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HP C ランタイム・ライブラリ・リファレンス・マニュアル (下巻)


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getpwuid関数は,指定された uid のユーザ・データベース・エントリについての情報を返します。

getpwuid_r関数は, getpwuidのリエントラント・バージョンです。


形式

#include <pwd.h>

struct passwd *getpwuid (uid_t uid); (ISO POSIX-1)

struct passwd *getpwuid (uid_t uid, ...); (HP C Extension)

int getpwuid_r (uid_t uid, struct passwd *pwd, char *buffer, size_t bufsize, struct passwd **result); (ISO POSIX-1)

int getpwuid_r (uid_t uid, struct passwd *pwd, char *buffer, size_t bufsize, struct passwd **result, ...); (HP C Extension)

関数バリアント getpwuid関数と getpwuid_r関数には, __getpwuid32, _getpwuid_r32, __getpwuid64, _getpwuid_r64という名前のバリアントがあり,それぞれ 32 ビット・ポインタ・サイズおよび 64 ビット・ポインタ・サイズで使用されます。ポインタ・サイズ固有の関数の使い方の詳細については,『HP C ランタイム・ライブラリ・リファレンス・マニュアル(上巻)』第 1.9 節を参照してください。

引数



uid

属性を読み込むユーザ ID (UID)。

pwd

取り出した passwd構造体を格納するメモリ位置。

buffer

passwd構造体内のエントリを保持できる, result 引数用の作業バッファ。 passwd構造体から指す記憶域は, buffer引数のメモリ (長さは bufsize 文字) から割り当てられます。

bufsize

buffer が指す文字配列の長さ。

result

成功して戻った場合,result には pwd が設定されます。失敗して戻った場合,result には NULL が設定されます。

...

1 または 0 となるオプションの引数。 1 を指定すると,ディレクトリ指定は,OpenVMS 形式で返されます。 0 を指定すると,ディレクトリ指定 (パス名) は,UNIX 形式で返されます。この引数を省略すると,この関数は現在のコマンド言語インタプリタに従って,ディレクトリ指定を返します。 UNIX 形式のディレクトリ指定についての詳細は,『HP C ランタイム・ライブラリ・リファレンス・マニュアル(上巻)』第 1.3.3 項を参照してください。

説明

getpwuid関数は,ユーザ・データベース内で,指定された uid のエントリを検索します。この関数は, passwd構造体の pw_uidメンバと uid 引数が一致する,データベース内の最初のユーザ・エントリを返します。

passwd構造体は, <pwd.h>ヘッダ・ファイルに次のように定義されています。

pw_name ユーザのログイン名
pw_uid 数値ユーザ ID
pw_gid 数値グループ ID
pw_dir ユーザのホーム・ディレクトリ
pw_shell ユーザの初期プログラム

  注意
getpwuid関数で生成されたすべての情報は,スレッド単位の静的領域に格納され,この関数の次の呼び出しで上書きされます。

getpwuid_r関数は, getpwuidのリエントラント・バージョンです。 getpwuid_r関数は,pwd が指す passwd構造体をアップデートし, result が指すメモリ位置にこの構造体へのポインタを格納します。この構造体には, uid が一致するユーザ・データベースのエントリが格納されます。この構造体から指す記憶域は, buffer 引数のメモリ (サイズは bufsize 文字) から割り当てられます。このバッファに必要なサイズは, sysconf関数の _SC_GETGR_R_SIZE_MAX パラメータで調べることができます。エラーの場合,または要求されたエントリが見つからない場合は, result が指すメモリ位置に,NULL ポインタが返されます。

エラー状態をチェックするアプリケーションは, getpwuidを呼び出す前に, errnoに 0 を設定する必要があります。 getpwuidが NULL ポインタを返し, errnoがゼロでない場合,エラーが発生しています。

UIC の表現方法については getuidも参照したください。


戻り値

x 一致するエントリが見つかった場合, getpwuid は正しい passwd 構造体へのポインタを返します。
NULL エラーが発生した場合,または指定されたエントリが見つからなかった場合, getpwuid は NULL を返します。 errno には,エラーを示す値が設定されます。 getpwuid 関数は,以下の場合に失敗します。

  • EIO -- 入出力エラーが発生しました。

  • EINTR -- getpwuid の実行中にシグナルをキャッチしました。

  • EMFILE -- 呼び出し元プロセス内で, OPEN_MAX 個のファイル記述子が現在オープンされています。

  • ENFILE -- 許されている最大個数のファイルが,現在システム内でオープンされています。

0 成功した場合, getpwuid_r は 0 を返し, result が指すメモリ位置に,アップデートした passwd 構造体へのポインタを格納します。
0 失敗した場合 (エラー,または要求されたエントリが見つからない場合), getpwuid_r は 0 を返し, result が指すメモリ位置に,NULL ポインタを格納します。 getpwuid_r 関数は,次の場合に失敗します。

  • ERANGE -- bufferbufsize で指定された記憶域は,得られた passwd 構造体から指すデータを格納するには不十分です。


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