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OpenVMS マニュアル |
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HP OpenVMS
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目次 | 索引 |
この例では,SHOW MODULE コマンドは FOO モジュールと MAIN モジュールに関する情報と接頭辞として SUB を持つすべてのモジュールに関する情報を表示します。この例は,モジュールが同一のソース言語を持っていないときの表示形式を示します。
#3 |
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DBG> SHOW MODULE/SHARE module name symbols language size FOO yes MACRO 432 MAIN no FORTRAN 280 ... SHARE$DEBUG no Image 0 SHARE$LIBRTL no Image 0 SHARE$MTHRTL no Image 0 SHARE$SHARE1 no Image 0 SHARE$SHARE2 no Image 0 total modules: 17. bytes allocated: 162280. DBG> SET MODULE SHARE$SHARE2 DBG> SHOW SYMBOL * IN SHARE$SHARE2 |
この例では,SHOW MODULE/SHARE コマンドは現在のイメージ内のモジュールすべてと共用可能イメージすべて ( 共用可能イメージの名前にはその前に SHARE$ が付きます ) を示します。SET MODULE SHARE$SHARE2 コマンドは共用可能イメージ・モジュールの SHARE$SHARE2 を設定します。 SHOW SYMBOL コマンドは共用可能イメージ SHARE2 に定義されたユニバーサル・シンボルを示します。
SHOW OUTPUT |
現在の出力オプションを示します。
SHOW OUTPUT
現在の出力オプションは SET OUTPUT コマンドで前回設定したオプションです。省略時の設定では,SET OUTPUT コマンドを入力しなかった場合,出力オプションは NOLOG,NOSCREEN_LOG,TERMINAL,NOVERIFY です。関連コマンド
SET LOG
SET MODE SCREEN
SET OUTPUT
DBG> SHOW OUTPUT noverify, terminal, screen_log, logging to USER$:[JONES.WORK]DEBUG.LOG;9 DBG> |
このコマンドは次の現在の出力オプションを示します。
- デバッガ・コマンド・プロシージャから読み込まれたデバッガ・コマンドは端末にエコーバックされない。
- デバッガ出力が端末に表示されている最中である。
- デバッグ・セッションはログ・ファイル USER$:[JONES.WORK]DEBUG.LOG;9 に記録されている最中である。
- 画面の内容は画面モードで更新されると同時に記録される。
SHOW PROCESS |
現在デバッガの制御下にあるプロセスについての情報を表示します。
SHOW PROCESS [process-spec[,...]]
process-spec
現在デバッガの制御下にあるプロセスを指定します。次のいずれかの形式で指定します。
[%PROCESS_NAME] process-name スペースや小文字を含まないプロセス名。プロセス名にはワイルドカード文字 (*) を含めることができる。 [%PROCESS_NAME] " process-name" スペースまたは小文字を含むプロセス名。二重引用符 (") の代わりに,一重引用符を (') 使用することもできる。 %PROCESS_PID process_id プロセス識別子 (PID,16 進数)。 [%PROCESS_NUMBER] process-number
(または %PROC process-number)デバッガの制御下に入ったときにプロセスに割り当てられた番号。新しい番号は,1 から順番に各プロセスに割り当てられる。 EXIT コマンドまたは QUIT コマンドによってプロセスが終了した場合,そのデバッグ・セッション中にその番号が再割り当てされることがある。プロセス番号は SHOW PROCESS コマンドの実行で表示される。プロセスは,組み込みシンボル %PREVIOUS_PROCESS および %NEXT_PROCESS によってインデックスづけできるように,循環リスト内に順序づけされる。 process-set-name DEFINE/PROCESS_SET コマンドで定義された,プロセスのグループを表すシンボル。 %NEXT_PROCESS デバッガの循環プロセス・リスト中で可視プロセスの次のプロセス。 %PREVIOUS_PROCESS デバッガの循環プロセス・リスト中で可視プロセスの前のプロセス。 %VISIBLE_PROCESS シンボル,レジスタ値,ルーチン呼び出し,ブレークポイントなどの検索時に現在のコンテキストになっているスタック,レジスタ・セット,およびイメージを持つプロセス。
すべてのプロセスを指定するためにワイルドカード文字のアスタリスク (*) または /ALL 修飾子を使用することもできます。 /ALL または /DYNAMIC を指定する場合,プロセスは指定できません。プロセスを指定しないか,/ALL を /BRIEF,/FULL または /[NO]HOLD とともに指定しないと,可視プロセスが選択されます。
/ALL
表示の対象としてデバッガが知っているプロセスすべてを選択します。/BRIEF
( 省略時の設定。) 表示の対象として選択されたプロセス 1 つにつき 1 行だけの情報を表示します。/DYNAMIC
動的プロセス設定が有効と無効のどちらになっているかを示します。動的プロセス設定は省略時の設定では有効になっていて, SET PROCESS/[NO]DYNAMIC コマンドで制御されます。/FULL
表示の対象として選択されたプロセスごとに最大の情報を表示します。/VISIBLE
(省略時の設定。) 表示の対象として可視プロセスを選択します。
SHOW PROCESS コマンドは指定されたプロセスとそれらのプロセスで実行中のイメージに関する情報を表示します。SHOW PROCESS/FULL コマンドはベクタ型プロセッサの可用性と使用法に関する情報も表示します。この情報は,ベクタ命令を使用するプログラムをデバッグする場合に役立ちます。
プロセスはデバッガの制御下に置かれるとすぐ,まず SHOW PROCESS 表示に表示できます。プロセスは EXIT コマンドまたは QUIT コマンドによって終了されると,SHOW PROCESS コマンドを実行しても表示できなくなります。
省略時の設定 (/BRIEF) では,次の情報も含め,1 つのプロセスにつき 1 行の情報が表示されます。
- デバッガにより割り当てられるプロセス番号。プロセス番号はデバッガの制御下に置かれる各プロセスにプロセス 1 から順番に割り当てられます。プロセスが EXIT コマンドまたは QUIT コマンドで終了される場合,そのプロセス番号はデバッグ・セッション中には再使用されません。可視プロセスには左端の欄にアスタリスク (*) がマークされます。
- プロセス名。
- 当該プロセスに対する現在のデバッグ状態 ( 表 2-1 を参照 )。
- イメージが当該プロセスで中断される記憶位置 ( 可能な場合には,シンボル化されている )。
表 2-1 デバッグ状態 状態 説明 Activated イメージとそのプロセスがデバッガの制御下に置かれている。 Break ブレークポイントが検出された。 Break on branch 同上 Break on call 同上 Break on instruction 同上 Break on lines 同上 Break on modify of 同上 Break on return 同上 Exception break 同上 Exception break preceding 同上 Interrupted 実行が他のプロセスで中断されているためか,またはユーザが強制終了キー・シーケンス (省略時の設定では Ctrl/C) を使用してプログラムの実行に割り込みをかけたために実行がそのプロセスで割り込みをかけられた。 Step コマンドが完了した。 Step on return 同上 Terminated 指示されたイメージは実行を終了したが,そのプロセスは依然としてデバッガの制御下にある。したがって,イメージとそのプロセスに関する情報を獲得できる。プロセスを終了するには,EXIT コマンドまたは QUIT コマンドを使用できる。 Trace トレースポイントが検出された。 Trace on branch 同上 Trace on call 同上 Trace on instruction 同上 Trace on lines 同上 Trace on modify of 同上 Trace on return 同上 Exception trace 同上 Exception trace preceding 同上 Unhandled exception 未処理例外が検出された。 Watch of ウォッチポイントが検出された。
SHOW PROCESS/FULL コマンドはプロセスに関する補足的な情報を表示します。 ( 例を参照してください。)
関連コマンド
CONNECT
Ctrl/C
DEFINE/PROCESS_SET
EXIT
QUIT
SET PROCESS
#1 |
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all> SHOW PROCESS Number Name State Current PC * 2 _WTA3: break SCREEN\%LINE 47 all> |
省略時の設定では,SHOW PROCESS コマンドは左端の欄に可視プロセス ( アスタリスク (*) で示される ) に関する情報を 1 行表示します。可視プロセスはプロセス名として _WTA3: を持っています。_WTA3: はデバッガの制御下に置かれた 2 番目のプロセス ( プロセス番号 2) です。このプロセスは凍結状態になっていて,イメージの実行は SCREEN モジュールの 47 行目のブレークポイントで中断されます。
#2 |
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all> SHOW PROCESS/FULL %PREVIOUS_PROCESS Process number: 1 Process name: JONES_1: Visible process: NO Current PC: TEST_VALVES\%LINE 153 State: interrupted PID: 20400885 Owner PID: 00000000 Current/Base priority: 5/4 Terminal: VTA79: Image name: USER$:[JONES.PROG1]TEST_VALVES.EXE;31 Elapsed CPU time: 0 00:03:17.17 CPU Limit: Infinite Buffered I/O Count: 14894 Remaining buffered I/O quota: 80 Direct I/O Count: 6956 Remaining direct I/O quota: 40 Open file count: 7 Remaining open file quota: 43 Enqueue count: 200 Remaining enqueue quota: 198 Vector capable: Yes Vector consumer: Yes Vector CPU time: 00:00:00.00 Fast Vector context switches: 0 Slow Vector context switches: 0 Current working set size: 1102 Working set size quota: 1304 Current working set extent: 12288 Maximum working set extent: 12288 Peak working set size: 4955 Maximum authorized working set: 1304 Current virtual size: 255 Peak virtual size: 16182 Page faults: 41358 Active ASTs: Remaining AST Quota: 27 Event flags: FF800000 60000003 Event flag wait mask: 7FFFFFFF all> |
SHOW PROCESS/FULL %PREVIOUS_PROCESS コマンドはプロセスの循環リスト中の前のプロセス ( この場合にはプロセス番号 1) に関する最大レベルの情報を表示します。
#3 |
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all> SHOW PROCESS TEST_3 Number Name State Current PC 7 TEST_3 watch of TEST_3\ROUT4\COUNT TEST_3\%LINE 54 all> |
この SHOW PROCESS コマンドは TEST_3 プロセスに関する情報を 1 行表示します。イメージは変数 COUNT のウォッチポイントで中断されます。
#4 |
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all> SHOW PROCESS/DYNAMIC Dynamic process setting is enabled all> |
このコマンドは動的プロセス設定が有効になることを表します。
SHOW RADIX |
整数データの入力や表示のための現在の基数を示します。 /OVERRIDE が指定された場合には,現在の上書き型の基数を示します。
SHOW RADIX
/OVERRIDE
現在の上書き型の基数を示します。
デバッガは 2 進数,10 進数,16 進数,8 進数の 4 つの基数のどれか 1 つで整数データを解釈したり表示したりできます。整数データの入力や表示のための現在の基数は前回 SET RADIX コマンドで設定した基数です。SET RADIX コマンドを入力していなかった場合,データの入力や表示のための省略時の基数はほとんどの言語の場合 10 進数です。例外は BLISS と MACRO です。これらの言語での省略時の基数は 16 進数です。
すべてのデータの表示用の現在の上書き型の基数は前回 SET RADIX/OVERRIDE コマンドで設定した上書き型の基数になります。 SET RADIX/OVERRIDE コマンドを入力していなかった場合,変更型の基数は "ありません"。
関連コマンド
DEPOSIT
EVALUATE
EXAMINE
(SET,CANCEL) RADIX
#1 |
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DBG> SHOW RADIX input radix: decimal output radix: decimal DBG> |
このコマンドは入力基数と出力基数を 10 進数として表示します。
#2 |
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DBG> SET RADIX/OVERRIDE HEX DBG> SHOW RADIX/OVERRIDE output override radix: hexadecimal DBG> |
この例では,SET RADIX/OVERRIDE コマンドは上書き型の基数を 16 進数に設定し,SHOW RADIX/OVERRIDE コマンドは上書き型の基数を示します。これは,EXAMINE などのコマンドがすべてのデータを 16 進整数データとして表示することを意味します。
SHOW SCOPE |
シンボル検索のための現在の有効範囲検索リストを示します。
SHOW SCOPE
現在の有効範囲検索リストは,デバッガ・コマンドにパス名接頭辞を付けずに指定されるシンボルの解釈に使用する ( パス名またはその他の特殊文字で指定される ) 1 つまたは複数のプログラム記憶位置を指定します。現在の有効範囲検索リストは前回 SET SCOPE コマンドで設定された有効範囲検索リストです。省略時の設定では,SET SCOPE コマンドが入力されていなかった場合,現在の有効範囲検索リストは 0,1,2,...,nになります。
省略時の有効範囲検索リストは,パス名接頭辞を持たないシンボルに対して,EXAMINE X のようなシンボル検索の場合,最初に現在実行中のルーチン ( 有効範囲 0) で X を検索し,そこで X が可視になっていなければ,そのルーチンの呼び出し元 ( 有効範囲 1) を検索していくというように,呼び出しスタックを順々に検索していくことを指定します。有効範囲 n にも X が見つかれなければ,デバッガは実行時シンボル・テーブル (RST) の残り,つまり,設定されているすべてのモジュールと必要であればグローバル・シンボル・テーブル (GST) を検索します。
呼び出しスタックのルーチンを表現するために SET SCOPE コマンドに 10 進整数を使用した場合には,SHOW SCOPE コマンドは可能であれば,整数で表現されるルーチン名を表示します。
関連コマンド
(SET,CANCEL) SCOPE
#1 |
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DBG> CANCEL SCOPE DBG> SHOW SCOPE scope: * 0 [ = EIGHTQUEENS\TRYCOL\REMOVEQUEEN ], 1 [ = EIGHTQUEENS\TRYCOL ], 2 [ = EIGHTQUEENS\TRYCOL 1 ], 3 [ = EIGHTQUEENS\TRYCOL 2 ], 4 [ = EIGHTQUEENS\TRYCOL 3 ], 5 [ = EIGHTQUEENS\TRYCOL 4 ], 6 [ = EIGHTQUEENS ] DBG> SET SCOPE/CURRENT 2 DBG> SHOW SCOPE scope: 0 [ = EIGHTQUEENS\TRYCOL\REMOVEQUEEN ], 1 [ = EIGHTQUEENS\TRYCOL ], * 2 [ = EIGHTQUEENS\TRYCOL 1 ], 3 [ = EIGHTQUEENS\TRYCOL 2 ], 4 [ = EIGHTQUEENS\TRYCOL 3 ], 5 [ = EIGHTQUEENS\TRYCOL 4 ], 6 [ = EIGHTQUEENS ] DBG> |
CANCEL SCOPE コマンドは省略時の有効範囲検索リストを復元します。省略時の有効範囲検索リストは ( 最初の ) SHOW SCOPE コマンドで表示されます。この例では,ルーチン TRYCOL への数回の再帰呼び出しのあと,実行は REMOVEQUEEN ルーチンで中断されます。アスタリスク (*) は有効範囲検索リストが有効範囲 0,つまり実行が中断されるルーチンの有効範囲で始まることを示します。
例の SET SCOPE/CURRENT コマンドは有効範囲検索リストの始まりを有効範囲 2 に再設定します。有効範囲 2 は実行が中断されるルーチンの呼び出し元の有効範囲です。(2 番目の ) SHOW SCOPE コマンドの出力に付いているアスタリスクは有効範囲検索リストが今度は有効範囲 2 で始まることを表します。
#2 |
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DBG> SET SCOPE 0,STACKS\R2,SCREEN_IO,\ DBG> SHOW SCOPE scope: 0, [= TEST ], STACKS\R2, SCREEN_IO, \ DBG> |
この例では,SET SCOPE コマンドはデバッガに次の有効範囲検索リストに従ってパス名接頭辞を持たないシンボルを検索するように指示します。最初に,デバッガは PC 範囲 (0 で示され,モジュール TEST にある ) を検索します。PC 範囲内に指定されたシンボルが見つからないと,次にモジュール STACKS のルーチン R2 を検索します。必要であれば,次にモジュール SCREEN_IO を検索し,最後に ( グローバル有効範囲 (\) で示される ) グローバル・シンボル・テーブルを検索します。 SHOW SCOPE コマンドはシンボル検索のための現在の有効範囲検索リストを示します。省略時の有効範囲検索リストが有効になっているか,または SET SCOPE/CURRENT コマンドを入力した場合を除き, SHOW SCOPE 表示にアスタリスクは示されません。
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