ @SYS$MANAGER:TFF$SYSTARTUP.COM

フォールバックを有効にしたり,フォールバック属性を変更するには,次のように Terminal Fallback ユーティリティ (TFU) を起動します。

$ RUN SYS$SYSTEM:TFU
TFU>

端末に対するデフォルトのフォールバックを有効にするには,次の DCL コマンドを入力します。

$ SET TERMINAL/FALLBACK

OpenVMS Alpha TFF は,次の点で OpenVMS VAX TFF と異なります。

  • Alpha システムでは,TFF フォールバック・ドライバの名前は SYS$FBDRIVER.EXE です。 VAX システムでは,TFF フォールバック・ドライバの名前は FBDRIVER.EXE です。

  • Alpha システムでは,TFF は 16 ビット文字のフォールバックを処理できます。 OpenVMS Alpha フォールバック・テーブル・ライブラリ (TFF$MASTER.DAT) には, VAX ライブラリより 4 つ多い 16 ビット文字テーブルが含まれます。 表 4-4 に,これらの追加テーブルを示します。

    表 4-4 TFF 文字フォールバック・テーブル
    テーブル名 ベース 説明
    BIG5_HANYU BIG5 BIG5 を CNS 11643 (SICGCC) 端末/プリンタへ
    HANYU_BIG5 CNS CNS 11643 (SICGCC) を BIG5 端末/プリンタへ
    HANYU_TELEX CNS CNS 11643 を MITAC TELEX-CODE 端末へ
    HANGUL_DS KS KS を DOOSAN 200 端末へ


    これらのテーブルは主にアジア地域で使用されます。また,このテーブルの形式は, 16 ビット文字フォールバックのサポートのために変更されています。

  • Alpha システムでは,TFU コマンド SHOW STATISTICS はフォールバック・ドライバ (SYS$FBDRIVER.EXE) のサイズを表示しません。

RT 端末は TFF ではサポートされません。

Terminal Fallback Facility の詳細については, OpenVMS ドキュメント Web サイトで,アーカイブ扱いになった『OpenVMS Terminal Fallback Utility Manual』を参照してください。

http://www.hp.com/go/openvms/doc

このマニュアルを参照するには,左側のサイドバーに表示されている "Archived documents" をクリックしてください。

4.43 User Environment Test Package (UETP) (Integrity のみ)

V8.2

User Environment Test Package (UETP) を使用する際には,以下の点に注意が必要です。

  • ロード・フェーズ中に, UETMEMY01でアクセス・バイオレーションが時折発生します。これによって,実行が終了したり,実行結果の有効性に影響を与えることはありません。 UETP は,それでも利用可能で,正しい結果を出力します。

  • デバイス・フェーズは現在,アクセス・バイオレーションが発生して実行が完了しません。

  • DECnet フェーズは問題なく動作します。クラスタ・フェーズは,まだテスト中です。このフェーズは問題なく動作しているように見えますが,何点か注意事項があります。また,他のシステムの名前が正しく出力されません。



4.44 推奨するキャッシュ方式

恒久的制限事項

Virtual I/O キャッシュ (VIOC) (別名 VAX Cluster キャッシュ (VCC)) は, OpenVMS Integrity では利用できません。 OpenVMS Integrityでは,SYSGEN パラメータの VCC_FLAGS に 1 を設定しても, 0 を設定したのと同じになります。したがって,キャッシュはロードされません。

Alpha システムと Integrity システムの両方でお勧めできるキャッシュ方式は,拡張ファイル・キャッシュ (XFC) です。 XFC の詳細は『OpenVMS システム管理者マニュアル』を参照してください。

OpenVMS Alpha の将来のリリースでは,VIOC はサポートされなくなります。

4.45 OpenVMS の Analyze ユーティリティ

ここでは,Analyze ユーティリティに関する注意事項について説明します。

4.45.1 フォーマットされたシンボル・ベクタがデータ・セグメントに正しく表示される

これまでは,シンボル・ベクタ要約情報には,シンボル・ベクタが存在するセグメントが表示されず,ダイナミック・セグメント内のシンボル・ベクタだけがフォーマットされていました。

この問題は,OpenVMS V8.3-1H1 で修正されました。シンボル・ベクタが存在するデータ・セグメントでは,フォーマットされたシンボル・ベクタが表示されるようになりました。フォーマットされたシンボル・ベクタはデータに埋め込まれ,データのダンプ内に表示されます。

同一データを 2 度フォーマッティングするのを避けるために,ダイナミック・セグメントではシンボル・ベクタは表示されなくなりました。シンボル・ベクタを簡単にフォーマットできるようにするために, /SEGMENT 修飾子に対して SYMBOL_VECTOR キーワードが使用できるようになりました。このキーワードを指定すると,結果の出力にはフォーマットされたシンボル・ベクタだけが表示されます。周りのデータは表示されません。すべてのデータをフォーマットして表示するには,番号を使ってセグメントを選択してください。

以前のコマンド /SEGMENT=DYNAMIC と同等のシンボル・ベクタの出力が必要な場合には, /SEGMENT=(DYNAMIC,SYMBOL_VECTOR) 修飾子を使ってください。

要約情報には,シンボル・ベクタが存在するデータ・セグメントの名前が表示されます。

4.45.2 トランスファー・アレイがデータ・セグメント内にフォーマットされるようになった

これまでは,セグメント番号または ALL キーワードのいずれかを使って,トランスファー・アレイが存在するデータ・セグメントを選択しても,トランスファー・アレイはフォーマットされませんでした。トランスファー・アレイについての情報は,要約にのみ表示されていました。

この問題は,OpenVMS Version 8.3-1H1 で修正されました。

フォーマットされたトランスファー・アレイがデータ・セグメント内に表示されるようになりました。

4.45.3 システム・バージョン・アレイがダイナミック・セグメント内にフォーマットされるようになった

システム・バージョン・データはダイナミック・セグメント内にあります。これまでは,セグメント番号,ALL または DYNAMIC のキーワードのいずれかを使って,ダイナミック・セグメントを選択しても,システム・バージョン・アレイは表示されませんでした。システム・バージョン・アレイについての情報は,要約にのみ表示されていました。

この問題は,OpenVMS Version 8.3-1H1 で修正されました。

フォーマットされたシステム・バージョン・アレイがダイナミック・セグメント内に表示されるようになりました。

4.45.4 /SEGMENT 修飾子の機能拡張

ダイナミック・セグメント用の /SEGMENT 修飾子が,機能拡張されました。 Analyze は,/SEGMENT=DYNAMIC 修飾子でキーワードを受け付けるようになり,カスタマイズされた情報が表示できるようになりました。選択可能な情報に対するキーワードは,以下のとおりです。

  • ALL - (省略時の指定) ダイナミック・セグメントのすべての部分をフォーマット

  • TAGS - タグ・アレイをフォーマット

  • IMAGE_STRINGS - 指定したイメージの文字列をフォーマット

  • RELOCATIONS - イメージの再配置情報をフォーマット

  • FIXUPS - イメージのフィックスアップをフォーマット

  • SYSTEM_VERSION_ARRAY - システム・バージョン・アレイをフォーマット

省略時の指定である /SEGMENT=ALL は,すべてのイメージ情報をフォーマットします。

TAGS キーワードを使ったフォーマッティングには必要なイメージの名前が含まれるため,名前を表示するために IMAGE_STRINGS を指定する必要はないことに注意してください。

4.45.5 セクション・エスケープ機能のサポート

OpenVMS V8.3 では,Analyze ユーティリティは,65,280 を超えるセクションを持つオブジェクト・モジュールを解析すると,完了しませんでした。セクション・ヘッダ・テーブルの表示で,ループに陥っていました。

この問題は,OpenVMS V8.3-1H1 で修正されました。

4.46 OpenVMS の INSTALL ユーティリティ (S2 空間に常駐イメージをインストールする)

INSTALL ユーティリティは,常駐イメージのコード・セグメントを 64 ビット S2 アドレス空間へインストールする機能をサポートするようになりました。ただしすべてのコードが,完全な 64 ビット・アドレス空間 (P2 または S2) で実行できるわけではありません。たとえば,例外を処理するためには,コードは 64 ビット PC に対応していなければなりません。また,一部のコンパイラでは,64 ビット・アドレス空間用のコードを生成するときには,/POINTER_SIZE=64 コマンド修飾子を指定する必要があります。

対応していないコードを S2 空間にマッピングするのを避けるために, INSTALL ユーティリティは,省略時の指定では,コード・セグメントを S0/S1 空間にマッピングします。 INSTALL ユーティリティが常駐イメージのコード・セグメントを S2 空間にマッピングするのは,以下の条件が満たされた場合だけです。

  • 開発者がイメージをリンクする際に /SEGMENT_ATTRIBUTE=CODE=P2 修飾子を使うことにより,コードが 64 ビット対応であることを明示的に指定した場合。

  • S2 空間の常駐コード領域に,コード・セグメントをマッピングできるだけの大きさの割り当て済みの空間がある場合。領域のサイズは,システム・パラメータ GH_RES_CODE_S2 (ページ数) で決まります。省略時の値は 0 です。つまり,デフォルトでは,64 ビット対応の常駐イメージであっても,コードは S0/S1 空間にマッピングされます。


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