1.8.1 ステップ1: パーツ一覧の確認 |
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ソフトウェアのパーツ一覧は,入手したキットの内容の明細です。キットの内容をこの情報に照らして確認します。パーツが不足していたり,破損している場合は,弊社の担当者にご連絡ください。
1.8.2 ステップ2: ネットワーク・ハードウェアの確認 |
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日本語 Advanced Server for OpenVMS は,ソフトウェアの必要条件を満足するOpenVMS Alphaシステム上で稼動します。PCローカル・エリア・ネットワーク(LAN)には次のものが必要です。
- サーバおよび各クライアントごとに装備されたサポートされるネットワーク・コントローラ
- 各クライアントおよびサーバをネットワークに接続するケーブル
1.8.3 ステップ3: SYSTEMアカウントへのログイン |
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日本語 Advanced Server for OpenVMS ソフトウェアをインストールする前に, SYSTEMアカウント,またはインストレーション・プロシージャを実行するために十分な特権を持つ別のアカウントにログインします。
SYSTEMアカウントにログインするには,次の手順を行います。
- Username: プロンプトでSYSTEMと入力します。
- Password: プロンプトでSYSTEMアカウントへのパスワードを入力します。入力したパスワードは表示されません。
1.8.4 ステップ4: 必要なソフトウェアの確認 |
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日本語 Advanced Server for OpenVMS ソフトウェアには,次のものが必要です。
- OpenVMS Alphaオペレーティング・システム(バージョン7.3-2以上)。
- DECnet経由でDECnetトランスポート,メール・サーバ,またはLicense Serverを使用する場合は,DECnetネットワーク・トランスポート。
- クラスタまたはネットワーク通信にTCP/IPトランスポートを使用しようとする場合は, TCP/IPトランスポート。TCP/IPトランスポートを使用する場合は,『 HP Advanced Server V7.3B for OpenVMS Release Notes 』に説明するように, TCP/IPトランスポート製品をインストール/構成しなければなりません。
1.8.5 ステップ5: OpenVMS Registry Serverの起動 |
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OpenVMSレジストリは,OpenVMSのインストレーションの一部としてインストールされます。レジストリ・サービスを提供するには,次の手順を行います。
- Registry Serverのファイルが格納されるディスク位置をポイントするSYS$REGISTRY論理名を定義します。
たとえば,レジストリ・ファイルをディレクトリ[SYS$REGISTRY]のデバイスDKA100: に格納するには,次のコマンドを入力します。
$ DEFINE/SYSTEM SYS$REGISTRY DKA100:[SYS$REGISTRY]
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OpenVMS Clusterでは,必ずすべてのクラスタ・メンバが利用可能なディスクおよびディレクトリを指定します。
- Registry Serverを起動します。
できるだけシステムのスタートアップとともにRegistry Serverを自動的に起動するようにします。これにより,レジストリを必要とするあらゆるAdvanced Serverユーティリティ (PWRK$REGUTLや構成マネージャなど)が正しく動作することが保証されます。 Registry Serverをシステムの起動時に自動的に起動するようにするには, OpenVMS Registry Configurationユーティリティ (SYS$MANAGER:REG$CONFIG)を実行し,REG$TO_BE_STARTED 論理名を必ずTRUEに設定しておきます。 OpenVMS Registry Serverの起動についての詳細は,『 OpenVMS システム管理者マニュアル』または『 COM, Registry, and Events for OpenVMS Developer's Guide 』(OpenVMS Documentation CD-ROMに含まれています)を参照してください。
Registry Serverを手動で起動しなければならない場合は,次のコマンドを入力します。
$ @SYS$STARTUP:REG$STARTUP.COM
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OpenVMSレジストリの管理についての詳細は,『 OpenVMS システム管理者マニュアル』または『 COM, Registry, and Events for OpenVMS Developer's Guide 』 (OpenVMS Documentation CD-ROM に含まれています)を参照してください。
1.8.6 ステップ6: リリース・ノートの印刷と確認 |
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リリース・ノートをまだ読んでいない場合,ソフトウェアをインストールする前に読む必要があります。「
第 1.8.8 項, ステップ8: システムのバックアップ 」で推奨しているように,システムをバックアップする場合には,バックアップ中にリリース・ノートを読むことができます。詳細については,「
第 1.5 節, リリース・ノートについて 」を参照してください。
1.8.7 ステップ7: システム・パラメータの確認 |
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ほとんどシステムには,日本語 Advanced Server for OpenVMS ソフトウェアを格納するために直ちに利用できる十分なシステム・リソースがあります。ただし,次のOpenVMSのシステム・パラメータが適切に設定されていることを確認してください。必要な変更をMODPARAMS.DAT ファイルに加えたのち,AUTOGENを実行して,システムをリブートします。このリブートは,システム・ディスクのバックアップに必要な最初にリブートまで遅らせることができます (バックアップは「
第 1.8.8 項, ステップ8: システムのバックアップ 」で推奨しています)。
AUTOGEN 実行前および実行中に,システムで稼動する他のすべてのソフトウェアが本当に稼動していることを確認します。 PATHWORKS for OpenVMS (Advanced Server) または日本語 Advanced Server for OpenVMS がすでに稼動している場合,システムには日本語 Advanced Server for OpenVMS の新しいバージョンをサポートするために十分なリソースがあると考えられます。
| 注意
これらのパラメータが正しく設定されていなければ,インストレーション・プロシージャを完了した後で,サーバを構成することができません。
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日本語 Advanced Server for OpenVMS では, GBLPAGESパラメータの値は,少なくとも7500ページ必要です。
システムに十分な未使用グローバル・ページがあることを確認するには, Advanced Server が実行されていない間に次の手順を行います。
- 次のコマンドを入力します。
$ WRITE SYS$OUTPUT F$GETSYI("FREE_GBLPAGES")
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FREE_GBLPAGESパラメータの値が表示されます。次に例を示します。
- 値が必要な値を下回る場合は,システム・パラメータ・ファイル SYS$SYSTEM:MODPARAMS.DATを編集して,次のような行を追加します。
日本語 Advanced Server for OpenVMS では, GBLSECTIONSパラメータは少なくとも75必要です。
スタンドアロンLicense Serverのみをインストールする場合,最低値は50です。
システムに十分な未使用グローバル・セクションがあることを確認するには, Advanced Server が実行されていない間に次の手順を行います。
- 次のコマンドを入力します。
$ WRITE SYS$OUTPUT F$GETSYI("FREE_GBLSECTS")
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GBLSECTIONSパラメータの値が表示されます。次に例を示します。
- 値が必要な値を下回る場合は,システム・パラメータ・ファイル SYS$SYSTEM:MODPARAMS.DATを編集して,次のような行を追加します。
Advanced Server をインストールする場合, PROCSECTCNTパラメータの最低値は40です。
スタンドアロンLicense Serverのみをインストールする場合,最低値は32です。
システム・パラメータPROCSECTCNTの値が十分であることを確認するには,次の手順を行います。
- 次のコマンドを入力します。
$ WRITE SYS$OUTPUT F$GETSYI("PROCSECTCNT")
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PROCSECTCNTパラメータの値が表示されます。次に例を示します。
- 値が必要な値を下回る場合は,システム・パラメータ・ファイル SYS$SYSTEM:MODPARAMS.DATを編集して,次のような行を追加します。
SCSNODEパラメータは,システムのコンピュータ名に定義します。 DECnetを実行している場合,SCSNODE名は,DECnetノード名と同じでなければなりません。
次に示すように,SCSNODEパラメータのインストール前の状態は,インストレーション後の動作に影響します。
SCSNODEが定義されていない場合,SYS$SYSTEM:MODPARAMS.DAT を編集して,このパラメータを定義します。たとえば,コンピュータ名が SPEEDYの場合,次の行が含まれるようにファイルを編集します。
ファイルSYS$SYSTEM:MODPARAMS.DATを編集する場合, OpenVMSのコマンド・プロシージャであるAUTOGENを実行し,すぐに,またはサーバを構成する前にシステムを再起動します。次に例を示します。
貴重なデータの損失を防ぐため,レイヤード・プロダクトをインストールする前に,できるだけシステム上のすべてのディスク(または最低限システム・ディスク)をバックアップしてください。
システム・バックアップを行うには,OpenVMS BACKUPコマンドを使用します。 BACKUPコマンドについての詳細は,『 OpenVMS システム管理ユーティリティ・リファレンス・マニュアル』を参照してください。
1.8.9 ステップ9: ディスク容量の必要条件の確認 |
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インストレーションに必要なディスク・ブロック数を決定するには,『 HP Advanced Server V7.3B for OpenVMS Release Notes 』を参照してください。システム・ディスク上の空きブロック数を確認するには,次のコマンドを入力します。
Advanced Server の内部の時間管理では,グリニッジ標準時(GMT)を使用します。異なるタイム・ゾーンにあるコンピュータ間で共通の時間フォーマットの同期をとるためには,OpenVMS の協定世界時 (UTC)が使用されます。 Advanced Server システムは,UTC標準を使用するデフォルトの日付/時間サポートを実装しています。 UTC は実用上 GMT と同じです。 UTC時間標準では,グリニッジ標準時の真夜中に,0時になります。夏時間により戻ったり進んだりするローカル時間と異なり, UTC は常に一定です。
UTCは,タイム・ゾーンに依存していないため,世界中で UTC を使用できます。たとえば,2:00 UTC は,パリでも東京でも同じ瞬間をさします。ローカルのタイム・ゾーンを取り扱うための複雑な変換を行わなくても,パリと東京でUTC 値を使ってタイム・スタンプを押されたデータを調べることができます。
DECnetトランスポートを使用しようとする場合,インストレーション時にDECnetまたはDECnet-Plusを実行する必要があります。ただし,システムが構成できるようになるには,その前にDECnetまたはDECnet-Plusをそのシステム上で実行しなければなりません。