HP OpenVMS Systems Documentation |
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以下に,国際化DECwindows Motif V1.6 および日本語DECwindows Motif V1.6 をアンインストールする実行例を紹介します。
アンインストールは,日本語DECwindows Motif V1.6 ,国際化DECwindows Motif V1.6 の順に行います。
この例では,DECnetがシャットダウンしていて,ユーザがログインしていないことを前提としています。
4.2.1 日本語DECwindows Motif V1.6 のアンインストレーション
$ PRODUCT REMOVE JDECW The following product has been selected: DEC AXPVMS JDECW V1.6 Layered Product Do you want to continue? [YES] The following product will be removed from destination: DEC AXPVMS JDECW V1.6 DISK$1:[VMS$COMMON.] Portion done: 0%...10%...20%...30%...40%...50%...60%...70%...80%...90%...100% The following product has been removed: DEC AXPVMS JDECW V1.6 Layered Product $ |
4.2.2 国際化 DECwinndows Motif V1.6 のアンインストレーション
$ PRODUCT REMOVE DWMOTIF_I18N The following product has been selected: DEC AXPVMS DWMOTIF_I18N V1.6 Layered Product Do you want to continue? [YES] The following product will be removed from destination: DEC AXPVMS DWMOTIF_I18N V1.6 DISK$1:[VMS$COMMON.] Portion done: 0%...10%...20%...30%...40%...50%...60%...70%...80%...90%...100 The following product has been removed: DEC AXPVMS DWMOTIF_I18N V1.6 Layered Product $ |
ここでは,製品のインストレーション時あるいは製品の使用時に発生する可能性のある障害あるいはエラーに対処するための情報を提供します。
5.1 日本語 DECwindows Motif のインストレーション・エラー
インストレーション時に問題を検出した場合は,ユーザにそれを通知し,インストレーションを継続するかどうか問い合わせます。ある状況の場合は,YES と応答して処理を継続することができます。インストレーション処理を中止し,問題を修正する場合は NO と応答するか Return キーを押します。続いて,問題を修正して,インストレーションを再度実行します。
インストレーションに失敗した場合は,次のメッセージが表示されます。
%PCSI-E-S_OPFAIL, operation failed %PCSIUI-E-ABORT, operation terminated due to an unrecoverable error condition |
インストレーション中に,以下のいずれかの状況が存在する場合はエラーが発生する可能性があります。
これらの条件により発生したエラー・メッセージについての説明は,システム・メッセージ,回復手順,OpenVMS ソフトウェア・インストレーションに関する OpenVMS ドキュメントを参照してください。上記の状態が通知された場合は,メッセージに記述されている適切な処置を行う必要があります。
インストレーションに必要な条件については, 第 1 章 を参照してください。
標準版 DECwindows Motifは,OpenVMS のインストレーション・プロシージャを使用してオペレーティング・システムと同時にインストールすることも可能です。
ここでは,標準版 DECwindows Motif を単独でインストールする場合の手順について説明します。
ここでは,POLYCENTERソフトウェア・インストレーション・ユーティリティを使用して,標準版 DECwindows Motif ソフトウェアをインストールするために必要な準備と条件について説明します。
DECwindows Motif をインストールし設定を行うには,適切なバージョンの OpenVMS オペレーティング・システムと充分な容量のメモリ,およびライセンスが必要です。また,システムのアップグレードの場合は, OSF/Motif Release 1.1.3 プログラミング・ファイルあるいはブックリーダ・ファイルのカスタマイズ内容の保管が必要な場合があります。
この節の構成と内容は次のとおりです。
インストレーションを始める前にリリース・ノートをお読みください。オンライン・リリース・ノートが用意されています。 |
DECwindows Motif for OpenVMS Version 1.6 ソフトウェアは, OpenVMS Version 8.3 がサポートするすべてのプロセッサにインストールすることができます。サポートされているハードウェアの一覧については, OpenVMS および DECwindows Motif のソフトウェア仕様書(SPD)を参照してください。
6.2 必要なオペレーティング・システム・ソフトウェア
DECwindows Motif for OpenVMS Version 1.6 のインストールには,システムに OpenVMS Version 8.3 オペレーティング・システムがインストールされていることが必要です。
サポートされているバージョンの OpenVMS がシステムにインストールされていない場合は, DECwindows Motif をインストールしようとするとインストレーションが失敗します。
OpenVMSオペレーティング・システムには, DECwindows Motif をサポートするコンポーネントのサブセットが 2 つ含まれています。 DECwindows Motif ソフトウェアを使用するには, 表 6-1 に示すコンポーネントがインストールされた状態で OpenVMSシステムが稼動している必要があります。
オプション | 説明 |
---|---|
DECwindows Motif ネットワーク・トランスポートおよびベース・システム・サポート | このコンポーネントは DECwindows Motif のインストレーション,および DECwindows Motif アプリケーションの実行に必要です。 OpenVMSのインストレーション時にこのオプションのインストレーションを行うかどうか問い合わせるプロンプトが表示されます。
OpenVMSのこのオプションがインストールされているかどうか確認するには,次のファイルが存在するかどうかを確認してください。
|
DECwindows X11 Display Server ,フォントおよびデバイス・ドライバ | このコンポーネントは,システムに DECwindows Motif アプリケーションその他のX11アプリケーションを表示するために必要です。 OpenVMS のインストレーション時に,このオプションをインストールするかどうかのプロンプトが表示されます。
OpenVMS にこのオプションがインストールされているかどうか確認するには,次のファイルが存在するかどうかを確認してください。
システムにDECW$SERVER_MAIN.EXEファイルがない場合は,ローカル・システムに X Windowアプリケーションを表示することはできません 1。 DECwindows Motif のインストレーション・プロシージャは,ワークステーションのサポートなしでインストレーションを継続するかどうかのプロンプトを表示します。 OpenVMS をインストールした後に DECwindows デバイス・サポートを追加する方法については, 第 9.2 節 を参照してください。 |
インストレーション検証プロシージャ(IVP)を起動してソフトウェアを使用する前に, DECwindows Motif のライセンスを登録しておかなければなりません。
ライセンス管理機能 LMF を使用してライセンスを登録するには,システム管理者のアカウント(SYSTEM)でログインします。次のいずれかの方法でライセンスを登録してください。
VMSクラスタの複数ノードで DECwindows Motif を使用する場合は,このインストレーションの完了後,他のノードでもライセンスを登録してください。
DECwindows Motif ソフトウェアのライセンスがすでに登録されているノードあるいはクラスタに対してアップデートを行う場合は,ライセンス PAK の新規登録の必要はありません。
ライセンス管理機能(LMF)の使用についての詳細は,『 VMS License Management Utility Manual 』を参照してください。
以下の項で,それぞれのプラットフォームに固有のライセンス情報について説明します。
6.4 OSF/Motif Release 1.1.3 および XUI プログラミング・ファイルの保管
DECwindows Motif ソフトウェアで提供される X Window および OSF/Motifライブラリは, V1.2 より前のバージョンに付属のライブラリとの互換性がありません。ランタイムの互換性は維持されていますが, OSF/Motifリリース1.1.3およびXUIのプログラミング環境は,それよりあとのOSF/Motifリリース1.2のプログラミング環境との互換性はありません。
DECwindows Motifの旧バージョンで提供されていた XUIおよびOSF/Motifリリース1.1.3環境でのプログラミング・サポートは,現在の DECwindows Motif 製品ではサポートされていません。 DECwindows Motif のインストレーション時に,システムに存在するXUIおよびOSF/Motifリリース1.1.3のプログラミング・ファイルを保管するかどうかを選択することができます。これらのプログラミング・ファイルの保管を選択した場合はサブディレクトリにファイルが移され,以後のプログラミングでそれらを利用することができす。具体的には, 表 6-2 に示す各ディレクトリに [.DECW$113] というサブディレクトリが作成され,古いファイルがこのサブディレクトリに移されます。
ディレクトリ | 内容 | 新しい位置 |
---|---|---|
DECW$INCLUDE | Cヘッダ・ファイル | SYS$SYSROOT:[DECW$INCLUDE.DECW$113] |
SYS$SYSTEM | UILコンパイラ | SYS$SYSROOT:[SYSEXE.DECW$113] |
SYS$LIBRARY | 非C言語バインディング | SYS$SYSROOT:[SYSLIB.DECW$113] |
保管したプログラミング・ファイルを利用する方法については,『HP DECwindows Motif for OpenVMS リリース・ノート』を参照してください。 |
インストレーション・プロシージャによって,次のファイルがデフォルト・バージョンに置き換えられます。
SYS$SYSROOT:[DECW$BOOK]LIBRARY.DECW$BOOKSHELF
カスタマイズしたファイルを保管したい場合は, DECwindows Motif ソフトウェアをインストールする前に,別のディレクトリにコピーするか,名称を変更して削除されないようにします。
カスタマイズしたファイルを別のディレクトリにコピーする場合は,ディレクトリを作成して, DECW$PRIVATE_APPS_SETUP.COM ファイルにグローバル・シンボルを定義します。
次の手順に従って, SYS$COMMON:[DECW$BOOK_LOCAL] という名前のブックリーダ用のディレクトリを作成します。
$ CREATE/DIRECTORY/PROTECTION=WORLD:R - _$ SYS$COMMON:[DECW$BOOK_LOCAL] |
$ COPY SYS$SYSROOT:[DECW$BOOK]LIBRARY.DECW$BOOKSHELF - _$ SYS$COMMON:[DECW$BOOK_LOCAL]*/LOG |
$ COPY SYS$MANAGER:DECW$PRIVATE_APPS_SETUP.TEMPLATE - _$ SYS$MANAGER:DECW$PRIVATE_APPS_SETUP.COM/LOG |
$ DECW$BOOK == "SYS$COMMON:[DECW$BOOK_LOCAL]" |
$ @SYS$MANAGER:DECW$STARTUP RESTART |
DECwindows Motif 環境の設定手順についての詳細は,『HP DECwindows Motif for OpenVMS 管理ガイド』を参照してください。
6.6 インストレーション・プロシージャの実行に必要な前提条件
ここでは, PCSI を使用して DECwindows Motif ソフトウェアをインストールする際に必要な前提条件について説明します。
6.6.1 プロセス・アカウントのクォータ
表 6-3 に,インストレーション・プロシージャが必要とするクォータを示します。
クォータ | 値 |
---|---|
ASTLM | 250 |
BIOLM | 150 |
BYTLM | 64,000 |
DIOLM | 150 |
ENQLM | 2,000 |
FILLM | 100 |
OpenVMS AUTHORIZEユーテリィティを使用して,利用者登録ファイル(UAF)内のインストレーション・アカウントのプロセス・クォータの確認および変更を行います (サイトによっては,特定のアカウントあるいはユーザに対して, AUTHORIZEユーティリティの使用を制限している場合があります)。たとえば,インストレーション・アカウント account-name の BYTLMクォータを変更するには,次のコマンドを入力してください。
$ SET DEFAULT SYS$SYSTEM $ RUN AUTHORIZE UAF> SHOW account-name UAF> MODIFY account-name /BYTLM = 32768 UAF> SHOW account-name UAF> EXIT $ LOGOUT |
インストレーション・アカウントのクォータを変更した場合は,新しい値を有効にするために一度ログアウトした後に再度ログインしてください。以上で,インストレーションに進むことができます。
ユーザ・アカウント・クォータは SYS$SYSTEM:SYSUAF.DATファイルに保存されています。アカウント・クォータを変更する手順についての詳細は,『OpenVMS システム管理ユーティリティ・リファレンス・マニュアル』を参照してください。
6.6.2 ディスク容量
以下の表を使用して, DECwindows Motif のソフトウェア・コンポーネントをインストールするために必要な空きスペースがシステム・ディスクにあるかどうか確認します。ただし,すべてのコンポーネントをインストールしない場合は,実際に使用するディスク・スペースはこれよりも少なくなります。
システム・ディスクの空きブロック数を確認するには, DCLプロンプトで次のコマンドを入力してください。
$ SHOW DEVICE SYS$SYSDEVICE |
インストレーション・プロシージャは,システム・ディスクの空きスペースをチェックします。空きスペースが十分でない場合は,次のいずれかの方法を選択することができます。
インストール中に必要な空きスペースが不足すると,インストレーション・プロシージャは失敗します。 |
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