|
≫ |
|
|
|
HP OpenVMS HP C ランタイム・ライブラリ・リファレンス・マニュアル (下巻)
指定された底のワイド文字列を long の整数値に変換します。
形式
#include <wchar.h>
long int wcstol (const wchar_t *nptr, wchar_t **endptr, int base);
関数バリアント
wcstol関数は,それぞれ 32 ビットと 64 ビットのポインタ・サイズで使用するための
_wcstol32と
_wcstol64という名前のバリアントを持っています。ポインタ・サイズ固有の関数の使用方法については,『HP C ランタイム・ライブラリ・リファレンス・マニュアル(上巻)』第 1.9 節を参照してください。
引数
nptr
long整数に変換するワイド文字列へのポインタ。
endptr関数が変換プロセスの中で検出した最初の認識不可能な文字へのポインタを格納できるオブジェクトのアドレス (変換する文字列の中の,最後に処理された文字の直後の文字)。endptr が NULL ポインタである場合,最初の認識不可能な文字のアドレスは保存されません。
base変換の底として使用する 2〜36 の値。
base が 16 の場合,オプションの符号の後の先頭のゼロは無視され,0x と 0X も無視されます。
base が 0 の場合,文字のシーケンスは,整定数を解釈するのに使用されるのと同じ規則で解釈されます。オプションの符号の後には,以下の文字を指定できます。
- 先頭の 0 は 8 進変換を示す。
- 先頭の 0x または 0X は 16 進変換を示す。
- その他の先頭の文字の組み合わせは 10 進変換を示す。
説明
wcstol関数は,底の値に応じて,さまざまな形式の文字列を認識します。この関数は,指定された文字列に含まれる先頭の空白文字 (
iswspace関数の定義に従う) を無視します。オプションのプラスまたはマイナス記号と,それに続く,底の値に応じた整定数を表現できる数字または英字のシーケンスを認識します。最初の認識不可能な文字が検出された時点で,変換は終了します。
戻り値
x
|
変換された値。
|
0
|
文字列が認識不可能なワイド文字で始まるか,
base の値が無効であることを示します。文字列が認識不可能なワイド文字で始まる場合, *
endptr は
nptr に設定されます。関数は
errno
を EINVAL に設定します。
|
LONG_MAX または LONG_MIN
|
変換された値が,それぞれ正または負のオーバフローを引き起こすことを示します。関数は
errno
を ERANGE に設定します。
|
|