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SYSMAN の PARAMETERS SET コマンド,PARAMETERS WRITE コマンド,および PARAMETERS USE コマンドを使用すると,アクティブ・パラメータ値を変更できます。
アクティブ値を変更するとメモリ上の値が変更されるため,ただちにダイナミック・パラメータに影響します。ダイナミック・パラメータについての詳細は,『Compaq OpenVMS システム管理ユーティリティ・リファレンス・マニュアル』を参照してください。また,SYSMAN の PARAMETERS SHOW/DYNAMIC コマンドを使っても調べることができます。ダイナミック・パラメータ以外のパラメータ値は,システムの稼働中には変更できません。
アクティブ値を変更しても,ディスク上のシステム・パラメータ・ファイルには影響はありません。次回のシステム・ブート時には,以前の現在値がアクティブ値として使用されるためです。
新しいアクティブ・パラメータ値を設定し,その値を以降のブート操作で使用する場合には,PARAMETERS WRITE CURRENT コマンドを使って,新しい値を現在のパラメータ・ファイルに書き込みます。次の例を参照してください。
SYSMAN によって変更されたパラメータ値は, AUTOGEN コマンド・プロシージャによって上書きされます。 SYSMAN で行った変更内容を保持するためには, SYS$SYSTEM:MODPARAMS.DAT に新しいパラメータ値を指定する必要があります。手順については, 第 15.5.1 項 を参照してください。 |
SYSMAN> PARAMETERS SET LGI_BRK_TMO 300 SYSMAN> PARAMETERS WRITE ACTIVE SYSMAN> PARAMETERS SHOW LGI_BRK_TMO Node NODE21: Parameters in use: ACTIVE Parameter Name Current Default Minimum Maximum Unit Dynamic -------------- ------- ------- ------- ------- ---- ------- LGI_BRK_TMO 300 300 0 -1 Seconds D Node NODE22: Parameters in use: ACTIVE Parameter Name Current Default Minimum Maximum Unit Dynamic -------------- ------- ------- ------- ------- ---- ------- LGI_BRK_TMO 300 300 0 -1 Seconds D |
SYSMAN> PARAMETERS USE CURRENT SYSMAN> PARAMETERS SHOW LGI_BRK_TMO Node NODE21: Parameters in use: CURRENT Parameter Name Current Default Minimum Maximum Unit Dynamic -------------- ------- ------- ------- ------- ---- ------- LGI_BRK_TMO 600 300 0 -1 Seconds D Node NODE22: Parameters in use: CURRENT Parameter Name Current Default Minimum Maximum Unit Dynamic -------------- ------- ------- ------- ------- ---- ------- LGI_BRK_TMO 600 300 0 -1 Seconds D |
SYSMAN> PARAMETERS WRITE ACTIVE SYSMAN> PARAMETERS USE ACTIVE SYSMAN> PARAMETERS SHOW LGI_BRK_TMO Node NODE21: Parameters in use: ACTIVE Parameter Name Current Default Minimum Maximum Unit Dynamic -------------- ------- ------- ------- ------- ---- ------- LGI_BRK_TMO 600 300 0 -1 Seconds D Node NODE22: Parameters in use: ACTIVE Parameter Name Current Default Minimum Maximum Unit Dynamic -------------- ------- ------- ------- ------- ---- ------- LGI_BRK_TMO 600 300 0 -1 Seconds D |
15.8 SYSGEN ユーティリティによるシステム・パラメータの管理
システム・パラメータを変更する場合には,できるだけ AUTOGEN を使用してください (詳細は 第 15.5 節 を参照)。何らかの理由で AUTOGEN を使用できない場合には, SYSMAN ユーティリティを使用してください (詳細は 第 15.7 節 を参照)。 |
次に,SYSGEN ユーティリティを使ってシステム・パラメータを管理できる作業を示します。ただし,この方法はなくべく使用しないでください。
作業 | 参照箇所 |
---|---|
パラメータ値の表示 | 第 15.8.2 項 |
省略時のパラメータ・ファイル内の現在値の変更 | 第 15.8.3 項 |
稼働中のシステムのアクティブ値の変更 1 | 第 15.8.4 項 |
新しいパラメータ・ファイルの作成 | 第 15.8.5 項 |
SYSGEN でシステム・パラメータを管理するときに使用するコマンドを, 表 15-4 に示します。SYSGEN コマンドについての詳細は,『Compaq OpenVMS システム管理ユーティリティ・リファレンス・マニュアル』の SYSGEN の節を参照してください。
コマンド | 機能 |
---|---|
SHOW | パラメータ値を表示する。 |
USE | メモリまたはディスクから,調査または変更のために一時作業領域に値を読み込む。 |
SET | パラメータ値を変更する。変更内容は作業領域のみで有効。変更内容をより永久的なものにするためには,WRITE コマンドが必要。 |
WRITE | 作業領域の内容をメモリまたはディスクに書き込む。 |
一時作業領域についての詳細は, 第 15.8.1 項 を参照してください。
15.8.1 パラメータ値と SYSGEN について
第 15.1.1 項 で説明しているように,システム・パラメータの値にはいくつかの種類があります。簡単にまとめると,現在値 とは,ディスク上の省略時のパラメータ・ファイルに格納されている値のことです。 アクティブ値 とは,メモリ内に格納され,システムの稼働中に使用される値のことです。これらの値のほかにも, SYSGEN はディスク上の独自の作業領域にパラメータ値を一時的に書き込みます。この値を一時値と呼びます。 図 15-3 は,この 3 種類の値と, SYSGEN コマンドがそれらの値にどう影響するかを示しています。
図 15-3 SYSGEN パラメータの一時値,アクティブ値,現在値
パラメータ値を表示または変更する場合,通常のセッションでは次の手順に従います。
システム・パラメータについての詳細は,『Compaq OpenVMS システム管理ユーティリティ・リファレンス・マニュアル』を参照してください。
15.8.2 SYSGEN によるパラメータ値の表示
システム・パラメータの値を表示するときには,次の手順に従います。
$ RUN SYS$SYSTEM:SYSGEN |
表示対象 | 入力するコマンド |
---|---|
アクティブ値 | USE ACTIVE |
現在値 | USE CURRENT |
他のパラメータ・ファイルの値 | USE ファイル指定 |
ファイル指定には,表示したい値が含まれているパラメータ・ファイルの名前を指定する。たとえば,USE SYS$SYSTEM:ALTPARAMS.DAT。 |
SHOW [/修飾子] [パラメータ名] |
特定のタイプのパラメータを表示する場合には,修飾子を指定する。例を示す。
表示対象となるグループ | 入力するコマンド |
---|---|
WSMAX パラメータ | SHOW WSMAX |
すべてのダイナミック
・パラメータ |
SHOW/DYNAMIC |
TTY カテゴリのすべての
パラメータ |
SHOW/TTY |
すべてのパラメータ | SHOW/ALL |
SYSGEN SHOW コマンドと修飾子についての詳細は,『Compaq OpenVMS システム管理ユーティリティ・リファレンス・マニュアル』の SYSGEN の節を参照してください。
ここでは, SYSGEN を使ってすべての TTY システム・パラメータの現在値を表示します。
$ RUN SYS$SYSTEM:SYSGEN SYSGEN> USE CURRENT SYSGEN> SHOW/TTY |
$ RUN SYS$SYSTEM:SYSGEN SYSGEN> USE CURRENT SYSGEN> SHOW/TTY |
Parameters in use: Current(1) Parameter Name Current Default Min. Max. Unit Dynamic -------------- ------- ------- ------- ------- ---- ------- (2) (3) (4) (5) (6) (7) TTY_SCANDELTA 10000000 10000000 100000 -1 100Ns TTY_DIALTYPE 0 0 0 255 Bit-Encode TTY_SPEED 15 15 1 16 Special TTY_RSPEED 0 0 0 16 Special TTY_PARITY 24 24 0 255 Special TTY_BUF 80 80 0 65535 Characters TTY_DEFCHAR 402657952 402657952 0 -1 Bit-Encode TTY_DEFCHAR2 135178 4098 0 -1 Bit-Encode TTY_TYPAHDSZ 78 78 0 -1 Bytes TTY_ALTYPAHD 2048 200 0 32767 Bytes TTY_ALTALARM 750 64 0 -1 Bytes TTY_DMASIZE 64 64 0 -1 Bytes D (8) TTY_CLASSNAME "TTY" "TTY" "AA" "ZZ" Ascii TTY_SILOTIME 8 8 0 255 Ms TTY_TIMEOUT 3600 900 0 -1 Seconds D TTY_AUTOCHAR 7 7 0 255 Character D SYSGEN> |
SYSGEN は,次の情報を表示します。
15.8.3 SYSGEN によるシステム・パラメータ・ファイルの変更
システム生成ユーティリティ (SYSGEN) を使って変更されたパラメータ値は, AUTOGEN コマンド・プロシージャによって上書きされます。 SYSGEN による変更内容を保持するには, SYS$SYSTEM:MODPARAMS.DAT ファイルで新しいパラメータ値を指定する必要があります ( 第 15.5.1 項 を参照)。 |
システム・パラメータの変更は SYSGEN を使ってもできます。ただしシステム・パラメータ値を変更する場合にはできるだけ AUTOGEN を使ってください。詳細は 第 15.5 節 を参照してください。 AUTOGEN を使用できない場合には,システム管理ユーティリティ (SYSMAN) を使用してください。詳細は 第 15.7 節 を参照してください。 |
VAX システム・パラメータ・ファイルの TTY_TIMEOUT パラメータの値を変更します。
$ SET DEFAULT SYS$SYSTEM $ RUN SYSGEN SYSGEN> USE CURRENT SYSGEN> SET TTY_TIMEOUT 3600 SYSGEN> WRITE CURRENT %OPCOM, 15-APR-2000 16:04:06.30, message from user SYSTEM %SYSGEN-I-WRITECUR, CURRENT system parameters modified by process ID 00160030 into file VAXVMSSYS.PAR SYSGEN> EXIT |
SYSGEN によって変更されたパラメータ値は, AUTOGEN コマンド・プロシージャによって上書きされます。 SYSGEN による変更内容を保持するためには, SYS$SYSTEM:MODPARAMS.DAT ファイルで新しいパラメータ値を指定する必要があります ( 第 15.5.1 項 を参照)。 |
システム・パラメータの変更は SYSGEN を使ってもできます。しかし,システム・パラメータ値を変更する場合にはできるだけ AUTOGEN を使ってください。詳細は 第 15.7 節 を参照。 |
アクティブ値を変更すると,ダイナミック・パラメータにすぐに影響を与え,メモリ内にある値が変更されます。ダイナミック・パラメータについての詳細は,『Compaq OpenVMS システム管理ユーティリティ・リファレンス・マニュアル』を参照してください。また,SYSGEN の SHOW/DYNAMIC コマンドを使ってもダイナミック・パラメータであるか調べることができます。ダイナミック・パラメータ以外の値をシステムの稼働中に変更することはできません。
アクティブ値を変更しても,ディスク上のシステム・パラメータの現在値には影響を与えません。次回のシステム・ブート時に,それまでの現在値がアクティブ値として設定されます。
パラメータの新しいアクティブ値を設定し (WRITE ACTIVE と入力),以降のブート時に新しい値を使用する場合には, 第 15.8.3 項 で説明しているように, WRITE CURRENT コマンドを使用して,ディスク上の現在のパラメータ・ファイルに新しい値を書き込む必要があります。また,パラメータがダイナミック・パラメータでない場合には, WRITE CURRENT コマンドを入力して,システムを再ブートする必要があります。
SYSGEN を使ってアクティブ・パラメータを変更すると, DCL の SET MESSAGE コマンドを使ってシステム・メッセージの形式を変更していない限り,オペレータ通信マネージャ (OPCOM) により,そのメッセージがオペレータ・ログとオペレータ・コンソールに書き込まれます。
$ SET DEFAULT SYS$SYSTEM $ RUN SYSGEN SYSGEN> SET PFCDEFAULT 127 SYSGEN> WRITE ACTIVE %OPCOM, 15-APR-2000 16:04:06.30, message from user SYSTEM %SYSGEN-I-WRITEACT, ACTIVE system parameters modified by process ID 00160030 SYSGEN> EXIT |
$ SET DEFAULT SYS$SYSTEM $ RUN SYSGEN SYSGEN> SET PFCDEFAULT 127 SYSGEN> WRITE ACTIVE %OPCOM, 15-APR-2000 16:04:06.30, message from user SYSTEM %SYSGEN-I-WRITEACT, ACTIVE system parameters modified by process ID 00160030 SYSGEN> WRITE CURRENT %OPCOM, 15-APR-2000 16:04:06.30, message from user SYSTEM %SYSGEN-I-WRITECUR, CURRENT system parameters modified by process ID 00160030 into file ALPHAVMSSYS.PAR SYSGEN> EXIT |
15.8.5 SYSGEN による新規パラメータ・ファイルの作成
パラメータ・ファイルを新しく作成しても,稼働中のシステムには影響を与えません。しかし,それ以降の会話型ブート操作で,アクティブなシステムを新しいファイルの値で初期化することができます。
$ SET DEFAULT SYS$SYSTEM $ RUN SYSGEN |
USE ファイル指定 |
ファイル指定には,ベースとなる既存のパラメータ・ファイルを指定する。このファイルの値を変更して,新しいパラメータ・ファイルを作成できる。
SET パラメータ名 値 |
パラメータ名には,値を変更するパラメータの名前を指定する。値には,そのパラメータの新しい値を指定する。
WRITE ファイル指定 |
ファイル指定には,作成するパラメータ・ファイルの名前を指定する。
SYSGEN ユーティリティを使って変更したパラメータ値は, AUTOGEN コマンド・プロシージャによって上書きされます。 SYSGEN による変更内容を保持するためには, SYS$SYSTEM:MODPARAMS.DAT ファイルに新しいパラメータ値を指定する必要があります ( 第 15.5.1 項 を参照)。 |
$ SET DEFAULT SYS$SYSTEM $ RUN SYSGEN SYSGEN> USE SYS$MANAGER:PARAMS.PAR SYSGEN> SET TTY_TIMEOUT 3600 SYSGEN> WRITE SYS$MANAGER:PARAMS.PAR SYSGEN> EXIT |
$ SET DEFAULT SYS$SYSTEM $ RUN SYSGEN SYSGEN> USE SYS$MANAGER:PARAMS.PAR SYSGEN> SET TTY_TIMEOUT 1000 SYSGEN> WRITE OURSITE.PAR SYSGEN> EXIT |
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