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第1章:コマンド・ディクショナリ概要
第2章:デバッガ・コマンド・ディクショナリ
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デバッガ・コマンド・ディクショナリ


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DEFINE コマンドの省略時の修飾子 (/ADDRESS,/COMMAND,/PROCESS_SET,または /VALUE) を設定します。

形式

SET DEFINE define-default


パラメータ



define-default

DEFINE コマンドに設定する省略時の値を指定します。次のいずれかのキーワード ( それぞれ DEFINE コマンド修飾子に対応しています ) を指定できます。

ADDRESS それ以降の DEFINE コマンドは DEFINE/ADDRESS として扱われる。これは省略時の設定である。
COMMAND それ以降の DEFINE コマンドは DEFINE/COMMAND として扱われる。
PROCESS_SET それ以降の DEFINE コマンドは DEFINE/PROCESS_SET として扱われる。
VALUE それ以降の DEFINE コマンドは DEFINE/VALUE として扱われる。


説明

SET DEFINE コマンドは,それ以降の DEFINE コマンドの省略時の修飾子を設定します。SET DEFINE コマンドで指定するパラメータは, DEFINE コマンドの修飾子と同じ名前です。修飾子は,DEFINE コマンドがシンボルをアドレス,コマンド文字列,プロセス・リスト,または値のどれにバインドするかを決定します。

別の修飾子を指定すれば,1 つの DEFINE コマンドの実行中に現在の DEFINE コマンドの省略時の設定を上書きできます。現在の DEFINE コマンドの省略時の設定を表示するには, SHOW DEFINE コマンドを使用します。

関連コマンド

DEFINE
DEFINE/PROCESS_SET
DELETE
SHOW DEFINE
SHOW SYMBOL/DEFINED

DBG> SET DEFINE VALUE

SET DEFINE VALUE コマンドは,それ以降の DEFINE コマンドを DEFINE/VALUE として扱うことを指定します。




EDIT コマンドによって起動するエディタを設定します。

形式

SET EDITOR [command-line]


パラメータ



command-line

EDIT コマンドを使用したときに,指定したエディタをユーザのシステムで開始するためのコマンド行を指定します。

/CALLABLE_EDT,/CALLABLE_LSEDIT,または /CALLABLE_TPU を使用した場合は,コマンド行を指定する必要はありません。これらの修飾子を使用しない場合は,EDITコマンドを入力したときに SET EDITOR コマンド行で指定したエディタがサブプロセスとして作成されます。

コマンド行に /CALLABLE_LSEDIT や /CALLABLE_TPU は指定できますが, /CALLABLE_EDTは指定できません。


修飾子



/CALLABLE_EDT

EDIT コマンドを使用するときに EDT エディタの呼び出し可能なバージョンを起動することを指定します。コマンド行にこの修飾子を指定することはできません ("EDT" というコマンド行を使用します )。

/CALLABLE_TPU

EDIT コマンドを使用するときに DEC Text Processing ユーティリティ (DECTPU) の呼び出し可能なバージョンを起動することを指定します。コマンド行も指定すると,コマンド行は呼び出し可能な DECTPU に渡されます。コマンド行を指定しないと,省略時のコマンド行は "TPU" となります。

/START_POSITION

/NOSTART_POSITION (省略時の設定)

EDIT コマンドを入力したときに,指定されたコマンド行または省略時のコマンド行に /START_POSITION 修飾子を付けるかどうかを制御します。現在は,DECTPU と D EC ランゲージ・センシティブ・エディタ (TPU または /CALLABLE_TPU,および LSEDIT または/CALLABLE_LSEDIT としてそれぞれ指定されます ) だけがこの修飾子を指定できます。

/START_POSITION 修飾子は,エディタのカーソルの最初の位置に影響を及ぼします。省略時の設定 (/NOSTART_POSITION) では,エディタのカーソルがソース行 1 の先頭に置かれます。デバッガのソース表示でどの行が中央にあるか,また EDIT コマンドで行番号を指定するかどうかは関係ありません。 /START_POSITION を指定すると,カーソルは EDIT コマンドで番号で指定した行または現在のソース表示の中央にある行 ( 行番号を指定しない場合 ) に置かれます。


説明

SET EDITOR コマンドを使用すると,システムにインストールされているエディタを指定できます。通常,SET EDITOR コマンドのパラメータとして指定されたコマンド行は,サブプロセスとして作成され,実行されます。

Alpha および Integrity の場合,EDT,LSEDIT,または DECTPU を使用すると,これらのエディタを効率よく起動できます。また,/CALLABLE_EDT または/CALLABLE_TPU を指定すると,それぞれ EDT,LSEDIT,または DECTPU の呼び出し可能なバージョンを EDIT コマンドによって起動できます。 LSEDIT と DECTPU の場合は,呼び出し可能なエディタが実行するコマンド行も指定できます。

関連コマンド

EDIT
(SET,SHOW,CANCEL) SOURCE
SHOW DEFINE


#1
DBG> SET EDITOR '@MAIL$EDIT ""'

このコマンドを指定しておくと,EDIT コマンドを入力したときに,コマンド行 '@MAIL$EDIT ""' を作成し,その結果 MAIL で使用するのと同じエディタが開始されます。

#2
DBG> SET EDITOR/CALLABLE_TPU

このコマンドを指定しておくと,EDIT コマンドを入力したときに, TPU の省略時のコマンド行で呼び出し可能な DECTPU を開始します。

#3
DBG> SET EDITOR/CALLABLE_TPU TPU/SECTION=MYSECINI.TPU$SECTION

このコマンドを指定しておくと,EDIT コマンドを入力したときに,コマンド行 TPU/SECTION=MYSECINI.TPU$SECTION で呼び出し可能な DECTPU を開始します。

#4
DBG> SET EDITOR/CALLABLE_EDT/START_POSITION

このコマンドを指定しておくと,EDIT コマンドを入力したときに,呼び出し可能な EDT を省略時のコマンド行 EDT で開始します。また,このコマンド行には /START_ POSITION 修飾子が付いていますから,編集はデバッガの現在のソース表示の中央にあるソース行から始まります。




現在のイベント機能を設定します。

イベント機能は,Ada ルーチンか SCAN ルーチンを呼び出すプログラムまたは POSIX Threads サービスを使用するプログラムで使用できます。


形式

SET EVENT_FACILITY facility-name


パラメータ



facility-name

イベント機能を指定します。次のいずれかの facility-name キーワードを指定できます。

ADA イベント機能を ADA に設定すると, (SET,CANCEL) BREAK コマンドと (SET,CANCEL) TRACE コマンドは,汎用の低レベルのタスク・イベントだけでなく Ada 固有のイベントも認識できます (Ada イベントは,タスク・イベントと例外イベントから構成されます )。

ただし,イベント機能を ADA に設定できるのは,メイン・プログラムが Ada で作成されている場合かプログラムが Ada ルーチンを呼び出す場合だけです。

THREADS イベント機能を THREADS に設定すると, (SET,CANCEL) BREAK コマンドと (SET,CANCEL) TRACE コマンドは,汎用の低レベルのタスク・イベントだけでなく POSIX Threads 固有のイベントも認識できます。 POSIX Threads イベントはすべてタスク ( スレッド ) ・イベントです。

イベント機能を THREADS に設定できるのは,共用可能イメージ CMA$RTL が現在プログラム・プロセスの一部である場合 ( そのイメージが SHOW IMAGE 表示に並んでいる場合 ) だけです。


説明

現在のイベント機能 (ADA,THREADS,または SCAN) は, SET BREAK/EVENT コマンドとSET TRACE/EVENT コマンドで設定できるイベントポイントを定義します。

イベント機能にリンクされているプログラムを開始すると,デバッガはプログラムの種類に適した方法でイベント機能を自動的に設定します。たとえば,メイン・プログラムが Ada( または SCAN) で作成されている場合,イベント機能は ADA( または SCAN) に設定されます。

SET EVENT_FACILITY コマンドを指定するとイベント機能を変更できるので,デバッグ・コンテキストを変更できます。これは,複数言語プログラムを使用していて,現在設定されていないイベント機能に関連したルーチンをデバッグしたい場合に便利です。

現在のイベント機能に関連しているイベント名を表示するには, SHOW EVENT_FACILITY コマンドを使用します。これらのイベント名は,(SET,CANCEL)BREAK/EVENT コマンドと (SET,CANCEL)TRACE/EVENT コマンドで指定できるキーワードです。

関連コマンド

(SET,CANCEL) BREAK/EVENT
(SET,CANCEL) TRACE/EVENT
SHOW BREAK
SHOW EVENT_FACILITY
SHOW IMAGE
SHOW TASK
SHOW TRACE

DBG> SET EVENT_FACILITY THREADS

このコマンドは,THREADS ( POSIX Threads ) を現在のイベント機能として設定します。




1 つまたは複数の共用可能イメージのシンボル情報をロードし,現在のイメージを設定します。

形式

SET IMAGE [image-name[,...]]


パラメータ



image-name

共用可能イメージを指定します。ワイルドカード文字のアスタリスク (*) は使用できません。代わりに /ALL 修飾子を使用してください。 /ALL を指定する場合は,イメージ名は指定できません。

修飾子



/ALL

すべての共用可能イメージを設定することを指定します。

説明

SET IMAGE コマンドは指定された 1 つまたは複数のイメージのデータ構造を作成しますが,指定されたイメージ内のモジュールは設定しません。

現在のイメージとは現在のデバッグ・コンテキストです。アクセスするのは現在のイメージ内のシンボルです。 SET IMAGE コマンドで 1 つのイメージだけを指定すると,そのイメージが現在のイメージになります。複数のイメージを並べて指定すると,そのリストで最後のイメージが現在のイメージになります。 /ALL を指定すると,現在のイメージは変化しません。

SET IMAGE コマンドでイメージを設定する前に, DCL コマンドの LINK に /DEBUG 修飾子または /TRACEBACK 修飾子を指定してイメージをリンクしなければなりません。 /NOTRACEBACK でリンクするとそのイメージのシンボル情報は使用できません。また,SET IMAGE コマンドで指定することもできなくなります。

DEFINE/ADDRESS コマンドと DEFINE/VALUE コマンドで作成した定義は,それらを作成したコンテキストのイメージが現在のイメージである場合だけ使用できます。 SET IMAGE コマンドを使用して新しく現在のイメージを設定すると,これらの定義は一時的に使用できなくなります。ただし,DEFINE/COMMAND コマンドまたは DEFINE/KEY コマンドで作成した定義はすべてのイメージで使用できます。

関連コマンド

SET MODE [NO]DYNAMIC
(SET,SHOW,CANCEL) MODULE
(SHOW,CANCEL) IMAGE

DBG> SET IMAGE SHARE1
DBG> SET MODULE SUBR
DBG> SET BREAK SUBR

このコマンド列は,共用可能イメージ SHARE1 の SUBR モジュール内の SUBR ルーチンにブレークポイントを設定する方法を示しています。 SET IMAGE コマンドはデバッグ・コンテキストを SHARE1 に設定します。 SET MODULE コマンドは SUBR モジュールのシンボル・レコードを実行時シンボル・テーブル (RST) にロードします。 SET BREAK コマンドは SUBR ルーチン内にブレークポイントを設定します。




現在のキーの状態を設定します。

  注意
このコマンドは,デバッガへの HP DECwindows Motif for OpenVMS ユーザ・インタフェースでは使用できません。


形式

SET KEY


修飾子



/LOG (省略時の設定)

/NOLOG

キー状態が設定されていることを示すメッセージを表示するかどうかを制御します。/LOG 修飾子を指定すると,メッセージが表示されます。 /NOLOG 修飾子を指定すると,メッセージは表示されません。

/STATE[=state-name]

/NOSTATE (省略時の設定)

現在の状態として設定するキー状態を指定します。 GOLD などの定義済みのキー状態や利用者定義状態を指定できます。状態名は英数字文字列です。 /NOSTATE 修飾子を指定すると現在の状態は変わりません。

説明

このコマンドを使用する前に,キーパッド・モードにしなければなりません (SET MODE KEYPAD)。キーパッド・モードは省略時の設定です。

省略時の設定では,現在のキー状態は DEFAULT 状態です。ファンクション・キーを定義する場合,DEFINE/KEY/IF_STATE コマンドを使用してキー定義に特定の状態名を割り当てることができます。キーを押したときにその状態が設定されていないと,その定義は処理されません。SET KEY/STATE コマンドを使用すれば,現在の状態を適切な状態に変更することができます。

状態を変更するキー (DEFINE/KEY/LOCK_STATE/SET_STATE で定義されたキー ) を押しても,現在の状態を変更できます。

関連コマンド

DELETE/KEY
DEFINE/KEY
SHOW KEY

DBG> SET KEY/STATE=PROG3

このコマンドはキー状態を PROG3 状態に変更します。これで,このキー状態に関連したキー定義を使用できるようになります。




現在の言語を設定します。

形式

SET LANGUAGE language-name


パラメータ



language-name

言語を指定します。

Integrity では,次のいずれかのキーワードを指定できます。

AMACRO BASIC BLISS C
C++ COBOL Fortran PASCAL
UNKNOWN      

Alpha では,次のいずれかのキーワードを指定できます。

ADA AMACRO BASIC BLISS
C C_PLUS_PLUS COBOL FORTRAN
MACRO MACRO64 PASCAL PLI
UNKNOWN      

MACRO-32 は,AMACRO コンパイラでコンパイルしなければなりません。


説明

デバッガを起動すると,メイン・プログラムを含んでいるモジュールを作成した言語が現在の言語になります。通常,このモジュールはイメージ転送アドレスを含んでいます。メイン・プログラムと異なるソース言語で作成されたモジュールをデバッグする場合は,SET LANGUAGE コマンドを使用して言語を変更します。

現在の言語設定により,デバッガ・コマンド内で指定した名前,演算子,式の解析方法と解釈方法が決まります。さらに,変数の型,配列,およびレコード構文の種類,整数データの入力と表示の省略時の基数,大文字小文字の区別などの解析方法と解釈方法も決まります。また,言語設定により,ユーザ・プログラムに関連したデータをデバッガがどのように形式化し表示するかも決まります。

データ入力と表示の省略時の基数はほとんどの言語の場合,10 進数です。例外は BLISS と MACRO です。これらの言語での省略時の基数は 16 進数です。

コンパイラ生成型を持っていないプログラム記憶位置の省略時の型はロングワード整数です。これは,32 ビットのアプリケーションをデバッグするのに適しています。

64 ビット・アドレス空間を使用するアプリケーションをデバッグするには,省略時の型をクォドワードに変更することをお勧めします (OpenVMS Integrity システムでは,省略時の型はクォドワードです)。 SET TYPE QUADWORD コマンドを実行してください。

サポートされない言語でコーディングしたプログラムをデバッグするには SET LANGUAGE UNKNOWN コマンドを使用します。サポートされない言語に対してデバッガの有用性を最大にするために, SET LANGUAGE UNKNOWN は,一部のサポート言語に固有なものを含め大量のデータ形式と演算子をデバッガが受け入れるようにします。

SET LANGUAGE UNKNOWN は,「最も穏やかな」規則を使用しているため,簡単で迅速な予備手段となります。

言語に固有な演算子と構造に関するデバッガ・サポートについての詳しい説明は,ヘルプ・トピック Language_Support を参照してください。

関連コマンド

EVALUATE
EXAMINE
DEPOSIT
SET MODE
SET RADIX
SET TYPE
SHOW LANGUAGE

#1
DBG> SET LANGUAGE COBOL

このコマンドは現在の言語として COBOL を設定します。

#2
DBG> SET LANGUAGE PASCAL

このコマンドは現在の言語として Pascal を設定します。


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